JP2011252646A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストがかかる高耐電圧の部品又は保護部品を搭載する必要がない空気調和機を得ることを目的としている。
【解決手段】圧縮機を制御する室外機制御部10と、室内機制御基板1とを有する空気調和機100において、室内機制御基板1は、交流電源を供給する第1電源供給線N1及び第2電源供給線N2と、通信線COMに接続される第1接点7a、通信回路部に接続される第2接点7b、第1電源供給線N1に接続される第3接点7c、及び第1接点7aと第2接点7bとの導通と、第1接点7aと第3接点7cとの導通を切り替えるコイル7dを有する1c接点リレー7と、1c接点リレー7の第2接点7b及び第1接点7aと通信線COMとを介して室外機制御部10と通信する通信回路部8と、通信回路部8に通信情報を出力するとともに、コイル7dを制御するマイコン9と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機に関するものである。
空気調和機は、室内機と、室外機を備えており、室内機及び室外機に電源を供給する電源供給線と、室内機及び室外機の通信及び電源を室外機に給電することを兼ねた伝送線と、を有しているものが各種提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような空気調和機において、待機運転状態のときは、室外機に給電しないようにし、動作を開始する運転状態のときは、室内機から室外機へと電源を供給するようにしている。
具体的には、このような空気調和機の室内機には、1a接点リレーが設けられており、待機運転状態においては、マイコンによって、リレーは開放状態になるように制御される。つまり、待機運転状態においては、電源供給線と伝送線が、非導通になるので、室外機には電源が給電されない。一方、運転状態においては、マイコンによって、リレーは導通するように制御される。つまり、運転状態においては、電源供給線と伝送線が、導通状態になるので、室外機に電源が給電されて、室外機が運転するようになっている。
特開2009−14225号公報(5頁、6頁、第1図)
特許文献1に記載されているような従来の空気調和機においては、制御回路に1a接点リレーが用いられていた。そのため、待機状態から運転状態に移行して当該リレーが閉じると電源電圧が通信回路に印加されてしまい、通信回路部品の耐電圧を高くする、又は、保護部品を搭載しなければならず、コストアップを招いてしまっていた。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、コストがかかる高耐電圧の部品又は保護部品を搭載する必要がない空気調和機を得ることを目的としている。
本発明に係る空気調和機は、圧縮機を制御する室外機制御部と、室内機制御基板とを有する空気調和機において、室内機制御基板は、交流電源を供給する第1電源供給線及び第2電源供給線と、通信線に接続される第1接点、通信回路部に接続される第2接点、第1電源供給線に接続される第3接点、及び第1接点と第2接点との導通と、第1接点と第3接点との導通を切り替えるコイルを有する1c接点リレーと、1c接点リレーの第2接点及び第1接点と通信線とを介して室外機制御部と通信する通信回路部と、通信回路部に通信情報を出力するとともに、コイルを制御するマイコンと、を備えている。
本発明に係る空気調和機によれば、1c接点リレーを用いて電源電圧から通信回路を保護するので、コストがかかる高耐電圧の部品、又は、保護部品を搭載する必要がないのでコストアップが抑制される。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機制御基板及び室外機制御基板の回路構成例を示すものである。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機制御基板及び室外機制御基板の回路構成の別の例を示すものである。 本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機制御基板及び室外機制御基板の回路構成例を示すものである。 本発明の実施の形態2に係る空気調和機の室内機制御基板及び室外機制御基板の回路構成の別の例を示すものである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機100の室内機制御基板1及び室外機制御基板2の回路構成例を示すものである。図1では、空気調和機100が低待機電力機種に対応している場合を例に示している。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
