JP7134464B2 - コラーゲンチューブの作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞培養のために好適なコラーゲンチューブの作製方法に関する。
細胞を生体内と同様の3次元的環境において培養する技術は、再生医療、細胞をベースとした薬剤のアッセイ、バイオ人工臓器の開発、細胞生化学研究などの幅広い分野において極めて重要である。3次元環境において細胞を培養することで、長期にわたる細胞機能の維持、生存率の維持、細胞の分化制御、などが可能になることが報告されている。
肝臓を構成する主要な細胞である肝細胞は、薬物の代謝、解毒、タンパク質産生などの重要な役割を担っている。そのため、生体外における肝細胞培養系は、新規薬剤の開発における薬効・毒性評価において特に重要である。また、生体の肝臓機能を代替するバイオ人工肝臓の開発、あるいは臓器再生を目指した肝細胞オルガノイド作製などにおいても不可欠である。
しかしながら、肝細胞を生体外に取り出し、平面的な培養系において培養すると、その機能は急速に失われてしまう。そのため,肝細胞の機能や生存率を維持できる細胞培養系の開発が活発に行われている。
生体内において、肝細胞は、規則的に線形(ひも状)に配置され、かつ、ディッセ腔と呼ばれるコラーゲンなどの細胞外マトリックス成分を含む間隙を介して類洞内皮細胞に取り囲まれている。そのような生体内における肝細胞の微小環境を模倣し、3次元的に培養することで、肝細胞の機能や生存率を維持できるものと期待されている。
このような生体内における肝細胞の特徴を満たす培養手法、つまり、3次元的、かつ線形に細胞を配置する培養手法として、特許文献1に示されるようなハイドロゲルファイバーを用いる培養法、特許文献2および特許文献3に示されるような中空糸を用いる培養法、などが提案されてきた。
さらに、特許文献4に示すように、アルギン酸ハイドロゲルからなるシェルと、コラーゲンからなるコアによって形成された、コア-シェル型のファイバーを作製し、内部において細胞を培養することで、様々な線形の細胞集塊を形成する手法が報告されている。
また、コラーゲンからなる特許文献5および非特許文献1に示されるように、中空糸状の構造であるコラーゲンチューブの作製方法も提案されてきた。
特許第5945802号公報 特許第3725147号公報 特開2018-50498号公報 特許第5633077号公報 特表2009-540896号公報
「ACSアプライドマテリアルズ&インターフェースズ(ACS Applied Materials & Interfaces)」、2015, 7(35)、19789-97.
上述のように、生体内において肝細胞は、線形/ひも状に配置され、かつ、ディッセ腔と呼ばれるコラーゲンなどの細胞外マトリックス成分を含む薄膜状の間隙に3次元的に取り囲まれている。このような微小環境を模倣した細胞培養系が構築できれば、肝細胞の生存率および機能を長期にわたって維持することが可能となりうるが、生体内の肝細胞環境を実現する技術は現段階では確立されていない。
特許文献1には、マイクロ流体デバイスを用い、直径100マイクロメートル程度の、サンドイッチ形状のアルギン酸ハイドロゲルからなるマイクロファイバーの中に肝細胞を導入する、という手法が示されている。また、特許文献2および特許文献3には、中空糸の内腔に細胞を充填する、という手法が示されている。これらの手法では、肝細胞を線形的に配置し、培養を行うことが可能である。しかしながら、これらの手法は、生体の肝臓組織には存在しない成分であるアルギン酸ハイドロゲルや合成ポリマー材料を用いるものであり、さらに、コラーゲンの薄膜に囲まれた肝細胞環境を再現することは不可能であった。また、直径が100マイクロメートル程度以下の中空糸の場合、内部への細胞導入が困難になるという課題があった。
さらに特許文献4には、コアがコラーゲンからなるコア-シェル型のアルギン酸ハイドロゲルチューブを用いて線形の細胞組織を作製する手法が報告されているが、コラーゲンよって形成された薄膜からなる中空状の構造を作製することは不可能であった。
特許文献5には、可溶化させたコラーゲンを円柱形の支柱に付着させ、乾燥させる、という二段階の操作を繰り返した後、コラーゲンを化学的に架橋し、支柱を取り外すことによって、コラーゲンチューブを作製する、という手法が示されている。しかしながら、この手法で得られたコラーゲンチューブは、細胞培養を目的としたものではないため、コラーゲンチューブの作製時に細胞を内部に導入することは不可能であった。またコラーゲンチューブの作製に手間がかかること、また内径を50マイクロメートル程度以下にすることはできないこと、などの課題があった。
