JP2011258383A - 有機el素子およびそれを用いた表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 Au薄膜を用いた場合と同等以下の消費電力を有し、駆動による色ずれが低減される有機EL表示装置を提供する。
【解決手段】 赤色を発する有機EL素子と、緑色を発する有機EL素子と、青色を発する有機EL素子と、を備え、各色の有機EL素子が、第1電極11と、第2電極13と、第1電極11と第2電極13との間にある有機化合物層12と、を有し、第2電極13側から有機化合物層12で発する光が取り出される有機EL表示装置であって、第2電極13が、有機化合物層12と接する金と銀を含む合金層を有し、合金層における銀の比率が5.7wt%以上35.2wt%以下である。
【選択図】 図1
【解決手段】 赤色を発する有機EL素子と、緑色を発する有機EL素子と、青色を発する有機EL素子と、を備え、各色の有機EL素子が、第1電極11と、第2電極13と、第1電極11と第2電極13との間にある有機化合物層12と、を有し、第2電極13側から有機化合物層12で発する光が取り出される有機EL表示装置であって、第2電極13が、有機化合物層12と接する金と銀を含む合金層を有し、合金層における銀の比率が5.7wt%以上35.2wt%以下である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電極にAuAg合金を用いた有機EL素子およびそれを用いた表示装置に関する。
有機EL素子は、第1電極と第2電極とその2つの電極の間にある有機化合物層で構成され、有機化合物層内の発光層で発光した光は、第1電極または第2電極のうち一方もしくは両方の電極(光取り出し電極)から光が取り出される。特許文献1や特許文献2では、光取り出し電極としてそれぞれ銀(Ag)、金(Au)を使用することが提案されている。
Au薄膜とAg薄膜の透過性を比較した場合、緑と赤の波長領域ではAu薄膜の方が優れているが、青の波長領域ではAg薄膜の方が優れている。よって、複数の有機EL素子を備えるカラー表示装置において、光取り出し電極としてAu薄膜もしくはAg薄膜を各色一体で設けられた構成の場合の消費電力を考えると、光取り出し電極としてはAu薄膜が望ましいと考えられる。なぜなら、白色表示時の各色の消費電力に対する輝度比は、おおよそ赤:緑:青=3.0:5.9:1.1であるからであり、緑と赤の透過率が高いAu薄膜が有利であるからである。
しかし、Au薄膜を光取り出し電極とすると、他の色に比べて青色の有機EL素子の負担が増加する。というのも、発光効率を大きくするためには、他の色よりも小さい透過率を補うように、青色の有機EL素子に流す電流量を多くする必要があるからである。一般的に青色の有機EL素子は他の色よりも寿命が短く、Au薄膜を光取り出し電極を用いることによりさらに寿命が短くなり、色毎の寿命の差が大きくなってしまう。このため、カラー表示装置において駆動による色ずれなどの問題が生じてしまう。
本発明は、Au薄膜を用いた場合と同等以下の消費電力を有し、駆動による色ずれが低減される有機EL表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、赤色を発する有機EL素子と、緑色を発する有機EL素子と、青色を発する有機EL素子と、を備え、各色の有機EL素子が、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間にある有機化合物層と、を有し、前記第2電極側から前記有機化合物層で発する光が取り出される有機EL表示装置であって、前記第2電極が、前記有機化合物層と接する金と銀を含む合金層を有し、前記合金層における銀の比率が5.7wt%以上35.2wt%以下であることを特徴とする。