また、図1を含め以下の図面において、第1配線J1、第2配線J2、第3配線J3、第4配線J4、第5配線J5、第6配線J6、及び第7配線J7は、導通状態のときは実線、非導通状態のときは点線で表している。これらの各配線は、例えばジャンパー抵抗、ジャンパー線等の導通/非導通を制御可能なものであればよい。
低待機電力機種について簡単に説明する。低待機電力機種は、圧縮機(図示なし)の駆動周波数を制御することが可能となっているもので、さらに、運転時(運転状態時)にだけ、圧縮機に電力を供給するものである。低待機電力機種は、欧州国等の規制に対応しており、また、日本国内でも需要の多いインバーター制御であって待機運転時(待機運転状態時)の消費電力が低くなっているのが特徴である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る空気調和機100は、少なくとも室内機制御基板1が設けられている室内機100a及び少なくとも室外機制御基板2が設けられている室外機100bを備えている。なお、室内機制御基板1は、設けられる位置は特に限定されないが、本実施の形態1においては、室内機100a内に設けられているものとして説明する。
室内機制御基板1は、端子台3、ダイオードブリッジ4、電源回路部5、電解コンデンサー6、1c接点リレー7、通信回路部8及びマイコン9と、が電気的に配線で接続されて構成されている。
また、室内機制御基板1には、電源と導通している第1電源供給線N1及び第2電源供給線N2と、室外機制御基板2と導通している通信線COMと、が導かれている。
端子台3は、第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMを室内機制御基板1内に導く第1電源端子3a、第2電源端子3b及び通信端子3cが設けられている。なお、端子台3を、例えば配線等で置き換えてもよい。
ダイオードブリッジ4には、第1ダイオード4a、第2ダイオード4b、第3ダイオード4c及び第4ダイオード4dが接続されて構成されている。具体的には、ダイオードブリッジ4は、第1ダイオード4aのアノード側及び第2ダイオード4bのカソード側を直列に接続したものと、第3ダイオード4cのアノード側及び第4ダイオード4dのカソード側を直列に接続したものと、を並列に接続して構成されている。なお、第1ダイオード4aのカソード側及び第3ダイオード4cのカソード側が接続され、第2ダイオード4bのアノード側及び第4ダイオード4dのアノード側が接続される。
第1ダイオード4aのアノード側と第2ダイオード4bのカソード側は、第1電源供給線N1を介して、端子台3の第1電源端子3aに接続されている。第3ダイオード4cのアノード側と第4ダイオード4dのカソード側は、第2電源供給線N2を介して、端子台3の第2電源端子3bに接続されている。なお、ダイオードブリッジ4の機能は、後述するものとする。
電源回路部5には、ダイオードブリッジ4及び電解コンデンサー6によって変換された直流電圧を受ける第1ポートPW1及び第2ポートPW2と、1c接点リレー7、通信回路部8及びマイコン9に動作電圧を供給するそれぞれ第3ポートPW3、第4ポートPW4及び第5ポートPW5が設けられている。第1ポートPW1は、第1電源回路線N3によって、第1ダイオード4aのカソード側及び第3ダイオード4cのカソード側に、接続されている。また、第2ポートPW2は、第2電源回路線N4によって、第2ダイオード4bのアノード側及び第4ダイオード4dのアノード側に接続されている。なお、電源回路部5の機能は、後述するものとする。
電解コンデンサー6には、一方の電極が第1電源回路線N3に接続され、もう一方の電極が第2電源回路線N4に接続されている。なお、電解コンデンサー6の機能は、後述するものとする。
1c接点リレー7(コイルの通電状態で2つの接点を切り替えることが可能)には、第1接点7a、第2接点7b、第3接点7c及びコイル7dが設けられている。第1接点7aは、通信線COMに接続されている。第2接点7bは、通信回路部8に接続されている。また、第3接点7cは、第1電源供給線N1に接続されている。なお、第2接点7bと通信回路部8との間には、第1配線J1が接続されている。
1c接点リレー7は、マイコンからの制御信号によって、第1接点7aと第2接点7bとを導通させるか、または、第1接点7aと第3接点7cとを導通させるかを切り替えることが可能となっている。なお、コイル7dは、電源回路部5の第3ポートPW3に、配線13によって接続されており、動作電圧(動作電流)が供給されている。それにより、コイル7dは、電磁石となり、各接点を接続する金属が移動するようになっている。
通信回路部8には、後述するマイコン9と通信する第2ポートSE2、室外機制御部10と通信する第1ポートSE1及び動作電圧を受ける第3ポートSE3が設けられている。第2ポートSE2には、配線12によって、マイコン9に接続されている。また、第1ポートSE1は、通信線COMに接続されている。さらに、通信回路部8の第3ポートSE3は、電源回路部5の第5ポートPW5に、配線15によって接続されており、動作電圧が供給されている。なお、通信回路部8の機能は、後述するものとする。
