JP2011255473A - 溶接マニピュレータ教示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザ光が照射された溶接ワークの撮像画像に基づく仮想ワイヤ距離Lを表示することで、溶接ワイヤの曲げ修正の手間をなくし、教示作業の精度向上、容易化を図る。
【解決手段】本発明に係る溶接マニピュレータ教示装置1は、溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3に備えられる溶接ワイヤ4を溶接ワークWの溶接線Sに沿わす溶接動作を、溶接マニピュレータ2に教示する。溶接マニピュレータ2に、溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJ方向又はこのワイヤ軸WJを横切る方向に沿ってレーザ光Kを溶接ワークWへ照射する投光器5と、投光器5のレーザ光軸LJを横切る方向からレーザ光Kが照射された溶接ワークWを撮像するカメラ6とを配備した光学機構7が設けられ、カメラ6の撮像画像Gと、撮像画像Gに基づいて計算された溶接ノズル3から溶接ワークWまでの仮想ワイヤ距離Lとを表示する表示手段8を有する構成となっている。
【選択図】図3
【解決手段】本発明に係る溶接マニピュレータ教示装置1は、溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3に備えられる溶接ワイヤ4を溶接ワークWの溶接線Sに沿わす溶接動作を、溶接マニピュレータ2に教示する。溶接マニピュレータ2に、溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJ方向又はこのワイヤ軸WJを横切る方向に沿ってレーザ光Kを溶接ワークWへ照射する投光器5と、投光器5のレーザ光軸LJを横切る方向からレーザ光Kが照射された溶接ワークWを撮像するカメラ6とを配備した光学機構7が設けられ、カメラ6の撮像画像Gと、撮像画像Gに基づいて計算された溶接ノズル3から溶接ワークWまでの仮想ワイヤ距離Lとを表示する表示手段8を有する構成となっている。
【選択図】図3
Description
本発明は、溶接マニピュレータの先端に設けられた溶接ノズルから突き出る溶接ワイヤを、溶接ワークの溶接線に沿わせる溶接動作を、溶接マニピュレータに教示する溶接マニピュレータ教示装置に関するものである。
従来、ティーチングプレイバック方式の溶接マニピュレータは、あらかじめマニピュレータ制御盤の記憶装置内に溶接動作を行うための動作軌跡や溶接条件等を記憶させ、記憶した動作を再生して溶接マニピュレータに溶接作業を行わせている。
このような溶接マニピュレータに溶接動作を記憶させる作業(教示作業)では、作業者はティーチングペンダントを手に持ち、溶接する箇所へ溶接トーチ先端の溶接ワイヤを、溶接ワークの溶接線(溶接箇所)に沿って移動させ、溶接箇所の位置をマニピュレータ制御盤の記憶装置へ順次記憶させていく。この教示作業において、溶接ワイヤの突き出し長さT(ワイヤ基端側のコンタクトチップからワイヤ先端までの距離)は、溶接作業に適した長さ(10〜30mm程度)に決められており、突き出し長さTを一定にして記憶させることが重要なポイントである。
このような溶接マニピュレータに溶接動作を記憶させる作業(教示作業)では、作業者はティーチングペンダントを手に持ち、溶接する箇所へ溶接トーチ先端の溶接ワイヤを、溶接ワークの溶接線(溶接箇所)に沿って移動させ、溶接箇所の位置をマニピュレータ制御盤の記憶装置へ順次記憶させていく。この教示作業において、溶接ワイヤの突き出し長さT(ワイヤ基端側のコンタクトチップからワイヤ先端までの距離)は、溶接作業に適した長さ(10〜30mm程度)に決められており、突き出し長さTを一定にして記憶させることが重要なポイントである。
しかし、溶接ワイヤは柔らかいため、溶接ワークに接触したり、溶接線の途中に盛り上がった仮止め溶接部に接触する等によって、ワイヤは容易に曲がってしまう。その都度、ワイヤを手で曲げて伸ばさなくてはならない。また、曲げて修正できない場合は、曲がったワイヤを切って新しいワイヤを伸ばして新たに突き出し長さTを調整すると、非常に手間のかかる作業となる。
これらの課題を解決する従来技術としては、特許文献1に記載されたものがある。
図8は、特許文献1の技術を示すものであって、この図に示されたように、特許文献1に記載された溶接用ロボットの教示装置は、溶接ノズル101の内部に設けた光源102からの光を、溶接ノズル101の前方の集光位置Rで集光する集光レンズ103などの光学機構104を有しており、集光レンズ103の焦点距離L1を上述した突き出し長さTに一致させながら集光位置Rを溶接線に沿わせることで、溶接用ロボットに溶接動作を教示している。
図8は、特許文献1の技術を示すものであって、この図に示されたように、特許文献1に記載された溶接用ロボットの教示装置は、溶接ノズル101の内部に設けた光源102からの光を、溶接ノズル101の前方の集光位置Rで集光する集光レンズ103などの光学機構104を有しており、集光レンズ103の焦点距離L1を上述した突き出し長さTに一致させながら集光位置Rを溶接線に沿わせることで、溶接用ロボットに溶接動作を教示している。
しかしながら、特許文献1では、教示作業の際には作業者の目視確認によって、集光位置Rを溶接線に沿わせているため、位置合わせの精度におのずと限界がある。仮に、1mm以下の精度で位置を合わせるとすれば、作業者は、集光位置Rをじっくり見る必要があるため、作業者の顔が溶接用ロボットの先端部に近づく。これでは、作業者の操作ミスによってロボットが誤動作すれば、作業者に安全上の問題が発生するおそれがある。
また、集光位置Rと溶接線とのズレが定量的な数値(移動量)で分からないため、作業者は、少しずつ目視確認しながら集光位置R(ロボット先端部)の誘導をゆっくり行う必要があり、作業効率が悪い。さらには、集光位置R(ピント)がずれていることがわかるのみで、作業者にとっては、ロボット先端部が溶接ワークWに対して遠すぎるのか近すぎるのか判別できない。
