JP2011247698A - 往復電線用電流センサ - Google Patents

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Akemi Shiokawa
明実 塩川
Eiji Iwami
英司 岩見
Shinichiro Yano
紳一郎 矢野
Yoshitake Shimada
佳武 島田
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Abstract

【課題】電線を分割することなく往復電線の状態において、安定して電流を高精度に検出可能な電流センサを提供する。
【解決手段】この往復電線用電流センサは、往路と復路で同じ電流が流れる2本の電路導体11a、11bを備えた平衡電路において、これら2本の電路導体を周回する磁性体コア12と、磁性体コアの一部の周回領域を周回するトロイダル状のコイル13とを有し、コイルの出力電圧を検出することで2本の電路導体の片方の電流を検出するようにしたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、往復電線用電流センサに係り、特に往路および復路を構成する2本の電路導体の周りに磁性体コアを配置し、この磁性体コアに巻回したコイルの出力電圧を検出することで電流を検出する往復電線用電流センサに関する。
一般家庭から、会社などの社会的集合体に至るまで、種々の電気機器が使用されているが、実際に電源表示灯などの表示装置を持たない電気機器では、実際にその電気機器の機能により通電を確認するしかなかった。
電源表示灯などの表示装置を持たない電気機器では、つけ忘れ、消し忘れをおこし易く、また、壁面のコンセントなどに差し込まれていて使用していない電気機器と、これから使用する電気機器とを入れ替えた場合にはどのプラグを抜いてよいか迷うことがある。
このため、簡単に通電状態を検出可能な装置が求められている。
そこで従来から、種々の検出装置が提案されている。
例えば特許文献1では、図14に示すように、フェライトコアまたは鉄心等のE型磁性体106(106a、106b)とコード保護部を含むクリップ107と、スプリング104とを設け、押さえ部分(図示せず)を押してクリップ107を開き、平行コード110を挟みこめる構造を持つ磁気検出器が提案されている。
この装置ではE型磁性体で構成されるコアの上下の組み合わせと平行コードの正確な位置関係すなわち平行コード間を通過する磁力線の測定が行われるようになっている。
すなわち、図15(a)乃至(d)に原理図を示すように、E型磁性体コアの中心のコアに磁力線が通過してコイルに電気信号を得る。そして磁気検出器に発生した信号の電流を回路基板に組み込まれた差動増幅器にて増幅し、フィルタ回路を通し雑音を取り除き、整流され増幅器にて安定して比較できるまで増幅した信号を表示器によって表示するかまたは、あらかじめ設定した値を超えているか比較器によって比較検査して検出信号を表示器に送り表示する。
つまり図14に示すように平行コード110を本体ユニットとクリップ107で挟むと平行コード110に流れる電流によりフレミングの右手の法則によって平行コードの導体の周囲に磁力線124が発生するが、この平行コードの周囲では、磁力線124,124‘が打ち消し合う。図15(c)に示すように平行コードをE型の磁性体106からなるコアで挟んで磁気回路を構成し、該平行コードの絶縁被覆の間を通過する磁力線を、該E型磁性体からなるコアの中心に通過させている。そして、交流専用の場合はコイル126により磁力線の変化を検出する。また、交流または直流の場合は、図15(d)に示すホール素子または磁気抵抗素子127を挟み込んだ磁気検出器により磁力線の変化を検出する。
上記方法では、E型磁性体を用い、このE型磁性体の中心部に発生した電流を検出するものである。従って、平行コードの中心に磁性体を配しなければならないため、往復電線を分割する必要があるという課題があった。
一方、コードの近傍に磁界センサを配置して非接触で電流検出を行うことのできる方法も提案されている(特許文献2)
この方法では、ケーブルとセンサの距離に制約があり、十分な出力を得にくいうえ、ケーブルとセンサとの距離により、出力が変動し易いという問題があった。
また空芯の磁気回路構成であるため、外部磁界等の影響を受け易く、そのためセンサ周囲をシールド等で覆う方策もあるが、センサへの出力が変動するという問題もある。
特開平9−189723号公報 特許第2555264号公報
