JP2011249157A - ラミネート外装型電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電体をラミネートフィルム外装体で覆ったラミネート外装型電池において、該ラミネート外装型電池の内部や外部端子などの温度上昇を抑制可能な構成を得る。
【解決手段】ラミネート外装型電池(1)は、積層体(10)と、該積層体(10)を覆うラミネートフィルム外装体(20)とを備える。ラミネートフィルム外装体(20)には、該ラミネートフィルム外装体(20)の一部を折り返して重ねることによって折込部(21,22,23)を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】ラミネート外装型電池(1)は、積層体(10)と、該積層体(10)を覆うラミネートフィルム外装体(20)とを備える。ラミネートフィルム外装体(20)には、該ラミネートフィルム外装体(20)の一部を折り返して重ねることによって折込部(21,22,23)を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、発電体がラミネートフィルム外装体で覆われたラミネート外装型電池に関する。
従来より、平板状の発電体をラミネートフィルム外装体によって覆ったラミネート外装型電池が知られている。このようなラミネート外装型電池では、例えば特許文献1に開示されるように、セパレータが間に挿入された正極材料と負極材料とを複数層、積層して積層構造体を形成するとともに、該積層構造体をラミネートシートによって覆っている。
ところで、発電体がラミネートフィルム外装体により覆われたラミネート外装型電池では、長期間の使用によって電池の内部温度が上昇したり、外部短絡の発生時には過大な電流が流れる外部端子が高温になったりする。このような温度上昇は、電池性能の劣化を促進させることになるため、電池の信頼性の低下を招く可能性がある。
本発明の目的は、発電体をラミネートフィルム外装体で覆ったラミネート外装型電池において、該ラミネート外装型電池の内部や外部端子などの温度上昇を抑制可能な構成を得ることにある。
本発明の一実施形態にかかるラミネート外装型電池は、平板状の発電体と、該発電体を覆うラミネートフィルム外装体とを備え、該ラミネートフィルム外装体には、該ラミネートフィルム外装体の一部を折り返して重ねることによって折込部が形成されている(第1の構成)。
この構成により、ラミネート外装型電池で発生した熱を、発電体を覆うラミネートフィルム外装体に形成された折込部によって、効率良く外部に放散することができる。すなわち、ラミネート外装型電池で発生した熱は、ラミネートフィルム外装体に伝わって該ラミネートフィルム外装体から放熱されるため、該ラミネートフィルム外装体に折込部を設けることで、該折込部から熱を効率良く外部へ逃すことができる。しかも、折込部は、ラミネート外装型電池内でガスが発生した場合には該ガスの逃げ場となるため、電池内部で生じたガスによってラミネート外装型電池が損傷を受けるのを防止できる。
前記第1の構成において、一端側が前記発電体に接続された状態で前記ラミネートフィルム外装体に覆われていて、他端側が該ラミネートフィルム外装体の外方に突出する外部端子をさらに備え、前記折込部は、前記ラミネートフィルム外装体の前記外部端子側に設けられているのが好ましい(第2の構成)。
これにより、短絡発生時に外部端子で発生する熱をラミネートフィルム外装体の折込部から外部へ放散することができる。よって、上述の構成により、外部端子の温度上昇を防止できる。
前記第1または第2の構成において、前記折込部は、前記ラミネートフィルム外装体のうち前記発電体上に位置する部分を折り返して重ねることによって形成されるのが好ましい(第3の構成)。
ラミネート外装型電池を厚み方向に複数、並べて配置する場合、ラミネート外装型電池同士が密着して該ラミネート外装型電池の放熱特性は低下する。そのため、例えば特開2002−124224号公報に開示されているように、ラミネート外装型電池同士の間に放熱用の金属板を設ける構成が考えられている。しかしながら、このような構成では、電池モジュール全体の重量及び体積が増大するとともに、製造コストも増加してしまう。
これに対して、上述のようにラミネート外装型電池の発電体上に折込部を設けることによって、ラミネート外装型電池同士を互いに隙間を空けて配置することができる。したがって、上述の特開2002−124224号公報に開示されている構成のように金属板を設けることなく、ラミネート外装型電池の放熱特性を向上することができる。よって、上述の構成により、ラミネート外装型電池の内部の温度上昇を抑制することができる。
