JP2011258826A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、シリコン系半導体基板のうち、シリコン系半導体基板の薄板化により不要となる部分を容易に回収することのできる半導体装置の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】半導体素子層が形成されたシリコン系半導体基板の表面に水素イオンを注入して、シリコン系半導体基板の表面から所定の深さに水素イオン注入層を形成し、次いで、半導体素子層と支持基板とを対向させて、半導体素子層が形成されたシリコン系半導体基板を支持基板に固定し、次いで、シリコン系半導体基板を加熱し、次いで、シリコン系半導体基板のうち、水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を剥離させて回収する。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
従来、半導体装置(半導体チップ)の高さ方向のサイズを小型化する方法として、バックグラインドを用いて、表面に集積回路が形成されたシリコン系半導体基板の裏面側からシリコン系半導体基板を薄板化することが行われている(特許文献1参照)。
特に、貫通電極を有した複数の半導体装置を上下方向に積み重ね、貫通電極を介して、複数の半導体装置を電気的に接続する構成とされた積層型半導体装置では、積層型半導体装置の高さを低くする上で、半導体装置を構成するシリコン系半導体基板の厚さは重要であり、シリコン系半導体基板の厚さを20μm〜50μmの厚さまで薄板化することが望まれる。
例えば、シリコン系半導体基板として市販された直径が300mmのシリコンウェハ(初期状態での厚さは775μm)を用いた場合、シリコンウェハの表面に半導体素子層を形成した後に、シリコンウェハが所定の厚さ(例えば、50μm)となるように、シリコンウェハの裏面側から研削(バックグラインド)する。
また、特許文献2には、半導体素子が形成されていないシリコン系結晶基板の表面から所定の深さに水素イオンを注入して注入層を形成し、次いで、シリコン系結晶基板を加熱して注入層に空孔を形成し、その後、シリコン系結晶基板のうち、注入層よりも上方に位置する部分のシリコン系結晶基板を剥離させることで、シリコン系結晶薄板を製造することが開示されている。
特開2003−133260号公報 特開2001−77044号公報
ところで、シリコンウェハを研削してシリコンウェハを薄板化する場合、シリコンよりなる研削屑(以下、「シリコン研削屑」という)が大量に発生する。
しかしながら、シリコン研削屑は、非常に細かいため、技術的に回収することが非常に困難であった。そのため、資源の再利用の観点からシリコン研削屑を回収したいと考えても、大量のシリコン研削屑を廃棄していた。
特に、大口径化された直径300mmのシリコンウェハを用いて複数の半導体装置を製造する場合、シリコンウェハの大部分(シリコンウェハの厚さの90%以上)を研削するため、非常に多くの資源(具体的には、シリコン)を無駄にしていた。
本発明の一観点によれば、半導体素子層が形成されたシリコン系半導体基板の表面に水素イオンを注入して、前記シリコン系半導体基板の表面から所定の深さに水素イオン注入層を形成する工程と、前記半導体素子層と支持基板とを対向させて、前記半導体素子層が形成された前記シリコン系半導体基板を前記支持基板に固定する工程と、前記シリコン系半導体基板を加熱する工程と、前記シリコン系半導体基板の加熱後に、前記シリコン系半導体基板のうち、前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を剥離させて回収する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、半導体素子層が形成されたシリコン系半導体基板の表面に水素イオンを注入して、シリコン系半導体基板の表面から所定の深さに水素イオン注入層を形成し、次いで、半導体素子層と支持基板とを対向させて、半導体素子層が形成されたシリコン系半導体基板を支持基板に固定し、次いで、シリコン系半導体基板を加熱することで、水素イオン注入層に水素がガス化して多数の空孔が発生する。
これにより、多数の空孔が形成された水素イオン注入層により、シリコン系半導体基板を、水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の表面側に位置する部分と、水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分とに分離することが可能となる。
そのため、シリコン系半導体基板の加熱後に、シリコン系半導体基板のうち、水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の表面側に位置する部分から水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を、1枚の板として(言い換えれば、まとまった状態で)容易に回収することができる。また、回収した部分を資源として再利用することができる。
また、水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を回収する前に(言い換えれば、シリコン系半導体基板が薄板化される前に)、半導体素子層を形成することにより、半導体素子層を精度良く形成することができる。
