JP2011253138A - 走査光学装置及びこれを搭載した画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】筐体(30)と、筐体内に取り付けられており、複数個の光源(40)からの走査光を所定方向に偏向走査する回転多面鏡(42)、及びモータ軸(46)を介してこの回転多面鏡を回転駆動させる駆動モータ(45)や回路基板(48)をそれぞれ搭載した駆動ユニット(44)と、駆動ユニットの全体を保持する金属製の保持部材(70)と、保持部材と金属製の画像形成装置本体(2)との双方に接触し、保持部材の全体を支持する熱伝導性の高い板状の緩衝材(76)とを具備する。
【選択図】図4
Description
上述した走査光学装置では、外部からの空気を利用して筐体内を冷却する手法が一般的であるものの、当該手法では筐体内の雰囲気温度を効果的に下げられないことがある。小容積の筐体ではその雰囲気温度が上昇し易く、また、画像形成装置本体内に配置された走査光学装置の位置によっては導入空気の温度が既に高い場合もあるからである。
回転多面鏡はモータ軸の回転によって駆動するが、このモータ軸の回転に伴って振動が発生する。当該振動は筐体に伝達されるため、走査光による画像の書き出し位置が安定しないという懸念がある(ジッタ画像の発生)。
さらに、この広い面積を有した緩衝材は熱伝導性の高いものであり、駆動ユニット側で生じた熱を画像形成装置本体、つまり、筐体の外部に直ちに放出できる。したがって、従来の如く筐体の材質を画像形成装置本体の熱膨張率に近いものを選択する必要がなく、また、単に送風機からの冷却風で筐体を冷やす場合に比して、筐体の熱変形も確実に回避でき、色ずれ画像の発生による画質低下も防止できる。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、保持部材が放熱フィンを備えており、放熱フィンが緩衝材による放熱機能を補助できるため、筐体内の雰囲気温度をより一層効果的に下げることができる。
第4の発明によれば、第1から第3の発明の作用に加えてさらに、ジッタ画像や色ずれ画像による画質低下を防止し、良好な画質が得られることから、画像形成装置の信頼性向上に寄与する。
図1は、本実施例であるカラープリンタの構成図である。同図に示された断面はプリンタ1の左側面からみたものである。このため、プリンタ1の前面は同図中の右側に、背面は左側にそれぞれ位置する。このプリンタ1は装置本体(画像形成装置本体)2を備え、装置本体2の上部には排紙トレイ92が設けられる。この排紙トレイ92の近傍には、使用者の各種操作に供される複数の操作キーや、各種情報を表示する画面を配置したフロントカバー81が設けられている。
詳しくは、同図でみて収容部82の右上方には給紙ローラ83が設けられ、用紙は給紙カセット3の右上方に向けて送出され、この送出された用紙は装置本体2の内部でプリンタ1の前面に沿って上方に向けて搬送される。なお、給紙カセット3は、プリンタ1の前面側、つまり、図1において右方向に向けて引き出し可能に構成されており、この引き出した状態にて、収容部82に新たな用紙を補充したり、用紙を別の種類の用紙に入れ替え可能となる。
これら各ドラム10の表面に形成されたトナー像は、中間転写ベルト9に順次転写され、1ページ分のトナー像として重ね合わされる。転写部12には転写ローラ13が備えられ、この転写ローラ13は転写ベルト9に対して斜め下方から圧接可能に構成されている。これら転写ベルト9と転写ローラ13との間を用紙が通過すると、転写ベルト9に重ね合わされたトナー像が用紙に転写される。
本実施例では、転写部12と手差しトレイ80との間に両面印刷用の搬送路91が形成されている。この搬送路91は、排出分岐部90から装置本体2の前面側で分岐して下方に向けて延び、レジストローラ5の上流側に連結している。
なお、図3ではハウジング30内の構造の説明を容易にするために図示を省略しているが、図4に示される如くハウジング30はカバー61u,62dを有し、これら正面31、背面32、側面33a,33bの一端は、所定位置にスリット62a,62bを有したカバー61uに、一方、正面31、背面32、側面33a,33bの他端はカバー62dにそれぞれ当接している。
詳しくは、本実施例の仕切り板36は、正面31、背面32、側面33a,33bの高さ方向でみた略中央位置に連なり(図4の断面視でH型構造)、カバー61u,62dに対して略平行に延びている。
より具体的には、第1階層61は、カバー61u、正面31、背面32、側面33a,33b及び高温側の基準座面36uで囲まれた空間である。一方、第2階層62は、低温側の基準座面36d、正面31、背面32、側面33a,33b及びカバー62dで囲まれた空間である。