マイコン9には、通信回路部8と通信する第1ポートP1、1c接点リレー7に制御信号を送信する第2ポートP2及び第3ポートP3、動作電圧を受ける第4ポートP4が設けられている。第1ポートP1は、配線12によって、通信回路部8の第2ポートSE2に接続されている。また、第2ポートP2及び第3ポートP3は、後述する第2配線J2及び第3配線J3によって、1c接点リレー7に接続されている。さらに、マイコン9の第4ポートP4は、電源回路部5の第4ポートPW4に配線14によって接続されており、動作電圧が供給されている。なお、マイコン9の機能は、後述するものとする。
室外機制御基板2は、少なくとも室外機制御部10が設けられている。室外機制御部10は、通信線COMを介して、室内機制御基板1内の通信回路部8と接続されている。
次に、上記した部品及び各種回路の機能について簡単に説明する。
ダイオードブリッジ4は、供給される交流電圧を直流電圧に変換し、後段の電源回路部5に当該直流電圧を供給する。電解コンデンサー6は、ダイオードブリッジ4によって交流電圧から直流電圧に変換された電圧をうけて充電され、より安定な直流電圧を電源回路部5に供給する。また、電源回路部5は、ダイオードブリッジ4から供給される直流電圧をうけて、少なくとも1c接点リレー7、通信回路部8及びマイコン9に動作電圧を供給する。
通信回路部8は、室外機制御部10と通信する。また、マイコン9は、1c接点リレー7に制御信号を送り、1c接点リレーの導通状態を切り替えることと、通信回路部8と通信して、通信回路部8を制御する。なお、マイコン9からの制御信号により、通信回路部8は制御される。
引き続き、図1に基づいて、室内機制御基板1の動作について説明する。図1に示すように、第1電源供給線N1及び第2電源供給線N2より供給される交流電圧は、端子台3に設けられているそれぞれ第1電源端子3a及び第2電源端子3bから室内機制御基板1内に伝達される。
まず、第1電源供給線N1から第2電源供給線N2に電圧が印加される場合について説明する。第1電源供給線N1から、第1ダイオード4a、第1ポートPW1、第2ポートPW2、第4ダイオード4d、第2電源供給線N2という順序で電圧は伝達される。
第2電源供給線N2から第1電源供給線N1に電圧が印加される場合は、第2電源供給線N2から、第3ダイオード4c、第1ポートPW1、第2ポートPW2、第2ダイオード4b、第1電源供給線N1という順序で電圧は伝達される。なお、上記の過程で、電解コンデンサー6にも電圧が供給され、これにより、電解コンデンサー6は充電されてより安定した直流電圧を電源回路部5に供給することが可能となっている(ダイオードブリッジ4及び電解コンデンサー6で整流される)。
電源回路部5は、直流電圧が給電されると、1c接点リレー7、通信回路部8及びマイコン9に駆動電圧を供給することが可能となっている。その他に、電源回路部5は、図1には図示されていないが、室内機制御基板1に搭載されており、所定の動作電圧を必要とする回路に電圧を供給することが可能であるものとする。
上記のように駆動電圧を供給されることで、1c接点リレー7、通信回路部8及びマイコン9は、以下に述べるような動作をすることが可能となっている。まず、室外機制御部10の待機運転状態の時は、マイコン9の第2ポートP2からの制御信号をうけて、電源回路部5の第3ポートPW3から供給される電流(電圧)によってコイル7dが、1c接点リレー7の第1接点7a及び第2接点7bを導通させる。これにより、通信回路部8は、通信線COMにより第2接点7bと第1接点7aとを介して、室外機制御部10に接続される。
室外機制御部10の運転状態に移行する時は、マイコン9の第2ポートP2からの制御信号をうけて、電源回路部5の第3ポートPW3から供給される電流(電圧)によってコイル7dが、1c接点リレー7の第1接点7a及び第3接点7cを導通させる。これにより、第1電源供給線N1は、第3接点7cと第1接点7aとを介して、室外機制御部10に接続される。
上記した待機状態から運転状態(または、運転状態から待機状態)に移行する際及び移行した状態において、第1電源供給線N1と通信回路部8は、常に非導通になっているので、通信回路部8に大きな電圧がかかってしまうようなことはない。
図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機100の室内機制御基板1及び室外機制御基板2の回路構成の別の例を示すものである。図2では、空気調和機100の室内機制御基板1の接続を変更し、一定速機種に対応するようにしている。つまり空気調和機100は、室内機制御基板1の接続を変更することで、一定速機種にも対応することが可能となっている。具体的には、第1配線J1及び第2配線J2を非導通とし、マイコン9の第3ポートP3及び1c接点リレー7と、を第3配線J3で導通する。
