JP2011251863A - 酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液 - Google Patents
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Abstract
【課題】FF−MOD法を用いた酸化物超電導薄膜の製造において、JcおよびIcが高い酸化物超電導膜を安定して得ることが可能となる技術を提供する。
【解決手段】塗布熱分解法により酸化物超電導薄膜を製造する際に使用される酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液であって、フッ素を含まない金属有機化合物を溶質とする溶液に、フッ酸が添加されている酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。総金属イオン濃度に対する前記フッ酸の添加量が、0.05%〜5%である酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。溶質が、希土類元素のトリメチル酢酸塩、銅のトリメチル酢酸塩およびバリウムのプロピオン酸塩である酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。酸化物超電導薄膜が、REBa2Cu3O7−X(RE:希土類元素)薄膜である酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。
【選択図】なし
【解決手段】塗布熱分解法により酸化物超電導薄膜を製造する際に使用される酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液であって、フッ素を含まない金属有機化合物を溶質とする溶液に、フッ酸が添加されている酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。総金属イオン濃度に対する前記フッ酸の添加量が、0.05%〜5%である酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。溶質が、希土類元素のトリメチル酢酸塩、銅のトリメチル酢酸塩およびバリウムのプロピオン酸塩である酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。酸化物超電導薄膜が、REBa2Cu3O7−X(RE:希土類元素)薄膜である酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。
【選択図】なし
Description
本発明は、塗布熱分解法により酸化物超電導薄膜を作製する際に用いられる酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液に関し、詳しくは、臨界電流密度および臨界電流値の高い酸化物超電導薄膜を製造することができる酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液に関する。
酸化物超電導薄膜を用いた超電導線材の一層の普及のため、臨界電流密度Jcや臨界電流値Icをより高めた酸化物超電導薄膜の作製の研究が行われている。
酸化物超電導薄膜の製造方法の1つに、塗布熱分解法(Metal Organic Deposition、略称:MOD法)がある。この方法は、金属有機化合物溶液を基板に塗布した後、金属有機化合物を例えば500℃付近で熱処理(仮焼)して熱分解させ、得られた熱分解物(MOD仮焼膜)をさらに高温(例えば800℃付近)で熱処理(本焼)することにより結晶化を行って、例えばREBa2Cu3O7−X(RE:希土類元素)で表される酸化物超電導薄膜を製造するものであり、主に真空中で製造される気相法(蒸着法、スパッタ法、パルスレーザ蒸着法等)に比較して製造設備が簡単で済み、また大面積や複雑な形状への対応が容易である等の特徴を有している。
そして、上記MOD法には、原料としてフッ素を含む有機酸塩を用いるTFA−MOD法(Metal Organic Deposition using TriFluoroAcetates)(非特許文献1)とフッ素を含まない金属有機化合物を用いるフッ素フリーMOD法(以下、「FF−MOD法」とも言う)とがある。
一方、結晶化の際、超電導体の結晶配向性が揃っていなければ、超電導電流はスムースに流れず、臨界電流密度Jc(以下、単に、「Jc」ともいう)や臨界電流値Ic(Ic=Jc×膜厚×幅)(以下、単に、「Ic」ともいう)は低くなる。このため、結晶は配向基板の配向性を受け継ぐエピタキシャル成長をさせる必要があり、基板から膜表面へ向けて配向性に優れた結晶成長を進める必要がある。
TFA−MOD法を用いると、面内配向性に優れた酸化物超電導薄膜を得ることができる。しかし、この方法では、仮焼時にフッ化物であるBaF2(フッ化バリウム)が生成され、このBaF2が本焼時に分解して危険なフッ化水素ガスを発生する。このため、フッ化水素ガスを処理する装置、設備が必要となる。
これに対して、FF−MOD法は、フッ化水素ガスのような危険なガスを発生することがないため、環境にやさしく、また処理設備が不要であるという利点を有している。
