JP2011251271A - 軟水化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
所定水圧以上の水圧が必要であって消費電力の少ないラッチングバルブのような電気的駆動弁を用いて通水および再生を制御可能とすること。
【解決手段】
樹脂収容部に原水を導入する第一原水導入ルート4と、処理された軟水を供給する軟水供給ルート6と、脂収容部3に再生塩水を導入する再生塩水導入ルート9と、樹脂収容部3を通過した再生塩水を排出する再生塩水排出ルート12とを備える軟水化装置であって、第四弁26および流量制限手段27を有する第二原水導入ルート25を設け、第二弁7および第三弁10は、第二原水導入ルート25の原水圧を加えることで開き、原水圧を加えないことで閉じる機械的駆動弁にて構成され、第一弁2および第四弁26が所定水圧の存在下で開く電気的駆動弁にて構成される。
【選択図】 図1
所定水圧以上の水圧が必要であって消費電力の少ないラッチングバルブのような電気的駆動弁を用いて通水および再生を制御可能とすること。
【解決手段】
樹脂収容部に原水を導入する第一原水導入ルート4と、処理された軟水を供給する軟水供給ルート6と、脂収容部3に再生塩水を導入する再生塩水導入ルート9と、樹脂収容部3を通過した再生塩水を排出する再生塩水排出ルート12とを備える軟水化装置であって、第四弁26および流量制限手段27を有する第二原水導入ルート25を設け、第二弁7および第三弁10は、第二原水導入ルート25の原水圧を加えることで開き、原水圧を加えないことで閉じる機械的駆動弁にて構成され、第一弁2および第四弁26が所定水圧の存在下で開く電気的駆動弁にて構成される。
【選択図】 図1
Description
この発明は、原水中の硬度成分を除去して軟水を生成するための軟水化装置に関する。
出願人は、一般家庭に好適な軟水化装置を特許文献1にて出願している。この特許文献1の軟水化装置は、吐出制御バルブを有し樹脂収容部に原水を導入する原水導入ルートと、樹脂収容部を通過することにより処理された軟水を給水末端開放部に導く軟水供給ルートと、再生バルブを有し前記樹脂収容部に再生塩水を導入する再生塩水導入ルートと、排水バルブを有し前記樹脂収容部を通過した再生塩水を排出末端開放部に導く再生塩水排出ルートを備えている。
特許文献1の吐出制御バルブ,再生バルブおよび排水バルブは、特許文献2のようなカムをモータで駆動して弁体を開閉する方式のものとすることができる。しかしながら、この方式では、モータの消費電力が大きく、モータを電池で駆動する軟水化装置に適さないととともに、構造の複雑な減速ギアを必要とするので構造が複雑となる課題がある。
この課題を解決するには、吐出制御バルブ,再生バルブおよび排水バルブとして、周知の消費電力の少ないラッチングバルブ(例えば、特許文献3参照)を用いることが考えられる。
しかしながら、この種ラッチングバルブは、一般的に水圧が所定の水圧(例えば、0.3kgf/cm2程度)がないと開かない。一般家庭の水圧は、0.6kgf/cm2以上あるが、再生時の再生バルブおよび排水バルブにおける水圧は、無圧に近い。このため、特許文献1の吐出制御バルブにはラッチングバルブを使用可能であるが、再生バルブおよび排水バルブにはラッチングバルブを使用することができないという課題がある。
この発明が解決しようとする主たる課題は、所定水圧以上の水圧が必要であって消費電力の少ないラッチングバルブのような電気的駆動弁を用いて通水および再生を制御可能な軟水化装置を提供することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、請求項1に記載の発明は、第一弁を有し樹脂収容部に原水を導入する第一原水導入ルートと、前記樹脂収容部を通過することにより処理された軟水を給水末端開放部に導く軟水供給ルートと、第二弁を有し前記樹脂収容部に再生塩水を導入する再生塩水導入ルートと、第三弁を有し前記樹脂収容部を通過した再生塩水を第一排出末端開放部に導く再生塩水排出ルートとを備える軟水化装置であって、第四弁および流量制限手段を有し原水を第二排出末端開放部へ導く第二原水導入ルートを設け、前記第二弁および前記第三弁は、前記第二原水導入ルートの前記第四弁および前記流量制限手段の間の原水圧を加えることで開き、原水圧を加えないこ
とで閉じる機械的駆動弁にて構成され、前記第一弁および前記第四弁が所定水圧の存在下で開く電気的駆動弁にて構成され、通水時に前記第四弁を閉じた状態として前記第一弁を開き、再生時に前記第一弁を閉じた状態として前記第四弁を開く制御器を備え、前記第二弁および前記第三弁は、通水時前記第四弁が閉じることにより閉じ、再生時前記第四弁が開くことで開くことを特徴としている。
とで閉じる機械的駆動弁にて構成され、前記第一弁および前記第四弁が所定水圧の存在下で開く電気的駆動弁にて構成され、通水時に前記第四弁を閉じた状態として前記第一弁を開き、再生時に前記第一弁を閉じた状態として前記第四弁を開く制御器を備え、前記第二弁および前記第三弁は、通水時前記第四弁が閉じることにより閉じ、再生時前記第四弁が開くことで開くことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、前記第四弁を開くことで前記第二弁および前記第三弁を前記第二原水導入ルートの原水圧で開くことができるので、前記第一弁および前記第四弁を所定水圧以上の水圧が必要であって消費電力の少ないラッチングバルブのような電気的駆動弁として、前記第二弁および前記第三弁を機械的駆動弁として、通水および再生を制御可能な軟水化装置を構成することができる。そして、一つの前記第四弁で前記第二弁および前記第三弁を開閉できるので、使用電力を低減できる。
