JP2011254427A - ヘリカルアンテナ及びヘリカルアンテナの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】タップ給電方式を採用しながらも製造工数の削減を図り、より生産性に優れたヘリカルアンテナを提供する。
【解決手段】このヘリカルアンテナは、螺旋状のアンテナ素子10に接続される導線を介してアンテナ素子10と給電線とが接続されるとともに、導線によってアンテナ素子10と給電線との間のインピーダンス整合がとられている。ここでは、アンテナ素子10が板状の金属部材からなるとともに、螺旋の中心軸mに沿った方向に並設されるとともに互いに隣り合うもの同士が板厚方向に逆方向に折り曲げられた複数の屈曲部11a〜11hと、これら屈曲部11a〜11hを中心軸mに沿った方向に蛇腹状に連結する連結部12a〜12gとからなる。また、アンテナ素子10の両端間の中間に接続される導線が、連結部12a,12cから導出される板状の導出部13a,13bからなる。
【選択図】図1
【解決手段】このヘリカルアンテナは、螺旋状のアンテナ素子10に接続される導線を介してアンテナ素子10と給電線とが接続されるとともに、導線によってアンテナ素子10と給電線との間のインピーダンス整合がとられている。ここでは、アンテナ素子10が板状の金属部材からなるとともに、螺旋の中心軸mに沿った方向に並設されるとともに互いに隣り合うもの同士が板厚方向に逆方向に折り曲げられた複数の屈曲部11a〜11hと、これら屈曲部11a〜11hを中心軸mに沿った方向に蛇腹状に連結する連結部12a〜12gとからなる。また、アンテナ素子10の両端間の中間に接続される導線が、連結部12a,12cから導出される板状の導出部13a,13bからなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、タップ給電方式を採用したヘリカルアンテナ、及びその製造方法に関する。
この種のヘリカルアンテナとしては、例えば特許文献1に記載のヘリカルアンテナが知られている。図14に、この特許文献1に記載のヘリカルアンテナの構造を示す。同図14に示されるように、このヘリカルアンテナでは、螺旋状のアンテナ素子50の外周に沿って導線51が配設されるとともに、この導線51の両端部がアンテナ素子50に接続されている。なお、この導線51の中央部には給電点52が設けられている。すなわち、このヘリカルアンテナでは、アンテナ素子50の両端間の中間(タップ)から給電を行う、いわゆるタップ給電方式を採用するようにしている。こうした構成によれば、導線51の周方向の長さ(図中の長さL)を適宜調整することによって、アンテナ素子50のサイズの制約を受けることなく、同素子50の入力インピーダンスを変更することができるようになる。したがって、アンテナ素子50と給電線との間のインピーダンス整合をとり易くなるため、アンテナ効率を向上させることができるようになる。
ところで、図14に例示したヘリカルアンテナは、通常、以下の(a1),(a2)の工程を経て製造される。
(a1)導線を螺旋状に巻回してアンテナ素子50を成形する。
(a1)導線を螺旋状に巻回してアンテナ素子50を成形する。
(a2)アンテナ素子50の外周の適切な位置に上記導線51の両端部を当接させた状態で、導線51の両端部を例えば蒸着などによってアンテナ素子50に接合する。
すなわちこのようなヘリカルアンテナにあっては、(a1)の工程と(a2)の工程とでそれぞれ異なる種類の加工を行う必要がある。そしてこのことが、ヘリカルアンテナを製造する上での工数の増加を招き、ひいては生産コストの増加を招く要因となっている。
すなわちこのようなヘリカルアンテナにあっては、(a1)の工程と(a2)の工程とでそれぞれ異なる種類の加工を行う必要がある。そしてこのことが、ヘリカルアンテナを製造する上での工数の増加を招き、ひいては生産コストの増加を招く要因となっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、タップ給電方式を採用しながらも製造工数の削減を図り、より生産性に優れたヘリカルアンテナ及びヘリカルアンテナの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、螺旋状のアンテナ素子と、該アンテナ素子の両端間の中間に接続される導線とを有して、該導線を介して前記アンテナ素子と給電線とが接続されるとともに、前記導線によって前記アンテナ素子と前記給電線との間のインピーダンス整合がとられてなるヘリカルアンテナにおいて、前記アンテナ素子は、板状の金属部材からなるとともに、前記螺旋の中心軸に沿った方向に並設されるとともに互いに隣り合うもの同士が板厚方向に逆方向に折り曲げられた複数の屈曲部と、該複数の屈曲部を前記螺旋の中心軸に沿った方向に蛇腹状に連結する連結部とからなり、前記導線は、前記屈曲部及び前記連結部の少なくとも一方から導出される板状の導出部からなることを要旨としている。