一方、特許文献1の教示装置において、溶接ノズル101の側部には光源102点灯用のバッテリホルダ105やスイッチ106等を取り付けられており、これらバッテリホルダ105等が嵩張って狭い揚所では溶接ワークWと接触するため教示作業ができない問題が発生する。また逆に、溶接ノズル101より光学機構104が小さい場合には、光学機構104取り付け時には教示ができても、実際の溶接では溶接ノズル101が嵩張るゆえにワークWに接触してしまう問題がある。
上述した問題に鑑み、本発明は、レーザ光が照射された溶接ワークの撮像画像に基づいた仮想ワイヤ距離Lを表示する表示手段を有することで、溶接ワイヤの曲げ修正をなくし、溶接マニピュレータ動作範囲外から簡単に教示作業ができる溶接マニピュレータ教示装置を提供することを目的とする。
前記課題を達成するために、本発明は、以下の技術的手段を採用した。
本発明に係る溶接マニピュレータ教示装置は、溶接マニピュレータの溶接ノズルに備えられる溶接ワイヤを溶接ワークの溶接線に沿わす溶接動作を、前記溶接マニピュレータに教示する溶接マニピュレータ教示装置であって、前記溶接マニピュレータに、前記溶接ワイヤのワイヤ軸方向又はこのワイヤ軸を横切る方向に沿ってレーザ光を溶接ワークへ照射する投光器と、この投光器のレーザ光軸を横切る方向から前記レーザ光が照射された溶接ワークを撮像するカメラとを配備した光学機構が設けられ、前記カメラの撮像画像と、この撮像画像に基づいて計算された前記溶接ノズルから溶接ワークまでの仮想ワイヤ距離Lとを表示する表示手段を有していることを特徴とする。
本発明に係る溶接マニピュレータ教示装置は、溶接マニピュレータの溶接ノズルに備えられる溶接ワイヤを溶接ワークの溶接線に沿わす溶接動作を、前記溶接マニピュレータに教示する溶接マニピュレータ教示装置であって、前記溶接マニピュレータに、前記溶接ワイヤのワイヤ軸方向又はこのワイヤ軸を横切る方向に沿ってレーザ光を溶接ワークへ照射する投光器と、この投光器のレーザ光軸を横切る方向から前記レーザ光が照射された溶接ワークを撮像するカメラとを配備した光学機構が設けられ、前記カメラの撮像画像と、この撮像画像に基づいて計算された前記溶接ノズルから溶接ワークまでの仮想ワイヤ距離Lとを表示する表示手段を有していることを特徴とする。
これによって、レーザ光を仮想的なワイヤとすることで、溶接ワイヤの折れ曲がりによる教示位置のばらつきがなくなり、精度良く位置決めができるとともに、ワイヤ折れ曲がりの修正作業の手間がなくなる。これに加え、溶接マニピュレータの動作範囲外からの教示作業が可能となり、作業者の安全を確保できる。さらには、定量的な数値である溶接ノズルから溶接ワークまでの仮想ワイヤ距離Lが表示されるため、教示作業の容易化が図られ、この仮想ワイヤ距離Lや撮像画像を用いて教示作業の自動化も実現可能となる。
なお、前記溶接マニピュレータに、前記溶接ワイヤのワイヤ軸方向又はこのワイヤ軸を横切る方向に沿ってレーザ光を溶接ワークへ照射して前記溶接ノズルから溶接ワークまでの仮想ワイヤ距離Lを測定するレーザ距離計と、このレーザ距離計のレーザ光が照射された溶接ワークを撮像するカメラとを配備することも好適である。
また、前記溶接マニピュレータに、前記溶接ワイヤのワイヤ軸を横切る方向に沿ってレーザ光を溶接ワークへ照射する投光器と、この投光器のレーザ光が照射された溶接ワークを前記ワイヤ軸方向から撮像するカメラとを配備してもよい。
また、前記溶接マニピュレータに、前記溶接ワイヤのワイヤ軸を横切る方向に沿ってレーザ光を溶接ワークへ照射する投光器と、この投光器のレーザ光が照射された溶接ワークを前記ワイヤ軸方向から撮像するカメラとを配備してもよい。
あるいは、前記投光器のレーザ光軸に対して、とにかく横切る方向から撮像するように前記カメラを配備してもよく、さらに加えて、前記投光器又は前記カメラのいずれか一方をワイヤ軸方向に沿って配備してもかまわない。
好ましくは、前記カメラの撮像画像上におけるレーザ光の照射位置から溶接線までのズレ距離Dに基づいて前記撮像画像の左右方向の左右ズレ距離Xと撮像画像の上下方向の上下ズレ距離Yとを算出する画像処理手段を有し、前記表示手段は、前記カメラの撮像画像及び仮想ワイヤ距離Lと共に、前記画像処理手段が算出した左右ズレ距離X及び上下ズレ距離Yを表示するとよい。
好ましくは、前記カメラの撮像画像上におけるレーザ光の照射位置から溶接線までのズレ距離Dに基づいて前記撮像画像の左右方向の左右ズレ距離Xと撮像画像の上下方向の上下ズレ距離Yとを算出する画像処理手段を有し、前記表示手段は、前記カメラの撮像画像及び仮想ワイヤ距離Lと共に、前記画像処理手段が算出した左右ズレ距離X及び上下ズレ距離Yを表示するとよい。
こうすることで、仮想ワイヤ距離Lだけでなく、溶接線に対する上下、左右のズレを定量的な数値として教示作業者に認識させることができ、教示作業の精度向上及び容易化がより一層図られる。
なお、前記光学機構は、前記レーザ光が照射された溶接ワークを照らす照明手段を配備してもよく、暗所においても撮像画像中の溶接線をはっきりと認識させることができ、室内照明が暗かったり、溶接ワークの陰になっても精度良く教示作業が行える。
なお、前記光学機構は、前記レーザ光が照射された溶接ワークを照らす照明手段を配備してもよく、暗所においても撮像画像中の溶接線をはっきりと認識させることができ、室内照明が暗かったり、溶接ワークの陰になっても精度良く教示作業が行える。
さらに好ましくは、前記光学機構は、前記溶接マニピュレータの溶接ノズルの内部に設けたり、前記溶接マニピュレータの溶接ノズルと同形で且つ溶接ノズルと付け替えたハウジングの内部に設けられてもよい。
これにより、投光器やカメラ等の光学機構を溶接ノズルと同一のサイズにすることで、教示作業時に光学機構が嵩張ることはなく、また、溶接作業時に溶接ノズルが溶接ワークに接触してしまう問題は発生しない。
