JP2011252427A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

バルブタイミング調整装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011252427A
JP2011252427A JP2010126177A JP2010126177A JP2011252427A JP 2011252427 A JP2011252427 A JP 2011252427A JP 2010126177 A JP2010126177 A JP 2010126177A JP 2010126177 A JP2010126177 A JP 2010126177A JP 2011252427 A JP2011252427 A JP 2011252427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
port
seal
valve
advance
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010126177A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroya Ando
宏哉 安東
Shuhei Oe
修平 大江
Takehiro Tanaka
武裕 田中
Yoshito Moriya
嘉人 守谷
Shigeru Shibanuma
滋 芝沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Nippon Soken Inc, Toyota Motor Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2010126177A priority Critical patent/JP2011252427A/ja
Publication of JP2011252427A publication Critical patent/JP2011252427A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

【課題】回転位相の正確な制御を小型化と共に達成するバルブタイミング調整装置の提供。
【解決手段】スリーブ62において連通ポート621,623は、スリーブ62の軸方向孔626の径方向に対して傾斜するポート側仮想平面Pp1,Pp2上に、ドレンポート620,624と共に配置される。また、スリーブ62は、軸方向孔626から内周側へ突出して当該突出側の先端部660a,680aがスプール64と接触することにより、スプール64との間をシールするシール突起660,680を、一体に有する。軸方向孔626の内周面626aに沿ってのびる環状に形成されるシール突起660,680は、軸方向孔626の径方向に対してポート側仮想平面Pp1,Pp2とは反対側へ傾斜して当該ポート側仮想平面Pp1,Pp2とクロスするシール側仮想平面Ps1,Ps3上に、配置される。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置に関する。
従来、クランク軸と連動して回転するハウジング並びにカム軸と連動して回転するベーンロータを備え、ポンプ等の供給源から供給される作動液によりバルブタイミングを調整する流体駆動式のバルブタイミング調整装置が知られている。このようなバルブタイミング調整装置の一種として特許文献1には、ハウジング内部にてベーンロータのベーンが回転方向に区画する進角室及び遅角室に対し、作動液の導入又は排出作用を与えることにより、ハウジングに対するベーンロータの回転位相を変化させるものが、開示されている。
さて、特許文献1の装置では、進角室及び遅角室に対する作動液の導入又は排出作用を制御するために、弁ボディとしてのスリーブに弁部材としてのスプールを収容させたスプール弁を、用いている。ここでスリーブには、供給源から作動液が入力される入力ポートと、進角室及び遅角室のうち対応する流体室と連通して作動液を流通させる複数の連通ポートと、大気開放される外部へ作動液を排出するドレンポートと、それらポートが内周面に開口する軸方向孔とが、設けられている。そして、かかる軸方向孔の内部においてスプールが往復移動することにより、入力ポートとドレンポートとにそれぞれ接続される連通ポートが切り換えられる。その結果、入力ポートに接続された連通ポートに連通の流体室には、供給源からの作動液が導入されると共に、ドレンポートに接続された連通ポートに連通の流体室からは、大気開放される外部へと作動液が排出されるので、回転位相が変化することになる。
特開2007−113694号公報
一般に、上述した流体駆動式のバルブタイミング調整装置には、ベーンロータをハウジングに対する進角側と遅角側とへ交互に付勢するように、変動トルクがカム軸から作用する。そのため、ハウジングに対するベーンの回転位相を変化させる場合には、当該変化側に変動トルクが作用することで瞬間的に容積拡大する流体室に対し、作動液の供給が間に合わなくことがある。作動流体の供給が間に合わないと、容積拡大した流体室の内圧が負圧となるため、大気開放される外部から空気が当該流体室へ装置クリアランスを通じて吸い込まれる。こうして気泡状に空気を吸い込むこととなる流体室では、当該空気と作動液との混合物について見掛け上の弾性係数が小さくなるため、ベーンロータの暴れが発生して、回転位相の正確な制御が困難となる。
そこで、本発明者らが特許文献1の装置を検証したところ、当該装置では、入力ポートと連通ポートとの間の閉塞性をシールにより高めることが検討されているに過ぎず、またスプール弁内でのシール長を調整する必要があるため、小型化を図る上で限界が生じてしまう。しかし、本発明者らの鋭意研究の結果、大気開放される外部と流体室との間で空気の吸い込みを抑制するには、当該外部に繋がるドレンポートと連通ポートとの間の閉塞性をシールにより高めることが最も有効であり、しかも、当該シールの構造を創意工夫することで小型化も可能となる、との知見が得られたのである。
したがって、本発明は、回転位相の正確な制御を小型化と共に達成するバルブタイミング調整装置を提供することを、目的とする。
請求項1に記載の発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを、供給源から供給される作動液により調整するバルブタイミング調整装置であって、クランク軸と連動して回転するハウジングと、カム軸と連動して回転し、ハウジングの内部において進角室及び遅角室を回転方向に区画するベーンを有し、進角室及び遅角室のうち一方の流体室へ作動液が導入されると共に進角室及び遅角室のうち他方の流体室から作動油が排出されることにより、ハウジングに対する回転位相が変化するベーンロータと、供給源から作動液が入力される入力ポート、進角室及び遅角室のうち対応する流体室と連通して作動液を流通させる複数の連通ポート、大気開放される外部へ作動液を排出するドレンポート、並びにそれらポートが内周面に開口する軸方向孔を有する弁ボディと、軸方向孔の内部において往復移動することにより、入力ポートとドレンポートとにそれぞれ接続させる連通ポートを切り換える弁部材と、を備え、弁ボディにおいて連通ポートは、軸方向孔の径方向に対して傾斜するポート側仮想平面上に、ドレンポートと共に配置され、弁ボディは、軸方向孔から内周側へ突出して当該突出側の先端部が弁部材と接触することにより、弁部材との間をシールするシール突起を、一体に有し、軸方向孔の内周面に沿ってのびる環状に形成されるシール突起は、軸方向孔の径方向に対してポート側仮想平面とは反対側へ傾斜して当該ポート側仮想平面とクロスするシール側仮想平面上に、配置されることを特徴とする。
