JP6937382B2 - カラムアレイ、及びカラムアレイを作成する方法 - Google Patents
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Description
[0001] この出願は、35U.S.C§119(e)の下で2017年4月14日に提出された米国仮出願番号62/485,447の利益を主張しており、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 技術分野は、受動的または能動的にかん流可能な生きた細胞の三次元印刷された体外マイクロ流体血管新生アレイ、及び医薬品スクリーニング/試験、組織及び臓器の作製と移植、毒性スクリーニング、およびさまざまな刺激及び条件に対する血管系の反応の調査の分野での特定の用途を有する、アレイを用いたハイスループット生物医学研究プラットフォームに関する。
1.細胞/組織:培地交換の増加した表面積を提供する。これは、組織構築物の生存率をサポートすることに関連するだけでなく、薬物、トレーサー、可溶性因子などの改善された送達にも関連している。
4.分析と互換性のある組織内のサンプリングアクセスポートを提供する。
1.細胞容積−マトリックス;+柱;(足場無し)
2.細胞容積+マトリックス;+柱
3.細胞容積+/−マトリックス;+柱;かん流あり;
4.細胞容積+/−マトリックス+微小血管;+柱;かん流なし(静的)
5.細胞容積+/−マトリックス+微小血管;+柱;かん流あり
6.細胞容積が実質細胞を含まないことを除いた1−5、
を含んでいる。
[0036] 以下の例は、本発明の特定の態様および実施形態を説明するために記載されており、その範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
[0037] バイオアセンブリボット(登録商標)ロボットアセンブリワークステーションおよびAdvanced Solutions Life Sciences、LLC(ASLS)から入手可能な組織構造情報モデリング(TSIM(登録商標))ソフトウェアを使用して、バイオマーカースクリーニング用の肝細胞組織構造を三次元印刷で行った。使用されるロボットアセンブリワークステーションの詳細は、米国特許第9910935号に記載されており、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。テストは、少なくとも14日間生存可能な三次元印刷した肝細胞培養を生成させることを含んでいる。
[0038] 細胞:それぞれの培地と化合物とを含む肝臓細胞は、Nucro−Technicsから提供され、ケンタッキー州ルイビルにあるASLSの研究室に出荷された。
[0043] 静的薬物毒性分析:生存可能な肝臓組織をモデル化した高密度肝細胞(+非実質細胞)の三次元印刷された培養物を提供する。この組は、3D培養でコラーゲンの低密度肝細胞を利用した1つめの組とは異なっている。
[0045] セル印刷:分析は、例1で使用した3D細胞培養設計を複製した。設計は、96ウェルプレートの各ウェル内の「ハニカム」状構造に基づいており、犠牲材料方法を使用して、各ウェル内の組織模倣物に6つの腔を作成する(図1Aおよび1B)。実験では、初代Hepを初代NPCと混合し、3本のチューブに分けてペレット化した。中性の非ゲル化コラーゲン(3mg/mlの0.3ml)を各ペレットに添加し、印刷された犠牲柱の周りにけん濁及び堆積された。次に、柱を溶解して洗い流され、培地交換用の腔を残した。6柱設計により、表面積が増加するため、細胞コンパートメントとの培地交換が向上する。3つの分離したHep/NPCの組み合わせは、2000万Hep/ml、1500万Hep/ml、または1000万Hep/mlで、それぞれ100万NPC/mlを含んでいる。
