JP2011251247A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】集積回路の冷却をより良好に行うことができ、しかも機能液(インク)の加熱についても省エネルギー化を可能にした、液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】ノズルを有し、ノズルから機能液の液滴を吐出する吐出ヘッド1と、吐出ヘッド1の吐出動作を制御する集積回路63を有する制御部6と、吐出ヘッド1に供給する機能液を貯留するタンク90と、タンク90から吐出ヘッド1に機能液を供給する機能液供給手段と、を含む。制御部6は、集積回路63とこれの放熱を行うための放熱ブロック62とを含む。機能液供給手段は、機能液を放熱ブロック62に接触させて熱交換させた後、吐出ヘッド1に供給するよう構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、液滴吐出装置に関する。
従来、基板上に各種の機能性薄膜を形成する方法としては、スピンコート法やフレキソ印刷法が一般に用いられている。これに対して近年では、インク使用量削減や工程数削減に効果的であるとして、液滴吐出法が種々の薄膜形成に用いられるようになってきている。液滴吐出法を実施する液滴吐出装置としては、ノズルからインク(機能液)の液滴を吐出する吐出ヘッドと、この吐出ヘッドの吐出動作などを制御する集積回路を備えた制御部と、前記インクを貯留するタンクと、このタンクから前記吐出ヘッドにインクを供給する機能液供給手段と、を具備したものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
このような液滴吐出装置において、前記制御部は、特許文献1に開示されているように、機能液の吐出データを制御信号として送る処理部を備えている。この処理部は、通常、多数の電界効果型トランジスタ(FET)を有したIC等の集積回路からなっている。電界効果型トランジスタは、比較的大きな電流を流すことができ、集積回路の構成要素として好適に用いられているが、大きな電流を流すことで発熱量が大きくなる。したがって、通常は発熱による過熱を抑えるため、集積回路をヒートシンクに取り付けて放熱させ、集積回路の過熱を防止している。
特開2007−152339号公報
前記ヒートシンクは例えばアルミニウムのブロックからなっており、このヒートシンクを介して集積回路の熱を大気中に放出することにより、集積回路を冷却するようになっている。しかし、このような空気冷却方式では、空気の熱容量が小さいことから冷却効果が十分に得られないといった課題がある。
一方、吐出ヘッドに供給するインク(機能液)については、特にその粘性が高い場合では、吐出ヘッドによる吐出性を高めるためヒーターで加熱することがある。しかし、このようにインクを直接ヒーターで加熱する場合には、加熱に要する電気消費量が多くなり、省エネルギー化が妨げられるといった課題がある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、集積回路の冷却をより良好に行うことができ、しかも機能液(インク)の加熱についても省エネルギー化を可能にした、液滴吐出装置を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の液滴吐出装置は、ノズルを有し、該ノズルから機能液の液滴を吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの吐出動作を制御する集積回路を有する制御部と、前記吐出ヘッドに供給する前記機能液を貯留するタンクと、前記タンクから前記吐出ヘッドに前記機能液を供給する機能液供給手段と、を含み、
前記制御部は、前記集積回路と該集積回路の放熱を行うための放熱ブロックとを含み、
前記機能液供給手段は、前記機能液を前記放熱ブロックに接触させて熱交換させた後、前記吐出ヘッドに供給するよう構成されていることを特徴としている。
この液滴吐出装置によれば、機能液供給手段により、機能液が放熱ブロックに接触して熱交換させられた後、吐出ヘッドに供給されるようになっているので、放熱ブロックは機能液との熱交換で冷却され、これによって集積回路は放熱ブロックを介してより良好に冷却されるようになる。また、機能液は放熱ブロックとの熱交換で加熱されるため、その粘度が低下して吐出ヘッドによる吐出性が高くなる。また、機能液の吐出性を高めるべくヒーターで加熱する場合にも、放熱ブロックとの熱交換で予備加熱されることにより、ヒーターによる加熱に要する電気消費量が少なくなって省エネルギー化が可能になる。
