JP2011254431A - 光直交周波数分割多重光信号の生成方法及び生成装置 - Google Patents

光直交周波数分割多重光信号の生成方法及び生成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】周波数利用効率の高い光OFDM信号を生成する光直交周波数分割多重光信号の生成方法及び生成装置を提供する。
【解決手段】光シリアル・パラレル変換器20により、入力光信号を4つの波長からなる光信号に変換すると共に波長毎に分波し、光サブキャリア発生器11により、分波した光信号のビットレートに相当する周波数間隔を有する4つの変換光を生成し、各波長変換器C1〜C4により、光信号の波長毎に異なる変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする光信号に波長変換し、各フィルタT1〜T4により、光信号の周波数の帯域幅がビットレートの2倍に相当する周波数となるように、帯域幅を制限して光信号を透過させ、光合波器14により、4つの透過された光信号を合波して、入力光信号から光OFDM信号を生成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ファイバ通信において、高い周波数利用効率を実現する光直交周波数分割多重伝送のため、光直交周波数分割多重光信号を生成する生成方法及び生成装置に関する。
近年の光ファイバ通信システムに対する要求として、波長分割多重光伝送技術を基本とした、総伝送容量が数テラビット/秒から数十テラビット/秒を可能とする伝送システム及びデバイスの研究開発が盛んに行われている。従来の光ファイバ通信で用いられている、強度「0」、「1」のみを信号として用いるバイナリ伝送による強度変調、直接検波方式の場合、40ギガビット/秒や100ギガビット/秒といった高速化に伴い、送信信号の光スペクトルが広がる結果、分散耐性が急激に劣化するだけでなく、波長分割多重におけるチャネル間クロストークを避けるために、波長間隔を広く確保する必要があるなど、周波数利用効率の低下やネットワークの柔軟性を低下させる要因となっている。そこで、1チャネルあたりの周波数帯域を占有せずにビットレートを増大させる方法として、変調方式の多値化や多重化などの技術が重要となっている。
分散耐性の向上と周波数利用効率を高めるための技術として、直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing : OFDM)が有望視されている。同方式は、マルチキャリア伝送方式の一種であり、各々のサブキャリアが直交関係となるような条件の下で多重化することにより、サブキャリア間の変調スペクトルのオーバーラップに対して受信端で分離、復調可能なことから、移動体無線通信を始めとするワイヤレス伝送において実用化されている。直交周波数分割多重方式では、単一キャリアの伝送と比べて、サブキャリアあたりのビットレートを1/N(N:光サブキャリア数)に低速化が可能となるため、同方式を光ファイバ通信に適用することで、各サブキャリアの送信信号のスペクトル広がりを抑圧し、光ファイバの波長分散や偏波モード分散に起因する伝送容量の制限を緩和することができる。
直交周波数分割多重方式を光ファイバ通信システムに応用する手段として、非特許文献1に示されているような電気処理によって生成されたOFDMベースバンド信号を用いて光変調器を駆動する方式がある。同方式は、従来のワイヤレス方式との親和性が期待できるが、高速大容量化が求められている光ファイバ通信システムにおいては、電気処理系の帯域によって伝送速度が律速される。
一方、特許文献1及び特許文献2などに示されているように、光の領域で光直交サブキャリアを生成し、各々のサブキャリアを強度変調又は位相変調する方法が提案されている。伝送シミュレートの目的では、1つの変調器を用いて、光直交サブキャリアを一括で変調し伝送容量を得ることが可能であるが、実際の応用では、サブキャリアごとに異なるデータ信号で変調することが求められるため、複数個の変調器が必須となる。
特開2009−017320号公報 特開2009−124700号公報
S. L. Jansen, I. Morita, N. Takeda, and H. Tanaka, "20-Gb/s OFDM Transmission over 4,160-km SSMF Enabled by RF-Pilot Tone Phase Noise Compensation", Proc. of OFC/NFOEC2007, paper PDP15, 2007
特許文献1及び特許文献2に示されるような、光直交サブキャリアを生成、分離して個別に光変調する方法では、サブキャリアの増加によって、光変調器を駆動するための電気回路の帯域の緩和と同時に周波数利用効率を向上させることができる。一方で、サブキャリアの増加は、光変調器とそれを駆動するための高周波電気回路が増加するだけでなく、電気回路と光変調器を接続するための高周波の電気配線による光変調器間の電気的なクロストークが問題となる。その結果、実用上の光サブキャリア数が制限されてしまう。光サブキャリア数の設定は、光伝送路の特性に応じて良好な伝送特性を得るためや周波数利用効率の向上など光OFDM信号の伝送特性を示すための重要なパラメータとなっている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、上記のような光サブキャリアを個別に変調する方法とは異なる方法で、周波数利用効率の高い光OFDM信号を生成する光直交周波数分割多重光信号の生成方法及び生成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成方法は、
単一の波長の入力光信号を入力するステップと、
前記入力光信号を2つ以上の波長数の波長からなる光信号に変換すると共に、当該光信号を波長毎に分波するステップと、
分波した前記光信号のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成するステップと、
分波した前記光信号の波長毎に、当該光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする他の光信号に波長変換するステップと、
