JP2011248923A - 生活行動推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】宅内に存在する全機器の稼動状態の組合せ学習の手間を軽減し、新しい未知の機器が稼動した場合でも推定誤りを少なくでき、生活者の行動を高い精度で推定できる生活行動推定装置を提供する。
【解決手段】生活者が使用する機器の状態を検出し、検出した機器状態と、生活者がその機器を操作した機器操作時刻との組を機器操作エントリとして複数出力する。その複数出力された各機器操作エントリそれぞれについて、機器操作エントリの機器状態をキーとして参照行為エントリ辞書から該当の参照行為エントリを検索し、検索して得られた参照行為エントリが複数の場合、各参照行為エントリ毎に、参照行為時刻とキーとされた機器操作エントリの機器操作時刻とのそれぞれについて、それぞれの所定のエントリからの経過時間を算出し、機器側の経過時間と最も近い経過時間を有する参照行為エントリが表す対応関係に基づき、生活者の行動を推定する。
【選択図】図7

Description

本発明は、生活者の生活行為や在室位置を推定する装置、生活者が使用する機器の状態を検出する装置に関するものである。
近年、ホームネットワーク技術の普及により、生活者の情報を取り込み、情報システムを活用することによって、これまでにないサービスが提供できるようになっている。このような情報システムにおいて、生活者の行為や在室場所情報を得ることができれば、例えば、生活者が部屋を退出した後にエアコンを自動的に消す、などの便利なサービスを提供することができる。
このような、生活者の行為や在室場所を得る技術に関し、『従来の在室監視システムでは、在室の感知に赤外線人感センサを用いているため、人が動作中は、感知できるが、人が停止した状態の感知はできない』という課題を解決するための技術として、『ホーム1の室内を撮像するように配置された人工網膜カメラ等の監視カメラ2に一体に形成され、監視カメラ2によって撮像された画像を処理し、人存在確率を算出することによって、人の在室を判定するように構成されたセンサターミナル3を有し、このセンサターミナル3の判定結果は、LAN6を介して、ホームターミナル4に通知され、ホームターミナル4から電話回線11を介してセンター7のセンターターミナル9へ通知が行われる。』というものが提案されている(特許文献1)。
また、電気機器の動作状態の推定に関し、『インバータ機器を含む複数の電気機器の動作状態を非侵入的な方法で推定可能とする。また、火災などに繋がる電力機器の異常動作や需要家在室者の安否・安全を非侵入的な方法でモニタリング可能とする。』ことを目的とした技術として、『電力需要家が使用している複数の電気機器の動作状態を推定するモニタリングシステムにおいて、前記電力需要家の給電線引込口付近に設置した測定センサーと、前記測定センサーで検出した測定データから基本波並びに高調波の電流とそれらの電圧に対する位相に関するデータを取り出すデータ抽出手段と、前記データ抽出手段からの基本波並びに高調波の電流とそれらの電圧に対する位相に関するデータを基に、当該電力需要家が使用している電気機器の動作状態を推定するパターン認識手段とを備えたことを特徴とする電気機器モニタリングシステム。』というものが提案されている(特許文献2)。
また、『負荷需要推定精度の高い、特に、機器のONまたはOFFの変化を確実に判定して負荷状態にある機器の種別を推定可能な負荷需要推定装置を得る』ことを目的とした技術として、『予め複数の機器A〜Dそれぞれの1周期分の電流波形(負荷情報)を記憶するデータベース12、1周期毎に変流器10からの電流波形を記憶するホールド回路13、現周期の電流波形とホールド回路13からの1周期前の電流波形との差を演算する差演算回路14、差演算回路14の出力の変化有無からいずれかの機器のONまたはOFFを検出するON/OFF判断回路15、差演算回路14からの出力とデータベース12の負荷情報との比較から最も近いものを抽出することで開閉変化機器を推定する開閉変化機器推定回路16、および変化前の負荷機器の種別を開閉変化機器の情報で変更して変化後の負荷機器の種別を出力する負荷機器推定回路7を備えている。』というものが提案されている(特許文献3)。
特開2002−99974号公報(要約) 特開2000−292465号公報(要約、請求項1) 特開2002−152971号公報(要約)
上記特許文献1に記載の技術によれば、生活者の行為や在室場所を得るため、監視カメラを宅内に設置しなければならず、設置のための工事や装置のコストが大きい。また、生活者はカメラによって常に見られているというストレスを感じる。
そこで、生活者の在室場所を知るために、このような人の位置を直接的に計測するのではなく、家内で稼動する機器の種類から間接的に知る方法が考えられる。即ち、生活者の在室場所によって稼動する家電機器が異なるため、稼動している家電機器を検出することにより、在・不在やどこにいるのかを低コストで推定することが可能となるのである。
この点に関し、上記特許文献2に記載の従来技術によれば、宅内に存在する機器のすべての稼動状態の組合せを学習する必要がある、といった課題が残る。
また、上記特許文献3に記載の従来技術によれば、新しい未知の機器が稼動した場合に、誤推定する可能性がある、といった課題が残る。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、宅内に存在する全機器の稼動状態の組合せ学習の手間を軽減し、新しい未知の機器が稼動した場合でも、推定誤りを少なくすることができ、生活者の行為や在室場所などといった生活者の行動を高い精度で推定することができる生活行動推定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る生活行動推定装置は、生活者の行動を推定する装置であって、生活者が使用する機器の状態を検出し、検出した機器状態と、生活者がその機器を操作した時刻(以下、機器操作時刻)との組を機器操作エントリとして複数出力する機器状態検出手段と、生活者の行動と、生活者がその行動を行う時に使用する機器の状態と、生活者がその行動を行う時刻(以下、参照行為時刻)との対応関係を表すデータを保持する参照行為エントリを1つ以上保持する参照行為エントリ辞書を格納した記憶手段と、機器状態検出手段が出力した機器操作エントリの機器状態に基づき参照行為エントリ辞書から該当する参照行為エントリを検索するマッチング手段と、マッチング手段の検索結果を出力する出力手段と、を備え、マッチング手段は、機器状態検出手段が出力する各機器操作エントリそれぞれについて、機器操作エントリの機器状態をキーとして参照行為エントリ辞書から該当する参照行為エントリを検索し、検索により得られた参照行為エントリが複数ある場合には、各参照行為エントリ毎に、参照行為エントリの参照行為時刻とキーとされた機器操作エントリの機器操作時刻とのそれぞれについて、それぞれの所定のエントリからの経過時間をそれぞれ算出し、機器側の経過時間と最も近い経過時間を有する参照行為エントリを検索結果とし、その検索結果が表す対応関係に基づき、生活者の行動を推定するものである。
本発明に係る生活行動推定装置によれば、同時に様々な機器が作動している場合や、未知の機器が作動している場合にも、少ないセンサで、非侵入的に生活者の行為や在室位置を高い精度で推定することができる。
実施の形態1に係る生活行動推定装置150を設置した住居100内の構成を示すものである。 従来の生活行動推定装置の在室位置推定手順を説明するものである。 実施の形態1に係る生活行動推定装置150による生活行動推定手順を示すものである。 実施の形態2に係る生活行動推定装置400の機能ブロック図である。 実施の形態1に係る生活行動推定装置400が、生活者110の生活行為および在室位置を推定する動作を示す図である。 実施の形態2に係る生活行動推定装置400が、機器を検出する際の動作フローである。 マッチング手段450が、機器操作エントリ432と参照機器エントリ461の合致度を計算する場合の動作フローである。 マッチング手段450が、複数の参照行為エントリ辞書460から1つを選択する際の動作フローである。 マッチング手段450が、参照行為エントリ辞書群701から、生活者110に適当な参照行為辞書460を選ぶ動作を説明するものである。 マッチング手段450が、シーケンスから生活者110の行為や在室位置の検索を行う場合の動作を示すものである。 実施の形態6に係る生活行動推定装置400の生活者の生活行為および生活者の在室位置を推定する動作のうち、機器を検出するまでの動作を示す図である。 特徴量計算手段420が特徴量を計算する方法を示したものである。 実際に計測した電流値を特徴量計算手段で特徴量とした例である。 計測エントリ411のデータ例を示した図である。 特徴量エントリ421のデータ例を示した図である。 参照機器エントリ辞書440のデータ例を示した図である。 参照行為エントリ辞書460のデータ例を示した図である。 機器検出手段430が、特徴量421aと参照機器エントリ441との間で、特徴量合致度を計算する動作の詳細を示す図である。 マッチング手段450が、機器操作エントリ432と参照行為エントリ461との間で特徴量合致度を計算する動作の詳細を示す図である。 機器操作エントリ432が複数ある場合の参照行為エントリ461の合致度を計算する動作の詳細を示す図である。 最も時刻が早い機器操作エントリ432の時刻を基準時刻として、相対時刻を用いて合致度を計算する動作の詳細を示す図である。 機器操作エントリ432が複数ある場合の参照行為エントリ461の合致した個数に基づいて合致度を計算する動作の詳細を示す図である。 複数の機器操作エントリ432と参照行為エントリ461との合致度を求め、次に生活者が行う行動を推定する動作の詳細を示す図である。 機器操作が行われる前に計算した第1特徴量と機器操作が行われた後に計算した第2特徴量との差分を求めて第3の特徴量を求める計算の詳細を示す例である。 第3特徴量から新しい参照機器エントリ2501を生成する例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る生活行動推定装置150を設置した住居100内の構成を示すものである。ここでは一般的な住居での生活を例に取り、以下の説明を行うものとする。