さらに、水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を回収する前に、半導体素子層が形成されたシリコン系半導体基板を支持基板に固定することにより、水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を容易に剥離させることが可能になると共に、水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を回収後に、水素イオン注入層よりもシリコン系半導体基板の表面側に位置する部分(薄板化された部分)にさらなる加工(例えば、貫通電極の形成)を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る半導体装置が適用される積層型半導体装置の概略を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その1)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その2)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その3)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その4)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その5)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その6)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その7)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その8)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その9)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その10)である。 本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その11)である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の半導体装置の寸法関係とは異なる場合がある。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る半導体装置が複数適用される積層型半導体装置の概略を示す断面図である。
図1を参照するに、積層型半導体装置10は、配線基板11と、配線基板11上に積み重ねられた複数(図1の場合は4つ)の半導体装置12と、封止樹脂16と、外部接続端子17とを有する。
配線基板11は、基板本体21と、パッド23,24と、配線パターン25とを有する。基板本体21としては、例えば、樹脂基板やセラミック基板等を用いることができる。
パッド23は、基板本体21の表面21aに設けられている。パッド23は、配線基板11上に積み重ねられた複数の半導体装置12のうち、最下層に配置された半導体装置12の貫通電極14と接続されている。
パッド24は、基板本体21の裏面21bに設けられている。配線パターン25は、ビア及び配線により構成されており、基板本体21に内設されている。配線パターン25は、一方の端部が基板本体21の表面21aから露出されており、他方の端部が基板本体21の裏面21bから露出されている。配線パターン25の一方の端部は、パッド23と接続されており、配線パターン25の他方の端部は、パッド24と接続されている。これにより、配線パターン25は、パッド23とパッド24とを電気的に接続している。
半導体装置12は、貫通電極付き半導体チップであり、半導体チップ13と、貫通電極14とを有した構成とされている。
半導体チップ13は、シリコン系半導体基板31と、半導体素子層32と、貫通孔33と、絶縁膜34とを有する。シリコン系半導体基板31は、薄板化された基板である。シリコン系半導体基板31としては、シリコン基板、SiC基板、SiGe基板、FeSi基板のうち、いずれか1つの基板を用いることができる。
SiC基板、SiGe基板、FeSi基板の場合には、単結晶シリコン基板の最表面に、素子形成層としてSiC、SiGe、FeSiのいずれかの薄膜を設けた基板も含まれる。シリコン系半導体基板31としてシリコン基板を用いる場合、薄板化されたシリコン基板(薄板化されたシリコンウェハを個片化したもの)を用いることができる。
半導体素子層32は、図示していないMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタと、複数の絶縁層である絶縁層41,43,45と、配線層42と、配線パターン46と、外部接続用電極47とを有する。
絶縁層41は、シリコン系半導体基板31の表面31aに形成されている。配線層42は、絶縁層41上に設けられている。配線層42は、図示していないMOSトランジスタと電気的に接続されている。絶縁層43は、配線層42を覆うように、絶縁層41上に設けられている。絶縁層45は、絶縁層43上に設けられている。絶縁層45は、絶縁層41,43,45のうち、最上層に配置された絶縁層である。絶縁層41,43,45としては、例えば、酸化シリコン膜(SiO膜)を用いることができる。