このような請求項1の発明では、弁ボディが有する軸方向孔の内部において弁部材が往復移動することにより、入力ポートとドレンポートとにそれぞれ接続される連通ポートが切り換えられる。その結果、入力ポートに接続された連通ポートと連通する流体室として、進角室及び遅角室の一方に、供給源からの作動液が導入される。それと共に、ドレンポートに接続された連通ポートと連通する流体室として、進角室及び遅角室の他方から、大気開放される外部へと作動液が排出されるので、ハウジングに対するベーンの回転位相が変化することになる。但し、回転位相の変化側に変動トルクが作用するときに瞬間的に容積拡大する流体室においては、負圧の発生による空気の吸い込みが懸念される。
そこで、請求項1に記載の発明によると、軸方向孔から内周側へ突出するように弁ボディが一体に有するシール突起は、当該突出側の先端部が弁部材と接触することで、弁部材との間をシールする。故に、軸方向孔の径方向に対して傾斜するポート側仮想平面上のドレンポートと連通ポートとの間は、同径方向に対して当該ポート側仮想平面とは反対側へ傾斜して当該ポート側仮想平面とクロスするシール側仮想平面上に配置した、軸方向孔の内周面に沿ってのびる環状のシール突起により、気密に遮断され得る。即ち、大気開放される外部と繋がるドレンポートと、流体室に連通する連通ポートとの間にて閉塞性を高めることができるので、当該外部と、容積拡大により負圧が発生する流体室との間から空気が吸い込まれる事態を、抑制できる。したがって、流体室が空気を吸い込むことに起因するベーンロータの暴れを抑えて、回転位相の正確な制御を達成することが可能となる。しかも、互いにクロスするポート側仮想平面上とシール側仮想平面上とに、それぞれドレン及び連通ポートとシール突起とが配置されることによれば、それらポートとシール突起とを弁ボディにて軸方向孔の径方向に重ねて配置して、シール性を確保しながらも小型化を達成することも可能となる。
請求項2に記載の発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを、供給源から供給される作動液により調整するバルブタイミング調整装置であって、クランク軸と連動して回転するハウジングと、カム軸と連動して回転し、ハウジングの内部において進角室及び遅角室を回転方向に区画するベーンを有し、進角室及び遅角室のうち一方の流体室へ作動液が導入されると共に進角室及び遅角室のうち他方の流体室から作動油が排出されることにより、ハウジングに対する回転位相が変化するベーンロータと、供給源から作動液が入力される入力ポート、進角室及び遅角室のうち対応する流体室と連通して作動液を流通させる複数の連通ポート、大気開放される外部へ作動液を排出するドレンポート、並びにそれらポートが内周面に開口する軸方向孔を有する弁ボディと、軸方向孔の内部において往復移動することにより、入力ポートとドレンポートとにそれぞれ接続させる連通ポートを切り換える弁部材と、を備え、内燃機関の収容孔の内部に同軸上に収容される筒状の弁ボディにおいて連通ポートは、収容孔の径方向に対して傾斜するポート側仮想平面上に、ドレンポートと共に配置され、弁ボディは、外周側へ突出して当該突出側の先端部が収容孔と接触することにより、収容孔との間をシールするシール突起を、一体に有し、収容孔の内周面に沿ってのびる環状に形成されるシール突起は、収容孔の径方向に対してポート側仮想平面とは反対側へ傾斜して当該ポート側仮想平面とクロスするシール側仮想平面上に、配置されることを特徴とする。
このような請求項2の発明では、上述した請求項1の記載の発明と同様に実現される回転位相の変化時には、変動トルクの作用により瞬間的に容積拡大する流体室において、負圧の発生による空気の吸い込みが懸念される。
そこで、請求項2に記載の発明によると、外周側へ突出するように筒状の弁ボディが一体に有するシール突起は、弁ボディが同軸上に収容される収容孔に当該突出側の先端部が接触することで、収容孔との間をシールする。故に、収容孔の径方向に対して傾斜するポート側仮想平面上のドレンポートと連通ポートとの間は、同径方向に対して当該ポート側仮想平面とは反対側へ傾斜して当該ポート側仮想平面とクロスするシール側仮想平面上に配置した、収容孔の内周面に沿ってのびる環状のシール突起により、気密に遮断され得る。即ち、大気開放される外部と繋がるドレンポートと、流体室に連通する連通ポートとの間にて閉塞性を高めることができるので、当該外部と、容積拡大により負圧が発生する流体室との間から空気が吸い込まれる事態を、抑制できる。したがって、流体室が空気を吸い込むことに起因するベーンロータの暴れを抑えて、回転位相の正確な制御を達成することが可能となる。しかも、互いにクロスするポート側仮想平面上とシール側仮想平面上とに、それぞれドレン及び連通ポートとシール突起とが配置されることによれば、それらポートとシール突起とを弁ボディにおいて収容孔の径方向に重ねて配置して、シール性を確保しながらも小型化を達成することも可能となる。
尚、以上において「シール突起を一体に有する弁ボディ」は、弁ボディにおいてシール突起と他の部分とが同一の素材により離脱不能に形成されたものであってもよいし、当該他の部分とは別素材により形成されるシール突起が当該他の部分に離脱不能に固着されたものであってもよい。
請求項3に記載の発明によると、進角室に連通する連通ポート並びに遅角室に連通する連通ポートは、互いに異なるポート側仮想平面上に配置され、シール突起は、それら各ポート側仮想平面にクロスするシール側仮想平面毎に配置される。この発明によれば、進角室と連通する連通ポートと、大気開放される外部に繋がるドレンポートとの間は、それらポートが配置されるポート側仮想平面とクロスしたシール側仮想平面上のシール突起のシール作用により、気密に遮断されて閉塞性を高められ得る。また同様に、遅角室と連通する連通ポートと、大気開放される外部に繋がるドレンポートとの間は、それらポートが配置されるポート側仮想平面とクロスしたシール側仮想平面上のシール突起のシール作用により、気密に遮断されて閉塞性を高められ得る。これらのことから、容積拡大時に負圧が発生する進角室及び遅角室の各々と、大気開放される外部との間から空気が吸い込まれる事態を抑制できるので、より正確に回転位相を制御することが可能となる。
請求項4に記載の発明によると、内燃機関の回転と同期して供給源から供給される作動液が、入力ポートに入力される。この発明のように、作動液が内燃機関の回転と同期して供給される構成では、その回転数が低いことにより作動液の供給圧力が低くなると、変動トルクにより容積拡大した流体室においては、作動液の供給が間に合わずに負圧が発生し易くなる。しかし、シール突起のシール作用によれば、容積拡大により負圧が発生した流体室と、大気開放される外部との間から空気が吸い込まれ難くなるので、正確に回転位相を制御することが可能となる。
請求項5に記載の発明によると、シール突起において突出側の先端部は、接触対象と面接触する。この発明によれば、接触対象としての弁部材又は収容孔に突出側先端部が面接触することになるシール突起について、当該接触対象との接触面積の増大によりシール性が向上する。したがって、大気開放される外部と、容積拡大により負圧が発生する流体室との間の閉塞性をシール突起のシール作用により確実に高めて、当該流体室への空気の吸い込みに起因する回転位相の制御精度の低下を抑制し得るのである。
請求項6に記載の発明によると、シール突起において突出側の先端部は、接触対象との間に空間を形成する凹部を、有する。この発明によれば、接触対象としての弁部材又は収容孔に面接触するシール突起の突出側先端部において凹部は、当該接触対象との間に形成する空間への漏入作動液をトラップし得る。凹部にトラップされた作動液は、シール突起の突出側先端部と接触対象との間において空気の移動を妨げることができるので、当該接触対象との間におけるシール性がさらに向上することとなる。したがって、大気開放される外部と、容積拡大により負圧が発生する流体室との間の閉塞性をシール突起のシール作用により十分に高めて、当該流体室への空気の吸い込みに起因する回転位相の制御精度の低下を回避し得るのである。
請求項7に記載の発明によると、弁ボディにおいてドレンポートは、軸方向孔の内周面に対する開口側へ向かうほど流路面積が減少する絞り部を、有する。この発明によれば、弁ボディにおいてドレンポートの絞り部は、軸方向孔の内周面に対する開口側へ向かうほど流路面積が減少する構成により、連通ポート側へは空気を通過させ難い。故にシール突起のシール作用に拘らず、万が一、流体室での負圧の発生に応じて空気がドレンポートにて連通ポート側へと向かって吸引されたとしても、当該連通ポート側への空気の移動、ひいては流体室への空気の吸い込みが絞り部により抑制され得るので、回転位相の正確な制御が可能となる。