住居100内では生活者110が生活している。また、住居100内には、照明120やテレビ130が設置されており、いずれも電力線140より電力供給を受けている。また、電力線140には生活行動推定装置150が接続されている。
生活行動推定装置150は、電流センサ151を備え、電力線140に流れる電流を計測することができる。
図1において、生活者110は、時刻07:00AMに寝室で起床してベッドから抜け出し、照明120を点灯させる。時刻07:30AMには、リビングに移動して、テレビ130を視ながら朝食をとっている。
このような生活者110の生活パターン、即ち各時刻における在室場所や行為は、生活者110がその時点で使用する電気機器と一定の対応関係がある。生活行動推定装置150は、この対応関係に基づき、生活者110の行動を推定するものである。
ここで、本発明の理解を容易にするために、従来の生活行動推定装置の在室位置推定手順を説明し、その後に本発明の説明に戻る。
図2は、従来の生活行動推定装置の在室位置推定手順を説明するものである。住居100内には、カメラ160aと160bが設置されている。
図2において、生活者110はリビングでテレビ130を視ながら食事中である。寝室は無人であり、照明120(図示省略)は消灯している。
在室位置推定は、以下の(1)〜(2)のような手順で実施する。
(1)カメラによる動体検知
寝室に設置されたカメラ160aおよびリビングに設置されたカメラ160bは、カメラ撮像エリア内を撮像し、生活行動推定装置(図示省略)に出力する。生活行動推定装置は、受け取った画像に基づき、寝室やリビングに動体が存在するかどうか判定する。
(2)在室場所の推定
生活行動推定装置は、カメラ160bが撮像した画像に基づき、カメラ160bの撮像エリア内に動体である生活者110が存在することを検知し、これに基づき、生活者110がリビングにいるものと推定する。
図2に示したような従来の生活行動推定装置では、在室位置の推定のために、住居100内にカメラ160aなどを設置しなければならず、カメラ自体のコストに加えて設置コストもかかる。また、生活者110にとっては、生活行動を監視されているかのような感覚を受けることになり、快適な生活の観点から必ずしも好ましくない。
図3は、本実施の形態1に係る生活行動推定装置150による生活行動推定手順を示すものである。図2と異なり、住居100内にカメラは設置されていない。
図3において、生活者110はリビングでテレビ130を視ながら食事中である。寝室は無人であり、照明120は消灯している。
生活者110の行動推定は、以下の(1)〜(3)のような手順で実施する。
(1)電流の瞬時値の計測
電流センサ151は、テレビ130の消費電流波形を計測する。計測値は生活行動推定装置150に出力される。
(2)動作機器の推定
生活行動推定装置150は、電流センサ151の計測値に対し、フーリエ変換またはウェーブレット変換、Chirplet変換などの時間−周波数変換を行って、その計測値の特徴量を計算する。
生活行動推定装置150は、上記特徴量と、その特徴に合致する電気機器の稼動状態との対応関係を表すデータを保持する参照機器エントリ辞書を備えており、計算した特徴量が合致する電気機器を、その参照機器エントリ辞書から検索する。
(3)在室場所の推定
生活行動推定装置150は、生活者の行動と、生活者がその行動を行った時に使用する機器の状態との対応関係を表すデータを保持する参照行為エントリ辞書を備えている。
生活行動推定装置150は、ステップ(2)で得た電気機器の稼動状態を検索キーにして、上述の参照行為エントリ辞書を検索する。検索結果に基づき、生活者の生活行為と在室場所とを推定することができる。
なお、本実施の形態1において、「生活者の行動」とは、生活者の行為、在室場所、またはこれらの組み合わせを指すものである。いずれを「生活者の行動」として取り扱うかは、推定しようとしている事項に合わせて、適宜定めればよい。以後の実施の形態においても同様である。
以上のように、本実施の形態1に係る生活行動推定装置150は、従来のようにカメラを用いて生活者110の行動を検出することに代えて、(1)電流センサ151により電気機器の消費電流波形を計測し、(2)その計測結果に基づき生活者110が使用している電気機器の稼動状態を推定し、(3)その電気機器の稼動状態に基づき生活者110の生活行動を推定する、という推定手法を用いる。
したがって、住居100内にカメラ等のセンサを設置することなく、少ないセンサ(本実施の形態1では電流センサ151)のみで、生活者110の行動を推定することができる。
また、電流センサ151の計測値に対し、フーリエ変換またはウェーブレット変換、Chirplet変換などの時間−周波数変換を行って、その計測値の特徴量を計算し、その特徴量に基づき電気機器の稼動状態を推定するので、複数の電気機器が稼動している場合や、未知の電気機器が稼動している場合でも、精度よく推定を行うことができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、本発明に係る生活行動推定装置の動作概略を説明した。本実施の形態2では、本発明に係る生活行動推定装置のより詳細な構成と動作を説明する。なお、設置環境は実施の形態1で説明したものと同様であるものとする。
図4は、本実施の形態2に係る生活行動推定装置400の機能ブロック図である。
生活行動推定装置400は、計測手段410、特徴量計算手段420、機器操作検出手段430、マッチング手段450、出力手段470を備える。
計測手段410は、生活行動推定装置400を設置する環境の物理量を計測し、図示しないメモリ等の記憶装置に、計測エントリ411として格納する。
計測エントリ411は、計測値411aを保持する。計測値411aは、計測手段410が計測した物理量の値である。
本実施の形態2では、実施の形態1と同様に、電流センサとしての機能を、計測手段410自体、もしくは計測手段410に接続されたセンサが備えるものとする。
特徴量計算手段420は、計測手段410が計測した計測エントリ411の値から所定の演算式により特徴量を計算し、図示しないメモリ等の記憶装置に、特徴量エントリ421として格納する。
特徴量エントリ421は、特徴量421aを保持する。特徴量421aは、特徴量計算手段420が求めた特徴量の値である。
機器操作検出手段430は、参照機器エントリ辞書440を備える。
参照機器エントリ辞書440は、1以上の参照機器エントリ441を格納している。
参照機器エントリ441は、機器特徴量441aと機器状態441bを組にして保持する。
機器特徴量441aは、その機器の状態が機器状態441bで表される状態であるときに、特徴的に表れる物理量の値である。即ち、特徴量を計算して機器状態441bと対比することにより、その機器がどのように操作されたかを検出することができる。
機器操作検出手段430は、特徴量エントリ421が保持する特徴量421aと合致する機器特徴量441aを保持する参照機器エントリ441を、参照機器エントリ辞書440の中から検索する。
検索した結果は、図示しないメモリ等の記憶装置に、合致参照機器エントリ431として格納される。
合致参照機器エントリ431は、機器特徴量431aと機器状態431bを保持する。
機器特徴量431aは、検索条件として用いた特徴量421aと同一である。
機器状態431bは、検索の結果得られた参照機器エントリ441が保持する機器状態441bと同一である。
即ち、機器操作検出手段430は、特徴量421aをキーにして参照機器エントリ辞書440を検索することにより、その機器がどのような状態にあるかを推定することができるのである。
機器操作検出手段430は、検索の結果得られた合致参照機器エントリ431を用いて機器操作エントリ432を生成し、マッチング手段450に出力する。
機器操作エントリ432は、機器操作時刻432aと機器状態432bを保持する。
機器操作時刻432aは、生活者110が電気機器を操作した時刻である。
機器状態432bは、合致参照機器エントリ431が保持する機器状態431bと同一である。
マッチング手段450は、参照行為エントリ辞書460を備える。
参照行為エントリ辞書460は、1以上の参照行為エントリ461を格納している。
参照行為エントリ461は、参照行為時刻461a、参照生活行為461b、参照在室場所461c、参照機器状態461dを組にして保持する。
参照行為時刻461aは、生活者がその行為を主に行う時間を表す。例えば、生活者が朝食をとっている場合、参照行為時刻461aは、その行為が行われると推測される時刻である「午前7時10分」などといった時刻となる。
参照生活行為461bは、生活者が行う行為の具体的な内容を表す。例えば「朝食」や「外出」などである。
参照在室場所461cは、生活者がその行為を行う場所である。例えば、生活者が朝食をとっている場合、参照在室場所461cは「ダイニング」などである。
参照機器状態461dは、生活者がその行為を行う際に使用する機器の状態を表す。
マッチング手段450は、機器操作エントリ432が保持する機器状態432bと合致する参照機器状態461dを保持する参照行為エントリ461を、参照行為エントリ辞書460の中から検索する。
検索した結果は、図示しないメモリ等の記憶装置に、合致参照行為エントリ451として格納される。
合致参照行為エントリ451は、参照行為時刻451a、参照生活行為451b、参照在室場所451c、参照機器状態451dを保持する。
参照機器状態451dは、機器操作エントリ432の機器状態432bと同一である。
即ち、マッチング手段450は、機器状態432bをキーにして参照行為エントリ辞書460を検索することにより、生活者110がどのような行為を行っているか、どこに在室しているか、といった生活行動を推定することができるのである。
出力手段470は、マッチング手段450の検索結果である合致参照行為エントリ451を画面表示する、データ出力する等の方法により出力する。
計測手段410は、計測対象の物理量に応じて、適宜必要な構成を備える。
特徴量計算手段420、機器操作検出手段430、マッチング手段450は、これらの機能を実現する回路デバイス等のハードウェアを用いて実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。
メモリ等の記憶装置は、必要に応じて適宜備える。各手段間で共用してもよい。
参照機器エントリ辞書440は、メモリやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置にあらかじめ参照機器エントリ441を格納しておくことにより構成することができる。参照行為エントリ辞書460も同様である。