[0047] 前と同様に、14日間の研究の過程で位相画像が撮影された。薬物治療の初日(8日目)から開始して治療の最終日(14日目)まで継続して培養上清を収集して溜めた。すべての3D培養物はパラホルムアルデヒドで凝固された。
[0049] 静的3D培養の3つ目の組では、すべての培養で同じ高密度の肝細胞濃度を使用して、80K分離ねずみの微小血管フラグメント/mlを含めて2つ目の組の設計を繰り返す。この値は2つ目の組の結果から決定され、組織学的に適切な肝臓模倣物をまだ生成した試験済みの3つの密度の中で最も低い密度を示している。両方の培養物は、8日目から薬物治療を開始して14日間、以前と同様に評価された。
[0050] 以下の例は、本発明の特定の実施形態による例示的な6柱カラムアレイを平底96ウェルプレートにモデリング及び印刷するための、及び肝細胞構築物を作製および維持するための詳細なプロトコルを示している。他のアレイ構成は、モデリング、準備、印刷、または培養のために異なるまたは追加のステップを必要とする場合があり、その適応は、当業者には容易に明らかになる。
[0051] 各柱は、スケッチから作成され、所望の場所に配置された個々のチューブである。チューブを作成するには;
−スケッチツールの作成を選択し、
−X−ZまたはY−Z平面を選択して作成をクリックし、
−線の作成ツール(角度で接続された3点)を選択し、右クリックして線を終了し、
−高さ3mmの線を作成し、
−さらに5つの線を作成するか、完成したチューブを後でコピーして貼り付け、
−スケッチカーブからチューブを作成するツールを選択し、
−スケッチ線を選択し、
−半径(0.2mm)を入力して作成(このチューブはCtrl−CおよびCtrl−Vを使用してコピーおよび貼り付けできる。貼り付けられたオブジェクトはオブジェクトリストに表示されるが、元のオブジェクトと同じ位置を占める。オブジェクトを移動してそれを視覚化)し、
−チューブを所望の位置に移動する。センターチューブの位置は(−106.3921、−53.9638、1.5000)であり、最も前方の左のウェルにある。これは、パターンが生成される開始位置になり、
−中央のチューブの周りに5本のチューブを配置する。正確な位置については、Pi=外部チューブ番号iの位置(1、2、3、4、5)、Xc=センターチューブのX座標、Yc=センターチューブのY座標、r=ウェルの半径=1.5525mm、n=外部柱の数=5、PiX=チューブiのX座標、PiY=チューブiのY座標。
〇PiX=Xc+r*cos(i*360/n)
〇PiY=Yc+r*sin(i*360/n)
〇サンプル:外部チューブ3の位置、P3=(P3X、P3Y)
・P3X=−106.3921+1.5525*cos(3*360/5)
・P3X=−107.6481
・P3Y=−53.9638+1.5525*sin(3*360/5)
・P3Y=−54.8763
〇Pi=(−107.6481、−54.8763)
−これらの値は、右側のプロパティパネルの変換セクションの各チューブの「中心」座標空間に入力される。
−各チューブを配置した後、6つのチューブ全てを選択し、材料リストから所望の材料を割り当てる。新しい材料を作成したり、必要に応じて材料表で現在の材料を編集したりすることができる。
〇水平カウント:12
〇水平方向の間隔:8.899mm
〇垂直カウント:8
〇垂直方向の間隔:8.964mm
〇ヨー:−0.500deg
−パターンを作成する。すべてのチューブは、それらのために所望の材料が既に選択されている必要がある
−96ウェルプレートテンプレートをチューブの位置を確認するのに用いることができる。プロパティパネルでウェルプレートのロックアイコンが閉じていることを確認する。これにより、プレートテンプレートを誤って移動することがなくなることを確実にする。
対象物が適切な場所に配置されたら、バイオアセンブリのタブをクリックし、印刷ジョブの送信をクリックする。これにより、現在のファイルがバイオアセンブリボットに送信される
プルロニック滅菌