これにより、投光器やカメラ等の光学機構を溶接ノズルと同一のサイズにすることで、教示作業時に光学機構が嵩張ることはなく、また、溶接作業時に溶接ノズルが溶接ワークに接触してしまう問題は発生しない。
なお、前記仮想ワイヤ距離Lは、前記溶接ノズルに設けられるコンタクトチップ先端から溶接ワーク表面までの距離である。
本発明によると、溶接ワイヤの軸方向等に沿ったレーザ光が照射された溶接ワークの撮像画像に基づく仮想ワイヤ距離Lを表示する表示手段を有することで、溶接ワイヤの曲げ修正をなくし、溶接マニピュレータ動作範囲外から簡単に教示作業ができる。
以下、本発明の実施形態を、図に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1〜図4には、本発明の第1実施形態に係る溶接マニピュレータ教示装置1が示されている。
この溶接マニピュレータ教示装置1は、レーザ光Kが照射された溶接ワークWの撮像画像Gに基づいた仮想ワイヤ距離Lを表示する表示手段8を有することで、溶接マニピュレータ2の動作範囲外から簡単に教示作業を行うものである。従来、教示作業においては、実際の溶接ワイヤ4を使うと溶接ワークWに接触する等でワイヤが曲がっていたが、教示装置1は、レーザ光Kを仮想的なワイヤとすることで、溶接ワイヤ4の曲げ修正の手間をなくしている。
[第1実施形態]
図1〜図4には、本発明の第1実施形態に係る溶接マニピュレータ教示装置1が示されている。
この溶接マニピュレータ教示装置1は、レーザ光Kが照射された溶接ワークWの撮像画像Gに基づいた仮想ワイヤ距離Lを表示する表示手段8を有することで、溶接マニピュレータ2の動作範囲外から簡単に教示作業を行うものである。従来、教示作業においては、実際の溶接ワイヤ4を使うと溶接ワークWに接触する等でワイヤが曲がっていたが、教示装置1は、レーザ光Kを仮想的なワイヤとすることで、溶接ワイヤ4の曲げ修正の手間をなくしている。
上述した溶接マニピュレータ教示装置1の全体構成について、まずはじめに説明する。
[教示装置1の全体構成]
図1に示すように、この教示装置1は、既存の溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3に取り付ける投光器5やカメラ6等の光学機構7と、溶接ワークWの撮像画像Gを処理して仮想ワイヤ距離L等を算出する画像処理手段10と、これに接続されていて撮像画像Gや仮想ワイヤ距離L等を表示する表示手段8とを有している。これに加え、溶接マニピュレータ教示装置1は、教示プログラムを実行して溶接マニピュレータ2の動作制御などを行う制御盤21及びこれに接続された教示ペンダント22とを備えている。
[教示装置1の全体構成]
図1に示すように、この教示装置1は、既存の溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3に取り付ける投光器5やカメラ6等の光学機構7と、溶接ワークWの撮像画像Gを処理して仮想ワイヤ距離L等を算出する画像処理手段10と、これに接続されていて撮像画像Gや仮想ワイヤ距離L等を表示する表示手段8とを有している。これに加え、溶接マニピュレータ教示装置1は、教示プログラムを実行して溶接マニピュレータ2の動作制御などを行う制御盤21及びこれに接続された教示ペンダント22とを備えている。
制御盤21は、動作プログラムにしたがって、溶接マニピュレータ2をコントロールすると共に、溶接マニピュレータ2側からのデータの処理を進めるためのものである。
教示ペンダント22は、教示作業者が教示プログラムの作成に際して制御盤21 に各種命令や教示位置を入力したり、教示プログラムに設定された命令の実行を指示したりするために用いられる。
教示ペンダント22は、教示作業者が教示プログラムの作成に際して制御盤21 に各種命令や教示位置を入力したり、教示プログラムに設定された命令の実行を指示したりするために用いられる。
図1の如く、溶接マニピュレータ2は、溶接ワークWをアーク溶接を行うティーチングプレイバック式の垂直6軸多関節ロボットであって、先端部の溶接ノズル3に備えられる溶接ワイヤ4で、2枚の板状の溶接ワークW間の溶接線S(溶接進行方向)に沿ってアーク溶接を行う。なお、溶接マニピュレータ2は垂直6軸多関節ロボットに限定されない。
図2に示すように、溶接ノズル3は、溶接マニピュレータ2先端部のノズル据付部3aを介して取り付けられ且つ先端が開口した有底筒状(直径20〜30mm)のノズル本体3bを有している。このノズル本体3bの底内部には、溶接ワイヤ4を支え且つ溶接ワイヤ4に通電させる先細り状のコンタクトチップ3cが、ノズル本体3bの開口側へ向けて突出状に(ノズル本体3b開口縁から先端が若干露出するように)設けられている。
図2に示すように、溶接ノズル3は、溶接マニピュレータ2先端部のノズル据付部3aを介して取り付けられ且つ先端が開口した有底筒状(直径20〜30mm)のノズル本体3bを有している。このノズル本体3bの底内部には、溶接ワイヤ4を支え且つ溶接ワイヤ4に通電させる先細り状のコンタクトチップ3cが、ノズル本体3bの開口側へ向けて突出状に(ノズル本体3b開口縁から先端が若干露出するように)設けられている。
なお、溶接ノズル3は、内部から開口側(つまり、溶接ワークW側)に向けて、コンタクトチップ3c先端から突き出した溶接ワイヤ4の周囲に、溶接ArやCO等のシールドガスを噴出するように構成されている。
溶接ノズル3のコンタクトチップ3cの先端には、溶接ワイヤ4が突き出すワイヤ突出口3dが設けられている。よって、溶接ワイヤ4の突き出し長さTとは、コンタクトチップ3cの先端から溶接ワイヤ4の先端までとなる。
溶接ノズル3のコンタクトチップ3cの先端には、溶接ワイヤ4が突き出すワイヤ突出口3dが設けられている。よって、溶接ワイヤ4の突き出し長さTとは、コンタクトチップ3cの先端から溶接ワイヤ4の先端までとなる。