さらに非特許文献1には、マイクロ流路の中央部分に、細胞を懸濁させたアルギン酸ナトリウム水溶液、その周囲にコラーゲン水溶液をそれぞれ流し、流路の出口において、アルギン酸ナトリウム水溶液の部分と、コラーゲン水溶液の部分を、化学的な架橋剤を用いて同時に架橋することで、細胞を内腔に導入したコラーゲンチューブを作製する、という手法が示されている。この方法では、内部に細胞を導入することは可能であるが、コラーゲン安定化のための化学的な架橋操作が必要となるため、細胞にダメージを与えることが問題である。さらに、中空状の構造を作製する上で多段階のプロセスが必要となること、チューブの外径の制御が困難である、という課題があった。加えて、直径100マイクロメートル程度以下のチューブ、および厚さが20マイクロメートル以下のチューブの作製は不可能である、という問題点があった。
以上を総括すると、上記した既存の手法では、細胞にダメージを与えることなく細胞を生きたまま内腔部に導入でき、直径が少なくとも部分的に100マイクロメートル以下であり、さらに厚みが少なくとも部分的に20マイクロメートル以下となるコラーゲンチューブを、簡便に作製する、ということを同時に達成することは不可能であった。
本発明は、従来の技術の有する上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、直径が100マイクロメートル程度以下であり、さらに厚みが20マイクロメートル以下であり、さらに細胞を内腔に生きたまま導入できるコラーゲンチューブを簡便に作製かつ再現性良く作製する新規手法を提供しようとするものである。
また本発明は、これまで報告例のない、肝細胞を一列に配列させ、かつ、肝細胞をコラーゲンの薄層で被覆できる細胞培養技術を提供しようとするものである。
上記目的を達成するための、本発明の一観点に係る発明は、少なくとも4つの導入口および少なくとも1つの排出口を有する流路構造Xに対して、4種類の水溶液A~Dをそれぞれ連続的に導入する方法であって、流路構造Xは、流路構造Xに対して水溶液A~Dを連続的に導入した際、流れ方向に垂直な断面Sにおいて、水溶液Bが水溶液Aの外周を囲むように配置され、かつ、水溶液Cが水溶液Bの外周に対して少なくとも部分的に接触するように配置され、かつ、水溶液Dが水溶液Bの外周に対して接触することなく水溶液Cの外周に対して少なくとも部分的に接触するように配置される地点Pを少なくとも1か所有しており、さらに、水溶液Bにはコラーゲンが0.1%以上溶解されており、さらに、水溶液Dには水溶液Bをゲル化する成分が含まれている、コラーゲンチューブの作製方法である。このような方法を用いることによって、流路内において、水溶液Aを内部に含みながら、水溶液Bに含まれるコラーゲンがゲル化することで、中央部が液体状のコラーゲンチューブを作製することができるほか、径の小さいコラーゲンチューブの作製が可能となり、さらに、コラーゲンを含む水溶液Bと、コラーゲンをゲル化する成分を含む水溶液Dの直接的な接触を防ぐことで安定的かつ連続的なコラーゲンチューブの形成とコラーゲンチューブの径の制御が可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、水溶液Aには、1mLあたり1000個以上の細胞が懸濁されていることが望ましい。このようにすることで、細胞を内腔に導入したコラーゲンチューブの作製が可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、前記細胞とは、哺乳動物由来の接着性細胞であることが望ましい。このようにすることで、肝細胞に代表されるような、哺乳類細胞を内腔に導入したコラーゲンチューブの作製が可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、水溶液DのpHは、7~10の範囲にあることが望ましい。このようにすることで、水溶液Bを効率的にゲル化することができるほか、水溶液Aに含まれる細胞に対するダメージを最小限にすることができる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、水溶液Dは、リン酸イオンを1mMから200mMの範囲において含有することが望ましい。このようにすることによって、より効率的にコラーゲンチューブを作製することができるほか、強度の高いコラーゲンチューブの作製が可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、水溶液A、水溶液C、水溶液Dのうち少なくともいずれかは、増粘剤を含むことが望ましい。このようにすることによって、流路構造X内における流れの安定性を向上させることが可能となるため、より安定的かつ再現性良くコラーゲンチューブを作製でき、作製の操作性を向上させることも可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、前記増粘剤とは、ポリエチレングリコール、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、のうちの少なくとも1つであることが望ましい。