JP2011256800A - 気体機械及びそれを用いる車両及び気体機械の駆動方法 - Google Patents

気体機械及びそれを用いる車両及び気体機械の駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】気体の膨張仕事を有効活用した高効率な駆動が可能な気体機械及びそれを用いる車両、及び気体機械の駆動方法を提供する。
【解決手段】気体室7と高圧源14とが略同一の圧力状態でのみ閉鎖状態と高圧状態とを切替え、気体室と低圧源15とが略同一の圧力状態でのみ閉鎖状態と低圧状態とを切替え、気体室7が略最小容積の状態でのみ低圧状態と高圧状態とを切替えるように、制御部101が弁装置20を動作させ、制御部が、弁装置により閉鎖状態と高圧状態とが切替えるタイミング及び閉鎖状態と低圧状態とが切替えるタイミングを変化させて、回転軸6に対するトルクの発生を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、気体の膨張仕事を有効に活用した高効率な駆動が行える気体機械、及びそれを用いる車両、及び気体機械の駆動方法に関する。
自転車等の軽車両の下り坂における制動エネルギーを回生し、平地又は上り坂で再利用するという考えは古くから存在し、従来より、エネルギーを蓄積する手段としてバネを用いたものが考案されている(例えば、特許文献1参照)。近年では電動アシスト自転車においても制動エネルギーを電気的に回生することが行われ(例えば、非特許文献1参照)、エネルギー蓄積手段として空気圧を利用する方法についても様々考案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。
特許第3803651号公報 特許第3038038号公報 特開2002−2577号公報 特開2005−35502号公報
三洋電機技報 VOL.35,NO.1 2003年6月(P106−P114)
エネルギー蓄積手段として気体の圧力を利用して制動エネルギーの回生及び再利用を行うためには、ポンプとしてもエアモータとしても利用可能な気体機械が求められる。この気体機械の駆動及び回生効率は、制動エネルギーからどれだけのエネルギーを再利用できるかに影響するとともに、圧縮気体を蓄えるために必要な気体容器の大きさにも影響するので、できるだけ高くすることが望まれている。しかしながら、従来の構成は、出力調節のために、気体容器内の圧縮気体を減圧して気体機械に供給したり、気体機械の動作サイクル中に圧縮気体をそのまま大気排出したりしている。そのため、気体機械の高効率動作の実現が困難という課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、気体の膨張仕事を有効に活用した高効率な駆動が可能な気体機械、及びそれを用いる車両、及び気体機械の駆動方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、
回転軸と、
前記回転軸の回転に伴って周期運動する可動体と、
前記回転軸を回転自在に支持し、かつ、前記可動体との間に構成されて前記回転軸の回転に伴って周期的に容積が変化する気体室を有するとともに、前記気体室と高圧源を接続する高圧ポートと、前記気体室と低圧源を接続する低圧ポートとを有するケーシングと、
前記気体室の容積の状態を推定する容積推定部と、
前記高圧ポートと前記高圧源との間及び低圧ポートと前記低圧源との間に配置され、前記高圧ポートのみを開放した高圧状態と、前記低圧ポートのみを開放した低圧状態と、前記高圧ポートと前記低圧ポートとの双方を閉鎖した閉鎖状態とを切り替える弁装置と、
前記容積推定部の出力に応じて、前記気体室の圧力が前記高圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記高圧状態とを切り替え、前記気体室の圧力が前記低圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記低圧状態とを切り替え、前記気体室の容積が略最小の状態においてのみ前記低圧状態と前記高圧状態とを切り替えるように、前記弁装置を制御する制御部とを備え、
前記弁装置の切り替え動作に伴って前記気体室と前記高圧源との間で高圧気体が給排され、前記回転軸に対するトルクが発生する気体機械であって、
前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを変化させることで、前記回転軸に対するトルクの発生を制御することを特徴とする気体機械を提供する。
よって、本発明によれば、特に、前記制御部により、前記容積推定部の出力に応じて、前記気体室の圧力が前記高圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記高圧状態とを切り替え、前記気体室の圧力が前記低圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記低圧状態とを切り替え、前記気体室の容積が略最小の状態においてのみ前記低圧状態と前記高圧状態とを切り替えるように、前記弁装置を制御するとともに、前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを変化させることで、前記回転軸に対するトルクの発生を制御するように構成している。このように構成しているので、気体の膨張仕事を有効に活用した高効率な駆動が行える気体機械、及びそれを用いる車両、及び気体機械の駆動方法を得ることができる。すなわち、本発明によれば、閉鎖状態において高圧源の圧力から低圧源の圧力までの膨張仕事が外部に取り出せるようになるとともに、高圧状態、低圧状態及び閉鎖状態の各状態を切り替える際にも気体の減圧に伴う損失を抑制することができるので、高効率な駆動が行えるようになる。
本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータの概略を示す図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータの概略を示す断面図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータを駆動させた時の、気体室容積と気体室内圧力の変化の様子を示した図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータを駆動させた時の、バルブボックス内におけるバルブ開閉状態の変化の様子を示した図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータを駆動させた時の、エアポンプ・モータ各部の状態変化の様子を示した断面図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータによる回生動作時の、気体室容積と気体室内圧力の変化の様子を示した図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータによる回生動作時の、バルブボックス内におけるバルブ開閉状態の変化の様子を示した図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータによる回生動作時の、エアポンプ・モータ各部の状態変化の様子を示した断面図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータにおいて、回転軸の一回転あたりの駆動エネルギー又は回生エネルギーを調節した時の、気体室容積と気体室内圧力の変化の様子を示した図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータにおいて、回転軸の一回転あたりの駆動エネルギー又は回生エネルギーを調節した時の、気体室容積と気体室内圧力の変化の様子を示した図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータを多気筒化した構成の概略を示す図である。 本発明の第1実施形態によるエアポンプ・モータを搭載した自転車の概略を示す図である。 本発明の第2実施形態によるエアポンプ・モータの概略を示す断面図である。 本発明の第2実施形態によるエアポンプ・モータを駆動させた時の、気体室容積と気体室内圧力の変化の様子を示した図である。 本発明の第2実施形態によるエアポンプ・モータを駆動させた時の、バルブボックス内におけるバルブ開閉状態の変化の様子を示した図である。 本発明の第2実施形態によるエアポンプ・モータを駆動させた時の、エアポンプ・モータ各部の状態変化の様子を示した断面図である。 本発明の第2実施形態によるエアポンプ・モータによる回生動作時の、気体室容積と気体室内圧力の変化の様子を示した図である。 本発明の第2実施形態によるエアポンプ・モータによる回生動作時の、バルブボックス内におけるバルブ開閉状態の変化の様子を示した図である。 本発明の第2実施形態によるエアポンプ・モータによる回生動作時の、エアポンプ・モータ各部の状態変化の様子を示した断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例によるエアポンプ・モータの概略を示す図である。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施の形態について説明する前に、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1態様によれば、回転軸と、
前記回転軸の回転に伴って周期運動する可動体と、