特許文献1の検出方法では、平行コードの中心に磁性体を配したE字型磁性体からなるコアを用いるため、往復電線を分割する必要があり、そのままで電流検出を行うことはできないという問題があった。
また、特許文献2の方法では、ケーブルとセンサの距離に制約があり、十分な出力を得にくいうえ、出力が変動しやすくまた、外部磁界等の影響を受けやすい。そこで、外部磁界等の影響を受けにくくするため、センサ周囲をシールド等で覆う方策もあるが、その場合にもセンサへの出力が変動するという問題がある。
本発明では、電線を分割することなく往復電線の状態において、安定して電流を高精度に検出可能な往復電線用電流センサを提供することを目的とする。
そこで本発明の往復電線用電流センサは、往路と復路で同じ電流が流れる2本の電路導体を備えた平衡電路において、これら2本の電路導体を周回する磁性体コアと、磁性体コアの一部の周回領域を周回するトロイダル状のコイルとを有し、コイルの出力電圧を検出することで2本の電路導体の片方の電流を検出することを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、コイルの周回領域が、2本の電路導体の内、一方に近接して位置することを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、コイルの周回領域が、2本の電路導体の中心を結ぶ線上にあってかつ、一方の電路導体の外側に位置することを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、コイルの周回領域は、他の領域よりも磁性体コアの磁気抵抗が低い領域であることを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、コイルの周回領域は、他の領域よりも磁性体コアの断面積が大きい領域であることを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、この磁性体コアは、2本の電路導体の内の一方の近傍と、他方の近傍とで曲率半径が異なるように形成されており、周回領域は、曲率半径の小さい領域であることを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、この磁性体コアは、対称形で構成され、2本の電路導体の内、一方に近接して位置する領域を持つように配置されており、この領域がこのコイルの周回領域を構成することを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、この磁性体コアは、周回領域を除く領域に分割領域を有し、分割可能に構成されたことを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、この分割領域は、コイル線から最も離れた位置であることを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、この磁性体コアは、2本の電路導体間において、磁性体コア間の距離が短くなる領域を含むことを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、この磁性体コアは、2本の電路導体の外側を周回する周回部から、2本の電路導体間に向かって突出する突出部を有し、磁性体コア間の距離が短くなる領域を構成することを特徴とする。
また本発明は、上記往復電線用電流センサにおいて、この磁性体コアは、2本の電路導体によって形成される磁路に沿った形状を有することを特徴とする。
本発明の往復電線用電流センサによれば、磁性体コアを2本の電路導体の外側を周回するように配設し、この磁性体コアの一部に、トロイダル状のコイルを周回し、周回領域を構成すればよいため、2本の電路導体の間に磁性体等を配置する必要はなく、2本の電路導体を分離することなくそのままの状態で電流検出が可能である。従って、とり扱いが容易で、設置場所を選ぶことなく往復電線用電流センサを設置することができる。