参照機器エントリ辞書440と参照行為エントリ辞書460は、共通の記憶装置に格納してもよい。また、参照機器エントリ辞書440と参照行為エントリ辞書460は、各手段の外部に備えていてもよい。
計測エントリ411、特徴量エントリ421、合致参照機器エントリ431、機器操作エントリ432、参照機器エントリ441、合致参照行為エントリ451、及び参照行為エントリ461は、記憶装置に格納されるデータとして構成することができる。
図5は、本実施の形態2に係る生活行動推定装置400が、生活者110の生活行為および在室位置を推定する動作を示す図である。以下、ステップ順に説明する。なお、図4で説明したものと同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
(1)機器操作検出手段430は、合致参照機器エントリ431の機器状態431bと現在時刻から、機器操作エントリ432を生成する。機器操作エントリ432は、機器操作時刻432aと機器状態432bを保持する。
(2)マッチング手段450は、機器操作エントリ432に含まれる機器状態432bを検索キーにして、参照行為エントリ辞書460から、参照機器状態461dが合致する参照行為エントリ461を検索する。
(3)ステップ(2)において、一致するものが1つの場合には、その検索結果を合致参照行為エントリ451とする。
一致するものが多数ある場合には、現在時刻または機器操作時刻432aと、参照行為時刻461aとを比較して、その差が最も小さいものを検索結果として用い、合致参照行為エントリ451とする。
(4)出力手段470は、合致参照行為エントリ451それ自体、または合致参照行為エントリ451に含まれる参照生活行為451bないしは参照在室場所451cを、生活者110や他の装置に出力する。
以上のような動作により、機器操作情報と操作時刻情報から、生活者110の生活行為および在室場所を知ることができる。機器操作エントリ432は、生活行動推定装置400内に記録、保持する。
次に、参照行為エントリ461の活用例について、以下の(例1)〜(例3)に説明する。なお、これらは一例であり、活用の仕方はこれらに限られるものではない。
(例1)参照行為エントリ461は、参照行為時刻461aの降順ないし昇順にソートして、参照行為エントリ辞書460に格納するようにしておく。これにより、検索の結果合致した参照行為エントリの1つ次の参照行為エントリや、1つ前の参照行為エントリを参照することが可能である。
これを活用すれば、次に生活者110がどんな行為をするのか、直前にどんな行為をしていたのかを知ることができる。
(例2)参照行為エントリ461は、参照在室場所461cを保持している。合致参照機器エントリ451の参照在室場所451cと参照在室場所461cは一致しているので、これを参照し、現在の生活者110の在室場所を知ることができる。
(例3)例1と同様に、参照行為エントリ461を、参照行為時刻461aの降順ないし昇順にソートして格納しておく。これにより、次に生活者がどんな場所にいるのか、直前にどんな場所にいたのかを知ることができる。
マッチング手段450は、上記(例1)〜(例3)に示した例に合致する合致参照行為エントリ451を出力手段470に出力する。
出力手段470は、その合致参照行為エントリ451を出力することで、生活者110や他の装置に、上記(例1)〜(例3)に示したような機能を提供することができる。
図6は、本実施の形態2に係る生活行動推定装置400が、機器を検出する際の動作フローである。以下、各ステップについて説明する。
(S601)
生活行動推定装置400が、住居100内の稼動機器の検出を開始する。
(S602)
計測手段410は、電力線140に流れる電流値を取得して、その計測値411aから計測エントリ411を生成する。
(S603)
特徴量計算手段420は、生成された計測エントリ411の計測値411aから、重み付き平均値とその計測値との差分を計算して特徴量421aとし、特徴量エントリ421を生成する。
(S604)
機器操作検出手段430は、ステップS603で求めた特徴量421aに合致する機器特徴量441aを持つ参照機器エントリ441を検索する。
(S605)
特徴量421aが合致するものが存在した場合にはステップS606に進む。合致するものがない場合には、本処理を終了する。
(S606)
機器操作検出手段430は、特徴量421aが合致した合致参照機器エントリ441に含まれる機器状態441bと現在時刻から、機器操作エントリ432を生成する。
(S607)
マッチング手段450は、参照行為エントリ辞書460から、ステップS607で生成した機器操作エントリ432の持つ機器状態432bと合致する参照機器状態461dを持つ参照行為エントリ461を検索する。
(S608)
合致する参照行為エントリ461がある場合にはステップS609に進む。合致するものがない場合には、本処理を終了する。
(S609)
マッチング手段450は、合致する参照行為エントリ461が複数ある場合には、その中から機器操作時刻432aと参照行為時刻461aが最も近い参照行為エントリ461を選択する。最終的に選択したものを、合致参照行為エントリ451とする。
(S610)
出力手段470は、合致参照行為エントリ451を出力する。出力先は、生活者110が閲覧するディスプレイ等の表示装置でもよいし、他の機器でもよい。
本実施の形態2では、参照行為エントリ461は、参照生活行為461bと参照在室場所461cを別個に保持するものとして説明したが、これらのうちいずれか一方のみ保持するように構成してもよいし、両者を一体化させて用いてもよい。
例えば、生活者110が行う行為のみを推定したい場合は、参照生活行為461bのみを保持するように構成してもよい。
また、生活者110が行う行為とそのときの在室場所を一体的に捉えて「生活者の行動」として推定したい場合には、参照生活行為461bと参照在室場所461cを一体化させて、「リビングで食事をする」「寝室で照明を点灯させる」「リビングに在室している」といったデータとして取り扱ってもよい。
これは、その他の実施の形態においても同様である。
また、マッチング手段450は、検索の精度を向上させるために、連続する二つ以上の機器操作エントリ432を検索キーとしても良い。
この場合、例えば、連続する二つの機器操作エントリ432の持つ機器状態と、連続する二つの参照行為エントリ461の持つ参照機器状態461dが、それぞれ合致した場合に、合致した二つの参照機器エントリを検索結果として出力する。
以上のように、本実施の形態2に係る生活行動推定装置400は、マッチング手段450の検索結果が複数存在する場合には、現在時刻または機器操作時刻432aと、参照行為時刻461aとを比較して、その差が最も小さいものを検索結果として用い、合致参照行為エントリ451とする。
そのため、生活者110の時刻に対する行動パターンに即した行動推定を行うことが可能であり、推定精度が高まるという効果を奏する。
また、参照行為エントリ461を、参照行為時刻461aの降順ないし昇順にソートして、参照行為エントリ辞書460に格納するようにしておくため、マッチング手段450による検索結果に加えて、その前後の生活者110の行動も推定することができる。
これにより、例えば生活者110が次に行うと推定される行動に合わせて電気機器を自動的に稼動させる、といった機能を提供することが可能となる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3では、マッチング手段450が機器操作エントリ432に合致する参照行為エントリ461を検索する際の合致判定基準について説明する。なお、生活行動推定装置400の構成は実施の形態2と同様であるため、説明を省略する。
本実施の形態3において、マッチング手段450は、機器操作エントリ432と参照行為エントリ461が合致している場合、その合致の度合いを合致度という指数を用いて表す。
例えば、機器状態432bと参照機器状態461dが同じであっても、機器操作時刻432aと参照行為時刻461aが大きく違っている場合、エントリ同士の合致している度合いは小さいものと取り扱う。
合致度の計算は、機器操作時刻432aと参照行為時刻461aの差を用いる。例えば、合致度をY、機器操作時刻432aをX1、参照行為時刻461aをX2として、次の(式1)により計算する。合致度Yは0から1の大きさをとる。
Y=1/{(X1−X2)+1} ・・・(式1)
実施の形態2では、機器状態432bと参照機器状態461dが同じ参照行為エントリ461が複数存在する場合には、時刻の最も近いものを用いることを説明したが、これをより定量的に評価したものが、上記(式1)であるということができる。
即ち、マッチング手段450は、機器状態432bと参照機器状態461dが同じ参照行為エントリ461が複数存在する場合には、上記(式1)を用いて合致度Yを計算し、合致度Yが最も高い参照行為エントリ461を、検索結果として用いる。
図7は、マッチング手段450が、機器操作エントリ432と参照行為エントリ461の合致度を計算する場合の動作フローである。以下、各ステップについて説明する。
(S701)
生活行動推定装置400が、機器操作エントリ432と参照行為エントリ461の合致度の計算を開始する。
(S702)
マッチング手段450は、参照行為エントリ461の数を変数Nに代入する。
(S703)
マッチング手段450は、繰り返し回数を示す変数iに1を代入する。
(S704)
マッチング手段450は、機器操作エントリ432が保持する機器操作時刻432aと、i番目の参照行為エントリ461が保持する参照行為時刻461aの差分を計算し、変数Xに入れる。
(S705)
機器操作エントリ432の機器状態432bと、参照行為エントリ461の参照機器状態461bとが一致する場合、ステップS706に進む。一致しない場合はステップS707に進む。
(S706)
マッチング手段450は、i番目の機器操作エントリ432とi番目の参照行為エントリ461との合致度を、1/(X+1)として記録する。
(S707)
マッチング手段450は、i番目のエントリの合致度を0として記録する。
(S708)
マッチング手段450は、変数iを1増やす。
(S709)
変数iがNより大きい、すなわち、比較処理が機器操作エントリ432のすべてで終了した場合はステップS710に進む。そうでない場合はステップS704に戻る。