また、前記第二原水導入ルートに前記流量制限手段を設けているので、前記第四弁を開いたとき、前記第二弁および前記第三弁に高い原水圧を加えて速やかに開くとともに、前記第四弁を閉じたとき、前記第二弁および前記第三弁に加えられた原水圧を前記第二排出末端開放部を通して低減して前記第二弁および前記第三弁を速やかに閉じることができる。さらに、前記第二排出末端開放部から原水を排出する場合、前記第二原水導入ルートを流れる原水量が前記流量制限手段により制限されているので、原水使用量を節減できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記第一弁および前記第四弁がラッチングバルブから構成されるとともに、前記第一弁,前記第四弁および前記制御器が電池にて駆動されることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加えて、ラッチングバルブを用いることで、軟水化装置の使用電力を低減できるとともに、軟水化装置を電池で駆動するので、交流電源の使用が困難な浴室などに軟水化装置を使用することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2において、前記第二排出末端開放部を前記第一排出末端開放部と同じにするか、前記第一排出末端開放部の近傍に設けて、前記再生塩水排出ルートを通して排出される再生塩水を前記第二原水導入ルートから排出される原水によって希釈するように構成したことを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明による効果に加えて、排出される再生塩水による配管等の腐食や塩結晶化の問題を解決することができるとともに、前記第二弁および前記第三弁の駆動用の原水導入ルートと排出される再生塩水希釈用の原水導入ルートとを共用しているので、装置の構成を簡素化できるという効果を奏する。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3において、所定量の塩水を前記再生塩水導入ルートに導入し、前記再生塩水排出ルートを通して排出した後、原水を前記塩水導入ルートに導入し、前記再生塩水排出ルートを通して排出することで、前記第二弁および前記第三弁内を洗浄するように構成したことを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜請求項3に記載の発明による効果に加えて、前記第二弁および前記第三弁の塩水による腐食を防止することができるという効果を奏する。
この発明によれば、所定水圧以上の水圧が必要であって消費電力の少ないラッチングバ
ルブのような電気的駆動弁を用いて通水および再生を制御可能な軟水化装置を提供することができる。また、前記第二弁および前記第三弁の開閉を速やかに行うことができる。さらに、前記第二弁および前記第三弁駆動用の原水使用量を節減できる。
ルブのような電気的駆動弁を用いて通水および再生を制御可能な軟水化装置を提供することができる。また、前記第二弁および前記第三弁の開閉を速やかに行うことができる。さらに、前記第二弁および前記第三弁駆動用の原水使用量を節減できる。
この発明の軟水化装置は、好ましくは、家庭用の軟水化装置とするが、これに限定されるものではなく、工業用及び業務用等の軟水化装置とすることができる。
この発明の実施の形態の軟水化装置は、特許文献1の軟水化装置を改良したものである。より具体的には、ラッチングバルブまたはこれと同等の性能の電気的駆動弁を用いて通水および再生を含む軟水化プロセスを制御可能とする軟水化装置である。
この実施の形態は、第一弁(特許文献1の吐出制御バルブに相当)を有し樹脂収容部に原水を導入する第一原水導入ルートと、樹脂収容部を通過することにより処理された軟水を給水末端開放部に導く軟水供給ルートと、第二弁(特許文献1の再生バルブに相当)を有し前記樹脂収容部に再生塩水を導入する再生塩水導入ルートと、第三弁(特許文献1の排水バルブに相当)を有し前記樹脂収容部を通過した再生塩水を第一排出末端開放部に導く再生塩水排出ルートを備える。ここで、「ルート」は、ラインまたは流路と言い換えることができ、「弁」は、バルブと言い換えることができる。「末端開放部」とは、末端が大気に開放している部分を意味する。
そして、この実施の形態は、原水を第二排出末端開放部へ導く第二原水導入ルートを備えている。この第二原水導入ルートには、第四弁および流量制限手段を原水の流れに対してこの順に設けている。この第二原水導入ルートは、好ましくは、前記第一原水導入ルートとその上流側の一部を共通のルートとするが、これに限定されるものではない。
また、前記第二弁および前記第三弁は、前記第二原水導入ルートの前記第四弁および前記流量制限手段の間の原水圧を加える(前記第四弁を開く)ことで開き、原水圧を加えない(前記第四弁を閉じる)ことで閉じる機械的駆動弁(機械的開閉弁と称することができる。)にて構成される。
前記機械的駆動弁は、好ましくは、ダイヤフラム弁とする。このダイヤフラム弁は、弁本体と、この弁本体に設けた水入口および水出口と、前記弁本体内の水入口および水出口間の流路に設けた弁座と、この弁座を開閉する弁体と、この弁体を開位置および閉位置に移動させるダイヤフラムと、このダイヤフラムにより前記弁本体内に区画された受圧室と、前記弁体または前記ダイヤフラムを前記弁体が閉じる方向に附勢するスプリングなどの附勢手段を含んで構成される。
前記受圧室は、前記第二原水導入ルートの前記第四弁および前記流量制限手段の間に接続されている。前記第四弁を開いて、前記受圧室に原水圧が加えられると、前記附勢手段