ここで、一定速機種について簡単に説明する。一定速機種は、圧縮機の駆動周波数を制御しないものである。つまり、一定速機種は、運転状態において圧縮機を常に一定の駆動周波数で動作させ、待機状態において圧縮機の動作を停止させるものである。
図1で示した低待機電力機種は、通信線COM及び室外機制御部10が接続されているのに対し、一定速機種は、図2で示すように通信線COM及び大型リレー16が接続されている。また、構成としては、一定速機種の圧縮機に対応させるため室外機100bに室外機制御部10ではなく、大型リレー16を設けている。なお、一定速機種の場合であっても、室外機制御部10で、運転/停止を制御するようにしてもよい。
大型リレー16には、通信線COMが接続されており、通信線COMを介して電源が供給されるようになっている。大型リレー16に電源が供給されると、圧縮機が運転し、一方、大型リレー16に電源が供給されないと、圧縮機が停止するようになっている。
空気調和機100の動作について説明する。まず、空気調和機100が待機運転状態の時は、マイコン9の第3ポートP3からの制御信号をうけて、電源回路部5の第3ポートPW3から供給される電流(電圧)によってコイル7dが、1c接点リレー7の第1接点7a及び第2接点7bを導通させる。これにより、第1電源供給線N1及び通信線COMが非導通になる。したがって、大型リレー16には、電源が供給されないので、圧縮機は停止している。
次に、空気調和機100が運転状態に移行する時は、マイコン9の第3ポートP3からの制御信号をうけて、電源回路部5の第3ポートPW3から供給される電流(電圧)によってコイル7dが、1c接点リレー7の第1接点7a及び第3接点7cを導通させる。これにより、第1電源供給線N1は、第3接点7cと第1接点7aとを介して、大型リレー16に接続される。したがって、大型リレー16には、電源が供給されるので、圧縮機が動作する。
したがって、室内機制御基板1は、第1配線J1及び第2配線J2を非導通とし、第3配線J3をマイコン9の第3ポートP3及び1c接点リレー7を接続することで、一定速機種にも対応することが可能となっている。
以上に述べたように、室内機制御基板1は1c接点リレーを用いて、空気調和機100が運転状態から待機運転状態(または、待機運転状態から運転状態)に移行するとき及び移行した後において、電源電圧が通信回路部8に印加されてしまうことを防いでいる。これにより、本実施の形態1に係る空気調和機100は、電源電圧から通信回路部8を保護する高コストな高耐電圧の部品、又は、保護部品を搭載する必要がないので、コストアップが抑制される。また、第1配線J1、第2配線J2及び第3配線J3の導通/非導通を切り替えることで、空気調和機100は、低待機電力機種、一定速機種に対応することが可能となっている。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機101(少なくとも室内機101a及び室外機101bを備えている)の室内機制御基板20及び室外機制御基板21の回路構成例を示すものである。図3では、空気調和機101が低待機電力機種に対応している場合を例に示している。図4は、本発明の実施の形態2に係る空気調和機101の室内機制御基板20及び室外機制御基板21の回路構成の別の例を示すものである。なお、本実施の形態2では、実施の形態1と同一部分には同一符号とし、実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。
実施の形態1において、第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMは、室内機制御基板1内に、それぞれ第1電源端子3a、第2電源端子3b及び通信端子3cから導びかれるものであった。一方、本実施の形態2において、第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMは、室内機制御基板20内に導かれる際の接続が、低待機電力機種及び一定速機種とで、異なっている。
詳細に説明すると、低待機電力機種においては、第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMが、室内機制御基板20内に、それぞれ第1電源端子3a、第2電源端子3b及び通信端子3cから室内機制御基板20内に導かれる。一方、一定速機種においては、第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMが、それぞれ通信端子3c、第2電源端子3b、第1電源端子3aから室内機制御基板20内に導かれる。
それに伴い、本実施の形態2では、第1配線J1、第2配線J2、第3配線J3に加えて、第4配線J4、第5配線J5、第6配線J6及び第7配線J7で、各部品が電気的に接続される。以下に、第4配線J4、第5配線J5、第6配線J6及び第7配線J7の接続位置について説明する。