また、前記液滴吐出装置においては、前記放熱ブロックには貫通孔が形成され、前記機能液供給手段は、前記貫通孔内に前記機能液を通過させるよう構成されているのが好ましい。
このようにすれば、放熱ブロックの貫通孔を機能液が通過することでこれらが接触し、熱交換されるので、放熱ブロックの構造を複雑化することなく簡易な構造で機能液との熱交換効率を高めることができる。
また、前記液滴吐出装置においては、前記機能液は紫外線照射硬化型のインクであるのが好ましい。
紫外線照射硬化型のインクは一般に常温での粘性が高く、そのままでは吐出ヘッドからの吐出性が低いため、予めヒーターによって加熱を行っている。したがって、このような紫外線照射硬化型のインクを前記放熱ブロックで熱交換させることにより、集積回路の排熱を利用して前記インクを加熱することができ、これによって省エネルギー化を図ることができる。
また、前記液滴吐出装置においては、前記制御部と前記吐出ヘッドとの間にヒーターを備え、前記前記機能液供給手段は、前記機能液を前記放熱ブロックに接触させて熱交換させた後、前記ヒーターで加熱し、その後、前記吐出ヘッドに供給するよう構成されているのが好ましい。
例えば機能液が紫外線照射硬化型のインクである場合では、前記したように吐出ヘッドに供給する前に予めヒーターによって該インクを加熱する必要がある。したがって、機能液を前記放熱ブロックと熱交換させて予備加熱した後、この機能液をヒーターで加熱し、その後吐出ヘッドに供給するように構成することで、省エネルギー化を図りつつ機能液の吐出性を高めることができる。
本発明における液滴吐出装置の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。 (a)は外部コントローラーの側面図、(b)は同じく平面図である。 液滴吐出ヘッドの概略構成を示す側断面図である。
以下、図面を参照して本発明の液滴吐出装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す斜視図であり、図1中符号1000は液滴吐出装置である。この液滴吐出装置1000は、例えば画像記録用のインクジェット式記録装置であって、液滴吐出ヘッド(吐出ヘッド)1と、駆動軸4と、ガイド軸5と、外部コントローラー(制御部)6と、ステージ7と、メンテナンス機構8と、基台9とを備えて構成されたものである。ステージ7は、ワークWを載置するもので、ワークWを所定の位置において固定する固定機構(図示せず)を備えたものである。
駆動軸4には駆動モーター2が接続されている。駆動モーター2は、例えばステッピングモーターからなり、外部コントローラー6からの駆動信号によって駆動するようになっている。駆動モーター2の駆動によって駆動軸4が回転することにより、駆動軸4に設置された液滴吐出ヘッド1が、図1中に示したY方向(Y軸方向)に移動するようになっている。
ステージ7には、駆動モーター3が備えられている。駆動モーター3は、例えばステッピングモーターであり、外部コントローラー6からの駆動信号によって駆動するようになっている。駆動モーター3の駆動により、ステージ7が、図1中のX方向(X軸方向)に設けられたガイド軸5に沿って移動するようになっている。
外部コントローラー(制御部)6は、図2(a)に示すように基板61と、該基板61の一方の面側に設けられた直方体状の放熱ブロック62と、該放熱ブロック62の一方の側面に設けられた複数(本実施形態では二つ)のICチップ(集積回路)63とを備えたものである。ICチップ63は、多数の電界効果型トランジスタ(FET)を有して構成されたもので、放熱ブロック62の側面に螺子止めやはんだ付けによって取り付けられている。このように螺子やはんだによって直接あるいは間接的に取り付けることにより、ICチップ63は放熱ブロック62に対して良好に熱伝導するようになっている。
また、ICチップ63は、液滴吐出のための制御信号を液滴吐出ヘッド1に供給するものであり、さらに、液滴吐出ヘッド1のY方向への移動を制御する駆動信号を駆動モーター2に供給するとともに、ステージ7のX方向への移動を制御する駆動信号を駆動モーター3に供給するようになっている。