請求項8に記載の発明によると、弁ボディにおいて連通ポートは、ポート側仮想平面上のうち、軸方向孔に収容される弁部材を挟んでドレンポートとは反対側となる箇所に、配置される。この発明によれば、ポート側仮想平面上のうち弁部材を挟んでドレンポートとは反対側となる箇所に配置された連通ポートは、当該弁部材を収容する軸方向孔を通じたドレンポートからの空気の移動距離が、可及的に長くなる。故にシール突起のシール作用に拘らず、万が一、流体室での負圧の発生に応じて空気がドレンポートから連通ポート側へ向かって吸引されたとしても、当該連通ポートへの空気の移動、ひいては流体室への空気の吸い込みが抑制され得るので、回転位相の正確な制御が可能となるのである。
本発明の第一実施形態によるバルブタイミング調整装置について説明するための図であって、スプールが進角位置へ移動したときの作動状態を示す断面図である。 図1のバルブタイミング調整装置においてスプールが遅角位置へ移動したときの作動状態を示す断面図である。 図1のバルブタイミング調整装置においてスプールが保持位置へ移動したときの作動状態を示す断面図である。 図1のベーンロータへ作用する変動トルクについて説明するための特性図である。 図3の要部の拡大断面図である。 図3のスリーブの外周部分を示す図であって、図5に対応する図である。 図5,6のVII−VII線断面図である。 図5,6のVIII−VIII線断面図である。 図5の変形例を示す拡大断面図である。 図5の変形例を示す拡大断面図である。 本発明の第二実施形態によるバルブタイミング調整装置について説明するための図であって、図5に対応する拡大断面図である。 本発明の第三実施形態によるバルブタイミング調整装置について説明するための図であって、図5に対応する拡大断面図である。 本発明の第四実施形態によるバルブタイミング調整装置について説明するための図であって、図5に対応する拡大断面図である。 本発明の第五実施形態によるバルブタイミング調整装置について説明するための図であって、図5に対応する拡大断面図である。 図5の変形例を示す拡大断面図である。 図6の変形例を示す拡大断面図である。 図5の変形例を示す拡大断面図である。 図5の変形例を示す拡大断面図である。 図5の変形例を示す拡大断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態によるバルブタイミング調整装置1を、車両の内燃機関に適用した例を示している。バルブタイミング調整装置1は、カム軸2が開閉する「動弁」としての吸気弁のバルブタイミングを、「作動液」としての作動油により調整する。バルブタイミング調整装置1は、クランク軸(図示しない)からカム軸へ機関トルクを伝達する伝達系に設置されて作動油により駆動される駆動部10と、駆動部10への作動油供給を制御する制御部40とを備えている。
(駆動部)
図1に示す駆動部10において金属製のハウジング12は、円筒状のハウジング本体120と、仕切部として複数のシュー121,122,123とを有している。各シュー121,122,123は、ハウジング本体120において回転方向に所定間隔ずつあけた箇所から内周側へ突出している。回転方向にて隣り合うシュー121,122,123の間には、それぞれ区画室20が形成されている。
ハウジング12はさらに、回転方向に複数の歯が並ぶスプロケット(図示しない)を有している。ハウジング12は、スプロケットの歯に掛け渡されるタイミングチェーン(図示しない)を介して、クランク軸と連繋する。かかる連繋により内燃機関の回転中は、クランク軸からスプロケットへ機関トルクが伝達されることで、ハウジング12がクランク軸と連動して図1の時計方向に回転する。
金属製のベーンロータ14は、ハウジング12の内部に同軸上に収容されている。ベーンロータ14は、円柱状の回転軸140と、ベーン141,142,143とを有している。
回転軸140は、カム軸2に対して同軸上に固定されている。これによりベーンロータ14は、カム軸2と連動して図1の時計方向に回転すると共に、ハウジング12に対して相対回転可能となっている。各ベーン141,142,143は、回転軸140において回転方向に所定間隔ずつあけた箇所から外周側へ突出し、それぞれ対応する区画室20に収容されている。
各ベーン141,142,143は、それぞれ対応する区画室20を回転方向に区画することにより、複数の流体室22,23,24,26,27,28をハウジング12の内部に形成している。具体的に、シュー121及びベーン141の間には進角室22が形成され、シュー122及びベーン142の間には進角室23が形成され、シュー123及びベーン143の間には進角室24が形成されている。また、シュー122及びベーン141の間には遅角室26が形成され、シュー123及びベーン142の間には遅角室27が形成され、シュー121及びベーン143の間には遅角室28が形成されている。
以上の構成により駆動部10では、進角室22,23,24への作動油の導入と遅角室26,27,28からの作動油の排出とにより、ハウジング12に対するベーンロータ14の回転位相は進角側へと変化し、それに応じてバルブタイミングが進角する(図1の作動状態)。一方、遅角室26,27,28への作動油の導入と進角室22,23,24からの作動油の排出とにより、回転位相は遅角側へと変化し、それに応じてバルブタイミングが遅角する(図2の作動状態)。また一方、進角室22,23,24及び遅角室26,27,28に作動油が留められることにより、回転位相、ひいてはバルブタイミングが変動トルクの影響の範囲内で保持される(図3の作動状態)。
ここで変動トルクとは、内燃機関の回転中にカム軸2により開閉駆動される吸気弁からのスプリング反力等に起因して発生し、当該カム軸2からベーンロータ14へ伝達されるトルクである。図4に例示されるように変動トルクは、ハウジング12に対する進角側へベーンロータ14を付勢する負トルクと、ハウジング12に対する遅角側へベーンロータ14を付勢する正トルクとの間でカム軸2の回転に応じて交番するように、ベーンロータ14へと作用する。尚、変動トルクは、図4の如く正トルクのピークトルクT+が負トルクのピークトルクT−よりも大きくなることにより平均トルクTaveが正トルク側に偏るものであってもよいし、図示はしないが、ピークトルクT+,T−が実質的に等しくなることにより平均トルクTaveが実質的に零となるものであってもよい。
(制御部)
図1に示す制御部40において進角室22,23,24と連通する進角通路42は、ベーンロータ14及びカム軸2を貫通して、内燃機関の固定節3(例えばシリンダヘッド、カムカバー等)に設けられた進角連通孔44に常時接続されている。また、遅角室26,27,28と連通する遅角通路46は、ベーンロータ14及びカム軸2を貫通して、固定節3に設けられた遅角連通孔48に常時接続されている。
入力通路50は、「供給源」としてのオイルポンプ4と、固定節3に設けられた入力孔52との間を連通している。ここでオイルポンプ4は、クランク軸の回転と同期して駆動されるメカポンプであり、当該回転中は、ドレンパン6から吸入した作動油を継続して入力通路50へと吐出供給する。したがって、オイルポンプ4から供給の作動油の圧力は、内燃機関の回転数が小さいほど低下する傾向にある。
固定節3に設けられたドレン孔56,57と連通するドレン通路58は、ドレンパン6へ作動油を排出可能に、設けられている。ここでドレンパン6は、制御弁60に対して「外部」となる箇所に配置され、大気に開放された状態となっている。
制御弁60は、「弁ボディ」としてのスリーブ62と、「弁部材」としてのスプール64とを備えたスプール弁である。