(S710)
1番目からN番目までの合致度のうち最も高いものを特定する。
マッチング手段450は、以上の処理により、機器操作エントリ432との合致度が最も高い参照行為エントリ461を特定することができる。合致度が最も高い参照行為エントリ461は、生活者110の生活行動と合致する可能性が高いといえるため、精度よい行動推定に資する。
また、複数エントリ同士の合致度、即ち、複数の機器操作エントリ432からなる集合と、複数の参照行為エントリ461からなる集合との間の合致度を計算する場合は、それぞれのエントリ同士の合致度の和を取る。
例えば、集合間の合致度をZ、それぞれのエントリ同士の合致度をYi、エントリの個数をNとすると、次の(式2)により計算することができる。合致度Zは0から1の大きさをとる。
Figure 2011248923
上記(式2)は、図7のステップS710において、1番目〜N番目のエントリの合致度の平均を取ることに相当する。
また、合致度の計算に際し、生活者110の生活パターンに合わせて、以下の(例1)〜(例3)のような計算手法を用いてもよい。
(例1)図7のステップS704で、機器操作時刻432aと参照行為時刻461aの差分を計算する際には、機器操作時刻432aおよび参照行為時刻461aは、絶対時刻ではなく、それぞれ最初のエントリからの相対時刻を用いても良い。
これによって、例えば、起床時間が30分遅れて、その後に行われる行為の実施時刻がすべて30分ずつ繰り下がった場合などにおける推定精度を向上させることができる。
(例2)図7に示した合致度の計算は、機器操作時刻432aの差分ではなく、合致したエントリの個数を機器操作エントリ432の数Nで除算したものであっても良い。
これにより、機器操作時刻432aの差分よりも合致した個数に重点をおくことができ、毎日の生活時間が不規則な生活者110の行動推定精度を向上させることができる。
(例3)図7に示した合致度の計算は、連続して合致したエントリの最大個数を機器操作エントリ432の数Nで除算したものであってもよい。
これにより、エントリ同士の並び順に重点をおくことができ、生活時間は不規則であるが生活行為の順番は正確な生活者110の行動推定精度を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態3によれば、機器操作エントリ432と参照行為エントリ461との合致度を求め、より合致度の高いエントリに基づき生活者110の行動を推定するので、生活者110の行動を精度よく推定することができる。
また、生活者110の生活パターンに合わせて、上記(例1)〜(例3)のような計算手法を用いることにより、生活者110の生活パターンが不規則である場合などにおいても、生活者110の行動を精度よく推定することができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4では、参照行為エントリ辞書460を複数備え、生活者110の生活パターンに最も適合した参照行為エントリ辞書460を用いて、生活者110の生活行動を推定する構成と動作例を説明する。
なお、生活行動推定装置400の構成は、参照行為エントリ辞書460に係る構成を除き、実施の形態2〜3で説明したものと同じであるため、説明を省略する。
本実施の形態4において、マッチング手段450は、複数の参照行為エントリ辞書460をあらかじめ保持しておく。
参照行為エントリ辞書460は、生活者110の生活パターンを表す。例えば、若い社会人の場合、起床が7時〜8時程度であり、就寝が11時〜1時程度と推測されるのに対して、年配者の場合は起床時間が若い人よりも早く、就寝時間も早くなる。
したがって、生活者110の年齢、家族構成、仕事内容などによって、別々の生活パターンを表す参照行為エントリ辞書460をあらかじめ複数用意しておき、生活者110に最も適合した参照行為エントリ辞書460を使用することにより、行動の推定誤差を小さくすることができる。
図8は、マッチング手段450が、複数の参照行為エントリ辞書460から1つを選択する際の動作フローである。以下、各ステップについて説明する。
(S801)
生活行動推定装置400が、参照行為エントリ辞書460の選択処理を開始する。
(S802)
マッチング手段450は、参照行為エントリ辞書460の総数を変数Mに代入する。
(S803)
マッチング手段450は、変数iを1にする。
(S804)
マッチング手段450は、i番目の参照行為エントリ辞書460の持つ参照行為エントリ461と、機器操作エントリ432との合致度を計算し、Xとする。合致度の計算は、実施の形態3で説明したいずれかの手法を用いることができる。
(S805)
マッチング手段450は、変数iにi+1を代入する。
(S806)
変数iが変数Mより大きい、すなわち、全ての参照行為エントリ辞書460に対して合致度を計算し終わった場合にはステップS807に進む。そうでない場合はステップS804に戻る。
(S807)
合致度が最も高かった参照行為エントリ辞書460を、実際に使用する辞書とする。
図9は、マッチング手段450が、複数の機器操作エントリ432を用いて、参照行為エントリ辞書群701から、その生活者110に適当な参照行為辞書460を選ぶ動作を説明するものである。
複数の機器操作エントリ432と、参照行為エントリ辞書460の持つ複数の参照行為エントリ461との合致度を、参照行為エントリ辞書群701が持つ全ての参照行為エントリ辞書460に対して計算する。
このとき、最も合致度の高い参照行為エントリ辞書460を、合致参照行為エントリ辞書702として、以降、この合致参照行為エントリ辞書702を検索用の辞書として使用する。初期の状態では、予め使用する辞書を決めておき、辞書の選択操作は一定間隔で周期的に行う。
以上のように、本実施の形態4によれば、生活者110の生活パターンに最も適合した参照行為エントリ辞書460を用いるので、行動の推定誤差を小さくすることができる。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5では、参照行為エントリ461の一連の時間の流れに沿ったステップに基づき、生活者110の行動を推定する構成と動作例について説明する。なお、生活行動推定装置400の構成は、実施の形態2〜4で説明したものと同じであるため、説明を省略する。
同一の住居100内に複数の生活者110がいる場合、生活行為の時系列の順序が交錯する。例えば、二人暮しの場合、「Aさん起床」、「Aさん洗面」、「Bさん起床」、「Bさん洗面」、「Aさん朝食」という順番になることがある。この場合、機器操作エントリ432も、これに合わせて順序が交錯することとなる。
このような、機器操作エントリ432の一連の時間の流れにそったステップを、「機器操作シーケンス」と定義する。また、同様に、参照行為エントリ461の一連の時間の流れに沿ったステップを、「参照行為シーケンス」と定義する。
マッチング手段450は、機器操作シーケンスと参照行為シーケンスの保有エントリ数が同じ場合には、それぞれの保有する機器操作エントリと参照行為エントリを順に比較して合致度を計算し、合致度が所定の値以上の場合に合致していると判断する。
また、機器操作シーケンスと参照行為シーケンスのそれぞれ保有するエントリ数が異なる場合には、両者が合致するかどうかは、次のようにして判断する。
(1)参照行為シーケンスと合致する機器操作エントリを、機器操作シーケンスから取りだす。取り出した機器操作エントリを並べたものを、部分機器操作シーケンスとする。
(2)参照行為シーケンスのもつ参照行為エントリが、ステップ(1)で得た部分機器操作シーケンスと全て合致するかどうかにより、機器操作シーケンスと参照行為シーケンスが合致するかどうかを判断する。
すなわち、機器操作シーケンスの含む全ての機器操作エントリが、それぞれ、少なくとも一つ以上の参照行為シーケンスの含む参照行為エントリに合致する場合、機器操作シーケンスと参照行為シーケンスが合致するとする。
シーケンスの合致判定を行うことにより、生活行為の順序が交錯した場合でも、生活者110の行為や在室位置の推定精度を向上することができる。
なお、上記のシーケンス同士の合致判定では、機器操作シーケンスと参照行為シーケンスを逆にして判定しても良い。
図10は、マッチング手段450が、シーケンスから生活者110の行為や在室位置の検索を行う場合の動作を示すものである。
生活者110の暮らす宅内に複数の人間が同居している場合は、それぞれの生活者110の生活行為が時間的に入り混じって観測される。
機器操作シーケンス801は、機器操作エントリ432を複数持っている。また参照行為エントリ辞書460は、参照行為シーケンス802を持っている。
参照行為シーケンス802は、行為の流れが確定的な参照行為エントリ461を時系列に並べたものである。例えば、「起床」という行為の次には「洗面」という行為がかなり高い確率で起こる。これは、「食事」という行為の次に「排泄」という行為がくる確率よりもずっと高い。
機器操作シーケンス801は、機器操作の時系列な流れである。
マッチング手段450は、機器操作シーケンス801の機器操作エントリ432と、参照行為シーケンス802の参照行為エントリ461とを比較して、並び順が同じかどうかを判定し、並び順が同じになっている参照行為シーケンス802を合致参照行為シーケンス803とする。
例えば、機器操作シーケンス801の機器状態432bが「寝室照明」、「洗面所照明」、「寝室照明」、「台所照明」という順に並んでおり、参照行為シーケンス802の参照機器状態461dが「寝室照明」、「洗面所照明」、「台所照明」となっている場合、エントリ数は異なるが、エントリの並びは同じなので両者は合致するものと判断する。
また、マッチング手段450によるシーケンス同士の合致判定では、機器操作シーケンス、参照行為シーケンスともにその一部のエントリを抽出して部分機器操作シーケンスと、部分参照行為シーケンスとし、それぞれのエントリがすべて合致するかどうか比較しても良い。
以上のように、本実施の形態5によれば、機器操作シーケンスと参照行為シーケンスの合致を判定するので、機器操作エントリ432が交錯していても、生活者110の行為や在室位置の推定精度を向上することができる。
また、機器操作シーケンスと参照行為シーケンスの数が異なる場合でも、これらの一部のシーケンスの合致を判定することにより、両者の合致を判定することが可能である。
実施の形態6.