放熱ブロック62は、アルミニウムや銅等の熱伝導性の高い金属(又は合金)からなるもので、その平面図である図2(b)に示すように、高さ(長さ)方向に沿って貫通孔64を形成したものである。この貫通孔64は、図2(a)に示すように放熱ブロック62の上面側と底面側とにそれぞれ開口したもので、それぞれの開口部には継手管64a、64bが設けられている。これら継手管64a、64bには、後述するように貫通孔64内にインク(機能液)を流通させ通過させるための配管65が接続されている。配管65としては、例えばフレキシブル配管が用いられる。また、このような構成からなる放熱ブロック62は、図2(b)に示したようにその上面及び底面が正方形状に形成された直方体状のもので、例えば上面(底面)をなす正方形の一辺が3cm、高さが10cm程度に形成されている。
図1に示したメンテナンス機構8は、キャッピングユニット、ワイピングユニット、フラッシングユニット等のメンテナンスユニットを備え、液滴吐出ヘッド1のメンテナンスを行うものである。このメンテナンス機構8は、図示しない駆動モーターを備えたもので、該駆動モーターの駆動により、前記ガイド軸5に沿ってX方向に移動するようになっている。メンテナンス機構8の移動やメンテナンス動作は、外部コントローラー6によって制御されるようになっている。
液滴吐出ヘッド1は、インク(機能液)の液滴を吐出するものであって、図3に示すように液滴が吐出されるノズル開口部(ノズル)15を備えたノズル基板16と、ノズル基板16の上面に接続され、液滴が流れる流路を形成する流路形成基板10と、流路形成基板10の上面に接続され、駆動素子(以下、圧電素子と記す)300の駆動によって変位する振動板400と、振動板400の上面に接続され、リザーバ100を形成するためのリザーバ形成基板20と、リザーバ形成基板20の上面側に設けられた可撓性を有するフレキシブル基板500と、フレキシブル基板500の下面に設けられ、圧電素子300を駆動させるためのオンオフ制御をなす駆動回路部(ICドライバ)200と、フレキシブル基板500の下面に設けられ、駆動回路部200と圧電素子300とを電気的に接続する導電部(導電パターン、配線パターン)510とを備えている。
このような液滴吐出ヘッド1の動作は、前記の外部コントローラー6によって制御されるようになっている。すなわち、駆動回路部(ICドライバ)200が外部コントローラー6のICチップ63に電気的に接続され、該ICチップ63から駆動信号が供給されることにより、駆動回路部(ICドライバ)200は圧電素子300を駆動させ、液滴吐出ヘッド1の吐出動作をなさせるようになっている。
液滴吐出ヘッド1には、流路形成基板10と、ノズル基板16と、振動板400とで囲まれた空間により、ノズル開口部15より吐出される前のインクが配置されるキャビティー12が形成されている。また、リザーバ形成基板20と流路形成基板10とで囲まれた空間により、キャビティー12に供給される前のインクを予備的に保持するリザーバ100が形成されている。
流路形成基板10の下面側は開口しており、その開口を覆うようにノズル基板16が流路形成基板10の下面に接続されている。流路形成基板10の下面とノズル基板16とは、例えば接着剤や熱溶着フィルム等を介して固定されている。そのノズル基板16には、液滴を吐出するノズル開口部15が設けられている。
ノズル開口部15はノズル基板16に複数設けられている。具体的には、ノズル基板16にはY軸方向に複数並んで設けられた、第1ノズル開口群15A及び第2ノズル開口群15Bを有して形成されている。第1ノズル開口群15Aと第2ノズル開口群15BとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。
流路形成基板10の内側には複数の隔壁(図示せず)が形成されている。流路形成基板10は、例えばシリコンによって形成されており、複数の隔壁は、流路形成基板10の母材であるシリコン単結晶基板を異方性エッチングすることにより形成されている。そして、複数の隔壁を有する流路形成基板10と、ノズル基板16と、振動板400とで囲まれた空間によって、複数のキャビティー12が形成されている。キャビティー12は、複数のノズル開口部15に対応するように複数形成されている。すなわち、キャビティー12は、第1、第2ノズル開口群15A、15Bのそれぞれを構成する複数のノズル開口部15に対応するように、Y軸方向に複数並んで設けられている。