金属製のスリーブ62は有底円筒状に形成されて、固定節3を円筒孔状に貫通する収容孔63に同軸上に収容固定されている。スリーブ62には、進角ドレンポート620、進角連通ポート621、入力ポート622、遅角連通ポート623及び遅角ドレンポート624が、軸方向の底部62a側から開口部62b側へ向かってこの順に設けられている。スリーブ62において径方向中心部を円筒孔状に延伸する軸方向孔626の内周面626aには、各ポート620,621,622,623,624が開口している。ここで本実施形態では、進角連通ポート621と遅角連通ポート623は軸方向孔626の鉛直方向上側に設けられ、進角ドレンポート620と入力ポート622と遅角ドレンポート624は軸方向孔626の鉛直方向下側に設けられている。
こうした構成のスリーブ62では、収容孔63を通じて入力孔52と連通する入力ポート622には、オイルポンプ4から入力通路50を通じて供給される作動油が流入する。また、収容孔63を通じて進角連通孔44と連通する進角連通ポート621は、軸方向孔626と進角室22,23,24との間において進角通路42を介した作動油の流通を可能にしている。さらに、収容孔63を通じて遅角連通孔48と連通する遅角連通ポート623は、軸方向孔626と遅角室26,27,28との間において遅角通路46を介した作動油の流通を可能にしている。またさらに、収容孔63を通じて進角ドレン孔56及び遅角ドレン孔57とそれぞれ連通する進角ドレンポート620及び遅角ドレンポート624は、軸方向孔626から流入する作動油をドレン通路58及びドレンパン6へ順次排出可能となっている。
金属製のスプール64は断面円形のロッド状に形成されて、スリーブ62の内部に同軸上に収容されている。スプール64は、スリーブ62に対して軸方向に往復摺動可能な円環状の進角ランド640及び遅角ランド641を、当該軸方向に所定間隔ずつをあけて有している。これらの構成によりスプール64は、スリーブ62の内部において軸方向に往復移動することにより、入力ポート622とドレンポート620,624とにそれぞれ接続させる連通ポート621,623を切り換える。
具体的には、図1に示す進角位置への移動によりスプール64は、進角ランド640によりポート622,621間を開放且つポート620,621間を閉塞すると共に、遅角ランド641によりポート622,623間を閉塞且つポート624,623間を開放する。これにより、ポート622,621間が軸方向孔626を通じて接続されてオイルポンプ4からの作動油が進角室22,23,24へ導入されると共に、ポート624,623間が軸方向孔626を通じて接続されて遅角室26,27,28の作動油がドレンパン6へ排出される。その結果、回転位相の進角側への変化が生じるので、バルブタイミングが進角することになる。
図2に示す遅角位置への移動によりスプール64は、遅角ランド641によりポート622,623間を開放且つポート624,623間を閉塞すると共に、進角ランド640によりポート622,621間を閉塞且つポート620,621間を開放する。これにより、ポート622,623間が軸方向孔626を通じて接続されてオイルポンプ4からの作動油が遅角室26,27,28へ導入されると共に、ポート620,621間が軸方向孔626を通じて接続されて進角室22,23,24の作動油がドレンパン6へ排出される。その結果、回転位相の遅角側への変化が生じるので、バルブタイミングが遅角することになる。
図3に示す保持位置への移動によりスプール64は、進角ランド640によりポート622,621間及びポート620,621間を閉塞すると共に、遅角ランド641によりポート622,623間及びポート624,623間を閉塞する。これにより、進角室22,23,24及び遅角室26,27,28のいずれにも作動油が留められることになるので、回転位相によって決まるバルブタイミングが変動トルクの影響の範囲内で保持されるのである。
このような制御弁60を駆動するために、図1に示す制御部40には、リターンスプリング70と駆動源72と制御回路74とがさらに設けられている。金属製のリターンスプリング70は圧縮コイルスプリングであり、スリーブ62の底部62aとスプール64との間に介装されている。リターンスプリング70は、それら要素62,64間での圧縮変形により復原力を発生することで、スプール64をスリーブ62の開口部62b側へ向かって付勢する。
駆動源72はプランジャ720とソレノイドコイル721とコネクタ722とを備え、スリーブ62の開口部62bに隣接して設けられている。金属製のプランジャ720はロッド状に形成され、リターンスプリング70により付勢されるスプール64に対して同軸上に当接した状態下、軸方向に往復移動可能となっている。ソレノイドコイル721は、コネクタ722を通じた通電により励磁することで、プランジャ720によってスプール64をスリーブ62の底部62a側へ押圧する。これらの構成によりスプール64の移動位置は、ソレノイドコイル721への通電電流に応じて制御可能となっている。
制御回路74は、例えばマイクロコンピュータ等からなる電子制御装置であり、コネクタ722を介してソレノイドコイル721と電気接続されている。制御回路74は、ソレノイドコイル721への通電電流を調整してスプール64の移動位置を制御すると共に、内燃機関の回転も制御する。ここで、特に本実施形態の制御回路74は、内燃機関の始動時においてスプール64の移動位置を図1の進角位置に制御するように、設計されている。
(吸込抑制構造)
図1,5,6に示すように第一実施形態の制御弁60は、空気の吸込抑制構造66,68を備えている。そこで、まず、進角吸込抑制構造66の詳細を説明する。
図5,6に示すように進角吸込抑制構造66においては、軸方向孔626及び収容孔63に共通の径方向(以下、単に「孔626,63の径方向」という)に対して傾斜するポート側仮想平面Pp1が定義され、スリーブ62の軸方向において互いに隣接する進角連通ポート621と進角ドレンポート620とが、当該ポート側仮想平面Pp1上に設けられている。ここで図5,7に示すように、本実施形態の進角連通ポート621は、仮想平面Pp1上のうちスプール64を挟んで進角ドレンポート620とは反対側となる箇所に、配置されている。
内周側進角シール突起660は、スリーブ62において軸方向孔626の内周面626aに沿ってのびる楕円環状に形成され、当該軸方向孔626から内周側へ突出している。孔626,63の径方向に対してポート側仮想平面Pp1とは反対側へ傾斜するシール側仮想平面Ps1を定義したとき、内周側進角シール突起660は、環状方向の全体について当該シール側仮想平面Ps1上に配置されている。即ち、内周側進角シール突起660は、ポート側仮想平面Pp1に対してクロスするシール側仮想平面Ps1上において、当該シール側仮想平面Ps1と軸方向孔626の内周面626aとの環状交線(図5にPs1にて指示される二点鎖線のうち太線部分)に沿って、設けられている。
内周側進角シール突起660の突出側先端部660aは、スプール64の進角ランド640に嵌合可能な円筒面状に、形成されている。これにより内周側進角シール突起660は、進角連通ポート621及び進角ドレンポート620の間が閉塞されるスプール64の進角位置(図1参照)及び保持位置(図3参照)にて、突出側先端部660aを進角ランド640と面接触させる。かかる接触状態となった内周側進角シール突起660は、スプール64との間をシールすることで、閉塞の必要なポート621,620間をスリーブ62の内周側にて気密に遮断する。
図5〜7に示すように外周側進角シール突起661は、収容孔63の内周面63aに沿ってのびる楕円環状に形成され、スリーブ62において外周側へ突出している。孔626,63の径方向に対してポート側仮想平面Pp1とは反対側へ傾斜するシール側仮想平面Ps2を定義したとき、外周側進角シール突起661は、環状方向の全体について当該シール側仮想平面Ps2上に配置されている。即ち、外周側進角シール突起661は、仮想平面Ps1とは別にポート側仮想平面Pp1に対してクロスするシール側仮想平面Ps2上において、当該シール側仮想平面Ps2と収容孔63の内周面63aとの環状交線(図6にPs2にて指示される二点鎖線のうち太線部分)に沿って、設けられている。