前記回転軸を回転自在に支持し、かつ、前記可動体との間に構成されて前記回転軸の回転に伴って周期的に容積が変化する気体室を有するとともに、前記気体室と高圧源を接続する高圧ポートと、前記気体室と低圧源を接続する低圧ポートとを有するケーシングと、
前記気体室の容積の状態を推定する容積推定部と、
前記高圧ポートと前記高圧源との間及び低圧ポートと前記低圧源との間に配置され、前記高圧ポートのみを開放した高圧状態と、前記低圧ポートのみを開放した低圧状態と、前記高圧ポートと前記低圧ポートとの双方を閉鎖した閉鎖状態とを切り替える弁装置と、
前記容積推定部の出力に応じて、前記気体室の圧力が前記高圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記高圧状態とを切り替え、前記気体室の圧力が前記低圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記低圧状態とを切り替え、前記気体室の容積が略最小の状態においてのみ前記低圧状態と前記高圧状態とを切り替えるように、前記弁装置を制御する制御部とを備え、
前記弁装置の切り替え動作に伴って前記気体室と前記高圧源との間で高圧気体が給排され、前記回転軸に対するトルクが発生する気体機械であって、
前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを変化させることで、前記回転軸に対するトルクの発生を制御することを特徴とする気体機械を提供する。
このような構成によれば、閉鎖状態において高圧源の圧力から低圧源の圧力までの膨張仕事を最大限利用できるようになるとともに、高圧状態、低圧状態及び閉鎖状態の各状態を切り替える際にも気体の減圧に伴う損失を最小にすることができるので、高効率な駆動が行えるようになる。従って、気体の膨張仕事を有効に活用した高効率な駆動が行える気体機械を得ることができる。
本発明の第2態様によれば、前記容積推定部が、前記回転軸の回転角度を検出するエンコーダと、前記エンコーダにより検出された前記回転軸の回転角度から前記気体室の容積を推定する演算部とを備えることを特徴とする第1の態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、圧力が変化し、シール性の求められる気体室に余分な計測装置を付加する必要が無くなる。従って、製作の、より容易な気体機械を得ることができる。
本発明の第3態様によれば、前記気体機械が、前記高圧ポートと前記低圧ポートとに接続される前記気体室を形成するシリンダと、前記シリンダ内で進退移動しかつ前記回転軸と連結されるピストンとで構成されるピストン・シリンダ式の気体機械であり、前記容積推定部が前記ピストンの変位から前記気体室の容積を推定することを特徴とする第1の態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、気体室の容積を、より直接的に計測することができる。従って、制御性に、より優れた気体機械を得ることができる。
本発明の第4態様によれば、前記高圧源の圧力を計測する第1圧力計測装置と、をさらに備え、前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを、前記第1圧力計測装置の出力に応じても変化させることを特徴とする第1〜3のいずれか1つの態様に記載の気体機械を提供する。
本発明の第5態様によれば、さらに、前記低圧源の圧力を計測する第2圧力計測装置を備え、前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを、前記第2圧力計測装置の出力に応じても変化させることを特徴とする第1〜4のいずれか1つの態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、第1又は第2圧力計測装置の出力から実際に回転軸に発生するトルクを精度良く見積もることができるようになる。従って、制御性に、より優れた気体機械を得ることができる。
本発明の第6態様によれば、前記気体室の容積の時間変化である容積変化率を推定する容積変化率推定部をさらに備え、前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを、前記容積変化率推定部の出力に応じても変化させることを特徴とする第1〜5のいずれか1つの態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、気体が膨張・収縮するときの仕事率を見積もることができるようになることから、膨張・収縮時の気体の温度変化、並びに膨張・収縮時に回転軸に発生するトルクを精度よく見積もれるようになる。従って、制御性に、より優れた気体機械を得ることができる。
本発明の第7態様によれば、前記容積変化率推定部が、前記気体室の最大容積と最小容積の差と、前記回転軸の回転周期から前記気体室の容積変化率を推定することを特徴とする第6の態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、圧力が変化し、シール性の求められる気体室に余分な計測装置を付加する必要が無くなる。従って、製作の、より容易な気体機械を得ることができる。
本発明の第8態様によれば、前記気体機械が、前記高圧ポートと前記低圧ポートとに接続される前記気体室を形成するシリンダと、前記シリンダ内で進退移動しかつ前記回転軸と連結されるピストンとで構成されるピストン・シリンダ式の気体機械であり、前記容積変化率推定部が前記ピストンの移動速度から前記気体室の容積変化率を推定することを特徴とする第6の態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、気体室の容積変化率を、より直接的に計測することができる。従って、制御性に、より優れた気体機械を得ることができる。
本発明の第9態様によれば、前記弁装置が、前記高圧ポートを開閉する第1オンオフ弁と、前記低圧ポートを開閉する第2オンオフ弁とで構成されることを特徴とする第1〜8のいずれか1つの態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、簡便な構成で弁装置が実現できるようになる。従って、簡便な構成の気体機械を得ることができる。
本発明の第10態様によれば、前記第1オンオフ弁と並列に配置された前記高圧源への前記気体の排出のみを可能とする第1逆止弁をさらに備えることを特徴とする第9の態様に記載の気体機械を提供する。
本発明の第11態様によれば、前記第2オンオフ弁と並列に配置された前記低圧源からの前記気体の吸入のみを可能とする第2逆止弁をさらに備えることを特徴とする第9又は10の態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、気体室の圧力が高圧源の圧力と略同一の状態においてのみ閉鎖状態と高圧状態とを切り替える動作が、より確実に行えたり、気体室の圧力が低圧源の圧力と略同一の状態においてのみ閉鎖状態と低圧状態とを切り替える動作が、より確実に行えたりするようになる。従って、制御が、より容易な気体機械を得ることができる。
本発明の第12態様によれば、前記高圧ポートと前記低圧ポートを選択的に前記気体室に接続するシャトル弁をさらに設けるとともに、前記弁装置が、前記高圧ポートを開閉するオンオフ弁であることを特徴とする第1〜8のいずれか1つの態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、より簡便な構成で弁装置が実現できるようになる。従って、より簡便な構成の気体機械を得ることができる。
本発明の第13態様によれば、前記オンオフ弁と並列に配置された、前記高圧源への排出のみを可能とする逆止弁をさらに備えることを特徴とする第12の態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、気体室の圧力が高圧源の圧力と略同一の状態においてのみ閉鎖状態と高圧状態とを切り替える動作がより確実に行えるようになる。従って、より制御の容易な気体機械を得ることができる。
本発明の第14態様によれば、前記高圧源が、圧縮気体を蓄積した気体容器であることを特徴とする第1〜13のいずれか1つの態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、移動可能な構成で、圧縮気体のエクセルギーを用いることができるようになる。従って、移動の容易な気体機械を得ることができる。
本発明の第15態様によれば、前記低圧源が、内部圧力が大気圧以下の気体容器であることを特徴とする第1〜13のいずれか1つの態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、移動可能な構成で、大気圧以下の気体のエクセルギーを用いることができるようになる。従って、移動の容易な気体機械を得ることができる。
本発明の第16態様によれば、前記低圧源若しくは前記高圧源が大気であることを特徴とする第1〜15のいずれか1つの態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、低圧源若しくは高圧源を別途用意する必要が無くなる。従って、より簡易な構成の気体機械を得ることができる。
本発明の第17態様によれば、前記気体機械が、前記回転軸周りに等間隔に複数個配置されかつ前記高圧ポートと前記低圧ポートとに接続される前記気体室をそれぞれ形成するシリンダと、前記シリンダ内で進退移動しかつ前記回転軸と連結されるピストンとで構成されるピストン・シリンダ式の気体機械であり、前記複数の気体室の容積変化の位相が互いに異なり、前記容積推定部が前記各ピストンの変位から前記各気体室の容積を推定することを特徴とする第1〜16のいずれか1つの態様に記載の気体機械を提供する。
