JP2011247674A - Dvor装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単且つコンパクトで高性能なDVOR装置を提供する。
【解決手段】所定の周波数を有するオーディオ帯の被変調信号および該変調信号の整数倍の周波数を有する高周波帯の信号を発生する信号発生部20と、信号発生部で発生された高周波帯の信号の位相調整を行う位相制御部15と、位相制御部から送られてくる位相調整された高周波帯の信号と信号発生部で発生された被変調信号とから振幅変調された信号を生成する振幅変調部16と、振幅変調部で生成された信号を、信号発生部で発生された変調信号をサンプルクロック信号としてサンプリングすることによりデジタルデータを生成するA/D変換器18と、A/D変換器からのデジタルデータに基づき、位相制御部で位相調整するための位相設定信号を生成し、該位相制御部に送るループフィルタ部19を備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、例えば無線航法施設に用いられるDVOR(Doppler VHF Omnidirectional Radio Range)装置に関する。
DVOR装置は、電波によって航空機に方位情報を与えるために使用される。このDVOR装置においては、VHF(Very High Frequency)帯の搬送波信号とオーディオ帯の副搬送波信号が別々に管理されて独立して使用されており、搬送波信号の位相を検出して誤差を制御するためには、出力信号を復調してIQベースバンド信号を生成し、これを元に位相情報を抽出することによって行われている。
したがって、従来のDVOR装置では、出力信号を復調するための復調回路が必要となるので、DVOR装置の構成が大きく且つ複雑になっている。また、従来のDVOR装置では、復調回路における復調の過程で不要波成分が発生して出力信号に重畳され、性能に影響を及ぼす場合がある。
特開2008−164368号公報
本発明は、簡単且つコンパクトで高性能なDVOR装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、実施形態に係るDVOR装置は、所定の周波数を有するオーディオ帯の被変調信号および該被変調信号の整数倍の周波数を有する高周波帯の信号を発生する信号発生部と、信号発生部で発生された高周波帯の信号の位相調整を行う位相制御部と、位相制御部から送られてくる位相調整された高周波帯の信号と信号発生部で発生された被変調信号とから振幅変調された信号を生成する振幅変調部と、振幅変調部で生成された信号を、信号発生部で発生された変調信号をサンプルクロック信号としてサンプリングすることによりデジタルデータを生成するA/D変換器と、A/D変換器からのデジタルデータに基づき、位相制御部で位相調整するための位相設定信号を生成し、該位相制御部に送るループフィルタ部を備える。
本発明の第1の実施形態に係るDVOR装置の概略的な構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るDVOR装置の詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るDVOR装置で使用される高周波帯の信号を示す波形図である。 本発明の第1の実施形態に係るDVOR装置の動作を説明するための波形図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るDVOR装置の概略的な構成を示すブロック図である。このDVOR装置は、基準信号発生部10、信号発生部20、位相制御部15、振幅変調部16、信号分岐部17、A/D変換部18およびループフィルタ部19を備えている。
基準信号発生部10は、各種信号を発生するために使用される基準信号を発生し、クロック信号として信号発生部20に送る。
信号発生部20は、基準信号発生部10から送られてくるクロック信号に基づき、オーディオ帯の信号を発生し、被変調信号として振幅変調器16およびA/D変換器18に送るとともに、VHF帯の信号を発生し、搬送波信号として位相制御部15に送る。
位相制御部15は、ループフィルタ部19aから送られてくる位相設定信号(詳細は後述する)に応じて、信号発生部20から送られてくる搬送波信号の位相を0〜2πの間で変化させて位相調整した後、振幅変調部16に送る。
振幅変調部16は、位相制御部15から送られてくる位相調整された搬送波信号と、信号発生部20から送られてくる被変調信号とから振幅変調した信号を生成し、信号分岐部17に送る。