溶接ワイヤ4は、アーク溶接によって溶融する条材であって、図示しないワイヤ送供装置によって溶接ノズル3から順次突き出されるが、アーク溶接において溶接ワイヤ4は、上述の突き出し長さTが適切な長さ(例えば、10〜30mm等)となることが必要である。
なお、溶接ワイヤ4の突き出し方向は、溶接ノズル3から突き出される前の溶接ワイヤ4におけるワイヤ軸WJ(条材である溶接ワイヤ4の軸心)と一致しており、突き出し長さTはワイヤ軸WJに沿った長さである。
[光学機構7の投光器5、カメラ6等]
以下、溶接マニピュレータ教示装置1における光学機構7及び表示手段8(モニタ)について詳解する。
なお、溶接ワイヤ4の突き出し方向は、溶接ノズル3から突き出される前の溶接ワイヤ4におけるワイヤ軸WJ(条材である溶接ワイヤ4の軸心)と一致しており、突き出し長さTはワイヤ軸WJに沿った長さである。
[光学機構7の投光器5、カメラ6等]
以下、溶接マニピュレータ教示装置1における光学機構7及び表示手段8(モニタ)について詳解する。
図3に示す如く、光学機構7は、溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJ方向に沿ってレーザ光Kを溶接ワークWへ照射する投光器5と、この投光器5のレーザ光軸LJを横切る方向からレーザ光Kが照射された溶接ワークWを撮像するカメラ6とを有している。
これらの投光器5及びカメラ6は、溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3内に設けることができるが、既存のノズル3内へ後付けで投光器5及びカメラ6を取り付けるには、教示作業毎に、ノズル本体3b内部のコンタクトチップ3cを外し、ノズル本体3bの先端開口から投光器5やカメラ6を挿入して光学機構7を適切な位置に配置しなくてはならない。さらに溶接作業時には、光学機構7を取り外すという煩雑な作業が必要となってくる。
これらの投光器5及びカメラ6は、溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3内に設けることができるが、既存のノズル3内へ後付けで投光器5及びカメラ6を取り付けるには、教示作業毎に、ノズル本体3b内部のコンタクトチップ3cを外し、ノズル本体3bの先端開口から投光器5やカメラ6を挿入して光学機構7を適切な位置に配置しなくてはならない。さらに溶接作業時には、光学機構7を取り外すという煩雑な作業が必要となってくる。
そこで、本実施形態における教示装置1は、略円筒形(直径20〜30mm)のハウジング12を別途有しており、このハウジング12の内部に投光器5及びカメラ6等の光学機構7を設けて1つのユニットとしている。
ユニット化された光学機構7を内蔵するハウジング12は、教示作業時には、溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3と付け替えられるか、又は、溶接ノズル3のうちノズル本体3b及びコンタクトチップ3cを外し、これらの代わりとしてノズル据付部3aに据え付けられる。
ユニット化された光学機構7を内蔵するハウジング12は、教示作業時には、溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3と付け替えられるか、又は、溶接ノズル3のうちノズル本体3b及びコンタクトチップ3cを外し、これらの代わりとしてノズル据付部3aに据え付けられる。
なお、ハウジング12は、溶接ノズル3と同形、つまり、ノズル本体3bと直径及び高さがほぼ同一である。
こうすることによって、教示作業時に光学機構7が嵩張ることはなく、溶接ワークWの2部材にはさまれた狭い場所や奥まった部分においても、溶接マニピュレータ2に溶接動作を教示できる。
こうすることによって、教示作業時に光学機構7が嵩張ることはなく、溶接ワークWの2部材にはさまれた狭い場所や奥まった部分においても、溶接マニピュレータ2に溶接動作を教示できる。
さらには、溶接ノズル3より光学機構7が小さい場合のように、教示作業はできても、実際の溶接では溶接ノズル3が、教示作業時の光学機構7より嵩張るゆえに、溶接ワークWに接触してしまうことを防止できる。
投光器5は、レーザ光軸LJが溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJと重なる(一致する)ようにノズル据付部3aに取り付けられており、レーザ光Kを溶接ワイヤ4の突き出し方向(つまり、ワイヤ軸WJ方向)に沿って溶接ワークW(溶接線S近辺)に照射する。
投光器5は、レーザ光軸LJが溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJと重なる(一致する)ようにノズル据付部3aに取り付けられており、レーザ光Kを溶接ワイヤ4の突き出し方向(つまり、ワイヤ軸WJ方向)に沿って溶接ワークW(溶接線S近辺)に照射する。
なお、「ワイヤ軸WJ方向に沿って」とは、レーザ光軸LJや後述するカメラ6のカメラ光軸CJがワイヤ軸WJと一致する場合だけでなく、レーザ光軸LJやカメラ光軸CJがワイヤ軸WJと重ならずに平行となる場合も含むのであって、以下同様とする。
照射されるレーザ光K(例えば、赤色や緑色のレーザ)は、所定のスポットサイズ(距離300mmにて直径1mm以下)のレーザスポット光である。なお、このレーザスポット光Kは、JIS C6802「レーザ製品の安全基準」のクラス1又はクラス2に属する可視光であればよい。
照射されるレーザ光K(例えば、赤色や緑色のレーザ)は、所定のスポットサイズ(距離300mmにて直径1mm以下)のレーザスポット光である。なお、このレーザスポット光Kは、JIS C6802「レーザ製品の安全基準」のクラス1又はクラス2に属する可視光であればよい。