このような構成によれば、回転軸に発生するトルクが単一の気体室において周期的に変動しても、容積変化の位相の異なる複数の気体室で駆動することでトルクを平均化できるようになる。従って、よりトルク変動の少ない気体機械を得ることができる。
本発明の第18態様によれば、車輪に推進力伝達部を介して連結された前記回転軸を有する、第1〜17のいずれか1つの態様第記載の気体機械を備えて、
前記気体機械により発生した前記回転軸に対する前記トルクが、前記推進力伝達部を介して前記車輪に推進力として供給される車両を提供する。
このような構成によれば、前記第1〜17のいずれか一つの態様に記載の気体機械により推進力が供給される車両を構成することができて、前記気体機械の作用効果を奏することができる車両を得ることができる。
本発明の第19態様によれば、回転軸を回転自在に支持し、かつ、前記回転軸の回転に伴って周期的に容積が変化する気体室を有するとともに、前記気体室と高圧源を接続する高圧ポートと、前記気体室と低圧源を接続する低圧ポートとを有するケーシングと、
前記高圧ポートと前記高圧源との間及び低圧ポートと前記低圧源との間に配置され、前記高圧ポートのみを開放した高圧状態と、前記低圧ポートのみを開放した低圧状態と、前記高圧ポートと前記低圧ポートとの双方を閉鎖した閉鎖状態とを切り替える弁装置とを備える気体機械であって、
前記弁装置の切り替え動作に伴って前記気体室と前記高圧源との間で高圧気体が給排され、前記回転軸に対するトルクを発生させる気体機械の駆動方法であって、
前記気体室の容積の状態を推定する容積推定部の出力に応じて、前記気体室の圧力が前記高圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記高圧状態とを切り替え、前記気体室の圧力が前記低圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記低圧状態とを切り替え、前記気体室の容積が略最小の状態においてのみ前記低圧状態と前記高圧状態とを切り替えるように、前記弁装置を制御部で制御し、
前記制御部で、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを変化させることで、前記回転軸に対するトルクの発生を制御することを特徴とする、気体機械の駆動方法を提供する。
このような構成によれば、閉鎖状態において高圧源の圧力から低圧源の圧力までの膨張仕事を最大限利用できるようになるとともに、高圧状態、低圧状態及び閉鎖状態の各状態を切り替える際にも気体の減圧に伴う損失を最小にすることができるので、高効率な駆動が行えるようになる。従って、気体の膨張仕事を有効に活用した高効率な駆動が行える気体機械を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態にかかる気体機械、及びそれを用いる車両、及び気体機械の駆動方法について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における気体機械の一例としてのエアポンプ・モータ1の概略を示した図である。
エアポンプ・モータ1は、回転軸6と、ケーシングの一例としてのシリンダブロック2と、容積推定部12と、弁装置20と、制御部の一例としての制御コントローラ101とを備えて構成している。エアポンプ・モータ1は、さらに、容積変化率推定部13を備えていてもよい。制御コントローラ101は、容積推定部12又は容積変化率推定部13からの情報を基に所定の演算を行う演算部101aと、演算部101aでの演算結果などを基に、弁装置20の動作を制御する動作制御部101bとを備えて構成されている。
図1において、シリンダブロック2は、中空円板形の回転室2aと、回転室2aに隣接する円筒状のピストン往復移動室(シリンダの一例)2bとを備えて、回転室2aに回転軸6が回転自在に軸受けなどを介して支持されている。シリンダブロック2のピストン往復移動室2bの接続側の端部には、弁装置の一例としてのバルブボックス20が取り付けられている。さらに、シリンダブロック2には、バルブボックス20を介して、高圧源の一例としての高圧用エアタンク14と、低圧源の一例としての大気開放口15とがそれぞれ接続されている。エアタンク14には、高圧気体の一例として圧縮空気が内蔵されている。高圧源として圧縮気体を内蔵したエアタンク14を用いるのは、エアポンプ・モータ1を車両などの移動体の動力源として利用できるので望ましい。エアタンク14に内蔵する気体としては、窒素等の不活性ガスを用いることもできるが、空気を用いるのが、低圧源をエアポンプ・モータ1の周辺の大気とすることが可能な点で望ましい。さらに、制御部の一例としての制御コントローラ101の動作制御部101bが、シリンダブロック2の容積推定部又は容積変化率推定部より得られる情報に基づいてバルブボックス20の動作を制御するように構成されている。
エアポンプ・モータ1がモータとして動作する場合には、エアタンク14から圧縮空気がシリンダブロック2内に供給され、圧縮空気がシリンダブロック2の内部で膨張することで回転軸6に駆動トルクが発生し、外部に仕事をするようになる。また、エアポンプ・モータ1がポンプとして動作する場合には、回転軸6が回転すると、大気開放口15から流入する空気がシリンダブロック2の内部で圧縮され、エアタンク14に回生されるようになる。このとき、回転軸6には制動トルクが発生し、エアポンプ・モータ1に外部から仕事が為されるようになる。
シリンダブロック2とバルブボックス20の内部は、図2の断面図に示すように構成されている。図2において、シリンダブロック2のピストン往復移動室2b内には、可動体の一例としてのピストン3が周期運動可能に設けられ、シリンダブロック2内でピストン3が図2の左右方向(回転軸6の中心軸と直交する方向)に移動することで、ピストン往復移動室2b内にピストン3とシリンダブロック2の内壁面とで形成される気体室7の容積が変化するようになっている。シリンダブロック2の回転室2a内には、回転軸6と一体に接続されて回転する連結板5が支持されている。
回転軸6に一体に接続されている連結板5と、ピストン3とは、連結棒4により連結されている。連結棒4とピストン3との接続は、紙面垂直軸回りに回転可能となるようにピン10により行われ、同様に連結棒4と連結板5との接続も、紙面垂直軸回りに回転可能となるようにピン11により行われている。これにより、回転軸6の回転に伴ってピストン3が直線的に往復運動するピストンクランク機構が構成されている。
さらに、シリンダブロック2の内部の連結板5の回転動作を行う回転室2aの内壁には、容積推定部の一例として、連結板5の回転角度を計測する容積推定用エンコーダ12と、容積推定用エンコーダ12で計測された回転角度を基に演算により気体室7の容積を推定する制御コントローラ101の演算部101aとが設けられている。ここでいう容積推定部とは、エンコーダ12などで計測された回転角度などの計測値を基に、気体室7の容積の状態(例えば、容積の大きさ)を演算又は求めることを意味している。また、シリンダブロック2の内部の連結板5の回転動作を行う回転室2aの内壁には、容積変化率推定部の一例として、連結板5の回転角度を計測する容積変化率推定用エンコーダ13と、容積変化率推定用エンコーダ13で計測された回転角度を基に演算により気体室7の容積変化率(気体室7の容積の時間変化である容積変化率)を推定する制御コントローラ101の演算部101aとが設けられている。なお、容積の時間変化を演算部101aで演算する場合の時間情報は、制御コントローラ101内に備えるタイマー部101cから入手する。
一方で、バルブボックス20は、第1オンオフ弁16と、第2オンオフ弁17と、第1逆止弁18と、第2逆止弁19とより構成されている。エアタンク14と、気体室7に導通した高圧ポート8との間には、第1オンオフ弁16と第1逆止弁18が設けられている。気体室7の圧力がエアタンク14の圧力を上回る場合に、第1逆止弁18が開放されて、気体室7の気体が第1逆止弁18を介してエアタンク14に流れ込めるようになっている。また、大気開放口15と、気体室7に導通した低圧ポート9との間には、第2オンオフ弁17と第2逆止弁19が設けられている。気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を下回る場合に、第2逆止弁19が開放されて、気体室7の気体が第2逆止弁19を介して大気開放口15から流れ出るようになっている。第1オンオフ弁16と第2オンオフ弁17との動作は、エンコーダ12の出力、又は、エンコーダ12とエンコーダ13との出力を基に制御コントローラ101の演算部101aで気体室7の容積、又は、容積及び容積変化率をそれぞれ演算して推定し、制御コントローラ101の動作制御部101bにより制御されるようになっている。また、シリンダブロック2の内部の気体室7以外の部分については、大気開放口15と同じ周辺圧力となっている。
次に、制御コントローラ101の動作制御部101bの制御の下で行われる、このエアポンプ・モータ1の作用を説明する。
最初に、回転軸6に対して駆動トルクを発生させる場合について説明する。
図3に、エアタンク14に蓄えられた圧縮空気によりエアポンプ・モータ1を駆動させたときの気体室容積と、気体室内圧力との変化の様子を示す。図4に、このときのバルブボックス20内におけるバルブ開閉状態の変化の様子を、回転軸6の角度に対して示す。図4におけるA〜Hの記号は、図3におけるA〜Hの各点と対応している。この回転軸6の角度はエンコーダ12により計測されて、制御コントローラ101の演算部101aで気体室7の容積を演算して推定する。