の附勢力に抗して前記ダイヤフラムにより前記弁体が変位して前記弁座を開き、前記第四弁を閉じて原水圧の印加を停止すると、前記受圧室が前記流量制限手段を通して大気開放となり、前記附勢手段の附勢力により、前記ダイヤフラムおよび前記弁体が逆方向へ変位して前記弁座を閉じる。
の附勢力に抗して前記ダイヤフラムにより前記弁体が変位して前記弁座を開き、前記第四弁を閉じて原水圧の印加を停止すると、前記受圧室が前記流量制限手段を通して大気開放となり、前記附勢手段の附勢力により、前記ダイヤフラムおよび前記弁体が逆方向へ変位して前記弁座を閉じる。
前記機械的駆動弁は、前記ダイヤフラム弁に限定されるものではなく、ピストン弁とすることができる。このピストン弁とは、前記弁体を駆動する部材をダイヤフラムに代えてピストンとしたものである。このピストンは、前記弁本内を摺動する点で、ダイヤフラムとは異なる。
また、前記第一弁および前記第四弁は、所定水圧の存在下で開く(所定水圧が無いと開かない)省電力型の電気的駆動弁にて構成される。この電気駆動弁は、好ましくは、ラッチングバルブとする。
このラッチングバルブは、特許文献3や特許第3591681号公報などにて周知である。ラッチングバルブとは、特許文献3のように「ソレノイドに供給される駆動信号に応じて給水制御を行うバルブを開状態または閉状態へ移行させるとともに、前記駆動信号を停止してもバルブを開状態または閉状態に維持するソレノイドバルブ」と定義するができる。また、特許第3591681号公報に記載のように「ソレノイドへの通電によってプランジャが所定位置に移動した後は、ソレノイドへの通電を行わずともプランジャの位置を保持するラッチング型ソレノイドと、プランジャに連動して水路を開閉する開閉弁とを備えるバルブ」とも定義できる。
現時点では、このようなラッチングバルブに代わるものを見出していないが、ラッチングバルブと同等の開閉性能と同等の省電力性能を有する電気的駆動弁があれば、この電気的駆動弁を用いることができる。「同等の開閉性能」とは、家庭用の原水圧(0.6kgf/cm2程度以上)の存在下で開き、所定水圧(例えば、0.3kgf/cm2程度)の存在下では通電しても開かない性能である。また、「同等の省電力性能」とは、ラッチングバルブと同等の消費電力(消費電荷10,000μC)とするが、電池により電気的駆動弁を制御して実用的に通水および再生が行える軟水化装置とすることができる程度の消費電力とすることができる(消費電荷100,000μC)。
このように、この実施の形態は、ランチングバルブまたはこれと同等の電気的駆動弁とした前記第一弁および前記第四弁と、前記第四弁の開閉によって印加が制御される原水圧により開閉可能な機械的駆動弁とした前記第二弁および前記第三弁との組合せにより軟水化装置の水回路を構成しているので、低消費電力の軟水化装置とすることができる。
また、この実施の形態は、通水と再生を含む軟水化プロセスを制御する制御手順を実行する制御器を備えている。この制御手順は、通水時に前記第四弁を閉じた状態として前記第一弁を開き、再生時に前記第一弁を閉じた状態として前記第四弁を開く手順を含んでいる。この制御手順により、通水時前記第四弁が閉じることで、前記第二弁および前記第三弁が閉じ、再生時前記第四弁が開くことで、前記第二弁および前記第三弁が開くように構成されている。
ここで、「通水時に前記第四弁を閉じた状態として」とは、つぎの二つの態様を含む。第一の態様は、通水前の状態において前記第四弁を閉じる制御を行っておき、通水時には前記第四弁を閉じるための通電制御を行なわない態様である。第二の態様は、通水時に前記第四弁を閉じるための通電制御を行う態様である。第一の態様は、第二の態様と比較して、省電力となる。「再生時に前記第一弁を閉じた状態として」も「通水時に前記第四弁を閉じた状態として」と同様に二つの態様を含んでいる。
この実施の形態においては、前記第二原水導入ルートは、好ましくは、前記第二排出末端開放部を前記第一排出末端開放部と同じにすべく、第二原水導入ルートの端部を前記再生塩水排出ルートの前記第三弁の下流側に接続する。しかしながら、前記第二排出末端開放部を前記第一排出末端開放部とは別にして、この近傍に設けることができる。これらの目的は、特許第4061716号に記載の発明と同様に、前記再生塩水排出ルートを通して排出される再生塩水を前記第二原水導入ルートから排出される原水によって希釈することである。この実施の形態では、前者の第二原水導入ルートが、前記第二弁および前記第三弁を開くための駆動ラインと、前記第二弁および前記第三弁を閉じるための排水ラインを兼ねているが、特許第4061716号は、この構成を備えていない。
また、この実施の形態においては、好ましくは、所定量の塩水を前記再生塩水導入ルート通して導入し、前記再生塩水排出ルートを通して排出した後、前記第二弁および前記第三弁に原水を導入して前記第二弁および前記第三弁内を洗浄するように構成する。この構成を採用することにより、再生塩水に晒される前記第三弁内が原水で洗浄され、前記附勢手段などの腐食を防止することができる。前記第二弁および前記第三弁への原水導入は、好ましくは、前記再生塩水導入ルートを用いて行う。具体的には、流通する再生塩水を原水と高濃度塩水を貯留した塩水タンクからの高濃度塩水をエジェクタにて混合する「エジェクタ再生方式」によって生成するように構成し、前記エジェクタへの高濃度塩水の供給を停止することで、前記再生塩水導入ルートに原水が流れるように構成する。
さらに、この実施の形態においては、好ましくは、特許文献1のように、少なくとも一つの給水末端開放部を、排出末端開放部より高い位置に設定し、イオン交換樹脂の再生時、軟水供給ルート内の滞留水によるヘッド差圧が発生するようにして、再生塩水が、選択的に再生塩水排出ルートに導かれるように構成する。しかしながら、この構成を備えない軟水化装置とすることができる。