図3に示すように、第1電源端子3a及びダイオードブリッジ4の間を第4配線J4で接続する。また、通信線COM及び第4配線J4のダイオードブリッジ4と接続している一方側と、を第5配線J5で接続する。また、第4配線J4の第1電源端子3aと接続している側(第4配線J4の他方側)及び通信線COMの第1接点7aと接続している側と、を第6配線J6で接続する。さらに、通信線COMの第1接点7aと接続している側及び第5配線J5の通信端子3cと接続している側と、を第7配線J7で接続する。
図3に示すように低待機電力機種においては、第1配線J1、第2配線J2、第4配線J4及び第7配線J7を導通とする。以下、低待機電力機種の室内機制御基板20の動作について説明する。
第1電源供給線N1及び第2電源供給線N2より供給される交流電圧は、端子台3に設けられているそれぞれ第1電源端子3a及び第2電源端子3bから室内機制御基板20内に伝達される。
まず、第1電源供給線N1から第2電源供給線N2に電圧が印加される場合について説明する。第1電源供給線N1から、第1ダイオード4a、第1ポートPW1、第2ポートPW2、第4ダイオード4d、第2電源供給線N2という順序で電圧は伝達される。
一方、第2電源供給線N2から第1電源供給線N1に電圧が印加される場合は、第2電源供給線N2から、第3ダイオード4c、第1ポートPW1、第2ポートPW2、第2ダイオード4b、第1電源供給線N1という順序で電圧は伝達される。なお、上記の過程で、電解コンデンサー6にも電圧が供給され、これにより、電解コンデンサー6は充電されてより安定した直流電圧を電源回路部5に供給することが可能となっている。
電源回路部5は、直流電圧が給電されると、1c接点リレー7、通信回路部8及びマイコン9に駆動電圧を供給することが可能となっている。その他に、電源回路部5は、図1には図示されていないが、室内機制御基板20に搭載されており、所定の動作電圧を必要とする回路に電圧を供給することが可能であるものとする。
上記のように駆動電圧を供給されることで、1c接点リレー7、通信回路部8及びマイコン9は、以下に述べるような動作をする。まず、待機運転状態の時は、マイコン9の第2ポートP2からの制御信号をうけて、電源回路部5の第3ポートPW3から供給される電圧によって、1c接点リレー7の第1接点7aと第2接点7bとを導通させる。これにより、通信回路部8は、第2接点7bと第1接点7aとを介して、室外機制御部10に接続される。
運転状態の時は、マイコン9の第2ポートP2からの制御信号をうけて、電源回路部5の第3ポートPW3から供給される電圧によってコイル7dが、1c接点リレー7の第1接点7aと第3接点7cとを導通させる。これにより、第1電源供給線N1は、第3接点7cと第1接点7aとを介して、室外機制御部10に接続される。
上記した待機状態から運転状態(または、運転状態から待機状態)に移行する際及び移行した状態において、第1電源供給線N1と通信回路部8は、常に非導通になっているので、通信回路部8に大きな電圧がかかってしまうようなことはない。
図4に示すように一定速機種においては、第3配線J3、第5配線J5及び第6配線J6を導通とする。図3で示した低待機電力機種は、通信線COM及び室外機制御部10が接続されている。それに対し、一定速機種は、図4で示すように通信線COM(第6配線J6を含む)及び大型リレー16が接続されている。また、構成としては、一定速機種の圧縮機に対応させるため室外機101bに室外機制御部10ではなく、大型リレー16を設けている。なお、一定速機種の場合であっても、室外機制御部10で、運転/停止を制御するようにしてもよい。以下、一定速機種の室内機制御基板20の動作について説明する。
上記のように駆動電圧を供給されることで、1c接点リレー7、通信回路部8及びマイコン9は、以下に述べるような動作をする。まず、待機運転状態の時は、マイコン9の第3ポートP3からの制御信号をうけて、電源回路部5の第3ポートPW3から供給される電圧によって、1c接点リレー7の第1接点7aと第2接点7bとを導通させる。これにより、第1電源供給線N1及び通信線COMが非導通になる。したがって、大型リレー16には、電源が供給されないので、圧縮機は停止している。
運転状態の時は、マイコン9の第3ポートP3からの制御信号をうけて、電源回路部5の第3ポートPW3から供給される電圧によってコイル7dが、1c接点リレー7の第1接点7aと第3接点7cとを導通させる。これにより、第1電源供給線N1は、第3接点7cと第1接点7aとを介して、大型リレー16に接続される。
したがって、室内機制御基板20は、第1配線J1、第2配線J2、第4配線J4及び第7配線J7を非導通することで、一定速機種にも対応することが可能となっている。