波長変換した前記他の光信号の波長毎に、当該他の光信号の周波数の帯域幅が前記ビットレートの2倍に相当する周波数となるように、前記帯域幅を制限して当該他の光信号を通過させるステップと、
前記波長数の透過された前記他の光信号を合波して出力するステップとを有し、
入力した前記入力光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成方法は、
上記第1の発明に記載の光直交周波数分割多重光信号の生成方法において、
前記分波するステップは、
前記入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる波長と重畳して、当該波長を中心波長とする光信号に波長変換して、前記波長数の波長からなる光信号に変換するステップと、
変換した前記光信号を波長毎に分波するステップとを有することを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成方法は、
単一の波長の入力光信号を入力するステップと、
前記入力光信号のビットレートを2つ以上の波長数で割って他のビットレートを求めると共に、前記他のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成するステップと、
前記入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする光信号に波長変換するステップと、
前記入力光信号のビット毎に、波長変換した前記光信号の周波数の帯域幅が前記他のビットレートの2倍に相当する周波数となるように、前記帯域幅を制限して当該光信号を通過させるステップとを有し、
入力した前記入力光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成方法は、
上記第3の発明に記載の光直交周波数分割多重光信号の生成方法において、
前記通過させるステップは、
前記入力光信号のビット毎に、制限する前記帯域幅の中心波長を前記変換光の波長に同期させて、前記光信号を通過させることを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成方法は、
2つ以上の波長数の波長からなる波長分割多重光信号を入力するステップと、
前記波長分割多重光信号を波長毎の光信号に分波するステップと、
分波した前記光信号のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成するステップと、
分波した前記光信号の波長毎に、当該光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする光信号に波長変換するステップと、
前記波長数の波長変換した前記光信号を合波して出力するステップとを有し、
入力した前記波長分割多重光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成装置は、
入力した単一の波長の入力光信号を、2つ以上の波長数の波長からなる光信号に変換すると共に、当該光信号を波長毎に分波する変換器と、
分波した前記光信号のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成する変換光発生器と、
分波した前記光信号の波長毎に設けられ、当該波長毎に、当該光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする他の光信号に波長変換する波長変換器と、
分波した前記光信号の波長毎に設けられ、波長変換した前記他の光信号の波長毎に、当該他の光信号の周波数の帯域幅が前記ビットレートの2倍に相当する周波数となるように、前記帯域幅を制限して当該他の光信号を通過させるフィルタと、
前記波長数の透過された前記他の光信号を合波して出力する光合波器とを有し、
入力した前記入力光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成装置は、
上記第6の発明に記載の光直交周波数分割多重光信号の生成装置において、
前記変換器は、
前記入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる波長と重畳して、当該波長を中心波長とする光信号に波長変換して、前記波長数の波長からなる光信号に変換する他の波長変換器と、
変換した前記光信号を波長毎に分波する光分波器とを有することを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成装置は、
入力した単一の波長の入力光信号のビットレートを2つ以上の波長数で割って他のビットレートを求めると共に、前記他のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成する変換光発生器と、
前記入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする光信号に波長変換する波長変換器と、
前記入力光信号のビット毎に、波長変換した前記光信号の周波数の帯域幅が前記他のビットレートの2倍に相当する周波数となるように、前記帯域幅を制限して当該光信号を通過させるフィルタとを有し、
入力した前記入力光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする。
上記課題を解決する第9の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成装置は、
上記第8の発明に記載の光直交周波数分割多重光信号の生成装置において、
前記フィルタは、
前記入力光信号のビット毎に、制限する前記帯域幅の中心波長を前記変換光の波長に同期させて、前記光信号を通過させる同期型波長可変フィルタであることを特徴とする。
上記課題を解決する第10の発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成装置は、
入力した2つ以上の波長数の波長からなる波長分割多重光信号を、波長毎の光信号に分波する光分波器と、
