JP2011248297A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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智行 城本
Shunsuke Yuge
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Abstract

【課題】TFT基板または対向基板の配向膜表面に形成された凹凸に起因して、ラビング処理が施されない部分が生ずることを防止する。
【解決手段】ラビングステージ30の上にTFT基板100が配置され、TFT基板100の表面にはTFT配線20に起因する凸部が形成されている。表面に凸部が形成されると、特にラビング下流側において、この凸に起因してラビングされないラビング影が生ずる。ラビング工程において、回転方向が異なるラビングローラ10を2個配置し、TFT基板100を、回転方向の異なる2個のラビングローラ10に接触させてラビングを行うことによって、ラビング影の影響を無くす。これによって、黒表示のときの光漏れを防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は表示装置に係り、ラビングむらを改善し、黒表示において光漏れの無い液晶表示装置の製造方法に関する。
液晶表示装置に使用される液晶表示パネルは、画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、TFT基板の画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成された対向基板が配置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
液晶表示装置では、TFT基板と対向基板に形成された配向膜によって、液晶分子の初期配向を行い、この液晶分子の初期配向の状態を、画素電極に映像信号を印加することによって、画素電極と対向電極との間に形成された電界によって変化させることによって、液晶表示パネルを透過する光の量をコントロールしている。液晶分子の初期配向の向きは配向膜をラビングすることによって規定している。
小型の液晶表示装置では、画面が高精細であることが要求され、これにしたがって、画素のサイズが小さくなる。そうすると、例えば、TFT基板に形成された映像信号線、画素電極等の凹凸の影響によってラビングが均一に行われない場合が生ずる。ラビングは、毛を有するラビング布を周囲に配設したラビングローラを回転させながら基板を擦ることによって行われる。
この時、基板の表面に凹凸が存在すると、ラビングローラの回転の向きによって。ラビングが十分行われない部分が生ずる。「特許文献1」には、ラビングをより均一に行うために、基板を載置したラビングステージを往復させ、ラビングを1方向とその逆方向の2回行うことが記載されている。
特開2001−166310号公報
図9は、従来技術におけるラビング工程を示す模式図である。図9において、ラビングステージ30の上にTFT基板100が載置されている。TFT基板100には種々の配線が形成され、凹凸となっている。図9では、この凹凸の状態をTFT配線20によって代表させている。なお、TFT配線20とは、TFT基板100に形成されている配線という意味で、特定の配線を指すものではない。実際には、TFT配線20の上には配向膜109が形成されているが、図9では省略している。
TFT基板100を載置したラビングステージ30が矢印の方向に移動する。R1の方向に回転しているラビングローラ10をTFT基板100に押し付けると、ラビングローラ10の表面にあるラビング布12に存在する毛11によって、TFT基板100の表面がラビングされる。
図10は、ラビングの状態を示す詳細図である。図10において、ラビングステージ30の上にTFT基板100が載置されており、ラビングステージ30は矢印の方向に移動する。一方、ラビングローラ10はR1の方向に回転しており、ラビング布12の毛11によってTFT基板100の表面がラビングされる。
TFT基板100の上には、TFT配線20で代表される凹凸が形成されている。図10はTFT配線20のような凹凸が存在している場合のラビング布12における毛11の挙動を示すものである。図10において、ラビングローラ10の回転方向の上流においては、TFT配線20のような凹凸が存在しても、ラビングされない領域、すなわち、ラビング影の領域は小さい。しかし、ラビングローラ10の回転の下流においては、ラビングされない領域、すなわち、ラビング影の領域は大きい。
ラビング影の領域は、液晶分子が配向されないので、画面に黒表示をしたような場合、光が漏れて、コントラストを低下させる。したがって、ラビング工程においては、図10におけるラビング影の領域を小さくすることが重要である。