[0052] 組織培養のために、プルロニックと接触したすべての材料が滅菌されることが勧められる。これには、針、バレル、ピストン、プルロニック自体が含まれる。すべてのアイテムは、事前真空サイクルで蒸気滅菌されてもよい。プルロニックは沸騰して膨張するので、プルロニックは容器の総容積の約30%しか占めないはずである。サイクルが完了した後に、瓶を4℃で一晩置く。すべてのプルロニックがけん濁されたら、使用する準備が整っている。いくつかの例では、プルロニックが完全にけん濁される前に4℃で数日間置かれる必要がある。攪拌テーブルは、けん濁時間を短縮するのに役立つ。
[0053] 最適な印刷を可能にするために、印刷前にいくつかの手順を実行する必要がある。これらの手順は次のとおりである。
−材料がまだ液体である間に、材料を脱気する。これには、材料を低温(<14°C)に保つ必要がある。脱気は、超音波処理または真空吸引によって行うことができる。
−プルロニックが室温に到達して完全にゲル化させる
−青いエアアダプタをバレルの頂部に取り付けて完全に締め、バレルを金属製のクリップに押し込むことにより、バレルを周囲のツールに装填する
〇ツールヘッドの下側で空気通路がねじれまたはよじれていないことを確実にする
〇エアアダプタの底部が金属クリップの頂部にほぼ載るように、バレルを金属クリップ内で可能な限り下に引く。これは、空気通路のよじれを防ぎ、針をより簡単に見ることができるように先端検出を可能にする
−青い先端キャップを取り外し、12.7mm(0.5インチ)の長さの22ゲージの針(青)をバレルの先端に置く
〇他の針直径も用いることができるが、以前のプレートには22ゲージが印刷されている。他の先端が使用される場合は、印刷パラメーターを変更して抵抗の変化を調整する必要がある
〇より短い針は針ハブに衝突することなくウェルの底に届かないため、12.7mm(0.5インチ)の針が必要である
−ツールとバレルとをベイ1に配置する
−印刷を開始すると、押し出す準備ができている材料が針の端にあるように、針を準備する。これを行うために;
〇ベイ1からツールを拾い上げるようにバイオアセンブリボットに指示する
・コントロールタブを開く
・その他タブを選択する
・回収ツールを選択する
・ドロップダウンメニューからベイ1を選択する
・回収ツールを確認する
〇ボットがツールを取り上げてホームポジションに戻ると、所望のプライミング圧力を入力する。12.7mm(0.5インチ)の22ゲージ針の場合、137.9kPa(20PSI)から開始する
〇「オン」という単語の横にある赤いボタンを押す。これは空気の流れを開始させる
・この分配の持続時間には制限がある。ボタンが緑色の場合、空気が分配されており、赤色の場合、空気は分配されていない。プライミングが完了する前にそれが止まった場合は、単純にもう一度ボタンを押す
〇圧力を増減するために、「+」および「−」ボタンを使用する。これにより、内部タイマもリセットさせる。プライムの発生中に新しい圧力を入力することもでき、これにより、タイマもリセットされる。
〇流れの中に明らかな気泡がなくなるまで、プライミングを続ける。これらの気泡は、針からプルロニックが吐き出されるか、流れの中に割り込まれるまで現れる。プライミングには通常、タイマの1〜2フルサイクルがかかる(すなわち、一定の流速が確立されたら、分配タイマが2回切れるようにする。各サイクルには約10〜15秒かかる。
−ステージに対する先端のオフセットを実行する。TSIM内のチューブの底部のZ値は0であるため、96ウェルプレート内にステージに対する先端のオフセットを設定する必要がある。
〇プレートがポジティブストップに対して上方に当たるように、96ウェルプレートを印刷ステージ上に配置する。プレートは、12ウェルの列が左から右に、8ウェルの列が前から後ろに移動するように配置される必要がある
〇HMIの移動コマンドを使用して、ツールを使用してボットを左前方のウェルに移動させる(任意のウェルが機能するが、これが最も見やすいものである)。
・移動タブを選択する
