JP2011245547A - 酸化物接合用はんだ合金およびこれを用いた酸化物接合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、酸化物の接合に対して優れた接合強度および気密封止性を達成できる、低融点の酸化物接合用はんだ合金ならびにこれを用いた酸化物接合体を提供する。
【解決手段】本発明は、Mgを0.005wt%以上2.0wt%以下とYを0.0005wt%以上1.0wt%以下をそれぞれ含み残部実質的にSnからなる酸化物接合用はんだ合金であり、好ましい組成は、Mgが0.03〜0.2wt%、Yが0.001〜0.05wt%、残部が実質的にSnである。本発明は、ガラス同士等といった酸化物の接合に用いることができ、安価な酸化物接合体を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラスやセラミックといった酸化物材料の接合に適用可能な低融点の酸化物接合用はんだ合金およびこれを用いた酸化物接合体に関する。
従来、ガラス等の接合技術においては、接着およびシーリング(封止)に使用される手段として、鉛を使用したはんだ、または鉛ガラスフリットが主流であったが、環境問題により鉛の使用ができなくなってきている。一方では、「JISハンドブック(3)非鉄」に掲載されている各種のロウ材およびブレイジングシート等においては、400℃以下で溶解して、密着性が良く、ガラスとロウ材の熱膨張係数の差によりガラスが収縮割れを起こさないで接着できる材料は、見あたらないのが現状である。
一方、はんだによるシーリングが必要な用途として、ペアガラス、真空容器またはガス封印容器等が存在し、これらの用途に適する無鉛合金はんだの開発が望まれていた。
最近では、金属材料のシール材としてIn(インジウム)やIn合金が提案されている(特許文献1、2参照)。あるいは、Sn(スズ)を主成分としたものに多量のInに加えて、さらにはAl(アルミニウム)、Ag(銀)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)という多種の元素を添加するといった、やはりIn系のはんだ合金が提案されている(特許文献3参照)。また、Bi(ビスマス)、Zn、Sb(アンチモン)、Al、Inといった、Bi系のはんだが提案され、さらに低融点化を有するはんだ合金も提案されている(特許文献4参照)。
特開2002−020143号公報 特表2002−542138号公報 特開2000−141078号公報 特開2006−159278号公報
特許文献1〜4に提案されるはんだ合金は、鉛を含まない低融点のはんだ合金として、ガラスやセラミック等の酸化物材料に対し、優れた接合強度および気密封止性を有する。しかしながら、これらの実施においては必須添加を要するInは資源が乏しく、特許文献1、2の手法は高価なために使用が限られている。また、比較的少量のIn添加であっても効果の得られるとされる特許文献3、4の手法も、蒸気圧の高いZnを用いており、真空容器を汚染する恐れがある。特許文献4については、さらに、有害性の高いSbを採用しており、使用には人体への影響を考慮する必要がある。
そこで本発明は、以上のような欠点を解決し、できるだけ簡素な成分系で、低融点で優れた接合強度および気密封止性を達成できる、酸化物接合用はんだ合金およびこれを用いた酸化物接合体を提供することを目的とする。
本発明者は、以下の組成バランスを有するはんだ合金であれば、ガラスをはじめとする酸化物材料に対して直接、接合強度の高いはんだ付けが可能であることを見いだした。
すなわち、本発明は、Mgを0.005wt%以上2.0wt%以下とYを0.0005wt%以上1.0wt%以下をそれぞれ含み残部実質的にSnからなる酸化物接合用はんだ合金であり、Mgを0.005wt%以上2.0wt%以下とYを0.0005wt%以上1.0wt%以下とレアアースを0.0005wt%以上1.0wt%以下をそれぞれ含み、残部実質的にSnからなる酸化物接合用はんだ合金である。
本発明の酸化物接合用はんだ合金は、ガラス接合用として有用であり、酸化物同士といった従来接合の難しかった分野に適用することができる。
また、上記の本発明の酸化物接合用はんだ合金により、ガラス等の酸化物を強固に接合することができ、安価な酸化物接合体を提供することができる。