以上に述べたように、室内機制御基板20は1c接点リレーを用いて、空気調和機101が運転状態から待機運転状態(または、待機運転状態から運転状態)に移行するとき及び移行した後において、電源電圧が通信回路部8に印加されてしまうことを防いでいる。これにより、本実施の形態2に係る空気調和機101は、電源電圧から通信回路部8を保護する高コストな高耐電圧の部品、又は、保護部品を搭載する必要がないので、コストアップが抑制される。また、第1配線J1、第2配線J2、第3配線J3、第4配線J4、第5配線J5、第6配線J6及び第7配線J7の導通/非導通を切り替えることで、空気調和機101は、低待機電力機種、一定速機種に対応することが可能となっている。
第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMと、端子台3の各端子と、を接続するパターンはその他にも考えられる。実施の形態1を第1パターン、実施の形態2を第2パターンとすると、その他に4つのパターンが考えられる。
なお下記、室内機制御基板30(図示省略)、室内機制御基板40(図示省略)、室内機制御基板50(図示省略)及び室内機制御基板60(図示省略)は、両機種(低待機電力機種、一定速機種)に、適宜配線(ジャンパー抵抗、ジャンパー線等の導通/非導通を制御可能なもの)接続を変更することで、どちらの機種にも対応する室内機制御基板20に相当するものである。
第3パターンは、低待機電力機種においては、第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMが、室内機制御基板30内に、それぞれ第1電源端子3a、第2電源端子3b及び通信端子3cから導かれ、一方、一定速機種においては、第1電源供給線N1、通信線COM及び第2電源供給線N2が、室内機制御基板30内に、それぞれ通信端子3c、第2電源端子3b、第1電源端子3aから導かれるというものである。
第4パターンは、低待機電力機種においては、第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMが、室内機制御基板40内に、それぞれ第1電源端子3a、第2電源端子3b及び通信端子3cから導かれ、一方、一定速機種においては、通信線COM、第2電源供給線N2及び第1電源供給線N1が、室内機制御基板40内に、それぞれ通信端子3c、第2電源端子3b、第1電源端子3aから導かれるというものである。
第5パターンは、低待機電力機種においては、第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMが、室内機制御基板50内に、それぞれ第1電源端子3a、第2電源端子3b及び通信端子3cから導かれ、一方、一定速機種においては、第2電源供給線N2、第1電源供給線N1及び通信線COMが、室内機制御基板50内に、それぞれ通信端子3c、第2電源端子3b、第1電源端子3aから導かれるというものである。
第6パターンは、低待機電力機種においては、第1電源供給線N1、第2電源供給線N2及び通信線COMが、室内機制御基板60内に、それぞれ第1電源端子3a、第2電源端子3b及び通信端子3cから導かれ、一方、一定速機種においては、第2電源供給線N2、通信線COM及び第1電源供給線N1が、室内機制御基板60内に、それぞれ通信端子3c、第2電源端子3b、第1電源端子3aから導かれるというものである。
また、マイコン9の第2ポートP2及び第3ポートP3は、低待機電力機種及び一定速機種で使い分けるものとして説明したが、マイコン9に書き込まれているソフトウエアのプログラム又は製品仕様によって統一することも可能である。
1 室内機制御基板、2 室外機制御基板、N1 第1電源供給線、N2 第2電源供給線、N3 第1電源回路線、N4 第2電源回路線、COM 通信線、3 端子台、3a 第1電源端子、3b 第2電源端子、3c 通信端子、4 ダイオードブリッジ、4a 第1ダイオード、4b 第2ダイオード、4c 第3ダイオード、4d 第4ダイオード、5 電源回路部、PW1 第1ポート、PW2 第2ポート、PW3 第3ポート、PW4 第4ポート、PW5 第5ポート、6 電解コンデンサー、7 1c接点リレー、7a 第1接点、7b 第2接点、7c 第3接点、7d コイル、8 通信回路部、SE1 第1ポート、SE2 第2ポート、SE3 第3ポート、9 マイコン、P1 第1ポート、P2 第2ポート、P3 第3ポート、P4 第4ポート、10 室外機制御部、12 配線、13 配線、14 配線、15 配線、16 大型リレー、20 室内機制御基板、21 室外機制御基板、30 室内機制御基板、40 室内機制御基板、50 室内機制御基板、60 室内機制御基板、100 空気調和機、100a 室内機、100b 室外機、101 空気調和機、101a 室内機、101b 室外機、J1 第1配線、J2 第2配線、J3 第3配線、J4 第4配線、J5 第5配線、J6 第6配線、J7 第7配線。

Claims (7)