ここで、以上の説明において説明していない実施の形態の構成要素について説明する。
前記樹脂収容部は、イオン交換樹脂を充填するための容器である。即ち、当該容器内で原水をイオン交換樹脂に接触させることにより、当該原水中に溶存するカルシウムイオン及びマグネシウムイオンからなる硬度成分を吸着・除去するためのもので、特定の構成のものに限定されない。
前記第一原水導入ルートは、上水道として供給される水道水や、ポンプなどでくみ上げられて供給される井戸水等の地下水を原水とし、これを前記樹脂収容部に導入するための配管を含んで構成されている。この第一原水導入ルートは、好ましくは、前記イオン交換樹脂に対して原水を下から上へ通水(下上通水)するように構成するが、原水を上から下へ通水(上下通水)するように構成することができる。
前記軟水供給ルートは、前記樹脂収容部を通過することにより生成した軟水を、シャワーや給水蛇口等の1ないし複数の給水末端開放部に導くための配管を含んで構成される。
前記再生塩水導入ルートは、塩水タンクに貯留した高濃度塩水を希釈した再生塩水を前記樹脂収容部に導入するための配管を含んで構成される。この再生塩水導入ルートは、好ましくは、前記イオン交換樹脂に対して塩水を上から下へ流して再生する(向流再生)するように構成するが、塩水を下から上へ流す(並流再生)するように構成することができる。
前記再生塩水排出ルートは、前記樹脂収容部を通過した再生塩水を排出末端開放部に導
くための配管を含んで構成される。
くための配管を含んで構成される。
前記塩水タンクは、高濃度の再生塩水を蓄えるための容器であるが、特定の構造のものに限定されない。
そして、前記再生塩水導入ルートおよび前記再生塩水排出ルートは、前記塩水タンクの水位と再生塩水の排出末端開放部とのヘッド差圧を利用した「落下再生方式」として構成したり、エジェクタによる再生塩水の吸引を利用した「エジェクタ再生方式」として構成したりすることができる。いずれの方式にしても前記第二弁および前記第三弁がラッチングバルブを使用できない程度の低い水圧下に位置している。
前記流量制限手段は、好ましくは、オリフィスとするが、これに限定されるものではなく、前記第二原水導入ルートを流れる原水の流量を制限する機能を有する弁体とすることができる。
前記電池は、前記第一弁,前記第四弁および前記制御器を駆動する電源であって、好ましくは、一次電池とするが、水流によって発電する発電装置または家庭用交流電源により充電される二次電池とすることができる。
この発明の実施例1を浴室に設置される軟水化装置1について図面に基づき説明する。図1は、同実施例1の概略的な水回路(止水時)の構成を説明する図であり、図2は、同実施例1の弁構造(通水時)を説明する断面の説明図であり、図3は、同実施例1の電気回路の構成を説明する図であり、図4は、同実施例1の制御手順を説明するフローチャート図であり、図5は、同実施例1の通水時の水回路図を説明する図であり、図6は、同実施例1の再生時の水回路図を説明する図であり、図7は、同実施例1の再生時の弁構造を説明する断面の説明図である。
<実施例1の構成>
図1を参照して、軟水化装置1は、第一弁2を有し樹脂収容部3に原水を導入する第一原水導入ルート4と、樹脂収容部3を通過することにより処理された軟水を給水末端開放部5に導く軟水供給ルート6と、第二弁7を有し塩水タンク8から樹脂収容部3に再生塩水を導入する再生塩水導入ルート9と、第三弁10を有し樹脂収容部3を通過した再生塩水を排出末端開放部11に導く再生塩水排出ルート12を主要部として備えている。なお、図1の一点鎖線は、軟水化装置の箱体(符号省略)を示し、一点鎖線内の要素がこの箱体内に収容される。
図1を参照して、軟水化装置1は、第一弁2を有し樹脂収容部3に原水を導入する第一原水導入ルート4と、樹脂収容部3を通過することにより処理された軟水を給水末端開放部5に導く軟水供給ルート6と、第二弁7を有し塩水タンク8から樹脂収容部3に再生塩水を導入する再生塩水導入ルート9と、第三弁10を有し樹脂収容部3を通過した再生塩水を排出末端開放部11に導く再生塩水排出ルート12を主要部として備えている。なお、図1の一点鎖線は、軟水化装置の箱体(符号省略)を示し、一点鎖線内の要素がこの箱体内に収容される。
第一原水導入ルート4は、原水を樹脂収容部3に導入するための配管41,42,43を含んで構成されて、樹脂収容部3内のイオン交換樹脂13に対して原水を下から上へ通水(下上通水)するように構成している。
軟水供給ルート6は、樹脂収容部3を通過することにより生成した軟水を、シャワー51や給水蛇口52からなる給水末端開放部5に導くための配管(符号省略)を含んで構成されている。
再生塩水導入ルート9は、イオン交換樹脂13に対して塩水を上から下へ流して再生する(向流再生)するように構成されている。そして、再生塩水導入ルート9および再生塩水排出ルート12は、エジェクタ14による再生塩水の吸引を利用した周知のエジェクタ再生方式として構成している。
具体的には、エジェクタ14の駆動水は、第一原水導入ルート4から分岐し、第一フィルタ15を有する配管16によってエジェクタ14へ供給される。そして、塩水タンク8からの高濃度塩水は、第二フィルタ17および第一オリフィス18を有する高濃度塩水導入ルート19を通してエジェクタ14に吸引されるように構成されている。高濃度塩水導入ルート19は、塩水タンク8への補水ルートを兼ねている。
再生塩水排出ルート12は、樹脂収容部3を通過した再生塩水を第一排出末端開放部11に導くための配管(符号省略)を含んで構成される。符号20は、塩水タンク8と一体的に設けた立ち上げ部で、イオン交換樹脂13を通過する再生塩水の速度を調整するために設けており、約30cm程度の高さとしている。立ち上げ部20からオーバーフローした再生塩水は、立ち上げ部20と隣接して一体的に設けたオーバーフロー部21と、これに接続される排水管22を通して装置1外であって浴室(図示省略)内へ排出される。
