JP2011254409A - 通信装置及び通信方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】低消費電力化とリアルタイム性を両立させて隠れ端末問題を有効に解消する。
【解決手段】受信ブロック101が他ノードからのウェイクアップフレームを受信した際に、上位層処理ブロック105がウェイクアップフレームで指定されている時刻まで受信ブロックをスリープモードにしてフレームを受信させないようにして以降のコリジョンを発生させないようにする。また、受信開始時にコリジョンが発生していても、コリジョンが解消するまでウェイクアップフレームの受信を継続させ、最後まで送信を続けているノードからのウェイクアップフレームのみを受信し、ウェイクアップフレームで指定されている時刻まで受信ブロックをスリープモードにして以降のコリジョンを発生させないようにする。その後、ウェイクアップフレームで指定された時刻が到来した際に、受信ブロック101のスリープモードを解除してデータフレームを受信させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、通信システムにおける応答性能の向上に関する。特に、無線通信システムにおける、応答性能の向上に関する。
無線ネットワークを用いる監視制御システムでは、商用電源の確保が困難な場合、無線局はバッテリでの数年間稼動が要求される。
従来の無線局の低消費電力化技術は、無線局を間欠動作させて、消費電力を低減させる方法として、一般的に非特許文献1の手法が用いられている。
また、非特許文献1の手法をさらに改良して低消費電力化したCSL(Coodinated Sampled Listening)と呼ぶ手法が、IEEE802.15.4規格に提案されている(非特許文献2)。
"Versatile Low Power Media Access for Wireless Sensor Networks", ACM SenSys 2004, pp95−107. 2004. IEEE P802.15.4e/D0.01, (DCN:15−09/604/r6)
無線通信においては、隠れ端末問題によるコリジョンを避けるために、ランダムバックオフと呼ぶ手段を用いて送信タイミングをずらす手法がとられる。
しかしながら、非特許文献2に示される手法では、“unsynchronized transmission”(=非同期送信)においては、フレーム長が非常に長いため、フレーム同士が衝突しないようにするためには、非常に長い時間に渡って送信タイミングを分散させる必要があり、“synchronized transmission”(=同期送信)においては、“channel sample”(=検波)周期単位で送信タイミングを分散させる必要がある。
このことが、通信遅延を増大させる要因となっており、監視制御システムのような高いリアルタイム性を要求するシステムに適用できないという課題がある。
本発明は、上記のような課題を解決することを主な目的の一つとしており、隠れ端末問題が発生しても、上記のような、非常に長期間に渡る送信タイミングの分散を不要することで、低消費電力化とリアルタイム性を両立させる方法を実現することを主な目的とする。
本発明に係る通信装置は、
間欠に到来するキャリアセンスタイミングの到来を検出し、キャリアセンスタイミングの到来を通知するキャリアセンスタイミング検出部と、
キャリアセンスタイミングの到来を通知されるまではキャリアセンス処理及び通信フレームの受信を実施しないスリープモードで動作し、キャリアセンスタイミング検出部よりキャリアセンスタイミングの到来が通知された際にスリープモードを解除してキャリアセンス処理を開始し、キャリアセンス処理において所定レベル以上の電波を検出した際に通信フレームの受信を開始する受信部と、
所定のアクノリッジフレームを送信する送信部と、
前記受信部がキャリアセンス処理の後、実データが含まれるデータフレームに先立つ通信フレームであって前記アクノリッジフレームの送信タイミングが指定されているウェイクアップフレームをコリジョンなく受信した際に前記受信部をスリープモードに移行させ、前記受信部がコリジョンなく受信したウェイクアップフレームで指定されている送信タイミングが到来した際に、前記ウェイクアップフレームに対する応答として前記ウェイクアップフレームの送信元である通信先装置にデータフレームの送信を許可するアクノリッジフレームを前記送信部から前記通信先装置に送信させるとともに前記受信部のスリープモードを解除して前記受信部に前記通信先装置からのデータフレームを受信させる通信制御部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、受信部がウェイクアップフレームを受信した場合にウェイクアップフレームで指定されている送信タイミングまで受信部をスリープモードにしてコリジョンを発生させないようにし、ウェイクアップフレームで指定された送信タイミングが到来した際に、受信部のスリープモードを解除してデータフレームを受信させるようにしている。
このため、コリジョンなくウェイクアップフレームを受信した時点以降のコリジョンの発生を回避することができるため、長期間に渡って送信タイミングを分散させる必要がなく、低消費電力化とリアルタイム性を両立させて隠れ端末問題を有効に解消することができる。
実施の形態1〜3に係る無線通信装置の通信シーケンスの概要を示す図。 実施の形態1に係る非同期送信におけるフレーム構成例を示す図。 実施の形態1に係る同期送信におけるフレーム構成例を示す図。 実施の形態1に係るウェイクアップフレームの構成例を示す図。 実施の形態1に係る無線通信装置の構成例を示す図。 実施の形態1に係る受信ブロックの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1に係る受信ブロックの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1に係る送信ブロックの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1に係る送信ブロックの動作例を示すフローチャート図。 実施の形態1に係る各ノードのノード位置と電波到達範囲を示す図。 実施の形態1に係る非同期送信におけるフレーム送受信シーケンスの例を示す図。 実施の形態1に係る非同期送信におけるフレーム送受信シーケンスの例を示す図。 実施の形態1に係る同期送信におけるフレーム送受信シーケンスの例を示す図。 実施の形態1〜3に係る無線通信装置のハードウェア構成例を示す図。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る無線通信装置間のフレーム送受信のシーケンスの概要を示す。
図1では、無線通信装置Aが受信ノードとなり、無線通信装置Bが送信ノードとなる。
無線通信装置Aは、間欠に到来するキャリアセンスタイミングが到来するまでは、スリープモード(SLEEPモードとも表記する)で動作する受信ブロックを有する。
SLEEPモードは消費電力が非常に小さい動作モードである。