分波した前記光信号のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成する変換光発生器と、
分波した前記光信号の波長毎に設けられ、当該波長毎に、当該光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする光信号に波長変換する波長変換器と、
前記波長数の波長変換した前記光信号を合波して出力する光合波器とを有し、
入力した前記波長分割多重光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする。
本発明によれば、電気的なクロストークの影響を受けることなく、周波数利用効率の高い光OFDM信号を生成することができる。
従来の光OFDM信号の生成装置を示す概略構成図である。 本発明に係る光OFDM信号の生成装置について、その実施形態の一例(実施例1)を示す概略構成図である。 光OFDM信号の生成を説明する図であり、(a)は入力信号スペクトル、(b)は光サブキャリアのスペクトル、(c)は波長変換後のスペクトル、(d)は光フィルタ通過後の光スペクトル、(e)は合波後の光スペクトルである。 図2に示した光OFDM信号の生成装置における光シリアル・パラレル変換器を示す概略構成図である。 1対4の光シリアル・パラレル変換における波長制御光源の時間応答を示す図である。 1対4の光シリアル・パラレル変換における時間応答波形を示す図であり、(a)は入力された光信号、(b)は波長変換器後の出力信号、(c)は光分波器後の信号である。 本発明に係る光OFDM信号の生成装置について、その実施形態の他の一例(実施例2)を示す概略構成図である。 光サブキャリア数Nを4としたときの波長可変光源発信周波数と同期型高速波長可変光フィルタ中心波長の時間応答を示す図である。 単一キャリア伝送における光ファイバの損失限界と分散限界を考慮した伝送距離とビットレートとの関係を示すグラフである。 本発明に係る光OFDM信号の生成装置について、その実施形態の他の一例(実施例3)を示す概略構成図である。 従来のWDM方式及び光OFDM信号による多重化方式のスペクトルを示す図である。
以下、本発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成方法及び生成装置の実施形態のいくつかについて、図1〜図11を参照して説明を行う。
(実施例1)
まず、本実施例の説明の前に、直交周波数分割多重(以降、OFDMと呼ぶ。)について、その基本原理を述べる。OFDMは、マルチキャリア変調の一種であり、その特徴である高速信号列の並列伝送によるサブキャリアあたりの低速化と同時に、サブキャリア間の直交関係を用いることで、伝送する占有帯域幅を抑圧することができる。ここで、OFDMにおける直交関係とは、各サブキャリアを変調するシンボルレート1/Tと光サブキャリア周波数間隔Δfとの間にΔf=1/Tの関係が成立するとき、サブキャリア毎の伝送スペクトルがオーバーラップしていても、受信端で各サブキャリアの分離、識別が可能になるというものである。
上記のOFDMの基本原理を光ファイバ通信帯に適用する場合、光搬送波周波数(=波長)を、直交関係を満たす周波数間隔(又は波長間隔)で配置し、それを光サブキャリアとして、その周波数間隔に一致するシンボルレートで変調することで実施される。
ここで、光OFDM信号を生成する従来の生成装置を図1に示し、これを用いて、OFDMの生成方法を説明する。
従来の光OFDM信号の生成装置において、光サブキャリア発生器11は、半導体レーザ等の光源12からの出力光を種光として、光サブキャリア周波数間隔が一定の入力光サブキャリア(変換光)を生成する。生成された入力光サブキャリアは、光分波器13を介して入力光サブキャリア毎に分波されて、光変調器M1〜M4に入力される。光変調器駆動用高周波電気回路E1〜E4において、光変調器M1〜M4を駆動するための電気ベースバンド信号は、データ信号1〜4に基づき、光サブキャリア周波数間隔に一致するシンボルレートとすることで、OFDMの直交関係が満たされる。各々の光変調器M1〜M4から出力される変調された光サブキャリアを、光合波器14を用いて一括多重することで、光OFDM信号が生成される。このとき、光サブキャリアを増加することによって、総伝送容量を一定とし、各光サブキャリアの占有帯域幅を抑えることで、分散耐性の向上と電気処理系の帯域の緩和が期待できる。
しかしながら、前述したように、光サブキャリアの増加は、光変調器の数の増加と共に光変調器駆動用高周波電気回路の数とその接続に要する電気配線の数の増加を引き起こし、配線チャネル間のクロストークの問題となり、特に、モジュール化を想定した際、光サブキャリア数の上限は現実的な構成によって決定されるといえる。光サブキャリア数の増加は周波数利用効率向上のために重要であるにも関わらず、その上限が電気クロストークによって制限されてしまう結果となる。
そこで、本実施例においては、光OFDM信号を生成する生成装置を、図2に示す構成とした。
本実施例の生成装置は、光サブキャリア発生器11(変換光発生器)、光源12、光分波器13、光合波器14、光シリアル・パラレル変換器20(変換器)、波長変換器C1〜C4及び帯域通過フィルタ(以降、フィルタと呼ぶ。)T1〜T4を有する。
光シリアル・パラレル変換器20には、単一の波長の入力光信号が入力されるが、ここでは、この入力光信号を2つ以上の波長数(=光サブキャリア数)の波長からなる光信号に変換すると共に、変換した光信号を波長毎に分波している。この光シリアル・パラレル変換器20については、更に、後述の図4を用いて、詳細に説明する。光サブキャリア発生器11及び光源12では、半導体レーザ等からなる光源12からの出力光を種光として、光シリアル・パラレル変換器20で分波した光信号のビットレートBに相当する一定の周波数間隔を有する波長数分の入力光サブキャリア(変換光)を生成している。そして、光分波器13において、光サブキャリア発生器11で生成された波長数分の入力光サブキャリアを入力光サブキャリア毎に分波している。