配線パターン46は、絶縁層43,45を貫通するように設けられている。配線パターン46は、一方の端部が配線層42と接続されており、他方の端部が絶縁層45の上面45aから露出されている。
外部接続用電極47は、絶縁層45の上面45aに設けられており、配線パターン46の他方の端部と接続されている。これにより、外部接続用電極47は、配線パターン46を介して、配線層42と電気的に接続されている。外部接続用電極47は、上方に配置される半導体装置12に設けられた貫通電極14と接続される電極である。
貫通孔33は、配線層42と対向する絶縁層41及びシリコン系半導体基板31を貫通しており、配線層42を露出している。絶縁膜34は、貫通孔33が露出するシリコン系半導体基板31の面(貫通孔33の側面の一部)を覆うように設けられている。絶縁膜34は、シリコン系半導体基板31と貫通電極14との間を絶縁するための膜である。絶縁膜34としては、例えば、酸化シリコン膜(SiO膜)を用いることができる。
貫通電極14は、絶縁膜34が形成された貫通孔33に設けられている。貫通電極14の一方の端部は、配線層42と接続されている。貫通電極14の他方の端部は、シリコン系半導体基板31の裏面31bから突出している。
このように、貫通電極14の他方の端部をシリコン系半導体基板31の裏面31bから突出させることで、他の半導体装置12或いは配線基板11に対して容易に接続することができる。
複数の半導体装置12のうち、最下層に配置された半導体装置12の貫通電極14の他方の端部は、配線基板11に設けられたパッド23と接続されており、それ以外の半導体装置12は、直下に配置された半導体装置12の外部接続用電極47と接続されている。これにより、配線基板11及び複数の半導体装置12は、電気的に接続されている。
封止樹脂16は、積み重ねられた複数の半導体装置12を覆うように、配線基板11上に設けられている。
外部接続端子17は、配線基板11のパッド24に設けられている。外部接続端子17は、積層型半導体装置10をマザーボード等の基板(図示せず)に実装する際、マザーボードのパッドと接続される端子である。外部接続端子17としては、例えば、半田ボールを用いることができる。
ここで、図1を参照して、積層型半導体装置10の製造方法について簡単に説明する。始めに、周知の手法により、上記説明した配線基板11を準備する。次いで、後述する図2〜図12に示す工程の処理を行うことで製造された半導体装置12を複数(この場合、4つ)準備する。
次いで、例えば、半田を介して、最下層に配置される半導体装置12の貫通電極14と配線基板11のパッド23とを接続することで、配線基板11に半導体装置12を実装する。次いで、同様な手法により、半田を介して、下層に配置された半導体装置12の外部接続用電極47に、上層に配置される半導体装置12の貫通電極14を接続し、これを繰り返すことで、配線基板11上に、複数の半導体装置12を積み重ねる。
次いで、積み重ねられた複数の半導体装置12を封止樹脂16により封止し、その後、配線基板11に設けられたパッド24に外部接続端子17を形成することで、積層型半導体装置10が製造される。
なお、図1では、配線基板11上に、4つの半導体装置12を積み重ねた場合を例に挙げて説明したが、配線基板11上に積み重ねる半導体装置12の数は、2つ以上であればよく、図1に示す半導体装置12の数に限定されない。
図2〜図12は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。図2〜図12に示す構造体の断面は、図1に示す半導体装置12の切断面に対応している。また、図2〜図12において、図1に示す半導体装置12と同一構成部分には同一符号を付す。
図2〜図12を参照して、本実施の形態の半導体装置12の製造方法について説明する。
始めに、図2に示す工程では、複数の半導体装置形成領域A、及び複数の半導体装置形成領域Aを囲む切断領域B(スクライブ領域)を有したシリコン系半導体基板51を準備する。シリコン系半導体基板51は、薄板化した後(シリコン系半導体基板51の後述する第2の部分62を除去した後)に、切断領域Bを切断することで、図1に示すシリコン系半導体基板31となる基板である。
つまり、シリコン系半導体基板51は、複数のシリコン系半導体基板31の母材となる基板である。シリコン系半導体基板51としては、シリコン基板(シリコンウェハ)、SiC基板、SiGe基板、FeSi基板のうち、いずれか1つの基板を用いることができる。シリコン系半導体基板51としてシリコンウェハを用いた場合、シリコンウェハとしては、例えば、直径300mmで厚さが775μmとされたものを用いることができる。
なお、以下の説明では、シリコン系半導体基板51としてシリコンウェハを用いた場合(言い換えれば、シリコン系半導体基板51の材料としてシリコンを用いた場合)を例に挙げて説明する。
次いで、シリコン系半導体基板51の表面51aに、周知の手法により、図示していないMOSトランジスタ、絶縁層41,43,45(複数の絶縁層)、配線層42、配線パターン46、及び外部接続用電極47等を有した半導体素子層32を形成する。これにより、図2に示すように、複数の半導体装置形成領域Aに図1に示す半導体素子層32が形成される。半導体素子層32の厚さは、概略10μm以下である。