このようにすることによって、より一層安定的にコラーゲンチューブを作製することが可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、流路構造Xの幅・深さ・直径等の値のうち少なくともいずれか一つは、少なくとも部分的に500マイクロメートル以下であることが望ましい。このようにすることによって、直径100マイクロメートル程度以下のコラーゲンチューブを効率的かつ簡便に作製することが可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、流路構造Xは、少なくとも部分的に、キャピラリー管によって構成されていても良い。このようにすることによって、水溶液A~Dを、キャピラリー管の内部において配置させることが可能となり、コラーゲンチューブを効率的に作製することが可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、流路構造Xは、少なくとも部分的に、微細加工技術を用いて作製されたマイクロ流路構造によって構成されても良い。このようにすることによって、水溶液A~Dを、流路構造の内部においてより正確に配置させることが可能となり、コラーゲンチューブを効率的に作製することが可能となるほか、径の小さいコラーゲンチューブを容易に得ることが可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、地点Pにおける断面Sにおいて、水溶液Cの幅は少なくとも部分的に50マイクロメートル以下であることが好ましい。このようにすることによって、コラーゲン部の厚みが少なくとも部分的に20マイクロメートル程度以下となるコラーゲンチューブを効率的に形成することが可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、得られるコラーゲンチューブの直径は、少なくとも部分的に100マイクロメートル以下であることが望ましい。このようにすることによって、内部に導入した細胞に対して、均一かつ効率的に酸素や栄養分を供給することが可能となる。
また、本観点に係る発明において、限定されるわけではないが、得られるコラーゲンチューブの膜厚は、少なくとも部分的に10マイクロメートル以下であることが望ましい。このようにすることによって、特に生体内の細胞環境を高度に模倣した細胞培養基材を提供することが可能となるほか、内部の細胞に対して効率的に酸素や栄養分を供給するという観点からも有利である。
本発明は、以上に述べられたように構成されているため、内腔に細胞を導入した、直径100マイクロメートル程度以下で、膜厚が20マイクロメートル程度以下の、微小なコラーゲンチューブを簡便かつ再現性良く作製する手法を提供することができる。また、コラーゲンチューブの径を自由に調節することが可能となり、さらに、化学的な架橋剤を用いることなく、コラーゲンチューブを作製できるため、内腔部に導入する細胞に与えるダメージを最小限にすることができる。
また本発明は、以上に述べられたように構成されているため、特に内部に肝細胞を導入することによって、肝細胞が線形あるいはひも状に配置し、さらにその周囲がコラーゲン成分によって3次元的に被覆された細胞培養環境を提供することができる。このように生体内の環境を模倣することで、肝細胞の機能維持が可能となり、薬物代謝試験のためのモデルや、生体外での肝組織モデルとしての応用が可能となる。
実施形態に係る、コラーゲンチューブ作製用の流路構造Xの例および断面Sにおける水溶液A~Dの流れの状態を示した概略図であり、図1(a)には、断面が円形の流路構造Xが、図1(b)および(c)には、断面が矩形の流路構造Xが、それぞれ示されている。 実施形態に係る、コラーゲンチューブ作製用の、多層状の流路構造Xと、その内部における水溶液A~Dの流れの状態を示した概略図である。 実施形態に係る、コラーゲンチューブを作製するための、断面が円形のキャピラリーを連結させて形成した流路構造Xと、断面Sにおける水溶液A~Dの流れの状態を模式的に示した概略図である。 実施例において、コラーゲンチューブを作製するために利用した、4枚のアクリル板を重ね合わせて作製された、流路構造Xを有するマイクロ流体デバイスを示した概略図であり、図4(a)~図4(d)は、上から一層目のアクリル板の下面に形成された流路構造、二層目のアクリル板の下面に形成された流路構造、三層目のアクリル板を貫通するように形成された流路構造、三層目の流路構造の下面に形成された流路構造を、それぞれ示した概略図であるとともに、図4(f)に示したマイクロ流体デバイスのB矢視図である。