さらに、図5に、図3における点A、点B、点D、点G、点Hにおけるエアポンプ・モータ1の状態を示す。エアポンプ・モータ1は、回転軸6が図5に示すように時計回りに一回転する間に、図3において、A→B→C→D→E→F→G→H→Aというサイクルを描く。図3における点A及び点Hの状態は、図2においてピストン3がシリンダブロック2内で最も左側に位置し、気体室7の容積が最小(図3では0)となる状態であり、図4における回転軸6の角度が0度となる状態である。また、図3における点Fの状態は、図2においてピストン3がシリンダブロック2内で最も右側に位置し、気体室7の容積が最大(図3ではVmax)となる状態であり、図4における回転軸6の角度が180度となる状態である。
この一連のサイクルについて、順に説明する。
まず、図3において、点A〜点Cの間は、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16が開放されるとともに第2オンオフ弁17は閉鎖されて(図5の点A及び点Bの図を参照。)、気体室7の圧力は、エアタンク14の圧力と等しい高圧(図3におけるP)に保たれる。このような状態が高圧状態である。高圧状態では、気体室7にエアタンク14より圧縮空気が吸入され、その圧力により、シリンダブロック2内でピストン3が図2の右方向に押されることで、回転軸6に時計回りの駆動トルクが発生する。
次に、点Cにおいて、制御コントローラ101の動作制御部101bは第1オンオフ弁16を閉鎖するとともに第2オンオフ弁17は閉鎖されたままで、気体室7は、エアタンク14とも大気開放口15とも接続されない状態となる。ただし、点Cとなる気体室容積は、回転軸6の一回転あたりの駆動エネルギーを調節するために、制御コントローラ101の動作制御部101bによって決定されるものであり、図3における点Cの位置は一例であり、回転軸6の一回転あたりの駆動エネルギーを調節するために、図3における点Cの位置を左右に移動させることができる。
点C〜点Eの間では、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16及び第2オンオフ弁17は閉鎖されたままの状態であり(図5の点Dの図を参照。)、回転軸6が回転するにつれて気体室7の内部の空気は徐々に膨張し、点Eにおいて、気体室7の圧力は大気開放口15の圧力と等しくなる。このような状態が閉鎖状態である。閉鎖状態においても、気体室7の圧力により、シリンダブロック2内でピストン3が図2の右方向に押され、回転軸6に時計回りの駆動トルクが発生する。ただし、点Eとなる気体室容積は、点Cの位置と膨張過程における外部からの吸熱量により決定される。
次に、点E〜点Fの間では、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16及び第2オンオフ弁17は閉鎖されたままの状態であり、膨張により気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を下回ろうとするので、第1逆止弁18は閉鎖された状態のままで第2逆止弁19が開放され、気体室7の圧力は大気開放口15の圧力と等しい低圧(図3におけるP)に保たれる。
さらに、点F〜点Hの間についても、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16は閉鎖されたままであるが第2オンオフ弁17が開放されることで(図5の点G及び点Hの図を参照。)、気体室7の圧力は大気開放口15の圧力と等しい低圧に保たれる。このような状態が低圧状態である。低圧状態では、ピストン3に圧力差による力が加わらないので、回転軸6の回転は阻害されることはない。なお、図4の点Fにおいて、第2逆止弁19が閉鎖状態になっているのは、気体室7の容積が減少に転じた後は、第2オンオフ弁17における圧力損失のために、わずかながら気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を上回るためである。
そして、気体室7の容積が最小となる点Hに到達後、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第2オンオフ弁17を閉鎖するとともに第1オンオフ弁16を開放する。これにより、気体室の状態は点Hから点Aに移行し、一連の駆動サイクルが行われる。
一連の駆動サイクルにおいて、点A〜点Cの高圧状態では、エアタンク14の圧力を減圧することなく駆動に用いているので、空気のエネルギーを無駄なく利用できるようになる。また、点C〜点Eの閉鎖状態においても、気体室7に吸入された圧縮空気のエネルギーを膨張仕事として最大限利用したのちの、点Eの段階で低圧状態に切り替えているので、圧縮空気の排気に伴う損失も発生しなくなる。よって、圧縮空気を用いた高効率な駆動が実現される。なお、以上の説明では、サイクルが点Aから開始する場合について述べているが、これに限るものではなく、任意の位置から開始してかまわない。
次に、回転軸6に対して制動トルクを発生させて回生動作を行う場合について説明する。図6に、エアポンプ・モータ1に制動動作を行わせ、エアタンク14に圧縮空気を回生させたときの気体室容積と気体室内圧力の変化の様子を示す。
図7に、このときのバルブボックス20内におけるバルブ開閉状態の変化の様子を、回転軸6の角度に対して示す。図7におけるA〜Hの記号は、図6におけるA〜Hの各点と対応している。この回転軸6の角度もエンコーダ12により計測されて、制御コントローラ101の演算部101aで気体室7の容積を演算して推定する。図8に、図6における点H、点G、点D、点B、点Aにおけるエアポンプ・モータ1の状態を示す。エアポンプ・モータ1は、回転軸6が図8に示すように時計回りに一回転する間に、図6において、H→G→F→E→D→C→B→A→Hというサイクルを描く。図6における点A及び点Hの状態は、図2においてピストン3がシリンダブロック2内で最も左側に位置し、気体室7の容積が最小(図6では0)となる状態であり、図7における回転軸6の角度が0度となる。また、図6における点Fの状態は、図2においてピストン3がシリンダブロック2内で最も右側に位置し、気体室7の容積が最大(図6ではVmax)となる状態であり、図7における回転軸6の角度が180度となる。
一連のサイクルについて順に説明する。
まず、点H〜点Fの間では、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16及び第2オンオフ弁17は閉鎖されたままの状態であり(図8の点H及び点Gの図を参照。)、膨張により気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を下回ろうとするので、第1逆止弁18は閉鎖されたままで第2逆止弁19が開放され、気体室7の圧力は大気開放口15の圧力と等しい低圧(図6におけるP)が保たれる。
さらに、点F〜点Eの間についても、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16は閉鎖されたままであるが第2オンオフ弁17が開放されることで、気体室7の圧力は大気開放口15の圧力と等しい低圧に保たれる(低圧状態)。ただし、点Eとなる気体室容積は、回転軸6の一回転あたりの回生エネルギーを調節するために、制御コントローラ101の動作制御部101bによって決定されるものであり、図6における点Eの位置は一例であり、回転軸6の一回転あたりの回生エネルギーを調節するために、図6における点Eの位置を左右に移動させることができる。低圧状態では、ピストン3に圧力差による力が加わらないので、回転軸6の回転は阻害されることはない。なお、図7の点Fにおいて第2逆止弁19が閉鎖状態になっているのは、気体室7の容積が減少に転じた後は、第2オンオフ弁17における圧力損失のために、わずかながら気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を上回るためである。
次に、点Eにおいて、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16は閉鎖されたままで第2オンオフ弁17を閉鎖し、気体室7はエアタンク14とも大気開放口15とも接続されない状態となる(閉鎖状態)。
点E〜点Cの閉鎖状態においては、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16及び第2オンオフ弁17は閉鎖されたままの状態であり(図8の点Dの図を参照。)、回転軸6が回転するにつれて気体室7の内部の空気は徐々に圧縮され、点Cにおいて、気体室7の圧力はエアタンク14と等しくなる。閉鎖状態においては、気体室7の圧力により、シリンダブロック2内でピストン3が図2の右方向に押され、回転軸6に反時計回りの制動トルクが発生する。ただし、点Cとなる気体室容積は、点Eの位置と圧縮過程における外部への放熱量により決定される。
次に、点C〜点Aの間では、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16及び第2オンオフ弁17は閉鎖されたままの状態であり(図5の点B及び点Aの図を参照。)、圧縮により気体室7の圧力がエアタンク14の圧力を上回ろうとするので、第2逆止弁19が閉鎖状態のままで、第1逆止弁18が開放され、気体室7の圧力はエアタンク14の圧力と等しい高圧(図6におけるP)に保たれる(高圧状態)。高圧状態においても、気体室7の圧力により、シリンダブロック2内でピストン3が図2の右方向に押されることで、回転軸6に反時計回りの制動トルクが発生する。また、回転軸6が回転するにつれて気体室7よりエアタンク14に圧縮空気が回収されるので、制動によるエネルギーの回生が行われる。