また、図2に示すように、シリコン系半導体基板51の表面51aに半導体素子層32を形成すると、シリコン系半導体基板51の裏面51bに第1の膜52が形成される場合や、シリコン系半導体基板51の外周端面51cに第2の膜53が形成される場合がある。
第1及び第2の膜52,53は、半導体装置12を製造する上で不要な膜である。第1及び第2の膜52,53は、シリコン系半導体基板51を構成する材料(本実施の形態の場合、シリコン)とは異なる材料により構成された膜である。
第1及び第2の膜52,53は、半導体素子層32を構成する絶縁層41,43,45や、配線層42、配線パターン46、及び外部接続用電極47を形成する際に成膜する導電膜等により構成された膜である。
次いで、図3に示す工程では、シリコン系半導体基板51の裏面51bの研磨を行う。これにより、図2に示す第1の膜52を除去する。このとき、シリコン系半導体基板51の裏面51b全体が露出するまで研磨を行う。この場合のシリコン系半導体基板51の研磨量は、例えば、5〜10μmとすることができる。
次いで、シリコン系半導体基板51の外周端面51cの研磨を行う。これにより、図2に示す第2の膜53を除去する。このとき、シリコン系半導体基板51の外周端面51c全体が露出するまで研磨を行う。
このように、シリコン系半導体基板51の裏面51b及び外周端面51cの研磨を行うことで、第1及び第2の膜52,53(不要な膜)を除去することにより、後述する図6に示す工程において回収されるシリコン系半導体基板51の第2の部分62のシリコンの純度を高くすることができる。
なお、図3では、シリコン系半導体基板51の裏面51bを研磨した後に、シリコン系半導体基板51の外周端面51cの研磨を行う場合を例に挙げて説明したが、先にシリコン系半導体基板51の外周端面51cの研磨を行い、その後、シリコン系半導体基板51の裏面51bの研磨を行ってもよい。
また、シリコン系半導体基板51の裏面51b及び外周端面51cに成膜された第1及び第2の膜52,53の除去は、後述する図6に示す工程(第2の部分62を回収する工程)の前に行えばよく、例えば、水素イオン注入層54を形成後に、第1及び第2の膜52,53を除去してもよい。
次いで、図4に示す工程では、半導体素子層32を介して、シリコン系半導体基板51の全面に水素イオンを注入して、シリコン系半導体基板51の表面51aから所定の深さに水素イオン注入層54を形成する。半導体素子層32の厚さは、先に説明したように概略10μm以下であるため、半導体素子層32を介して、シリコン系半導体基板51に水素イオンを注入することが可能である。
上記所定の深さは、後述する図7に示す工程の研磨量を考慮して、図1に示すシリコン系半導体基板31の厚さよりも少し厚い値に設定するとよい。
また、水素イオン注入層54を形成する位置(シリコン系半導体基板51の深さ方向の位置)の調整は、水素イオンを注入する際のエネルギーの設定により行う。例えば、半導体素子層32の表面から約20μmの深さに位置するシリコン系半導体基板51に水素イオン注入層54を形成する場合、イオン注入時のエネルギーを1400KeVに設定して水素イオンを注入する。
水素イオン注入層54は、半導体素子層32の表面を基準とした際、半導体素子層32の表面から20〜50μmの深さ(所定の深さ)に位置するシリコン系半導体基板51に形成するとよい。この場合、イオン注入する水素イオンのドーズ量は、5×1016〜5x1017 atomos/cmの範囲で設定することができる。
次いで、図5に示す工程では、半導体素子層32と支持基板56とを対向させて、半導体素子層32が形成されたシリコン系半導体基板51を支持基板56に固定する。
具体的には、図4に示す水素イオン注入層54が形成された構造体を上下反転させた後、接着層57を介して、シリコン系半導体基板51に形成された半導体素子層32と支持基板56の接着面56aとが対向するように、半導体素子層32と支持基板56とを接着する。支持基板56としては、光透過性の基板を用いることができる。具体的には、支持基板56としては、ガラス基板を用いることができる。
次いで、窒素雰囲気中において、水素イオン注入層54が形成されたシリコン系半導体基板51を加熱する。具体的には、窒素雰囲気中で、350〜400℃の温度で5〜10分間程度、シリコン系半導体基板51を加熱する。
これにより、水素イオン注入層54において水素がガス化し、水素イオン注入層54に多数の空孔(図示せず)が発生するため、該多数の空孔が発生した水素イオン注入層54により、シリコン系半導体基板51を、水素イオン注入層54よりもシリコン系半導体基板51の表面51a側に位置する第1の部分61(複数のシリコン系半導体基板31の母材となる部分)と、水素イオン注入層54よりもシリコン系半導体基板51の裏面51b側に位置する第2の部分62(資源として回収して再利用する部分)とに分離させることが可能となる。第1の部分61は、複数の図1に示すシリコン系半導体基板31の母材となる基板である。
次いで、図6に示す工程では、図5に示す水素イオン注入層54を境にして、シリコン系半導体基板51に引っ張り力を加えることで、図5に示す第2の部分62の形状(具体的には、円形の薄板形状)を保ったまま、第1の部分61から第2の部分62を剥離させ、半導体装置12の構成として不要な第2の部分62を回収する。
このように、第1の部分61から第2の部分62を剥離させることで、シリコン系半導体基板51を容易に薄板化(薄板化されたシリコン系半導体基板51が第1の部分61)できると共に、シリコンの純度の高い第2の部分62を1枚の板(円形の薄板)として容易に回収することができる。
