JP2011247130A - 排気ガス浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】DPF再生処理中のDPF溶損や燃費悪化を発生させることなく、DPFに堆積したPMを燃え残りなく確実に除去できる排気ガス浄化システムを提供するを提供する。
【解決手段】再生目標温度Tに対して第一の所定温度(A℃)低いPM燃焼判定温度TPMを設定し、再生中、PM燃焼判定温度TPMに対して排気ガス温度TGが高いときに再生が行われていると判断する排気ガス浄化システムにおいて、酸化触媒28にPMが燃え残ると判断されたときに再生目標温度Tを上昇させると共に、前記第一の所定温度Aを大きくする目標温度変更手段を有していることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの排気ガス中のPMを捕集する排気ガス浄化システムに関するものである。
ディーゼルエンジンの排気ガス中のPM(Particulate Matter)をDPF(Diesel Particulate Filter)、例えば、その一種であるDPD(Diesel Particulate Defuser)と呼ばれるフィルタで捕集して、外部へ排出されるPMの量を低減する排気ガス浄化システム(以下、DPFシステムという)が開発されている。
DPFを用いたDPFシステムは、他の排気ガス浄化システム(例えば、SCR(Selective Catalytic Reduction)システム)と同様に、排気管の途中に設けられ、排気ガスを浄化して大気中に排出するものである(例えば、特許文献1参照)。
このDPFシステムとして、DPFの上流側にDOC(Diesel Oxidation Catalyst)を、DPFの下流側にCSF(Catalyzed Soot Filter)を設けた連続再生型のDPFシステムがある。このDPFシステムは、NO2によるPMの酸化が比較的低温で行われることを利用したもので、上流側のDOCにより排気ガスに含まれるNOとO2からNO2を生成し、このNO2で、下流側のCSFに捕集されたPMを酸化させてCO2として除去し、DPF再生を行っている。
ところが、このようなDPFシステムにおいても、排気ガス温度が低い場合にはDOCが活性化しないためNO2の生成が促進されず、PMを酸化してDPF再生を行うことができないため、PMのCSFへの堆積が継続されてCSFの目詰まりが進行してしまう。
このCSFの目詰まりに対して、PM堆積量が所定量を超えたときに排気ガス温度を目標温度(例えば、500℃〜600℃程度)まで強制的に昇温させて、DPFに捕集されているPMを強制的に燃焼除去することが行われる。
PM堆積量はDPF前後の排気の差圧を計測する差圧センサの出力値に比例するため、差圧センサの出力値が所定の差圧を超えたときに、ECU(Engine Control Unit)はPM堆積量が所定量を超えたものとみなして、キャビン内に設けられたDPF警告灯(DPFランプ)を点灯し、その後、車両走行中にECUが自動的にDPF再生を開始する(自動再生)か、あるいはDPFランプ点灯後に車両停車させたドライバーが再生実行スイッチを押してDPF再生を開始する(手動再生)。
なお、フィルタの目詰まりの検出は、DPF前後の排気の差圧以外にも、走行距離に基づいてなされる場合もある。この場合は、走行距離が所定の距離を超えたときに、上述したように自動或いは手動でDPF再生を開始する。
DPF再生が開始されると、ECUが燃料噴射や排気スロットル、排気ブレーキバルブを制御し、排気ガス温度を上昇させ、DOCの触媒活性温度に達したときポスト噴射が開始され、これにより排気ガスに添加された燃料がDOC上で酸化され(すなわち燃焼され)、DOCから下流側に流れる排気ガス温度が更に(例えば500℃〜600℃程度に)上昇し、CSFに堆積したPMが酸化される。
特許第4175281号公報
車両を停止させて行う手動再生の場合、排気ガスの温度制御とDPFの再生処理が安定的に行われるが、車両を走行させながら行う自動再生の場合、車両の走行パターンによってはエンジン回転数や燃料噴射量が逐次変化するため、排気ガスの昇温制御が不安定となる。