そして、第1ノズル開口群15Aに対応して複数形成されたキャビティー12によって第1圧力発生室群12Aが構成され、第2ノズル開口群15Bに対応して複数形成されたキャビティー12によって第2圧力発生室群12Bが構成されている。第1圧力発生室群12Aと第2圧力発生室群12BとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されており、それらの間には隔壁10Kが形成されている。
隔壁10Kを含む流路形成基板10は、例えばシリコン単結晶によって形成されており、剛体である。第1圧力発生室群12Aを形成する複数のキャビティー12のうち、−X側の端部は前述した隔壁10Kによって閉塞されているが、+X側の端部は互いに接続するように集合しており、リザーバ100と接続している。
リザーバ100は、インク導入口25より導入され、キャビティー12に供給される前のインクを一時的に保持するものであって、リザーバ形成基板20にY軸方向に延びるように形成されたリザーバ部21と、流路形成基板10にY軸方向に延びるように形成され、リザーバ部21と各キャビティー12のそれぞれとを接続する連通部13とを備えている。すなわち、リザーバ100は、第1圧力発生室群12Aを構成する複数のキャビティー12の共通のインク保持室(インク室)となっている。インク導入口25より導入されたインクは、導入路26を経てリザーバ100に流れ込み、供給路14を経て、第1圧力発生室群12Aを構成する複数のキャビティー12のそれぞれに供給される。また、第2圧力発生室群12Bを構成するキャビティー12にも、同様のリザーバ100が接続されている。
流路形成基板10とリザーバ形成基板20との間に配置された振動板400は、流路形成基板10の上面を覆うように設けられた弾性膜50と、弾性膜50の上面に設けられた下電極膜60とを備えている。弾性膜50は、例えば厚み1〜2μm程度の二酸化シリコンによって形成されている。下電極膜60は、例えば厚み0.2μm程度の金属によって構成されている。本実施形態において、下電極膜60は、複数の圧電素子300の共通電極となっている。
振動板400を変位するための圧電素子(駆動素子)300は、下電極膜60の上面に設けられた圧電体膜70と、その圧電体膜70の上面に設けられた上電極膜80とを備えている。圧電体膜70は例えば厚み1μm程度、上電極膜80は例えば厚み0.1μm程度に形成されている。なお、圧電素子300の概念としては、圧電体膜70及び上電極膜80に加えて、下電極膜60を含むものであってもよい。
すなわち、本実施形態における下電極膜60は、圧電素子300としての機能と、振動板400としての機能とを兼ね備えた駆動素子としている。また、本実施形態では、弾性膜50及び下電極膜60が振動板400として機能するが、弾性膜50を省略した構造とし、下電極膜60が弾性膜(50)を兼ねるようにしてもよい。
圧電体膜70及び上電極膜80、すなわち圧電素子(駆動素子)300は、複数のノズル開口部15及びキャビティー12のそれぞれに対応するように複数設けられている。すなわち、圧電体膜70及び上電極膜80からなる圧電素子300は、各ノズル開口部15毎(キャビティー12毎)に設けられている。そして、前述したように、下電極膜60は複数の圧電素子300の共通電極として機能し、上電極膜80は複数の圧電素子300の個別電極として機能する。
また、第1ノズル開口群15Aを構成するノズル開口部15のそれぞれに対応するようにY軸方向に複数並んで設けられた圧電素子300によって、第1圧電素子群300Aが構成されており、第2ノズル開口群15Bを構成するノズル開口部15のそれぞれに対応するようにY軸方向に複数並んで設けられた圧電素子300によって、第2圧電素子群300Bが構成されている。これら第1圧電素子群300Aと第2圧電素子群300BとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。
リザーバ形成基板20には、封止膜31と固定板32とを有するコンプライアンス基板30が接合されている。封止膜31は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚み6μm程度のポリフェニレンスルフィドフィルム)からなり、この封止膜31によってリザーバ部21の上部が封止されている。