本発明の実施の形態1に係る往復電線用電流センサを示す図であり、(a)は要部構成を示す図、(b)はこの往復電線用電流センサの動作を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る往復電線用電流センサの要部構成を示す図 本発明の実施の形態3に係る往復電線用電流センサの要部構成を示す図 本発明の実施の形態4に係る往復電線用電流センサの要部構成を示す図 本発明の実施の形態5に係る往復電線用電流センサの断面構成を示す図 本発明の実施の形態6に係る往復電線用電流センサの断面構成を示す図 本発明の実施の形態7に係る往復電線用電流センサの要部構成を示す図 本発明の実施の形態8に係る往復電線用電流センサを用いた電力計測装置を示す図、(a)および(b)はこの電力計測装置の正面図および側面図 本発明の実施の形態8の電力計測装置の説明図 本発明の実施の形態8の電力計測装置のコンセントへの装着工程を示す図 本発明の実施の形態8の電力計測装置の使用例を示す図である 本発明の実施の形態9に係る往復電線用電流センサを用いた電力計測装置を示す図、(a)および(b)はこの電力計測装置の正面図および側面図 本発明の実施の形態9の電力計測装置の説明図 本発明の実施の形態11のブレーカの説明図 従来例を示す図 従来例を示す図
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明に係る往復電線用電流センサの一例として、環状の磁性体コアにコイルが巻回されて構成された電流センサについて説明する。この往復電線用電流センサは、コンセントに装着されたり、電子式ブレーカ等の開閉器等に搭載されて用いられる。用途については後述する。
本発明の実施の形態に係る往復電線用電流センサは、図1(a)にその構成の概要を示すように、往路と復路で同じ電流が流れる2本の電路導体(一次導体)(11a、11b)を備えた平衡電路において、2本の電路導体11a、11bを周回するパーマロイ等の軟磁性材料により構成される環状の磁性体コア12と、この磁性体コア12の一部の周回領域r1を周回するトロイダル状のコイル13とを有し、このコイル13の出力電圧を電流検出部14で検出することで2本の電路導体11a、11bの一方(11a)の電流を検出するようにしたことを特徴とする。電流検出部14は負担抵抗14Rを具備している。負担抵抗14Rの両端の電圧を計測し、電流を検出する。電流検出用のトロイダルコイルや、負担抵抗14Rは、現行の電流検出コイルでの仕様におけるターン数、抵抗値で構成される。この周回領域r1は、2本の電路導体11a、11bの中心を結ぶ線上にあってかつ、一方の電路導体11aの外側に位置するように配置されている。つまり、この周回領域r1は、電路を構成する2本の電路導体11a、11bのうちの一方である電路導体11aに近接して位置する。
例えば図1(a)において、電路導体11aに、紙面の表側から裏側に向かう電流が流れ、一次導体11bに、紙面の裏側から表側に向かう電流が流れた場合、矢印MA,MBの方向にそれぞれ磁束mが発生する。この磁性体コア12に異なる方向の磁束が発生すると、2本の平衡な電路導体11a、11bのうちの一方である電路導体11aに近接して位置する周回領域r1に設けられたコイル13に、磁界電流が流れ、このコイル13の両端の電圧を電流検出部14で測定する。
また図1(b)はこの往復電線用電流センサの動作を示すブロック図である。このコイル13からなる電流検出コイルの出力は電流検出部14で検出され、信号処理部24で演算処理がなされる。そしてこの信号処理部24の出力に基づいて出力部26で出力し必要に応じて表示部204(図13参照)などで表示がなされる。
この構成によれば、2本の電路導体11a、11bの外周に閉磁路の磁性体コア12を設けており、2本の電路導体11a、11b間に磁気回路を形成することなく、電流検出をおこなうことが可能である。従って、コンセントカバー(後述する)などに、コイルを周回した磁性体コア12を埋め込み形成しておくだけで極めて容易に電流検出を行うことが可能となる。また、閉磁路の磁性体コア12であるため、外部磁界の影響を受けにくいという特徴を有する。
上記のような構成の場合、断面四角形の磁性体コア12の一部にコイル13を周回し、中心に電路導体を密接して配置した場合と比較して、電路導体に対するコイル13及び磁性体コア12の磁気特性が位置によって異なり、均一とはならないことがある。よって、電路導体の配置位置などにより磁気特性のバランスが崩れることがあるため、誤検出が生じやすくなる。例えば電路導体11a、11bに電流が流れたときは、磁性体コアとの距離が異なり、磁気特性にアンバランスが生じていることがある。このような場合も、電路導体の近傍は、電路導体から発せられる磁束密度が高い部分にあたり、その部分にコイルを巻くことで電流検出の出力を上げることができる。(S/N比の向上)