そして、無線通信装置Aは、キャリアセンスタイミング(検波タイミングともいう)が到来すると、キャリアセンス(検波)を行う。
無線通信装置Bは、無線通信装置Aへのデータフレーム送信に先立ち、複数のウェイクアップフレーム(W/Uフレームとも表記する)を連続送信する。
なお、複数のウェイクアップフレームの集合をウェイクアップシーケンス(W/Uシーケンスとも表記する)という。
ウェイクアップフレームには、無線通信装置Aが無線通信装置Bからのデータフレームの送信を許可するACKフレーム(アクノリッジフレーム)の送信タイミングがRZtime(Rendezvous Time)として指定されている。
無線通信装置Aでは、キャリアセンスの結果ウェイクアップフレームをコリジョンなく受信した際に受信ブロックをSLEEPモードに移行させ、ウェイクアップフレームで指定されているRZtimeの間SLEEPモードを維持する。
なお、受信ブロックのキャリアセンス処理時に受信ブロックが2つ以上の装置からの電波を検出しコリジョンが発生している場合は、受信ブロックに2つ以上の装置からのウェイクアップフレームの受信を開始させ、1つの装置のみがウェイクアップフレームの送信を継続し他の装置がウェイクアップフレームの送信を終了したため受信ブロックが1つの装置からのウェイクアップフレームをコリジョンなく受信した際に受信ブロックをSLEEPモードに移行させる。
また、RZtimeまでの間にフレーム送信の必要がない場合には、無線通信装置Aは送信ブロックをSLEEPモードにしている。
そして、RZtimeが到来すると、無線通信装置Aは、送信ブロックがSLEEPモードであればSLEEPモードを解除し、ウェイクアップシーケンスに対する応答としてウェイクアップシーケンスの送信元である無線通信装置Bにデータフレームの送信を許可するACKフレームを送信ブロックから送信する。
また、無線通信装置Aは、受信ブロックのSLEEPモードを解除して、無線通信装置Bからのデータフレームを受信可能にする。
無線通信装置Bは、無線通信装置AからACKフレームを受信し、データフレームを送信する。
データフレームには実データ(ユーザデータ)が含まれる。
無線通信装置Aでは、受信ブロックが無線通信装置Bからのデータフレームを受信し、データフレームの受信が完了したら、受信ブロックを再度SLEEPモードに移行させる。
なお、無線通信装置Bのウェイクアップフレームの送信方式として、非同期送信と同期送信がある。
非同期送信は、無線通信装置Bにおいて無線通信装置Aのキャリアセンスタイミングが不明であり、無線通信装置Bがウェイクアップフレームの送信タイミングをランダムに決定してウェイクアップフレームを送信する方式である。
同期送信は、無線通信装置Bにおいて無線通信装置Aのキャリアセンスタイミングを把握しており、無線通信装置Bがウェイクアップフレームの送信タイミングをキャリアセンスタイミングに一致させてウェイクアップフレームを送信する方式である。
図2は、本実施の形態に係る非同期送信時のフレーム構造例を示す。
非同期送信では、複数のウェイクアップフレームで構成されるウェイクアップシーケンスとデータフレームの2つに分けて送信を行う。
非同期送信におけるウェイクアップシーケンスのウェイクアップフレーム数は全ての無線通信装置で共通である。
図3は、本実施の形態に係る同期送信時のフレーム構造例を示す。
同期通信では、非特許文献2で規定されているウェイクアップフレーム数(以下、基準ウェイクアップシーケンスという)に、ランダム数のウェイクアップフレームを付加したウェイクアップシーケンスと、データフレームの2つに分けて送信を行う。
基準ウェイクアップシーケンスに付加されるウェイクアップフレームのフレーム数はランダムに決定されるので、無線通信装置ごと、ウェイクアップシーケンスの送信機会ごとに、ウェイクアップシーケンスのフレーム長は異なる。
図4は、ウェイクアップフレームの構造例を示す。
プリアンブルは、信号同期のために利用する。
SFD(Start Frame Delimiter)は、フレームの先頭であることを示す識別子である。
シーケンス番号はフレーム固有識別子である。
宛先アドレスは、フレームの送信先ノードのアドレスである。
送信元アドレスは、送信ノードのアドレスである。
フレーム種別は、フレームの種類を示すフィールドで、本フレームがウェイクアップフレームであることが判定可能なように、ウェイクアップフレームの識別子を入れて送信する。
RZtime(Rendezvous time)は、ウェイクアップシーケンスが終了するタイミングを示す時刻であり、この時刻に宛先ノードは、ACKフレームを送信する。RZtimeは、送信タイミングの例である。
FCS(Frame Check Sequnce)はデータ誤り検出を行うためのフィールドである。
RZtime以外は、一般の無線通信でも利用されているフィールドである。
図5は、本実施の形態に係る無線通信装置100の構成例を示す。
受信ブロック101は、物理インタフェースの管理、伝送制御手順の管理、ネットワーク接続手順の管理等を行いながら通信フレームを受信する。
受信ブロック101は、消費電力が非常に小さいSLEEPモードと、受信した信号の電波強度を測定するキャリアセンスモード、さらに、受信した信号を復調しフレーム受信が行える受信モードの3つの動作モードを持ち、図6及び図7に示すシーケンスを実行し、自分宛のデータフレームとウェイクアップフレームを受信した場合に、上位層処理ブロック105にデータフレーム、および、ウェイクアップフレームを出力する。
つまり、受信ブロック101は、後述する間欠動作制御ブロック104より検波タイミング(キャリアセンスタイミング)の到来を通知されるまではキャリアセンス処理及び通信フレームの受信を実施しないSLEEPモードで動作し、間欠動作制御ブロック104より検波タイミングの到来が通知された際にSLEEPモードを解除してキャリアセンス処理を開始し、キャリアセンス処理において所定レベル以上の電波強度を検出した際に受信モードに移行して通信フレーム(ウェイクアップフレーム)の受信を開始する。
また、受信ブロック101は、後述する上位層処理ブロック105によりSLEEPモードへの移行を指示された場合は、SLEEPモードに移行し、更に、上位層処理ブロック105によりSLEEPモードを解除して受信モードに移行するよう指示された場合は、受信モードに移行し、通信先の無線通信装置(通信先装置)からのデータフレームを受信する。
なお、上位層処理ブロック105からのSLEEPモードへの移行指示は、例えばウェイクアップフレームをコリジョンなく受信できた際やデータフレームの受信が完了した際に行われ、また、上位層処理ブロック105からの受信モードへの移行指示は、例えばウェイクアップフレームで指定されているRZtimeが到来した際に行われる。
受信ブロック101は、受信部の例である。
送信ブロック102は、物理インタフェースの管理、伝送制御手順の管理、ネットワーク接続手順の管理等を行いながら通信フレームを送信する。
送信ブロック102は、消費電力が非常に小さいSLEEPモードと、ウェイクアップシーケンスやデータフレームを送信する送信モードの2つの動作状態を持ち、上位層処理ブロック105から、動作コマンドと送信フレームを受け取って、図8及び図9に示す動作を実行する。