そして、気体室7の容積が最小となる点Aに到達後、シリンダブロック2内でピストン3の動作方向が図2の右方向になった時点で気体室7の圧力がエアタンク14の圧力を下回ることから第1逆止弁18が閉鎖されるとともに、気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を下回ろうとするので、第2逆止弁19が開放される。これにより、気体室7の状態は点Aから点Hに移行し、一連の駆動サイクルが行われる。
一連の回生サイクルでは、点E〜点Cの閉鎖状態において生成した圧縮空気を、点C〜点Aの高圧状態においてエアタンク14に無駄なく回収し、気体室7の容積が最小限となった段階で低圧状態に切り替えているので、圧縮空気の排気に伴う損失も最小限となる。よって、高効率な回生動作も実現される。
なお、以上の説明では、サイクルが点Hから開始する場合について述べているが、これに限るものではなく、任意の位置からサイクルを開始してかまわない。
以上のように、気体室7の圧力がエアタンク14の圧力と等しい場合に、高圧状態と閉鎖状態とを切り替え、気体室7の圧力が大気開放口15の圧力と等しい場合に、低圧状態と閉鎖状態とを切り替える。更に、気体室7の容積が最小限の場合に、高圧状態と低圧状態を切り替える。以上より、回転軸6の制動によるエネルギーの回生と、当該回生エネルギーを再利用した回転軸6への駆動エネルギーの放出とを高効率に行えるようになる。
さらに、図3又は図6において一連のサイクルを示す線によって囲まれている部分(点A、点C、点E、点Hを頂点とする領域)の面積がエネルギーに相当するので、閉鎖状態への切り替えタイミングを変化させることで、回転軸6の一回転あたりの駆動エネルギー又は回生エネルギーを調節することもできる。この様子を示したものが図9である。回転軸6の一回転あたりの駆動エネルギーを最大化するには、閉鎖状態において圧力がPになるまで膨張させたときの容積がちょうどVmaxとなるような点Cmaxにおいて高圧状態から閉鎖状態に切り替えればよい。点Cmaxは、閉鎖状態における空気の膨張が等温過程で行われると考えられる場合には、容積がPmax/Pで求められる値になる時点となる。高圧状態から閉鎖状態に切り替えるタイミングとして、点Aから点Cmaxの間の任意の点Cを制御コントローラ101の動作制御部101bが選択することで、回転軸6の一回転あたりの駆動エネルギーを調節することが可能になる。同様に、回転軸6の一回転あたりの回生エネルギーを最大化するには、容積がVmaxとなる点Fにおいて低圧状態から閉鎖状態に切り替えればよい。低圧状態から閉鎖状態に切り替えるタイミングとして、点Hから点Fの間の任意の点Eを制御コントローラ101の動作制御部101bが選択することで、回転軸6の一回転あたりの回生エネルギーを調節することが可能になる。単に現状よりエネルギー量を増加させたい場合には、点C又は点Eをそれぞれ点Cmax側又は点F側に移動させればよい。逆に、現状よりエネルギー量を減少させたい場合には、点C又は点Eをそれぞれ点A側又は点H側に移動させればよい。また、回転軸6の一回転あたりのエネルギーを精確に設定する場合には、図9においてサイクルの軌跡が囲む領域の面積が目標の値となるように点Cもしくは点Eの位置を制御コントローラ101の演算部101aで計算し、気体室7の容積が該当する値となるタイミングにおいて制御コントローラ101の動作制御部101bがバルブボックス20の動作をコントロールすればよい。サイクルの軌跡が囲む領域の面積の計算では、点C〜点Eの閉鎖状態における曲線で囲まれる容積範囲の面積計算が問題となるが、気体室7の容積の変化を等温過程と考える場合には、圧力Pと容積Vの積PVとが一定であるとして演算部101aで積分計算すればよい。また、気体室7の容積については、エンコーダ12により計測される回転軸6の回転角度から、制御コントローラ101の演算部101aで容易に算出することができる。すなわち、回転軸6の回転角度がわかれば、ピン11の位置が決まる。ピン11の位置がわかれば、ピストン3の可動範囲は既知なので、ピン11からピン10までの長さを用いて、ピン10の位置を求めることができる。ピン10の位置がわかれば、ピストン3の位置を求めることができ、ピストン3の位置とピストン3の断面積とから気体室7の容積を演算部101aで求めることができる。このような求め方は、計測が容易な点で望ましい。容積の求め方はこれに限るものではなく、連結棒4とピストン3又は連結板5が為す角を演算部101aで計測して求めるようにしてもよい。この場合、回転軸6とピン10とピン11とを結ぶ三角形の2角が既知となるので、そこから回転軸6の回転角度を演算部101aで求めることができる。そこから同様にして、気体室7の容積を演算部101aで求めることができる。また、ピストン3の上死点からの変位を、直接、光学変位計等の手段で計測し、計測された変位とピストン3の断面積とを演算部101aで掛け合わせることで求めてもよい。このような求め方は、気体室7の容積をより直接的に計測することができるので望ましい。
先ほどの説明では、閉鎖状態において等温変化する場合について述べているが、実際には、回転軸6の回転速度が速くなるほど気体室7の気体温度と周辺温度との乖離は大きくなり、断熱変化に近づくようになる。このとき、等温変化を前提として回転軸6の一回転あたりのエネルギーを見積もっていると、誤差が生じることになる。等温変化の場合PVが一定となるが、例えば回転軸6の回転速度がきわめて速く、断熱変化と見なせる場合にはPVγが一定となる。ただし空気の場合、γは1.399となる。
図10に、断熱変化した場合の影響を示す。閉鎖状態において等温変化した場合に点Cと点Eとを結ぶ実線のような変化をするときであって、かつ、閉鎖状態における変化が断熱変化の場合、駆動時には点Cと点E’とを結ぶ破線のような変化となり、回生動作時には点Eと点C’とを結ぶ点線のような変化となる。この場合、回転軸6の一回転あたりのエネルギーは、等温変化と見なした場合の値とは異なる値となる。回転軸6の一回転あたりのエネルギーを等温変化の場合のエネルギーと等しくするためには、図10においてサイクルの軌跡が囲む領域の面積が駆動時と回生動作時とで等しくなるように、閉鎖状態における断熱変化が点Cと点Eとを結ぶ破線のように行われる必要がある。閉鎖状態における実際の変化は、等温変化と断熱変化との中間となるが、この場合には、閉鎖状態においてPVが一定として、nを1〜1.399の間の値とすることで、近似することができる。実動作状態におけるnを事前に実験で求めておくことで、エネルギーをより精確に見積もることができる。また、エネルギーをさらに精確に見積もる場合には、制御コントローラ101内に備えるタイマー部101cからの時間情報をも考慮して、演算部101aで気体室7の容積の時間変化ごとに設定するnを変化させる必要がある。容積変化率推定用エンコーダ13により計測され制御コントローラ101の演算部101aで演算されて推定された気体室7の容積変化率が高いほど、nの値は大きくなり、1.399に近づいていく。気体室7の容積変化率は、厳密には、回転軸6の一回転中においても変化するものであるが、本第1実施形態では、容積変化率推定用エンコーダ13により計測され制御コントローラ101の演算部101aで演算されて推定された回転軸6の一回転中の気体室7の平均容積変化率を用いている。このようにすることは、計測が容易になるとともに、サイクルの軌跡が囲む領域の面積の計算をnの値を用いて容易に行える点で望ましい。すなわち、平均容積変化率は、以下のように求めることができる。回転軸6が一回転する間にピストン3が一往復するので、その間の気体室7の容積の最大値と最小値を、上述の容積の算出を繰り返し行うことで演算部101aで求め、求められた最大容積と最小容積の差を、回転軸6が一回転するのに要した時間の半分で割ることで、演算部101aで平均容積変化率を求めることができる。回転軸6が一回転するのに要した時間は、タイマー部101cからの時間情報を考慮して演算部101aで求めることができる。そして、制御コントローラ101の演算部101aに、事前に実験より求めた平均容積変化率とnの関係をデータとして与えておき、点Cもしくは点Eを決定する際の閉鎖状態の変化軌跡としてPV一定の関係を用いることで、駆動時もしくは回生動作時の回転軸6の一回転あたりのエネルギーを、より精確に制御できるようになる。ここでは、回転軸6が一回転する間の最大容積と最小容積から平均容積変化率を演算部101aで求めているが、これに限るものではなく、回転軸6の複数回転における平均値を使用して平均容積変化率を演算部101aで求めるようにしてもよい。また、最小容積もしくは最大容積のタイミングから回転軸6が半回転する間で平均容積変化率を演算部101aで求めるようにしてもよい。さらに、最大容積と最小容積の差から求めるのではなく、光学速度計等(図示せず)でピストン3の速度を直接計測し、ピストン断面積と掛け合わせることで容積変化率を演算部101aで求めるようにしてもよい。このような求め方は、気体室7の容積変化率をより直接的に計測することができるので望ましい。
なお、以上の説明では、エアタンク14の圧力Pと大気開放口15の圧力Pとをそれぞれ一定として扱っているが、エアタンク14のサイズが小さく、動作中の圧力変動が無視できないときには、図20に示すように、エアタンク14の圧力を圧力計測装置の一例としての高圧用圧力センサ14gで計測するようにして、制御コントローラ101の動作制御部101bが高圧用圧力センサ14gで計測された値を用いるようにしてもよい。同様に、低圧源を大気開放口15ではなく、高圧用エアタンク14の圧力より低い低圧用エアタンク14Lとしてもよい。この場合に、低圧用エアタンク14Lの圧力を圧力計測装置の一例としての低圧用圧力センサ14hで計測するようにして、制御コントローラ101の動作制御部101bが低圧用圧力センサ14hで計測された値を用いるようにしてもよい。また、本第1実施形態ではエンコーダ12とエンコーダ13とを別々に設けているが、この二つのエンコーダを同一のエンコーダで兼用するようにしてもよい。