Takeshi Araki and Izumi Hirabayashi、「Review of a chemical approach to YBa2Cu3O7−x−coated superconductors−metalorganic deposition using trifluoroacetates」、Supercond.Sci.Technol.、16(2003)、R71−R94
しかし、FF−MOD法では、仮焼時に生成されるアルカリ土類金属の炭酸塩、具体的にはBaCO3を本焼過程において熱分解させているが、結晶の配向が乱れたりすることがあった。そして、結晶の配向が乱れると、JcやIcが高い酸化物超電導膜を得ることができない。
これは、BaCO3の熱分解の際に生じるCO2などのガスによって、仮焼膜中に空隙が生じて基板からの結晶成長を阻害したり、仮焼膜中の至る箇所でBaCO3が分解して、そこから結晶の成長が始まったりしたためと考えられる。このため、BaCO3は本焼過程までに分解するか、BaCO3の生成自体を抑制する必要があるが、未だ十分とは言えず、JcやIcが高い酸化物超電導膜を安定して得ることができなかった。
そこで、本発明は、FF−MOD法を用いた酸化物超電導薄膜の製造において、JcおよびIcが高い酸化物超電導膜を安定して得ることが可能となる技術を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題に鑑み、鋭意研究の結果、フッ素を含まない金属有機化合物を溶質とした溶液に適量のフッ酸が添加された原料溶液を使用することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。以下、各請求項の発明について説明する。
請求項1に記載の発明は、
塗布熱分解法により酸化物超電導薄膜を製造する際に使用される酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液であって、
フッ素を含まない金属有機化合物を溶質とする溶液に、フッ酸が添加されていることを特徴とする酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液である。
塗布熱分解法により酸化物超電導薄膜を製造する際に使用される酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液であって、
フッ素を含まない金属有機化合物を溶質とする溶液に、フッ酸が添加されていることを特徴とする酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液である。
本請求項の発明においては、フッ素を含まない金属有機化合物からなる溶液に、フッ酸が添加されている。フッ酸を構成するF(フッ素)は、仮焼時、Ba有機化合物から熱分解されて発生したBa(バリウム)およびCの内、Baと結合しやすいため、BaF2を生成する。この結果、従来の仮焼時とは異なり、BaCO3の生成が抑制される。
このため、本焼時、酸化物超電導薄膜のc軸配向結晶を充分に成長させることができ、JcおよびIcが高い酸化物超電導膜を安定して得ることができる。
請求項2に記載の発明は、
総金属イオン濃度に対する前記フッ酸の添加量が、0.05%〜5%であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液である。
総金属イオン濃度に対する前記フッ酸の添加量が、0.05%〜5%であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液である。
フッ酸の添加量が少なすぎる場合、全てのFがBaF2を生成した後もBaが残存しているため、BaCO3が生成される。一方、フッ酸の添加量が多すぎる場合、全てのBaがBaF2を生成した後もFが残存しているため、危険なフッ化水素ガスが発生する恐れがある。総金属イオン濃度に対する前記フッ酸の添加量が、0.05%〜5%であるとこれらの問題が発生しない。
請求項3に記載の発明は、
前記溶質が、希土類元素のトリメチル酢酸塩、銅のトリメチル酢酸塩およびバリウムのプロピオン酸塩であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液である。
前記溶質が、希土類元素のトリメチル酢酸塩、銅のトリメチル酢酸塩およびバリウムのプロピオン酸塩であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液である。
希土類元素のトリメチル酢酸塩、銅のトリメチル酢酸塩およびバリウムのプロピオン酸塩を溶質として使用した場合、c軸配向結晶が充分に成長した酸化物超電導薄膜を得ることができ、JcおよびIcが高い酸化物超電導膜を安定して得ることができる。
希土類元素REとしては、イットリウム(Y)、プラセオジウム(Pr)、ネオジウム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、ホルミウム(Ho)、イッテルビウム(Yb)等を挙げることができる。
請求項4に記載の発明は、
前記酸化物超電導薄膜が、REBa2Cu3O7−X(RE:希土類元素)薄膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液である。