・ダイアルを使用して、各コマンドで移動するボットの距離を設定する
・XおよびYの動きは画面の左側にあり、Zの動きは右側にある
・ヒント:ボットを大まかな場所に移動するには大きな動きを使用し、ボットを正確な場所に移動するには小さな動きを使用する方が常に簡単である。移動する前に、ボットに設定されている距離に常に注意願いたい。ステージはスプリング上にあり、ボットが当たって場合にたわむが、針を曲げたり、ウェルプレートを割ったりする可能性がある
〇針がウェルの中心にあり、ウェルの底にちょうど触れるように、ボットをゆっくりと下方に動かす
・このキャリブレーションステップの精度は、印刷の正しい結果を確保するために重要である
・ヒント:目と同じ高さにある場合は、ウェルの底に対して先端を視覚化する方が簡単である。針からの影及び反射は、このプロセスで非常に役立つ
・ヒント:針がステージに近い場合(0.01mm以上0.1mm以下)、非常に小さな動きを使用するのが賢明である。これにより、視覚化がより難しくなるが、プロセスの正確性が確保される。
〇ステージに対する先端のオフセットのタブを選択する
〇ステージオフセットへのヒントの実行ボタンを押す。ボットは左後隅の先端センサに移動する
〇ステージに対する先端のオフセットが測定されたら、制御タブとその他タブとを使用して、ツールをベイ1に戻すようにボットに指示する
バイオアセンブリボットを使用した印刷
[0054] モデルがTSIMで作成され、バイオアセンブリボットに送信されると、残りのすべてのアクションはバイオアセンブリボットHMIから実行されます。TSIMモデリングを再検討する必要があるのは、構造または印刷パラメーターを変更する必要がある場合のみである。印刷するために;
−バイオアセンブリボットが準備されていること、つまり、ステージに対する先端のオフセットが決定されていること、印刷針がプライミングされていること、およびウェルプレートがふたを外した位置にあることを確認する
−印刷タブの下で、リストから所望の印刷を選択する
−プレビューウィンドウの構造が必要なすべての構造(チューブ)を有し、追加構造(ウェルプレート)が無いことを確認する
−スタートを押す
−印刷物が正しいベイにあることを確認する。この画面では、バイオアセンブリボットがどのベイに材料を入れると予想しているかがわかる。それらが正しいベイにない場合は、ドアを開いて手で動かす
−確認を押す
−HMIは自動的に進行状況バーを有するステータスタブに移動し、印刷が完了するまでこのタブに留まる
[0055] バイオアセンブリボットが動いているので、引き続き監視する。衝突を引き起こす可能性のある望ましくない動きがある場合は、Eストップボタン(フレームの左上にある黄色いベースの赤いボタン)を押す。これにより、バイオアセンブリボットのすべての機能が即時に停止し、「ハードストップ」と呼ばれる。これは、進行中の印刷がある場合は印刷を停止し、これにより、印刷を再開する必要がある。押し下げられたEストップを解除するには、物理的に元の位置に飛び出るまでボタンを時計回りに回す。これは、バイオアセンブリボットに元のコマンドを続行させない。元のコマンドは終了し、ボットは新しいコマンドを待っている。
[0057] バイオアセンブリボットの印刷パラメーターは、時間をかけてまたは実験的に調整する必要がある。6柱印刷の場合、印刷パラメーターの設定または準備中の不正確さから、印刷ミスの原因となるいくつかのことがある。以下は、潜在的な問題とその解決方法のリストである。
〇先端検出レーザが針の位置を特定できなかった。
クリップ内でバレルを上下にスライドさせ、次にツール内でバレルができるだけ低くなっていることを確認する
〇針が曲がっている可能性がある。針をまっすぐにするか、新しい針と交換する
−針から材料が押し出されない
〇針のプライミング手順を実行し(印刷セクションの準備で)、材料が流れ始めるまで圧力を上げる。圧力が予想される押出圧力より137.9kPa(20PSI)以上高い場合、針が詰まっている可能性がある。押出せずに2時間よりも長く放置されると、プルロニックは針内で乾燥し始める。針を交換する