図4(e)は、図4(d)における領域eの拡大図であるとともに、図4(f)におけるマイクロ流体デバイスのB矢視図である。図4(f)は、マイクロ流体デバイスの、図4(a)~図4(e)におけるA-A’線における断面図である。 実施例において、図4に示される流路構造Xを用いて作製した、内腔にHepG2細胞を導入したコラーゲンチューブの顕微鏡写真であり、それぞれ、図5(a)は作製直後、図5(b)は細胞培養2日後、図5(c)細胞培養6日後の顕微鏡写真である。 実施例において、図4に示される流路構造Xを用いて作製した、内腔にHepG2細胞を導入したコラーゲンチューブの、凍結切片の顕微鏡写真であり、それぞれ、図6(a)は、水溶液Aと水溶液Bの流量比を1:4に調整して作製したコラーゲンチューブ、図6(b)は、水溶液Aと水溶液Bの流量比を1:20に調整して作製したコラーゲンチューブの、断面を示す顕微鏡写真である。 実施例において、図4に示される流路構造Xを用いて作製した、内腔にHepG2細胞を導入したコラーゲンチューブの顕微鏡写真であり、それぞれ、図7(a)は、水溶液Aと水溶液Bの合計流量を5マイクロリットル毎分に調整して作製したコラーゲンチューブの顕微鏡写真であり、図7(b)は水溶液Aと水溶液Bの合計流量を25マイクロリットル毎分に調整して作製したコラーゲンチューブの顕微鏡写真である。
以下、本発明に係るコラーゲンチューブの作製方法に関する最良の形態を詳細に説明するものとする。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例の例示にのみ限定されるものではない。
図1には、コラーゲンチューブ作製用の流路構造Xの例および断面Sにおける水溶液A~Dの流れの状態を示した概略図が示されており、図1(a)には、断面が円形の流路構造Xが、図1(b)および(c)には、断面が矩形の流路構造Xが、それぞれ示されている。
図1(a)~(c)に示される流路構造Xは、いずれも、それぞれ少なくとも4つの導入口を有しており、それらの入口から連続的に導入された4種類の水溶液A~Dは、地点Pにおいて、合流するように流れる。
地点Pにおける断面Sにおいて、水溶液Aの周囲を水溶液Bが完全に取り囲むように流れることによって、最終的に水溶液Bの部分がゲル化し、水溶液Aの部分が中空構造となることによって形成されたコラーゲンチューブを得ることができる。
また、図1(a)~(c)に示される流路構造Xは、いずれの場合にも、断面Sにおいて、水溶液BとCが接触するように流れ、水溶液CとDが接触するように流れるものであり、一方、水溶液Dは水溶液Bとは直接接触しないように流れる。このような条件を満たすことができれば、これらの水溶液が断面Sにおいてどのような配置にあっても良く、図1(c)に示されるように、水溶液Cの部分および水溶液Dの部分が複数存在しても良い。さらに断面Sの形状も、円形あるいは矩形ではない、他の任意形状とすることができる。
図2は、コラーゲンチューブ作製用の、多層状の流路構造Xの他の例と、その内部における水溶液A~Dの流れの状態を示した概略図である。
図2に示す流路構造Xは、下部に存在するパターン化されたノズル部分と、上部に存在する流路ネットワークから形成されており、中央のノズルを通して水溶液Aを、その周囲のノズルを通して水溶液Bを連続的に導入すると、それらの水溶液が上部の流路構造に導入され、さらに断面Sにおいて水溶液Bの流れを挟むように水溶液Cが流れ、さらにその外側に水溶液Dが流れるような構造になっている。
図2に示すような流路構造Xにおける流路幅は100~500マイクロメートル程度であり、このような流路構造Xを用いることで、断面の形状、内腔の直径、外径を制御したコラーゲンチューブの作製が可能となる。
図3には、コラーゲンチューブを作製するための、断面が円形のキャピラリーを連結させて形成した流路構造Xと、断面Sにおける水溶液A~Dの流れの状態を模式的に示した概略図が示されている。
図3に示す流路構造Xは、4つの入口と、1つの出口を有しており、キャピラリー構造が連結されることで構成されている。また、出口付近の断面S部の直径は500マイクロメートル以下である。このような構造を用いることで、断面Sにおいて水溶液A~Dが同心円状になるように配置された状態を容易に達成することが可能であるほか、流量を制御することで、コラーゲンチューブの径を正確に制御することができる。
図1~3に示されるような流路構造Xにおいて、水溶液Cの幅は、少なくとも部分的に、50マイクロメートル以下であることが望ましい。このようにすることで、コラーゲン層の膜厚が少なくとも部分的に20マイクロメートル以下となったコラーゲンチューブを容易に形成することができる。