塩水タンク8には、塩(符号省略)を収容する塩収容部81と、高濃度塩水貯留部82と、補水時の塩水タンク8内の水位を塩収容部81の所定高さに制御するフロート式の補水制御弁23と、再生時に塩水タンク8内の塩水が無くなると閉じて空気の吸い込みを防止するフロ−ト式の空気吸込み防止弁24備えている。
また、軟水化装置1は、原水を第二弁7および第三弁10へ駆動水圧として加えるとともに、排出末端開放部11へ導くための第二原水導入ルート25を備えている。この実施例1では、第二原水導入ルート25の排出末端開放部(この発明の第二排出末端開放部)は、第二原水導入ルート25の端部を再生塩水排出ルート12の立ち上げ部20の上流側の合流部25Cにて接続することで、再生塩水排出ルート12の排出末端開放部11を兼ねるように構成している。
この第二原水導入ルート25には、第四弁26および流量制限手段としての第二オリフィス27を原水の流れに対してこの順に設けている。この第二原水導入ルート25は、その上流側において、第一原水導入ルート4の配管42と再生塩水導入ルート9の配管16とを共用している。
図2を参照して、第一弁2,第二弁7,前記第三弁10および第四弁26は、合成樹脂製の流路構成部28にネジ止めして取り付けることで一体的な流路切替弁29として構成している。この流路構成部28は、上下に二分割した構成体(図示省略)を接合して構成している。
第一弁2および第四弁26は、所定水圧の存在下で開く(所定水圧が無いと開かない)省電力型の電気的駆動弁としての周知のラッチングバルブ(図2では、具体的な構造は図示省略している。)としている。このラッチングバルブは、家庭用の原水圧(0.6kgf/cm2程度以上)の存在下で開き、所定水圧(例えば、0.3kgf/cm2程度)の存在下では通電しても開かない性能を有している。従って、第二弁7および第三弁10は、再生時の水圧が無圧に近いので、このラッチングバルブを使用することはできない。
そこで、第二弁7および第三弁10は、原水圧を加えることで開き、原水圧を解除することで閉じるダイヤフラム弁としている。このダイヤフラム弁は、第二原水導入ルート25の第四弁26および第二オリフィス27の間の原水圧が第二原水導入ルート25から分岐した加圧ルート25A,25Bを通して加えられることにより開き、この原水圧を加えないことで閉じる機械的駆動弁として構成している。
具体的には、図2を参照して、第二弁7および第三弁10は、それぞれ、弁本体7A,10Aと、この弁本体7A,10Aに設けた水入口7B,10Bおよび水出口7C,10
Cと、弁本体7A,10A内の水入口7B,10Bおよび水出口7C,10C間の流路7D,10Dに設けた弁座7E,10Eと、この弁座7E,10Eを開閉する弁体7F,10Fと、この弁体7F,10Fを図2に示す開位置および図7に示す閉位置に移動させるダイヤフラム7G,10Gと、このダイヤフラム7G,10Gにより弁本体7A,10A内に区画形成された受圧室7H,10H(図7参照)と、弁体7F,10Fをこれが閉じる方向に附勢する附勢手段としてのコイル状のスプリング7J,10Jと、ダイヤフラム7G,10Gおよび弁体7F,10F間に固定された作動桿7K,10Kと、受圧室7H,10Hの出入口7L,10Lとを備えている。
Cと、弁本体7A,10A内の水入口7B,10Bおよび水出口7C,10C間の流路7D,10Dに設けた弁座7E,10Eと、この弁座7E,10Eを開閉する弁体7F,10Fと、この弁体7F,10Fを図2に示す開位置および図7に示す閉位置に移動させるダイヤフラム7G,10Gと、このダイヤフラム7G,10Gにより弁本体7A,10A内に区画形成された受圧室7H,10H(図7参照)と、弁体7F,10Fをこれが閉じる方向に附勢する附勢手段としてのコイル状のスプリング7J,10Jと、ダイヤフラム7G,10Gおよび弁体7F,10F間に固定された作動桿7K,10Kと、受圧室7H,10Hの出入口7L,10Lとを備えている。
流路構成部材28には、第二弁7および第三弁10の水入口7B,10B,水出口7C,10Cおよび出入口7L,10Lに接合してこれに連通する接続口(符号省略)と、第一弁2および第四弁26の水入口2A,26Aおよび水出口2B,26Bに接合してこれに連通する接続口(符号省略)形成している。
また、流路構成部材28には、第一原水導入ルート4の配管43に接続される第一接続口30および第二接続口31と、第二原水導入ルート25に接続される第三接続口32および第四接続口33と、再生塩水導入ルート9に接続される第五接続口34および第六接続口35と、再生塩水排出ルート12の配管に接続される第七接続口36および第八接続口37と、出入口7L,10Lに連通する第九接続口38および第十接続口39とを形成している。
そして、図2に示すように、第二原水導入ルート25および加圧ルート25A,25Bは、第四接続口33,合流部25C,第九接続口38,第十接続口39の間に、流路構成部材28の一部として樹脂にて一体的に形成されている。第二オリフィス27は、樹脂にて形成されている。
このように、受圧室7H,10Hは、それぞれ加圧ルート25A,25Bにより第二原水導入ルート25の第四弁26および第二オリフィス27の間に接続されている。そして、受圧室7H,10Hに、原水圧が加えられると、スプリング7J,10Jの附勢力に抗してダイヤフラム7G,10G,作動桿7K,10Kおよび弁体7F,10Fが変位して弁座7E,10Eを開く。そして、原水圧の印加を停止すると、受圧室7H,10Hが第二オリフィス27,排出末端開放部11を通して大気と連通するので、スプリング7J,10Jの附勢力により、弁体7F,10Fが逆方向へ変位して弁座7E,10Eを閉じる。その際、受圧室7H,10H内の原水は、第二オリフィス27を通して排出末端開放部11へ排出される。