また本発明は、赤色を発する有機EL素子と、緑色を発する有機EL素子と、青色を発する有機EL素子と、を備え、各色の有機EL素子が、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間にある有機化合物層と、を有し、前記第2電極側から前記有機化合物層で発する光が取り出される有機EL表示装置であって、前記第2電極が、前記有機化合物層側から、マグネシウムと銀を含む第1の合金層と、金と銀を含む第2の合金層と、を順に有し、前記第2の合金層における銀の比率が18.9wt%以上55.9wt%以下であることを特徴とする。
本発明は、Au薄膜を用いた場合と同等以下の消費電力を有し、駆動による色ずれが低減される有機EL表示装置を得ることができる。
以下に図面を参照しながら説明する。図1(a)は、本発明の有機EL表示装置の概略図を示している。本発明の有機EL表示装置は、有機EL素子からなる画素1を複数有し、さらに、各画素の発光を制御する制御手段を備えている。より詳しくは、本発明の有機EL表示装置は、複数の画素ユニットがマトリックス状に配列され、各画素ユニットは、発光色の異なる複数の画素、つまり赤色発光画素、緑色発光画素及び、青色発光画素で構成されている。なお、赤色発光画素は、赤色を発光する有機EL素子により構成されている。緑色発光画素、青色発光画素も同様の構成である。
なお、本発明において画素とは、独立して発光の制御が可能である最小の単位を示す。そして画素ユニットとは、発光色の異なる複数の画素で構成され、各画素の混色によって所望の色の発光を可能とする最小の単位を示す。
図1(b)は、各画素を構成する有機EL素子の断面概略図を示すものである。本発明に用いる有機EL素子は、基板10上に第1電極11と、発光層を有する有機化合物層12と、第2電極13を有している。そして、この有機EL素子は、第2電極側から、つまり基板10とは反対側から有機化合物層で発する光が取り出される構成(いわゆるトップエミッション型)である。
本発明に用いられる第2電極13は、金(Au)と銀(Ag)を含む合金層(以下AuAg合金という)である。そして、AuAg合金におけるAgの比率を調整することにより、消費電力がAu薄膜と同等以下に小さくでき、駆動による色ずれを低減することができる。なお、消費電力がAu薄膜と同等とは、Au薄膜の消費電力の±1%内の消費電力のことである。また、具体的なAuAg合金の構成は、AuAg合金が有機化合物層と接する場合には、Agの比率を5.7wt%以上35.2wt%以下とする。また、AuAg合金の有機化合物層側に、マグネシウム(Mg)とAgの合金層(第1合金層)を有する場合には、Agの比率を12.0wt%以上55.9wt%以下とする。なお、AuAg合金は、Pd、Cu、Mgなどの各種金属を含んでもよい。また、透過率の観点から、AuAg合金の膜厚は5.0nmから30nm、さらには、5.0nm以上20nmであることが好ましい。第2電極13上に、SnO2、In2O3、ITO、酸化インジウム亜鉛などの透明酸化物導電層や屈折率の高い有機化合物層、SiNなどの保護層を設けてもよい。
次に、有機EL素子の他の構成要件について説明する。基板10は、ガラスまたはプラスチックのような誘電体を用いることができる。また、基板10は、支持基板と、その上に設けられたスイッチング素子と、その上に設けられた絶縁層とで構成されるものであってもよい。なお、スイッチング素子は例えば、TFT素子、MIM素子を用いることができ、有機EL素子を駆動するための駆動手段、つまり、画素の発光を制御する制御手段となる。
第1電極11は、反射率の高いものが好ましく、Al、Ag、Mo、W、Ni、Cr、またはそれらの合金などの金属層を用いることができる。この金属層は、蒸着法、スパッタリング法などの公知の方法で形成することができる。さらに第1電極は、この金属層の有機化合物層側に、上述した透明酸化物導電層を積層する構成であってもよい。その透明酸化物導電層の膜厚は、5.0nm以上100nm以下が好ましい。なお、透明とは、可視光領域において40%以上の透過率を有することを言う。