信号分岐部17は、振幅変調部16から送られてきた信号を二分し、一方をA/D変換部18に送り、他方を外部の空中線アレー(図示しない。以下においても同じ)に送る。
A/D変換部18は、信号分岐部17から送られてくる信号を、信号発生部20から送られてくる被変調信号をサンプルクロック信号としてサンプリングすることによりデジタルデータを生成し、サンプルデータとしてループフィルタ部19に送る。
ループフィルタ部19は、A/D変換部18から送られてきたサンプルデータに対し、ゲイン制御、平滑化処理およびオフセット制御を行い、位相設定信号として位相制御部15に送る。
図2は、図1に示した第1の実施形態に係るDVOR装置の構成を更に詳細に示すブロック図である。このDVOR装置は、基準信号発生部10、副搬送波信号発生部11、搬送波信号発生部12、下側帯波信号発生部13、上側帯波信号発生部14、位相制御部15a、位相制御部15b、位相制御部15c、振幅変調部16a、振幅変調部16b、振幅変調部16c、信号分岐部17a、信号分岐部17b、信号分岐部17c、A/D変換部18a、A/D変換部18b、A/D変換部18c、ループフィルタ部19a、ループフィルタ部19bおよびループフィルタ部19cを備える。
副搬送波信号発生部11、搬送波信号発生部12、下側帯波信号発生部13および上側帯波信号発生部14は、図1に示した信号発生部20を構成する。位相制御部15a、位相制御部15bおよび位相制御部15cは、図1に示した位相制御部15を構成する。振幅変調部16a、振幅変調部16bおよび振幅変調部16cは、図1に示した振幅変調部16を構成する。
信号分岐部17a、信号分岐部17bおよび信号分岐部17cは、図1に示した信号分岐部17を構成する。A/D変換部18a、A/D変換部18bおよびA/D変換部18cは、図1に示したA/D変換部18を構成する。ループフィルタ部19a、ループフィルタ部19bおよびループフィルタ部19cは、図1に示したループフィルタ部19を構成する。
被変調信号発生部9は、基準信号発生部10から送られてくるクロック信号に基づき、オーディオ帯の信号を発生し、被変調信号として振幅変調部16a、振幅変調部16bおよび振幅変調部16cに送る。
基準信号発生部10は、図1に示したそれと同じであり、各種信号を発生するために使用される基準信号を発生する。この基準信号発生部10で発生された基準信号は、クロック信号として副搬送波信号発生部11、搬送波信号発生部12、下側帯波信号発生部13および上側帯波信号発生部14に送られる。
副搬送波信号発生部11は、基準信号発生部10から送られてくるクロック信号に基づき、オーディオ帯の信号、具体的には周波数fs=9960Hzの副搬送波信号を発生する。この副搬送波信号発生部11で発生された副搬送波信号は、サンプルクロック信号としてA/D変換部18a、A/D変換部18bおよびA/D変換部18cに送られる。
搬送波信号発生部12は、基準信号発生部10から送られてくるクロック信号に基づき、VHF帯(周波数fo)の搬送波信号を発生し、位相制御部15aに送る。DVOR装置では、搬送波信号の周波数として108〜118MHzの間の周波数foが割り当てられるが、この周波数foは、副搬送波信号の周波数fsのN(Nは正の整数)倍となるように設定される。
下側帯波信号発生部13は、基準信号発生部10から送られてくるクロック信号に基づき、搬送波信号の周波数foより9960Hzだけ低い周波数fo−9960Hzの信号を発生し、位相制御部15bに送る。搬送波信号発生部12において、周波数fo=fs×Nの搬送波信号が生成されるのに対し、この下側帯波信号発生部13から出力される信号の周波数はfs×(N−1)となる。
上側帯波信号発生部14は、基準信号発生部10から送られてくるクロック信号に基づき、搬送波信号の周波数foより9960Hzだけ高い周波数fo+9960Hzの信号を発生し、位相制御部15cに送る。搬送波信号発生部12において、周波数fo=fs×Nの搬送波信号が生成されるのに対し、この上側帯波信号発生部14から出力される信号の周波数はfs×(N+1)となる。上述した搬送波信号発生部12、下側帯波信号発生部13および上側帯波信号発生部14は、高周波信号発生部を構成している。
位相制御部15aは、ループフィルタ部19aから送られてくる位相設定信号に応じて、搬送波信号発生部12から送られてくる搬送波信号の位相を0〜2πの間で変化させて位相調整した後、振幅変調部16aに送る。