この際、低速運転あるいは減速による排気ガスの温度減少と、急加速による排気ガスの温度上昇が繰り返されると、排気ガス温度の過上昇によるDPFの溶損などが懸念されるようになる。
また、排気ガス温度減少によるPMの燃焼不足から、DPFの再生完了までに長時間の処理時間が必要とされ、排気ガスの温度上昇に使用される燃料が増大し、燃費悪化の問題も懸念される。
さらには、上記の不安定なDPF再生処理が繰り返されると排気ガスの温度や流量が不均一となり、CSF上流側のDOCにPMのつまりが発生するようになる。この状態でDPF再生を行うと、つまりの陰になっているCSFへ流れる排気ガスの量が少なくなって、CSFが十分に昇温されず、DPF再生処理時のPM燃焼効率を著しく低下させるようになる。
そこで本発明は、DPF再生処理中のDPF溶損や燃費悪化を発生させることなく、DPFに堆積したPMを燃え残りなく確実に除去できる排気ガス浄化システムを提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために為されたものであり、ディーゼルエンジンの排気管に、酸化触媒と排気ガス中のPMを捕集するフィルタからなるDPFを接続し、前記DPFのPM量が一定量以上になったとき、排気ガス温度を再生目標温度に保つように昇温制御を行って再生すると共に、前記再生目標温度に対して第一の所定温度低いPM燃焼判定温度を設定し、再生中、前記PM燃焼判定温度に対して排気ガス温度が高いときに再生が行われていると判断する排気ガス浄化システムにおいて、前記酸化触媒にPMが燃え残ると判断されたときに前記再生目標温度を上昇させると共に、前記第一の所定温度を大きくする目標温度変更手段を有していることを特徴とする排気ガス浄化システムである。
前記再生目標温度に対して第二の所定温度高いポスト噴射可能上限温度を設定し、再生中、排気ガス温度が前記ポスト噴射可能上限温度を超えるときポスト噴射を中止し、前記酸化触媒にPMが燃え残ると判断されたときに前記再生目標温度を上昇させると共に、前記第二の所定温度を小さくするようにされてもよい。
前記再生目標温度は、初期再生目標温度と最終再生目標温度からなり、前記最終再生目標温度を変更するようにされてもよい。
前記DPFがDOCとCSFからなり、前記最終再生目標温度を前記ポスト噴射可能上限温度近くに設定するようにされてもよい。
前記ポスト噴射可能上限温度が、前記DPFの溶損温度以下に設定されてもよい。
本発明の排気ガス浄化システムによれば、DPF再生中のDPF溶損や燃費悪化を発生させることなく、PMの燃え残りなくDPFを再生できる。
DPFシステムの構成を示すシステム図である。 本発明の実施形態に係る排気ガス浄化システムの説明図である。 本発明の他の実施形態に係る説明図である。 通常の排気ガス浄化システムの説明図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、DPFシステムを示すシステム図である。
図1において、ディーゼルエンジン10の吸気マニホールド11と排気マニホールド12は、過給機(ターボチャージャー)13のコンプレッサ14とタービン15にそれぞれ連結され、上流側吸気管16aからの空気がコンプレッサ14で昇圧され、下流側吸気管16bのインタークーラ17を通って冷却されて吸気スロットル(吸気スロットルバルブ)18を介して吸気マニホールド11からディーゼルエンジン10に供給され、ディーゼルエンジン10からの排気ガスは、タービン15を駆動した後、排気管20に排気される。
上流側吸気管16aには、吸気量を測定するMAF(Mass Air Flow)センサ19が設けられ、そのMAFセンサ19で、吸気スロットル18の開度が制御されて吸気量が調整される。また、排気管20と上流側吸気管16aには排気ガスの一部をディーゼルエンジン10の吸気系に戻し、燃焼時の温度を上昇させてNOXを低減するためのEGR管21が接続され、そのEGR管21にEGRクーラ22とEGRバルブ23とが接続される。
排気管20には、排気ブレーキバルブ24、DPF25、排気スロットル(排気スロットルバルブ)26、サイレンサー27が接続される。DPF25は、未燃焼燃料を酸化する活性触媒からなるDOC28と排気ガス中のPMを捕集するCSF29からなる。