本発明の実施の形態6では、機器操作検出手段430が機器状態を検出するまでの動作の詳細について説明する。なお、生活行動推定装置400の構成は、実施の形態2〜5で説明したものと同じであるため、説明を省略する。
図11は、本実施の形態6に係る生活行動推定装置400の生活者の生活行為および生活者の在室位置を推定する動作のうち、機器を検出するまでの動作を示す図である。
生活行動推定装置400に接続された電流センサ151で計測された電流値は、計測手段410によって計測され、計測値エントリ411の計測値411aとして記憶される。
なお、電流センサ151は、電力の給電口に設置する。テーブルタップやOAタップのような延長コードの上流部分に設置してもよい。
計測手段410は、A/D変換機であり、電流の瞬時値を電流センサ151を介して一定周期でサンプリングする。計測値411aはベクトルで、所定の時間の間にサンプリングされた電流値を記憶する。
ベクトルとは複数の値を持つデータ配列である。また、ベクトルの次元数とは、ベクトルが持つ値の個数、すなわち、データ配列に格納される値の個数のことである。
所定の時間とは、電圧の周期である50Hzないしは60Hzの波の周期の定数倍の時間である。またサンプリングの周期は50Hzないし60Hzの波の周期の定数分の1の時間である。
特徴量計算手段420は、計測された計測値エントリ411の変換処理を行い、特徴量エントリ421の持つ特徴量421aとする。特徴量421aはベクトルである。特徴量エントリ421は特徴量計算手段420に記憶される。
変換処理は、重み付きの平均値を計算し、またその平均値と平均する前の値の差分をとることによって行う。
特徴量計算手段420は、特徴量エントリ421を時系列にソートして、機器操作検出手段430に出力する。
機器操作検出手段430は、計算した特徴量421aを検索キーとして、参照行為エントリ辞書440から、機器特徴量441aが合致する参照行為エントリ441を検索し、その結果を合致参照機器エントリ431とする。合致参照機器エントリ431と特徴量エントリ421の特徴量421aは合致している。
機器操作検出手段430は、特徴量421aと、参照機器エントリ441の持つ機器特徴量441aとの特徴量合致度を計算し、その値の大小から合致しているかどうかを判定し、合致参照機器エントリ431を求める。
特徴量合致度は、特徴量421aと、参照機器エントリ441の持つ機器特徴量441aの次元ごとの値の差を計算することにより求める。特徴量421aおよび機器特徴量441aは、ともに同じ次元のベクトルである。
例えば、特徴量合致度Sは、特徴量421aの要素をAi、機器特徴量441aの要素をBiとして以下の式により計算する。このとき特徴量合致度Sは0〜1の値をとる。
Figure 2011248923
特徴量合致度Sの計算およびその周辺処理に関するその他の方法としては、以下の(方法1)〜(方法3)のようなものが考えられる。
(方法1)特徴量421aと機器特徴量441aのベクトルの内積を計算し、それぞれのベクトルのノルムで除算した値を、特徴量合致度Sとする。
(方法2)特徴量421aのうち、機器操作が行われる前に計算した過去の特徴量と、機器操作が行われた後に新しく計算された特徴量との差分を検索キーとして、参照機器エントリ辞書440から機器特徴量441aが合致する参照機器エントリ441を検索して、合致参照機器エントリ431を得る。
また、新しく計算された特徴量と、合致参照機器エントリ431に含まれる機器状態431bとを組にして、新しい参照機器エントリ441を生成し、参照機器エントリ辞書440に追加してもよい。
なお、機器操作が行われたかどうかは、特徴量421aの持つ周期の長い成分の強さが一定値以上変化したか否かにより判断することができる。
(方法3)特徴量421aと機器特徴量441aのベクトルの各次元の値を比較し、ほぼ一致している個数を数えて、この個数を次元の総数で除した値を合致度とする。
以上のように、本実施の形態6に係る生活行動推定装置400は、計算した特徴量421aを検索キーとして、参照行為エントリ辞書440から、機器特徴量441aが合致する参照機器エントリ441を検索する。
そのため、参照機器エントリ辞書440に蓄積されている過去の機器特徴量441aに基づき、精度よく機器状態を検出することができる。
また、特徴量421aと機器特徴量441aの合致度を計算し、合致度の高い参照行為エントリ441を検索結果とするので、完全に一致する参照機器エントリ441が存在しないような場合でも、推定精度を向上させることができる。
なお、計測手段410、特徴量計算手段420、機器操作検出手段430、及び機器操作エントリ辞書440を、機器の状態を検出するための独立した装置として構成してもよい。
実施の形態7.
本発明の実施の形態7では、特徴量の計算方法の詳細を説明する。なお、生活行動推定装置400の構成は、実施の形態2〜6で説明したものと同じであるため、説明を省略する。
図12は、特徴量計算手段420が特徴量を計算する方法を示したものである。計測値1201から特徴量1203を計算する。ここでは、窓幅2の重み付き平均を使う場合を例にする。「窓幅2」とは、「2つ」の値の平均値を求めることである。
特徴量計算手段420は、計測値1205および計測値1206の重み付き平均を求め、計測値平均値1207を算出する。次に計測値平均値1207と計測値1205の差を計算し、計測値差分値1208を得る。また計測値平均値1207と計測値1206の差を計算して計測値差分値1209を得る。このようにして、計測値1201を計測値平均値1202と計測値差分値1204に分解する。
同様の操作を計測値平均値1202に対して実行する。計測値平均値1207に対して重み付き平均値を求め、これを第二の計測値平均値1210とし、平均化前の値との差分をとって第二の計測値差分値1211とする。
これを最終的に平均した値のサンプル数が平均化の窓幅よりも小さくなるまで繰り返し実行することにより、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルが得られる。この複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量とする。
このような演算を行うことにより、細かい変動成分と大きな変動成分を分けることができ、計測値の特徴を効率良く表現することができる。
細かい変動成分とは、時間軸上における変動の時間周期が短い波、振動、急峻なインパルス、急峻なステップ状変化などである。すなわち、時間軸上の周波数が高い波、振動などの成分を多分に含むものである。
大きな変動成分とは、時間軸上における変動の時間周期が長い波、振動、緩やかなインパルス、緩やかなステップ状変化などである。すなわち、時間軸上の周波数が低い波、振動などの成分を多分に含むものである。
上記の説明では、計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量とする、としたが、計測値平均値ベクトルのみを特徴量としてもよい。
図13は、実際に計測した電流値を特徴量計算手段で特徴量とした例である。
図13上図は、テレビの電流波形を20msにわたって計測したものである。計測値1301は機器ごとに違った形状である。
これに対し、図13下図は、特徴量1302を計算した結果を示すものである。
図13下図では、例として、電流の絶対値をとって2回の平均化処理をした場合の計測値平均値ベクトルと計測値差分値ベクトルをあわせて特徴量1302とした。特徴量1302はベクトルである。
特徴量1302を予め機器操作エントリ辞書440に機器操作エントリ441として記録しておき、これと合致する特徴量が計測された場合にテレビが稼動したと判断する。
なお、図12に示した特徴量の計算方法は、重み付きの平均値を求めるのではなく、計測値の周期性を取り出す演算であっても良い。例えば、ピーク間距離、波の波高率、立ち上がり時間、立下り時間などの値を、各周期ごとに抽出することにより、周期性を抽出することができる。
周期性を取り出すためには、計測値に対しフーリエ変換やウェーブレット変換、Chirplet変換などの時間−周波数変換を行えばよい。
この場合、高調波の成分ごとにその強度と位相を特徴量とすることで、高調波成分を効率よく表現することができる。
また、図12における特徴量の計算方法として、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量とするとしたが、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルのうち、サンプル数の多い変動の小さな成分を切り捨てて特徴量としても良い。これにより、特徴量の次元を小さくし、データ量を圧縮することができる。
また、図12における特徴量の計算方法として、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量とするとしたが、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルのうち、機器間の差異が大きい次元の成分だけを取り出して特徴量としても良い。これにより、機器間の特徴量の差異が大きくなり、検索における合致判定の精度を向上させることができる。
また、図12における特徴量の計算方法として、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量とするとしたが、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルのうち、電流値が大きく変化する区間の重み付き平均値や差分値だけを取り出して特徴量としても良い。
図13の電流値1301に示すように、実際の機器の電流値は、ほぼ0である区間が大きい。電流値が0である区間を除いて特徴量を生成することにより、特徴量の次元を小さくすることができる。
以上の実施の形態において、計測手段410は、電流値を計測するとしたが、これは水道における流量を計測するのであっても良い。電流と同じように、水道の流量も機器ごとに使用する水の流量にパターンが存在するため、同様の装置によって使用している水使用機器を検出することができる。例えば自動洗濯機は自動給水のため、ほぼ毎回、同じパターンとなるため容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。
また、計測手段410は、電流値を計測するとしたが、これはガス管におけるガス流量を計測するのであっても良い。電流と同じように、ガスの流量も、機器ごとに使用するガスの流量にパターンが存在するため、同様の装置によって使用しているガス使用機器を検出することができる。例えばガスストーブなどは自動制御であり、ほぼ毎回、同じパターンとなるため容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。
また、計測手段410は、部屋内における照度を計測するのであっても良い。光の量である照度も、照明や時間ごとにパターンが存在するため、同様の装置によって使用している照明機器を検出することができる。例えば蛍光灯などは、ほぼ毎回、同じ照度となるため容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。
また、計測手段410は、温度を計測するのであっても良い。電流と同じように、熱量を示す温度も、機器ごとにパターンが存在するため、同様の装置によって使用している機器を検出することができる。例えばエアコンなどは、ほぼ毎回、同じ温度とするように設定されているため、容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。
また、計測手段410は、ネットワーク上のデータ転送量を計測するのであっても良い。電流と同じように、データ転送量も、使用しているアプリケーションごとにパターンが存在するため、同様の装置によって使用しているアプリケーションを検出することができる。例えばIP電話などは、ほぼ毎回、同じデータ転送量となるように設定されているため、容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。
実施の形態8.