位相制御部15bは、ループフィルタ部19bから送られてくる位相設定信号に応じて、下側帯波信号発生部13から送られてくる搬送波信号の位相を0〜2πの間で変化させて位相調整した後、振幅変調部16bに送る。
位相制御部15cは、ループフィルタ部19cから送られてくる位相設定信号に応じて、上側帯波信号発生部14から送られてくる搬送波信号の位相を0〜2πの間で変化させて位相調整した後、振幅変調部16aに送る。
振幅変調部16aは、位相制御部15aから送られてくる位相調整された搬送波信号と、基準信号発生部10から送られてくる被変調信号とから振幅変調した信号を生成し、信号分岐部17aに送る。
振幅変調部16bは、位相制御部15bから送られてくる位相調整された搬送波信号と、基準信号発生部10から送られてくる被変調信号とから振幅変調した信号を生成し、信号分岐部17bに送る。
振幅変調部16cは、位相制御部15cから送られてくる位相調整された搬送波信号と、基準信号発生部10から送られてくる被変調信号とから振幅変調した信号を生成し、信号分岐部17cに送る。
信号分岐部17aは、振幅変調部16aから送られてきた信号を二分し、一方をA/D変換部18aに送り、他方をキャリア信号として外部の空中線アレー(図示しない。以下においても同じ)に送る。
信号分岐部17bは、振幅変調部16bから送られてきた信号を二分し、一方をA/D変換部18bに送り、他方を下側帯波信号として外部の空中線アレーに送る。
信号分岐部17cは、振幅変調部16cから送られてきた信号を二分し、一方をA/D変換部18cに送り、他方を上側帯波信号として外部の空中線アレーに送る。
A/D変換部18aは、信号分岐部17aから送られてくる信号を、副搬送波信号発生部11から送られてくる副搬送波信号(被変調波信号と同じ)をサンプルクロック信号としてサンプリングすることによりデジタルデータを生成し、ループフィルタ部19aに送る。
A/D変換部18bは、信号分岐部17bから送られてくる信号を、副搬送波信号発生部11から送られてくる副搬送波信号(被変調波信号と同じ)をサンプルクロック信号としてサンプリングすることによりデジタルデータを生成し、ループフィルタ部19bに送る。
A/D変換部18cは、信号分岐部17cから送られてくる信号を、副搬送波信号発生部11から送られてくる副搬送波信号(被変調波信号と同じ)をサンプルクロック信号としてサンプリングすることによりデジタルデータを生成し、ループフィルタ部19cに送る。
ループフィルタ部19aは、A/D変換部18aから送られてきたデジタルデータに対し、ゲイン制御、平滑化処理およびオフセット制御を行い、位相設定信号として位相制御部15aに送る。
ループフィルタ部19bは、A/D変換部18bから送られてきたデジタルデータに対し、ゲイン制御、平滑化処理およびオフセット制御を行い、位相設定信号として位相制御部15bに送る。
ループフィルタ部19cは、A/D変換部18cから送られてきたデジタルデータに対し、ゲイン制御、平滑化処理およびオフセット制御を行い、位相設定信号として位相制御部15cに送る。
次に、上記のように構成される第1の実施形態に係るDVOR装置の動作を説明する。図3は、A/D変換部18aに入力される信号(搬送波信号に等しい)、A/D変換部18bに入力される信号(下側帯波信号に等しい)およびA/D変換部18cに入力される信号(上側帯波信号に等しい)とサンプルクロック信号の関係を示す。
A/D変換部18a、A/D変換部18bおよびA/D変換部18cでデジタルデータに変換される搬送波信号、下側帯波信号および上側帯波信号の周波数は、サンプルクロック信号となる副搬送波信号の周波数fsの整数倍となっている。このため、図3(d)のサンプル点に示すように、周波数の違いに因らず同じ位相点でデジタルデータに変換できる。
その結果、図4(a)に示すように、副搬送波信号(サンプルクロック信号)の変化点(サンプル点)に対して、搬送波信号、下側帯波信号および上側帯波信号の位相がずれている場合であっても、位相制御が行われた後は、図4(b)に示すように、副搬送波信号の変化点に対して、搬送波信号、下側帯波信号および上側帯波信号の位相が揃うように調整される。
なお、図4(a)では、搬送波信号はゼロ電圧で示される方向に位相がずれている(つまり、位相がずれていない)状態を示し、下側帯波信号は負電圧で示される方向に位相がずれている状態を示し、上側帯波信号は正電圧で示される方向に位相がずれている状態を示している。