つまり、送信ブロック102は、受信ブロック101がウェイクアップフレームを受信している場合(無線通信装置100が図1の無線通信装置Aに相当する場合)は、ウェイクアップフレームで指定されているRZtimeが到来した際に上位層処理ブロック105からの指示に基づきSLEEPモードから送信モードに移行してACKフレームをウェイクアップフレームの送信元である通信先装置(図1の無線通信装置Bに相当)に送信する。
また、上位層処理ブロック105において送信対象のデータが存在する場合(無線通信装置100が図1の無線通信装置Bに相当する場合)は、上位層処理ブロック105からの指示に基づきSLEEPモードから送信モードに移行して通信先装置(図1の無線通信装置Aに相当)にウェイクアップフレームを送信し、また、RZtimeが到来した際に、送信対象のデータを含むデータフレームを通信先装置に送信する。
送信ブロック102は、送信部の例である。
スイッチ103は、送信ブロック102がフレームを出力している期間だけ、送信ブロック102からアンテナに信号が出力されるようになっており、それ以外は、アンテナから入力された信号を受信ブロック101に出力するようになっている。
間欠動作制御ブロック104は、検波タイミングの到来を検知し、受信ブロック101に検波タイミングの到来を通知する。
間欠動作制御ブロック104は、キャリアセンスタイミング検出部の例である。
上位層処理ブロック105は、無線通信装置100が図1の無線通信装置Aに相当する場合は、受信ブロック101がキャリアセンス処理の後初めてウェイクアップフレームをコリジョンなく受信した時点で受信ブロック101をSLEEPモードに移行させる。
なお、受信ブロック101のキャリアセンス処理時に受信ブロック101が2つ以上の装置からの電波を検出しコリジョンが発生している場合は、受信ブロック101に2つ以上の装置からのウェイクアップフレームの受信を開始させる。
そして、1つのノード装置のみがウェイクアップフレームの送信を継続し他のノード装置がウェイクアップフレームの送信を終了したため、受信ブロック101が1つのノード装置からのウェイクアップフレームのみを受信した際に受信ブロック101をSLEEPモードに移行させる。
また、上位層処理ブロック105は、受信ブロック101が受信したウェイクアップフレームで指定されているRZtimeが到来した際に、送信ブロック102をSLEEPモードから送信モードに移行させるとともに、ウェイクアップフレームに対する応答としてウェイクアップフレームの送信元である通信先装置(図1の無線通信装置Bに相当)にデータフレームの送信を許可するACKフレーム(アクノリッジフレーム)を送信ブロック102から通信先装置に送信させる。
更に、上位層処理ブロック105は、無線通信装置100が図1の無線通信装置Bに相当する場合は、ウェイクアップフレームの送信のために送信ブロック102をSLEEPモードから送信モードに移行させてウェイクアップフレームを送信させる。
また、ウェイクアップフレームで指定しているRZtimeが到来すると、上位層処理ブロック105は、通信先装置(図1の無線通信装置Aに相当)からのACKフレームの受信のために、受信ブロック101をSLEEPモードから受信モードに移行させてACKフレームを送信させる。
また、ACKフレームの受信後は、上位層処理ブロック105は、送信ブロック102からデータフレームを送信させる。
上位層処理ブロック105は、通信制御部の例である。
次に、図6及び図7を用いて受信ブロック101の動作(受信ステップ)を説明する。
受信ブロック101の初期状態は、SLEEPモード状態である(S601)。
この状態から、以下の3つの外部入力があった場合に動作を開始する(S602)。
(1)間欠動作制御ブロック104からの検波タイミング通知
(2)送信ブロック102からのキャリアセンス要求があった場合
(3)上位層処理ブロック105から受信起動要求があった場合
上記の(1)の場合は、間欠動作制御ブロック104が検波タイミングの到来を検出し(キャリアセンスタイミング検出ステップ)、検波タイミング通知が発行される(S603でYES)と、受信ブロック101は、キャリアセンスモードに移行する(S604)。
キャリアセンスにおいて所定レベル以上の電波強度を検出しない場合(S605でNO)は、受信ブロック101は、SLEEPモードに移行し(S601)、上記(1)〜(3)の入力待ちに戻る(S602)。
所定以上の電波強度を検出した場合(S605でYES)は、受信モードに移行し(S606)、ウェイクアップフレームの受信待ちをする(S607)。
ウェイクアップフレームを受信する前に電波が途切れた場合(S608でNO)、自分宛でないウェイクアップフレームを受信した場合(S609でNO)は、受信ブロック101は、再びSLEEPモードに移行し(S601)、外部入力待ちに戻る(S602)。
自分宛のウェイクアップフレームを受信した場合(S609でYES)は、受信ブロック101は、ウェイクアップフレームを上位層処理ブロック105に出力する(S610)。
この時点で、受信ブロック101は、上位層処理ブロック105からSLEEPモードへの移行が指示されか否かにより処理が異なる(S611)。
SLEEPモードへの移行が指示される場合はコリジョンなくウェイクアップフレームが受信できた場合であり、SLEEPモードへの移行が指示されない場合はウェイクアップフレーム受信においてコリジョンが発生している場合である。
上位層処理ブロック105からSLEEPモードへの移行を要求された場合(S612でNO)は、受信ブロック101はSLEEPモードに移行し(S601)、外部入力待ちに戻る(S602)。
一方、上位層処理ブロック105からSLEEPモードへの移行が指示されない場合(S612でYES)は、受信ブロック101は受信モードを継続し、受信したウェイクアップフレームを上位層処理ブロック105に出力する(S613)。
また、上記の(2)に該当する場合(S614でYES)は、受信ブロック101は、キャリアセンスモードに移行し(S616)、所定レベル以上の電波強度を検出しない場合は、キャリア検出なし出力を、所定以上の電波強度を検出した場合は、キャリア検出有り出力を送信ブロック102に出力する(S617)。
その後、SLEEPモードに移行する。
上記(2)の場合は、送信ブロック102がウェイクアップフレームを送信する際に他の無線通信装置とのコリジョンを回避する目的で受信ブロック101がキャリアセンスを行う。
上記(3)に該当する場合(S614でNO)は、受信ブロック101は、受信モードへ移行し(S615)、フレーム(ACKフレーム又はデータフレーム)を受信した場合は、受信したフレームを上位層処理ブロック105に出力する。
上位層処理ブロック105からSLEEPモードへの移行を要求された場合(S612でNO)は、受信ブロック101はSLEEPモードに移行し(S601)、外部入力待ちに戻る(S602)。