また、固定板32は、金属等の硬質の材料(例えば、厚み30μm程度のステンレス鋼)で形成される。この固定板32のうち、リザーバ100に対応する領域は、厚さ方向に除去された開口部33となっているため、リザーバ100の上部は、可撓性を有する封止膜31のみで封止され、内部圧力の変化によって変形可能な可撓部22となっている。
通常、インク導入口25からリザーバ100にインクが供給されると、例えば、圧電素子300の駆動時のインクの流れ、あるいは、周囲の熱などによってリザーバ100内に圧力変化が生じる。しかしながら、前述のように、リザーバ100の上部が封止膜31のみよって封止されて可撓部22となっているため、この可撓部22が撓み変形してその圧力変化を吸収する。したがって、リザーバ100内は常に一定の圧力に保持される。なお、その他の部分は固定板32によって十分な強度に保持されている。
そして、リザーバ100の外側のコンプライアンス基板30上には、リザーバ100にインクを供給するためのインク導入口25が形成されており、リザーバ形成基板20には、インク導入口25とリザーバ100の側壁とを連通する導入路26が設けられている。
リザーバ形成基板20のうち、X軸方向に関して中央部には、Y軸方向に延びる溝部700が形成されている。溝部700によって、リザーバ形成基板20は、第1圧力発生室群12Aに対応して設けられた第1圧電素子群300Aを封止する第1封止部20Aと、第2圧力発生室群12Bに対応して設けられた第2圧電素子群300Bを封止する第2封止部20Bとに分けられる。そして、溝部700においては、流路形成基板10(隔壁10K)の一部が露出している。
つまり、リザーバ形成基板20のうち、圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保した状態で、その空間を密封可能な圧電素子保持部24が設けられている。圧電素子保持部24は、第1、第2封止部20A、20Bのそれぞれに形成されており、第1、第2圧電素子群300A、300Bを覆う大きさで形成されている。また、圧電素子300のうち、少なくとも圧電体膜70は、この圧電素子保持部24内に密封されている。
このように、リザーバ形成基板20は、圧電素子300を外部環境と遮断して、圧電素子300を封止するための封止部材としての機能を有している。リザーバ形成基板20によって圧電素子300を封止することで、水分等の外部環境による圧電素子300の破壊が防止される。また、本実施形態では、圧電素子保持部24の内部を密封状態にしただけであるが、例えば、圧電素子保持部24内の空間を真空にしたり、あるいは窒素又はアルゴン雰囲気等とすることにより、圧電素子保持部24内を低湿度に保持することができ、圧電素子300の破壊をさらに確実に防止することができる。
また、リザーバ形成基板20は剛体であって、そのリザーバ形成基板20を形成する材料としては、例えば、ガラス、セラミック材料等の流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板が用いられている。
圧電素子(駆動素子)300を駆動するための駆動回路部200(200A、200B)は、回路基板あるいは駆動回路を含む半導体集積回路(IC)を含んで構成されており、フレキシブル基板500の下面に接続され、一体化されている。圧電素子300は駆動回路部200から出力される駆動信号により駆動される。フレキシブル基板500は可撓性を有しており、フレキシブル基板500の下面には、銅などの導電性材料からなる導電性の配線パターン(導電部)510が、プリント方式により、メッキやエッチングなどの手法によって設けられている。
このような構成の液滴吐出ヘッド1には、図1に示すようにインク(機能液)を貯留するタンク90が、前記配管65を介して接続されている。タンク90に貯留され、したがって液滴吐出ヘッド1に供給されてこれから吐出されるインク(機能液)としては、本実施形態では紫外線照射硬化型のインクが用いられる。
紫外線照射硬化型のインクとしては、特に限定されることなく、紫外線の被照射により硬化する紫外線照射硬化型インク(ラジカル重合系インク,カチオン重合系インク及びハイブリッド型インクを含む。)であれば使用可能である。例えば、モノマーと光重合開始剤と各色に対応する顔料とを含有し、さらに必要に応じて、界面活性剤や熱ラジカル重合禁止剤などの各種添加剤が配合されたものが用いられる。