カメラ6は、レーザスポット光Kが照射された溶接ワークW(溶接線S近辺)の表面を撮像するものであって、所定範囲の2次元画像を撮像できるCCDカメラ等である。
カメラ6の配置は、カメラ光軸CJが投光器5のレーザ光軸LJを横切る(つまり、カメラ光軸CJとレーザ光軸LJとの間で所定角度αを成す)ように、前記ハウジング12の内壁に取り付けられている。
カメラ6の配置は、カメラ光軸CJが投光器5のレーザ光軸LJを横切る(つまり、カメラ光軸CJとレーザ光軸LJとの間で所定角度αを成す)ように、前記ハウジング12の内壁に取り付けられている。
カメラ6は、一定の撮像間隔(例えば1/30秒ごとに)で撮像画像Gを出力し、この撮像画像Gが画像処理手段10内の画像メモリ(例えば640×480画素)に蓄えられる。カメラ6でレーザスポット光Kを照射された溶接ワークWを撮像すると、図4のような撮像画像Gとなる。
また、上述した投光器5及びカメラ6のサイズは、ハウジング12内に収まるように小型化されている。
[画像処理手段10、左右ズレ距離X、上下ズレ距離Yの算出]
図1に示した如く、画像処理手段10は、制御盤21とは別の筐体内に納められた演算装置であって、カメラ6からのビデオ信号を入力して仮想ワイヤ距離Lや、後述する2つのズレ距離X、Y等を算出する(図1、図4参照)。
また、上述した投光器5及びカメラ6のサイズは、ハウジング12内に収まるように小型化されている。
[画像処理手段10、左右ズレ距離X、上下ズレ距離Yの算出]
図1に示した如く、画像処理手段10は、制御盤21とは別の筐体内に納められた演算装置であって、カメラ6からのビデオ信号を入力して仮想ワイヤ距離Lや、後述する2つのズレ距離X、Y等を算出する(図1、図4参照)。
詳解すれば、画像処理手段10は、カメラ6から送られてきた撮像画像Gを探索して、溶接ワークW上に照射されたレーザスポット光Kの撮像画像G中における位置P(詳しくは、照射位置Pに相当する画素P’)を見つけ出す(これをステップS0とする)。
このとき、配置されたカメラ6のレーザ光軸LJに対する傾き角度αは既知であるため、三角測量法の原理により、溶接ノズル3から溶接ワークWまでの距離、すなわち仮想ワイヤ距離Lを算出することができる。
このとき、配置されたカメラ6のレーザ光軸LJに対する傾き角度αは既知であるため、三角測量法の原理により、溶接ノズル3から溶接ワークWまでの距離、すなわち仮想ワイヤ距離Lを算出することができる。
なお、撮像画像G中のレーザスポット光Kの照射位置Pの探索で算出できる距離は、厳密には、投光器5の先端から溶接ワークW表面までであるが、コンタクトチップ3cを取り付けた場合におけるチップ3c先端の位置を仮想的に基準点とし、この仮想的なコンタクトチップ3c先端から、溶接ワークW表面のレーザスポット光照射位置Pまでの距離を、仮想ワイヤ距離Lとしている。
なお、仮想的なワイヤ距離Lは、溶接ワイヤ4の実際の突き出し長さTと同一としなくてはならない。
上述した画像処理手段10は、2つのズレ距離X、Yも算出可能であるが、これは以下に述べるステップS1〜ステップS4によって実現される。
ステップS1において、カメラ6の撮像画像Gを探索して、2つの溶接ワークWの継ぎ目(溶接する箇所)である溶接線S(撮像画像G中の画素群S’となる)を検出する。
上述した画像処理手段10は、2つのズレ距離X、Yも算出可能であるが、これは以下に述べるステップS1〜ステップS4によって実現される。
ステップS1において、カメラ6の撮像画像Gを探索して、2つの溶接ワークWの継ぎ目(溶接する箇所)である溶接線S(撮像画像G中の画素群S’となる)を検出する。
ステップS2においては、ステップS1で検出した溶接線Sと、先ほどのステップS0にて探索したレーザスポット光照射位置Pとの間の最短距離をズレ距離Dとして、単位は画素で(つまり、溶接線Sを示す画素群S’と、照射位置Pに対応する画素P’との間の最短距離Dの画素数)を算出する。
ステップS3において、ステップS2のズレ距離Dを、撮像画像G中の左右方向の左右ズレ画素数X’と、上下方向の上下ズレ画素数Y’との2つに分解する。
ステップS3において、ステップS2のズレ距離Dを、撮像画像G中の左右方向の左右ズレ画素数X’と、上下方向の上下ズレ画素数Y’との2つに分解する。
ステップS4において、各ズレ画素数X’、Y’をmm単位の距離に変換する数式(1)、数式(2)に代入して、左右ズレ距離X、上下ズレ距離Yを算出する。
ここでk(L)は、画素からmmへの変換係数で、仮想ワイヤ距離Lの関数である。
すなわちk(L)は、撮像画像G中で1画素に見える長さが、実際の距離で何mmに相当するかを示す値であって、カメラ6が溶接ワークW表面に近ければ(仮想ワイヤ距離Lが小さければ)、1画素当たりのmm数であるk(L)は大きくなり、逆に仮想ワイヤ距離L大きければ、k(L)は小さくなる。
すなわちk(L)は、撮像画像G中で1画素に見える長さが、実際の距離で何mmに相当するかを示す値であって、カメラ6が溶接ワークW表面に近ければ(仮想ワイヤ距離Lが小さければ)、1画素当たりのmm数であるk(L)は大きくなり、逆に仮想ワイヤ距離L大きければ、k(L)は小さくなる。
なお厳密には、レーザスポット光照射位置P以外の場所では、カメラ6からの距離が不明なので、変換係数は算出することができない。しかし、教示作業者は、レーザスポット光照射位置Pを溶接線Sに一致させる作業をしており、そのズレがわずかな量であるので、レーザスポット光照射位置Pと、撮像画像G内のその他の部分で見えているものは、仮想ワイヤ距離Lとほぼ同じ距離であると仮定しても実用上問題ない。
また、上述した処理は、画像処理手段10内のプログラムによって実現されている。
[表示手段8(モニタ)]
表示手段8(モニタ)は、溶接マニピュレータ2から所定距離はなれた位置にあるパソコンのディスプレイや、作業者が携行可能な10インチ程度の小型TVなどであって、カメラ6で撮像した撮像画像G等を表示できる。つまり、このモニタ8は、教示作業中に溶接ワイヤ4先端が溶接ワークWの溶接線Sに沿っているかを、作業者の視覚に訴えてわかり易く表示する表示器である。