「特許文献1」に記載のように、ラビングステージ30を往復させてラビングする方法は、ラビング工程が少なくとも従来の2倍の時間がかかるという問題点を有する。また、ラビング工程を含む他の工程をインラインで形成しようとするばあい、レイアウトに問題を生ずる。さらに、同一のラビングローラ10を逆回転させた場合、ラビング布12の毛11の向きが回転に対して最適に設定できないという問題が生ずる。
本発明の課題は、ラビング影の領域を小さくし、液晶が配向されない領域を実質的に無くし、黒表示の時の光漏れのない、コントラストの優れた液晶表示装置を実現することである。また、このような、液晶が配向されない領域を実質的に無くした液晶表示装置を、ラビング工程の時間を増大させること無く実現することである。また、これを可能にするラビング工程を前後の工程との整合性良く実現することである。
本発明は上記問題を克服するものであり、具体的な手段は次のとおりである。基板表面に凹凸が存在している場合、いわゆるラビング影が生ずる。ラビング影の範囲が大きくなると液晶の配向不良が目立つ。ラビング影はラビングローラの回転方向との関係で、ラビング上流よりもラビング下流で大きくなる。
本発明は、ラビング工程において、回転方向の異なるラビングローラを2個平行に配置する。そして、TFT基板あるいは対向電極に対して、2個のラビングローラによって連続してラビングを行う。2個のラビングローラは回転方向が異なるので、ラビング影の大きさを、2個のラビングローラが補完する形で小さくすることが出来る。また、2個のラビングローラにおけるラビング布の毛の向き等を最適化することも出来る。
本発明によれば、ラビングローラを2個配置し、基板を載置したラビングステージを従来と同様に、1方向のみに移動すればよいので、ラビング工程の時間を長くすることなく、ラビング影の影響を無くすことが出来る。また、2個のラビングローラにおけるラビング布あるいはラビング布の毛の向き等の条件をローラ毎に最適化することによって、ラビング影の影響をより小さくすることが出来る。
また、本発明によれば、ラビングステージは、1方向にのみ移動すれば良いので、ラビング工程とその前後の工程をインラインに配置することが容易である。これによって製造工程のレイアウトを合理的に行うことが出来る。
本発明によって、黒表示において、バックライトの光漏れの無い、コントラストの優れた液晶表示装置を実現することが出来る。また、ラビング工程の工程時間を増加する必要もないので、製造コストの増加を抑えて、コントラストの優れた液晶表示装置を実現することが出来る。
本発明におけるラビング工程の模式断面図である。 本発明におけるラビング工程の斜視図である。 本発明の原理を示す模式図である。 IPS方式の液晶表示装置のTFT基板の断面図である。 IPS方式の画素部の平面図である。 IPS方式の映像信号線の部分の断面図の例である。 TN方式液晶表示装置の断面図である。 カラーフィルタをTFT基板側に形成した液晶表示装置の断面図である。 従来のラビング工程の模式断面図である。 従来のラビング工程の問題点を示す模式図である。
以下に本発明の内容を実施例を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明によるラビング工程を示す模式図である。図1において、ラビングステージ30の上にTFT基板100が載置されている。TFT基板100の上には、TFT配線20に代表される凹凸が形成されている。なお、TFT配線20は、特定の配線を指すのではなく、凹凸を代表して記載しているものである。また、図1では配向膜109は省略されている。TFT基板100を載置したラビングステージ30は例えば、30mm/secで白矢印の方向に移動する。
図1において、2個のラビングローラ10が配置され、2個のラビングローラ10によってTFT基板100がラビングされる。2個のラビングローラ10の回転方向は逆である。2個のラビングローラ10の回転スピードは、例えば、1500rpmである。TFT基板100はまず、左側のラビングローラ10によってラビングされ、次に右側のラビングローラ10によってラビングされる。
図2は、TFT基板100がラビングされている状態を示す斜視図である。図2において、TFT基板100に対して、2個のラビングローラ10は平面的には傾斜して配置されている。したがって、液晶分子の初期配向の向きは、TFT基板100の辺とは傾いた方向となる。図2において、ラビングローラ10の径は例えば、150mmであり、ラビングローラ10の長さLは例えば、1500mmである。図2に示すように、TFT基板100は白矢印の方向に移動しながら、2個のラビングローラ10によってラビングを受けることになる。2個のラビングローラ10は回転の方向は異なるが、2個のラビングローラ10は互いに平行に配置されているので、液晶分子の初期配向の向きは同じである。
図1に戻り、ラビングローラ10の周囲にはラビング布12が配置され、ラビング布12はラビングのための毛11を有している。ラビング布12の毛11の向きは、ラビングローラ10の回転方向に最適なようになっており、左側のラビングローラ10と右側のラビングローラ10では、ラビング布12の毛11の向きが異なっている。しかし、いずれのラビングローラ10においても、ラビングローラ10が回転して、ラビングローラ10のラビング布12の毛11がTFT基板100と接触するときは、ラビングローラ10のラビング布12の毛11と前記TFT基板100とは鋭角をなすように設定されている。