DOC28の前後には、ポスト噴射の可否、ポスト噴射量、及びDPF再生の完了の判断に用いられる排気ガス温度センサ30a,30bが設けられる。また、CSF29のPM堆積量を推定するために、CSF29前後の排気の差圧を計測する差圧センサ31が設けられる。
これらセンサの出力値は、ディーゼルエンジン10の運転の全般的な制御を行うと共に、DPF再生も行うECU32に入力され、このECU32から出力される制御信号により、ディーゼルエンジン10の燃料インジェクタ33や、排気スロットル26、排気ブレーキバルブ24、EGRバルブ23等が制御される。
ECU32には、ディーゼルエンジン10の運転のために、アクセルポジションセンサからのアクセル開度、回転数センサからのエンジン回転数、車速センサ34からの車速等の情報の他、エンジン冷却水の温度等の情報も入力される。
また、ECU32には、キャビン内に設けられた手動再生用のDPF警告灯35a、自動再生用のDPF警告灯35bや、ドライバーが手動再生を実行するための再生実行スイッチ36、ディーゼルエンジン10に何らかの不具合が発生したときに、それをユーザーに知らせるべく点灯するチェックエンジンランプ37等が接続され、制御される。
このシステムにおいては、空気は、上流側吸気管16aのMAFセンサ19を通過し、過給機13のコンプレッサ14で昇圧され、下流側吸気管16bのインタークーラ17を通って冷却されて吸気スロットル18を介して吸気マニホールド11からディーゼルエンジン10のシリンダ内に入る。
一方、シリンダ内で発生した排気ガスは、排気マニホールド12を通過してタービン15を駆動し、DPF25とSCR装置からなる排気ガス浄化システムで浄化され、サイレンサー27で消音されて大気中に排出される。排気ガスの一部は、EGRクーラ22で冷却され、その量をEGRバルブ23で調整されて、吸気マニホールド11に循環される。
排気ガス中にはPMが含まれており、このPMはDPF25によって捕集される。DPF25では、常時は、DOC28で排気ガス中のNOを酸化してNO2にして、このNO2で、下流側のCSF29に捕集されたPMを酸化してCO2とし、CSF29からPMを除去する、所謂DPF再生を連続的に行っている。
ところが、排気ガス温度が低い場合には、DOC28の温度が低下して活性化しないため、NOの酸化反応が促進されず、PMを酸化してDPF再生を行うことができないため、PMのCSF29への堆積が継続されてフィルタの目詰まりが進行してしまう。
このフィルタの目詰まりに対して、PM堆積量が所定量を超えたときに排気ガス温度を強制的に昇温させて、CSF29に捕集されているPMを強制的に燃焼除去することが行われる。
PM堆積量は、差圧センサ31の出力値に比例するため、差圧センサ31の出力値が所定の閾値を超えたときに、ECU32はフィルタの目詰まりを検出し、ECU32が自動的にDPF再生を行うか、或いは、DPF警告灯35aを点灯し、ドライバーに再生実行スイッチ36を押下することによるDPF再生を促す。
なお、DPF再生の開始時期は、差圧センサ31の出力値以外にも、車速センサ34で計測された車速を基に計算される走行距離が所定の距離(距離閾値)を超えたかどうかで判断しても良い。
再生処理が開始されると、ECU32は、入力される信号(例えば、エンジン回転数、車速、排気ガス温度など)から車両状態を判断し、ECU32によって燃料インジェクタ33、ディーゼルエンジン10、排気ブレーキバルブ24、EGRバルブ23、吸気スロットル18が制御され、温度センサ30aにより検出される排気ガス温度が、DOC28の活性化する温度になるまで昇温される。
DOC28が活性化したらポスト噴射を開始し、温度センサ30bにより検出される排気ガス温度を再生目標温度まで更に昇温する。ECU32は、排気ガス温度をフィードバックし、ポスト噴射量をPID制御によって調整するようにされる。