本発明の実施の形態8では、計測エントリ411、特徴量エントリ421、参照機器エントリ辞書440、参照行為エントリ辞書460の詳細を説明する。なお、生活行動推定装置400の構成は、実施の形態2〜7で説明したものと同じである。
図14は、計測エントリ411のデータ例を示した図である。
計測エントリ411は、計測値411aとして、「10、23、15・・・」といったベクトル値を持つ。計測値411aは、計測した電流値などの時系列データを一定のサンプリング周期でデジタル化したものである。
計測エントリ411は、計測値411aを計測した時刻順に並べて保持している。これらの計測値411aは、時刻に対して昇順に並ぶ。
計測エントリ411の持つ計測値411aの個数としては、電圧の周期をデータのサンプリング周期で割った値の定数倍とする。
例えば、電圧1周期が20ミリ秒で、データのサンプリング周期が100マイクロ秒の場合、電圧の周期をデータのサンプリング周期で割った値は200である。例えば、要素数としては12800とする。
電圧周期の定数倍の時間の電流を計測することにより、計測値411aの個数は前述した条件を満たす。
このように、電圧の周期をデータのサンプリング周期で割った値の定数倍とすることにより、計測値411aの最初の値と最後の値の電圧に対する位相を一致させ、同じデータを繰り返して連結することによって不連続点をなくし、データを連続して処理することができる。
また、データのサンプリング周期は、電圧の周期の定数分の1とする。
例えば、電圧1周期が20ミリ秒で、データのサンプリング周期を電圧周期の200分の1である100マイクロ秒とする。
データのサンプリング周期を電圧の周期の定数分の1とすることにより、データのサンプルの一番最初と一番最後の位相差がそのほかの隣り合うデータサンプル間の位相差と同じになり、データを連結して高速に処理することができる。
図15は、特徴量エントリ421のデータ例を示した図である。
特徴量エントリ421は、特徴量421aとして、「100、230、150・・・」といったベクトル値を持つ。特徴量エントリ421の各要素は計測値エントリ411の各要素の計測時刻に対応する。これにより、特徴量エントリ421は時刻順にソートされた状態で保持される。
図16は、参照機器エントリ辞書440のデータ例を示した図である。参照機器エントリ辞書441は、あらかじめ機器のROMやメモリ等の記憶装置に記録しておく。
参照機器エントリ辞書440は、複数の参照機器エントリ441を保持する。参照機器エントリ441は、機器特徴量441aと機器状態441bを保持する。
たとえば、機器特徴量441aが「100、230、150・・・」の時の機器状態441bは「テレビON」などというように、両者を関連付けて参照機器エントリ辞書440に登録しておく。
機器特徴量の実測値が「100、230、150・・・」であった場合、マッチング手段450は、この機器特徴量を参照機器エントリ441の機器特徴量441aと比較することにより、機器状態441bの対応する値を導くことができる。
これにより、生活行動推定装置400は、テレビがONになっているということを検出することができる。
図17は、参照行為エントリ辞書460のデータ例を示した図である。
参照行為エントリ辞書460は、複数の参照行為エントリ461を保持する。
参照行為エントリ461は、参照行為時刻461a、参照生活行為461b、参照在室場所461c、参照機器状態461dを保持する。
例えば、7時10分ごろに朝食をダイニングで食べ、そのときはテレビをつける可能性が非常に高いという情報は、「参照行為時刻461a=7:10」、「参照生活行為461b=朝食」、「参照在室場所461c=ダイニング」、「参照機器状態461d=テレビON」という参照行為エントリ461として表すことができる。図17の2行目において、このデータ例を示した。
このような参照行為エントリ461を参照行為エントリ辞書460にあらかじめ格納しておき、次に説明する行動推定に用いる。
参照行為エントリ辞書460が保持する各参照行為エントリ461は、参照行為時刻461aの昇順にあらかじめソートしておく。
例えば、現在の行為エントリが「7:10、朝食、ダイニング、テレビON」(図17の2行目に相当)である場合、マッチング手段450は、参照行為エントリ辞書460より、次の参照行為エントリ461(図17の3行目に相当)を取得する。
これにより、マッチング手段450は、生活者が次に「8:15、食器洗い、キッチン、食洗機ON」という行動を取る可能性が高いことが分かる。
このように、生活者の行動類型を参照行為エントリ460にあらかじめ格納しておくことにより、生活行動推定装置400は、生活者の行動を推定することができるのである。
この参照行為エントリ461を、出力手段470よりユーザに提示したり、別の機器に対して情報を送信することにより、生活者の行動推定結果に基づき、あらかじめ食洗機を余熱するといったサービスを提供することができる。
一方、マッチング手段450は、参照行為エントリ辞書460の直前エントリ(図17の1行目に相当)を参照することにより、生活者が直前に「7:00、起床、寝室、エアコンON」という行動を行った可能性が高いことがわかる。
これにより、生活行動推定装置400は、寝室のエアコンの消し忘れなどを生活者に対して警告することができる。
なお、本実施の形態8において、計測エントリ411が保持する計測値411aと、特徴量エントリ421が保持する特徴量421aとのソートは、時刻の昇順としたが、処理の都合等に応じて、降順としてもよい。
実施の形態9.
本発明の実施の形態9では、機器操作検出手段430が実行する特徴量合致度の計算の詳細について説明する。なお、生活行動推定装置400の構成は、実施の形態2〜8で説明したものと同じである。
図18は、機器検出手段430が、特徴量421aと、参照機器エントリ辞書441に含まれるある1つの参照機器エントリ441との間で、特徴量合致度を計算する動作の詳細を示す図である。
ある時点で計測手段410が計測した計測値から算出した特徴量421aが、ベクトル値として、例えば「100、230、150、25、30、31」であったものとする。
一方、参照機器エントリ441は、例えば、機器特徴量441aとして「100、230、150、26、29、30」、機器状態441bとして「テレビON」を保持しているものとする。
機器検出手段430は、特徴量421aの第1要素「100」と機器特徴量410の第1要素「100」の差分を計算して、「0」を図示していないメモリなどの一時記憶手段に保存する。
次に、機器検出手段430は、第2要素、第3要素、第4要素、第5要素、第6要素に対しても同様の差を計算する。
差により構成された差分ベクトルは、「0、0、0、1、1、1」という値を持つベクトルとなる。
次に、機器検出手段430は、差分ベクトルの各要素を足し合わせる。この例では、「0+0+0+1+1+1=3」となり、差の合計は3である。この差の合計に対して1を加算し、その逆数をとると0.25となる。これを特徴量合致度とする。
例えば、特徴量合致度の閾値を0.1と設定していた場合、機器検出手段430は、特徴量エントリ421と参照機器エントリ441が「合致している」と判断する。
参照機器エントリ441は、合致参照機器エントリ431としてメモリなどの一時記憶装置に記録される。
図18では、特徴量合致度の計算方法として、実施の形態6に係る特徴量合致度Sの計算式を用いたが、計算方法については実施の形態6に記載の方法1〜方法3のいずれかの方法であってもよい。
また、図18では、特徴量421aと機器特徴量441aの次元数を6としたが、これらはこれ以上大きい次元数であっても、小さい次元数であっても良く、両者の次元数がともに同じであればよい。
また、図18では、参照機器エントリ辞書440のうち1つの参照機器エントリ441についての特徴量合致度の計算方法の詳細について示したが、他の参照機器エントリ441についても計算方法は同じである。
ある特徴量に対し、参照機器エントリ辞書440内の複数の参照機器エントリ441が合致した場合、それらすべてを合致参照機器エントリ431として、複数の合致参照機器エントリ431から複数の機器操作エントリ432を構成する。
例えば、合致した参照機器エントリ441が3つあり、それぞれの機器状態が「テレビON」、「ラジオON」、「コンポON」であった場合、生成する機器操作エントリ432の機器状態は「テレビON、ラジオON、コンポON」である。
実施の形態10.