一方、上位層処理ブロック105からSLEEPモードへの移行が指示されない場合(S612でYES)は、受信ブロック101は受信モードを継続し、受信したフレーム(データフレーム)を上位層処理ブロック105に出力する(S613)。
次に、図8及び図9を用いて、送信ブロック102の動作(送信ステップ)について説明する。
送信ブロック102の初期状態は、SLEEPモード状態である(S801)。
送信ブロック102は、上位層処理ブロック105が出力する3種類のコマンドと送信フレームを受け取って動作する(S802)。
コマンドの種類は、以下のa)〜c)である。
a)非同期ウェイクアップシーケンス送信コマンド
b)同期ウェイクアップシーケンス送信コマンド
c)データフレーム送信コマンド
上記のa)の非同期ウェイクアップシーケンス送信コマンドを受け取った場合(S803でYES)は、送信ブロック102は、まず、ウェイクアップフレームの単位で送信タイミングを調整し(S804)、キャリアセンス要求を受信ブロック101に発行する(S805)。
受信ブロック101のキャリアセンスにより、他に送信しているノードがないことを確認したら(S806でYES)、送信ブロック102は、送信モードに移行して(S807)、図2の非同期ウェイクアップシーケンスを送信する(S808)。
非同期ウェイクアップシーケンスの長さ(非同期ウェイクアップフレームのフレーム数)は、予めシステムで決められているものとする。
非同期ウェイクアップシーケンスの送信が終わったら、送信ブロック102は無条件に、SLEEPモードに移行し(S801)、次のコマンド待ちを行う(S802)。
なお、送信ブロック102と受信ブロック101は、独立して動作し、それぞれのブロックのモードは別々に制御される。
また、上記b)の同期ウェイクアップシーケンス送信コマンドを受け取った場合(S809でYES)は、送信ブロック102は、まず、ウェイクアップシーケンス長(ウェイクアップフレームのフレーム数)を、乱数を用いて決定する(S810)。
次に、送信ブロック102は、宛先ノードの検波タイミング待ちを行い(S811)、検波タイミングに合わせて、キャリアセンス要求を受信ブロック101に発行する(S812)。
受信ブロック101のキャリアセンスにより、他に送信中のノードがいないことを確認したら(S813でYES)、送信ブロック102は送信モードに移行して(S814)、同期送信用のウェイクアップシーケンスを送信する(S815)。
なお、宛先ノードの検波タイミングは、上位層処理ブロック105が送信ブロック102に通知する。
同期送信用のウェイクアップシーケンスの送信が終わったら、送信ブロック102は無条件に、SLEEPモードに移行し(S801)、次のコマンド待ちを行う(S802)。
また、上記のc)のデータフレーム送信コマンドを受け取った場合は、送信ブロック102は、送信タイミングを調整し(S816)、キャリアセンス要求を受信ブロック101に発行する(S817)。
受信ブロック101のキャリアセンスにより、他に送信しているノードがないことを確認したら(S818でYES)、送信ブロック102は送信モードに移行して(S819)、データフレームを送信する(S820)。
送信するフレームは、上位層処理ブロック105が出力する。
データフレームの送信が終わったら、送信ブロック102は無条件に、SLEEPモードに移行し(S801)、次のコマンド待ちを行う(S802)。
また、図8及び図9では、図が複雑になるので省略しているが、上位層処理ブロック105からACKフレームの送信を指示を受けた場合には、送信ブロック102はACKフレームを送信する。
次に、上位層処理ブロック105の動作(通信制御ステップ)について説明する。
上位層処理ブロック105は、送信要求が生じた場合に、送信データと送信モードを送信ブロック102に出力する。
送信モードは、宛先ノードが間欠動作していない場合(宛先ノードが常時キャリアセンスを行っている場合)は、通常モードでデータ送信する。
また、宛先ノードが間欠動作しており、宛先ノードが検波するタイミングを知らない場合(宛先ノードが間欠にキャリアセンスを行っており、当該宛先ノードのキャリアセンスのタイミングが不明な場合)は、非同期モードでウェイクアップシーケンスの送信を行う。
また、宛先ノードが間欠動作しており、宛先ノードが検波するタイミングを知っている場合(宛先ノードが間欠にキャリアセンスを行っており、当該宛先ノードのキャリアセンスのタイミングを把握している場合)は、同期モードでウェイクアップシーケンスの送信を行う。
宛先ノードの検波タイミングを知る方法については、非特許文献2に示される方法を用いることが可能である。
また、上位層処理ブロック105が、受信ブロック101よりウェイクアップフレームを受信した場合は、受信ブロック101にSLEEP要求を発行し、RZtimeフィールドに示される値に従って、RZtime経過後に、送信ブロック102に対して、ウェイクアップフレームの送信元に対するACKフレームの送信を、通常送信モードで送信指示する。
また、上位層処理ブロック105は、同時に、受信ブロック101に対しては、受信起動要求を出力する(SLEEPモードから受信モードへの移行を要求する)。
また、上位層処理ブロック105は、ウェイクアップフレームの送信元ノードからのデータフレームの受信が完了したら、受信ブロック101に対して、SLEEP要求を発行する。
なお、上記において、ウェイクアップフレームの送信元ノードからのデータフレームが複数フレームある場合や、ウェイクアップフレームの送信元ノード以外のノードとも通信を行っている場合等、通信要求がある場合は、直ぐにSLEEPする必要が無く、通信相手局とのネゴシエーションを行った後、SLEEPさせても良い。
次に、隠れ端末問題により、受信ノードでコリジョンが発生する場合の動作について説明する。
2つの送信ノードAと送信ノードBが、お互いに電波の届かない位置にあり、お互いに電波の届く受信ノードCに同期送信を用いてデータ送信するケースについて説明する。
それぞれのノード位置と、電波の到達範囲を図10に示す。
なお、ノードA〜Cのそれぞれは、図5の無線通信装置100に相当する。
ノードAとノードBの両方で、同時にノードCへの通信要求が生じたとする。
それぞれのノードの上位層処理ブロック105は、同時に、送信ブロック102に対して、非同期送信で、ウェイクアップシーケンスの送信を指示する。
ノードAとノードBの送信ブロック102は、それぞれに、ウェイクアップフレーム単位でランダムに送信タイミングを調整した後、キャリアセンスした結果所定レベル以上の電波を検出しなければ、ウェイクアップシーケンスを送信する。
ここで、ノードAとノードBの送信開始タイミングは乱数により、ウェイクアップフレーム長の倍数時間分送信タイミングがずれることになる。
ノードAとノードBは、互いの送信する電波を検出することができないので、キャリアセンスの結果、キャリア無しとなり、両方のノードが送信することになる。
従って、ノードCの位置においては、ノードAとノードBが送信するウェイクアップシーケンスの一部、もしくは、全部でコリジョンが発生することになる。
ノードCは、一定間隔で、間欠動作制御ブロック104からの通知により、検波動作を実施している。