なお、本第1実施形態では、回転軸6が時計回りの場合について説明を行ったが、これに限るものではなく、反時計回りの場合についても同様に実施可能である。
さらに、本第1実施形態では大気開放口15は低圧源としているが、これに限るものではなく、大気開放口15を高圧源として用いて、低圧源を大気圧未満の低圧用タンクとすることも可能である。
また、バルブボックス20内の構成についても、本第1実施形態では第1、第2オンオフ弁16,17と第1、第2逆止弁18,19の組み合わせで説明を行ったが、第1、第2逆止弁18,19の開閉動作を第1、第2オンオフ弁16,17で代用するようにして、逆止弁を用いないようにしても、同様に実施可能である。逆止弁を用いない構造は、弁装置の構造を簡略化できる点で望ましい。また、第1、第2逆止弁18,19を用いた構造は、気体室7の圧力が高圧源の一例としての高圧用エアタンク14の圧力と略同一の状態においてのみ閉鎖状態と高圧状態とを切り替える動作が、より確実に行えるとともに、気体室7の圧力が低圧源の圧力と略同一の状態においてのみ閉鎖状態と低圧状態とを切り替える動作も、より確実に行える点で望ましい。第1、第2オンオフ弁16,17についても、オンオフ動作しかできない弁に限るものではなく、スプール弁等の半開状態で利用できる弁を用いてオンオフ動作させてもよい。
また、本第1実施形態では、レシプロ式の容積型気体機械を用いて説明を行っているが、回転軸6の回転に伴って可動体(例えばピストン3)が移動して周期的に容積が変化して弁装置20を動作させればよいので、可動体の別の例として渦巻き状スクロールを有するスクロール式の容積型気体機械等のレシプロ式以外の容積型気体機械にも適用可能である。
さらに、エアポンプ・モータ1を多気筒、具体的には3気筒としたエアポンプ・モータ1bの概略を図11に示す。第1実施形態のエアポンプ・モータ1に相当する構成が、回転軸6を共有しながら、120度ごとに3個組み合わさった構成となっている。すなわち、この図11においては、エアポンプ・モータ1の連結棒4とピストン3と
シリンダ2bとで構成される駆動部1gを3個、回転軸6の周囲に等間隔で(具体的には120度間隔で)配置する構成としている。より詳しくは、回転軸6に固定された連結板5に対して3本の連結棒4で3個のピストン3が連結されて、前記すべての気体室7の容積変化の位相が互いに異なるように3個のピストン3が3個のシリンダ2b内でそれぞれ独立して進退移動する。3個のシリンダには、それぞれ、気体室7が形成されるとともに、高圧ポート8と低圧ポート9とが接続され、3個のバルブボックス20(20a,20b,20c)が配置されている。制御コントローラ101は、共通で1個備えられて、容積推定部からの情報、又は、容積推定部及び容積変化率推定部からの情報を基に、3個のバルブボックス20(20a,20b,20c)を動作制御できるようにしている。よって、それぞれの気体室7の容積も、120度ごとの位相差で変化するようになっており、バルブボックス20a、20b、20cも、制御コントローラ101により、120度ごとの位相差で動作するように制御されている。エアタンク14と大気開放口15については、それぞれのバルブボックス20a、20b、20cが共有するように接続されている。
このような構成とすることで、エアポンプ・モータ1bでは、回転軸6の角度によって発生トルクが大きく変動するのを平均化できるようになる。トルク変動を抑制するには気筒数を増やすのが望ましいが、多すぎると製作に困難が生じるようになるので、3気筒から7気筒程度の構成が望ましい。なお、図11では、エアタンク14と大気開放口15とを共有する構成としているが、これに限るものではなく、バルブボックス20a、20b、20cごとにエアタンク14と大気開放口15とを設けるようにしてもよい。
また、エアポンプ・モータ1bを搭載した車両の一例である自転車30の概略を図12に示す。エアポンプ・モータ1bの回転軸6(図示せず)の先端にスプロケット31を固定し、スプロケット31と、自転車30の車輪例えば後輪34と一体に回るよう設けられたスプロケット32との間がチェーン33で連結されている。ここでは、スプロケット31とスプロケット32とチェーン33とで、車輪に対する推進力伝達部の一例が構成されている。よって、気体機械の回転軸6が車輪34に推進力伝達部31,32,33を介して連結されて、気体機械により発生した回転軸6に対する前記トルクが、推進力伝達部を介して車輪34に推進力として供給されるようにしている。
このように構成することで、エアポンプ・モータ1bが駆動トルクを発生させることで自転車30に推進力を与えることができるとともに、制動トルクを発生させることで自転車30に制動力を与え、自転車30の運動エネルギーを圧縮空気の製造に利用することでエネルギーの回生が行えるようになる。
(第2実施形態)
図13は、本発明の第2実施形態における気体機械の一例としてのエアポンプ・モータ1cの概略を示した断面図である。なお、第1実施形態と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。図13において、バルブボックス20に相当する部分は、エアタンク14と高圧ポート8との間に設けられた第1オンオフ弁16と第1逆止弁18とのみとなる。
第2実施形態では、高圧ポート8と低圧ポート9とはシャトル弁21を介して気体室7に導通するようになっている。シャトル弁21が設けられることで、高圧ポート8と低圧ポート9とのどちらか圧力の高いポートだけが、気体室7と導通するようになる。第1オンオフ弁16が開放された状態では、高圧ポート8側の圧力が高くなるので、シャトル弁21は高圧ポート8側が開放された状態になる。第1オンオフ弁16が閉鎖された状態で、気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を下回ろうとする状態では、低圧ポート9側の圧力が高くなるので、シャトル弁21の低圧ポート9側が開放された状態になる。それ以外の状況下では、それまでのシャトル弁21の状態が保持されることになる。第1オンオフ弁16の動作は、エンコーダ12の出力又はエンコーダ13の出力に基づき制御コントローラ101の演算部101aにより演算して推定された気体室7の容積又は容積変化率とを基に制御コントローラ101の動作制御部101bにより制御されるようになっている。また、シリンダブロック2の内部の気体室7以外の部分については、大気開放口15と同じ周辺圧力となっている。
次に、制御コントローラ101の動作制御部101bの制御の下で行われる、このエアポンプ・モータ1cの作用を説明する。
最初に、回転軸6に対して駆動トルクを発生させる場合について説明する。
図14に、エアタンク14に蓄えられた圧縮空気により、エアポンプ・モータ1cを駆動させたときの気体室容積と、気体室内圧力との変化の様子を示す。図15に、このときのバルブ状態の変化の様子を、回転軸6の角度に対して示す。図15におけるA〜Hの記号は、図14におけるA〜Hの各点と対応している。この回転軸6の角度はエンコーダ12により計測されて、制御コントローラ101の演算部101aで気体室7の容積を演算して推定する。
さらに、図16に、図14における点A、点B、点D、点G、点Hにおけるエアポンプ・モータ1cの状態を示す。エアポンプ・モータ1cは、回転軸6が図16に示すように時計回りに一回転する間に、図14において、A→B→C→D→E→F→G→H→Aというサイクルを描く。図3における点A及び点Hの状態は、図13においてピストン3がシリンダブロック2内で最も左側に位置し、気体室7の容積が最小(図14では0)となる状態であり、図15における回転軸6の角度が0度となる状態である。また、図14における点Fの状態は、図13においてピストン3がシリンダブロック2内で最も右側に位置し、気体室7の容積が最大(図14ではVmax)となる状態であり、図15における回転軸6の角度が180度となる状態である。
この一連のサイクルについて、順に説明する。
まず、図14において、点A〜点Cの間は、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16が開放され、シャトル弁21は高圧ポート8側が開放された状態となり(図16の点A及び点Bの図を参照。)、気体室7の圧力は、エアタンク14の圧力と等しい高圧(図14におけるP)に保たれる(高圧状態)。この高圧状態では、気体室7にエアタンク14より圧縮空気が吸入され、その圧力により、シリンダブロック2内でピストン3が図13の右方向に押されることで、回転軸6に時計回りの駆動トルクが発生する。
次に、点Cにおいて、制御コントローラ101の動作制御部101bは第1オンオフ弁16を閉鎖し、気体室7はエアタンク14とも大気開放口15とも接続されない状態となる(閉鎖状態)。ただし、点Cとなる気体室容積は、回転軸6の一回転あたりの駆動エネルギーを調節するために、制御コントローラ101の動作制御部101bによって決定されるものであり、図14における点Cの位置は一例であり、回転軸6の一回転あたりの駆動エネルギーを調節するために、図14における点Cの位置を左右に移動させることができる。
点C〜点Eの閉鎖状態においては、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16は閉鎖されたままの状態であり(図16の点Dの図を参照。)、回転軸6が回転するにつれて気体室7の内部の空気は徐々に膨張され、点Eにおいて、気体室7の圧力は大気開放口15の圧力と等しくなる。この閉鎖状態においても、気体室7の圧力により、シリンダブロック2内でピストン3が図2の右方向に押され、回転軸6に時計回りの駆動トルクが発生する。ただし、点Eとなる気体室容積は、点Cの位置と膨張過程における外部からの吸熱量により決定される。