図1を参照して、符号45は、第一原水導入ルート4および軟水供給ルート6の間をバイパスするバイパスルートで、手動により開閉するバイパス弁46を備えている。また、符号60,61,62,63は、それぞれ、減圧弁,圧力スイッチ,所定圧力以上で開くリリーフ弁,逆止弁である。さらに、符号74,75は、それぞれ活性炭,シャワー51への流れと蛇口52への流れを選択的に切り替える三方切替弁である。
さらに、この実施例1においては、特許文献1と同様に、給水末端開放部5を、排出末端開放部11より高い位置に設定し、イオン交換樹脂13の再生時、軟水供給ルート6内の滞留水によるヘッド差圧が発生するようにして、再生塩水が、選択的に再生塩水排出ルート12に導かれるように構成する。この構成により、軟水供給ルート6に設ける軟水供給バルブが不要となり、コスト削減となる。しかしながら、コストアップが許される場合は、軟水供給バルブを削除する構成を採用せず、軟水供給ルート6に軟水供給バルブ(図示省略)を備えることができる。この場合、この軟水供給バルブを第一弁2,第四弁26と同様なラッチングバルブとすることができる。
つぎに、この実施例1の制御回路を図3に基づき説明する。この制御回路は、止水と通水と再生を含む軟水化プロセスを制御する制御手順を実行する制御器64を備えている。制御器64は、マイクロコンピュータ,制御手順などを記憶したメモリ,入出力回路(いずれも図示しない。)などを含むものである。
この制御器64には、入力手段として圧力スイッチ61,通水開始を指示する通水スイッチ65,再生開始を指示する再生スイッチ66、各種設定値を表示、設定する表示設定スイッチ67,この表示設定スイッチ67が操作されたときに数値を変更する変更スイッチ68を接続している。
また、この制御器64には、制御対象となる出力手段として、液晶の表示パネル69,LEDからなる表示ランプ70,第一弁2の開閉制御用のソレノイド71,第四弁26の開閉制御用のソレノイド72を接続している。そして、制御器64には、着脱自在の一次電池からなる電池73が接続され、制御器64および前記の出力手段は、すべて電池73を電源とする。
制御器64の制御手順には、軟水化プロセスの制御手順として、止水時に第一弁2および第四弁26を閉じ、止水または再生終了の後(第四弁26が閉じた状態)に行われる通水時に第一弁を開き、止水または通水終了の後(第一弁2が閉じた状態)に行われる再生時に第四弁26を開く手順を含んでいる。この制御手順は、具体的には、図4に示される。
また、制御器64の制御手順には、圧力スイッチ61からの信号に基づき、原水圧が正常かどうかを判定し、その結果を表示する手順(原水圧判定手順)が含まれている。この原水圧が正常かどうかとは、この実施例1では、第二弁7および第三弁10が正常に開くかどうかを意味している。
このため圧力スイッチ61は、第二弁7および第三弁10と同様のダイヤフラムで作動するスイッチとし、第二弁7および第三弁10のダイヤフラム7G,10Gと同じ受圧径を有するダイヤフラム(図示省略)と、スプリング7J,10Jと同じ荷重のスプリング(図示省略)を備えている。このように構成することにより、圧力スイッチ61が作動して水圧異常を表示する水圧と、第二弁7および第三弁10が正常に開かない水圧とをほぼ同じにすることができ、異常検出の整合性をとることができるとともに、部品の共有化によるコストダウンを実現できる。
<実施例1の動作>
以下に、実施例1の動作を図面に基づき説明する。図1、図5および図6において、黒く塗り潰している弁2,26,46は、閉じていることを示し、実線矢示は、原水の流れを、破線矢示は、樹脂容器3通過前後の再生塩水の流れを示し、一点鎖線矢示は、高濃度塩水の流れを示している。また、図2の実線矢示Xは、原水の流れを示し、図7の実線矢示Yは、原水の流れを示し、実線矢示Zは、再生塩水の流れを示している。
以下に、実施例1の動作を図面に基づき説明する。図1、図5および図6において、黒く塗り潰している弁2,26,46は、閉じていることを示し、実線矢示は、原水の流れを、破線矢示は、樹脂容器3通過前後の再生塩水の流れを示し、一点鎖線矢示は、高濃度塩水の流れを示している。また、図2の実線矢示Xは、原水の流れを示し、図7の実線矢示Yは、原水の流れを示し、実線矢示Zは、再生塩水の流れを示している。
(起動処理)
この実施例1においては、特別な起動および停止スイッチを備えておらず。電池73をセットすると図4の処理S1(以下、処理SNは、単にSNと称する。)起動処理が行われる。この起動処理は、制御回路が正常かどうかを確認する処理であり、正常でない場合は、処理は先へ進まず、正常の場合は、S2へ移行する。
この実施例1においては、特別な起動および停止スイッチを備えておらず。電池73をセットすると図4の処理S1(以下、処理SNは、単にSNと称する。)起動処理が行われる。この起動処理は、制御回路が正常かどうかを確認する処理であり、正常でない場合は、処理は先へ進まず、正常の場合は、S2へ移行する。
(止水処理)
S2では、図1に示すように、制御器64は、第一弁2および第四弁26を閉じる信号を送る。前記のように第一弁2および第四弁26は、ラッチングバルブでり、保持状態では通電が停止されているので、ちょっとした衝撃により開状態と閉状態が変化する。このためこの止水処理により、強制的に第一弁2および第四弁26を閉止して、この状態を制御器64自らが認識する。この弁閉止の通電は、一時的であり、通電停止後はラッチングバルブの磁石(図示省略)により閉止状態を保持する。この止水処理は、第一弁2および第四弁26を初期の閉状態とするという意味で、弁リセット処理と称することができる。