ラビング布12の毛11は、コットンで形成されており、断面が例えば、長径が20μm、短径が6〜7μmの楕円形であり、長さは例えば、2.2mm程度である。このラビングの毛11の長さは、液晶表示装置における画素の短径、あるいは、長径よりもかなり大きく、ラビングの毛11の断面の径は、画素の径に近い大きさである。画素の径とラビングの毛11の断面の径あるいは長さが、このような関係となっているために、TFT基板100等の表面に凹凸が存在すると、ラビング影が生じやすい。なお、ラビング布12の毛11は、コットンに限らず、レーヨン等も使用される。
図3は本発明の原理を示す模式図である。図3において、TFT基板100がラビングステージ30の上に載置されている。TFT基板100にはTFT配線20が形成されており、このTFT配線20のためにラビング影が生ずる。図3の左側に示すように、TFT基板100はまず、回転方向R2のラビングローラ10によってラビングされる。
図3の左側において、ラビング布12の毛11はTFT配線20の右側からラビングを始める。この場合、TFT配線20の右側にラビング上流側影21が形成される。ラビング上流側影21は領域が小さく、したがって、ラビング上流側影21側のラビングは十分におこなわれる。これに対して、TFT配線20の左側のラビング下流側影22は領域が大きく、TFT配線20の左側では、ラビングがなされていない領域が広く形成され、この部分は、このままでは、液晶の初期配向が出来ない領域となる。
ラビングステージ30が矢印の方向に進むと、TFT基板100およびTFT配線20は図3における右側の、回転方向がR1のラビングローラ10によってラビングされる。回転方向がR1のラビングローラ10においては、TFT配線20の左側にラビング上流側影21が形成されるが、ラビング上流側影21は領域が小さい。図3における左側の回転方向がR2のラビングローラ10においては、TFT配線20の左側にラビング影が大きく形成されていたが、図3の右側の回転方向がR1のラビングローラ10においては、この部分は、ラビング上流側となるので、左側のラビングローラ10によってラビングされなかった領域も十分にラビングされることになる。
一方、図3の右側のラビングローラ10において、TFT配線20の左側は、ラビング下流側影22となるので、このラビングローラ10によってはラビングされていない領域が大きいが、この部分はすでに、左側の回転方向R2のラビングローラ10によってラビングされている。
このように、本発明によれば、TFT配線20の両側において、ラビング影は極めて小さな領域のみとなるので、液晶分子の配向に影響を与えることは無い。したがって、黒表示をした場合も、TFT配線20の両側において、光が漏れることは無い。
図3に示すように、2個のラビングローラ10において、左側のラビング布12の毛11の向きと、右側のラビング布12の毛11の向きは異なっている。ラビングローラ10を2個使用することによって、ラビング布12の毛11の向きを各々のラビングローラ10において、最適な方向に選定することが出来る。また、2個のラビングローラ10の回転速度は特に変化させる必要は無い。以上はTFT基板100の場合を例にとって説明したが、対向基板200の場合にも全く同様に適用することが出来る。
以下は、種々の液晶表示装置における本発明の効果を示すものである。図4〜図6は、本発明をIPS(In Plane Switching)方式の液晶表示装置に適用して効果を上げられる例を示す図である。IPS方式の構造も種々あるが、図4はIPS方式の1例におけるTFT基板の断面図の構成である。図4において、ガラスで形成されるTFT基板100にゲート電極101が形成され、ゲート電極101の上にゲート絶縁膜102が形成されている。ゲート電極101の上方で、ゲート絶縁膜102の上に半導体層103が形成され、半導体層103の上にドレイン電極104とソース電極105が対向して形成されている。これによってTFTを形成している。
ゲート絶縁膜102の上にソース電極105と一部積層して画素電極106が平面で形成されている。なお、ゲート絶縁膜102の上には、映像信号線60がソース電極105等と同層で形成されている。画素電極106の上にTFTを保護するための無機パッシベーション膜107が形成され、その上に櫛歯状の対向電極108が形成されている。対向電極108の上には配向膜109が形成されている。画素電極106と対向電極108との間の電界によって液晶分子が回転し、バックライトからの光を制御することによって画像を形成する。
図5は図4の画素部の平面模式図である。図5において、横方向に延在している走査線50と、縦方向に延在している映像信号線60で囲まれた領域が画素である。画素領域には画素電極106が矩形で形成されており、図示しない無機パッシベーション膜107を介して櫛歯状にくりぬかれた対向電極108が画素電極の上方に形成されている。対向電極108は櫛歯状にくりぬかれた部分以外は、べたで形成されている。