前記第2の構成において、前記折込部は、前記ラミネートフィルム外装体のうち前記発電体よりも前記外部端子側に位置する部分を折り返して重ねることによって形成されるのが好ましい(第4の構成)。
これにより、外部短絡等の異常発生時における外部端子の熱を、外部端子側に設けられた折込部から効率良く外部へ放散することができる。
前記第3または第4の構成において、前記折込部は、前記発電体上に複数、形成されているのが好ましい(第5の構成)。これにより、ラミネート外装型電池同士を折込部によってより確実に離間させることができる。したがって、ラミネート外装型電池の放熱特性をより確実に向上することができる。
第1から第5の構成のいずれか一つにおいて、前記折込部は、前記発電体の両面に位置するラミネートフィルム外装体にそれぞれ形成されているのが好ましい(第6の構成)。
こうすることで、ラミネート外装型電池の両面に折込部が形成されるため、該ラミネート外装型電池の発熱特性の向上を図れる。しかも、上述の第5の構成のように、折込部が発電体上に形成される構成の場合には、ラミネート外装型電池の両面に設けられた折込部によって、ラミネート外装型電池同士をより確実に離間させることができる。
第1から第6の構成のいずれか一つにおいて、前記ラミネートフィルム外装体は、前記発電体の両面を覆う一枚のシート状に形成されていて、前記折込部は、前記発電体を覆うために折り曲げられる前記ラミネートフィルム外装体の折り曲げ部に対して平行に形成されるのが好ましい(第7の構成)。
これにより、発電体をラミネートフィルム外装体によって容易に覆うことができるとともに、該ラミネートフィルム外装体で発電体を覆う際に折込部を容易に形成することができる。
本発明の一実施形態にかかるラミネート外装型電池によれば、発電体を覆うラミネートフィルム外装体に折込部を設けたため、該折込部から効率良く放熱することができ、ラミネート外装型電池の温度上昇を抑制できる。しかも、折込部内にガスを貯めることができるため、電池内部で発生したガスによってラミネート外装型電池が破損するのを防止できる。
また、折込部を外部端子側に設けることで、該外部端子で発生する熱を効率良く外部へ放散することができる。一方、折込部を発電体上に形成することで、厚み方向に並べられるラミネート外装型電池同士を離間させることができる。これにより、ラミネート外装型電池の放熱特性をより向上させることができ、該ラミネート外装型電池内部の温度上昇をより確実に抑制することができる。特に、折込部を複数、設けることで、さらに確実にラミネート外装型電池を離間させることができる。
さらに、折込部をラミネート外装型電池の両面に形成することで、該ラミネート外装型電池の放熱特性をさらに向上させることができ、内部の温度上昇をさらに確実に抑制できる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
[実施形態1]
図1は、本発明の一実施形態であるラミネート外装型電池1の外観を示す図である。図2は、ラミネート外装型電池1の概略構成を示す断面図である。このラミネート外装型電池1は、発電体として機能する平板状の積層体10がラミネートフィルム外装体20によって覆われた略平板状の二次電池である。なお、本実施形態にかかるラミネート外装型電池1は、厚み方向に複数、並べられて互いに電気的に接続されることにより、図示しない電池モジュールを構成する。
図1は、本発明の一実施形態であるラミネート外装型電池1の外観を示す図である。図2は、ラミネート外装型電池1の概略構成を示す断面図である。このラミネート外装型電池1は、発電体として機能する平板状の積層体10がラミネートフィルム外装体20によって覆われた略平板状の二次電池である。なお、本実施形態にかかるラミネート外装型電池1は、厚み方向に複数、並べられて互いに電気的に接続されることにより、図示しない電池モジュールを構成する。
図1及び図2に示すように、ラミネート外装型電池1は、シート状の正極11及び負極12がセパレータ13を間に挟んで交互に積層された積層体10と、該積層体10を覆うラミネートフィルム外装体20と、積層体10の正極11及び負極12にそれぞれ接続される正極外部端子31及び負極外部端子32(外部端子)と、を備えている。なお、ラミネート外装型電池1の内部には、非水電解質も封入されている。