外周側進角シール突起661の突出側先端部661aは、収容孔63に嵌合する円筒面状に形成されることにより、当該収容孔63の内周面63aと常に面接触している。かかる接触状態の外周側進角シール突起661は、収容孔63との間をシールすることで、スプール64の進角位置(図1参照)及び保持位置(図3参照)では閉塞の必要となポート621,620間をスリーブ62の外周側にて気密に遮断する。
図5に示すように進角吸込抑制構造66には、スリーブ62において軸方向孔626から内周側へ突出する楕円環状の入力側進角シール突起662も、設けられている。この入力側進角シール突起662は、進角連通ポート621及び入力ポート622の間が閉塞されるスプール64の遅角位置(図2参照)及び保持位置(図3参照)では、突出側先端部662aと進角ランド640との面接触によってポート621,622間を気密に遮断する。
尚、本実施形態の進角吸込抑制構造66にて採用される各進角シール突起660,661,662は、スリーブ62の形成金属を切削加工すること等により、当該スリーブ62の他の部分と同一金属で一体に形成されている。但し、図9に示すように進角シール突起660,661,662は、スリーブ62の他の部分に対して異金属のメッキ処理後に切削加工を施すこと等により、当該他の部分に対して固着状態で一体化したものであってもよい。あるいは、図10に示すように進角シール突起660,661,662は、スリーブ62の他の部分に対して樹脂のアウトサート成形処理後に切削加工を施すこと等により、当該他の部分に対して固着状態で一体化したものであってもよい。
また、図5,6に示す本実施形態の進角吸込抑制構造66において、孔626,63の径方向に対する各仮想平面Pp1,Ps1,Ps2の傾斜角度θp1,θs1,θs2は、互いに異なる角度又は互いに同じ角度に、適宜設定される。例えば図5,6の例では、仮想平面Pp1の傾斜角度θp1は22.5度程度に設定され、仮想平面Ps1の傾斜角度θs1は10度程度に設定され、仮想平面Ps2の傾斜角度θs2は22.5度程度に設定されている。
以上、進角吸込抑制構造66の詳細を説明した。次に、遅角吸込抑制構造68の詳細を説明する。
図5,6に示すように遅角吸込抑制構造68においては、孔626,63の径方向に対して仮想平面Pp1とは反対側へ傾斜するポート側仮想平面Pp2が定義され、スリーブ62の軸方向において互いに隣接する遅角連通ポート623と遅角ドレンポート624とが当該ポート側仮想平面Pp2上に設けられている。即ち、遅角連通ポート623及び遅角ドレンポート624を通るポート側仮想平面Pp2は、進角連通ポート621及び進角ドレンポート620を通るポート側仮想平面Pp1とは、異なっている。ここで図5,8に示すように、本実施形態の遅角連通ポート623は、仮想平面Pp2上のうちスプール64を挟んで遅角ドレンポート624とは反対側となる箇所に、配置されている。
内周側遅角シール突起680は、スリーブ62において軸方向孔626の内周面626aに沿ってのびる楕円環状に形成され、当該軸方向孔626から内周側へ突出している。孔626,63の径方向に対してポート側仮想平面Pp2とは反対側へ傾斜するシール側仮想平面Ps3を定義したとき、内周側遅角シール突起680は、環状方向の全体について当該シール側仮想平面Ps3上に配置されている。即ち、内周側遅角シール突起680は、ポート側仮想平面Pp2に対してクロスするシール側仮想平面Ps3上において、当該シール側仮想平面Ps3と軸方向孔626の内周面626aとの環状交線(図5にPs3にて指示される二点鎖線のうち太線部分)に沿って、設けられている。
内周側遅角シール突起680の突出側先端部680aは、スプール64の遅角ランド641に嵌合可能な円筒面状に、形成されている。これにより内周側遅角シール突起680は、遅角連通ポート623及び遅角ドレンポート624の間が閉塞されるスプール64の遅角位置(図2参照)及び保持位置(図3参照)にて、突出側先端部680aを遅角ランド641と面接触させる。かかる接触状態となった内周側遅角シール突起680は、スプール64との間をシールすることで、閉塞の必要なポート623,624間をスリーブ62の内周側にて気密に遮断する。
図5,6,8に示すように外周側遅角シール突起681は、収容孔63の内周面63aに沿ってのびる楕円環状に形成され、スリーブ62において外周側へ突出している。孔626,63の径方向に対してポート側仮想平面Pp2とは反対側へ傾斜するシール側仮想平面Ps4を定義したとき、外周側遅角シール突起681は、環状方向の全体について当該シール側仮想平面Ps4上に配置されている。即ち、外周側遅角シール突起681は、ポート側仮想平面Pp2に対して仮想平面Ps3とは別にクロスするシール側仮想平面Ps4上において、当該シール側仮想平面Ps4と収容孔63の内周面63aとの環状交線(図6にPs4にて指示される二点鎖線のうち太線部分)に沿って、設けられている。
外周側遅角シール突起681の突出側先端部681aは、収容孔63に嵌合する円筒面状に形成されることにより、当該収容孔63の内周面63aと常に面接触している。かかる接触状態の外周側遅角シール突起681は、収容孔63との間をシールすることで、スプール64の遅角位置(図2参照)及び保持位置(図3参照)では閉塞の必要となポート623,624間をスリーブ62の外周側にて気密に遮断する。
図5に示すように遅角吸込抑制構造68には、スリーブ62において軸方向孔626から内周側へ突出する楕円環状の入力側遅角シール突起682も、設けられている。この入力側遅角シール突起682は、遅角連通ポート623及び入力ポート622の間が閉塞されるスプール64の進角位置(図1参照)及び保持位置(図3参照)では、突出側先端部682aと遅角ランド641との面接触によってポート623,622間を気密に遮断する。
尚、本実施形態の遅角吸込抑制構造68にて採用される各遅角シール突起680,681,682は、進角吸込抑制構造66の各進角シール突起660,661,662の場合と同様、スリーブ62の他の部分と同一金属で一体に形成されている。但し、遅角シール突起680,681,682についても、進角シール突起660,661,662の場合に準じて、スリーブ62の他の部分と異なる金属(図9参照)や樹脂(図10参照)により形成して、当該他の部分と一体化したものであってもよい。
また、図5,6に示す本実施形態の遅角吸込抑制構造68において、孔626,63の径方向に対する各仮想平面Pp2,Ps3,Ps4の傾斜角度θp2,θs3,θs4は、互いに異なる角度又は互いに同じ角度に、適宜設定される。例えば図5,6の例では、仮想平面Pp2の傾斜角度θp2は22.5度程度に設定され、仮想平面Ps3の傾斜角度θs3は10度程度に設定され、仮想平面Ps4の傾斜角度θs4は22.5度程度に設定されている。
以上説明した第一実施形態では、スプール64の進角位置への移動により回転位相が進角側へ変化するとき、変動トルクのうち当該進角側の負トルクが作用することで瞬間的に容積拡大する進角室22,23,24においては、負圧の発生による空気の吸い込みが懸念される。特に第一実施形態では、スプール64の進角位置が実現される内燃機関の始動時に、内燃機関の回転と同期してオイルポンプ4から供給される作動油の圧力は低いので、進角室22,23,24において負圧の発生による空気の吸い込みが発生し易い。また、スプール64の遅角位置への移動により回転位相が遅角側へ変化するときにも、変動トルクのうち当該遅角側の正トルクが作用することで瞬間的に容積拡大する遅角室26,27,28において、負圧の発生による空気の吸い込みが懸念される。
しかし、第一実施形態によると、スプール64の進角位置において進角室22,23,24に連通する進角連通ポート621と、大気開放のドレンパン6に繋がる進角ドレンポート620との間は、進角シール突起660,661のシール作用により気密に遮断され得る。特に進角シール突起660,661については、それぞれ面接触対象640,63との接触面積が可及的に増大するので、ポート621,620間を遮断するシール性の点で有利となる。したがって、このような進角シール突起660,661によれば、内燃機関の始動時等、スプール64が進角位置へ移動したときのポート621,620間の閉塞性を高めて、ドレンパン6及び進角室22,23,24間からの空気の吸い込みを抑制できる。しかも、スプール64を挟んで配置されるポート621,620間では、空気の移動距離が可及的に長くなるので、万が一、負圧の発生によって進角ドレンポート620から進角連通ポート621側へ向かって空気が吸引されることになっても、当該進角連通ポート621への空気の到達を抑制できる。