図4における、櫛歯状に形成されている対向電極108の間の凹部がラビングされにくい領域である。あるいは、図5における櫛歯状にくりぬかれた対向電極108の凹部がラビングされにくい領域である。この部分がラビング不十分であると、コントラストが大きく低下し、画質を損なうことになる。本発明を適用することによって、対向電極108に形成された櫛歯状電極間の凹部も十分にラビングすることが出来るので、高画質のIPS液晶表示装置を得ることが出来る。
図4において、半導体層103は、a−Si膜で形成され、映像信号線60は例えば、MoCr等の金属によって形成され、画素電極106、対向電極108等は、ITO(Indium Tin Oxide)で形成されている。図4の映像信号線60は1層で形成されている。
映像信号線60は、走査線50との交差部等における断切れを防ぐ等のために、a−Si膜、金属膜、ITO膜の3層で形成される場合がある。また、図4と異なり、無機パッシベーション膜107を十分に厚く形成できない場合がある。このような場合、映像信号線60が形成された部分における表面には凹凸が形成されることになる。
図6はこのような場合を示す断面図である。図6は、図5のA−A断面に相当する断面図である。図6において、ゲート絶縁膜102の上にa−Si、MoCr、ITOの3層から成る映像信号線60が形成されている。映像信号線60の上に無機パッシベーション膜107が形成されている。無機パッシベーション膜107の上に対向電極108が形成され、その上に配向膜109が形成されている。
図6において、a−Si膜103が150nm、MoCr膜104が200nm、ITO膜106が70nm、無機パッシベーション膜107が450nm程度である。そうすると、配向膜109の表面には凹凸が形成されることになる。従来例では、この部分におけるラビング効果が十分でなかったので、図5に示す、映像信号線60の片側において、ラビング下流側影22の影響による光漏れが発生することが多かった。これに対して、本発明を適用することによって、映像信号線60の両側において、光漏れを防止することが出来、コントラストの高い液晶表示装置を製造することが出来る。
以上で説明したIPSでは、絶縁膜である無機パッシベーション膜107の上に櫛歯電極状の対向電極108が形成され、その上に配向膜109が形成されている例である。IPSでは、図4で説明した構造の他に、絶縁膜の上に櫛歯状の画素電極106が形成され、その上に配向膜109が形成されているタイプも存在する。本発明は、このような構成のIPSに対しても同様に効果を発揮する。
以上は、IPS方式におけるTFT基板100を例にとって本発明の効果を説明した。本発明は、IPS方式に限らず、また、TFT基板100に限らず、対向基板200側にも適用することが出来る。図7は通常のTN(Twisted Nematic)方式液晶表示装置の断面図である。図7において、TFT基板100基板側におけるTFTの構成は、図4で説明したのと同様である。
図7において、TFTを覆って、無機パッシベーション膜107が形成され、無機パッシベーション膜の上に平坦化膜を兼ねた有機パッシベーション膜111が形成されている。有機パッシベーション膜111の上には、画素電極106が形成され、画素電極106の上には配向膜109が形成されている。有機パッシベーション膜111と無機パッシベーション膜107にはスルーホールが形成されて、画素電極106とTFTのソース電極105との導通を取っている。このように、図7におけるTFT基板100は有機パッシベーション膜111が形成されている関係で、配向膜109の表面は比較的平坦である。
図7において、TFT基板100の上には液晶層110を挟んで対向基板200が配置されている。配向基板には順にブラックマトリクス201、カラーフィルタ202、オーバーコート膜203が形成され、その上に対向電極108および配向膜109が形成されている。ブラックマトリクス201とカラーフィルタ202は積層されている。ブラックマトリクス201は有機材料によって形成される場合が多く、この場合のブラックマトリクス201の厚さは1μm以上になる。そうすると、図7に示すように、ブラックマトリクス201の両側に段差が形成される。
従来においては、ブラックマトリクス201の両側における段差部分におけるラビングが十分に行われず、ブラックマトリクス201の片側において、ラビング下流側影22の影響による光漏れが発生することが多かった。本発明を対向基板200に適用することによって、ブラックマトリクス201の両側において、ラビングを十分に行うことが出来、光漏れのない、液晶表示装置を製造することが出来る。
従来の液晶表示装置では、TFT基板100側に画素電極106およびTFTを形成し、対向基板200側にカラーフィルタ202を形成してきた。しかし、この構成は、カラーフィルタ202が形成されている対向基板200と画素電極106が形成されているTFT基板100との基板の合わせ作業を正確に行う必要があり、このための、作業時間、歩留まりが問題となっていた。そこで、図8に示すように、TFT基板100側にカラーフィルタ202をフォトリソグラフィによって形成することによって、TFT基板100と対向基板200の合わせ作業の負担を減少させる構造が開発されている。