S2では、図1に示すように、制御器64は、第一弁2および第四弁26を閉じる信号を送る。前記のように第一弁2および第四弁26は、ラッチングバルブでり、保持状態では通電が停止されているので、ちょっとした衝撃により開状態と閉状態が変化する。このためこの止水処理により、強制的に第一弁2および第四弁26を閉止して、この状態を制御器64自らが認識する。この弁閉止の通電は、一時的であり、通電停止後はラッチングバルブの磁石(図示省略)により閉止状態を保持する。この止水処理は、第一弁2および第四弁26を初期の閉状態とするという意味で、弁リセット処理と称することができる。
この止水処理時および後記通水処理時、第一原水導入ルート4の原水の一部は、エジェクタ14から補水ルートを兼ねる高濃度塩水導入ルート19を経由して、塩水タンク8に蓄えられる。そして、蓄えられた原水は、塩水タンク8内に備えられた食塩と接触して、ほぼ飽和状態の高濃度塩水となる。なお、塩水タンク8に一定量の水が蓄えられると、補水制御弁23が閉弁し、原水の供給が停止される。
(再生の要否判定)
ついで、S3において、再生開始条件が満たされているかどうかを判定する。再生開始条件とは、この実施例1では、予め設定されている再生間隔、再生時刻になることであるが、これに限定されるものではない。
ついで、S3において、再生開始条件が満たされているかどうかを判定する。再生開始条件とは、この実施例1では、予め設定されている再生間隔、再生時刻になることであるが、これに限定されるものではない。
(通水処理)
S3にて、NOが判定されると、S4へ移行して、通水スイッチ65が押されたかどうかを判定する。ユーザーが通水スイッチ65を押すと、S5へ移行して、通水処理を行う。
S3にて、NOが判定されると、S4へ移行して、通水スイッチ65が押されたかどうかを判定する。ユーザーが通水スイッチ65を押すと、S5へ移行して、通水処理を行う。
この通水処理は、図5に示すように、第一弁2を開、第四弁26を閉とすることで行われる。すなわち、制御器64は、第一弁2に対して開くための電流を供給する。第四弁26は、既に閉状態であるので、改めて閉じるための電流を供給しない。
この通水処理時は、第四弁26が閉じているので、第二原水導入ルート25を通して、受圧室7H,10Hに水圧が加えられないので、図2に示すように、第二弁7および第三弁10は閉じている。
その結果、図2および図5に示すように、原水が第一原水導入ルート4を経由して、樹脂収容部3内を通過する。これにより、原水が脂収容部3内のイオン交換樹脂13と接触して軟水化され、生成された軟水が軟水供給ルート6を経由して、シャワー51または給水蛇口52に導かれる。
また、軟水の供給を要さない場合には、通水スイッチ65を再度押すことで、通水を停止する。図4において、S6で通水スイッチ65が再度押されたかどうかを判定し、YESが判定されると、S7の通水終了処理へ移行して、第一弁2を閉弁し、図1の止水処理と同じ状態としてS3へ戻る。この通水終了処理においても第四弁26は、既に閉状態であるので、改めて閉じるための電流を供給しない。ここで、S7からS2へ戻さないのは、S2へ戻すと通水終了毎にS2で第四弁26を閉じるための通電が行われ、電力を消費するので、これを防止するためである。
(再生処理)
S3において、YESが判定されると、S8の再生処理へ移行する。S8では、図6に示すように、第一弁2は、閉じた状態を保持しており、制御器64は、第一弁2に対してこれを閉じるための電流を供給することなく、第四弁26に対してこれを開くための電流を供給する制御を行う。
S3において、YESが判定されると、S8の再生処理へ移行する。S8では、図6に示すように、第一弁2は、閉じた状態を保持しており、制御器64は、第一弁2に対してこれを閉じるための電流を供給することなく、第四弁26に対してこれを開くための電流を供給する制御を行う。
第四弁26が開くことにより、図7に示すように、第二原水導入ルート25を通して、受圧室7H,10Hに水圧が加えられて、第二弁7および第三弁10が開く。
そして、図6および図7に示すように、第二弁7および第三弁10が開くことにより、再生塩水が再生塩水導入ルート9を経由して、樹脂収容部3に送り込まれる。具体的には、配管42,16通して原水がエジェクタ14に供給され、エジェクタ14の吸引作用により、塩水タンク8に蓄えられた高濃度塩水が再生塩水導入ルート9を通して引き込まれて、原水と合流する。原水と合流することによりある程度塩分濃度の低下した再生塩水が樹脂収容部3内のイオン交換樹脂13と接触し、イオン交換樹脂13を再生する。
イオン交換樹脂13を通過した再生塩水は、再生塩水排出ルート12を通して装置1外へ排出される。再生塩水排出ルート12通過する再生塩水は、第二原水導入ルート25を通過する原水と合流部25Cにて混合され、希釈される。その結果、浴室内の配管などの腐食を抑制することができる。
この再生塩水を希釈するための原水量は、第二オリフィス27によって調整される。第二オリフィス27は、第二弁7および第三弁10を開く水圧を調整する機能を有している。第二オリフィスの流通抵抗(絞り度合い)は、大量に原水が排出されないように設定される。
塩水タンク8内には、イオン交換樹脂13の再生に必要な再生塩水が貯留されている。再生時に塩水タンク8内の塩水が無くなると、空気吸込み防止弁24が閉じる。これにより、再生塩水導入ルート9には、再生塩水を含まない原水が導入される。その結果、それまで再生塩水に晒されていた第二弁7および第三弁10内が原水で洗浄されるので、スプリング7J,10Jの腐食を防止することができる。再生処理が行われる第一設定時間には、第二弁7および第三弁10の洗浄時間を含んでいる。