前記酸化物超電導薄膜が、REBa2Cu3O7−X(RE:希土類元素)薄膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液である。
REBa2Cu3O7−X(RE123)は高いJcおよびIcを有する酸化物超電導薄膜である。このため、このような酸化物超電導薄膜の作製に当たって、前記の原料溶液を用いることにより、より優れた超電導特性の酸化物超電導薄膜を製造することができる。
本発明によれば、FF−MOD法を用いた酸化物超電導薄膜の製造において、JcおよびIcが高い酸化物超電導膜を安定して得ることが可能となる原料溶液を提供することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
(実施例)
1.原料溶液の作製
本実施例は、Y、Ba、Cuの3種類の金属有機化合物を溶質とした原料溶液の例である。
1.原料溶液の作製
本実施例は、Y、Ba、Cuの3種類の金属有機化合物を溶質とした原料溶液の例である。
(1)YおよびCuのトリメチル酢酸塩の調製
はじめに、YおよびCuのトリメチル酢酸塩(トリメチル酢酸イットリウムおよびトリメチル酢酸銅)を調製した。
はじめに、YおよびCuのトリメチル酢酸塩(トリメチル酢酸イットリウムおよびトリメチル酢酸銅)を調製した。
(a)トリメチル酢酸アンモニウムの調製
まず、トリメチル酢酸を50℃の温浴で溶解し、トリメチル酢酸に対して120%の量の水酸化アンモニウムを加え、粘性のある懸濁性のトリメチル酢酸アンモニウムを調製した。
まず、トリメチル酢酸を50℃の温浴で溶解し、トリメチル酢酸に対して120%の量の水酸化アンモニウムを加え、粘性のある懸濁性のトリメチル酢酸アンモニウムを調製した。
(b)トリメチル酢酸イットリウムの調製
次に、硝酸イットリウムを脱イオン水に溶解させ、前記トリメチル酢酸アンモニウムに添加する。このとき直ちにイットリウム(Y)のトリメチル酢酸塩が沈殿する。沈殿物をフィルターで濾過後、乾燥してトリメチル酢酸イットリウムを調製した。
次に、硝酸イットリウムを脱イオン水に溶解させ、前記トリメチル酢酸アンモニウムに添加する。このとき直ちにイットリウム(Y)のトリメチル酢酸塩が沈殿する。沈殿物をフィルターで濾過後、乾燥してトリメチル酢酸イットリウムを調製した。
(c)トリメチル酢酸銅の調製
硝酸イットリウムに替えて硝酸銅を用い、前記したトリメチル酢酸イットリウムの場合と同様の手順でトリメチル酢酸銅を調製した。
硝酸イットリウムに替えて硝酸銅を用い、前記したトリメチル酢酸イットリウムの場合と同様の手順でトリメチル酢酸銅を調製した。
(2)Baのプロピオン酸塩溶液の調製
次に、Baのプロピオン酸塩(プロピオン酸バリウム)溶液を調製する。水酸化バリウム0.002モル(Ba(OH)2・8H2O、0.641g)を5mlのプロピオン酸に投入して、溶液が透明になるまで約30分間撹拌して溶解させ、プロピオン酸バリウム溶液を調製した。
次に、Baのプロピオン酸塩(プロピオン酸バリウム)溶液を調製する。水酸化バリウム0.002モル(Ba(OH)2・8H2O、0.641g)を5mlのプロピオン酸に投入して、溶液が透明になるまで約30分間撹拌して溶解させ、プロピオン酸バリウム溶液を調製した。
(3)Y、Ba、Cuを含む金属有機化合物溶液の調製
先に調製したYおよびCuのトリメチル酢酸塩を、Y123における組成比となるように、それぞれ0.001モル(0.392g)、0.003モル(0.797g)秤量して、前記プロピオン酸バリウム溶液に添加し、緑色の溶液を調製した。この際、沈殿物が生じたが、30分間撹拌して沈殿物を減少させた。
先に調製したYおよびCuのトリメチル酢酸塩を、Y123における組成比となるように、それぞれ0.001モル(0.392g)、0.003モル(0.797g)秤量して、前記プロピオン酸バリウム溶液に添加し、緑色の溶液を調製した。この際、沈殿物が生じたが、30分間撹拌して沈殿物を減少させた。
その後、さらに均一な溶液を得るためにアルミアミンを3.7ml添加した。これにより溶液の温度は90℃に上昇し、溶液は深緑から青紫色に変化した。さらに2時間撹拌して冷却後、0.2μmのポアサイズのポリテトラフルオロエチレン製フィルターを用いて濾過し、Y、Ba、Cuの総金属(イオン濃度が1mol/L)の金属有機化合物溶液を調製した。
(4)フッ酸の添加
次に、調製した金属有機化合物溶液に、1mol/Lのフッ酸を金属有機化合物溶液に対して0.1%添加した。なお、フッ酸の添加量が過剰な場合、BaF2の沈殿が生成するため、総金属イオン濃度に対し0.05%〜5%の範囲内で沈殿が生成しないようにフッ酸の添加量を調整する。
次に、調製した金属有機化合物溶液に、1mol/Lのフッ酸を金属有機化合物溶液に対して0.1%添加した。なお、フッ酸の添加量が過剰な場合、BaF2の沈殿が生成するため、総金属イオン濃度に対し0.05%〜5%の範囲内で沈殿が生成しないようにフッ酸の添加量を調整する。
2.YBCO(Y123)酸化物超電導薄膜の作製
(1)仮焼成
調製した原料溶液をCeO2/YSZ単結晶基板上に塗布後、乾燥して塗膜を作製した。次に、作製した塗膜を図1に示すプロファイルで仮焼成した。この操作を3回繰り返して実施し、厚さ0.45μmの3層構造(1層の膜厚は0.15μm)の仮焼膜を作製した。