さらに、流路構造Xは、幅、直径、深さのうちいずれかの値が、少なくとも部分的に、500マイクロメートル以下であることが好ましい。このようなサイズの流路構造を用いることで、直径100マイクロメートル以下のコラーゲンチューブを容易に作製することが可能となる。
また、流路構造Xは、微細加工技術を用いて作製されたマイクロ流路構造によって構成されていてもよい。このようにすることで、サイズや形状が任意かつ正確に制御された流路構造Xを用いることができるため、コラーゲンチューブの作製の再現性を容易に担保することが可能となる。
なお、微細加工技術を用いて流路構造Xを作製する場合、デバイスの材質としては、PDMS(ポリジメチルシロキサン)、アクリル等の各種ポリマー材料、ガラス、シリコン、セラミクス、ステンレスなどの各種金属、などを用いることができ、また、これらの材料のうちの任意の複数種類の基板を組み合わせて用いることも可能である。流路構造の加工技術としては、機械加工は、流路構造を容易に作製可能であるという点において好ましいが、その他にも、モールディングやエンボシングといった鋳型を利用する作製技術、ウェットエッチング、ドライエッチング、レーザー加工、電子線直接描画、立体造形、3次元光造形、などの作製技術を用いることも可能である。
用いる水溶液A~水溶液Dに対しては、浸透圧調整のために、グルコースなどを添加することも可能である。このような操作によって内腔に導入する細胞へのダメージを最小限に抑えることが可能となる。
水溶液Aに対して、細胞をあらかじめ導入することによって、細胞を内腔に導入したコラーゲンチューブをワンステップで作製することが可能となる。この場合、細胞培養を高効率に行うためには、水溶液Aに懸濁させる細胞の濃度は、1mLあたり1000個以上にすることが好ましく、さらに、たとえば初代肝細胞を用いる場合など、細胞同士の相互作用を効率的に形成する必要がある場合には、水溶液A1mLあたり細胞を100万個以上にすることがより好ましい。
さらに、用いる細胞としては、限定されないが、哺乳動物由来の接着細胞を用いることが望ましい。特に肝細胞を利用することで、創薬や再生医療における革新がもたらされる可能性がある。肝細胞を用いる場合には、実験動物由来の初代肝細胞、ヒト由来の初代肝細胞、肝がん細胞を含む培養肝細胞、iPS細胞などを含む幹細胞由来の分化肝細胞などを利用することができる。ただし、肝細胞以外の細胞として、神経細胞、血管細胞、管腔構造を形成する細胞、骨格筋細胞、心筋細胞、など、様々な細胞を内部に導入したコラーゲンチューブを作製することも可能である。
水溶液Bに含まれるコラーゲンの濃度は、0.1%以上であることが望ましい。このようにすることで、強度の高いコラーゲンチューブを容易に形成することができる。なお、コラーゲンとしては、ヒト、ウシ、ウマ、ブタ、マウス等の動物由来のコラーゲンを使用することができるほか、コラーゲン様ペプチドやアテロコラーゲンを利用することも可能である。
水溶液Cとしては、水溶液Bをゲル化する成分を含まないという条件であれば、様々なバッファー類を使用することができる。増粘剤のみを含む純水を用いることも可能であるほか、増粘剤等を含まない純水を用いても良い。グルコースなどの成分によって等張となった水溶液を用いることも可能である。
ゲル化剤である水溶液Dに含まれるゲル化剤としては、コラーゲンをゲル化することのできる溶液あれば、任意のものを用いることが可能である。ただし、細胞へのダメージを低減し、また、強度の高いコラーゲンチューブを効率的に形成するという意味において、そのpHは7~10の範囲にあることが好ましい。さらに、リン酸イオンを1mM~200mMの範囲において含有したバッファーであることがより好ましい。
また、コラーゲンを含む水溶液Bは比較的高粘度であるため、水溶液A、水溶液C、水溶液Dのうち少なくともいずれかに増粘剤を添加することによって、安定な送液が可能となり、コラーゲンチューブを効率的に形成することが可能となる。増粘剤としては、あくまで例ではあるが、たとえばポリエチレングリコール、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、あるいはそれらのうちの任意の組み合わせを用いることができる。
図1~3に示すような流路構造Xに対して、各入口から個別に水溶液A~Bを連続的に導入すると、水溶液Bに対し、水溶液Cを介して外側から水溶液D中に含まれるゲル化剤成分が拡散によって供給されることによって、水溶液Bが流路Xの内部においてゲル化され、出口から連続的に排出される。水溶液Aがゲル化されない溶液であれば、水溶液Aの部分が液体の状態のままであるため、中空状の構造が形成される。