このとき、再生目標温度は、再生処理初期と再生処理後期の2段階(例えば、500℃程度と600℃程度)に設定され、排気ガスが各目標温度に所定時間維持されるようにECU32によって制御される場合があり、PMが多く残っているDPF再生初期においては、PMの燃焼により多くの熱が発生してCSF29が溶けてしまうのを防止するために、目標温度を低めに設定し、PMが燃焼して少なくなったDPF再生後期においては、目標温度を高く設定し、効率よくPMが燃焼するようにしている。
しかる後、ECU32は燃料インジェクタ33を通常噴射に復帰させ、ディーゼルエンジン10のエンジン回転数を通常のアイドル状態あるいは走行状態に戻し、排気スロットル26を開き、EGRバルブ23を通常(開)に戻し、吸気スロットル18を通常(開)に戻す。これにより、排気ガス温度が低下し、再生処理が終了する。
車両を停止して行う手動再生と比較し、車両走行中に自動的に行う自動再生においては、DPF再生処理中の車両走行パターンによって、すなわち渋滞など、加減速が繰り返し行われる状態になると、DPF25に供給される排気ガスの状態(温度や流量など)が変化して排気ガスの昇温が不十分となって再生処理が完了するまでの必要時間とポスト噴射量が長くなり、車両の燃費性能を損なうという課題がある。
また、排気ガスの温度が昇温目標温度付近にあるときに、エンジンが低負荷状態から高負荷状態に移行すると、排気ガスの流量あるいはポスト噴射量が急激に増加し、排気ガスが過昇温されて、DPF25が溶損するという懸念がある。
そのため通常時の排気ガス浄化システムにおいては、再生目標温度Tに対してそれぞれ第一の所定温度低いPM燃焼判定温度TPM、あるいは第二の所定温度高いポスト噴射可能上限温度TLを目標温度に連動して設定するようにされる。
以下には、再生目標温度が初期再生目標温度T1Y1と通常最終再生目標温度T2Y2の2段階に設定される排気ガス浄化システムについて詳述する。
図4に示すように、再生目標温度が初期再生目標温度T1Y1と通常最終再生目標温度T2Y2の2段階(例えば、500℃程度と600℃程度)に設定される際には、初期再生目標温度T1Y1および通常最終再生目標温度T2Y2に対してそれぞれ第一の所定温度(A℃)低いPM燃焼判定温度TPMY1、TPMY2、第二の所定温度(B℃)高いポスト噴射可能上限温度TLY1、TLY2を目標温度に連動して設定するようにされる。
なお、PM燃焼判定温度TPMはPMが燃焼していることを最低限保証できる温度を、ポスト噴射可能上限温度TLはDPF25が溶損しないことを最低限保証できる温度をそれぞれ実験から求め、それにより第一の所定温度(A℃)および第二の所定温度(B℃)が決定される。
さらに一回あたりの再生処理に使用できるポスト噴射量に所定の上限値を設け、再生処理完了までにポスト噴射に使用された燃料を積算していき、ECU32に積算されているポスト噴射量が上限値を超えた場合、再生が失敗したものと判断して、再生処理を中断するようにされる。
自動再生中、ECU32は、入力される信号から排気ガスの温度TGがPM燃焼判定温度TPM以上にあると判断したときに、PMが燃焼しているものと見なしてその時間(以下、再生時間という)を積算するようにされ、また排気ガスの温度TGがポスト噴射可能上限温度TL以上にあるときには、DPF25の溶損を防止するためにポスト噴射を直ちに中止するようにされる。
ECU32は再生時間(すなわち、排気ガス温度TGがPM燃焼判定温度TPM以上にある時間の積算値)が所定値(例えば2〜5分)に達したとき、DPF25に堆積したPMの量が一定量以下にまで除去されたものと見なし、排気ガスの昇温目標温度を、初期再生目標温度T1Y1から通常最終再生目標温度T2Y2に変更するようにされる。
その後、再生時間が所定値(例えば3〜10分)に達したとき、ECU32はDPF再生処理の完了を検知するようにされる。
ところで、再生処理中に車両状態が変化する(例えば発進停車を繰り返す)などした場合、排気ガスの温度や流量などが不均一となり、DOC28上にPMの燃え残りが発生し、長期間の使用によりPMのつまりが発生する可能性がある。
この場合、DOC28がつまった状態でDPF再生を行うと、つまりの陰になっているCSF29へ流れる排気ガスの量が少なくなって、CSF29が十分に昇温されず、DPF再生処理時のPMの燃焼効率が低下して再生終了後にPMが燃え残る可能性、または再生時間を要し白煙の発生や燃費悪化が懸念される。