また、このようなインクを硬化させるため、前記液滴吐出ヘッド1の近傍には、図示しないものの、光照射装置が設けられている。この光照射装置は、通常は液滴吐出ヘッド1に追従して移動するようになっている。このような光照射装置としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ブラックライト、冷陰極管、LED(Light Emitting Diode)等が使用可能である。
また、前記タンク90と前記液滴吐出ヘッド1との間には、タンク90内のインクを液滴吐出ヘッド1に供給するための液供給手段(機能液供給手段)95が設けられている。液供給手段95は、前記配管65と、タンク90内のインクを送出するための送液ポンプ92とを備えて構成されている。したがって、この液供給手段95は、図2(a)に示したようにその経路中に、前記放熱ブロック62の貫通孔64を含んで形成されている。すなわち、この液供給手段95は、前記インクを放熱ブロック62の貫通孔64内に通過させることにより、該インクを放熱ブロック62に接触させて熱交換させた後、前記液滴吐出ヘッド1に供給するようになっている。
また、この液供給手段95を構成する配管65には、前記放熱ブロック62と前記液滴吐出ヘッド1との間にヒーター97が設けられている。このヒーター97は、例えば抵抗加熱式のもので、放熱ブロック62に接触して熱交換させられた後のインクを、さらに加熱するものである。ここで、このようなヒーター97を配設するのは、特に本実施形態ではインクとして、前記したように紫外線照射硬化型インクを使用するからである。
すなわち、紫外線照射硬化型インクは例えばカラーフィルター形成用のインクなどに比べて粘性が高く、配管内での流動性については支障ないものの、液滴吐出ヘッド1から吐出する際には、高粘性のままでは良好な吐出を行うことが難しいからである。したがって、このインクを予めヒーター97で加熱しておき、粘度を液滴吐出ヘッド1からの吐出に適した粘度に低下させておくことにより、液滴吐出ヘッド1からの吐出性を良好にすることが可能になる。
このような構成の液滴吐出装置1000によってワークWに対しインクを吐出し、所望の描画を行うには、まず、外部コントローラー(制御部)6のICチップ63を作動させ、駆動回路部(ICドライバ)200を介して圧電素子300を駆動させるとともに、駆動モーター2、駆動モーター3を駆動させ、液滴吐出ヘッド1とステージ7上のワークWとの相対的位置を逐次変化させる。
また、液供給手段95の送液ポンプ92を作動させるとともに、ヒーター97に通電する。
このようにして外部コントローラー(制御部)6のICチップ63を作動させると、ICチップ63を構成する多数の電界効果型トランジスタ(FET)が発熱し、したがってICチップ63全体が発熱する。すると、ICチップ63は放熱ブロック62に良好に熱伝導するように取り付けられているので、ICチップ63の熱は放熱ブロック62に伝導する。すなわち、ICチップ63は放熱ブロック62との間で熱交換する。
また、液供給手段95の送液ポンプ92を作動させ、タンク90内のインクを配管65に流しているので、インクは放熱ブロック62の貫通孔64内を通過することで該放熱ブロック62に接触し、熱交換する。したがって、放熱ブロック62はICチップ63との間で熱交換しているため、インクはこの放熱ブロック62を介してICチップ63との間で熱交換するようになる。
すなわち、タンク90は大気中に配置され、したがってタンク90内のインクは常温になっているため、インクはICチップ63との熱交換で加熱された放熱ブロック62と熱交換することで、放熱ブロック62を冷却し、自身は放熱ブロック62によって加熱される。これにより、冷却された放熱ブロック62はICチップ63をより効率的に冷却するようになる。従来では空冷式であったのに比べ、本実施形態では空気に比べて熱容量が大きいインクを用いた液冷式となるためである。
そして、放熱ブロック62の貫通孔64を通過したインクは、配管65を流れてヒーター97で所定温度に加熱される。これにより、ヒーター97を通過し所定温度に加熱されたインクは、液滴吐出ヘッド1に供給される。すなわち、インクはインク導入口25を介してリザーバ100に供給され、その後、ノズル開口部15に至るまでの液滴吐出ヘッド1の内部流路を満たす。
そして、外部コントローラー6のICチップ63からの制御信号によって駆動回路部(ICドライバ)200が圧電素子300を駆動させることにより、ノズル開口部15より液滴が吐出される。すなわち、駆動回路部200は、外部コントローラー6からの信号に基づいて、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体膜70を変位させることにより、各圧力発生室12内の圧力を高めてノズル開口部15より液滴を吐出させる。