本実施例では、一例として、波長数(=光サブキャリア数)を「4」としており、この波長数分の波長変換器C1〜C4及びフィルタT1〜T4が設けられている。そして、各波長変換器C1〜C4には、光シリアル・パラレル変換器20で分波した光信号が各々入力される共に、光サブキャリア発生器11で生成され、光分波器13で分波された入力光サブキャリアが各々入力される。そして、各波長変換器C1〜C4では、波長毎に、光信号を異なる入力光サブキャリアと重畳して、当該入力光サブキャリアを中心波長とする光信号(光サブキャリア)に波長変換している。フィルタT1〜T4では、波長毎に、波長変換された光サブキャリアの周波数の帯域幅が上記ビットレートBの2倍に相当する周波数となるように(つまり、光OFDMの直交条件となる帯域となるように)、帯域幅を制限して当該光サブキャリアを通過させている。光合波器14では、フィルタT1〜T4を通過した波長数分の光サブキャリアを一括して合波して出力しており、この結果、光OFDM信号を生成している。
このように、本実施例では、図1に示した光変調器駆動用高周波電気回路E1〜E4及び光変調器M1〜M4の代わりに、光信号をシリアルからパラレルに変換する光シリアル・パラレル変換器20、波長変換器C1〜C4及びフィルタT1〜T4を用いて、光OFDM信号を生成することを特徴としている。つまり、光変調器駆動用高周波電気回路E1〜E4から電気配線を介して送られた高周波信号で光変調器M1〜M4を駆動する代りに、光シリアル・パラレル変換器20から送られた光伝送路中を通る光信号を用い、波長変換器C1〜C4によって、光OFDM信号を生成している。
本実施例では、波長変換器C1〜C4によって、入力光信号の搬送波周波数である波長を、光OFDMの直交条件となる周波数間隔の光サブキャリアに変換することを基本動作としている。ここで、波長変換器C1〜C4は、光搬送波周波数変換器として動作することを意味している。
入力光信号は、光シリアル・パラレル変換器20によって、シリアル信号列からパラレル信号へと変換され、この時のパラレル出力のポート数が光サブキャリア数に相当する。パラレル信号出力を波長変換器C1〜C4の光信号とし、光サブキャリア発生器11からの出力を光分波器13によってそれぞれ分波したものをCW光(変換光)として用いる。波長変換器C1〜C4からの出力は、光OFDMの直交条件となる周波数間隔の光サブキャリアであり、このような光サブキャリアに変換された後、光OFDMの直交条件を満たすようなスペクトルに整形するフィルタT1〜T4を介して、光合波器14に入力され、光合波器14を用いて合波することによって、光OFDM信号が生成される。
ここで、2^k値変調方式において、シンボルレート1/TとビットレートBとの関係B=k/Tを用いて、k=1となる2値強度変調の場合について、本実施例の生成装置における光OFDM信号の生成方法を、図3(a)〜(e)に示す光スペクトルの概念図を用いて説明する。なお、図3では、一例として、光サブキャリア数N=4としている。
光シリアル・パラレル変換器20から波長変換器C1〜C4に入力する光信号は、シリアルからパラレルに変換されたものであり、図3(a)に示すように、周波数の占有帯域幅N×2Bの光スペクトルとなる。ここでは、光サブキャリア数N=4であるので、占有帯域幅=8Bとなる。なお、波長変換器C1〜C4に各々入力する光信号は、各々の周波数fspが互いに異なれば、どのような波長でもよい。一方、光サブキャリア発生器11からの出力は、図3(b)に示すように、光サブキャリア周波数間隔をΔfとする光周波数f1、f2、f3、f4のものであり、光周波数f1、f2、f3、f4が光分波器13によって各々分波され、各波長変換器C1〜C4に入力されて、変換光として用いられる。
波長変換器C1〜C4へ入力する光信号として、光シリアル・パラレル変換器20からの光出力である、図3(a)に示す占有帯域幅N×2Bのパラレル信号を用い、波長変換器C1〜C4へ各々入力する変換光として、光分波器13からの出力である、図3(b)に示す光周波数f1、f2、f3、f4を各々用いて、各々波長変換を行う。各波長変換器C1〜C4で変換された光サブキャリアのスペクトルは、図3(c)に示すように、中心周波数が入力した変換光の周波数帯f1、f2、f3、f4にシフトした状態であり、その形状は入力した光信号と同じ占有帯域幅N×2Bの光スペクトルを持つことがわかる。
光OFDMの直交条件B=Δfを満たすため、フィルタT1〜T4によって各々のスペクトルを整形する。フィルタT1〜T4通過後の光スペクトルは、図3(d)に示すように、光サブキャリア周波数間隔はΔfであり、中心周波数は周波数帯f1、f2、f3、f4であり、その形状は占有帯域幅2Bの光スペクトルを持つことになり、直交条件B=Δfを満たすことになる。
そして、フィルタT1〜T4通過後の光サブキャリアが光合波器14で合波されるが、光合波器14による合波後の光スペクトルは、図3(e)に示すように、光サブキャリア数Nと光サブキャリア周波数間隔Δfによって、占有帯域幅(N+1)Δfとなる。
例として、40Gbit/sの2値変調信号の占有帯域幅が80GHzであるのに対して、光サブキャリア周波数間隔Δf=10GHzであり、光サブキャリア数N=4本の光サブキャリアを用いた光OFDM信号とすると、これにより、占有帯域幅(N+1)Δf=(4+1)×10GHz=50GHzとなることが明らかである。ビットレートを占有帯域幅で割ることで定義される周波数利用効率は、それぞれ0.5bit/s/Hz及び0.8bit/s/Hzであり、光OFDM信号によって周波数利用効率が大幅に改善することがわかる。更に、光サブキャリア周波数間隔Δf=2.5GHz、光サブキャリア数N=16本の光サブキャリアを用いることで、その周波数利用効率は0.94bit/s/Hzとなり、周波数利用効率を更に改善できることが明らかである。
本発明では、本実施例を含めて、波長変換器として、半導体光増幅器や非線形光学媒体等による相互位相変調、相互利得変調や電界吸収型変調器の相互吸収変調を用いている。そのため、光変調器の駆動方法が従来方法とは異なり、高周波数の電気信号を用いることなく、直流電源等のバイアスのみで駆動できることが可能となる。