このDOC28のPMつまりの抑制・解消のためには、再生処理における最終再生目標温度を通常最終再生目標温度T2Y2から所定値(例えば20〜50℃程度)上昇させることで、DOC28自体の発熱量を上げてDOC28の物体表面温度を上昇させ、DOC28のPMつまりの抑制・解消を行うことが可能であることが分かったが、従来の考え方では、変更する最終再生目標温度T2Y2と連動してPM燃焼判定温度TPMY2およびポスト噴射可能上限温度TLY2が上昇してしまい、特にポスト噴射可能上限温度TLY2については、DPF25が溶損するおそれのある温度以上にあっても、ECU32がポスト噴射を実行し続ける可能性がある。
また、PM燃焼判定温度TPMY2については、DOC28が健全な状態(すなわちPMつまりが発生していない状況)であれば、温度を引き上げなくてもCSF29にPM燃え残りは発生しないことから、従来通りのTPMY2で良い。
そこで本実施形態に係る排気ガス浄化システムにおいては、図2に示すように、
通常最終再生目標温度T2X2を上昇させると共に、第一の所定温度Aを大きくする目標温度変更手段を有し、最終再生目標温度T3X2の変更と共にPM燃焼判定温度TPMX2を個別に変更できるようにされる。
または、最終再生目標温度T3X2を上昇させると共に、第二の所定温度Bを小さくし、最終再生目標温度T3X2の上昇と共にポスト噴射可能上限温度TLX2を個別に変更できるようにされる。
あるいは、予め通常時の初期再生目標温度T1X1と通常最終再生目標温度T2X2からPM燃焼判定温度TPMX1、TPMX2とポスト噴射可能上限温度TLX1、TLX2をそれぞれ設定しておき、最終再生目標温度T3X2のみ個別に変更させるようにされてもよい。
また、図3に示すように、予め通常時の初期再生目標温度T1X1と通常最終再生目標温度T2X3からPM燃焼判定温度TPMX1、TPMX3とポスト噴射可能上限温度TLX1、TLX3をそれぞれ設定しておき、最終再生目標温度T3X3は、再生目標温度の変更後に所定値(例えば600℃程度)から漸増するようにされても良い。
本発明は目標温度変更手段を特に限定するものではなく、ECU32に備える切り替えスイッチから再生目標温度を変更できるようにされても良く、ECU32に搭載される制御システムが自動的に再生目標温度を変更できるようにされても良い。
本実施形態に係る排気ガス浄化システムにより、燃費悪化やDPF25の溶損を懸念することなく、最終再生目標温度T3X2、T3X3を変更し、PMの燃え残りなくDPF25を再生できるようになる。
次に図2に戻り、本発明の作用について以下に説明する。
本発明の排気ガス浄化システムでは、通常モードの自動再生処理でDOC28およびCSF29にPMの燃え残りが発生する場合、自動再生中の最終再生目標温度T3X2を、通常最終再生目標温度T2X2から所定値α(例えば20〜50℃程度)だけ上昇するように変更される。
最終再生目標温度T3X2を変更する時期は特に規定されるものではなく、PMの燃え残りをECU32に検知させるなどすることなく、DPF再生後にPMの残りやすい車種を実験から求め、最終再生目標温度T3X2を予め変更し、変更した最終再生目標温度T3X2にて恒常的に再生処理を行うようにされても良い。
あるいはECU32に入力される信号を利用し、DOC28にPMが堆積する可能性のある走行パターンの回数や、DPF25前後の排気ガスの温度差と圧力差などからPMの燃え残りを検知し、その後の自動再生においてのみ最終再生目標温度T3X2を変更し、DPF25がPMの燃え残りなく再生した後には、通常時の最終再生目標温度T2X2に復帰させるようにされても良い。
通常の再生システムと同じく、ECU32がDPF25に捕集されたPMの量が所定の値を超えたことを検知すると、DPF再生処理が開始される。
排気ガス温度TGがDOC28の触媒活性化温度に達すると、排気ガスを再生目標温度(例えば500℃程度)へ昇温させるべくポスト噴射が行われる。