次に、点E〜点Fの間では、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16は閉鎖されたままの状態であり、膨張により気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を下回ろうとするので、第1逆止弁18は閉鎖された状態のままでシャトル弁21は低圧ポート9側が開放された状態になる。
その状態のまま(図16の点G及び点Hの図を参照。)、気体室7の圧力は、点E〜点Hの間で、大気開放口15の圧力と等しい低圧(図3におけるP)に保たれる(低圧状態)。この低圧状態では、ピストン3に圧力差による力が加わらないので、回転軸6の回転は阻害されることはない。
そして、気体室7の容積が最小となる点Hに到達後、制御コントローラ101の動作制御部101bは第1オンオフ弁16を開放し、シャトル弁21の高圧ポート8側が開放された状態に変化させる。これにより、気体室の状態は点Hから点Aに移行し、一連の駆動サイクルが行われる。
一連の駆動サイクルにおいて、点A〜点Cの高圧状態では、エアタンク14の圧力を減圧することなく駆動に用いているので、空気のエネルギーを無駄なく利用できるようになる。また、点C〜点Eの閉鎖状態においても、気体室7に吸入された圧縮空気のエネルギーを膨張仕事として最大限利用したのちの、点Eの段階で低圧状態に切り替えているので、圧縮空気の排気に伴う損失も発生しなくなる。よって、圧縮空気を用いた高効率な駆動が実現される。なお、以上の説明では、サイクルが点Aから開始する場合について述べているが、これに限るものではなく、任意の位置から開始してかまわない。
次に、回転軸6に対して制動トルクを発生させて回生動作を行う場合について説明する。図17に、エアポンプ・モータ1cに制動動作を行わせ、エアタンク14に圧縮空気を回生させたときの気体室容積と気体室内圧力の変化の様子を示す。
図18に、このときのバルブボックス20内におけるバルブ状態の変化の様子を、回転軸6の角度に対して示す。図18におけるA〜Hの記号は、図17におけるA〜Hの各点と対応している。この回転軸6の角度もエンコーダ12により計測されて、制御コントローラ101の演算部101aで気体室7の容積を演算して推定する。図19に、図17における点H、点G、点D、点B、点Aにおけるエアポンプ・モータ1cの状態を示す。エアポンプ・モータ1cは、回転軸6が図19に示すように時計回りに一回転する間に、図17において、H→G→F→E→D→C→B→A→Hというサイクルを描く。図17における点A及び点Hの状態は、図13においてピストン3がシリンダブロック2内で最も左側に位置し、気体室7の容積が最小(図17では0)となる状態であり、図18における回転軸6の角度が0度となる。また、図17における点Fの状態は、図13においてシリンダブロック2内でピストン3が最も右側に位置し、気体室7の容積が最大(図17ではVmax)となる状態であり、図18における回転軸6の角度が180度となる。
一連のサイクルについて順に説明する。
まず、点H〜点Fの間では、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16は閉鎖されたままの状態であり(図19の点H及び点Gの図を参照。)、膨張により気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を下回ろうとするので、第1逆止弁18は閉鎖されたままでシャトル弁21は低圧ポート9側が開放された状態になり、そのまま、気体室7の圧力は点H〜点Eの間で大気開放口15の圧力と等しい低圧(図17におけるP)に保たれる(低圧状態)。ただし、点Eとなる気体室容積は、回転軸6の一回転あたりの回生エネルギーを調節するために制御コントローラ101の動作制御部101bによって決定されるものであり、図17における点Eの位置は一例であり、回転軸6の一回転あたりの回生エネルギーを調節するために、図17における点Eの位置を左右に移動させることができる。低圧状態では、ピストン3に圧力差による力が加わらないので、回転軸6の回転は阻害されることはない。
次に、制御コントローラ101の動作制御部101bは、点Eにおいて、第1オンオフ弁16を一瞬だけ開放することでシャトル弁21を高圧ポート8側が開放された状態とし、気体室7がエアタンク14とも大気開放口15とも接続されない状態とする(閉鎖状態)。
点E〜点Cの閉鎖状態においては、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16は閉鎖されたままの状態であり(図19の点Dの図を参照。)、回転軸6が回転するにつれて気体室7の内部の空気は徐々に圧縮され、点Cにおいて、気体室7の圧力はエアタンク14と等しくなる。閉鎖状態においては、気体室7の圧力により、シリンダブロック2内でピストン3が図13の右方向に押され、回転軸6に反時計回りの制動トルクが発生する。ただし、点Cとなる気体室容積は、点Eの位置と圧縮過程における外部への放熱量により決定される。
次に、点C〜点Aの間では、制御コントローラ101の動作制御部101bにより第1オンオフ弁16は閉鎖されたままの状態であり(図19の点B及び点Aの図を参照。)、圧縮により気体室7の圧力がエアタンク14の圧力を上回ろうとするので、第1逆止弁18が開放され、気体室7の圧力はエアタンク14の圧力と等しい高圧(図17におけるP)に保たれる(高圧状態)。高圧状態においても、気体室7の圧力により、シリンダブロック2内でピストン3が図13の右方向に押されることで、回転軸6に反時計回りの制動トルクが発生する。また、回転軸6が回転するにつれて気体室7よりエアタンク14に圧縮空気が回収されるので、制動によるエネルギーの回生が行われる。
そして、気体室7の容積が最小となる点Aに到達後、シリンダブロック2内でピストン3の動作方向が図13の右方向になった時点で気体室7の圧力がエアタンク14の圧力を下回ることから第1逆止弁18が閉鎖されるとともに、気体室7の圧力が大気開放口15の圧力を下回ろうとするので、シャトル弁21は低圧ポート9側が開放される。これにより、気体室7の状態は点Aから点Hに移行し、一連の駆動サイクルが行われる。
一連の回生サイクルでは、点E〜点Cの閉鎖状態において生成した圧縮空気を、点C〜点Aの高圧状態においてエアタンク14に無駄なく回収し、気体室7の容積が最小限となった段階で低圧状態に切り替えているので、圧縮空気の排気に伴う損失も最小限となる。よって、高効率な回生動作も実現される。
なお、以上の説明では、サイクルが点Hから開始する場合について述べているが、これに限るものではなく、任意の位置からサイクルを開始してかまわない。
以上のように、気体室7の圧力がエアタンク14の圧力と等しい場合に、高圧状態と閉鎖状態を切り替え、気体室7の圧力が大気開放口15の圧力と等しい場合に、低圧状態と閉鎖状態を切り替え、気体室7の容積が最小限の場合に、高圧状態と低圧状態を切り替えることで、回転軸6の制動によるエネルギーの回生と、それを再利用した回転軸6への駆動エネルギーの放出を高効率に行えるようになる。
さらに、図14又は図17において一連のサイクルを示す線によって囲まれている部分(点A、点C、点E、点Hを頂点とする領域)の面積がエネルギーに相当するので、閉鎖状態への切り替えタイミングを変化させることで、回転軸6の一回転あたりの駆動エネルギー又は回生エネルギーを調節することもできる。さらに、第1実施形態と比較すると、高圧ポート側に弁装置を設けるだけで同様の効果が得られている。
よって、第1実施形態よりも簡便な構成で本発明の作用効果が得られるようになる。
なお、以上の説明ではエアタンク14の圧力Pと大気開放口15の圧力Pとをそれぞれ一定として扱っているが、エアタンク14のサイズが小さく、動作中の圧力変動が大気開放口15のように無視できないときには、図20と同様にエアタンク14の圧力を圧力計測装置の一例としての高圧用圧力センサ14gで計測するようにして、制御コントローラ101の動作制御部101bが高圧用圧力センサ14gで計測された値を用いるようにしてもよい。
また、本第2実施形態ではエンコーダ12とエンコーダ13とを別々に設けているが、この二つのエンコーダを同一のエンコーダで兼用するようにしてもよい。
なお、本第2実施形態では、回転軸6が時計回りの場合について説明を行ったが、これに限るものではなく、反時計回りの場合についても同様に実施可能である。
さらに、本第2実施形態では大気開放口15は低圧源としているが、これに限るものではなく、大気開放口15を高圧源として用いて、低圧源を大気圧未満のタンクとすることも可能である。
また、バルブボックス20内の構成についても、本第2実施形態では第1オンオフ弁16と第1逆止弁18の組み合わせで説明を行ったが、第1逆止弁18の開閉動作を第1オンオフ弁16で代用するようにして、逆止弁を用いないようにしても、同様に実施可能である。第1オンオフ弁16についても、オンオフ動作しかできない弁に限るものではなく、スプール弁等の半開状態で利用できる弁を用いてオンオフ動作させてもよい。
また、本第2実施形態では、レシプロ式の容積型気体機械を用いて説明を行っているが、回転軸6の回転に伴って可動体(例えばピストン3)が移動して周期的に容積が変化して弁装置20を動作させればよいので、可動体の別の例として渦巻き状スクロールを有するスクロール式の容積型気体機械等のレシプロ式以外の容積型気体機械にも適用可能である。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかる気体機械及びそれを用いる車両、及び気体機械の駆動方法は、高効率な駆動と制動によるエネルギー回生が可能であり、車両の動力装置及びそれを用いる車両、及び車両の動力装置の駆動方法として有用である。また重量物の昇降動作等の用途にも応用できる。