図11に示すように、検波した時点で、コリジョンが発生していないケースにおいては、ウェイクアップフレームを受信して、RZtimeで示される時間後に、ACKフレームを送信すればよい。
図11の例では、受信ノードCの検波タイミング時に送信ノードAはウェイクアップシーケンスを送信しているが、送信ノードBはウェイクアップシーケンスの送信を開始していない。
このため、受信ノードCは、送信ノードAからのウェイクアップフレームをコリジョンなく受信する。
また、受信ノードCでは、上位層処理ブロック105が送信ノードAからのウェイクアップフレームの受信と同時に受信ブロック101にSLEEPモードへの移行を指示するため、送信ノードBからのウェイクアップフレームは受信ノードCでは受信されない。
そして、受信ノードCでは、送信ノードAからのウェイクアップフレームで指定されているRZtimeが到来するまで待機し、RZtimeの到来により上位層処理ブロック105が送信ブロック102にACKフレームの送信を指示し、ACKフレームが送信ノードAに送信される。
なお、ACKフレームの送信のタイミングで、送信ノードBのウェイクアップシーケンスが継続している場合は、送信ノードBのウェイクアップシーケンスが終わってからACKフレームを送信するようにする。
送信ノード側では、ウェイクアップシーケンスに対するACKフレームのタイムアウト時間を充分確保しておくことで、RZtimeの経過後にもACKフレームを受信することが可能である。
このようにして、ACKフレームを受信した送信ノードAは、データフレームを送信することが可能となる。
また、送信ノードAからデータフレームを受信した後の検波タイミングにおいて受信ノードCが送信ノードBからのウェイクアップフレーム(リトライ)をコリジョンなく受信した場合には、上記と同様にRZtimeにおいて受信ノードCからACKフレームが送信され、ACKフレームを受信した送信ノードBがデータフレームを送信する。
また、図12のように、受信ノードCが検波した時点でコリジョンが発生している場合は、受信ノードCでは受信ブロック101のウェイクアップフレーム受信処理で、コリジョンが解消するまで、受信を継続するので、送信ノードAと送信ノードBのウェイクアップシーケンスの送信タイミングが同じでなければ、送信開始が遅かったノードのウェイクアップフレームを受信することが可能である。
具体的には、送信ノードAのウェイクアップシーケンスの送信タイミングが送信ノードBよりも遅いので、受信ノードCでは、送信ノードBのウェイクアップシーケンスの送信終了後に送信ノードAからのウェイクアップフレームをコリジョンなく受信することができる。
その後、受信ノードCでは、RZtimeの到来までは受信ブロック101をSLEEPモードにし、RZtimeの到来の際に、ACKフレームを送信することで、送信ノードAからのデータフレームを受信する。
また、ノードAとノードBの送信タイミングが全く同じになってしまった場合においても、リトライすることで、送信タイミングを調整しなおすので、データ通信が可能となる。
次に、同じノードA、B、Cの関係において、同期通信を用いた場合について述べる。
同期通信を用いた場合は、図3に示すフレームを送信することになる。
同期通信用のウェイクアップシーケンスは、基準ウェイクアップシーケンスに追加する追加分のウェイクアップフレーム数がランダムに決定されるので、図6及び図7の受信ブロック101の処理手順により、追加分の多い送信ノードのウェイクアップフレームを受信することが可能であり、以下、非同期通信と同じ手順で、データの送受信が可能となる。
具体例を図13に示す。
図13の例では、受信ノードCの検波タイミングに同期させて、送信ノードA及び送信ノードBがウェイクアップシーケンスを送信するため、コリジョンが発生している。
受信ノードCでは受信ブロック101がコリジョンが解消するまで、受信を継続する。
そして、追加分のウェイクアップフレーム数の少ない送信ノードBのウェイクアップシーケンスが先に終了するため、受信ノードCでは、送信ノードAからのウェイクアップフレームをコリジョンなく受信する。
その後、受信ノードCでは、RZtimeの到来までは受信ブロック101をSLEEPモードにし、RZtimeの到来の際に、ACKフレームを送信することで、送信ノードAからのデータフレームを受信する。
このように、本実施の形態では、受信ブロックがウェイクアップフレームを受信した場合にウェイクアップフレームで指定されているタイミングまで受信ブロックをスリープモードにしてコリジョンを発生させないようにし、ウェイクアップフレームで指定されたタイミングが到来した際に、受信ブロックのスリープモードを解除してデータフレームを受信させるようにしている。
このため、コリジョンなくウェイクアップフレームを受信した時点以降のコリジョンの発生を回避することができるため、長期間に渡って送信タイミングを分散させる必要がなく、低消費電力化とリアルタイム性を両立させて隠れ端末問題を有効に解消することができる。
また、キャリアセンスの際にコリジョンが発生していても、コリジョンが解消するまでウェイクアップフレームの受信を継続させ、最後まで送信を続けているノードからのウェイクアップフレームのみを受信するため、長期間に渡って送信タイミングを分散させる必要がなく、低消費電力化とリアルタイム性を両立させて隠れ端末問題を有効に解消することができる。
以上、本実施の形態では、
間欠受信機能を有する無線通信装置および、無線受信ブロックであって、一定周期で無線信号の検波処理を行い、検波した場合に、受信処理を行い、受信装置を起床させるためのウェイクアップフレームを受信した場合に起床する受信機能を備え、
ウェイクアップフレームの受信に際しては、コリジョンが発生していると予想される場合に、受信を継続して、コリジョンが解消した際に、ウェイクアップフレームを受信する無線通信装置、および、無線受信ブロックを説明した。
また、本実施の形態では、
通信要求が生じた場合に、一定期間、連続してウェイクアップフレームを送信する、ウェイクアップシーケンスを実行する無線通信装置、および、無線送信ブロックであって、
送信に際して、乱数を用いて、ウェイクアップフレーム長単位で、送信タイミングを変更する無線通信装置、および、無線送信ブロックを説明した。
また、本実施の形態では、
通信要求が生じた場合に、受信側の無線通信装置が検波処理を実施するタイミングに合わせて、ウェイクアップシーケンスを実行する無線通信装置および、無線送信ブロックであって、
乱数を用いて、ウェイクアップシーケンスを延長する、無線通信装置、および、無線送信ブロックを説明した。
また、本実施の形態では、
ウェイクアップフレームを受信した場合に、ウェイクアップフレームを送信した無線通信装置に、通信データを送信して良いことを意味するアクノリッジフレームを送信する無線通信装置と、
アクノリッジフレームを受信した場合に、通信データを送信する無線通信装置により構成される無線通信システムを説明した。
また、本実施の形態では、通信が完了したら、再び、間欠受信動作に戻る無線通信装置を説明した。
実施の形態2.