これは、光サブキャリア数を増加する際に変調器を増加する従来方法と比較して、電気的クロストークによる問題を根本的に解決できる手段である。又、光の合分波器は、半導体及び石英系のアレイ回折格子導波路や多モード干渉導波路等を用いることができる。これらの導波路を基本構造とするデバイスは、半導体光源や光変調器、光増幅器等とモノリシック又はハイブリッドに集積することが可能である。
図4は、本実施例における光シリアル・パラレル変換器20の概略構成を示す図である。光シリアル・パラレル変換器20では、波長変換器22(他の波長変換器)と高速波長制御光源24とを用いて、入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる波長と重畳して、当該波長を中心波長とする光信号に波長変換しており、これにより、光サブキャリア数分の波長からなる光信号に変換している。その後、光分波器25を用いて、変換した光信号を波長毎に分波して、パラレル信号に変換している。このとき、入力光信号は、光分流器21を用いて2つに分岐され、一方は波長変換器22へ、もう一方はタイミング発信器23へ入力されており、このタイミング発信器23では、入力光信号に同期したタイミング電気信号(クロック信号)を生成し、それを基に高速波長制御光源24を駆動して、波長変換器22に入力する異なる波長の変換光を生成している。
図5は、1対4の光シリアル・パラレル変換を例としたときの高速波長制御光源24の時間応答を示している。高速波長制御光源24の発振周波数と発振強度を、クロック信号に同期して変化するように駆動し、これらの光出力を波長変換器22への変換光として用いる。これにより、波長変換器22の出力として、入力した光信号の1ビットの時間単位で、高速波長制御光源24の発振周波数fsp1、fsp2、fsp3、fsp4に同期した信号が得られる。
図6は、図5と同様に、1対4の光シリアル・パラレル変換を例としたときの波長変換器22、光分波器25での時間応答波形の概念図を示している。波長変換器22へ入力した入力光信号は、図6(a)に示すように、シリアル信号である。そして、波長変換器22の出力光信号は、図6(b)に示すように、高速波長制御光源24の発信周波数fsp1、fsp2、fsp3、fsp4が時間軸上で1ビット毎に転写された波形となる。この信号を光分波器25によって波長(周波数)毎に分波することで、図6(c)に示すように、パラレル信号となる。各パラレル信号は、上述したように、波長変換器C1〜C4への光信号として入力されており、光分波器13からの入力光サブキャリア(変換光)を各々用いて、光OFDMの直交条件となる周波数間隔の光サブキャリアに波長変換される。その後、フィルタT1〜T4によって、光OFDMの直交条件を満たすようなスペクトルに整形され、更に、光合波器14で合波されることにより、光OFDM信号が生成されることになる。
本実施例において、光サブキャリア数Nは、波長変換に用いる変換光の波長数と光分波器25の出力ポート数によって決定される。そのため、高速波長制御光源24の駆動方法を制御することで出力させる変換光の波長数を増加させ、それに対応した出力ポート数を備えた光分波器25を用いることで、容易に制御可能である。ここでは、高速波長制御光源24として多電極構造を用いた電子注入制御型の半導体波長制御光源や高速周波数変調光源等を用いることで、高速波長可変が可能になる。
(実施例2)
図7は、本実施例の光OFDM信号の生成装置を示す概略構成図である。光OFDM信号の生成に関する基本原理は、上述の実施例1と同様であり、図3において説明した通りであるが、本実施例は、より簡易な構成としたものである。
実施例1においては、入力した光信号をシリアル・パラレル変換するための波長変換器22と光OFDM信号生成のための波長変換器C1〜C4とが、それぞれに対して必要であり、かつ、光シリアル・パラレル変換用の高速波長制御光源24と光OFDM信号生成用の光サブキャリア発生器11とが必要であり、それぞれ別の光源が必要であった。更に、波長変換器C1〜C4とフィルタT1〜T4とは、使用する光サブキャリアの数だけ用いることが必須であった。
そこで、本実施例においては、光OFDM信号を生成する生成装置を、図7に示す構成とした。
本実施例の生成装置は、光分流器31、波長変換器32、タイミング発信器33、制御回路34、高速波長制御光源35(変換光発生器)、同期型高速波長可変フィルタ(以降、可変フィルタと呼ぶ。)36を有する。
光分流器31では、単一の波長の入力光信号を2つに分岐しており、2つに分岐した入力光信号の一方が波長変換器32に入力され、他方がタイミング発信器33に入力される。タイミング発信器33では、入力光信号の1ビットに同期したタイミング電気信号(クロック信号)を生成しており、このクロック信号が制御回路34に入力される。制御回路34では、クロック信号を基に、電気制御同期信号を生成しており、この電気制御同期信号が高速波長制御光源35と共に可変フィルタ36に入力される。高速波長制御光源35は、電気制御同期信号を基に駆動されており、ここでは、波長変換器32に入力する入力光サブキャリア(変換光)をビット毎に生成している。生成された入力光サブキャリア同士は、一定の周波数間隔を有するが、この周波数間隔は、入力光信号のビットレートを所望の波長数(サブキャリア数)で割ったビットレート(他のビットレート)Bに相当するものである。
従って、波長変換器32には、光分流器31で2つに分岐した入力光信号の一方が入力される共に、高速波長制御光源35で生成された入力光サブキャリアが入力される。そして、波長変換器32では、入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる入力光サブキャリアと重畳して、当該入力光サブキャリアを中心波長とする光信号(光サブキャリア)に波長変換している。つまり、入力光信号の搬送波周波数である波長を光OFDMの直交条件を満たす周波数間隔の光サブキャリアに波長変換している。
そして、可変フィルタ36も電気制御同期信号を基に駆動されており、ここでは、入力光信号のビット毎に、波長変換した光サブキャリアの周波数の帯域幅が上記他のビットレートBの2倍に相当する周波数となるように(つまり、光OFDMの直交条件となる帯域となるように)、帯域幅を制限して当該光サブキャリアを通過させており、この結果、光OFDM信号を生成している。