正極11は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なリチウム含有酸化物である正極活物質、導電助剤及びバインダなどを含む正極合剤を、アルミニウム箔などからなる正極集電体上に塗布して乾燥させることによって形成される。具体的には、正極11として、5μmから60μmの厚みのアルミニウム箔上に、30μmから300μmの厚みの正極活物質含有層を形成するのが好ましい。正極活物質であるリチウム含有酸化物としては、例えば、LiCoO2などのリチウムコバルト酸化物やLiMn2O4などのリチウムマンガン酸化物、LiNiO2などのリチウムニッケル酸化物等のリチウム複合酸化物を用いるのが好ましい。なお、正極活物質として、1種類の物質のみを用いてもよいし、2種類以上の物質を用いてもよい。また、正極活物質は、上述の物質のものに限られない。正極11の正極集電体は、正極リード33によって正極外部端子31に接続されている。
負極12は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質、導電助剤及びバインダなどを含む負極合剤を、銅箔などからなる負極集電体上に塗布して乾燥させることによって形成される。具体的には、負極12として、5μmから60μmの厚みの銅箔に、30μmから300μmの厚みの負極活物質含有層を形成するのが好ましい。負極活物質としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素材料(黒鉛類、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類など)を用いるのが好ましい。なお、負極活物質は、上述の物質のものに限られない。特に図示しないが、負極12も、正極11と同様、負極リードによって負極外部端子32に接続されている。すなわち、図2には、正極11を正極リード33によって正極外部端子31に接続する構成が示されているが、同様に、負極12も負極リードによって負極外部端子32に接続されている。
正極外部端子31は、図2に示すように、1枚の金属板からなる。この正極外部端子31の厚みは、略0.1mm〜0.3mmが好ましい。なお、正極外部端子31の表面には、異種金属のメッキや、後述する接着層31aとの接着性向上のために各種表面コーティングが施されていてもよい。また、負極外部端子32も、正極外部端子31と同様の構成を有する。これらの正極外部端子31及び負極外部端子32は、その一端側が、ラミネートフィルム外装体20によって挟み込まれて該ラミネートフィルム外装体20と一体化される一方、他端側がラミネートフィルム外装体20の外方に向かって突出している。すなわち、図1に示すように、これらの正極外部端子31及び負極外部端子32は、互いに離間した位置で、ラミネートフィルム外装体20の外方へ同じ方向に向かって突出している。
セパレータ13は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンとの融合体、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどによって構成された多孔質フィルム、または、セルロースなどからなる不織布によって形成される。なお、セパレータ34は、その透気度がJIS P 8117に規定の方法により測定されるガーレー値で600(s/100ml)以下、厚みが5μmから50μm、空孔率が30%以上で且つ80%以下であるのが好ましい。特に、透気度が300(s/100ml)以下、厚みが30μm以下、空孔率が45%以上で且つ70%以下がより好ましい。
ラミネート外装型電池1の内部に封入される非水電解質としては、ジメチルカーボネートやジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどの有機溶媒に、LiPF6、LiBF4、LiAs6、LiCF3SO3などの溶質を溶解させた溶液が用いられる。また、この溶液に、樹脂や架橋剤を混合してゲル状化または固形化させたものを非水電解質として用いてもよい。
ラミネートフィルム外装体20は、アルミニウム製の金属箔の一面側がナイロンで覆われ、且つ、他面側がポリプロピレンで覆われた材料からなる。すなわち、ラミネートフィルム外装体20は、アルミニウムをナイロン及びポリプロピレンでラミネートした材料からなる。これにより、ラミネートフィルム外装体20は、ラミネートフィルム外装体20同士を重ね合わせた状態で加熱しながら圧力を加えることによって、互いに接着される。なお、金属箔は、アルミニウムに限らず、ステンレス等の他の金属材料によって形成してもよい。