本発明の酸化物接合用はんだ合金は、無鉛であり環境に優しく、低い融点を有することから、加熱や冷却に関して煩雑な製造工程を必要とせずに、優れた接合強度と気密封止性を得ることができる。また、ガラス等の酸化物の接合が可能であるため、例えば熱的なダメージの軽減が必要な精密電子部品や、ペアガラスやガラス容器等のシーリングに好適なものとなる。
本発明は、Sn−Mg−Yのはんだを基本組成とする。Snは、融点で231℃という低融点を発現するため、熱的なダメージを避ける用途に好適である。
以下、本発明のはんだ合金の成分組成(質量%)を限定した理由について説明する。
Mg、Yは、本発明の酸化物接合用はんだ合金にとっては、最も重要な元素であり、酸化物への接合を可能とする元素である。
Snは、上記の通り、低融点を発現できるものの、酸化物と接合することは難しいものであった。
これに対して、本発明者等の検討によれば、所定量のMgを添加することにより酸化物との濡れ性が劇的に向上し、ガラス等の酸化物との密着が可能となることが明らかとなった。これは、Mgは酸素親和性が高く、酸化物となる傾向が強いため、はんだ合金中のMgが接合対象となる酸化物と結合し、その結果、酸化物に対する濡れ性が向上するためと考えられる。しかしながら、Mgが多すぎると、Mgが過度に酸化物を形成して、かえって接合性が低下したり、Mgが接合雰囲気中の酸素と激しく反応して被接合物(酸化物)・接合治具が焼けてしまうという問題が懸念される。
さらに本発明者等の検討によれば所定量のYを添加することによりMgの酸化反応を抑制でき、Mgを添加するだけより酸化物に対する濡れ性が向上し、ガラス等の酸化物との密着が可能となることが明らかとなった。
そのため、本発明においては、Mgは0.005wt%以上2.0wt%以下、Yは0.0005wt%1.0wt%以下と規定した。
また、Mgは、0.005wt%未満であると、添加することが難しく、成分調整が困難となるため、0.005wt%以上が好ましい。より好ましくは0.03〜0.2wt%であり、さらに好ましくは0.05〜0.1wt%である。Yは、好ましくは0.001〜0.05wt%であり、さらに好ましくは0.002〜0.01wt%である。
本発明においては、Snの低融点組成を基本として、所定量のMg、Y、およびレアアースにより、酸化物との接合性を確保するものである。したがって、本発明の作用を害しない量の他の元素を含有させておくことが可能である。
例えば、組織の均一化、膨張収縮の調整、硬さ調整等に有効な元素としては、Zr、Li、Cu、Si、Niがある。
また、接合強度を改善したり、粘性の改善に作用するAl、Znがある。
また、はんだ溶融時の酸化物発生を抑制する元素として、Ti、Ge、Pがある。
いずれも、総量として1wt%以下であれば、本発明の効果を阻害しない。
また、不可避的不純物として、Fe、Co、Cr、VおよびMnは、はんだの濡れ性を阻害するため、これら元素の合計は、1wt%以下に規制することが好ましい。より好ましくは、合計で500wtppm以下であることが望ましい。
また、GaおよびBは、ボイドの発生の原因となるため、これらの元素は、500wtppm以下に規制することが好ましい。より好ましくは、100wtppm以下であることが望ましい。
本発明の酸化物接合用はんだ合金は、酸化物に対して優れた接合強度と気密封止性を達成できる。例えば、Al(アルミナ)などのセラミックや、ソーダライム系などのガラスに対しては勿論のこと、これらに限らない酸化物に対しても優れた接合能を発揮できるものである。
もちろん、Sn系の酸化物接合用はんだ合金であるため、上記のガラス等の酸化物同士の接合にのみ用いられるものではなく、酸化物−金属といった接合も可能である。
例えば各種ステンレス鋼や銅、Fe−Ni系合金、Alといった金属に対しても接合能を有する。
また、本発明の酸化物接合用はんだ合金は、酸化物・窒化物表面に塗付することで、はんだ付けの下地処理の代替として用いることもできる。
以下、好ましい実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素の置換や設計変更、工程順の変更がなされたものをも包含する。
表1の組成になるように秤量した各元素を、Ar雰囲気中で高周波溶解を行なった後、雰囲気中で鋳型に流し込み、酸化物接合用はんだ合金を作製した。そして、得られた酸化物接合用はんだ合金は、はんだ付けしやすいように小片に切断加工をして使用した。