なお、流路構造X内において、水溶液A、水溶液B、水溶液Cおよび水溶液Dの全てが層流を保ちながら流れることが好ましく、より具体的には、レイノルズ数が1000以下となることが好ましい。コラーゲンを含む水溶液は一般的に粘度が高いため、流路構造の直径が1mm以下である場合には、層流を保つことは容易である。
コラーゲンチューブ内腔に導入した細胞に対して、培養操作を行うことも可能である。用いる培養液としては、対象とする細胞種に応じた一般的な細胞培養用培養液を用いることができる。また、培養時には、細胞導入コラーゲンチューブを、シャーレやフラスコ等に満たした培養液中に浸し、CO2インキュベーター等の培養装置を用いて培養することが好ましい。また、必要に応じて振盪操作を行うことも可能である。
以下、上記実施形態に係るコラーゲンチューブ作製方法を実際に行うことで、本発明の効果を確認した。以下説明する。
図4は、コラーゲンチューブを作製するために利用した、4枚のアクリル板を重ね合わせて作製された流路構造Xを有するマイクロ流体デバイスを示した概略図であり、図4(a)~図4(d)は、上から一層目のアクリル板の下面に形成された流路構造、二層目のアクリル板の下面に形成された流路構造、三層目のアクリル板を貫通するように形成された流路構造、三層目の流路構造の下面に形成された流路構造を、それぞれ示した概略図であるとともに、図4(f)に示したマイクロ流体デバイスのB矢視図である。図4(e)は、図4(d)における領域eの拡大図であるとともに、図4(f)におけるマイクロ流体デバイスのB矢視図である。図4(f)は、マイクロ流体デバイスの、図4(a)~図4(e)におけるA-A’線における断面図である。
図4に示した流路構造は、微細加工技術を用いて切削を施した、厚さ1.5ミリメートルのアクリルの平板を3枚と、切削を施していない厚さ1.5ミリメートルのアクリルの平板を、熱圧着により積層化することによって形成されている。
図4に示した流路構造は、6つの入口A、入口B、入口B’、入口B’’、入口C、入口D、1つの出口O、各入口にそれぞれ接続される入口流路AF1、入口流路BF1、入口流路B’F1、入口流路B’’F1、入口流路CF1、入口流路DF1を有している。また、入口流路AF1、入口流路BF1、入口流路B’F1、入口流路B’’F1が合流する合流点P1、その下流において入口流路CF1が合流する合流点P2、さらにその下流において入口流路DF1が合流する合流点P3、合流点P3と出口Oの間に存在する合流流路G、を有している。
一層目の平板の下面に存在する流路の幅は、たとえば、合流流路は400マイクロメートルであった。また深さは均一で、300マイクロメートルであった。合流流路の長さは35ミリメートルであった。なお、合流流路の径を制御することで、得られるコラーゲンチューブの径を制御することが可能となる。
図4に示した流路構造に対し、入口Aから水溶液Aを、入口B、入口B’および入口B’’からコラーゲンを0.1%以上含む水溶液Bを、入口Cから水溶液Cを、入口Dから水溶液Dを、それぞれ連続的に導入すると、合流点P1において水溶液Aと水溶液Bが接触し、水溶液Aを水溶液Bが取り囲むように層流がパターン化される。このパターン化された溶液は、合流流路G内部において、その外側に水溶液Cが接触するように配置され、さらにその外側に水溶液Dが配置されるように流れる。そして、水溶液Cを介して外側から水溶液Dに含まれるゲル化剤成分が拡散によって供給されることによって、水溶液Bの流れが連続的にゲル化し、コラーゲンチューブが連続的に形成され、出口Oより回収される、というものである。
細胞としては、ヒト肝がん由来細胞株であるHepG2細胞を用いた。予め通常の細胞培養ディッシュ上で培養することで、細胞を増殖させ、酵素処理によってプレートから剥離し、遠心分離によって培養液成分を除いた後に用いた。
水溶液Aとしては、水100mLに対し、グルコースを5g、分子量50万のデキストラン10gを溶解させた水溶液を用いた。肝細胞を、細胞の体積を含めて1mLあたり約1兆個懸濁させた。なお、これらの成分のうち、溶液の粘度調整のためにデキストランを使用したが、必要に応じて他の成分を加える、あるいは他の成分と置き換えることも可能である。
水溶液Bとしては、水100mLに対し、コラーゲン0.4g、塩酸を0.1mM、グルコースを5g溶解させた水溶液を用いた。なお、コラーゲン濃度を変化させることで、得られるコラーゲンチューブの強度を制御することが可能である。
水溶液Cとしては、水100mLに対し、グルコースを5g、分子量50万のデキストラン10gを溶解させた水溶液を用いた。デキストランを増粘剤として用いることで、安定的な送液が可能となることが確認されたほか、ポリエチレングリコールなどの他の水溶性ポリマーを用いた場合にも同様の効果が得られることが確認された。