本実施形態のラミネートフィルム外装体20は、略長方形状に形成されている。このラミネートフィルム外装体20によって積層体10を包み込んだ状態で、該ラミネートフィルム外装体20の外周側同士を接着することにより、膨出部1a及びシール部1bが形成される。すなわち、ラミネートフィルム外装体20が積層体10を覆うことにより膨出部1aが形成され、該膨出部1aの三方でラミネートフィルム外装体20同士を接着することにより該膨出部1aを囲むようにシール部1bが形成される。
ここで、ラミネートフィルム外装体20と、その外方に一部が突出する正極外部端子31及び負極外部端子32との間には、それぞれ、接着層31a,32aが設けられている。これらの接着層31a,32aを設けることにより、ラミネートフィルム外装体20と正極外部端子31及び負極外部端子32とをそれぞれ強固に接着することができる。
本実施形態では、ラミネートフィルム外装体20によって積層体10を覆う場合に、該ラミネートフィルム外装体20の一部が折り返されて重ねられることにより折込部21,22,23が形成される。これらの折込部21,22,23は、略長方形状のラミネート外装型電池1の長手方向にラミネートフィルム外装体20を折り返すことによって形成される。すなわち、これらの折込部21,22,23は、積層体10を包み込むラミネートフィルム外装体10の折り曲げ部24に対して平行に形成されている。よって、折込部21,22,23は、ラミネート外装型電池1の短手方向に延びるように形成されている。また、折込部21,22,23は、ラミネート外装型電池1の両面の同じ位置にそれぞれ形成されている。
折込部21,22は、積層体10を覆うラミネートフィルム外装体20によって形成されるため、該積層体10上に位置している。折込部23は、正極外部端子31及び負極外部端子32の近傍のラミネートフィル外装体20によって形成されるため、該正極外部端子31及び負極外部端子32と積層体10との間に位置している。
これらの折込部21,22,23を設けることにより、ラミネートフィルム外装体20の表面積が増大するため、ラミネート外装型電池1の内部で発生した熱を効率良く外部へ放散することができる。
また、折込部21,22を積層体10上に設けることによって、図3に示すようにラミネート外装型電池1を厚み方向に複数、並べて、電池モジュールを形成した場合に、折込部21,22によってラミネート外装型電池1同士の間に隙間Sを形成することができる。ここで、図3に示すように、各ラミネート外装型電池1には、その長手方向の同じ位置に折込部21,22,23が形成されている。これにより、ラミネート外装型電池1同士の間に隙間Sをより確実に形成することができる。このようにラミネート外装型電池1同士の間に隙間Sを形成することによって、ラミネート外装型電池1で発生した熱を、ラミネートフィルム外装体20からより効率良く外部へ放散することができる。なお、上記図3では、積層体10や正極外部端子31の構成の記載を簡略化するとともに、正極リード33等の記載を省略している。
さらに、折込部23を、積層体10よりも正極外部端子31及び負極外部端子32側に形成することで、外部短絡の発生時などに該正極外部端子31及び負極外部端子32に生じた熱を外部へ効率良く放散することができる。
したがって、折込部21,22,23を設けることによって、通常使用時にラミネート外装型電池1の内部で発生した熱を外部へ効率良く放散できる一方、折込部23によって、外部短絡等の異常発生時に正極外部端子31および負極外部端子32で発生した熱を外部へ逃すことができる。
しかも、折込部21,22,23を設けることによって、ラミネート外装型電池1の内部でガスが発生した場合でも、該ガスを折込部21,22,23に貯めることができ、ラミネート外装型電池1が損傷を受けるのを防止できる。
なお、上述の構成では、ラミネート外装型電池1の両面に折込部21,22,23を設けている。しかしながら、ラミネート外装型電池1の片面のみに折込部を形成してもよい。また、積層体10上に2つの折込部21,22を設けているが、この限りではなく、折込部を1つだけ設けてもよいし、3つ以上、設けても良い。
さらに、上述の構成では、積層体10上に折込部21,22を設け、正極外部端子31及び負極外部端子32の近傍に折込部23を設けているが、この限りではなく、折込部21,22及び折込部23のいずれか一方のみを設けてもよい。また、折込部を、積層体10上や正極外部端子31及び負極外部端子32の近傍以外の位置に設けても良い。