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明に係る往復電線用電流センサの一例として、図2に示すように、出力の増大をはかるため、コイル13は、磁性体コア22の磁気抵抗が低いところすなわち、磁性体コア22の第1の電路導体11aの近傍であって直線部分に断面積の大きい領域を形成しこの領域を周回領域r2とするものである。他の構成については実施の形態1と同様である。
この構成によれば、図2の左側に位置する、第1の電路導体11aの近傍であって直線部分に断面積の大きい領域を形成しこの領域を周回領域r2とするものである。直線部分や断面積の大きい領域は磁束量が大きくなる。従ってこの構成によれば、磁束量が大きい領域をコイルの周回領域r2とし、この周回領域r2にトロイダル状にコイルを巻回し、この誘起電流を検出することで、電流検出を行う。これにより、出力を上げることができ、S/N比の向上を図ることが可能となる。
このようにして、極めて簡単な構成で、電流検出を行うことができる。この往復電線用電流センサについても、コンセントに装着されたり、電子式ブレーカ等の開閉器等に搭載されて用いられる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明に係る往復電線用電流センサの一例として、出力を向上するための構成を示す。この往復電線用電流センサは、図3に示すように、磁性体コアは、2本の電路導体の内の一方の近傍と、他方の近傍とで曲率半径が異なるように形成されており、周回領域r3は、曲率半径の小さい領域をもつ磁性体コア32を形成しており、この領域を周回領域r3としてコイル13を巻回している。他の構成については実施の形態1と同様である。
この構成によれば、曲率半径の小さい側では、電路導体11aで発生する磁束が周回する磁路長は短くなり、磁気抵抗は低減される。よって磁束量が増加することにより、その部分にコイル13を巻回することで、電流検出における出力を上げることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明に係る往復電線用電流センサの一例として、出力を向上するための構成を示す。この往復電線用電流センサは、図4に示すように、磁性体コア42は、対称形で構成され、2本の電路導体11a、11bの内、一方の電路導体11aに近接して位置する領域を持つように配置されている。すなわち、この接して位置する領域を周回領域r4としてコイル13を巻回している。他の構成については実施の形態1と同様である。
この構成により、検出すべき電路導体11aに近接していることで、この電路導体11aからの距離を短くすることで磁束量を多く検出することができるため、出力電圧を向上することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明に係る往復電線用電流センサの一例として、出力を向上するための構成を示す。この往復電線用電流センサは、図5に示すように、磁性体コア52は、周回領域r5を除く領域に分割領域16を有し、分割可能に構成されている。他の構成については実施の形態1と同様である。
この分割領域16は、コイル13から最も離れた位置である。
この構成により、コイル13の巻回された周回領域r5から最も離れた位置に分割領域16を形成しているため、コイル13の検出電流に最も影響を与えにくい状態となっており、出力検出に影響を与えることなく、検出を行うことが可能となる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明に係る往復電線用電流センサの一例として、出力を向上するための構成を示す。この往復電線用電流センサは、図6に示すように、磁性体コア62は、2本の電路導体11a、11b間において、磁性体コア62間の距離が短くなるようになっている。他の構成については実施の形態1と同様である。
ここでは、磁性体コア62は、2本の電路導体11a、11bの外側を周回する周回部R6から、2本の電路導体11a、11b間に向かって突出する突出部62Tを有し、磁性体コア62間の距離が短くなる領域を構成している。
この構成により、磁束の通る経路は、磁性体コア62の左右中央の上下部分に突出する突出部62Tで磁束mが漏れる。効率的に磁束を流すために、磁束が漏れる部分においての磁性体コア62間の距離を短くすることで、磁束量を増やすことができ、電流検出におけるセンサ出力を上げることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明に係る往復電線用電流センサの一例として、出力を向上するための構成について説明する。本実施の形態の往復電線用電流センサは、図7に示すように、磁性体コア72は、四角形状の環状断面を有し、角部がラウンド形状を有している。