[表示手段8(モニタ)]
表示手段8(モニタ)は、溶接マニピュレータ2から所定距離はなれた位置にあるパソコンのディスプレイや、作業者が携行可能な10インチ程度の小型TVなどであって、カメラ6で撮像した撮像画像G等を表示できる。つまり、このモニタ8は、教示作業中に溶接ワイヤ4先端が溶接ワークWの溶接線Sに沿っているかを、作業者の視覚に訴えてわかり易く表示する表示器である。
図1、図4に示すように、モニタ8の表示画面には、撮像画像G(つまり、溶接線S、及びこの溶接線S付近の溶接ワークW表面に照射されたレーザスポット光K)が表示されると共に、画面右上には、仮想ワイヤ距離Lと、2つのズレ距離X、Yとを表示することができる。
このようなモニタ8を有することで、溶接マニピュレータ2の動作範囲外からの教示作業が可能となり、教示作業者の安全を確保できると同時に、定量的な数値(仮想ワイヤ距離L等)が表示されるため、教示者にとっては、溶接マニピュレータ2をどの方向にどれだけの距離だけ移動させればよいかをイメージしやすくなり、教示作業が容易となる。
このようなモニタ8を有することで、溶接マニピュレータ2の動作範囲外からの教示作業が可能となり、教示作業者の安全を確保できると同時に、定量的な数値(仮想ワイヤ距離L等)が表示されるため、教示者にとっては、溶接マニピュレータ2をどの方向にどれだけの距離だけ移動させればよいかをイメージしやすくなり、教示作業が容易となる。
これに加え、この仮想ワイヤ距離Lや各ズレ距離X、Yに基づいて、教示時に自動的にレーザスポット光照射位置Pを溶接線Sに沿わせることで、教示作業を自動化することも可能となる。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態の溶接マニピュレータ教示装置1を示している。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態の溶接マニピュレータ教示装置1を示している。
この第2実施形態の教示装置1は、第1実施形態のように光学機構7のハウジング12の内部にカメラ6を配備するのではなく、カメラ6をハウジング12外部に配備しているが、ハウジング12の内壁に配設した光ファイバ31を介することで、外部配備したカメラ6でも、レーザスポット光Kが照射された溶接ワークWを撮像可能となっている。
なお、ハウジング12外部のカメラ6は、溶接ノズル3のノズル据付部3aよりも溶接マニピュレータ2の基端側であって、教示作業時でも溶接ワークWと接触しない位置に取り付けられている。
なお、ハウジング12外部のカメラ6は、溶接ノズル3のノズル据付部3aよりも溶接マニピュレータ2の基端側であって、教示作業時でも溶接ワークWと接触しない位置に取り付けられている。
これによって、ハウジング12内にカメラ6を内蔵する必要がなくなるため、ハウジング12よりも大きい市販のカメラ等を使用することが可能となる。
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態の溶接マニピュレータ教示装置1を示している。
この第3実施形態の特徴は、カメラ6が溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJ方向に沿って配備されると同時に、投光器5に替えて、レーザスポット光Kを溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJ方向に沿って照射しながら仮想ワイヤ距離Lを測定可能なレーザ距離計9を用いている点である。
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態の溶接マニピュレータ教示装置1を示している。
この第3実施形態の特徴は、カメラ6が溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJ方向に沿って配備されると同時に、投光器5に替えて、レーザスポット光Kを溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJ方向に沿って照射しながら仮想ワイヤ距離Lを測定可能なレーザ距離計9を用いている点である。
詳しくは、カメラ6は、カメラ光軸CJとワイヤ軸WJとが一致するようにハウジング12内に配置されていて、このカメラ6の側方にレーザ距離計9(光波距離計)がハウジング12内壁に取り付けられている。
なお、レーザ距離計9とは、所定波長に変調されたレーザスポット光Kを照射すると同時に、照射するレーザスポット光Kと、対象物である溶接ワークWで反射して戻ってくるレーザ光との位相差を検知して距離を算出する計測器である。
なお、レーザ距離計9とは、所定波長に変調されたレーザスポット光Kを照射すると同時に、照射するレーザスポット光Kと、対象物である溶接ワークWで反射して戻ってくるレーザ光との位相差を検知して距離を算出する計測器である。
カメラ6側方のレーザ距離計9前面には反射ミラー41が配置され、カメラ6前面にはハーフミラー42が配置されている。これら2つのミラー41、42の角度を調整し、レーザ距離計9から照射されるレーザスポット光Kを、ミラー41、42で反射させてワイヤ軸WJに沿って溶接ワークWに照射させる。
つまり、カメラ6側方のレーザ距離計9から下方に照射されたレーザスポット光Kは、ミラー41、42によって、溶接ワークWに届く前にはレーザ光軸LJがワイヤ軸WJと一致するようになる(図6参照)。
つまり、カメラ6側方のレーザ距離計9から下方に照射されたレーザスポット光Kは、ミラー41、42によって、溶接ワークWに届く前にはレーザ光軸LJがワイヤ軸WJと一致するようになる(図6参照)。