1、1b、1c エアポンプ・モータ
2 シリンダブロック
2a 回転室
2b 往復移動室
3 ピストン
4 連結棒
5 連結板
6 回転軸
7 気体室
8 高圧ポート
9 低圧ポート
10、11 ピン
12 容積推定用エンコーダ
13 容積変化率推定用エンコーダ
14 高圧用エアタンク
14g 高圧用圧力センサ
14L 低圧用エアタンク
14h 低圧用圧力センサ
15 大気開放口
16、17 第1、第2オンオフ弁
18、19 第1、第2逆止弁
20、20a、20b、20c バルブボックス
21 シャトル弁
30 自転車
31、32 スプロケット
33 チェーン
34 後輪
101 制御コントローラ
101a 演算部
101b 動作制御部
101c タイマー部

Claims (19)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸の回転に伴って周期運動する可動体と、
    前記回転軸を回転自在に支持し、かつ、前記可動体との間に構成されて前記回転軸の回転に伴って周期的に容積が変化する気体室を有するとともに、前記気体室と高圧源を接続する高圧ポートと、前記気体室と低圧源を接続する低圧ポートとを有するケーシングと、
    前記気体室の容積の状態を推定する容積推定部と、
    前記高圧ポートと前記高圧源との間及び低圧ポートと前記低圧源との間に配置され、前記高圧ポートのみを開放した高圧状態と、前記低圧ポートのみを開放した低圧状態と、前記高圧ポートと前記低圧ポートとの双方を閉鎖した閉鎖状態とを切り替える弁装置と、
    前記容積推定部の出力に応じて、前記気体室の圧力が前記高圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記高圧状態とを切り替え、前記気体室の圧力が前記低圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記低圧状態とを切り替え、前記気体室の容積が略最小の状態においてのみ前記低圧状態と前記高圧状態とを切り替えるように、前記弁装置を制御する制御部とを備え、
    前記弁装置の切り替え動作に伴って前記気体室と前記高圧源との間で高圧気体が給排され、前記回転軸に対するトルクが発生する気体機械であって、
    前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを変化させることで、前記回転軸に対するトルクの発生を制御することを特徴とする気体機械。
  2. 前記容積推定部が、前記回転軸の回転角度を検出するエンコーダと、前記エンコーダにより検出された前記回転軸の回転角度から前記気体室の容積を推定する演算部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の気体機械。
  3. 前記気体機械が、前記高圧ポートと前記低圧ポートとに接続される前記気体室を形成するシリンダと、前記シリンダ内で進退移動しかつ前記回転軸と連結されるピストンとで構成されるピストン・シリンダ式の気体機械であり、前記容積推定部が前記ピストンの変位から前記気体室の容積を推定することを特徴とする請求項1に記載の気体機械。
  4. 前記高圧源の圧力を計測する第1圧力計測装置と、をさらに備え、前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを、前記第1圧力計測装置の出力に応じても変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の気体機械。
  5. さらに、前記低圧源の圧力を計測する第2圧力計測装置を備え、前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを、前記第2圧力計測装置の出力に応じても変化させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の気体機械。
  6. 前記気体室の容積の時間変化である容積変化率を推定する容積変化率推定部をさらに備え、前記制御部が、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを、前記容積変化率推定部の出力に応じても変化させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の気体機械。
  7. 前記容積変化率推定部が、前記気体室の最大容積と最小容積の差と、前記回転軸の回転周期から前記気体室の容積変化率を推定することを特徴とする請求項6に記載の気体機械。
  8. 前記気体機械が、前記高圧ポートと前記低圧ポートとに接続される前記気体室を形成するシリンダと、前記シリンダ内で進退移動しかつ前記回転軸と連結されるピストンとで構成されるピストン・シリンダ式の気体機械であり、前記容積変化率推定部が前記ピストンの移動速度から前記気体室の容積変化率を推定することを特徴とする請求項6に記載の気体機械。
  9. 前記弁装置が、前記高圧ポートを開閉する第1オンオフ弁と、前記低圧ポートを開閉する第2オンオフ弁とで構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の気体機械。
  10. 前記第1オンオフ弁と並列に配置された前記高圧源への前記気体の排出のみを可能とする第1逆止弁をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の気体機械。
  11. 前記第2オンオフ弁と並列に配置された前記低圧源からの前記気体の吸入のみを可能とする第2逆止弁をさらに備えることを特徴とする請求項9又は10に記載の気体機械。
  12. 前記高圧ポートと前記低圧ポートを選択的に前記気体室に接続するシャトル弁をさらに設けるとともに、前記弁装置が、前記高圧ポートを開閉するオンオフ弁であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の気体機械。
  13. 前記オンオフ弁と並列に配置された、前記高圧源への排出のみを可能とする逆止弁をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の気体機械。
  14. 前記高圧源が、圧縮気体を蓄積した気体容器であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の気体機械。
  15. 前記低圧源が、内部圧力が大気圧以下の気体容器であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の気体機械。
  16. 前記低圧源若しくは前記高圧源が大気であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1つに記載の気体機械。
  17. 前記気体機械が、前記回転軸周りに等間隔に複数個配置されかつ前記高圧ポートと前記低圧ポートとに接続される前記気体室をそれぞれ形成するシリンダと、前記シリンダ内で進退移動しかつ前記回転軸と連結されるピストンとで構成されるピストン・シリンダ式の気体機械であり、前記複数の気体室の容積変化の位相が互いに異なり、前記容積推定部が前記各ピストンの変位から前記各気体室の容積を推定することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1つに記載の気体機械。
  18. 車輪に推進力伝達部を介して連結された前記回転軸を有する、請求項1〜17のいずれか1つに記載の気体機械を備えて、
    前記気体機械により発生した前記回転軸に対する前記トルクが、前記推進力伝達部を介して前記車輪に推進力として供給される車両。
  19. 回転軸を回転自在に支持し、かつ、前記回転軸の回転に伴って周期的に容積が変化する気体室を有するとともに、前記気体室と高圧源を接続する高圧ポートと、前記気体室と低圧源を接続する低圧ポートとを有するケーシングと、
    前記高圧ポートと前記高圧源との間及び低圧ポートと前記低圧源との間に配置され、前記高圧ポートのみを開放した高圧状態と、前記低圧ポートのみを開放した低圧状態と、前記高圧ポートと前記低圧ポートとの双方を閉鎖した閉鎖状態とを切り替える弁装置とを備える気体機械であって、
    前記弁装置の切り替え動作に伴って前記気体室と前記高圧源との間で高圧気体が給排され、前記回転軸に対するトルクを発生させる気体機械の駆動方法であって、
    前記気体室の容積の状態を推定する容積推定部の出力に応じて、前記気体室の圧力が前記高圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記高圧状態とを切り替え、前記気体室の圧力が前記低圧源の圧力と略同一の状態においてのみ前記閉鎖状態と前記低圧状態とを切り替え、前記気体室の容積が略最小の状態においてのみ前記低圧状態と前記高圧状態とを切り替えるように、前記弁装置を制御部で制御し、
    前記制御部で、前記弁装置により前記閉鎖状態と前記高圧状態とが切り替えられるタイミング及び前記閉鎖状態と前記低圧状態とが切り替えられるタイミングを変化させることで、前記回転軸に対するトルクの発生を制御することを特徴とする、気体機械の駆動方法。
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