有機化合物層12は、少なくとも発光層を含み、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロック層、電子注入層、電子輸送層、電子ブロック層等の機能層を有し、各機能層は適当な順に積層されて構成されている。有機化合物層に用いられる各機能層を構成する材料は、公知の材料を用いることができる。なお、電子注入層は、例えば、Li、Csなどのアルカリ金属、Mg、Caなどのアルカリ土類金属、Al、Inなどの13族金属、およびそれらの合金や、それら金属と有機化合物物の混合層など、有機化合物層に対し適度な電子注入性を有するものがよい。
なお、本発明の表示装置は、テレビ受像機、パーソナルコンピュータのディスプレイ、デジタルカメラの表示部、携帯電話の表示部、携帯ゲーム機の表示部に用いることができる。その他、携帯音楽再生装置の表示部、携帯情報端末(PDA)の表示部、カーナビゲーションシステムの表示部等にも使用可能である。
(参考例1)
本参考例は、ガラス基板上に下地として化合物1で示される有機化合物層を成膜した後、さらに、有機化合物層上にAuAg合金を成膜した構成に関するものである。ガラス基板(縦20mm×横20mm×厚さ0.7mm)を用い、まず、抵抗加熱蒸着装置にて化合物1を1Å/sで蒸着した。さらに、成膜された有機化合物層上に、AuとAgの成膜速度の和が0.5Å/sから1.0Å/sで、かつ、合金層に対するAgの体積比率を10vol%刻みで0vol%から100vol%になるよう膜を作製した。なお、AuAg合金は、Agの比率によらず膜厚を10nmで成膜した。成膜時の蒸着チャンバー内の真空度は、2×10−4Pa〜5×10−4Paであった。
本参考例は、ガラス基板上に下地として化合物1で示される有機化合物層を成膜した後、さらに、有機化合物層上にAuAg合金を成膜した構成に関するものである。ガラス基板(縦20mm×横20mm×厚さ0.7mm)を用い、まず、抵抗加熱蒸着装置にて化合物1を1Å/sで蒸着した。さらに、成膜された有機化合物層上に、AuとAgの成膜速度の和が0.5Å/sから1.0Å/sで、かつ、合金層に対するAgの体積比率を10vol%刻みで0vol%から100vol%になるよう膜を作製した。なお、AuAg合金は、Agの比率によらず膜厚を10nmで成膜した。成膜時の蒸着チャンバー内の真空度は、2×10−4Pa〜5×10−4Paであった。
<透過率の測定>
参考例1の透過率を以下の手順で測定した。透過率の測定は、Ubest V−560(日本分光製)を用い、参考例で用いたガラス基板をリファレンスとして行った。
参考例1の透過率を以下の手順で測定した。透過率の測定は、Ubest V−560(日本分光製)を用い、参考例で用いたガラス基板をリファレンスとして行った。
参考例1の透過率を図2(a)に、波長620nm、520nm、460nmのAuAg合金におけるAg比率依存性を図2(b)に示した。ここで、図2(b)に関しては、Agの比率が0vol%、30vol%、50vol%、70vol%、100vol%である透過率のみを示した。図2(a)に示されるように、Agの比率が小さい30vol%ではAuの光学特性(透過率の波長依存性)が現れ、Agの比率の大きい70vol%ではAgの光学特性が現れた。Agの比率が50vol%の合金では、AuとAgの間の光学特性を示すAuAg合金が得られた。図2(b)に示されるように、AuAg合金におけるAgの比率を10vol%以上にすることにより、Auに対し460nmの透過率が大幅に改善され、Agの比率を20vol%にすることでAgと同等の透過率を得ることができた。一方、520nmと620nmの透過率に関しては、Agの比率が増加することにより徐々に低下し、Agの比率を60vol%以上にすることによりそれらの透過率は大幅に低下した。