このように、本実施例では、入力光信号に対して、波長変換器32により光シリアル・パラレル変換と同時に光OFDMの直交条件を満たすための波長変換を行い、更に、それと同期して、可変フィルタ36によりスペクトル整形することを特徴としている。
一連の動作を説明すると、入力光信号は、光分流器31によって2つに分岐され、実施例1で述べた光シリアル・パラレル変換器20と同様に、波長変換器32とタイミング発信器33へそれぞれ入力される。タイミング発信器33は、入力光信号に同期したクロック信号を生成し、高速波長制御光源35と可変フィルタ36を駆動するための制御回路34へ入力する。
制御回路34は、高速波長制御光源35と可変フィルタ36とに対して、クロック信号を基に、図8に示すような駆動制御を行う。ここで、図8は、光サブキャリア数Nを4としたときの例である。高速波長制御光源35の発振周波数f1、f2、f3、f4の入力光サブキャリアを、光OFDMの直交条件を満たす周波数間隔Δfで動作させ、波長変換器32へ変換光として入力する。波長変換器32の出力光信号は、高速波長制御光源35の発振周波数に同期した状態で出力されるが、その光スペクトル形状は入力光信号と同等である。従って、そのまま合波しただけでは、光OFDMの直交条件が成立しない。
そこで、図8に示すように、可変フィルタ36の時間応答は、高速波長制御光源35からの入力光サブキャリアの発振周波数(発振波長)に対して、占有帯域幅を2B(=2Δf)に固定すると共に、入力光信号のビット毎に、制限する帯域幅の中心波長、つまり、可変フィルタ36の中心周波数を高速波長制御光源35の入力光サブキャリアの発振周波数(発振波長)と同期するように可変している。これにより、光シリアル・パラレル変換の動作と同時に可変フィルタ36によってスペクトルが整形され、光OFDM信号が生成される。
実施例1では、図3及び図5に示したように、光OFDM信号を生成するための光サブキャリア発生器11の光周波数f1、f2、f3、f4と光シリアル・パラレル変換のための高速波長制御光源24の光周波数fsp1、fsp2、fsp3、fsp4とは、それぞれ別の光周波数であったが、本実施例では、高速波長制御光源35の発振周波数とそれに同期する可変フィルタ36を用いることで、光シリアル・パラレル変換と光OFDM信号生成のための波長変換を同一の光周波数を用いて、1台の波長変換器32で同時に行うことが可能となる。
同期型の光フィルタとしては、直交条件となりうる占有帯域幅を予め設計したもの、若しくは、直流電気信号によって制御可能な帯域幅可変光フィルタ用いて、それらの中心周波数が、高速波長制御光源の発振光周波数と一致するように制御することで、光OFDM信号の生成が可能となる。光フィルタの基本構造としては、ブラッグ回折格子を用いたものやファブリペロー共振器等を用いたもので、高速波長制御光源と同様に、電子注入制御により中心周波数と占有帯域幅を制御可能なものを用いる。
本実施例では、高速波長制御光源35及び可変フィルタ36の各々の制御を、タイミング発信器33からのクロック信号を用いて行うため、高周波数帯の電気系処理を要する部分が、実質上、制御回路34と高速波長制御光源35と可変フィルタ36の駆動用の電気配線のみとなる。そのため、光サブキャリア数の増加は、制御回路34により、高速波長制御光源35の発振周波数の動作点と、それに同期する可変フィルタ35の中心周波数及び直交条件を満たすための占有帯域幅を設定することで可能となる。従って、光サブキャリア数増大に伴う高周波電気配線の問題を解決することができる。又、光サブキャリア数の変化に対して柔軟に対応することができる。
又、本実施例では、波長変換器32の数も1台であり、光サブキャリア数増加に伴う波長変換器32の増加時の低消費電力化も期待できる。光サブキャリア数Nの上限は、高速波長制御光源35及び可変フィルタ36の可変帯域幅ΔFに対して、全帯域を光サブキャリアとして用いると仮定すると、2ΔF/Nの占有帯域幅を有する可変フィルタ36を現実的に構成できるかによって決定される。50GHzの可変帯域に対して10本のサブキャリアを用いて光OFDM信号を生成するとき、要求される可変フィルタ36の占有帯域幅は10GHzとなる。
典型的な光ファイバ通信帯波長である1550nm帯で光OFDM信号生成するとき、光周波数換算で193.5483THz近傍に光サブキャリアを生成することになる。例として、光サブキャリア周波数間隔2.5GHz、光サブキャリア数16本を用いて、40Gbit/sのシリアル信号から光OFDM信号を生成する時、光サブキャリアの周波数帯としては、193.5283〜193.5683THzの周波数範囲となり、波長範囲で0.32nmである。又、可変フィルタ36の占有帯域幅としては、光OFDMの直交条件により5GHzとなる。光OFDM信号にすることで、占有帯域幅と周波数利用効率はそれぞれ42.5GHz及び0.94bit/s/Hzとなる。
図9に、単一キャリア伝送における光ファイバの損失限界と分散限界を考慮した伝送距離とビットレートとの関係を示す。ここで、分散定数D=17ps/km−nm、波長1550nmと仮定した。
図9から明らかなように、ビットレートに反比例して、伝送可能な距離が制限されることがわかる。単一キャリアによる40Gbit/sの伝送距離の限界は、2〜3km程度であるが、光OFDM信号においては、各光サブキャリアの直交関係により、2.5Gbit/sのビットレートで変調された16本の光サブキャリアが、互いに干渉せず独立に伝送することが可能となる。これは、16×2.5Gbit/s=40Gbit/sの伝送容量であるにも関わらず、伝送距離の理論限界が600kmまで拡大できることを意味する。同様にして、光サブキャリア数4、周波数間隔10GHzで40Gbit/sの光信号を光OFDM信号に変換するとき、周波数利用効率0.8bit/s/Hzで伝送距離は40km程度が可能となる。
本実施例においては、送信すべき伝送容量と伝送距離を決定し、光OFDM信号を生成するための波長変換器、光フィルタ、光合分波器等の各構成要素の仕様を考慮することで、光サブキャリア数が決定される。従って、変調器を複数駆動する従来方法と比較して、本実施例は、光サブキャリア数の変化に柔軟に対応可能であり、光通信システムを設計する上で極めて有効である。
