JP2011254804A - 酸味緩和組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酢酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸及びクエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機酸にグルタミンを配合することで、有機酸の強い酸味を緩和する。
【選択図】なし
Description
項1. 酢酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸及びクエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機酸とグルタミンを含む、有機酸の酸味緩和組成物。
項2. 有機酸の含量が0.5〜99.9質量%、グルタミンの含量が0.1〜99質量%である、項1に記載の有機酸の酸味緩和組成物。
項3. 酢酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸及びクエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機酸とグルタミンを含み、有機酸の含量が0.5〜90質量%、グルタミンの含量が0.1〜50質量%、有機酸1質量部あたりグルタミンを0.1〜10質量部含む有機酸の酸味が緩和された飲料。
項4. 酢酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸及びクエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機酸にグルタミンを併用することを特徴とする、有機酸の酸味を緩和する方法。
表1に示す各成分を所定の割合で含む組成物を調製し、500mlの水に溶解して喫飲し、酸味について評価した。酸味評点は、グルタミンを加えない飲料をコントロールとし、その時の酸味を10点として各酸味を評価した。結果を表1に示す。
3.2とし、たのものは、コントロール溶液(pH3.2)に各種アミノ酸を配合した。
<結果>パネラー10名の比較試験(喫飲時アミノ酸濃度各1%)において、グルタミンは酸味(喫飲時クエン酸濃度各1%)を緩和することが確認された。塩基性アミノ酸(アルギニン、ヒスチジン)は、pHの上昇により効果を発揮していると考えられた。中性アミノ酸であるグルタミンは、pHの上昇はわずかであり、ロイシン、グリシンと比較してもpHが低いにもかかわらず、優れた酸味緩和効果を示した。
表2に示す通り、グルタミン(実施例2)とグルタミンに分子構造の似たアスパラギン(比較例5,6)を用いて500mlの水に溶解して喫飲し、酸味について比較した。酸味評点は、グルタミン及びアスパラギンを加えない飲料をコントロールとし、その時の酸味を10点として各酸味を評価した。その結果を表2に示す。
・Tyr(pH3.3)
酸味の緩和効果は全くなく、溶液に白濁を生じた。
・Cys(pH3.4)
酸味の緩和効果は実質的になく、溶液に白濁を生じた。
・Pro(pH3.5)
酸味の緩和効果は全くなかった。
・Val(pH3.4)
酸味の緩和効果は実質的になかった。
・Phe(pH3.5)
酸味の緩和効果は実質的になかった。
・Ile(pH3.6)
酸味の緩和効果は実質的になかった。
・Trp(pH3.5)
酸味の緩和効果は実質的になく、強い苦味を生じた。
・Thr(pH3.5)
酸味の緩和効果は実質的になかった。
・Glu(pH3.1)
旨みが強く、それにより酸味はマスキングされたが、飲料としては適していなかった。
表3に示す通り、クエン酸の配合量を2.5g(喫飲時濃度0.5%)に固定し、グルタミンの割合を変えた組成物を調製し、500mlの水に溶解して喫飲し、酸味について比較した。酸味評点は、グルタミンを加えない飲料をコントロールとし、その時の酸味を10点として各酸味を評価した。その結果を表3に示す。
表4に示す通り、クエン酸の配合量を5.0g(喫飲時濃度1%)に固定し、グルタミンの割合を変えた組成物を調整し、500mlの水に溶解して喫飲し、酸味について比較した。酸味評点は、グルタミンを加えない飲料をコントロールとし、その時の酸味を10点として各酸味を評価した。その結果を表4に示す。
表5に示す通り、クエン酸の配合量を7.5g(喫飲時濃度1.5%)に固定し、グルタミンの割合を変えた組成物を調整し、500mlの水に溶解して喫飲し、酸味について比較した。酸味評点は、グルタミンを加えない飲料をコントロールとし、その時の酸味を10点として各酸味を評価した。その結果を表5に示す。
表6に示す通り、クエン酸の代わりにリンゴ酸を用い、その配合量を5.0g(喫飲時濃度1%)に固定し、グルタミンの割合を変えた組成物を調整し、500mlの水に溶解して喫飲し、酸味の強さについて比較した。酸味評点は、グルタミンを加えない飲料をコントロールとし、その時の酸味を10点として各酸味を評価した。その結果を表6に示す。
よって、グルタミンは、リンゴ酸の酸味を緩和する作用を持つことが判明した。
表7に示す通り、渋みのある酸味を持つ酒石酸の配合量を2.5g(喫飲時濃度0.5%)に固定し、グルタミンの割合を変えた組成物を調整し、500mlの水に溶解して喫飲し、その酸味の強さについて比較した。酸味評点は、グルタミンを加えない飲料をコントロールとし、その時の酸味を10点として各酸味を評価した。その結果を表7に示す。
表8に示す通り、刺激性の酸味を持つ穀物酢(酢酸含量4.2%)の配合量を50g(喫飲時穀物酸濃度10.0%、酢酸濃度として0.42%)に固定し、グルタミンの割合を変えた組成物を調整し、450mlの水に溶解して喫飲し、その酸味の強さについて比較した。酸味評点は、グルタミンを加えない飲料をコントロールとし、その時の酸味を10点として各酸味を評価した。その結果を表8に示す。
よって、グルタミンは、穀物酢(酢酸)の酸味を緩和することが判明した。
表9に示す通り、刺激性のある酸味を持つ食添乳酸(乳酸含量50%)の配合量を8.0g(喫飲時食添乳酸濃度1.6%、乳酸濃度として0.8%)に固定し、グルタミンの割合を変えた組成物を調整し、492mlの水に溶解して喫飲し、その酸味の強さについて比較した。酸味評点は、グルタミンを加えない飲料をコントロールとし、その時の酸味を10点として各酸味を評価した。その結果を表9に示す。
よって、グルタミンは、乳酸の酸味を緩和することが判明した。
Claims (4)
- 酢酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸及びクエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機酸とグルタミンを含む、有機酸の酸味緩和組成物。
- 有機酸の含量が0.5〜99.9質量%、グルタミンの含量が0.1〜99質量%である、請求項1に記載の有機酸の酸味緩和組成物。
- 酢酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸及びクエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機酸とグルタミンを含み、有機酸の含量が0.5〜90質量%、グルタミンの含量が0.1〜50質量%、有機酸1質量部あたりグルタミンを0.1〜10質量部含む有機酸の酸味が緩和された飲料。
- 酢酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸及びクエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の有機酸にグルタミンを併用することを特徴とする、有機酸の酸味を緩和する方法。
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JP2005179186A (ja) * | 2003-12-16 | 2005-07-07 | Institute Of Physical & Chemical Research | グルタミン含有エネルギー付加型アミノ酸組成物又はアミノ酸溶液 |
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- 2010-11-24 JP JP2010260759A patent/JP5796950B2/ja active Active
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Non-Patent Citations (1)
Title |
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JPN6014051725; 'マヨネーズ類の製造法とその問題点' 油化学 第28巻第10号, 1979, 760-766 * |
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