本発明の実施の形態10では、マッチング手段450が、機器操作エントリ432と参照行為エントリ461の合致度を計算する動作の詳細について説明する。なお、生活行動推定装置400の構成は、実施の形態2〜9で説明したものと同じである。
図19は、マッチング手段450が、機器操作エントリ432と参照行為エントリ辞書460に含まれる参照行為エントリ461との間で特徴量合致度を計算する動作の詳細を示す図である。
マッチング手段450は、まず、機器操作エントリ432と同一の機器状態を持つ参照行為エントリ461を参照行為エントリ辞書460から抽出する。
図19の例では、参照行為エントリ辞書460の1〜2行目のデータが、機器操作エントリ432と同一の機器状態を持つ。
次に、機器状態が一致する参照行為エントリ461について、機器操作時刻432aと参照行為時刻461aの差を計算し、これに1を足して逆数を取ることによりそれぞれ合致度を求める。
例えば、合致度の閾値が0.15である場合、1行目の参照行為エントリ461の合致度0.167はこれよりも大きいため、1行目の参照行為エントリ461は機器操作エントリ432と合致したと判断する。
図20は、機器操作エントリ432が複数ある場合の参照行為エントリ461の合致度を計算する動作の詳細を示す図である。
マッチング手段450は、図20中の2つの機器操作エントリ432に合致する参照行為エントリ461の合致度をそれぞれ計算し、それぞれの合致度を平均して1つの合致度を算出する。
図21は、最も時刻が早い機器操作エントリ432の時刻を基準時刻として、相対時刻を用いて合致度を計算する動作の詳細を示す図である。
1行目の機器操作エントリ432と1行目の参照行為エントリ461との時刻差は5分である。また、2行目の機器操作エントリ432と2行目の参照行為エントリ461との相対時刻差は0分である。
よって合致度は、それぞれ、「0.167」、「1」となり、これらの平均値0.5835が相互的な合致度となる。
図22は、機器操作エントリ432が複数ある場合の参照行為エントリ461の合致した個数に基づいて合致度を計算する動作の詳細を示す図である。
マッチング手段450は、1行目の機器操作エントリ432に合致する参照行為エントリ461の合致度と、2行目の機器操作エントリ432に合致する参照行為エントリ461の合致度とをそれぞれ計算し、合致したかどうかを判定する。
合致したかどうかの合致度の閾値を例えば0.1とした場合、1行目の機器操作エントリ432と1行目の参照行為エントリ461は合致度が0.167となって合致する。2行目の機器操作エントリ432と2行目の参照行為エントリ461は合致度が0.0028となって合致しない。
このため、合致した個数は1であり、合致しなかった個数が1であるので、合致度は0.5となる。
図23は、複数の機器操作エントリ432を機器操作時刻について昇順にソートし、参照行為エントリ辞書460の連続する参照行為エントリ461との合致度を求め、次に生活者が行う行動を推定する動作の詳細を示す図である。
機器操作エントリ432は機器操作時刻で昇順にソートされている。
マッチング手段450は、まず、1行目の機器操作エントリ432と合致する参照行為エントリ461を探す。
同様に、マッチング手段450は、次の機器操作エントリ432と参照行為エントリ461、その次の機器操作エントリ432と参照行為エントリ461の合致度を求める。
これらの合致度を平均して、総合的な合致度として0.83を得る。
4行目の参照行為エントリ461は、生活者が次に行う行動であると推定される。このとき、1〜3行目の参照行為エントリによる合致度0.83は、行動の連続性を保障する指標となる。
すなわち、生活者が参照行為エントリ辞書460に並ぶ順どおりに生活行為を行っており、次の行動は、かなり高い確率で4行目の参照行為エントリ461で示される行動であると推測することができる。
実施の形態11.
本発明の実施の形態11では、機器操作検出手段430が、機器操作が行われる前に計算した第1特徴量と機器操作が行われた後に計算した第2特徴量との差分を求めて第3特徴量とし、新しい機器の特徴量を登録する手順の詳細について説明する。
なお、生活行動推定装置400の構成は、実施の形態2〜10で説明したものと同じである。
図24は、機器操作が行われる前に計算した第1特徴量と機器操作が行われた後に計算した第2特徴量との差分を求めて第3の特徴量を求める計算の詳細を示す図である。
機器操作検出手段430は、第1特徴量と第2特徴量の要素ごとに差分を計算し、その差分値から新たな第3の特徴量を生成する。その後の機器の検出に関する操作は、実施の形態2〜10で説明したものと同じである。
このように差分値を用いて特徴量とすることにより、第1特徴量が算出された時刻での状態と第2特徴量が算出された時刻での状態の差から、二つの時刻の間で操作された機器を検出することができる。
例えば、第1特徴量が算出された時刻に「テレビ」が動いており、第2特徴量が算出された時刻に「テレビ」と「ビデオ」が動いていた場合、第3の特徴量は「ビデオ」の特徴量となる。
また、例えば、第1特徴量が算出された時刻に「テレビ」と「冷蔵庫」が動いており、第2特徴量が算出された時刻に「テレビ」と「ビデオ」と「冷蔵庫」が動いていた場合、第3の特徴量は「ビデオ」の特徴量のみとなる。このように、第1特徴量が算出された時刻に、すでに多数の機器が動いている場合でも、差分をとることによって「ビデオ」の特徴量のみを抽出することができる。
図25は、第3特徴量から新しい参照機器エントリ441を生成する例を示す図である。機器操作検出手段430は、新たに生成された第3特徴量を機器特徴量441aとする参照機器エントリ441を生成して参照機器エントリ辞書440に登録する。
参照機器エントリ4401の機器状態441bには、新規に登録した機器の番号などと機器の「ON」や「OFF」といった状態を対にして格納する。
このように、第3特徴量から新しい参照機器エントリ441を生成することにより、設置時には未登録であった新しい機器を登録することができる。
第1特徴量と第2特徴量の選び方としては、特徴量のうち周期の長い成分が一定値以上変化した場合とする。
特徴量のうち周期の長い成分とは、例えば、特徴量の移動平均である。移動平均の変化が一定値を超えた場合に、変化前の状態を第1特徴量とし、変化後を第2特徴量とすることにより、一時的な外乱によって機器の操作を誤検出してしまうことを抑制することができる。
100 住居、110 生活者、120 照明、130 テレビ、140 電力線、150 生活行動推定装置、151 電流センサ、160a、160b カメラ、400 生活行動推定装置、410 計測手段、411 計測エントリ、411a 計測値、420 特徴量計算手段、421 特徴量エントリ、421a 特徴量、430 機器操作検出手段、431 合致参照機器エントリ、431a 機器特徴量、431b 機器状態、432 機器操作エントリ、432a 機器操作時刻、432b 機器状態、440 参照機器エントリ辞書、441 参照機器エントリ、441a 機器特徴量、441b 機器状態、450 マッチング手段、451 合致参照行為エントリ、451a 参照行為時刻、451b 参照生活行為、451c 参照在室場所、451d 参照機器状態、460 参照行為エントリ辞書、461 参照行為エントリ、461a 参照行為時刻、461b 参照生活行為、461c 参照在室場所、461d 参照機器状態、470 出力手段、2401 第1特徴量エントリ、2402 第2特徴量エントリ、2403 第3特徴量エントリ。

Claims (32)

  1. 生活者の行動を推定する装置であって、
    生活者が使用する機器の状態を検出し、検出した機器状態と、生活者がその機器を操作した時刻(以下、機器操作時刻)との組を機器操作エントリとして複数出力する機器状態検出手段と、
    生活者の行動と、生活者がその行動を行う時に使用する機器の状態と、生活者がその行動を行う時刻(以下、参照行為時刻)との対応関係を表すデータを保持する参照行為エントリを1つ以上保持する参照行為エントリ辞書を格納した記憶手段と、
    前記機器状態検出手段が出力した機器操作エントリの機器状態に基づき前記参照行為エントリ辞書から該当する参照行為エントリを検索するマッチング手段と、
    前記マッチング手段の検索結果を出力する出力手段と、
    を備え、
    前記マッチング手段は、
    前記機器状態検出手段が出力する各機器操作エントリそれぞれについて、
    機器操作エントリの機器状態をキーとして前記参照行為エントリ辞書から該当する前記参照行為エントリを検索し、
    検索により得られた参照行為エントリが複数ある場合には、
    各参照行為エントリ毎に、
    参照行為エントリの参照行為時刻と前記キーとされた前記機器操作エントリの機器操作時刻とのそれぞれについて、それぞれの所定のエントリからの経過時間をそれぞれ算出し、前記機器側の経過時間と最も近い経過時間を有する参照行為エントリを検索結果とし、その検索結果が表す対応関係に基づき、生活者の行動を推定することを特徴とする生活行動推定装置。
  2. 前記経過時間として、機器側の経過時間をX1、参照行為エントリ側の経過時間をY1とし、
    次の(式1)を用いて、前記各参照行為エントリ毎に、その参照行為エントリと前記キーとされた前記機器操作エントリとの合致度を計算し、
    前記合致度の最も高い参照行為エントリを前記検索結果とすることを特徴とする請求項1に記載の生活行動推定装置。
    合致度=1/{(X1−X2)+1} ・・・(式1)
  3. 前記参照行為エントリ辞書は、
    前記参照行為エントリを、前記参照行為時刻の降順ないし昇順にソートされた状態で保持する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生活行動推定装置。
  4. 前記マッチング手段は、
    前記参照行為エントリ辞書を検索した結果得られた前記参照行為エントリの前または後に保持されている参照行為エントリを、前記出力手段に出力し、
    前記出力手段は、
    その参照行為エントリを出力することにより、
    前記マッチング手段が検索した参照行為エントリの前または後に生活者が行うものと推定される行動を出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載の生活行動推定装置。
  5. 前記マッチング手段は、
    前記式1で求められる合致度を、前記機器状態検出手段が出力する全ての前記機器操作エントリについて合算し、その平均値を前記合致度とし、
    求めた合致度に基づき生活者の行動を推定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の生活行動推定装置。