(実施例3)
図10は、本実施例の光OFDM信号の生成装置を示す概略構成図である。本実施例では、従来のWDM方式による光信号を光OFDM信号に変換する構成としたものである。なお、本実施例において、実施例1に示した生成装置の構成と同等のものには、同じ符号を付している。
本実施例の生成装置は、光サブキャリア発生器11(変換光発生器)、光源12、光分波器13、光合波器14、光分波器42、波長変換器C1〜C4を有する。波長変換器C1〜C4は、光分波器42で分波した光信号の波長毎に設けられている。
光分波器42で分波される波長分割多重光信号は、複数のチャネル、即ち、2つ以上の波長数の光信号を光合波器41で予め多重化(合波)している。このような波長分割多重光信号が光分波器42に入力されて、光分波器42で波長毎の光信号に分波している。光サブキャリア発生器11及び光源12では、半導体レーザ等からなる光源12からの出力光を種光として、光分波器42で分波した光信号のビットレートBに相当する一定の周波数間隔を有する波長数分の入力光サブキャリア(変換光)を生成している。そして、光分波器13において、光サブキャリア発生器11で生成された波長数分の入力光サブキャリアを入力光サブキャリア毎に分波している。
本実施例では、一例として、波長分割多重光信号をch1〜ch4の4チャネルとしており、波長数(=光サブキャリア数)は「4」となり、この波長数分の波長変換器C1〜C4が設けられている。そして、各波長変換器C1〜C4には、光分波器42で分波した光信号が各々入力される共に、光サブキャリア発生器11で生成され、光分波器13で分波された入力光サブキャリアが各々入力される。そして、各波長変換器C1〜C4では、波長毎に、光信号を異なる入力光サブキャリアと重畳して、当該入力光サブキャリアを中心波長とする光信号(光サブキャリア)に波長変換しており、これにより、光OFDMの直交条件を満たす光サブキャリアに変換している。光合波器14では、波長変換器C1〜C4で波長変換した光サブキャリア、即ち、波長数分の光サブキャリアを一括して合波して出力しており、この結果、光OFDM信号を生成している。
このように、本実施例では、従来のWDM方式による多重化方法を、周波数利用効率の高い光OFDM信号に変換することを特徴としている。
図11に、従来のWDM方式より多重化したスペクトルと光OFDM信号により多重化したスペクトルの概念図を示す。従来のWDM方式による強度変調では、規格により定められた1つの周波数グリッド(=チャネル)に対して1つの光信号を割当てる場合、その周波数利用効率は最大で0.5bit/s/Hzに制限される。周波数グリッドの間隔を厳密に固定する場合には、この値より更に小さくなる。一方、本実施例では、従来のWDM方式による光信号を光OFDM信号に変換し、1つのグリッドに集約することで、周波数利用効率の増大を可能にしている。
例として、10Gbit/sの光信号を周波数グリッド100GHzの4波長で、WDM方式で多重化するとき、その周波数利用効率は0.1bit/s/Hzであるが、これを本実施例により光OFDM信号に変換することで、0.4bit/s/Hzと4倍となる。
本実施例では、光ファイバ中を一定のビットレートで伝送するWDM光信号を、光OFDM信号に変換する対象として用いるため、光分波器42によってWDM光信号を波長毎に分波し、それぞれを波長変換器C1〜C4への光信号として入力する。変換光としては、実施例1と同様に、光サブキャリア発生器11の光出力を用いる。このとき、波長変換器C1〜C4に入力する光信号のビットレートBに対して、光OFDMの直交条件となりうる光周波数間隔の入力光サブキャリア(変換光)を用いて波長変換を行っている。
本実施例では、予め定められたビットレートBの光信号に対して、それに相当する周波数間隔で光サブキャリアを生成するため、波長変換の動作のみで光OFDMの直交条件を満足させることが可能となり、その結果、光フィルタリングによるスペクトル整形が不要となる。その結果、実施例1及び実施例2とは異なり、スペクトル整形のための光フィルタを用いることなく、光合波器14によって合波することで、光OFDM信号に変換することができる。又、従来のWDM光信号から光OFDM信号への変換に際して、本実施例でも、高周波の電気処理を用いることなく、光OFDM信号の生成が可能となる。
本発明に係る光直交周波数分割多重光信号の生成方法及び生成装置は、高い周波数利用効率を実現する光ファイバ通信に好適なものである。
11 光サブキャリア発生器
14 光合波器
20 光シリアル・パラレル変換器
22 波長変換器
24 高速波長制御光源
25 光分波器
32 波長変換器
35 高速波長制御光源
36 同期型高速波長可変フィルタ
42 光分波器
C1〜C4 波長変換器
T1〜T4 帯域通過光フィルタ

Claims (10)

  1. 単一の波長の入力光信号を入力するステップと、
    前記入力光信号を2つ以上の波長数の波長からなる光信号に変換すると共に、当該光信号を波長毎に分波するステップと、
    分波した前記光信号のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成するステップと、
    分波した前記光信号の波長毎に、当該光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする他の光信号に波長変換するステップと、
    波長変換した前記他の光信号の波長毎に、当該他の光信号の周波数の帯域幅が前記ビットレートの2倍に相当する周波数となるように、前記帯域幅を制限して当該他の光信号を通過させるステップと、
    前記波長数の透過された前記他の光信号を合波して出力するステップとを有し、
    入力した前記入力光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成方法。
  2. 請求項1に記載の光直交周波数分割多重光信号の生成方法において、
    前記分波するステップは、
    前記入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる波長と重畳して、当該波長を中心波長とする光信号に波長変換して、前記波長数の波長からなる光信号に変換するステップと、