また、ハーフミラー42は、レーザ距離計9から照射されるレーザスポット光Kのみを反射させ、その他の可視光は透過させるものであって、レーザ距離計9からのレーザスポット光Kが照射中でも、カメラ6は、溶接ワークWをワイヤ軸WJに沿って撮像することができる。
これにより、ハウジング12内に設けた光学機構7のユニットだけで、仮想ワイヤ距離Lをも算出することが可能となる。
これにより、ハウジング12内に設けた光学機構7のユニットだけで、仮想ワイヤ距離Lをも算出することが可能となる。
したがって、第1実施形態のように仮想ワイヤ距離Lを算出するために画像処理手段10を設ける必要がなくなるため、溶接マニピュレータ教示装置1のシステム規模を小さくすることができる。
[第4実施形態]
図7には、第4実施形態に係る溶接マニピュレータ教示装置1が示されている。
[第4実施形態]
図7には、第4実施形態に係る溶接マニピュレータ教示装置1が示されている。
第4実施形態に係る教示装置1と第1実施形態の装置との違いは、第1実施形態における投光器5とカメラ6とを入れ替える点である。
つまり、カメラ6はカメラ光軸CJがワイヤ軸WJと一致するように、溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3と付け替えられて、又はノズル据付部3aに取り付けられ、投光器5はレーザ光軸LJがカメラ光軸CJを横切るように配備されている。
つまり、カメラ6はカメラ光軸CJがワイヤ軸WJと一致するように、溶接マニピュレータ2の溶接ノズル3と付け替えられて、又はノズル据付部3aに取り付けられ、投光器5はレーザ光軸LJがカメラ光軸CJを横切るように配備されている。
これによって、ハウジング12内部の形状及び大きさに合わせて、投光器5やカメラ6の配置を変更でき、ハウジング12を既存の溶接ノズル3に合わせることができる。
上述した第2実施形態から第4実施形態について、その他の構成は第1実施形態と同様である。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。溶接マニピュレータ教示装置1等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
上述した第2実施形態から第4実施形態について、その他の構成は第1実施形態と同様である。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。溶接マニピュレータ教示装置1等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
光学機構7の投光器5やカメラ6は、レーザ光軸LJ、カメラ光軸CJのいずれかが溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJ方向に沿って配備されているが、レーザ光軸LJとカメラ光軸CJとが互いに所定角度αを成すならば、投光器5及びカメラ6の両方ともがワイヤ軸WJ方向に沿って配備されていなくともよい。
光学機構7は、レーザ光Kが照射された溶接ワークW(溶接線Sの近辺)を照らすために、LED等の照明手段11を、上述したハウジング12の内部や、溶接ノズル3のノズル本体3b内部に設けていてもよい(図3参照)。
光学機構7は、レーザ光Kが照射された溶接ワークW(溶接線Sの近辺)を照らすために、LED等の照明手段11を、上述したハウジング12の内部や、溶接ノズル3のノズル本体3b内部に設けていてもよい(図3参照)。
この場合には、暗所においても撮像画像G中の溶接線Sを表示手段8ではっきりと表示させることができ、室内照明が暗かったり、溶接ワークWの陰になっても精度良く教示作業が行える。
表示手段8は、カメラ6の撮像画像Gと共に、仮想ワイヤ距離L、左右ズレ距離X及び上下ズレ距離Yを表示するが、3つの距離L、X、Yのうち、Lだけなど少なくとも1つを表示することとしてもよい。
表示手段8は、カメラ6の撮像画像Gと共に、仮想ワイヤ距離L、左右ズレ距離X及び上下ズレ距離Yを表示するが、3つの距離L、X、Yのうち、Lだけなど少なくとも1つを表示することとしてもよい。
レーザ距離計9のレーザ光Kは、溶接ワイヤ4のワイヤ軸WJ方向に沿って照射されているが、レーザ光Kをワイヤ軸WJを横切る方向に沿って照射してもよい。
画像処理手段10は、別の筐体内に納められていたが、制御盤21に内蔵されていてもよい。
画像処理手段10は、別の筐体内に納められていたが、制御盤21に内蔵されていてもよい。
1 溶接マニピュレータ教示装置
2 溶接マニピュレータ
3 溶接ノズル
3c 溶接ノズルのコンタクトチップ
4 溶接ワイヤ
5 投光器
6 カメラ
7 光学機構
8 表示手段
9 レーザ距離計
10 画像処理手段
11 照明手段
12 ハウジング
W 溶接ワーク
S 溶接ワークの溶接線
WJ 溶接ワイヤのワイヤ軸
K レーザ光
LJ レーザ光軸
G カメラの撮像画像
L 仮想ワイヤ距離
D ズレ距離
X 左右ズレ距離
Y 上下ズレ距離
2 溶接マニピュレータ
3 溶接ノズル
3c 溶接ノズルのコンタクトチップ
4 溶接ワイヤ
5 投光器
6 カメラ
7 光学機構
8 表示手段
9 レーザ距離計
10 画像処理手段
11 照明手段
12 ハウジング
W 溶接ワーク
S 溶接ワークの溶接線
WJ 溶接ワイヤのワイヤ軸
K レーザ光
LJ レーザ光軸
G カメラの撮像画像
L 仮想ワイヤ距離
D ズレ距離
X 左右ズレ距離
Y 上下ズレ距離
Claims (11)
- 溶接マニピュレータの溶接ノズルに備えられる溶接ワイヤを溶接ワークの溶接線に沿わす溶接動作を、前記溶接マニピュレータに教示する溶接マニピュレータ教示装置であって、
前記溶接マニピュレータに、前記溶接ワイヤのワイヤ軸方向又はこのワイヤ軸を横切る方向に沿ってレーザ光を溶接ワークへ照射する投光器と、この投光器のレーザ光軸を横切る方向から前記レーザ光が照射された溶接ワークを撮像するカメラとを配備した光学機構が設けられ、