この構成により、角部がラウンド形状を有している分だけ磁性体コア72の長さを短くすることができる。従って、磁気抵抗を小さく抑えつつ、電路導体の貫通領域の面積を大きく取ることで、電路導体の貫通施工性を向上することができる。他の構成については実施の形態1と同様である。
なお、磁性体コア72は、角部をラウンド形状にするだけでなく、電路導体11a、11bの外側に沿うようにすることで、磁性体コア72そのものの磁気抵抗を抑制しつつ、電路導体11a、11bの貫通領域を十分にとることができるようにしてもよい。たとえば、円形の磁性体コアを用いたり、あるいは楕円形の磁性体コアを用いたりしてもよい。
なお、本発明の往復電線用電流センサは、小型化と組立性向上との両立を図るために、磁性体コアを長辺と短辺を有するトラック状に形成してもよい。ここで、形状としては、トラック状のほか、長円形状、楕円形状など、長辺と短辺とを持つ環状のもので、直交する2方向で寸法が異なるような形状を含むものとする。そして、この非円形の磁性体コアのトラック状の貫通口に電路導体11a、11bを貫通させる構造とし、複数の電路導体を密に近接させず互いに少し離して配置する。
例えば、図1(a)において、電路導体11aに、紙面の表側から裏側に向かう電流が流れ、電路導体11bに、紙面の裏側から表側に向かう電流が流れた場合、矢印MA,MBの方向にそれぞれ磁束が発生する。
上記のような構成の場合、真円の磁性体コアの中心に電路導体を密接して配置した場合と比較して、電路導体に対するコイル及び磁性体コアの磁気特性が位置によって異なり、均一とはならないことがある。よって、電路導体の配置位置などにより磁気特性のバランスが崩れることがあるため、誤検出が生じやすくなる。例えば電路導体11a、11bに電流が流れたときは、磁性体コアとの距離が異なり、磁気特性にアンバランスが生じていることがある。そこで、本実施の形態では、2本の電路導体の中心を結ぶ線上にあってかつ、一方の電路導体の外側に位置する周回領域で電流を測定することで、より高感度の出力を得ることが可能となる。
また、本実施の形態の電流検出装置は、電路導体が2本の場合、3本の場合など、磁性体コア内に貫通させる電路導体の数に関わらず、いずれにも適用可能である。
(実施の形態8)
図8乃至図11は、本発明の実施の形態8に係る往復電線用電流センサを用いた薄型の電力計測装置200を示す図である。この電力計測装置200は、コンセント取り付け型であり、コンセントに装着して用いられる。
図8(a)および(b)はこの電力計測装置の正面図および側面図である。図9はこの電力計測装置の説明図、図10はこの電力計測装置のコンセントへの装着工程を示す図、図11は、使用例を示す図である。
この電力計測装置200は、プラグ挿入穴201を備えた樹脂製の外装ケース202内に図示しない電流検出機能部が収納されてなるものである。そしてこの電力計測装置は、図9に示すように、外装ケース202内に収納された磁性体コア12と電流検出用のコイル13とを具備し、実施の形態1乃至7で説明したように、往復電線の電流検出とを行うものである。
外装ケース202は図8(b)に示すように、厚い部分の厚さt1が4〜5mm、薄い部分の厚さt2は2〜3mmと、極めて薄型であり、図11に示すように、コンセント300に装着し、挿入されたプラグ400に流れる電流を検出し表示部204に表示できるようになっている。203は計量確認用のLEDであり電流が流れると点滅するようになっている。
なお、出力は表示部204に表示してもよいし、赤外LEDを用いた赤外通信を使用してもよいしあるいは無線通信を使用して、外部で表示するようにしてもよい。また表示だけでなく、電流量を配電盤で集中管理したり、配電盤や、その近傍に装着された、ブレーカで、大電流を遮断するようにしてもよい。
(実施の形態9)
図12は、本発明の実施の形態9に係る漏電検出機能付き電流センサを用いた薄型の電力計測装置200Sを示す図である。この電力計測装置200Sは、コンセントカバーに取り付けたもので、コンセントカバーとして用いられる。
図12(a)および(b)はこの電力計測装置の正面図および側面図である。図13はこの電力計測装置のコンセントへの装着工程を示す図である。
この電力計測装置200Sは、コンセントカバーを兼ねてコンセントに装着して用いるものである。
他部については、実施の形態8の電力計測装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。