(外部短絡試験)
ラミネートフィルム外装体20に折込部23を設けた効果を確認するために、正極外部端子31と負極外部端子32とを外部短絡させて、折込部23を設けた場合と設けない場合とで正極外部端子31及び負極外部端子32の温度を計測した。
ラミネートフィルム外装体20に折込部23を設けた効果を確認するために、正極外部端子31と負極外部端子32とを外部短絡させて、折込部23を設けた場合と設けない場合とで正極外部端子31及び負極外部端子32の温度を計測した。
この試験に用いたラミネート外装型電池は、長手方向の長さが235mm、幅が140mm、厚みが4.5mm、放電容量が10Ahであった。このラミネート外装型電池には、ラミネートフィルム外装体20に図1に示すような折込部23のみを形成した。
この試験では、ラミネート外装型電池を4.2Vの満充電状態まで充電し、その後、10mΩの抵抗を有する金属線で正極外部端子31と負極外部端子32とを接続して外部短絡状態にする。そのときの正極外部端子31及び負極外部端子32の各温度を計測した。なお、比較として、折込部23が形成されていない点を除いて上述のラミネート外装型電池と同型の電池を用いて、上述の条件で外部短絡試験を行った。
表1から分かるように、正極外部端子31及び負極外部端子32の近傍に折込部23を設けることによって、該正極外部端子31及び負極外部端子32の温度を低下させることができる。すなわち、外部短絡によって正極外部端子31及び負極外部端子32に熱が発生しても、折込部23によって効率良く外部へ放熱することができ、正極外部端子31及び負極外部端子32の温度上昇を抑制することができる。
(電流放電試験)
ラミネートフィルム外装体20に折込部21,22を設けた効果を確認するために、ラミネート外装型電池1を樹脂製の容器内に厚み方向に10個並べて互いに並列接続することにより構成される電池モジュールAを用いて電流放電試験を行った。具体的には、この電池モジュールAを、4.2Vの満充電状態まで充電し、室温25℃の条件下で、300Aで3Vまで放電し、このときの電池モジュールAの容器の表面温度を計測した。
ラミネートフィルム外装体20に折込部21,22を設けた効果を確認するために、ラミネート外装型電池1を樹脂製の容器内に厚み方向に10個並べて互いに並列接続することにより構成される電池モジュールAを用いて電流放電試験を行った。具体的には、この電池モジュールAを、4.2Vの満充電状態まで充電し、室温25℃の条件下で、300Aで3Vまで放電し、このときの電池モジュールAの容器の表面温度を計測した。
この試験に用いた各ラミネート外装型電池は、長手方向の長さが235mm、幅が140mm、厚みが4.5mm、放電容量が10Ahであった。これにより、電池モジュールAの放電容量は100Ahとなる。各ラミネート外装型電池には、ラミネートフィルム外装体20に図1に示すような折込部21,22を形成した。なお、この試験では、折込部21,22は、ラミネート外装型電池の片面のみに設けた。
比較のために、折込部が設けられていないラミネート外装型電池を樹脂製の容器内に厚み方向に10個並べて互いに並列接続することにより電池モジュールBを作製した。また、折込部が設けられていないラミネート外装型電池を樹脂製の容器内に厚み方向に10個並べて互いに並列接続するとともに、ラミネート外装型電池同士の間に厚さ0.5mmのアルミ放熱板を挿入して、電池モジュールCを作製した。これらの電池モジュールB,Cについても、電池モジュールAと同様の条件にて温度測定を行った。
表2から分かるように、積層体10上に折込部21,22を設けることで、折込部21,22を設けない場合(電池モジュールB)に比べて、電池モジュールの温度上昇を抑制することができる。折込部21,22が設けられたラミネート外装型電池を備えた電池モジュールAの放熱特性は、ラミネート外装型電池同士の間にアルミ放熱板を挟み込んだ場合(電池モジュールC)と同程度になる。
ここで、電池モジュールAでは、折込部21,22によってラミネート外装型電池同士の間に隙間が形成されるとともに、該ラミネート外装型電池のラミネートフィルム外装体の表面積が他の電池モジュールB,Cのラミネート外装型電池に比べて増大している。したがって、電池モジュールAではラミネート外装型電池の放熱特性を向上することができ、前記表2のような結果が得られる。
(実施形態の効果)