また、第一実施形態によると、スプール64の遅角位置において遅角室26,27,28に連通する遅角連通ポート623と、大気開放のドレンパン6に繋がる遅角ドレンポート624との間は、遅角シール突起680,681のシール作用により気密に遮断され得る。特に遅角シール突起680,681については、それぞれ面接触対象641,63との接触面積が可及的に増大するので、ポート623,624間を遮断するシール性の点で有利となる。したがって、このような遅角シール突起680,681によれば、スプール64が遅角位置へ移動したときのポート623,624間の閉塞性を高めて、ドレンパン6及び遅角室26,27,28間からの空気の吸い込みを抑制できる。しかも、スプール64を挟んで配置されるポート623,624間では、空気の移動距離が可及的に長くなるので、万が一、負圧の発生によって遅角ドレンポート624から遅角連通ポート623側へ向かって空気が吸引されることになっても、当該遅角連通ポート623への空気の到達を抑制できる。
これらのことから、ベーンロータ14の暴れを誘引する空気の吸い込みは、進角室22,23,24においても、遅角室26,27,28においても確実に抑えられることとなるので、回転位相の正確な制御を達成することができる。しかも、ポート620,621,623,624とシール突起660,661,680,681とは、互いにクロスするポート側仮想平面Pp1,Pp2上とシール側仮想平面Ps1,Ps2,Ps3,Ps4上とにそれぞれ配置されることで、径方向に重ねられる。これによれば、各シール突起660,661,680,681によるシール性を確保しながらも、スリーブ62の軸方向長さを短くして小型化を達成することが可能となる。加えて、シール突起660,661,662,680,681,682はスリーブ62に一体に設けられているので、スリーブ62の収容孔63への組み付け時やスプール64の往復移動時に、それらシール突起660,661,662,680,681,682の離脱を防止できるのである。
(第二実施形態)
図11に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例である。第二実施形態の進角吸込抑制構造2066においては、各進角シール突起660,661,662の突出側先端部660a,661a,662aに、それぞれ凹部2660a,2661a,2662aが複数ずつ設けられている。ここで、特に本実施形態の凹部2660a,2661a,2662aは、対応する進角シール突起660,661,662の環状方向(周方向)に連続してのびる楕円環溝状に、形成されている。こうした構成により凹部2660a,2661a,2662aは、対応する進角シール突起660,661,662の突出側先端部660a,661a,662aと、接触対象である進角ランド640又は収容孔63との間に、空間2660b,2661b,2662bを形成している。
また同様に、第二実施形態の遅角吸込抑制構造2068においては、各遅角シール突起680,681,682の突出側先端部680a,681a,682aに、それぞれ凹部2680a,2681a,2682aが複数ずつ設けられている。ここで、特に本実施形態の凹部2680a,2681a,2682aは、対応する遅角シール突起680,681,682の環状方向(周方向)に連続してのびる楕円環溝状に、形成されている。こうした構成により凹部2680a,2681a,2682aは、対応する遅角シール突起680,681,682の突出側先端部680a,681a,682aと、接触対象である遅角ランド641又は収容孔63との間に、空間2680b,2681b,2682bを形成している。
このような第二実施形態によると、凹部2660a,2661a,2662a,2680a,2681a,2682aが形成する空間2660b,2661b,2662b,2680b,2681b,2682bには、装置1の長期使用により作動油が漏入する可能性がある。しかし、空間2660b,2661b,2662b,2680b,2681b,2682bへの漏入作動油は、凹部2660a,2661a,2662a,2680a,2681a,2682aによりトラップされ得る。こうしてトラップされた作動油によれば、シール突起660,661,662,680,681,682と接触対象640,641,63との間での空気の移動が妨げられて、それらシール突起660,661,662,680,681,682によるシール性が向上する。したがって、高い閉塞性が実現されることになるポート621,620間及びポート623,624間から進角室22,23,24及び遅角室26,27,28へ空気が吸い込まれるのを十分に抑えて、そうした吸い込みに起因する回転位相の制御精度の低下を回避し得るのである。
(第三実施形態)
図12に示すように、本発明の第三実施形態は第一実施形態の変形例である。第三実施形態の進角吸込抑制構造3066において進角ドレンポート620は、軸方向孔626の内周面626aに対する開口側へ向かうほど流路面積が減少する絞り部3620aを、有している。ここで、特に本実施形態の絞り部3620aは、進角ドレンポート620のうち内周面626aに対する開口側の端部において、当該開口側へ向かうほどスリーブ62の軸方向における幅が狭くなる形状に、形成されている。
また同様に、第三実施形態の遅角吸込抑制構造3068において遅角ドレンポート624は、軸方向孔626の内周面626aに対する開口側へ向かうほど流路面積が減少する絞り部3624aを、有している。ここで、特に本実施形態の絞り部3624aは、遅角ドレンポート624のうち内周面626aに対する開口側の端部において、当該開口側へ向かうほどスリーブ62の軸方向における幅が狭くなる形状に、形成されている。
このような第三実施形態によると、各ドレンポート620,624の絞り部3620a,3624aは、軸方向孔626へ向かって流路面積が減少する構成により、それらドレンポート620,624との間の閉塞性が要求される連通ポート621,623側へは空気を通過させ難い。かかる絞り部3620a,3643aの作用によれば、ドレンポート620,624において万が一、負圧の発生によって空気が連通ポート621,623側へと向かって吸引されることになっても、それら連通ポート621,623側への空気の移動、ひいては進角室22,23,24及び遅角室26,27,28への空気の吸い込みが抑制され得る。したがって、シール突起660,661,680,681によるシール性の発揮と相俟って、進角室22,23,24及び遅角室26,27,28への空気の吸い込みに起因する回転位相の制御精度の低下を、回避し得るのである。
(第四実施形態)
図13に示すように、本発明の第四実施形態は第一実施形態の変形例である。第四実施形態の進角吸込抑制構造4066においては、内周側進角シール突起660及び入力側進角シール突起662のみが設けられ、外周側進角シール突起661が省かれている。また同様に、第四実施形態の遅角吸込抑制構造4068においては、内周側遅角シール突起680及び入力側遅角シール突起682のみが設けられ、外周側遅角シール突起681が省かれている。尚、これらの構成に応じて本実施形態では、スリーブ62が収容孔63の内周面63aに嵌合した状態となっている。
このような第四実施形態によると、特にシール長が確保し難いスリーブ62の内周側において、ポート621,620間及びポート623,624間の閉塞性を、シール突起660,680のシール作用により高め得る。したがって、ポート621,620間から進角室22,23,24への空気の吸い込みも、ポート623,624間から遅角室26,27,28への空気の吸い込みも抑えて、回転位相の正確な制御を達成することができるのである。
(第五実施形態)