実施の形態1では、ウェイクアップシーケンスにおいて、隠れ端末問題によるコリジョンが発生した場合に、どちらか一方の送信ノードとデータ通信をする方法について述べたが、本実施の形態では、一方のノードとのデータ通信を実施した後、ウェイクアップシーケンスをリトライすることなく、他方のノードともデータ通信を行う方法について述べる。
本実施の形態に係る無線通信装置100の構成は、図5に示したものと同様である。
但し、本実施の形態では、上位層処理ブロック105は、ウェイクアップフレームを受信し、RZtimeにおいて受信ブロック101に受信起動要求を発行して、通信相手ノードからデータフレームを受信した後、通信要求の有無の確認を自身の周辺ノードに対して実施する。
つまり、本実施の形態に係る上位層処理ブロック105は、受信ブロック101がデータフレームの受信を完了した際に、データフレームを送信したノード装置以外のノード装置にデータフレームの送信の要否を問い合わせる通信要求確認フレームを送信ブロック102から送信させる。
送信ブロック102は、通常送信モードで、通信要求確認フレームをブロードキャスト送信する。
また、上位層処理ブロック105は、受信ブロック101を受信モード状態に維持し、通信要求確認フレームに対する応答フレームを受信させる。
通信要求確認フレームに対する応答が無い場合に、上位層処理ブロック105は、受信ブロック101にSLEEP要求を発行する。
通信要求確認フレームに応答があった場合は、上位層処理ブロック105は、応答があったノードに対して、データフレームの送信を許可する通信許可フレームを送信ブロック102から送信させる。
一方、送信側ノードの動作は、ウェイクアップシーケンスを実施した後、ACKフレームが受信できなくても、一定期間、受信を継続する(受信ブロック101に対してSLEEP要求を行わない)。
受信継続中に、通信要求確認フレームを受信したら、上位層処理ブロック105は、通信要求確認フレームに対する応答フレームを送信ブロック102から送信し、通信許可フレームを受信したら、データフレームを送信ブロック102から送信する。
二つの送信ノードがウェイクアップシーケンスの送信を全く同じタイミングで開始し、終了した場合は、受信ノードから通信要求確認が送信されない。
そのため、送信ノードは、一定期間、受信を継続し、通信要求確認フレームを受信できない場合は、ウェイクアップシーケンスのリトライを実施する。
また、上記に代えて、ウェイクアップフレームの受信がコリジョンと思われる要因でできなかった場合に、受信側のノードにおいて、受信ブロック101がコリジョン検出を出力するようにし、コリジョン検出が出力された場合は、上位層処理ブロック105が、通信要求確認フレームを送信するようにしても良い。
以上、本実施の形態では、
通信が完了したら、間欠受信動作に戻る前に、他の通信装置に対して、通信要求の有無を確認して、通信要求が無い場合に、間欠動作に戻り、通信要求がある場合は、その通信装置に通信許可を与え、自身は受信を継続する無線通信装置と、
ウェイクアップシーケンスを実施した結果、アクノリッジフレームが受信できなかった場合に、継続して受信動作を行い、上記、通信要求の有無の確認の際に、通信要求があることを通知し、通信許可が与えられた場合に通信データを送信する無線通信装置を説明した。
実施の形態3.