前記カメラの撮像画像と、この撮像画像に基づいて計算された前記溶接ノズルから溶接ワークまでの仮想ワイヤ距離Lとを表示する表示手段を有していることを特徴とする溶接マニピュレータ教示装置。 - 溶接マニピュレータの溶接ノズルに備えられる溶接ワイヤを溶接ワークの溶接線に沿わす溶接動作を、前記溶接マニピュレータに教示する溶接マニピュレータ教示装置であって、
前記溶接マニピュレータに、前記溶接ワイヤのワイヤ軸方向又はこのワイヤ軸を横切る方向に沿ってレーザ光を溶接ワークへ照射して前記溶接ノズルから溶接ワークまでの仮想ワイヤ距離Lを測定するレーザ距離計と、このレーザ距離計のレーザ光が照射された溶接ワークを撮像するカメラとを配備した光学機構が設けられ、
前記カメラの撮像画像と、前記レーザ距離計が測定した仮想ワイヤ距離Lとを表示する表示手段を有していることを特徴とする溶接マニピュレータ教示装置。 - 溶接マニピュレータの溶接ノズルに備えられる溶接ワイヤを溶接ワークの溶接線に沿わす溶接動作を、前記溶接マニピュレータに教示する溶接マニピュレータ教示装置であって、
前記溶接マニピュレータに、前記溶接ワイヤのワイヤ軸を横切る方向に沿ってレーザ光を溶接ワークへ照射する投光器と、この投光器のレーザ光が照射された溶接ワークを前記ワイヤ軸方向から撮像するカメラとを配備した光学機構が設けられ、
前記カメラの撮像画像と、この撮像画像に基づいて計算された前記溶接ノズルから溶接ワークまでの仮想ワイヤ距離Lとを表示する表示手段を有していることを特徴とする溶接マニピュレータ教示装置。 - 溶接マニピュレータの溶接ノズルに備えられる溶接ワイヤを溶接ワークの溶接線に沿わす溶接動作を、前記溶接マニピュレータに教示する溶接マニピュレータ教示装置であって、
前記溶接マニピュレータに、前記溶接ワークにレーザ光を照射する投光器と、この投光器のレーザ光軸を横切る方向から前記レーザ光が照射された溶接ワークを撮像するカメラとを配備した光学機構が設けられ、
前記カメラの撮像画像と、この撮像画像に基づいて計算された前記溶接ノズルから溶接ワークまでの仮想ワイヤ距離Lとを表示する表示手段を有していることを特徴とする溶接マニピュレータ教示装置。 - 前記投光器は、前記溶接ワイヤのワイヤ軸方向に沿ってレーザ光を溶接ワークへ照射するように配備されていることを特徴とする請求項4に記載の溶接マニピュレータ教示装置。
- 前記カメラは、前記投光器のレーザ光が照射された溶接ワークを前記溶接ワイヤのワイヤ軸方向から撮像するように配備されていることを特徴とする請求項4に記載の溶接マニピュレータ教示装置。
- 前記カメラの撮像画像上におけるレーザ光の照射位置から溶接線までのズレ距離Dに基づいて前記撮像画像の左右方向の左右ズレ距離Xと撮像画像の上下方向の上下ズレ距離Yとを算出する画像処理手段を有し、
前記表示手段は、前記カメラの撮像画像及び仮想ワイヤ距離Lと共に、前記画像処理手段が算出した左右ズレ距離X及び上下ズレ距離Yを表示していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の溶接マニピュレータ教示装置。 - 前記光学機構は、前記レーザ光が照射された溶接ワークを照らす照明手段を配備していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の溶接マニピュレータ教示装置。
- 前記光学機構は、前記溶接マニピュレータの溶接ノズルの内部に設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の溶接マニピュレータ教示装置。
- 前記光学機構は、前記溶接マニピュレータの溶接ノズルと同形で且つ溶接ノズルと付け替え可能なハウジングの内部に設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の溶接マニピュレータ教示装置。
- 前記仮想ワイヤ距離Lは、前記溶接ノズルに設けられるコンタクトチップ先端から溶接ワーク表面までの距離であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の溶接マニピュレータ教示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010133148A JP2011255473A (ja) | 2010-06-10 | 2010-06-10 | 溶接マニピュレータ教示装置 |
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JP2010133148A Pending JP2011255473A (ja) | 2010-06-10 | 2010-06-10 | 溶接マニピュレータ教示装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2016056087A1 (ja) * | 2014-10-08 | 2016-04-14 | 富士機械製造株式会社 | 画像取得装置およびロボット装置 |
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-
2010
- 2010-06-10 JP JP2010133148A patent/JP2011255473A/ja active Pending
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JP2017213676A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | サーボ−ロボット インク.Servo−Robot Inc. | 非アイセーフ操作モードとアイセーフ操作モードを備える加工追跡レーザーカメラ |
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