同構成によれば、ヘリカルアンテナを次のような工程を経て製造することができる。まず、金属板を打ち抜くプレス加工を行うことによって、蛇腹状に形成された第1の部位と、同第1の部位から導出される第2の部位とを有する金属板を形成する。その後、第1の部位の線状の部分について互いに隣り合うもの同士を板厚方向に逆方向に折り曲げるプレス加工を行うことによって、複数の屈曲部と、これらを蛇腹状に連結する連結部とを有する螺旋状のアンテナ素子を成形する。また、第2の部位を折り曲げるプレス加工を行うことによって、屈曲部及び連結部の少なくとも一方から導出される導出部を成形し、これをアンテナ素子の両端間の中間に接続される導線とする。そして、このような一連のプレス加工を通じてヘリカルアンテナが完成する。すなわち、プレス加工を行うだけで、螺旋状のアンテナ素子と同アンテナ素子の両端間の中間に接続される導線とを有するヘリカルアンテナを形成することができる。したがって、タップ給電方式を採用しながらも製造工数が削減され、生産性を向上させることができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のヘリカルアンテナにおいて、前記屈曲部は多角形状に折り曲げられてなることを要旨としている。
同構成によるように、屈曲部を多角形状に折り曲げることとすれば、その一辺を基板に面接触させた状態で固定することができるため、アンテナ素子を基板に安定した状態で固定することができるようになる。このため、アンテナ素子を基板の表面に直接実装することが可能となる。
同構成によるように、屈曲部を多角形状に折り曲げることとすれば、その一辺を基板に面接触させた状態で固定することができるため、アンテナ素子を基板に安定した状態で固定することができるようになる。このため、アンテナ素子を基板の表面に直接実装することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のヘリカルアンテナにおいて、前記導出部とは別に、前記屈曲部及び前記連結部の少なくとも一方から導出される脚部を更に備えることを要旨としている。
同構成によるように、屈曲部及び連結部の少なくとも一方から導出される脚部を設けることとすれば、この脚部を基板に固定することにより、アンテナ素子を基板の表面に実装することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のヘリカルアンテナにおいて、前記脚部は、基板に固定された際に、前記アンテナ素子を前記基板から離間した状態で支持するものであることを要旨としている。
同構成によれば、仮にアンテナ素子が振動したとしても、アンテナ素子と基板との接触を回避することができるため、それらの接触に起因して発生する異音などを好適に抑制することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、螺旋状のアンテナ素子と、該アンテナ素子の両端間の中間に接続される導線とを有して、該導線を介して前記アンテナ素子と給電線とが接続されるとともに、前記導線によって前記アンテナ素子と前記給電線との間のインピーダンス整合がとられてなるヘリカルアンテナの製造方法において、
金属板を打ち抜くプレス加工を行うことによって、蛇腹状に形成された第1の部位と同第1の部位から導出される第2の部位とを有する金属板を形成した後、前記第1の部位の線状の部分について互いに隣り合うもの同士を板厚方向に逆方向に折り曲げるプレス加工を行うことによって前記アンテナ素子を成形するとともに、前記第2の部位を折り曲げるプレス加工を行うことによって前記導線を成形することを要旨としている。
金属板を打ち抜くプレス加工を行うことによって、蛇腹状に形成された第1の部位と同第1の部位から導出される第2の部位とを有する金属板を形成した後、前記第1の部位の線状の部分について互いに隣り合うもの同士を板厚方向に逆方向に折り曲げるプレス加工を行うことによって前記アンテナ素子を成形するとともに、前記第2の部位を折り曲げるプレス加工を行うことによって前記導線を成形することを要旨としている。
同製造方法によれば、プレス加工を行うだけで、螺旋状のアンテナ素子と、同アンテナ素子に接続される導線とを有するヘリカルアンテナを製造することができる。したがって、タップ給電方式を採用しながらも製造工数が削減され、生産性を向上させることができるようになる。