回収した第2の部分62は、第2の部分62に含まれるシリコン以外の不純物を除去した後、例えば、シリコンのインゴットを形成する際の材料として再利用することができる。そして、シリコンのインゴットは、円板状にスライスされ、その後、研削及び研磨されることでシリコンウェハとなる。
また、第2の部分62を剥離させることで、半導体素子層32が形成されたシリコン系半導体基板51を容易に薄板化することができる。本実施の形態の場合、薄板化されたシリコン系半導体基板51が第1の部分61である。
なお、図6に示す第1の部分61の第2の面61b(半導体素子層32が形成された第1の面61aとは反対側に位置する第1の部分61の面)には、水素イオン注入層54に形成された多数の空孔の影響により、微細な凹凸が形成されてしまう。
次いで、図7に示す工程では、図6に示す第1の部分61の第2の面61b(半導体素子層32が形成された第1の部分61の第1の面61aの反対側に位置する面)を平坦化する。第1の部分61の研磨量は、数μmとすることができる。
次いで、図8に示す工程では、配線層42と対向する絶縁層41及び第1の部分61を貫通するように、配線層42を露出する貫通孔33を形成する。次いで、貫通孔33から露出された第1の部分61の面(貫通孔33の側面の一部を構成する第1の部分61の面)に絶縁膜34を形成する。
これにより、第1の部分61のうち、複数の半導体装置形成領域Aに図1に示す半導体チップ13が形成される。この段階では、複数の半導体チップ13は、個片化されておらず、連結されている。
次いで、絶縁膜34が設けられた貫通孔33に、一方の端部が配線層42と接続され、他方の端部が第1の部分61の第2の面62bから突出するように、貫通電極14を形成する。貫通電極14は、貫通孔33内に形成することで、第1の部分61を貫通する。
これにより、複数の半導体装置形成領域Aに、図1に示す半導体装置12に相当する構造体が形成される。
次いで、図9に示す工程では、図8に示す構造体の上下を反転させた後、第1の部分61に形成された半導体素子層32から図8に示す支持基板56及び接着層57を除去する。具体的には、支持基板56としてガラス基板を用いた場合、例えば、支持基板56を介して、接着層57にレーザ光を照射することで、第1の部分61に形成された半導体素子層32から図8に示す支持基板56及び接着層57を除去する。
次いで、図10に示す工程では、複数の貫通電極14が突出した側の第1の部分61の第2の面61bをダイシングテープ64に貼り付ける。
次いで、図11に示す工程では、ダイサーを用いて、図10に示す切断領域Bに対応する半導体素子層32及び第1の部分61を切断する(言い換えれば、複数の半導体装置形成領域Aを個片化するように半導体素子層32及び第1の部分61を切断する)ことで、複数の半導体装置12を個片化する。
次いで、図12に示す工程では、図11に示す個片化された複数の半導体装置12からダイシングテープ64を除去することで、図1に示す半導体装置12が複数製造される。
本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、複数の半導体装置形成領域Aを有するシリコン系半導体基板51の表面51aに半導体素子層32を形成し、次いで、半導体素子層32を介して、シリコン系半導体基板51の全面に水素イオンを注入することで、シリコン系半導体基板51の表面51aから所定の深さに水素イオン注入層54を形成し、次いで、半導体素子層32を支持基板56に接着し、次いで、窒素雰囲気中において、シリコン系半導体基板51を加熱することにより、水素イオン注入層54において水素がガス化し、水素イオン注入層54に多数の空孔が発生するため、該多数の空孔が発生した水素イオン注入層54により、シリコン系半導体基板51を、水素イオン注入層54よりもシリコン系半導体基板51の表面51a側に位置する第1の部分61と、水素イオン注入層54よりもシリコン系半導体基板51の裏面51b側に位置する第2の部分62と、に分離することが可能となる。
これにより、シリコン系半導体基板51の加熱後に、第1の部分61(複数の半導体装置12に設けられたシリコン系半導体基板31の母材)から第2の部分62を剥離させて、シリコン系半導体基板51を容易に薄板化(薄板化されたシリコン系半導体基板51が第1の部分61)することができると共に、第2の部分62を1枚の円形状の板として(まとまった状態で)容易に回収することができる。また、回収した第2の部分62(シリコン)を資源として再利用することができる。
また、水素イオン注入層54よりもシリコン系半導体基板51の裏面51b側に位置する部分を回収する前に(言い換えれば、シリコン系半導体基板51が薄板化される前に)、半導体素子層32を形成することにより、半導体素子層32を精度良く形成することができる。
さらに、水素イオン注入層54よりもシリコン系半導体基板51の裏面51b側に位置する第2の部分62を回収する前に、半導体素子層32が形成されたシリコン系半導体基板51を支持基板56に固定することにより、第2の部分62を容易に剥離させることが可能になると共に、第2の部分62を回収後に、第1の部分61にさらなる加工(例えば、貫通電極14の形成)を行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