つまり、このプリンタ1には、図1の左側に示された例えばイエロー及びマゼンタの画像に対応する露光装置6Aと、図1の右側に示された例えばシアン及びブラックの画像に対応する露光装置6Bとが別個に搭載されている。
この露光装置6Aの2個の光源40は、正面31にてハウジング30の外側に並設されており、イエロー用のレーザダイオード(LD)と、マゼンタ用のLDとからなり、独立した各LDから可視領域の光ビームがそれぞれハウジング30の内部の光偏向器に向けて照射される。
駆動ユニット44はモータ軸46に連結する駆動モータ45を有し、このモータ45は、集積回路や抵抗等の電装部品49とともに矩形状の回路基板48に実装される(図5)。なお、この図5は図4の回路基板48を側面33bからみたものである。
また、仕切り板36にはその中央付近から背面32に向けて開口39が形成されており(図3〜5)、駆動ユニット保持部70に載置された回路基板48、及びこの回路基板48に搭載された駆動モータ45やポリゴンミラー42等は開口39の内側から突出して第1階層61に配置される。
これらイエロー用及びマゼンタ用のfθレンズ50a,50bは、第1階層61に設けられ、ポリゴンミラー42を挟んで副走査方向に沿ってそれぞれ配置されており、例えばイエロー用のfθレンズ50aは図3,4でみてポリゴンミラー42の左側に、マゼンタ用のfθレンズ50bはポリゴンミラー42の右側に並設される。
また、イエロー用の折り返しミラー52a,54a,56aは、図4にも示される如く、ポリゴンミラー42を挟んで左側に設けられる。
これに対し、折り返しミラー54a,56aは第2階層62に設けられている。
同じくコントローラ20からの信号に基づいて、モータ軸46が駆動モータ45の動力を受けて高速回転すると、ポリゴンミラー42が高速回転する。
ポリゴンミラー42で反射された各レーザ光は、対応のfθレンズ50a,50b、51a,51bでそれぞれ等速度に偏向される。
続いて、各レーザ光は、折り返しミラー54a,54bでハウジング30の内部に向けてそれぞれ反射される。その後、各折り返しミラー56a,56bにて再び上方に向けて折り返され、仕切り板36のスリット38a,38b及びカバー61uのスリット62a,62bを経由してイエロー用のドラム10の表面や、マゼンタ用のドラム10の表面にそれぞれ到達する。
詳しくは、図5及び図6に示されるように、駆動ユニット保持部70は、駆動ユニット44の全重量、より具体的には、上述した回路基板48に搭載された駆動モータ45、ポリゴンミラー42や電装部品49等の全重量を支えるユニット載置面72を有し、回路基板48の周縁を載置可能な広い面積で構成されている。
さらに、ユニット載置面72の外側には仕切り板支持面71が形成されており、この仕切り板支持面71は、開口39の外側にて低温側の基準座面36dに当接している(図5)。このため、開口39は駆動ユニット保持部70で塞がれ、ポリゴンミラー42等は開口39から上方に向けて突出して第1階層61に配置される。
この例の放熱フィン73は、スリット37a,38aや折り返しミラー52a,54a,56a等の配置方向と同様に主走査方向に沿って延びており(図5,6)、第1階層61で云えば、ポリゴンミラー42から電装部品49に亘る位置に設けられる。
さらに、駆動ユニット保持部70の下側、当該実施例で云えば放熱フィン73の下端73dは板状のクッション材(緩衝材)76に連結されている(図5,6)。
また、本実施例のクッション材76は放熱フィン73の周縁を載置可能な広い面積で構成されており、その上面76uが放熱フィン73の下端73dの総てに接触する。
つまり、露光装置6A,6Bを装置本体2に設置する際には、ハウジング30の外部に露出した放熱フィン73と装置本体2の金属部分との間に、クッション材76を挟ませてから装置本体2に固定することになる。
詳しくは、各感光体ドラム10に対しては、帯電器85がドラム10の表面をそれぞれ帯電し、露光装置6がドラム10の表面にレーザ光をそれぞれ照射すると、各ドラム10の表面には静電潜像が作られ、この静電潜像から各色のトナー像が形成される。
その後、この用紙は未定着トナー像を担持した状態で定着部14に向けて送られ、この定着部14にて加熱及び加圧され、トナー像が定着される。次いで、定着部14から送出された用紙は排出ローラ16で排紙トレイ92に排出される。
ポリゴンミラー42はモータ軸46の回転によって駆動するが、このモータ軸46の回転に伴って振動が発生する。当該振動はスリット37a,37b等を備えた仕切り板36から折り返しミラー52a,52b等の樹脂製のミラー支持部材に容易に伝達されるため、走査光による画像の書き出し位置が安定しないという懸念がある(ジッタ画像の発生)。