このような液滴吐出装置1000にあっては、液供給手段95により、インクを放熱ブロック62に接触させて熱交換させた後、液滴吐出ヘッド1に供給するようにしているので、放熱ブロック62をインクとの熱交換で冷却し、これによって該放熱ブロック62を介してICチップ63を従来に比べより良好に冷却することができる。
また、インクを放熱ブロック62との熱交換で加熱するため、その粘度を低下させて液滴吐出ヘッド1による吐出性を高くすることができる。特に、ヒーター97で加熱してインクの吐出性を所望の吐出性にまで高める場合に、インクを放熱ブロック62との熱交換で予備加熱しておくことにより、ヒーター97による加熱に要する電気消費量を少なくすることができる。よって、ICチップ63からの排熱を利用してインクを予備加熱することにより、従来に比べて省エネルギー化を図ることができる。
また、放熱ブロック62に貫通孔64を形成し、液供給手段95を、貫通孔64内にインクを通過させるよう構成しているので、放熱ブロック62の構造を複雑化することなく簡易な構造でインクとの熱交換効率を高めることができる。
また、インクとして紫外線照射硬化型のものを用いているので、より省エネルギー化を図ることができる。すなわち、紫外線照射硬化型のインクは一般に常温での粘性が高く、そのままでは液滴吐出ヘッド1からの吐出性が低いため、予めヒーターによって加熱を行っている。したがって、このような紫外線照射硬化型のインクを放熱ブロック62で熱交換させて予備加熱することにより、省エネルギー化を図ることができる。
また、外部コントローラー(制御部)6と液滴吐出ヘッド1との間にヒーター97を備え、インクを該ヒーター97で加熱した後、液滴吐出ヘッド1に供給するようにしたので、例えばインクが紫外線照射硬化型のインクである場合など、このインクの吐出性を所望の吐出性にまで高めることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、前記実施形態では放熱ブロック62として直方体状のものを用いたが、より放熱性を高めるため、その外面等にフィン構造を設けてもよい。
また、使用する機能液についても、紫外線照射硬化型のインクに限定されることなく、種々のインク(機能液)を用いることができる。
1…液滴吐出ヘッド(吐出ヘッド)、6…外部コントローラー(制御部)、15…ノズル開口部(ノズル)、62…放熱ブロック、63…ICチップ(集積回路)、64…貫通孔、65…配管、90…タンク、95…液供給手段(機能液供給手段)、97…ヒーター、1000…液滴吐出装置

Claims (4)

  1. ノズルを有し、該ノズルから機能液の液滴を吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドの吐出動作を制御する集積回路を有する制御部と、前記吐出ヘッドに供給する前記機能液を貯留するタンクと、前記タンクから前記吐出ヘッドに前記機能液を供給する機能液供給手段と、を含み、
    前記制御部は、前記集積回路と該集積回路の放熱を行うための放熱ブロックとを含み、
    前記機能液供給手段は、前記機能液を前記放熱ブロックに接触させて熱交換させた後、前記吐出ヘッドに供給するよう構成されていることを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記放熱ブロックには貫通孔が形成され、前記機能液供給手段は、前記貫通孔内に前記機能液を通過させるよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
  3. 前記機能液は紫外線照射硬化型のインクであることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記制御部と前記吐出ヘッドとの間にヒーターを備え、前記前記機能液供給手段は、前記機能液を前記放熱ブロックに接触させて熱交換させた後、前記ヒーターで加熱し、その後、前記吐出ヘッドに供給するよう構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。
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