有機EL表示装置の白色表示時の消費電力に対して有効なAuAg合金におけるAgの比率を見積もるために以下の計算を行った。各色の素子から得られる各色のピーク強度は等価であると仮定する。図2(b)の各波長の透過率と明所視における各色の標準比視感度(ここでは620nm:520nm:460nm=3.0:5.9:1.1)との積の総和をAuのもの(Agの比率が0%のもの)に対する比を視感透過率と定義する。視感透過率のAg比率の依存性を図2(c)に示す。なお、視感透過率が100%を超える場合には、Au薄膜よりも視感透過率が大きくなるので、白色表示においてはAu薄膜よりも小さい消費電力となると考えられる。なぜなら、視感透過率が高いと、光取り出し効率が向上し、同じ強度を得る際には、各色の素子に印加する電流を小さくすることが可能であるからである。図2(c)より、Agの比率が50vol%以下のAuAg合金であればAuと同等の視感透過率が得られることから、Agの比率が50vol%以下であれば白色表示時の消費電力がAuと同等以下に小さくすることができる。また、Agの比率が10vol%以上であれば、青色の有機EL素子の透過率がAuよりも大きくなるので、青色の有機EL素子の負担を軽減し、駆動による色ずれの低減効果が得られる。つまり、AuとAgを含む合金層におけるAgの比率が、10vol%以上50vol%以下であることが望ましい。
なお、体積比率を用いたが重量比率を用いることも可能である。具体的には、AuのAgに対する密度比をρとし、体積比率がXvol%、重量比率がYwt%とすると、Y=100/(1+ρ(100/X−1))で表される。Auの密度は19.32g/cm3、Agの密度は10.50g/cm3なのでρは1.84であり、X=10ならY=5.69となり、X=50ならY=35.21となる。つまり、AuとAgを含む合金層におけるAgの比率が10vol%以上50vol%以下であるとは、AuとAgを含む合金層におけるAgの比率が5.7wt%以上35.2wt%以下であることをいう。重量比率に関しては小数点1桁を有効数字とする。
(参考例2)
本参考例は、ガラス基板上に化合物1で示される有機化合物層を成膜し、さらに、有機化合物層上に、Mgの成膜速度1.8Å/s、Agの成膜速度を0.2Å/sで形成されたMgとAgからなる合金を膜厚4.0nm成膜した。さらに、MgとAgからなる合金上に、AuAg合金におけるAgの体積比率を10vol%刻みで0vol%から100vol%になるよう膜を10nm形成した。MgとAgから合金成膜時の蒸着チャンバー内の真空度は、2×10−4Pa〜5×10−4Paである。化合物1およびAuAg合金の成膜条件は参考例1と同様である。
本参考例は、ガラス基板上に化合物1で示される有機化合物層を成膜し、さらに、有機化合物層上に、Mgの成膜速度1.8Å/s、Agの成膜速度を0.2Å/sで形成されたMgとAgからなる合金を膜厚4.0nm成膜した。さらに、MgとAgからなる合金上に、AuAg合金におけるAgの体積比率を10vol%刻みで0vol%から100vol%になるよう膜を10nm形成した。MgとAgから合金成膜時の蒸着チャンバー内の真空度は、2×10−4Pa〜5×10−4Paである。化合物1およびAuAg合金の成膜条件は参考例1と同様である。
<透過率の測定>
参考例2の構成の透過率を、参考例1と同様の条件で測定した。透過率を図3(a)に、波長620nm、520nm、460nmのAuAg合金におけるAgの比率依存性を図3(b)に示した。ここで、図3(b)に関しては、Agの比率が0vol%、30vol%、50vol%、70vol%、100vol%である透過率を示した。参考例1と同様に、Agの比率が小さい30vol%ではAuの光学特性が現れ、Agの比率が大きい70vol%ではAgの光学特性が現れた。Agの比率が50vol%の合金では、AuとAgの間の光学特性を示すAuAg合金が得られた。図3(b)に示されるように、AuAg合金におけるAgの比率を10vol%以上にすることにより、Auに対し460nmの透過率が大幅に改善され、Agの比率を20vol%にすることでAgと同等の透過率を得ることができた。一方、520nmと620nmの透過率に関しては、Agの比率が増加することにより徐々に低下し、Agの比率を60vol%以上にすることによりそれらの透過率は大幅に低下した。