図8における、TFT基板100において、TFTの上に無機パッシベーション膜107を形成するまでは、図7と同様である。図8では、無機パッシベーション膜107の上に有機パッシベーション膜111が存在する部分には、カラーフィルタ202を形成している。また、TFTの上のように、遮光が必要な部分にはカラーフィルタ202を形成する前に、ブラックマトリクス201を形成している。そして、カラーフィルタ202の上に画素電極106を形成し、その上に配向膜109を形成している。一方、対向基板200には、対向電極108が形成され、その上に配向膜109が形成されている。
図8において、TFT基板100側には、カラーフィルタ202あるいはブラックマトリクス201等が形成されていることによって、配向膜109の表面には、凹凸が形成されている。すなわち、図8において、TFTの上にはブラックマトリクス201が形成され、ブラックマトリクス201を覆ってカラーフィルタ202が形成されているので、ブラックマトリクス201の厚さの影響による段差が形成されている。また、映像信号線60の上には、2つのカラーフィルタ202が重なって形成されているので、この部分にも段差が形成されている。
このような段差は1μm程度に達する。従来は、この段差部分において、ラビングが十分に行われず、これらの段差の片側において、光漏れが発生することが多かった。すなわち、ラビング下流側において、ラビングが十分に行われていなかったからである。このような光漏れは特に画素電極106の周辺において発生する。これに対して、本発明をTFT基板100に適用することによって、段差部の両側において、十分にラビングを行うことが出来、画素全体にわたって、光漏れのない、コントラストの優れた液晶表示装置を製造することが出来る。
以上で説明したラビング方法は、TFT基板100のみに適用してもよいし、対向電極108のみに適用してもよいし、TFT基板100と対向電極108の両方に適用してもよい。TFT基板100あるいは対向基板200の配向膜109表面の凹凸の状態と、製造工程の合理性を鑑みて適用すればよい。
10…ラビングローラ、 11…ラビング布の毛、 12…ラビング布、 20…TFT配線、 21…ラビング上流側影、 22…ラビング下流側影、 30…ラビングステージ、 50…走査線、 60…映像信号線、 100…TFT基板、 101…ゲート電極、 102…ゲート絶縁膜、 103…半導体層、 104…ドレイン電極、 105…ソース電極、 106…画素電極、 107…無機パッシベーション膜、 108…対向電極、 109…配向膜、 110…液晶層、 111…有機パッシベーション膜、 201…ブラックマトリクス、 202…カラーフィルタ、 203…オーバーコート膜、 1081…凹部、 R1…ラビングローラの回転方向、 R2…ラビングローラの回転方向。

Claims (5)

  1. TFTと画素電極と配向膜を有するTFT基板と、配向膜を有する対向基板と、前記TFT基板の前記配向膜と前記対向基板の前記配向膜との間に液晶層が挟持された液晶表示装置の製造方法であって、
    前記TFT基板の前記配向膜あるいは前記対向基板の前記配向膜を、平行に配置され、第1の方向に回転する第1のラビングローラと第2の方向に回転する第2のラビングローラに接触させることにより前記TFT基板の前記配向膜あるいは前記対向基板の前記配向膜を2回ラビングすることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記第1のラビングローラおよび前記第2のラビングローラが回転して前記TFT基板の前記配向膜あるいは前記対向基板の前記配向膜に接触するときは、前記第1のラビングローラおよび前記第2のラビングローラのラビング布の毛は前記TFT基板の前記配向膜あるいは前記対向基板の前記配向膜と鋭角になるように接触することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 前記TFT基板は、絶縁膜の表面に櫛歯状の電極が形成され、その上に配向膜が形成されている液晶表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  4. 前記対向基板にはブラックマトリクスが形成され、前記ブラックマトリクスの上にカラーフィルタが積層されて構成されている部分を有する液晶表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  5. 前記TFT基板には、TFT、画素電極、カラーフィルタが形成されている液晶表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
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