(1)仮焼成
調製した原料溶液をCeO2/YSZ単結晶基板上に塗布後、乾燥して塗膜を作製した。次に、作製した塗膜を図1に示すプロファイルで仮焼成した。この操作を3回繰り返して実施し、厚さ0.45μmの3層構造(1層の膜厚は0.15μm)の仮焼膜を作製した。
(2)本焼成
次に、作製した仮焼膜を図2に示すプロファイルで本焼成し、YBCO(Y123)酸化物超電導薄膜を作製した。
次に、作製した仮焼膜を図2に示すプロファイルで本焼成し、YBCO(Y123)酸化物超電導薄膜を作製した。
3.YBCO酸化物超電導薄膜の評価
(1)表面状態の観察
得られたYBCO(Y123)酸化物超電導薄膜の表面状態を、SEMにより観察したところ、ほぼ均一な平滑面が形成されており、安定した結晶成長が行われたことが確認できた。
(1)表面状態の観察
得られたYBCO(Y123)酸化物超電導薄膜の表面状態を、SEMにより観察したところ、ほぼ均一な平滑面が形成されており、安定した結晶成長が行われたことが確認できた。
(2)c軸配向性
X線回折により配向性を評価したところ、(001)のピークのみ観察され、c軸配向で安定した結晶成長が行われたことが確認できた。
X線回折により配向性を評価したところ、(001)のピークのみ観察され、c軸配向で安定した結晶成長が行われたことが確認できた。
(3)超電導特性
77K、自己磁場下における超電導特性を測定したところ、Jcは3MA/cm2であり、超電導特性に優れたYBCO酸化物超電導薄膜であることが確認できた。
77K、自己磁場下における超電導特性を測定したところ、Jcは3MA/cm2であり、超電導特性に優れたYBCO酸化物超電導薄膜であることが確認できた。
(比較例)
Y、Ba、Cuの各アセチルアセトナート錯体をY:Ba:Cuのモルが1:2:3となるように調製して溶媒に溶解した原料溶液を用いて、実施例と同様にして、基板上に塗膜を作製し、その後仮焼して、実施例と同じ積層数、膜厚の仮焼膜を作製した。
Y、Ba、Cuの各アセチルアセトナート錯体をY:Ba:Cuのモルが1:2:3となるように調製して溶媒に溶解した原料溶液を用いて、実施例と同様にして、基板上に塗膜を作製し、その後仮焼して、実施例と同じ積層数、膜厚の仮焼膜を作製した。
作製した仮焼膜を、アルゴン/酸素混合ガス(酸素濃度:100ppm、CO2濃度:1ppm以下)雰囲気の下、20℃/分の昇温速度で770℃まで昇温させた。続いて770℃で90分間保持した後炉冷し、比較例のYBCO(Y123)酸化物超電導薄膜を作製した。
得られたYBCO酸化物超電導薄膜の表面を同様に観察したところ、表面に荒れが生じており、安定した結晶成長が行われなかったことが確認できた。また、X線回折により、c軸配向での結晶成長が不十分であることが確認できた。
そして、77K、自己磁場下における超電導特性を測定したところ、Jcは0.5MA/cm2であり、実施例に比べ、遙かに低い超電導特性であることが確認できた。
以上のように、本発明の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液を用いることにより、塗布熱分解法による酸化物超電導薄膜の製造に際してc軸配向した結晶を充分に成長させることができ、その結果、厚膜であっても高いJc、即ち高いIc値を有する酸化物超電導薄膜を安定して提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、前記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、前記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
Claims (4)
- 塗布熱分解法により酸化物超電導薄膜を製造する際に使用される酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液であって、
フッ素を含まない金属有機化合物を溶質とする溶液に、フッ酸が添加されていることを特徴とする酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。 - 総金属イオン濃度に対する前記フッ酸の添加量が、0.05%〜5%であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液
- 前記溶質が、希土類元素のトリメチル酢酸塩、銅のトリメチル酢酸塩およびバリウムのプロピオン酸塩であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。
- 前記酸化物超電導薄膜が、REBa2Cu3O7−X(RE:希土類元素)薄膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液。
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JP2010125874A JP2011251863A (ja) | 2010-06-01 | 2010-06-01 | 酸化物超電導薄膜製造用の原料溶液 |
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