フレームに優先度をつけることで、リアルタイム性を強化することが可能になる。
そこで、図3のウェイクアップシーケンスの追加分を、優先度が高いフレーム程長くすることで、優先的に送受信することが可能となる。
つまり、本実施の形態では、上位層処理ブロック105は、例えばデータフレームで送信する実データの優先度が高くなるほどウェイクアップフレームの個数が多くなるようにして送信ブロック102が連続送信するウェイクアップフレームの個数を決定する。
そして、送信ブロック102は、上位層処理ブロック105により決定された個数分のウェイクアップフレームを連続送信する。
なお、上位層処理ブロック105が、ウェイクアップフレームを出力する際に、優先度も同時に出力するものとする。
優先度は、実データの属性、システムやノードの状況やフレーム種類などによって、予めシステムで決定されているものとする。
以上、本実施の形態では、
優先度の高さに応じて、延長するウェイクアップシーケンスを長く設定する無線通信装置を説明した。
なお、本明細書では、無線通信装置を例にして説明を行っているが、適用対象は無線通信装置に限られず、有線の通信装置についても上述で説明した内容を適用することができる。
最後に、実施の形態1〜3に示した無線通信装置100のハードウェア構成例について説明する。
図14は、実施の形態1〜3に示す無線通信装置100のハードウェア資源の一例を示す図である。
なお、図14の構成は、あくまでも無線通信装置100のハードウェア構成の一例を示すものであり、無線通信装置100のハードウェア構成は図14に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
図14において、無線通信装置100は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。
CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)と接続していてもよい。
また、無線通信装置100は、これらのハードウェアデバイス以外に、非接触IC(Integrated Circuit)カード、カメラ、バイブレータ、加速度センサ等を備えていてもよい。
また、磁気ディスク装置920の代わりに、SSD(Solid State Drive)、光ディスク装置、メモリカード(登録商標)読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
通信ボード915、キーボード902、マウス903、FDD904などは、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901などは、出力装置の一例である。
例えば、通信ボード915は、公衆無線網通信の他、無線LAN(ローカルエリアネットワーク)、赤外線通信等に対応するインタフェースを有していてもよい。
また、公衆無線網通信や無線LAN等を介して、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、SAN(ストレージエリアネットワーク)などに接続することも可能である。
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。
プログラム群923のプログラムは、CPU911がオペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922を利用しながら実行する。
また、RAM914には、CPU911に実行させるオペレーティングシステム921のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。
また、RAM914には、CPU911による処理に必要な各種データが格納される。
また、ROM913には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが格納され、磁気ディスク装置920にはブートプログラムが格納されている。
無線通信装置100の起動時には、ROM913のBIOSプログラム及び磁気ディスク装置920のブートプログラムが実行され、BIOSプログラム及びブートプログラムによりオペレーティングシステム921が起動される。
上記プログラム群923には、実施の形態1〜3の説明において「〜ブロック」、「〜部」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、実施の形態1〜3の説明において、「〜の判断」、「〜の調整」、「〜の検出」、「〜の比較」、「〜の更新」、「〜の設定」、「〜の登録」、「〜の選択」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。
「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。
ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出される。
そして、読み出された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。
抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1〜3で説明しているフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示す。
データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。
また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
また、実施の形態1〜3の説明において「〜ブロック」、「〜部」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。
すなわち、実施の形態1〜3で説明したフローチャートに示すステップ、手順、処理により、本発明に係る通信方法を実現することができる。
また、「〜ブロック」、「〜部」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。
或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。
プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。
すなわち、プログラムは、実施の形態1〜3の「〜ブロック」、「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1〜3の「〜ブロック」、「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
このように、実施の形態1〜3に示す無線通信装置100は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、マウス、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード等を備えるコンピュータである。
そして、上記したように「〜ブロック」、「〜部」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
100 無線通信装置、101 受信ブロック、102 送信ブロック、103 スイッチ、104 間欠動作制御ブロック、105 上位層処理ブロック。

Claims (16)

  1. 間欠に到来するキャリアセンスタイミングの到来を検出し、キャリアセンスタイミングの到来を通知するキャリアセンスタイミング検出部と、
    キャリアセンスタイミングの到来を通知されるまではキャリアセンス処理及び通信フレームの受信を実施しないスリープモードで動作し、キャリアセンスタイミング検出部よりキャリアセンスタイミングの到来が通知された際にスリープモードを解除してキャリアセンス処理を開始し、キャリアセンス処理において所定レベル以上の電波を検出した際に通信フレームの受信を開始する受信部と、
    所定のアクノリッジフレームを送信する送信部と、
    前記受信部がキャリアセンス処理の後、実データが含まれるデータフレームに先立つ通信フレームであって前記アクノリッジフレームの送信タイミングが指定されているウェイクアップフレームをコリジョンなく受信した際に前記受信部をスリープモードに移行させ、前記受信部がコリジョンなく受信したウェイクアップフレームで指定されている送信タイミングが到来した際に、前記ウェイクアップフレームに対する応答として前記ウェイクアップフレームの送信元である通信先装置にデータフレームの送信を許可するアクノリッジフレームを前記送信部から前記通信先装置に送信させるとともに前記受信部のスリープモードを解除して前記受信部に前記通信先装置からのデータフレームを受信させる通信制御部とを有することを特徴とする通信装置。
  2. 前記通信制御部は、
    前記受信部のキャリアセンス処理時に前記受信部が2つ以上の装置からの電波を検出しコリジョンが発生している場合に、前記受信部にウェイクアップフレームの受信を開始させ、1つの装置のみがウェイクアップフレームの送信を継続し他の装置がウェイクアップフレームの送信を終了したため前記受信部が前記1つの装置からのウェイクアップフレームをコリジョンなく受信した際に前記受信部をスリープモードに移行させることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記通信制御部は、