以上の動作により、A/D変換部18bおよびA/D変換部18cから出力されるサンプルデータをそのまま位相誤差を表すデータとして利用できるので、簡易な方法で位相検出の結果を得ることができる。
なお、A/D変換部18a、A/D変換部18bおよびA/D変換部18cから出力されるデジタルデータが最大となるように制御するように構成することも可能である。この構成の場合、A/D変換部18a、A/D変換部18bおよびA/D変換部18cの出力をそのまま振幅検波データとして使用できるため、出力信号のレベル検出機能を兼ねることができる。
以上説明したように、第1の実施形態に係るDVOR装置によれば、搬送波信号、下側帯波信号および上側帯波信号を生成するための高周波帯の信号の周波数を副搬送波信号の周波数の整数倍して出力するように構成した。
従って、復調した信号を被変調信号でサンプリングする必要がない。その結果、復調回路が不要になり、簡単且つコンパクトで高性能なDVOR装置を提供できる。また、復調回路が存在しないので、復調の過程で不要波成分が発生して出力信号に重畳され、性能に影響を及ぼす場合があるという問題が解消される。
10 基準信号発生部
11 副搬送波信号発生部
12 搬送波信号発生部
13 下側帯波信号発生部
14 上側帯波信号発生部
15、15a、15b、15c 位相制御部
16、16a、16b、16c 振幅変調部
17、17a、17b、17c 信号分岐部
18、18a、18b、18c A/D変換部
19、19a、19b、19c ループフィルタ部

Claims (4)

  1. 所定の周波数を有するオーディオ帯の被変調信号および該被変調信号の整数倍の周波数を有する高周波帯の信号を発生する信号発生部と、
    前記信号発生部で発生された高周波帯の信号の位相調整を行う位相制御部と、
    前記位相制御部から送られてくる位相調整された高周波帯の信号と前記信号発生部で発生された被変調信号とから振幅変調された信号を生成する振幅変調部と、
    前記振幅変調部で生成された信号を、前記信号発生部で発生された変調信号をサンプルクロック信号としてサンプリングすることによりデジタルデータを生成するA/D変換器と、
    前記A/D変換器からのデジタルデータに基づき、前記位相制御部で位相調整するための位相設定信号を生成し、該位相制御部に送るループフィルタ部と、
    を備えることを特徴とするDVOR装置。
  2. 前記信号発生部は、
    オーディオ帯の副搬送波信号を発生し、被変調信号として前記振幅変調部に送るとともに、サンプルクロック信号として前記A/D変換器に送る副搬送波信号発生部と、
    前記副搬送波信号発生部で発生された信号の整数倍の周波数を有する複数の高周波帯の信号を発生する高周波信号発生部とを備え、
    前記位相制御部は、前記高周波信号発生部で発生された複数の高周波帯の信号の位相調整を行い、
    前記振幅変調部は、前記位相制御部から送られてくる複数の位相調整された高周波帯の信号と前記信号発生部で発生された被変調信号とから複数の振幅変調された信号を生成し、
    前記A/D変換器は、前記振幅変調部で生成された複数の信号を、前記信号発生部で発生された変調信号をサンプルクロック信号としてサンプリングすることにより複数種類のデジタルデータを生成し、
    前記ループフィルタ部は、前記A/D変換器からの複数種類のデジタルデータに基づき、前記位相制御部で位相調整するための複数の位相設定信号を生成し、該位相制御部に送ることを特徴とする請求項1記載のDVOR装置。
  3. 前記高周波信号発生部は、
    搬送波信号の生成に使用される高周波帯の信号を発生する搬送波信号発生部と、
    前記搬送波信号発生部で発生される信号より所定の周波数だけ低い周波数の高周波帯の信号を発生する下側帯波信号発生部と、
    前記搬送波信号発生部で発生される信号より所定の周波数だけ高い周波数の高周波帯の信号を発生する上側帯波信号発生部と、
    を備えることを特徴とする請求項2記載のDVOR装置。
  4. 前記A/D変換部は、出力するデジタルデータが最大となるように制御されることを特徴とする請求項2記載のDVOR装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110703184A (zh) * 2019-10-22 2020-01-17 四川九洲空管科技有限责任公司 一种全数字化多普勒甚高频全向信标系统

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