  1. 圧縮機を制御する室外機制御部と、室内機制御基板とを有する空気調和機において、
    前記室内機制御基板は、
    交流電源を供給する第1電源供給線及び第2電源供給線と、
    通信線に接続される第1接点、通信回路部に接続される第2接点、前記第1電源供給線に接続される第3接点、及び前記第1接点と前記第2接点との導通と、前記第1接点と前記第3接点との導通を切り替えるコイルを有する1c接点リレーと、
    前記1c接点リレーの前記第2接点及び前記第1接点と前記通信線とを介して前記室外機制御部と通信する前記通信回路部と、
    前記通信回路部に通信情報を出力するとともに、前記コイルを制御するマイコンと、を備える
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. 前記第1電源供給線及び前記第2電源供給線からの交流電源を直流電圧に変換する整流部と、
    前記整流部から直流電圧が供給され、前記室内機制御基板の部品の動作電圧を供給する電源回路部と、を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 前記1c接点リレーは、
    室外機制御部の待機運転状態において、前記第1接点と前記第2接点とを導通するように制御され、室外機制御部の運転状態において、前記第1接点と前記第3接点とを導通するように制御される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和機。
  4. 前記マイコンは、前記コイルを制御するための第1ポート及び第2ポートを有し、
    前記通信回路部と前記第2接点とを第1配線で接続し、
    前記第1ポートと前記コイルとを第2配線で接続し、
    前記第2ポートと前記コイルとを第3配線で接続し、
    圧縮機の運転周波数が制御される低待機電力機種において、前記第1配線及び前記第2配線を導通とし、且つ、前記第3配線を非導通とする
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和機。
  5. 前記マイコンは、前記コイルを制御するための第1ポート及び第2ポートを有し、
    前記通信回路部と前記第2接点とを第1配線で接続し、
    前記第1ポートと前記コイルとを第2配線で接続し、
    前記第2ポートと前記コイルとを第3配線で接続し、
    圧縮機の運転周波数が一定である一定速機種において、前記第3配線を導通とし、且つ、前記第1配線及び前記第2配線を非導通とする
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和機。
  6. 前記マイコンは、前記コイルを制御するための第1ポート及び第2ポートを有し、
    前記通信回路部と前記第2接点とを第1配線で接続し、
    前記第1ポートと前記コイルとを第2配線で接続し、
    前記第2ポートと前記コイルとを第3配線で接続し、
    前記第1電源供給線に直列に第4配線を接続し、
    前記通信線と前記第4配線の前記整流部と接続している一方とを第5配線で接続し、
    前記第4配線の他方と前記通信線の前記第1接点と接続している側とを第6配線で接続し、
    前記通信線の前記第1接点と接続している側と前記第5配線の前記通信線と接続している側とを第7配線で接続し、
    圧縮機の運転周波数が制御される低待機電力機種において、前記第1配線、前記第2配線、前記第4配線及び前記第7配線を導通とし、且つ、前記第3配線、前記第5配線及び前記第6配線を非導通とする
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和機。
  7. 前記マイコンは、前記コイルを制御するための第1ポート及び第2ポートを有し、
    前記通信回路部と前記第2接点とを第1配線で接続し、
    前記第1ポートと前記コイルとを第2配線で接続し、
    前記第2ポートと前記コイルとを第3配線で接続し、
    前記第1電源供給線に直列に第4配線を接続し、
    前記通信線と前記第4配線の前記整流部と接続している一方とを第5配線で接続し、
    前記第4配線の他方と前記通信線の前記第1接点と接続している側とを第6配線で接続し、
    前記通信線の前記第1接点と接続している側と前記第5配線の前記通信線と接続している側とを第7配線で接続し、
    圧縮機の運転周波数が一定である一定速機種において、前記第3配線、前記第5配線及び前記第6配線を導通とし、且つ、前記第1配線、前記第2配線、前記第4配線及び前記第7配線を非導通とする
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和機。
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