本発明にかかるヘリカルアンテナ及びヘリカルアンテナの製造方法によれば、タップ給電方式を採用しながらも製造工数が削減され、生産性を向上させることができるようになる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかるヘリカルアンテナの第1の実施形態について図1〜図7を参照して説明する。図1〜図3は、本実施形態にかかるヘリカルアンテナの斜視構造、側面構造、及び平面構造をそれぞれ示したものである。
以下、本発明にかかるヘリカルアンテナの第1の実施形態について図1〜図7を参照して説明する。図1〜図3は、本実施形態にかかるヘリカルアンテナの斜視構造、側面構造、及び平面構造をそれぞれ示したものである。
図1及び図2に示されるように、このヘリカルアンテナは、基本的には、螺旋状のアンテナ素子10からなるものであって、同アンテナ素子10を基板20に実装することができる構造となっている。なお、同図では、螺旋の中心軸をmで示している。
ここで、アンテナ素子10は、板状の金属部材からなるとともに、中心軸mに沿った方向に並設されるとともに互いに隣り合うもの同士がその板厚方向に逆方向に折り曲げられた複数の屈曲部11a〜11hと、これら屈曲部11a〜11hを中心軸mに沿った方向に蛇腹状に連結する連結部12a〜12gとからなる。
これらのうち、屈曲部11a〜11hは、台形状に折り曲げられており、これにより、アンテナ素子10は、図2に示されるように、側面から見たときに六角形状をなしている。そして、屈曲部11a〜11hのうち、下側に配設される屈曲部11a〜11dの一辺が電気的な通電のないように基板20に半田付けされることによって、アンテナ素子10が基板20に面接触した状態で固定されている。すなわち、本実施形態では、アンテナ素子10を基板20の表面に直接実装するようにしている。
一方、図1に示されるように、アンテナ素子10の正面側に並設される3つの連結部12a〜12cのうち、中央のものを除く2つの連結部12a,12cには、その端部から導出されて基板20に形成されたパターン21に電気的に接続されるL字状の導出部13a,13bがそれぞれ設けられている。ちなみに、これらの導出部13a,13bは、アンテナ素子10の両端間の中間(タップ)に接続される導線として機能するものである。そして、これらの導出部13a,13bは、パターン21を介して、基板20に設けられた給電点22に電気的に接続されている。すなわち、このヘリカルアンテナでは、アンテナ素子10と給電線とが導出部13a,13bを介して接続されており、アンテナ素子10への給電が導出部13a,13bを介して行われる。なお、本実施形態では、アンテナ素子10のこのような位置に導出部13a,13bを設けることで、図3に示されるように、アンテナ素子10の中央位置Pから第1の導出部13aが設けられる位置までの長さ、すなわち図中の一点鎖線の長さL11と、同中央位置Pから第2の導出部13bが設けられる位置までの長さ、すなわち図中の二点鎖線の長さL12とを同じ長さに設定するようにしている。また、導出部13a,13bが設けられる位置やそれらの長さは、給電点22に接続される給電線とアンテナ素子10との間のインピーダンス整合をとることのできるように予めの実験等を通じて設定されている。
図4〜図7は、このようなヘリカルアンテナについてその製造プロセスを示したものであり、次に、これら図4〜図7を参照して、上記構造を有するヘリカルアンテナの製造方法について説明する。
図4に示すように、このヘリカルアンテナの製造に際してはまず、金属板30を用意した後、図中の網掛けの部分を打ち抜くプレス加工を行う。そしてこのプレス加工によって、図5に示すような金属板31、すなわち蛇腹状に形成された第1の部位31aと、同第1の部位31aの側面から導出される第2の部位31bとからなる金属板を形成する。
こうして金属板31の成形を終えた後、続く2次成形として、適宜の金型などにより、金属板31を折り曲げるプレス加工を行う。このプレス加工ではまず、図6に示すように、金属板31の第2の部位31bをL字状に折り曲げることで、上記導出部13a,13bを形成する。次いで、図7に示すように、金属板31の第1の部位31aのうち、その線状の部分について、互いに隣り合うもの同士を板厚方向に逆方向に折り曲げることで、上記屈曲部11a〜11hを成形する。なおこのとき、上記連結部12a〜12gに相当する部分はプレスされない部分とする。そして、このような一連のプレス加工を通じて、先の図1に示したヘリカルアンテナが完成する。
このように、ヘリカルアンテナとして上記構造を採用することで、これを製造する際に、プレス加工を行うだけで、螺旋状のアンテナ素子10と、同アンテナ素子10の両端間の中間に接続される導線(導出部13a,13b)とを有するヘリカルアンテナを形成することができる。このため、タップ給電方式を採用しながらも製造工数が削減され、生産性を向上させることができるようになる。