図14に示すように、本発明の第五実施形態は第一実施形態の変形例である。第五実施形態の進角吸込抑制構造5066においては、外周側進角シール突起661のみが設けられ、内周側進角シール突起660及び入力側進角シール突起662が省かれている。また同様に、第五実施形態の遅角吸込抑制構造5068においては、外周側遅角シール突起681のみが設けられ、内周側遅角シール突起680が及び入力側遅角シール突起682が省かれている。尚、これらの構成に応じて本実施形態では、ランド640,641が軸方向孔626の内周面626aに嵌合した状態となっている。
このような第五実施形態によると、スリーブ62の外周側においてポート621,620間及びポート623,624間の閉塞性を、シール突起661,681のシール作用により高め易い。したがって、ポート621,620間から進角室22,23,24への空気の吸い込みも、ポート623,624間から遅角室26,27,28への空気の吸い込みも抑えて、回転位相の正確な制御を達成することが可能となるのである。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に第一〜第五実施形態では、進角吸込抑制構造66,2066,3066,4066,5066と、遅角吸込抑制構造68,2068,3068,4068,5068とのうち少なくとも一方を、省いてもよい。例えば、第一〜第五実施形態のように内燃機関の始動時にスプール64を進角位置へ移動させる場合には、遅角吸込抑制構造68,2068,3068,4068,5068を省いて、特に必要な進角吸込抑制構造66,2066,3066,4066,5066のみを採用してもよい。
また、第一〜第四実施形態では、スプール64の移動に応じたポート間の開放及び閉塞が第一実施形態で説明の如く実現される限りにおいて、シール突起662,682を省いてもよい。さらに第一〜第五実施形態では、例えば図15,16(各図は第一実施形態の変形例)に示すようにシール突起660,661,680,681について、それぞれ対応する仮想平面Ps1,Ps2,Ps3,Ps4に対し湾曲する環状に形成することで、それぞれ対応するポート620,621,623,624に軸方向にて隣接する部分を少なくとも当該対応仮想平面Ps1,Ps2,Ps3,Ps4上に配置してもよい。
またさらに第一〜第五実施形態では、シール突起660,661,680,681の突出側先端部660a,661a,680a,681aの形状を、適宜変更してもよい。例えば図17(同図は第一実施形態の変形例)に示すように、スリーブ62の軸方向において連通ポート621,623側からドレンポート620,624側へ向かうほど接触対象640,641,63に近接する形状に、突出側先端部660a,661a,680a,681aを形成してもよい。あるいは図18(同図は第一実施形態の変形例)に示すように、スリーブ62の軸方向においてドレンポート620,624側から連通ポート621,623側へ向かうほど接触対象640,641,63に近接する形状に、突出側先端部660a,661a,680a,681aを形成してもよい。またあるいは図19(同図は第一実施形態の変形例)に示すように、スリーブ62の軸方向においてドレンポート620,624側及び連通ポート621,623側から、それらポートの中間部へ向かうほど接触対象640,641,63に近接する形状に、突出側先端部660a,661a,680a,681aを形成してもよい。尚、図17〜19に示すように、シール突起662,682の突出側先端部662a,682aの形状についても、シール突起660,661,680,681の突出側先端部660a,661a,680a,681aの形状に合わせて、適宜変更してもよい。
加えて第三〜第五実施形態では、第二実施形態にて説明した凹部2660a,2661a,2662a,2680a,2681a,2682aを、採用してもよい。また加えて第四及び第五実施形態では、第三実施形態にて説明した絞り部3620a,3624aを、採用してもよい。
さらに加えて、「進角」と「遅角」との関係を第一〜第五実施形態の場合とは逆にして、実施してもよい。そして、本発明は、「動弁」としての吸気弁のバルブタイミングを調整する装置以外にも、「動弁」としての排気弁のバルブタイミングを調整する装置や、それら吸気弁及び排気弁の双方のバルブタイミングを調整する装置に、適用することができる。
1 バルブタイミング調整装置、2 カム軸、3 固定節、4 オイルポンプ(供給源)、6 ドレンパン、10 駆動部、12 ハウジング、14 ベーンロータ、22,23,24 進角室・流体室、26,27,28 遅角室・流体室、40 制御部、42 進角通路、44 進角連通孔、46 遅角通路、48 遅角連通孔、50 入力通路、52 入力孔、56 進角ドレン孔、57 遅角ドレン孔、58 ドレン通路、60 制御弁、62 スリーブ(弁ボディ)、62a 底部、62b 開口部、63 収容孔・接触対象、63a 内周面、64 スプール(弁部材)、66,2066,3066,4066,5066 進角吸込抑制構造、68,2068,3068,4068,5068 遅角吸込抑制構造、70 リターンスプリング、72 駆動源、74 制御回路、141,142,143 ベーン、620 進角ドレンポート(ドレンポート)、621 進角連通ポート(連通ポート)、622 入力ポート、623 遅角連通ポート(連通ポート)、624 遅角ドレンポート(ドレンポート)、626 軸方向孔、626a 内周面、640 進角ランド・接触対象、641 遅角ランド・接触対象、660 内周側進角シール突起(シール突起)、660a,661a,680a,681a 突出側先端部、661 外周側進角シール突起(シール突起)、680 内周側遅角シール突起(シール突起)、681 外周側遅角シール突起(シール突起)、2660a,2661a,2662a,2680a,2681a,2682a 凹部、2660b,2661b,2662b,2680b,2681b,2682b 空間、3620a,3624a 絞り部、Pp1,Pp2 ポート側仮想平面、Ps1,Ps2,Ps3,Ps4 シール側仮想平面

Claims (8)

  1. 内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを、供給源から供給される作動液により調整するバルブタイミング調整装置であって、
    前記クランク軸と連動して回転するハウジングと、
    前記カム軸と連動して回転し、前記ハウジングの内部において進角室及び遅角室を回転方向に区画するベーンを有し、前記進角室及び前記遅角室のうち一方の流体室へ作動液が導入されると共に前記進角室及び前記遅角室のうち他方の流体室から作動油が排出されることにより、前記ハウジングに対する回転位相が変化するベーンロータと、
    前記供給源から作動液が入力される入力ポート、前記進角室及び前記遅角室のうち対応する流体室と連通して作動液を流通させる複数の連通ポート、大気開放される外部へ作動液を排出するドレンポート、並びにそれらポートが内周面に開口する軸方向孔を有する弁ボディと、
    前記軸方向孔の内部において往復移動することにより、前記入力ポートと前記ドレンポートとにそれぞれ接続させる前記連通ポートを切り換える弁部材と、
    を備え、
    前記弁ボディにおいて前記連通ポートは、前記軸方向孔の径方向に対して傾斜するポート側仮想平面上に、前記ドレンポートと共に配置され、
    前記弁ボディは、前記軸方向孔から内周側へ突出して当該突出側の先端部が前記弁部材と接触することにより、前記弁部材との間をシールするシール突起を、一体に有し、
    前記軸方向孔の前記内周面に沿ってのびる環状に形成される前記シール突起は、前記軸方向孔の径方向に対して前記ポート側仮想平面とは反対側へ傾斜して当該ポート側仮想平面とクロスするシール側仮想平面上に、配置されることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを、供給源から供給される作動液により調整するバルブタイミング調整装置であって、
    前記クランク軸と連動して回転するハウジングと、