なお、本実施の形態の半導体装置の製造方法は、半導体装置12を構成する半導体チップ13の厚さを50μm以下にする場合に、特に有効である。
本発明は、半導体装置の製造方法に適用可能である。
10…積層型半導体装置、11…配線基板、12…半導体装置、13…半導体チップ、14…貫通電極、16…封止樹脂、17…外部接続端子、21…基板本体、21a,31a,51a…表面、21b,31b,51b…裏面、23,24…パッド、25…配線パターン、31,51…シリコン系半導体基板、32…半導体素子層、33…貫通孔、34…絶縁膜、41,43,45…絶縁層、42…配線層、45a…上面、46…配線パターン、47…外部接続用電極、51c…外周側面、52…第1の膜、53…第2の膜、54…水素イオン注入層、56…支持基板、56a…接着面、57…接着層、61…第1の部分、61a…第1の面、61b…第2の面、62…第2の部分、64…ダイシングテープ、A…半導体装置形成領域、B…切断領域

Claims (12)

  1. 半導体素子層が形成されたシリコン系半導体基板の表面に水素イオンを注入して、前記シリコン系半導体基板の表面から所定の深さに水素イオン注入層を形成する工程と、
    前記半導体素子層と支持基板とを対向させて、前記半導体素子層が形成された前記シリコン系半導体基板を前記支持基板に固定する工程と、
    前記シリコン系半導体基板を加熱する工程と、
    前記シリコン系半導体基板の加熱後に、前記シリコン系半導体基板のうち、前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を剥離させて回収する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記所定の深さは、前記半導体素子層の表面を基準とした際、20〜50μmであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を回収した後、前記半導体素子層から前記支持基板を除去する工程を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を剥離させる前に、前記シリコン系半導体基板の裏面を研磨する工程を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を剥離させる前に、前記シリコン系半導体基板の外周端面を研磨する工程を設けたことを特徴とする請求項1ないし4のうち、いずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記半導体素子層は、前記シリコン系半導体基板の表面に複数の絶縁層を形成する工程と、
    前記複数の絶縁層に内設される配線層を形成する工程と、
    前記配線層と電気的に接続されるように、前記複数の絶縁層のうち、最上層に配置された絶縁層上に外部接続用電極を形成する工程と、を含む工程により形成することを特徴とする請求項1ないし5のうち、いずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の裏面側に位置する部分を剥離させて回収する工程と前記支持基板を除去する工程との間に、前記シリコン系半導体基板のうち、前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の表面側に位置する部分を貫通し、一方の端部が前記配線層と接続され、前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の表面側に位置する部分に対して電気的に絶縁された貫通電極を形成する工程を設けたことを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記貫通電極は、前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の表面側に位置する部分から、前記貫通電極の他方の端部が突出するように形成することを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記貫通電極を形成する前に、前記水素イオン注入層よりも前記シリコン系半導体基板の表面側に位置する部分の前記半導体素子層が形成された面とは反対側に位置する面を研磨により平坦化する工程を設けたことを特徴とする請求項7または8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記シリコン系半導体基板に、複数の前記半導体装置を形成することを特徴とする請求項1ないし9のうち、いずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記半導体素子層から前記支持基板を除去する工程後に、複数の前記半導体装置を個片化する工程を設けたことを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記シリコン系半導体基板は、シリコン基板、SiC基板、SiGe基板、FeSi基板のうち、いずれか1つの基板であることを特徴とする請求項1ないし11のうち、いずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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