  6. 前記記憶手段は、複数の前記参照行為エントリ辞書を格納しており、
    前記マッチング手段は、
    前記機器状態検出手段が検出した機器の状態と、前記参照行為エントリとの合致度を、全ての前記参照行為エントリ辞書について計算し、
    最も合致度の高い参照行為エントリを保持している参照行為エントリ辞書を用いて、生活者の行動を推定する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の生活行動推定装置。
  7. 前記機器状態検出手段は、
    検出した機器の状態を前記マッチング手段に複数出力し、
    前記マッチング手段は、
    前記機器状態検出手段が検出した複数の機器状態からなる機器操作シーケンスと、
    複数の前記参照行為エントリからなる参照行為シーケンスとを比較し、
    両者が合致する場合には、その参照行為シーケンスを構成する参照行為エントリが表す前記対応関係に基づき、生活者の行動を推定する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の生活行動推定装置。
  8. 前記マッチング手段は、
    前記機器操作シーケンスと前記参照行為シーケンスとの合致を判定する際に、
    前記機器操作シーケンスを構成する機器状態と、前記参照行為シーケンスを構成する参照行為エントリとの合致度をそれぞれ計算し、
    その合算が所定値以上である場合に、
    前記機器操作シーケンスと前記参照行為シーケンスとが合致すると判定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の生活行動推定装置。
  9. 前記マッチング手段は、
    前記機器操作シーケンスを構成する機器状態のうち一部を取り出して部分機器操作シーケンスとし、
    その部分機器操作シーケンスと前記参照行為シーケンスとの合致度を計算し、
    合致度が所定値以上である場合に、
    前記機器操作シーケンスと前記参照行為シーケンスとが合致すると判定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の生活行動推定装置。
  10. 前記マッチング手段は、
    前記参照行為シーケンスを構成する参照行為エントリのうち一部を取り出して部分参照行為シーケンスとし、
    その部分参照行為シーケンスと前記機器操作シーケンスとの合致度を計算し、
    合致度が所定値以上である場合に、
    前記機器操作シーケンスと前記参照行為シーケンスとが合致すると判定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の生活行動推定装置。
  11. 前記マッチング手段は、
    前記機器操作シーケンスを構成する機器状態のうち一部を取り出して部分機器操作シーケンスとし、
    前記参照行為シーケンスを構成する参照行為エントリのうち一部を取り出して部分参照行為シーケンスとし、
    前記部分機器操作シーケンスと前記部分参照行為シーケンスの合致度を計算し、
    合致度が所定値以上である場合に、
    前記機器操作シーケンスと前記参照行為シーケンスとが合致すると判定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の生活行動推定装置。
  12. 前記機器状態検出手段が、
    機器を設置する環境の物理量を計測する計測手段と、
    前記計測手段が計測した計測値の特徴量を計算する特徴量計算手段と、
    機器の操作を検出する機器操作検出手段と、
    1つ以上の参照機器エントリを保持する参照機器エントリ辞書を格納した記憶手段と、
    を備え、
    前記参照機器エントリは、
    機器の特徴量と、その機器の状態との対応関係を表すデータを保持しており、
    前記機器操作検出手段は、
    前記特徴量計算手段が計算した特徴量をキーとして、前記参照機器エントリ辞書から該当する参照機器エントリを検索し、
    検索により得られた参照機器エントリが表す前記対応関係に基づき、その機器の状態を検出する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の生活行動推定装置。
  13. 前記計測手段は、前記計測値を時刻順にソートして前記特徴量計算手段に出力する
    ことを特徴とする請求項12に記載の生活行動推定装置。
  14. 前記特徴量計算手段は、
    前記特徴量を時刻順にソートして前記機器操作検出手段に出力する
    ことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の生活行動推定装置。
  15. 前記計測手段は、機器が消費する電流値を計測する
    ことを特徴とする請求項12ないし請求項14のいずれかに記載の生活行動推定装置。
  16. 前記計測手段は、機器が接続された電力線の給電口を流れる電流を計測する
    ことを特徴とする請求項15に記載の生活行動推定装置。
  17. 前記計測手段は、機器が接続された延長コードの上流に流れる電流を計測する
    ことを特徴とする請求項15に記載の生活行動推定装置。
  18. 前記計測手段は、電圧周期の定数倍の時間、電流を計測する
    ことを特徴とする請求項15ないし請求項17のいずれかに記載の生活行動推定装置。
  19. 前記計測手段は、電圧周期の定数分の1のサンプリング周期で電流を計測する
    ことを特徴とする請求項15ないし請求項18のいずれかに記載の生活行動推定装置。
  20. 前記機器操作検出手段は、
    前記特徴量計算手段が計算した特徴量をキーとして、前記参照機器エントリ辞書から該当する参照機器エントリを検索する際に、
    前記特徴量計算手段が計算した特徴量と、前記参照機器エントリが保持している機器の特徴量との合致度を計算し、
    計算した合致度の大小により合致すると判定したものを検索結果とする
    ことを特徴とする請求項12ないし請求項19のいずれかに記載の生活行動推定装置。
  21. 前記特徴量計算手段が計算した特徴量と、前記参照機器エントリが保持している機器の特徴量は、多次元のベクトル値で構成されており、
    前記機器操作検出手段は、
    前記特徴量計算手段が計算した特徴量と、前記参照機器エントリが保持している機器の特徴量との合致度を計算する際に、
    両者の次元毎に差分を求め、その値を用いて前記合致度を計算する
    ことを特徴とする請求項20に記載の生活行動推定装置。
  22. 前記特徴量計算手段が計算した特徴量と、前記参照機器エントリが保持している機器の特徴量は、多次元のベクトル値で構成されており、
    前記機器操作検出手段は、
    前記特徴量計算手段が計算した特徴量と、前記参照機器エントリが保持している機器の特徴量とのベクトル内積を求め、それぞれのベクトルのノルムで除算した値を、前記合致度とする
    ことを特徴とする請求項20に記載の生活行動推定装置。
  23. 前記機器操作検出手段は、
    機器操作が行われる前に計算した第1特徴量と、機器操作が行われた後に計算した第2特徴量との差分を求め、これを第3特徴量とし、
    第3特徴量と合致する前記参照機器エントリを前記参照機器エントリ辞書から検索し、
    検索により得られた参照機器エントリが表す前記対応関係に基づき、その機器の状態を検出する
    ことを特徴とする請求項20に記載の生活行動推定装置。
  24. 前記機器操作検出手段は、
    前記第2特徴量と、検索により得られた参照機器エントリとに基づき、新たな参照機器エントリを生成し、前記参照機器エントリ辞書に格納する
    ことを特徴とする請求項23に記載の生活行動推定装置。
  25. 前記機器操作検出手段は、
    前記特徴量のうち周期の長い成分が一定値以上変化した点においてその機器が操作されたものと判断する
    ことを特徴とする請求項23又は請求項24に記載の生活行動推定装置。
  26. 前記特徴量計算手段が計算した特徴量と、前記参照機器エントリが保持している機器の特徴量は、多次元のベクトル値で構成されており、
    前記機器操作検出手段は、
    前記特徴量計算手段が計算した特徴量と、前記参照機器エントリが保持している機器の特徴量との合致度を計算する際に、
    両者の次元毎に差分を求め、その差分が一定値以内にある次元の個数をカウントし、
    そのカウント結果を総次元数で除算した値を、前記合致度とする
    ことを特徴とする請求項20に記載の生活行動推定装置。
  27. 前記特徴量計算手段は、
    前記計測値を所定の窓幅単位で重み付きで平均化して計測値平均値を求め、
    その計測値平均値を前記特徴量とする
    ことを特徴とする請求項12ないし請求項26のいずれかに記載の生活行動推定装置。
  28. 前記特徴量計算手段は、
    前記計測値平均値と、平均化前の前記計測値との差分値を求めて、計測値差分値とし、
    前記計測値平均値と前記計測値差分値を前記特徴量とする
    ことを特徴とする請求項27に記載の生活行動推定装置。
  29. 前記特徴量計算手段は、
    前記計測値平均値を所定の窓幅単位で重み付きで平均化して第2計測値平均値とし、
    さらに平均化する前の値との差分を求めて第2計測値差分値とし、
    前記計測値平均値、前記計測値差分値、前記第2計測値平均値、及び前記第2計測値差分値を、前記特徴量とする
    ことを特徴とする請求項28に記載の生活行動推定装置。
  30. 前記特徴量計算手段は、
    所定の演算を行って前記計測値の周期性を取り出し、
    取り出した周期ごとに、周期性が確認された計測値内の位置とその強さを前記特徴量とする
    ことを特徴とする請求項12ないし請求項26のいずれかに記載の生活行動推定装置。
  31. 前記特徴量計算手段は、
    フーリエ変換またはウェーブレット変換を用いて前記計測値の周期性を取り出す
    ことを特徴とする請求項30に記載の生活行動推定装置。
  32. 前記機器操作検出手段は、
    前記機器が操作される前に計測されたデータに基づき計算して得た第1特徴量と、前記機器の操作後計測されたデータに基づき計算して得た第2特徴量との差分を求めて得られた第3特徴量を新しい機器の特徴量とする参照機器エントリを生成して前記記憶手段の前記参照機器エントリ辞書に登録することを特徴とする請求項1ないし請求項31のいずれかに記載の生活行動推定装置。
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