参考例2の構成の透過率を、参考例1と同様の条件で測定した。透過率を図3(a)に、波長620nm、520nm、460nmのAuAg合金におけるAgの比率依存性を図3(b)に示した。ここで、図3(b)に関しては、Agの比率が0vol%、30vol%、50vol%、70vol%、100vol%である透過率を示した。参考例1と同様に、Agの比率が小さい30vol%ではAuの光学特性が現れ、Agの比率が大きい70vol%ではAgの光学特性が現れた。Agの比率が50vol%の合金では、AuとAgの間の光学特性を示すAuAg合金が得られた。図3(b)に示されるように、AuAg合金におけるAgの比率を10vol%以上にすることにより、Auに対し460nmの透過率が大幅に改善され、Agの比率を20vol%にすることでAgと同等の透過率を得ることができた。一方、520nmと620nmの透過率に関しては、Agの比率が増加することにより徐々に低下し、Agの比率を60vol%以上にすることによりそれらの透過率は大幅に低下した。
また、参考例1と同様に、Agの比率に応じた視感透過率を算出しその比較を行った。Auの視感透過率を100%として、結果を図3(c)に示す。図3(c)より、Agの比率が20vol%以上70vol%以下のAuAg合金であればAuと同等の視感透過率が得られることから、Agの比率が20vol%以上70vol%以下であれば白色表示時の消費電力がAuと同等以下に小さくすることができる。また、この比率であれば、青色の有機EL素子の透過率がAuよりも大きくなるので、青色の有機EL素子の負担を軽減し、駆動による色ずれの低減効果が得られる。つまり、MgとAgを含む第1合金層を設ける場合、AuとAgを含む第2の合金層におけるAgの比率が20vol%以上70vol%以下であることが望ましい。言い換えると、AuとAgを含む第2の合金層におけるAgの比率が12.0wt%以上55.9wt%以下であることが望ましい。
(実施例1)
本実施例は、青色を発する有機EL素子に関するものであり、図1(b)にその構成の概略断面図が示されている。まず、ガラス基板10上に、アルミニウム合金(AlNd)を100nmの膜厚でスパッタリング法にて成膜し、酸化インジウム亜鉛をスパッタリング法にて40nmの膜厚で成膜し、第1電極11を形成した。
本実施例は、青色を発する有機EL素子に関するものであり、図1(b)にその構成の概略断面図が示されている。まず、ガラス基板10上に、アルミニウム合金(AlNd)を100nmの膜厚でスパッタリング法にて成膜し、酸化インジウム亜鉛をスパッタリング法にて40nmの膜厚で成膜し、第1電極11を形成した。
次に、有機化合物層12を形成する。まず、下記化合物2を100nmの膜厚となるように成膜して第1正孔輸送層を形成した。次に、第1正孔輸送層の上に下記化合物3を10nmの膜厚となるように成膜して第2正孔輸送層を形成した。次に、第2正孔輸送層の上に下記化合物4と下記化合物5とをそれぞれ成膜速度0.98Å/s、0.02Å/sで共蒸着し、膜厚25nmの発光層を形成した。次に、発光層の上に上記化合物1を膜厚50nmとなるように蒸着し、電子輸送層を形成した。次に、電子輸送層の上にLiFを膜厚0.5nmとなるように蒸着し、電子注入層を形成した。
次に、電子注入層の上に第2電極13を形成する。Auの成膜速度を0.5Å/sで、Agの成膜速度を0.5Å/sで、AuAg合金を膜厚15nmで形成した。なお、AuAg合金におけるAgの比率は35.2wt%であった。
最後に、窒素雰囲気中のグローブボックスにて、乾燥剤を入れた封止ガラス(不図示)とガラス基板の成膜面とをエポキシ樹脂接着剤を用いて封止した。
電流密度10mA/cm2をこの素子に流した際の電流効率を測定した。電流効率は2.0cd/Aであった。
(実施例2)
本実施例は、緑色を発する有機EL素子に関するものである。本実施例では、実施例1とは以下の点で異なる。つまり、第2正孔輸送層を成膜せず、発光層として下記化合物6と下記化合物7で示される化合物とをそれぞれ成膜速度0.98Å/s、0.02Å/sで共蒸着し、膜厚30nmで形成した点が実施例1と異なる。