(実施の形態10)
図14は、本発明の実施の形態8に係る、電流センサ910を用いたブレーカ900を示す図である。このブレーカ900はケース920内に、電流開閉機構部930(930A,930B)を形成し、電流センサ910の出力に基づき、電流の開閉を行うものである。901は表示部、902は隔壁である。
他部については実施の形態9の電力計測装置で用いられた電流センサと同様であるためここでは説明を省略する。
なお、本発明は、本発明の趣旨ならびに範囲を逸脱することなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が様々な変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
11a、11b 電路導体
12,22,32,42,52,62,72 磁性体コア
13 コイル
14 電流検出部
16 分割領域
24 信号処理部
26 出力部
R1−R7 周回領域
m 磁束
200,200S 電力計測装置
201 プラグ挿入穴
202 外装ケース
203 LED
204 表示部
300 コンセント
400 プラグ
900 ブレーカ
910 漏電検出機能付き電流センサ

Claims (12)

  1. 往路と復路で同じ電流が流れる2本の電路導体を備えた平衡電路において、前記2本の電路導体を周回する磁性体コアと、前記磁性体コアの一部の周回領域を周回するトロイダル状のコイルとを有し、
    前記コイルの出力電圧を検出することで2本の電路導体の片方の電流を検出することを特徴とする往復電線用電流センサ。
  2. 請求項1に記載の往復電線用電流センサであって、
    前記周回領域は、前記2本の電路導体の内、一方に近接して位置する往復電線用電流センサ。
  3. 請求項1または2に記載の往復電線用電流センサであって、
    前記周回領域は、前記2本の電路導体の中心を結ぶ線上にあってかつ、一方の電路導体の外側に位置する往復電線用電流センサ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の往復電線用電流センサであって、
    前記周回領域は、他の領域よりも前記磁性体コアの磁気抵抗が低い領域である往復電線用電流センサ。
  5. 請求項4に記載の往復電線用電流センサであって、
    前記周回領域は、他の領域よりも前記磁性体コアの断面積が大きい領域である往復電線用電流センサ。
  6. 請求項4に記載の往復電線用電流センサであって、
    前記磁性体コアは、前記2本の電路導体の内の一方の近傍と、他方の近傍とで曲率半径が異なるように形成されており、
    前記周回領域は、前記曲率半径の小さい領域である往復電線用電流センサ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の往復電線用電流センサであって、
    前記磁性体コアは、対称形で構成され、前記2本の電路導体の内、一方に近接して位置する領域を持つように配置されており、前記領域が前記周回領域を構成する往復電線用電流センサ。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の往復電線用電流センサであって、
    前記磁性体コアは、前記周回領域を除く領域に分割領域を有し、分割可能に構成された往復電線用電流センサ。
  9. 請求項8に記載の往復電線用電流センサであって、
    前記分割領域は、前記コイルから最も離れた位置である往復電線用電流センサ。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の往復電線用電流センサであって、
    前記磁性体コアは、前記2本の電路導体間において、前記磁性体コア間の距離が短くなる領域を含む往復電線用電流センサ。
  11. 請求項10に記載の往復電線用電流センサであって、
    前記磁性体コアは、前記2本の電路導体の外側を周回する周回部から、前記2本の電路導体間に向かって突出する突出部を有し、前記磁性体コア間の距離が短くなる領域を構成する往復電線用電流センサ。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の往復電線用電流センサであって、
    前記磁性体コアは、前記2本の電路導体によって形成される磁路に沿った形状を有する往復電線用電流センサ。
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