第一設定時間の再生が行われると、S9でYESが判定され、S10の再生終了処理が行われる。再生終了処理は、第一弁2の閉止を保持して第四弁26を閉じ、図1の止水処理と同じ状態とするものである。この再生終了処理においても閉止状態を保持している第一弁2に対して閉じるための電流を供給しない。第四弁26を閉じると、受圧室7H,10H内が大気開放となり、スプリング7J,10Jの附勢力により、ダイヤフラム7G,10Gが変位して、弁体7F,10Fにより弁座7E,10Eを閉じる。これにより第二弁7および第三弁10が図2に示すように閉じる。再生終了処理が行われると、S3に戻る。
(バイパス処理)
図1の止水処理の状態で、バイパス弁46を手動で開くと、原水が樹脂収容部3をバイパスして給水末端開放部5へ供給される。
図1の止水処理の状態で、バイパス弁46を手動で開くと、原水が樹脂収容部3をバイパスして給水末端開放部5へ供給される。
以上の如く構成される実施例1によれば、第一弁2および第四弁26をラッチングバルブとするとともに、ラッチングバルブを使用することが困難な水圧下にある二つの第二弁7および第三弁10を、一つの第四弁26の開閉により印加が制御される原水圧により開閉可能なダイヤフラム弁として、ラッチングバルブによる軟水化装置の水回路を構成しているので、低消費電力の軟水化装置とすることができるという効果を奏する。
1 軟水化装置
2 第一弁
3 樹脂収容部
4 第一原水導入ルート
5 給水末端開放部
6 軟水供給ルート
7 第二弁
8 塩水タンク
9 再生塩水導入ルート
10 第三弁
11 排出末端開放部(第一排出末端開放部,第二排出末端開放部)
12 再生塩水排出ルート
13 イオン交換樹脂
25 第二原水導入ルート
26 第四弁
27 第二オリフィス(流量制限手段)
2 第一弁
3 樹脂収容部
4 第一原水導入ルート
5 給水末端開放部
6 軟水供給ルート
7 第二弁
8 塩水タンク
9 再生塩水導入ルート
10 第三弁
11 排出末端開放部(第一排出末端開放部,第二排出末端開放部)
12 再生塩水排出ルート
13 イオン交換樹脂
25 第二原水導入ルート
26 第四弁
27 第二オリフィス(流量制限手段)
Claims (4)
- 第一弁を有し樹脂収容部に原水を導入する第一原水導入ルートと、前記樹脂収容部を通過することにより処理された軟水を給水末端開放部に導く軟水供給ルートと、第二弁を有し前記樹脂収容部に再生塩水を導入する再生塩水導入ルートと、第三弁を有し前記樹脂収容部を通過した再生塩水を第一排出末端開放部に導く再生塩水排出ルートとを備える軟水化装置であって、
第四弁および流量制限手段を有し原水を第二排出末端開放部へ導く第二原水導入ルートを設け、
前記第二弁および前記第三弁は、前記第二原水導入ルートの前記第四弁および前記流量制限手段の間の原水圧を加えることで開き、原水圧を加えないことで閉じる機械的駆動弁にて構成され、
前記第一弁および前記第四弁が所定水圧の存在下で開く電気的駆動弁にて構成され、
通水時に前記第四弁を閉じた状態として前記第一弁を開き、再生時に前記第一弁を閉じた状態として前記第四弁を開く制御器を備え、
前記第二弁および前記第三弁は、通水時前記第四弁が閉じることにより閉じ、再生時前記第四弁が開くことで開くことを特徴とする軟水化装置。 - 前記第一弁および前記第四弁がラッチングバルブから構成されるとともに、前記第一弁,前記第四弁および前記制御器が電池にて駆動されることを特徴とする請求項1に記載の軟水化装置。
- 前記第二排出末端開放部を前記第一排出末端開放部と同じにするか、前記第一排出末端開放部の近傍に設けて、前記再生塩水排出ルートを通して排出される再生塩水を前記第二原水導入ルートから排出される原水によって希釈するように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軟水化装置。
- 所定量の塩水を前記再生塩水導入ルートに導入し、前記再生塩水排出ルートを通して排出した後、原水を前記塩水導入ルートに導入し、前記再生塩水排出ルートを通して排出することで、前記第二弁および前記第三弁内を洗浄するように構成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の軟水化装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2595202A2 (en) | 2011-11-17 | 2013-05-22 | Stanley Electric Co., Ltd. | Semiconductor light-emitting device and method for manufacturing semiconductor light-emitting device |
-
2010
- 2010-06-04 JP JP2010128530A patent/JP2011251271A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2595202A2 (en) | 2011-11-17 | 2013-05-22 | Stanley Electric Co., Ltd. | Semiconductor light-emitting device and method for manufacturing semiconductor light-emitting device |
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