水溶液Dとしては、水100mLに対し、リン酸水素二ナトリウムを0.3g、グルコースを5g、増粘剤として分子量50万のデキストランを10g溶解させた水溶液を用いた。水溶液Cと同様、デキストランを増粘剤として用いることで、安定的な送液が可能となることが確認されたほか、ポリエチレングリコールなどの他の水溶性ポリマーを用いた場合にも同様の効果が得られることが確認された。
なおこれらの全ての水溶液に対して、予め加熱あるいはフィルター処理を施すことによって滅菌操作を行った。
これらの溶液を、シリンジポンプを用いて、図4に示した流路構造Xに対して連続的に導入した。なお、シリンジと、流路構造Xにおける各入口を接続するために、PTFEチューブを使用した。
作製対象とするコラーゲンチューブのサイズに応じて、各入口から導入する水溶液の流量を変化させた。各入口からの導入流量は、合流流路Gの幅が400マイクロメートル、深さが300マイクロメートルの場合、例えば、入口Aより導入した水溶液Aは1~10マイクロリットル毎分、入口B、入口B’、および入口B’’より導入した水溶液Bは各5~50マイクロリットル毎分、入口Cより導入した水溶液Cは1~50マイクロリットル毎分、入口Dより導入した水溶液Dは30~200マイクロリットル毎分であった。
入口Aから導入された水溶液Aは、入口流路AF1を通過して、三層目の平板の下面に形成された上方向の流路構造へと導入され、二層目の平板に存在する、合流点P1において、入口B、入口B’、および入口B’’から導入された水溶液Bと合流する。さらに、一層目の平板の下面に存在する合流点P2において水溶液Cと、さらに下流の合流点P3において水溶液Dと、それぞれ合流する。そして、合流流路Gの内部において、水溶液Bの流れはゲル化し、連続的にコラーゲンチューブが形成され、出口Oより回収された。
図5には、実施例において、図4に示される流路構造Xを用いて作製した、内腔にHepG2細胞を導入したコラーゲンチューブの顕微鏡写真が示されており、それぞれ、図5(a)は作製直後、図5(b)は細胞培養2日後、図5(c)は細胞培養6日後の顕微鏡写真である。
図5に示されたコラーゲンチューブの直径は50マイクロメートル程度であり、細胞がコラーゲンチューブの内腔に接着し、培養日数の経過とともに増殖することが確認された。細胞を生きた状態で内腔に導入できることが確認された。
図5に示したコラーゲンチューブは、入口Aより導入した水溶液Aの流量が5マイクロリットル毎分、入口B、入口B’、および入口B’’より導入した水溶液Bの流量が合計20マイクロリットル毎分、入口Cより導入した水溶液Cの流量が5マイクロリットル毎分、入口Dより導入した水溶液Dの流量が70マイクロリットル毎分の場合に得られたものである。
図6には、実施例において、図4に示される流路構造Xを用いて作製した、内腔にHepG2細胞を導入したコラーゲンチューブの、凍結切片の顕微鏡写真が示されており、それぞれ、図6(a)は、水溶液Aと水溶液Bの流量比を1:4に調整して作製したコラーゲンチューブ、図6(b)は、水溶液Aと水溶液Bの流量比を1:20に調整して作製したコラーゲンチューブの、断面を示す顕微鏡写真である。
図6に示す断面観察の結果から、内腔に導入した細胞の接着力によって、コラーゲンチューブが変形している様子が観察された。また、コラーゲンチューブの膜厚を20マイクロメートル以下にすることが可能であり、栄養や酸素供給の観点から、細胞培養において好適な環境を提供できていることが確認された。また、流量条件を変化させることによって、膜厚の制御が可能であることが実証された。
図7には、実施例において、図4に示される流路構造Xを用いて作製した、内腔にHepG2細胞を導入したコラーゲンチューブの顕微鏡写真が示されており、それぞれ、図7(a)は、水溶液Aと水溶液Bの合計流量を5マイクロリットル毎分に調整して作製したコラーゲンチューブの顕微鏡写真であり、図7(b)は水溶液Aと水溶液Bの合計流量を25マイクロリットル毎分に調整して作製したコラーゲンチューブの顕微鏡写真である。
図7にされるように、流路構造に導入する各溶液の流量を変化させることにより、コラーゲンチューブの径を調節することが可能であった。特に、直径100マイクロメートル以下のコラーゲンチューブを作製することが可能であり、さらに、最も細いもので、細胞を1列に整列することができる、直径20マイクロメートル程度のチューブを得ることも可能であった。
本発明は、以上に述べられたように構成されているため、マイクロ流路構造を用いることで、複雑な装置や操作を必要とせず、内腔に細胞を導入した微小なコラーゲンチューブをワンステップで作製することを可能とし、さらにその径を自由に調節することが可能となる。また、架橋剤を用いることなく、コラーゲンチューブを作製でき、細胞へのダメージをより低減することが可能となる。そのため、従来の組織作製法および細胞培養用コラーゲンチューブ作製法では不可能であった、肝細胞培養において有用な新しい材料の作製法を提供することが可能となる。このような材料は、創薬における新規薬剤の評価において有用であるほか、再生医療のための移植用組織構築、人工肝臓をはじめとするバイオ人工臓器開発、生化学のための組織モデル、など幅広い産業上の用途に適用可能である。