本実施例は、緑色を発する有機EL素子に関するものである。本実施例では、実施例1とは以下の点で異なる。つまり、第2正孔輸送層を成膜せず、発光層として下記化合物6と下記化合物7で示される化合物とをそれぞれ成膜速度0.98Å/s、0.02Å/sで共蒸着し、膜厚30nmで形成した点が実施例1と異なる。
電流密度10mA/cm2をこの素子に流した際の電流効率を測定した結果、26.4cd/Aであった。
(実施例3)
本実施例は、赤色を発する有機EL素子に関するものである。本実施例では、実施例1とは以下の点で異なる。つまり、第2正孔輸送層を成膜せず、発光層として下記化合物8と下記化合物9と下記化合物10とをそれぞれ成膜速度0.68Å/s、0.02Å/s、0.30Å/sで共蒸着し、膜厚30nmで形成した点が実施例1と異なる。
本実施例は、赤色を発する有機EL素子に関するものである。本実施例では、実施例1とは以下の点で異なる。つまり、第2正孔輸送層を成膜せず、発光層として下記化合物8と下記化合物9と下記化合物10とをそれぞれ成膜速度0.68Å/s、0.02Å/s、0.30Å/sで共蒸着し、膜厚30nmで形成した点が実施例1と異なる。
電流密度10mA/cm2をこの素子に流した際の電流効率を測定した結果、4.6cd/Aであった。
(実施例4)
本実施例は、青色を発する有機EL素子に関するものである。実施例1とは、電子注入層とAuAg合金の間にMgとAgとを含む第1合金層を有する点が異なる。この第1合金層は、電子注入層の上に、Mgの成膜速度を1.8Å/s、Agの成膜速度を0.2Å/sで、膜厚4.0nmで形成した。そして、この第1合金層上に、Auの成膜速度を0.5Å/sで、Agの成膜速度を0.5Å/sで、AuAg合金(第2合金層)を膜厚15nmで形成した。なお、AuAg合金におけるAgの比率は35.2wt%であった。
本実施例は、青色を発する有機EL素子に関するものである。実施例1とは、電子注入層とAuAg合金の間にMgとAgとを含む第1合金層を有する点が異なる。この第1合金層は、電子注入層の上に、Mgの成膜速度を1.8Å/s、Agの成膜速度を0.2Å/sで、膜厚4.0nmで形成した。そして、この第1合金層上に、Auの成膜速度を0.5Å/sで、Agの成膜速度を0.5Å/sで、AuAg合金(第2合金層)を膜厚15nmで形成した。なお、AuAg合金におけるAgの比率は35.2wt%であった。
電流密度10mA/cm2をこの素子に流した際の電流効率を測定した結果、電流効率は、1.7cd/Aであった。
(実施例5)
本実施例は、緑色を発する有機EL素子に関するものである。実施例2とは、電子注入層とAuAg合金の間にMgとAgとを含む第1合金層を有する点が異なる。この第1合金層は、電子注入層の上に、Mgの成膜速度を1.8Å/s、Agの成膜速度を0.2Å/sで、膜厚4.0nmで形成した。そして、この第1合金層上に、Auの成膜速度を0.5Å/sで、Agの成膜速度を0.5Å/sで、AuAg合金(第2合金層)を膜厚15nmで形成した。なお、AuAg合金におけるAgの比率は35.2wt%であった。
本実施例は、緑色を発する有機EL素子に関するものである。実施例2とは、電子注入層とAuAg合金の間にMgとAgとを含む第1合金層を有する点が異なる。この第1合金層は、電子注入層の上に、Mgの成膜速度を1.8Å/s、Agの成膜速度を0.2Å/sで、膜厚4.0nmで形成した。そして、この第1合金層上に、Auの成膜速度を0.5Å/sで、Agの成膜速度を0.5Å/sで、AuAg合金(第2合金層)を膜厚15nmで形成した。なお、AuAg合金におけるAgの比率は35.2wt%であった。
電流密度10mA/cm2をこの素子に流した際の電流効率を測定した結果、電流効率は、27.0cd/Aであった。
(実施例6)