−印刷中に針から材料が押し出されすぎている
〇これは、圧力が高すぎるためである可能性があるが、印刷速度が遅いとこれに寄与する可能性がある。まず、圧力を調整し、圧力が材料を押し出すための最小値に近い場合は速度を調整する
−チューブの幅は広いが、頂部に向かって細くなっている
〇開始遅延パラメーターが高すぎる可能性がある。このパラメーターは、ボットが印刷の中で動き始める前に分配を開始し、材料のベースの確立を助けるのに用いられる。これが高すぎる場合、開始時に多すぎる材料が分配される。開始遅延を減らす
−チューブは、最初はうまく印刷されるが、途中で壊れる
〇これは通常、圧力が低すぎるか、印刷速度が高すぎるためである。より多くの材料が押し出されて破損を防ぐように、圧力をわずかに上げる。印刷速度を調整すると効果が大きくなりすぎ、柱が非常に太くなる可能性がある
−針の端部にプルロニックな巻き上げがあり、ウェル内に印刷しない
〇これには2つの原因がある。ステージに対する先端のオフセットが正しく調整されていなかったため、ウェルプレート上ではなくウェルプレートの上方で印刷が開始されていた可能性がある。印刷の準備セクションの説明に従って、ステージに対する先端のオフセットを再調整する。問題が解決しない場合は、開始遅延を増やして、ボットが初期のマテリアルベースを形成する時間を増やす
−バイオアセンブリボットがウェルの中央に印刷されていない
〇ウェルプレートがステージのポジティブストップに完全に接触していることを確認する。動きがあると、端に向かってウェルに拡大効果が生じる可能性がある。ウェルプレートが適切な位置にある場合は、TSIMセクションでの6柱プリントのモデリングセクションにリストされているパラメーターを用いて、チューブパターンがTSIMで作成されていることを確認されたい。それも正しく行われた場合、チューブをわずかに動かす必要があるかもしれない。TSIMでは、すべてのオブジェクトを選択し、それらを所望の方向及び距離に移動させる。プリントが傾いているように見える場合は、左前方のウェルにあるものを除いたすべてのチューブを削除する。TSIMセクションでの6柱印刷のモデリングセクションの説明に従ってパターンを再生成するが、それに応じてヨーを調整する
−HMIのコントロールは灰色表示されている
〇Eストップが押されて解除されていないか、ドアの1つが少し開いている。Eストップボタンを時計回りにねじって解除し、すべてのドアが完全に閉じていることを確認する
肝細胞構築プロトコル
[0058] 所望のウェルに6柱構造を正常に印刷した後、残りのプロセスは無菌状態を維持するためにバイオセーフティキャビネットで実行することができる。印刷が完了し、バイオアセンブリボットに向けてドアを開けることが安全であるとき、ウェルプレートの蓋を取り換え、すぐに細胞構造の作成を開始する予定がある場合は、バイオセーフティキャビネットに移す。そうでない場合、ウェルプレートは湿度100パーセントの培養機に保存されることができる。これにより、プルロニックの乾燥が防止される。肝細胞構造の作成手順は次のとおりである:
−コラーゲン:コラーゲンは、これらの構成の細胞外基質として使用される。コラーゲンを作るのに必要な材料は次のとおりである:
〇高濃度なねずみのしっぽのコラーゲンタイプ1(Corningの整理番号354249)
〇4X DMEM
・lgのDMEM低グルコースパウダー(Gibcoの整理番号31600−026)
・0.37gのNaHC03
・0.476gのHEPES
・総容量25mLの滅菌水に溶解
・フィルタ滅菌済み
〇滅菌水
−コラーゲンの最終濃度は、1XのDMEMで3mg/mLである。したがって、10mg/mLの高濃度ストックから5mLのコラーゲンには、1.5mLの高濃度コラーゲン、1.25mLの4XのDMEM、および2.25mLの滅菌水が必要である