また本発明は、以上に述べられたように構成されているため、細胞を線形に整列させ、その周囲をコラーゲンで3次元的に被覆した細胞培養系を構築することができる。そのため、生体外において、たとえば幹細胞から分化させた細胞を用いて組織体を構築する際に、より生体組織に近い状態を再現できるため、再生医療における有意義な手法として当該分野において広く用いられるものと考えられる。

Claims (13)

  1. 少なくとも4つの導入口および少なくとも1つの排出口を有する流路構造Xに対して、4種類の水溶液A~Dをそれぞれ連続的に導入するコラーゲンチューブの作製方法であって、
    流路構造Xは、
    流路構造Xに対して水溶液A~Dを連続的に導入した際、流れ方向に垂直な断面Sにおいて、水溶液Bが水溶液Aの外周を囲むように配置され、かつ、水溶液Cが水溶液Bの外周に少なくとも部分的に接触するように配置され、かつ、水溶液Dが水溶液Bの外周に対して接触することなく水溶液Cの外周に少なくとも部分的に接触するように配置される地点Pを少なくとも1か所有しており、
    さらに、水溶液Bにはコラーゲンが0.1%以上溶解されており、
    さらに、水溶液Dには水溶液Bをゲル化する成分が含まれており、
    さらに、水溶液Cには水溶液Bをゲル化する成分が含まれておらず、
    水溶液Cは、水溶液Dに含まれる水溶液Bをゲル化する成分を拡散させることにより水溶液Bに供給する
    コラーゲンチューブの作製方法。
  2. 水溶液Aには、1mLあたり1000個以上の細胞が懸濁されている
    請求項1に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  3. 前記細胞とは、哺乳動物由来の接着性細胞である
    請求項2に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  4. 水溶液DのpHは、7~10の範囲にある
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  5. 水溶液Dは、リン酸イオンを1mMから200mMの範囲において含有する
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  6. 水溶液A、水溶液C、水溶液Dのうち少なくともいずれかは、増粘剤を含む
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  7. 前記増粘剤とは、ポリエチレングリコール、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、のうちの少なくとも1つである
    請求項6に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  8. 流路構造Xの幅・深さ・直径の値のうち少なくともいずれか一つは、少なくとも部分的に500マイクロメートル以下である
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  9. 流路構造Xは、少なくとも部分的に、キャピラリー管によって構成されている
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  10. 流路構造Xは、少なくとも部分的に、微細加工技術を用いて作製されたマイクロ流路構造によって構成されている
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  11. 地点Pにおける断面Sにおいて、水溶液Cの幅は少なくとも部分的に50マイクロメートル以下である
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  12. 得られるコラーゲンチューブの直径は、少なくとも部分的に100マイクロメートル以下である
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
  13. 得られるコラーゲンチューブの膜厚は、少なくとも部分的に20マイクロメートル以下である
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載のコラーゲンチューブの作製方法。
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