本実施形態では、積層体10を覆うラミネートフィルム外装体20の一部を折り返して重ねることにより、折込部21,22,23を形成した。これにより、ラミネート外装型電池1の熱を外部へ効率良く放散することができる。しかも、これらの折込部21,22,23によって、ラミネート外装型電池1内で発生したガスを貯めることができるため、該ラミネート外装型電池1が損傷を受けるのを防止できる。
本実施形態では、積層体10を覆うラミネートフィルム外装体20の一部を折り返して重ねることにより、折込部21,22,23を形成した。これにより、ラミネート外装型電池1の熱を外部へ効率良く放散することができる。しかも、これらの折込部21,22,23によって、ラミネート外装型電池1内で発生したガスを貯めることができるため、該ラミネート外装型電池1が損傷を受けるのを防止できる。
また、折込部21,22を、積層体10上に設けることにより、ラミネート外装型電池1を厚み方向に複数並べて電池モジュールを構成する場合に、ラミネート外装型電池1同士を互いに離間させることができる。これにより、ラミネート外装型電池1の放熱特性を向上することができる。
さらに、折込部23を正極外部端子31及び負極外部端子32の近傍に設けることにより、短絡発生時に該正極外部端子31及び負極外部端子32で発生する熱を折込部23によって外部に効率良く放散することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、発電体を、シート状の正極11及び負極12の間にセパレータ13を挟み込んでなる積層体10によって構成した。しかしながら、正極、負極及びセパレータを巻回して発電体を構成してもよい。すなわち、ラミネートフィルム外装体によって発電体が覆われる構成であれば、電池の内部構造は上述の実施形態の構成に限定されない。
前記実施形態では、長方形状のラミネートフィルム外装体20によって積層体10を包み込んでいるが、積層体10の両面を別々のラミネートフィルム外装体で覆ってもよい。この場合、折込部は、ラミネートフィルム外装体20の長手方向に折り込んで形成される構成に限らず、どの方向に折り込んで形成してもよい。
本発明によるラミネート外装型電池は、発電体がラミネートフィルム外装体で覆われた構成に特に有用である。
1 ラミネート外装型電池
1a 膨出部
1b シール部
10 積層体(発電体)
20 ラミネートフィルム外装体
21、22、23 折込部
24 折り曲げ部
31 正極外部端子(外部端子)
32 負極外部端子(外部端子)
S 隙間
1a 膨出部
1b シール部
10 積層体(発電体)
20 ラミネートフィルム外装体
21、22、23 折込部
24 折り曲げ部
31 正極外部端子(外部端子)
32 負極外部端子(外部端子)
S 隙間
Claims (7)
- 平板状の発電体と、
前記発電体を覆うラミネートフィルム外装体とを備え、
前記ラミネートフィルム外装体には、該ラミネートフィルム外装体の一部を折り返して重ねることによって折込部が形成されている、ラミネート外装型電池。 - 請求項1に記載のラミネート外装型電池において、
一端側が前記発電体に接続された状態で前記ラミネートフィルム外装体に覆われていて、他端側が該ラミネートフィルム外装体の外方に突出する外部端子をさらに備え、
前記折込部は、前記ラミネートフィルム外装体の前記外部端子側に設けられている、ラミネート外装型電池。 - 請求項1または2に記載のラミネート外装型電池において、
前記折込部は、前記ラミネートフィルム外装体のうち前記発電体上に位置する部分を折り返して重ねることによって形成される、ラミネート外装型電池。 - 請求項2に記載のラミネート外装型電池において、
前記折込部は、前記ラミネートフィルム外装体のうち前記発電体よりも前記外部端子側に位置する部分を折り返して重ねることによって形成される、ラミネート外装型電池。 - 請求項3または4に記載のラミネート外装型電池において、
前記折込部は、前記発電体上に複数、形成されている、ラミネート外装型電池。 - 請求項1から5のいずれか一つに記載のラミネート外装型電池において、
前記折込部は、前記発電体の両面に位置するラミネートフィルム外装体にそれぞれ形成されている、ラミネート外装型電池。 - 請求項1から6のいずれか一つに記載のラミネート外装型電池において、
前記ラミネートフィルム外装体は、前記発電体の両面を覆う一枚のシート状に形成されていて、
前記折込部は、前記発電体を覆うために折り曲げられる前記ラミネートフィルム外装体の折り曲げ部に対して平行に形成される、ラミネート外装型電池。
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