本実施例は、赤色を発する有機EL素子に関するものである。実施例3とは、電子注入層とAuAg合金の間にMgとAgとを含む第1合金層を有する点が異なる。この第1合金層は、電子注入層の上に、Mgの成膜速度を1.8Å/s、Agの成膜速度を0.2Å/sで、膜厚4.0nmで形成した。そして、この第1合金層上に、Auの成膜速度を0.5Å/sで、Agの成膜速度を0.5Å/sで、AuAg合金(第2合金層)を膜厚15nmで形成した。なお、AuAg合金におけるAgの比率は35.2wt%であった。
本実施例は、赤色を発する有機EL素子に関するものである。実施例3とは、電子注入層とAuAg合金の間にMgとAgとを含む第1合金層を有する点が異なる。この第1合金層は、電子注入層の上に、Mgの成膜速度を1.8Å/s、Agの成膜速度を0.2Å/sで、膜厚4.0nmで形成した。そして、この第1合金層上に、Auの成膜速度を0.5Å/sで、Agの成膜速度を0.5Å/sで、AuAg合金(第2合金層)を膜厚15nmで形成した。なお、AuAg合金におけるAgの比率は35.2wt%であった。
電流密度10mA/cm2をこの素子に流した際の電流効率を測定した結果、電流効率は、5.2cd/Aであった。
11 第1電極
12 有機化合物層
13 第2電極
12 有機化合物層
13 第2電極
Claims (2)
- 赤色を発する有機EL素子と、緑色を発する有機EL素子と、青色を発する有機EL素子と、を備え、各色の有機EL素子が、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間にある有機化合物層と、を有し、前記第2電極側から前記有機化合物層で発する光が取り出される有機EL表示装置であって、
前記第2電極が、前記有機化合物層と接する金と銀を含む合金層を有し、
前記合金層における銀の比率が5.7wt%以上35.2wt%以下であることを特徴とする有機EL表示装置。 - 赤色を発する有機EL素子と、緑色を発する有機EL素子と、青色を発する有機EL素子と、を備え、各色の有機EL素子が、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間にある有機化合物層と、を有し、前記第2電極側から前記有機化合物層で発する光が取り出される有機EL表示装置であって、
前記第2電極が、前記有機化合物層側から、マグネシウムと銀を含む第1合金層と、金と銀を含む第2合金層と、を順に有し、
前記第2合金層における銀の比率が12.0wt%以上55.9wt%以下であることを特徴とする有機EL表示装置。
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JP2010131258A JP2011258383A (ja) | 2010-06-08 | 2010-06-08 | 有機el素子およびそれを用いた表示装置 |
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2010
- 2010-06-08 JP JP2010131258A patent/JP2011258383A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP2023503702A (ja) * | 2019-12-24 | 2023-01-31 | オーティーアイ ルミオニクス インコーポレーテッド | キャッピング層を含む発光デバイスおよびそれを製造するための方法 |
US11737298B2 (en) | 2019-12-24 | 2023-08-22 | Oti Lumionics Inc. | Light emitting device including capping layers on respective emissive regions |
JP7403883B2 (ja) | 2019-12-24 | 2023-12-25 | オーティーアイ ルミオニクス インコーポレーテッド | キャッピング層を含む発光デバイスおよびそれを製造するための方法 |
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