さらに、この広い面積を有したクッション材76は熱伝導性の高いものであり、駆動ユニット44側で生じた熱を装置本体2、つまり、ハウジング30の外部に直ちに放出できる。したがって、従来の如くハウジングの材質を装置本体の熱膨張率に近いものを選択する必要がなく、また、単に送風機からの冷却風でハウジングを冷やす場合に比して、ハウジングの熱変形も確実に回避でき、色ずれ画像の発生による画質低下も防止できる。
さらに、ハウジング30は断面視H型構造であり、この露光装置6の小型化や低背化への要求を実現できる。そして、このハウジング30内は仕切り板36によって第1階層61と第2階層62とに区画され、駆動ユニット保持部70に載置されたポリゴンミラー42は開口39から突出して第1階層61に配置される。ポリゴンミラー42からの走査光は、第1階層61の折り返しミラー52a,52b等及びスリット37a,37bを経由して第2階層62に向かう。
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施例の露光装置6には2個の光源40が設置されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、1台の露光装置6に4個の光源40が設置されていても良い。
さらに、上記実施例では第2階層62にも折り返しミラー54a,54b,56a,56bが設置されているものの、第2階層62には光学系を設けなくても良い。
さらにまた、本発明の筐体は断面視H型構造に限らない。換言すれば、筐体を第1階層のみで構成させ、上記仕切り板36がハウジングの底面に相当する場合には、保持部材は、ハウジングの外側にて当該ハウジングの底面をその下側から支持し、シリコンゲルシートはこれら保持部材と装置本体2との間に挟み込めば良い。
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、ジッタ画像及び色ずれ画像の発生の双方を確実に防止できるとの効果を奏する。
2 装置本体(画像形成装置本体)
6 露光装置(走査光学装置)
10 感光体ドラム(画像担持体)
30 ハウジング(筐体)
31 正面(周壁)
32 背面(周壁)
33a,33b 側面(周壁)
36 仕切り板(板状の仕切り部)
36d 低温側の基準座面(第2階層に対峙する面)
37a,37b スリット(孔)
39 開口
40 レーザダイオード(光源)
42 ポリゴンミラー(回転多面鏡)
44 駆動ユニット
45 駆動モータ
46 モータ軸
48 回路基板
52a,52b 折り返しミラー(光学系)
61 第1階層
62 第2階層
70 駆動ユニット保持部(保持部材)
73 放熱フィン
76 クッション材(緩衝材)
Claims (4)
- 筐体と、
前記筐体内に取り付けられており、複数個の光源からの走査光を所定方向に偏向走査する回転多面鏡、及びモータ軸を介してこの回転多面鏡を回転駆動させる駆動モータや回路基板をそれぞれ搭載した駆動ユニットと、
前記駆動ユニットの全体を保持する金属製の保持部材と、
前記保持部材と金属製の画像形成装置本体との双方に接触し、前記保持部材の全体を支持する熱伝導性の高い板状の緩衝材と
を具備することを特徴とする走査光学装置。 - 請求項1に記載の走査光学装置であって、
前記保持部材は、前記駆動ユニットから前記緩衝材に向けて延び、前記筐体の外部の空気に接触する放熱フィンを備えることを特徴とする走査光学装置。 - 請求項1又は2に記載の走査光学装置であって、
前記筐体は、その周壁の内側を第1階層及び第2階層に区画するとともに、これら第1階層と第2階層とを連通して光路をなす孔、及び前記回転多面鏡をこの第1階層に配置させる開口がそれぞれ形成され、前記回転多面鏡からの走査光を前記第1階層から前記孔に向けて折り返す光学系を有した板状の仕切り部を備えており、前記保持部材は、前記仕切り部のうち第2階層に対峙する面を支持して前記開口を塞ぎ、前記回転多面鏡をこの第1階層に配置させることを特徴とする走査光学装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の走査光学装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置であって、
前記回転多面鏡で偏向走査された走査光を画像担持体の表面に照射して静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーで現像したトナー像が記録材に転写されていることを特徴とする画像形成装置。
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