〇ヒント:使用目的よりも約0.5mL多くのコラーゲンを作る準備をする。準備手順で一部の容量が失われる
〇ヒント:コラーゲンを混合するときは、ゲル化を防ぐために冷たいピペットを使用することを勧める
〇ヒント:混合中は、気泡を防ぐように優しくする。これらは取り除くのが非常に難しい場合がある
−コラーゲンは、使用準備が整うまで、無菌状態で氷上にて保管する必要がある。暖かい温度でコラーゲンがゲル化し始める
細胞培養
−構築物の肝細胞および非実質細胞の濃度と必要な細胞の総数とを決定する
−肝細胞を37°Cの水浴で簡単に解凍し、解凍培地に加える
−NPCを37°Cの水浴で簡単に解凍し、解凍培地に加える
−適切な容量の培地を取り除いて所望の数の細胞を得る。肝細胞とNPCの両方に対してこれを行う
−所望の容量の肝細胞及びNPC溶液を一緒に加え、60XGで10分間遠心する。肝細胞はNPCをペレットに引き込むことを助ける
−上澄みを吸引する
−所望の量のコラーゲンに細胞ペレットを再けん濁する
−ピペットを用いて、コラーゲン細胞けん濁液90uLを各ウェルに分注する。これにより、少量のプルロニック柱が覆われないままになる
〇ヒント:ピペットの先端をウェルの壁に対して当てて、プルロニック柱を乱さないようにゆっくりと分注する
〇ヒント:1mLの血清ピペットを使用する場合は、0.3mLの残留容量を超えて分注しようとしない。これは、予想よりも迅速な分注とウェルのオーバーフローとが発生する可能性がある
−すべてのウェルが満たされたら、プレートを培養器に30分間置いてコラーゲンをゲル化させる
−ゲル化後、各ウェルに肝細胞維持培地100uLを加える。これは、細胞に栄養を与え、プルロニックゲルを溶解し始める
−30分間培養器に戻す
−150uLに設定されたマイクロピペットを介してウェルから培地と溶解プルロニックとを慎重に除去する
〇ヒント:ウェルプレートを平らにして、マイクロピペットの先端をウェル内に斜めに置く。これにより、細胞コンストラクトがウェルからマイクロピペットの先端に引き抜かれなくなる
−100uLの新鮮な培地を各ウェルに加え、培養器に戻す
−このように培地を毎日交換する
−薬物治療もこのように行われる
Claims (24)
- カラムアレイにおいて、1組のカラム状空間を含み、各カラム状空間は、基部を有するとともに材料が実質的にない柱空間および細胞容積を含み、前記柱空間は、1つまたは複数の柱空間に分割されて配列され、前記1つまたは複数の柱空間はそれぞれ前記カラム状空間内の前記基部から延び、各柱空間は細胞容積で囲まれ、前記細胞容積は生細胞を含み、「生」は1週間後に50%を超える生きた細胞を含むと定義される、カラムアレイ。
- 請求項1に記載のカラムアレイにおいて、前記1つまたは複数の柱空間は、前記基部から実質的に垂直に延びる、カラムアレイ。
- 請求項1に記載のカラムアレイにおいて、前記細胞容積は、前記生細胞を含むヒドロゲルマトリックスを含む、カラムアレイ。
- 請求項1に記載のカラムアレイにおいて、前記細胞容積は、ヒドロゲルマトリックスを有さない生細胞を含む、カラムアレイ。
- 請求項1に記載のカラムアレイにおいて、前記生細胞は、正常細胞、疾患細胞、幹細胞、内皮細胞、間質細胞、心筋細胞、肝細胞、腎細胞、腫瘍細胞、肝細胞、膵臓細胞、筋細胞、脳細胞、腎細胞、および患者固有の細胞のうちの1つまたは複数から選択された、カラムアレイ。
- 請求項3に記載のカラムアレイにおいて、前記ヒドロゲルマトリックスは、天然ヒドロゲル、合成ヒドロゲル、および天然および合成ハイブリッドヒドロゲルから選択された、カラムアレイ。
- 請求項6に記載のカラムアレイにおいて、天然ヒドロゲルは、コラーゲン、ゼラチン、フィブリン、および、ヒアルロン酸(HA)、アガロース、アルギン酸塩、およびキトサンから選択される多糖類の1つまたは複数から選択され、合成ヒドロゲルは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリエチレングリコール(PEG)、乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)、およびポリグリセロールセバケート(PGS)ポリマーの1つまたは複数から選択された、カラムアレイ。