    前記受信部が1つの装置からのウェイクアップフレームをコリジョンなく受信した後に他の装置からウェイクアップフレームが送信され、アクノリッジフレームの送信タイミング時にも前記他の装置からウェイクアップフレームが継続して送信されている場合に、前記他の装置からのウェイクアップフレームの送信が終了した後に、前記送信部から前記1つの装置にアクノリッジフレームを送信させることを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記通信制御部は、
    連続送信された複数のウェイクアップフレームのうちの1つを前記受信部がコリジョンなく受信した時点で前記受信部をスリープモードに移行させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の通信装置。
  5. 前記通信制御部は、
    前記受信部がデータフレームの受信を完了した際に前記受信部をスリープモードに移行させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の通信装置。
  6. 前記通信制御部は、
    前記受信部がデータフレームの受信を完了した際に、
    前記通信先装置以外の装置にデータフレームの送信の要否を問い合わせる通信要求確認フレームを前記送信部から送信させ、
    前記受信部を通信フレームを受信可能な状態に維持し、前記通信要求確認フレームに対する応答フレームを受信させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の通信装置。
  7. 前記通信制御部は、
    前記受信部が前記通信要求確認フレームに対する応答フレームを受信した場合に前記応答フレームの送信元の装置に、データフレームの送信を許可する通信許可フレームを前記送信部から送信させ、
    前記応答フレームの送信元の装置からのデータフレームを前記受信部に受信させることを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  8. 間欠にキャリアセンスを行う通信先装置に対して、実データが含まれるデータフレームを送信する通信装置であって、
    データフレームの送信に先立ち、前記通信先装置がデータフレームの送信を許可する場合に送信するアクノリッジフレームの送信タイミングを指定するウェイクアップフレームの送信を指示する通信制御部と、
    前記通信制御部からの指示に基づき、前記通信先装置に対して複数のウェイクアップフレームを連続送信し、前記通信先装置からのアクノリッジフレームが受信された際に前記通信先装置に対してデータフレームを送信する送信部と、
    前記ウェイクアップフレームに対する応答として前記送信タイミング以降に前記通信先装置から送信されたアクノリッジフレームを受信する受信部とを有することを特徴とする通信装置。
  9. 前記通信制御部は、
    データフレームで送信する実データの優先度が高くなるほどウェイクアップフレームの個数が多くなるようにして前記送信部が連続送信するウェイクアップフレームの個数を決定し、
    前記送信部は、
    前記通信制御部により決定された個数分のウェイクアップフレームを連続送信することを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
  10. 前記通信制御部は、
    乱数を用いて前記送信部が連続送信するウェイクアップフレームの個数を決定し、前記通信先装置がキャリアセンスを行うタイミングに合わせて前記送信部に決定した個数分のウェイクアップフレームの送信を指示し、
    前記送信部は、
    前記通信制御部から指示されたタイミングにて、前記通信制御部により決定された個数分のウェイクアップフレームを連続送信することを特徴とする請求項8又は9に記載の通信装置。
  11. 前記通信制御部は、
    前記通信先装置がキャリアセンスを行うタイミングが不明な場合に、乱数を用いてウェイクアップフレームの送信タイミングを決定し、決定した送信タイミングにおいて前記送信部にウェイクアップフレームの送信を指示し、
    前記送信部は、
    前記通信制御部から指示されたタイミングにて、所定個数分のウェイクアップフレームを連続送信することを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の通信装置。
  12. 前記受信部は、
    前記通信先装置からアクノリッジフレームを受信しない場合に、データフレームの送信の要否を問い合わせる通信要求確認フレームを前記通信先装置から受信する場合があり、
    前記通信制御部は、
    前記受信部が通信要求確認フレームを受信した場合に、通信要求確認フレームに対する応答フレームを前記送信部から前記通信先装置に送信させ、前記送信部による応答フレームの送信後に前記受信部が前記通信先装置から通信許可フレームを受信した場合に、データフレームを前記送信部から前記通信先装置に送信させることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の通信装置。
  13. コンピュータが、間欠に到来するキャリアセンスタイミングの到来を検出するキャリアセンスタイミング検出ステップと、
    前記コンピュータが、キャリアセンスタイミングの到来を検出するまではキャリアセンス処理及び通信フレームの受信を実施しないスリープモードを維持し、キャリアセンスタイミング検出ステップよりキャリアセンスタイミングの到来が検出された際にスリープモードを解除してキャリアセンス処理を開始し、キャリアセンス処理において所定レベル以上の電波を検出した際に通信フレームの受信を開始する受信ステップと、
    前記コンピュータが、所定のアクノリッジフレームを送信する送信ステップと、
    前記受信ステップにおけるキャリアセンス処理の後、前記コンピュータが前記受信ステップにより、実データが含まれるデータフレームに先立つ通信フレームであって前記アクノリッジフレームの送信タイミングが指定されているウェイクアップフレームをコリジョンなく受信した際に、前記コンピュータはスリープモードに移行し、コリジョンなく受信したウェイクアップフレームで指定されている送信タイミングが到来した際に、前記ウェイクアップフレームに対する応答として前記ウェイクアップフレームの送信元である通信先装置にデータフレームの送信を許可するアクノリッジフレームを前記送信ステップにより前記通信先装置に送信するとともにスリープモードを解除して前記受信ステップにより前記通信先装置からのデータフレームを受信する通信制御ステップとを有することを特徴とする通信方法。
  14. 間欠にキャリアセンスを行う通信先装置に対して、実データが含まれるデータフレームを送信するコンピュータが行う通信方法であって、
    データフレームの送信に先立ち、前記コンピュータが、前記通信先装置がデータフレームの送信を許可する場合に送信するアクノリッジフレームの送信タイミングを指定するウェイクアップフレームの送信を指示する通信制御ステップと、
    前記コンピュータが、前記通信制御ステップの指示に基づき、前記通信先装置に対して複数のウェイクアップフレームを連続送信し、前記通信先装置からのアクノリッジフレームが受信された際に前記通信先装置に対してデータフレームを送信する送信ステップと、
    前記コンピュータが、前記ウェイクアップフレームに対する応答として前記送信タイミング以降に前記通信先装置から送信されたアクノリッジフレームを受信する受信ステップとを有することを特徴とする通信方法。
  15. 間欠に到来するキャリアセンスタイミングの到来を検出するキャリアセンスタイミング検出ステップと、
    キャリアセンスタイミングの到来を検出するまではキャリアセンス処理及び通信フレームの受信を実施しないスリープモードを維持し、キャリアセンスタイミング検出ステップよりキャリアセンスタイミングの到来が検出された際にスリープモードを解除してキャリアセンス処理を開始し、キャリアセンス処理において所定レベル以上の電波を検出した際に通信フレームの受信を開始する受信ステップと、
    所定のアクノリッジフレームを送信する送信ステップと、
    前記受信ステップにおけるキャリアセンス処理の後、実データが含まれるデータフレームに先立つ通信フレームであって前記アクノリッジフレームの送信タイミングが指定されているウェイクアップフレームをコリジョンなく受信した際に、スリープモードに移行し、コリジョンなく受信したウェイクアップフレームで指定されている送信タイミングが到来した際に、前記ウェイクアップフレームに対する応答として前記ウェイクアップフレームの送信元である通信先装置にデータフレームの送信を許可するアクノリッジフレームを前記送信ステップにより前記通信先装置に送信するとともにスリープモードを解除して前記受信ステップにより前記通信先装置からのデータフレームを受信する通信制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  16. 間欠にキャリアセンスを行う通信先装置に対して、実データが含まれるデータフレームを送信するコンピュータに、
    データフレームの送信に先立ち、前記通信先装置がデータフレームの送信を許可する場合に送信するアクノリッジフレームの送信タイミングを指定するウェイクアップフレームの送信を指示する通信制御ステップと、
    前記通信制御ステップの指示に基づき、前記通信先装置に対して複数のウェイクアップフレームを連続送信し、前記通信先装置からのアクノリッジフレームが受信された際に前記通信先装置に対してデータフレームを送信する送信ステップと、
    前記ウェイクアップフレームに対する応答として前記送信タイミング以降に前記通信先装置から送信されたアクノリッジフレームを受信する受信ステップとを実行させることを特徴とするプログラム。
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