2の組成になるように秤量した各元素を、Ar雰囲気中で高周波溶解を行なった後、雰囲気中で鋳型に流し込み、酸化物接合用はんだ合金を作製した。そして、得られた酸化物接合用はんだ合金は、はんだ付けしやすいように小片に切断加工をして使用した。
(気密容器の作製と気密性と接合評価)
上記、実施例1、2のはんだ合金、と実施例1、2のはんだ合金にYを含んでいないはんだ合金を比較例1、2として作成した。それぞれのはんだ合金で図1に示す気密容器を作成し、接合状態と気密性を測定した。基板11、基板12、はんど合金13、穴14である。
気密容器の作成方法を図2のプロセス工程フロー図を用いて説明する。
基板11として、サイズが40mm×40mmで中央にφ3mmの穴14をあけた基板、もう一方の基板12はサイズが50mm×50mmで厚みも同じ、材質も同じ基板を用いた。基板11、12は、ソーダライム(厚さ2.8mm)、PD200(厚さ1.8mm)、無アルカリガラス(厚さ0.7mm)、Al基板(厚さ1.0mm)、AL基板(厚さ1.0mm)、ステンレス基板(厚さ1.0mm)に接合して、接合状況を確認した。このとき、基板への接合方法としては、各酸化物基板を約120℃まで加熱し、を行なった。
〔スペーサ(高さ規定部材)設置工程〕
ホットプレートに基板12をのせ、基板12上に高さ規定部材として厚さ0.1mm(約1mm角)のステンレス箔をスペーサ15として設置した。
〔基板重ね合わせ工程〕
もう一方の基板11を重ね合わせる。
〔接合材の塗布・接合工程〕
ホットプレート15で基板11、12を120℃に加熱し、基板11を押さえながら,基板11と12の間に超音波はんだこて(黒田テクノ(株)社製SUNBONDER USM−III)を用いて超音波を印加しながら、はんだ合金を全周にわたって塗布し、接合した。
〔気密容器〕
ホットプレート15から取り外し、室温まで冷却し、内部には0.1mmの高さ空間を持つ容器を形成した。
接合評価
接合状態は、外観観察により、クラック、割れの無いこと、評価した。
その結果を表1に示す。
比較例1、2では、クラックを確認した。
気密性評価:ヘリウム漏洩試験
実施例1、2、比較例1、2の接合材を使用して作製した気密容器をヘリウムリークディテクター((株)アルバック社製HELIOT700)に接続し(不図示)、室温でヘリウムガスを気密容器の接合部周辺に吹きかけて、ヘリウムガスのリークをチェックした。
上記評価結果を表1に示す。
Figure 2011245547
表1より、本発明の酸化物接合用はんだ合金を用いた容器は、リーク量が1×10−10Pam/s以下の低い値が得られ、高い気密性を保つことができた。
図1は、気密容器の模式図である。 図2は、本発明のプロセス工程を示すフロー図である。
11:基板
12:基板
13:接合材
14:穴
15:スペーサ(高さ規定部材)

Claims (9)

  1. Mgを0.005wt%以上2.0wt%以下とYを0.0005wt%以上1.0wt%以下をそれぞれ含み、残部実質的にSnからなることを特徴とする酸化物接合用はんだ合金。
  2. Mgを0.005wt%以上2.0wt%以下とYを0.0005wt%以上1.0wt%以下とレアアースを0.0005wt%以上1.0wt%以下をそれぞれ含み、残部実質的にSnからなることを特徴とする酸化物接合用はんだ合金。
  3. Mg:0.03〜0.2wt%であることを特徴とする請求項1、2に記載の酸化物接合用はんだ合金。
  4. Y:0.001〜0.05wt%であることを特徴とする請求項1、2に記載の酸化物接合用はんだ合金。
  5. レアアース:0.001〜0.05wt%であることを特徴とする請求項1、2に記載の酸化物接合用はんだ合金。
  6. レアアースは少なくともNd、Tb、Er、Dy、Gdから成ることを特徴とする請求項1、2に記載の酸化物接合用はんだ合金。
  7. ガラス接合用であることを特徴とする請求項1〜6記載の酸化物接合用はんだ合金。
  8. 請求項1〜6記載の酸化物接合用はんだ合金で接合されてなることを特徴とする酸化物接合体。
  9. 請求項1〜6記載の酸化物接合用はんだ合金でガラスが接合されてなることを特徴とする酸化物接合体。
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