- 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のカラムアレイにおいて、前記細胞容積は、微小血管系をさらに含む、カラムアレイ。
- 請求項8に記載のカラムアレイにおいて、前記微小血管系は、実質的に無傷で天然の微小血管を前記細胞容積に加え、前記微小血管を成熟条件にさらすことにより形成される、カラムアレイ。
- 請求項9に記載のカラムアレイにおいて、前記無傷で天然の微小血管は、脂肪組織に由来する、カラムアレイ。
- 請求項1に記載のカラムアレイにおいて、前記柱空間は、少なくとも1つの入口ポートに結合されている、カラムアレイ。
- 請求項1に記載のカラムアレイにおいて、少なくとも2つの柱空間が、少なくとも1つの交差接続チャネルを介して流体連通している、カラムアレイ。
- 請求項1に記載のカラムアレイにおいて、前記カラムアレイは、静止またはかん流可能である、カラムアレイ。
- 請求項1に記載のカラムアレイにおいて、前記配列は、前記カラムの軸方向位置に位置する1つの柱空間と、前記軸方向位置と前記カラムの縁部との間に位置する1または複数の柱空間とを備え、少なくとも1つの外側の柱空間は、前記軸方向の柱と流体的に連通している、カラムアレイ。
- 請求項11に記載のカラムアレイにおいて、前記柱空間に接続された外部かん流システムをさらに含む、カラムアレイ。
- マルチウェルプレートプラットフォームにおいて、複数のウェルのそれぞれに請求項1に記載のカラムアレイを含む、マルチウェルプレートプラットフォーム。
- 請求項16に記載のマルチウェルプレートプラットフォームにおいて、384、96、49、24、12、または6個のウェルを含む、マルチウェルプレートプラットフォーム。
- 1組のカラム状空間を含むカラムアレイを作成する方法において、各カラム状空間は基部を有し、材料が実質的にない柱空間および細胞容積を含み、前記柱空間は、1つまたは複数の柱空間に分割されて配置され、前記1つまたは複数の柱空間はそれぞれ前記カラム状空間内の前記基部から延び、各柱空間は細胞容積で囲まれ、前記方法は、
犠牲マトリックス材料で前記柱空間を三次元印刷し、
バイオインクで前記細胞容積を三次元印刷するか前記細胞容積をキャスティングし、
前記細胞容積を印刷するかキャスティングした後に前記犠牲マトリックス材料を除去することを含む、カラムアレイを作成する方法。 - 請求項18に記載の方法において、前記犠牲材料は、ガラスおよびポリマーから選択された、方法。
- 請求項19に記載の方法において、前記ポリマーは、プルロニック感熱性ヒドロゲルを含む、方法。
- 請求項20に記載の方法において、前記プルロニックヒドロゲルは、F127ヒドロゲルを含む、方法。
- 特定の細胞毒性についての推定薬剤をスクリーニングする方法において、請求項16に記載のマルチウェルプレートを提供し、推定薬剤の組成物を前記プレートの1組のウェルの柱空間に加え、対照と比べた前記細胞容積内の細胞の生存率の変化を測定することを含む、方法。
- 血管新生に対する効果について推定薬剤をスクリーニングする方法において、請求項16に記載のマルチウェルプレートを提供することを含み、前記細胞容積は、実質的に無傷で天然の微小血管を細胞容積に加え、前記微小血管を成熟条件にさらすことにより得られる微小血管系を含み、推定薬剤の組成物を前記柱空間に加え、対照と比べた前記微小血管系の変化を測定する、方法。
- 請求項22または23に記載の方法において、前記柱空間は、かん流システムに接続され、推定薬剤の前記組成物は、前記細胞容積をかん流させる、方法。
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