以上説明したように、本実施形態にかかるヘリカルアンテナによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)アンテナ素子10を板状の部材により形成するとともに、互いに隣り合うもの同士がその板厚方向に折り曲げられた複数の屈曲部11a〜11hと、これらを蛇腹状に連結する連結部12a〜12gとによって構成するようにした。また、アンテナ素子10の両端間の中間に接続される導線を、連結部12a,12cから導出される導出部によって構成するようにした。これにより、プレス加工を行うだけで、螺旋状のアンテナ素子10と、同アンテナ素子10の両端間の中間に接続される導線とを有するヘリカルアンテナを形成することができるため、生産性を向上させることができるようになる。
(1)アンテナ素子10を板状の部材により形成するとともに、互いに隣り合うもの同士がその板厚方向に折り曲げられた複数の屈曲部11a〜11hと、これらを蛇腹状に連結する連結部12a〜12gとによって構成するようにした。また、アンテナ素子10の両端間の中間に接続される導線を、連結部12a,12cから導出される導出部によって構成するようにした。これにより、プレス加工を行うだけで、螺旋状のアンテナ素子10と、同アンテナ素子10の両端間の中間に接続される導線とを有するヘリカルアンテナを形成することができるため、生産性を向上させることができるようになる。
(2)屈曲部11a〜11hを台形状に折り曲げるようにした。そして、それらのうちの屈曲部11a〜11dの一辺を基板20に固定するようにした。これにより、アンテナ素子10を基板20に面接触させた状態で固定することができるため、アンテナ素子10を基板20に安定した状態で固定することができるようになる。このため、アンテナ素子10を基板20の表面に直接実装することが可能となる。
なお、この第1の実施形態にかかるヘリカルアンテナは、例えば以下の変形例のごとく、これを適宜変更して実施することもできる。
(第1の変形例)
図8及び図9に、第1の実施形態にかかるヘリカルアンテナの第1の変形例を示す。
(第1の変形例)
図8及び図9に、第1の実施形態にかかるヘリカルアンテナの第1の変形例を示す。
同図8及び図9に示されるように、この変形例では、屈曲部11b,11gの上記導出部13a,13bを設けるようにしている。なお、図9に示されるように、アンテナ素子10の中央位置Pから第1の導出部13aが設けられる位置までの長さ、すなわち図中の一点鎖線の長さL21と、同中央位置Pから第2の導出部13bが設けられる位置までの長さ、すなわち図中の二点鎖線の長さL22とは同じ長さに設定されている。また、導出部13a,13bが設けられる位置やそれらの長さは、給電点22に接続される給電線とアンテナ素子10との間のインピーダンス整合をとることのできるように予めの実験等を通じて設定されている。ヘリカルアンテナとしてのこのような構成によっても、上記第1の実施形態に準じた効果が得られるようになる。
(第2の変形例)
図10に、第1の実施形態にかかるヘリカルアンテナの第2の変形例を示す。
図10に示されるように、この変形例では、屈曲部11a〜11hの延伸方向を全て平行にするようにしている。ヘリカルアンテナとしてのこのような構成によっても、上記第1の実施形態に準じた効果が得られるようになる。
図10に、第1の実施形態にかかるヘリカルアンテナの第2の変形例を示す。
図10に示されるように、この変形例では、屈曲部11a〜11hの延伸方向を全て平行にするようにしている。ヘリカルアンテナとしてのこのような構成によっても、上記第1の実施形態に準じた効果が得られるようになる。
<第2の実施形態>
続いて、本発明にかかるヘリカルアンテナの第2の実施形態について図11〜図13を参照して説明する。なお、この第2の実施形態にかかるヘリカルアンテナもその基本構造は先の図1〜図3に示した構造に準ずるものであり、ここでは、先の図1〜図3に対応する図として、ヘリカルアンテナの斜視構造、側面構造、及び平面構造を図11〜図13にそれぞれ示す。また、これら図11〜図13において、先の図1〜図3に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付すことにより重複する説明を割愛し、以下では両者の相違点を中心に説明する。
続いて、本発明にかかるヘリカルアンテナの第2の実施形態について図11〜図13を参照して説明する。なお、この第2の実施形態にかかるヘリカルアンテナもその基本構造は先の図1〜図3に示した構造に準ずるものであり、ここでは、先の図1〜図3に対応する図として、ヘリカルアンテナの斜視構造、側面構造、及び平面構造を図11〜図13にそれぞれ示す。また、これら図11〜図13において、先の図1〜図3に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付すことにより重複する説明を割愛し、以下では両者の相違点を中心に説明する。