    変換した前記光信号を波長毎に分波するステップとを有することを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成方法。
  3. 単一の波長の入力光信号を入力するステップと、
    前記入力光信号のビットレートを2つ以上の波長数で割って他のビットレートを求めると共に、前記他のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成するステップと、
    前記入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする光信号に波長変換するステップと、
    前記入力光信号のビット毎に、波長変換した前記光信号の周波数の帯域幅が前記他のビットレートの2倍に相当する周波数となるように、前記帯域幅を制限して当該光信号を通過させるステップとを有し、
    入力した前記入力光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成方法。
  4. 請求項3に記載の光直交周波数分割多重光信号の生成方法において、
    前記通過させるステップは、
    前記入力光信号のビット毎に、制限する前記帯域幅の中心波長を前記変換光の波長に同期させて、前記光信号を通過させることを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成方法。
  5. 2つ以上の波長数の波長からなる波長分割多重光信号を入力するステップと、
    前記波長分割多重光信号を波長毎の光信号に分波するステップと、
    分波した前記光信号のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成するステップと、
    分波した前記光信号の波長毎に、当該光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする光信号に波長変換するステップと、
    前記波長数の波長変換した前記光信号を合波して出力するステップとを有し、
    入力した前記波長分割多重光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成方法。
  6. 入力した単一の波長の入力光信号を、2つ以上の波長数の波長からなる光信号に変換すると共に、当該光信号を波長毎に分波する変換器と、
    分波した前記光信号のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成する変換光発生器と、
    分波した前記光信号の波長毎に設けられ、当該波長毎に、当該光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする他の光信号に波長変換する波長変換器と、
    分波した前記光信号の波長毎に設けられ、波長変換した前記他の光信号の波長毎に、当該他の光信号の周波数の帯域幅が前記ビットレートの2倍に相当する周波数となるように、前記帯域幅を制限して当該他の光信号を通過させるフィルタと、
    前記波長数の透過された前記他の光信号を合波して出力する光合波器とを有し、
    入力した前記入力光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成装置。
  7. 請求項6に記載の光直交周波数分割多重光信号の生成装置において、
    前記変換器は、
    前記入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる波長と重畳して、当該波長を中心波長とする光信号に波長変換して、前記波長数の波長からなる光信号に変換する他の波長変換器と、
    変換した前記光信号を波長毎に分波する光分波器とを有することを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成装置。
  8. 入力した単一の波長の入力光信号のビットレートを2つ以上の波長数で割って他のビットレートを求めると共に、前記他のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成する変換光発生器と、
    前記入力光信号のビット毎に、当該入力光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする光信号に波長変換する波長変換器と、
    前記入力光信号のビット毎に、波長変換した前記光信号の周波数の帯域幅が前記他のビットレートの2倍に相当する周波数となるように、前記帯域幅を制限して当該光信号を通過させるフィルタとを有し、
    入力した前記入力光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成装置。
  9. 請求項8に記載の光直交周波数分割多重光信号の生成装置において、
    前記フィルタは、
    前記入力光信号のビット毎に、制限する前記帯域幅の中心波長を前記変換光の波長に同期させて、前記光信号を通過させる同期型波長可変フィルタであることを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成装置。
  10. 入力した2つ以上の波長数の波長からなる波長分割多重光信号を、波長毎の光信号に分波する光分波器と、
    分波した前記光信号のビットレートに相当する周波数間隔を有する前記波長数の変換光を生成する変換光発生器と、
    分波した前記光信号の波長毎に設けられ、当該波長毎に、当該光信号を異なる前記変換光と重畳して、当該変換光を中心波長とする光信号に波長変換する波長変換器と、
    前記波長数の波長変換した前記光信号を合波して出力する光合波器とを有し、
    入力した前記波長分割多重光信号から光直交周波数分割多重光信号を生成することを特徴とする光直交周波数分割多重光信号の生成装置。
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