    前記カム軸と連動して回転し、前記ハウジングの内部において進角室及び遅角室を回転方向に区画するベーンを有し、前記進角室及び前記遅角室のうち一方の流体室へ作動液が導入されると共に前記進角室及び前記遅角室のうち他方の流体室から作動油が排出されることにより、前記ハウジングに対する回転位相が変化するベーンロータと、
    前記供給源から作動液が入力される入力ポート、前記進角室及び前記遅角室のうち対応する流体室と連通して作動液を流通させる複数の連通ポート、大気開放される外部へ作動液を排出するドレンポート、並びにそれらポートが内周面に開口する軸方向孔を有する弁ボディと、
    前記軸方向孔の内部において往復移動することにより、前記入力ポートと前記ドレンポートとにそれぞれ接続させる前記連通ポートを切り換える弁部材と、
    を備え、
    内燃機関の収容孔の内部に同軸上に収容される筒状の前記弁ボディにおいて前記連通ポートは、前記収容孔の径方向に対して傾斜するポート側仮想平面上に、前記ドレンポートと共に配置され、
    前記弁ボディは、外周側へ突出して当該突出側の先端部が前記収容孔と接触することにより、前記収容孔との間をシールするシール突起を、一体に有し、
    前記収容孔の内周面に沿ってのびる環状に形成される前記シール突起は、前記収容孔の径方向に対して前記ポート側仮想平面とは反対側へ傾斜して当該ポート側仮想平面とクロスするシール側仮想平面上に、配置されることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  3. 前記進角室に連通する前記連通ポート並びに前記遅角室に連通する前記連通ポートは、互いに異なる前記ポート側仮想平面上に配置され、前記シール突起は、それら各前記ポート側仮想平面にクロスする前記シール側仮想平面毎に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 前記内燃機関の回転と同期して前記供給源から供給される作動液が、前記入力ポートに入力されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 前記シール突起において前記突出側の先端部は、接触対象と面接触することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記シール突起において前記突出側の先端部は、接触対象との間に空間を形成する凹部を、有することを特徴とする請求項5に記載のバルブタイミング調整装置。
  7. 前記弁ボディにおいて前記ドレンポートは、前記軸方向孔の前記内周面に対する開口側へ向かうほど流路面積が減少する絞り部を、有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  8. 前記弁ボディにおいて前記連通ポートは、前記ポート側仮想平面上のうち、前記軸方向孔に収容される前記弁部材を挟んで前記ドレンポートとは反対側となる箇所に、配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
JP2010126177A 2010-06-01 2010-06-01 バルブタイミング調整装置 Withdrawn JP2011252427A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010126177A JP2011252427A (ja) 2010-06-01 2010-06-01 バルブタイミング調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010126177A JP2011252427A (ja) 2010-06-01 2010-06-01 バルブタイミング調整装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011252427A true JP2011252427A (ja) 2011-12-15

Family

ID=45416535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010126177A Withdrawn JP2011252427A (ja) 2010-06-01 2010-06-01 バルブタイミング調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011252427A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112004997A (zh) * 2018-06-26 2020-11-27 舍弗勒技术股份两合公司 在套筒形液力引导元件上具有密封轮廓的控制阀;及具有控制阀和凸轮轴相位器的部件

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112004997A (zh) * 2018-06-26 2020-11-27 舍弗勒技术股份两合公司 在套筒形液力引导元件上具有密封轮廓的控制阀;及具有控制阀和凸轮轴相位器的部件
CN112004997B (zh) * 2018-06-26 2022-10-18 舍弗勒技术股份两合公司 在套筒形液力引导元件上具有密封轮廓的控制阀;及具有控制阀和凸轮轴相位器的部件

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110192008B (zh) 气门正时调整装置
WO2018135577A1 (ja) バルブタイミング調整装置
WO2020195747A1 (ja) 作動油制御弁およびバルブタイミング調整装置
WO2020196457A1 (ja) 作動油制御弁およびバルブタイミング調整装置
CN113631799B (zh) 工作油控制阀和阀正时调整装置
JP4492684B2 (ja) バルブタイミング調整装置
US20130000576A1 (en) Valve characteristics control apparatus
US20100199938A1 (en) Variable valve timing apparatus
JP2011252427A (ja) バルブタイミング調整装置
JP4560736B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP2009167842A (ja) バルブタイミング調整装置
JP5811358B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP5288043B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP5288044B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2013087626A (ja) バルブタイミング調整装置
JP2012122455A (ja) バルブタイミング調整装置
JP6432413B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP4168450B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP7068495B2 (ja) 電磁弁と内燃機関のバルブタイミング制御装置
US11994044B2 (en) Valve timing adjustment device
JP5553174B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP2021017808A (ja) バルブタイミング調整装置
JP2000145414A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
CN104712386B (zh) 气门正时控制器
JP2020193583A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20130806