初期再生処理中、CSF29に堆積したPMが、初期再生処理によって一定の量以下に除去されたことをECU32が検知すると、すなわち、再生時間が所定の時間に達すると、ECU32は排気ガス温度TGを初期再生目標温度T1X2から、高温側に変更された最終再生目標温度T3X2にさらに昇温するようにされる。
本実施形態では、再生時間が所定の時間に達すると(すなわち排気ガスの温度TGがPM燃焼判定温度TPM以上にあるときの時間の積算値が所定の値を超えたとき)、CSF29におけるPMが一定量以下に除去されたことをECU32が検知するようにしているが、例えばPMの燃え残りを、再生処理を開始する前のDPF25前後の差圧から推測したPMの堆積量を、PM燃焼判定温度TPMと排気ガス温度TGとの差分の積算値で減算することで求めるようにされても良く、またDPF25前後の排気ガスの温度差と圧力差などから推定するようにされても良い。
最終再生処理の目標温度が通常と比較してより高温側に変更されることで、PMが堆積したDOC28の下流側においても排気ガスが十分に昇温され、初期再生処理にてCSF29に燃え残ったPMを、燃え残りなく燃焼させることが可能となる。
また、DOC28も通常時と比較して高温に保持されるため、DOC28に堆積したPMの燃え残りなども燃焼除去させることが可能となる。
このとき、PM燃焼判定温度TPMX2とポスト噴射可能上限温度TLX2は、変更された最終再生目標温度T3X2とは個別に変更できるようにされるため、再生処理が完了するまでに必要なポスト噴射量と、DPF25の溶損の可能性を低減することができる。
以上説明したように、本発明の排気ガス浄化システムにおいては、車両走行パターンが逐次変化し、不安定な再生処理が繰り返されるようなDPF25においても、最終再生目標温度T3X2を通常最終再生目標温度T2X2よりも上昇させることで、DOC28およびCSF29に堆積するPMを燃え残りなく除去することができる。
また、高温側に変更された最終再生目標温度T3X2とは個別にPM燃焼判定温度TPMX2とポスト噴射可能上限温度TLX2が変更できるため、再生処理が終了するまでに消費される燃料を低減すると共に、排気ガスの過昇温によるDPF25の溶損を防止することができる。
本発明は最終再生目標温度T3X2とPM燃焼判定温度TPMX2とポスト噴射可能上限温度TPMX2とを特に限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更可能であることは言うまでもない。
28 DOC(酸化触媒)
T 再生目標温度
A 第一の所定温度
PM PM燃焼判定温度
G 排気ガス温度

Claims (5)

  1. ディーゼルエンジンの排気管に、酸化触媒と排気ガス中のPMを捕集するフィルタからなるDPFを接続し、前記DPFのPM量が一定量以上になったとき、排気ガス温度を再生目標温度に保つように昇温制御を行って再生すると共に、前記再生目標温度に対して第一の所定温度低いPM燃焼判定温度を設定し、再生中、前記PM燃焼判定温度に対して排気ガス温度が高いときに再生が行われていると判断する排気ガス浄化システムにおいて、前記酸化触媒にPMが燃え残ると判断されたときに前記再生目標温度を上昇させると共に、前記第一の所定温度を大きくする目標温度変更手段を有していることを特徴とする排気ガス浄化システム。
  2. 前記再生目標温度に対して第二の所定温度高いポスト噴射可能上限温度を設定し、再生中、排気ガス温度が前記ポスト噴射可能上限温度を超えるときポスト噴射を中止し、前記酸化触媒にPMが燃え残ると判断されたときに前記再生目標温度を上昇させると共に、前記第二の所定温度を小さくする請求項1に記載の排気ガス浄化システム。
  3. 前記再生目標温度は、初期再生目標温度と最終再生目標温度からなり、前記最終再生目標温度を変更する請求項1または2に記載の排気ガス浄化システム。
  4. 前記DPFがDOCとCSFからなり、前記最終再生目標温度を前記ポスト噴射可能上限温度近くに設定する請求項1〜3いずれかに記載の排気ガス浄化システム。
  5. 前記ポスト噴射可能上限温度が、前記DPFの溶損温度以下に設定される請求項1〜4いずれかに記載の排気ガス浄化システム。
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