上述のように、アンテナ素子10をプレス加工で製造する場合、加工の精度上、屈曲部11a〜11dの底面を全て同一面とすることは難しい。このため、基板20の表面にアンテナ素子10を実装した際に、屈曲部11a〜11dの底面と基板20との間に隙間が生じてしまうおそれがある。そしてこのような隙間が生じた場合、仮にアンテナ素子10が振動したとすると、屈曲部11a〜11dの底面と基板20とが接触し、異音が発生するなどの不都合が生じるおそれがある。
そこで、図11〜図13に示されるように、本実施形態にかかるヘリカルアンテナでは、アンテナ素子10の背面側に並設される4つの連結部12d〜12gのうち、両端に位置する2つの連結部12d,12gの端部にL字状の脚部40,41をそれぞれ設けるようにしている。また、屈曲部11a,11hの先端部にも、同様にL字状の脚部42,43をそれぞれ設けるようにしている。そしてこの脚部40〜43の底面を電気的な通電のないように基板20に半田付けすることによって、図12に示されるように、アンテナ素子10を基板20から離間させた状態で支持するようにしている。
このように、ヘリカルアンテナとして上記構造を採用することで、仮にアンテナ素子10が振動したとしても、同アンテナ素子10と基板20との接触を回避することができるため、接触に起因して発生する異音などを好適に抑制することができるようになる。また、脚部40〜43と上記導出部13a,13bとの協働のもとにアンテナ素子10を基板20に実装することができるようにもなる。
以上説明したように、本実施形態にかかるヘリカルアンテナによれば、先の第1の実施形態による(1)の効果に加え、上記(2)に代わる効果として、以下の効果が得られるようになる。
(2’)屈曲部11a,11hの先端部、及び連結部12d,12gの端部に脚部40〜43をそれぞれ設けるようにした。そしてこれらの脚部40〜43によって、アンテナ素子10を基板20から離間させた状態で支持するようにした。これにより、仮にアンテナ素子10が振動したとしても、アンテナ素子10と基板20との接触を回避することができるため、それらの接触に起因して発生する異音などを好適に抑制することができるようになる。また、脚部40〜43と上記導出部13a,13bとの協働のもとにアンテナ素子10を基板20に実装することができるようにもなる。
<他の実施形態>
なお、上記各実施形態及びその変形例は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
なお、上記各実施形態及びその変形例は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第1の実施形態では、屈曲部11a〜11hの一辺を基板20に半田付けすることによってアンテナ素子10を基板20の表面に固定するようにした。こうした構成に加え、上記第2の実施形態のように、連結部12d,12gの端部及び屈曲部11a,11hの先端部にL字状の脚部をそれぞれ設けた上で、この脚部を基板に半田付けするようにしてもよい。こうした構成によれば、屈曲部11a〜11hの半田付けされる部分、及び脚部の半田付けされる部分の双方でアンテナ素子10を固定することができるため、より安定した状態でアンテナ素子10を基板20の表面に実装することができるようになる。
・上記第2の実施形態では、連結部12d,12gの端部及び屈曲部11a,11hの先端部に脚部40〜43を設けるようにしたが、こうした構成に加え、更に連結部12b,12e,12fに脚部を設けるようにしてもよい。また、連結部12a〜12gに脚部を設けずに、屈曲部11a〜11dにのみ脚部を設けるようにしてもよい。
・上記第2の実施形態では、上記第1の実施形態にかかる第1及び第2の変形例に準じた構造を採用することも可能である。
・上記各実施形態では、アンテナ素子10の中央位置Pから第1の導出部13aが設けられる位置までの長さと、同中央位置Pから第2の導出部13bが設けられる位置までの長さを同じ長さに設定するようにしたが、これらの長さは若干異なっていても良い。ただし、アンテナとしての利得を得るためには、それらの長さが同じであることが望ましい。
・上記各実施形態では、アンテナ素子10の中央位置Pから第1の導出部13aが設けられる位置までの長さと、同中央位置Pから第2の導出部13bが設けられる位置までの長さを同じ長さに設定するようにしたが、これらの長さは若干異なっていても良い。ただし、アンテナとしての利得を得るためには、それらの長さが同じであることが望ましい。
・上記各実施形態では、連結部12a,12cに導出部13a,13bを設けるようにしたが、これに代えて、例えば連結部12d〜12gに導出部を設けてもよい。
・上記各実施形態及びその変形例では、屈曲部11a〜11hを台形状に折り曲げるようにしたが、適宜の多角形状、あるいは半円形状に折り曲げることも可能である。
・上記各実施形態及びその変形例では、屈曲部11a〜11hを台形状に折り曲げるようにしたが、適宜の多角形状、あるいは半円形状に折り曲げることも可能である。
・上記各実施形態及びその変形例では、ヘリカルアンテナを製造する際に、金属板31の第2の部位31bを折り曲げるプレス加工を行って導出部13a,13bを形成した後に、金属板31の第1の部位31aを折り曲げるプレス加工を行って屈曲部11a〜11hを形成するようにした。これに代えて、始めに金属板31の第1の部位31aを折り曲げるプレス加工を行って屈曲部11a〜11hを形成した後に、金属板31の第2の部位31bを折り曲げるプレス加工を行って導出部13a,13bを形成するようにしてもよい。また、金属板31の第1及び第2の部位31a,31bを同時に折り曲げるプレス加工を行うことで、導出部13a,13b及び屈曲部11a〜11hを同時に形成するようにしてもよい。
(付記)
次に、上記各実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(付記)
次に、上記各実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)請求項2に記載のヘリカルアンテナにおいて、前記多角形状が台形状であることを特徴とするヘリカルアンテナ。同構成によるように、屈曲部を台形状に折り曲げることとすれば、アンテナ素子と基板との接触面積を十分に確保することができるため、アンテナ素子を基板に対してより安定した状態で固定することができるようになる。このため、アンテナ素子を基板により確実に実装することができるようになる。
m…螺旋の中心軸、10…アンテナ素子、11a〜11h…屈曲部、12a〜12g…連結部、13a…第1の導出部、13b…第2の導出部、20…基板、21…パターン、22…給電点、30,31…金属板、31a…第1の部位、31b…第2の部位、40〜43…脚部、50…アンテナ素子、51…導線、52…給電点。
Claims (5)
- 螺旋状のアンテナ素子と、該アンテナ素子の両端間の中間に接続される導線とを有して、該導線を介して前記アンテナ素子と給電線とが接続されるとともに、前記導線によって前記アンテナ素子と前記給電線との間のインピーダンス整合がとられてなるヘリカルアンテナにおいて、
前記アンテナ素子は、板状の金属部材からなるとともに、前記螺旋の中心軸に沿った方向に並設されるとともに互いに隣り合うもの同士が板厚方向に逆方向に折り曲げられた複数の屈曲部と、該複数の屈曲部を前記螺旋の中心軸に沿った方向に蛇腹状に連結する連結部とからなり、前記導線は、前記屈曲部及び前記連結部の少なくとも一方から導出される板状の導出部からなる
ことを特徴とするヘリカルアンテナ。 - 前記屈曲部は多角形状に折り曲げられてなる
請求項1に記載のヘリカルアンテナ。 - 請求項1又は2に記載のヘリカルアンテナにおいて、
前記導出部とは別に、前記屈曲部及び前記連結部の少なくとも一方から導出される脚部を更に備える
ことを特徴とするヘリカルアンテナ。 - 前記脚部は、基板に固定された際に、前記アンテナ素子を前記基板から離間した状態で支持するものである
請求項3に記載のヘリカルアンテナ。 - 螺旋状のアンテナ素子と、該アンテナ素子の両端間の中間に接続される導線とを有して、該導線を介して前記アンテナ素子と給電線とが接続されるとともに、前記導線によって前記アンテナ素子と前記給電線との間のインピーダンス整合がとられてなるヘリカルアンテナの製造方法において、
金属板を打ち抜くプレス加工を行うことによって、蛇腹状に形成された第1の部位と同第1の部位から導出される第2の部位とを有する金属板を形成した後、前記第1の部位の線状の部分について互いに隣り合うもの同士を板厚方向に逆方向に折り曲げるプレス加工を行うことによって前記アンテナ素子を成形するとともに、前記第2の部位を折り曲げるプレス加工を行うことによって前記導線を成形する
ことを特徴とするヘリカルアンテナの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010128868A JP2011254427A (ja) | 2010-06-04 | 2010-06-04 | ヘリカルアンテナ及びヘリカルアンテナの製造方法 |
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2010
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