JP2011244263A - 画像印字装置、画像印字方法及びプログラム - Google Patents

画像印字装置、画像印字方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像の全面に対し補間ないし間引き処理を行うと、画素の存在する領域(印字領域)と画素の存在しない領域(紙の地色の領域)との境界長さが増してしまったり、画像内のテクスチャが崩れてしまうという問題が生じ得た。
【解決手段】画像に遷移領域を設け、遷移領域のみを対象として補間ないし間引き処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像の微細な拡大/縮小処理に関する。
画像印字装置(プリンタ)には様々な印字方式が存在する。例えば、熱と圧力を利用してトナーを記録媒体(例えば、紙)に定着させる電子写真方式の場合、熱と圧力をかけられた紙は、わずかであるが伸張又は収縮してしまう。紙が伸縮すればその分だけ印字された画像も伸縮することになるが、紙の伸縮は最初の定着において最も顕著に生じる。そのため、紙の両面に印刷する場合には、最初の定着によって印字された表面の画像と2回目の定着によって印字された裏面の画像とでそのサイズがわずかに異なることになる。印字精度が重用視される分野においては、このわずかなサイズ差を補正することが求められる。
紙の伸縮に伴って生じるこのような画像のサイズ差を補正する手段としては様々な方法が知られている。
例えば、上述の電子写真方式の場合、ポリゴンミラーを回転させてレーザ光の走査を行うので、レーザ描画の主走査方向の伸縮に対しては、画素クロックの発振周波数を調整して補正することができる。また、副走査方向の伸縮に対しては、ポリゴンミラーの回転速度を変更することにより走査密度を変更して補正することができる。
この場合において、感光体ドラム上に1画素1画素の大きさを正確に等しく描画する為にはポリゴンミラーの回転が高精度で安定している必要がある。両面印刷時の副走査方向の伸縮に対応するべく、紙の表面の印字後にポリゴンミラーの回転速度を変更する場合、その回転速度が安定するまで、一定の時間間隔をあけなければならない。そのため、ポリゴンミラーの回転速度を調整することによる副走査方向の伸縮の補正は、印字パフォーマンスの低下を生じさせる。生産性が重視され、高速での印字を維持し続けることが要求される画像印字装置においては、ポリゴンミラーの回転速度の変更による副走査方向の伸縮補正は望ましくないといえる。
上述のような印字機構側で描画密度を調整する方法以外に、画像データ自体を紙の伸縮に応じて調整する方法がある。すなわち、画素を間引いて画像サイズを縮小する、あるいは画素を補間(挿入)して画像サイズを拡大する方法である。例えば、主走査方向と副走査方向がそれぞれ1000×1000の画像データに対して、画素を間引いて1000×990に、あるいは画素を補間(挿入)して1000×1010の画像データに変換したりするわけである。このように、表面の印字の際に生じてしまった画像の伸縮を相殺するように拡大/縮小した新たな画像データを生成することで、見た目が同じサイズの画像を両面に印字することが可能となる。
このような紙の伸縮に応じて画像データ自体を補正する手法は、印字機構上のパフォーマンスの低下をもたらさない点で望ましい。そして、多値画像データに対し線形補間等の補間処理によって拡大縮小する補正処理を行い、それを多階調出力装置(例えば、ディスプレイ)で出力する場合であれば、補正による画像の劣化を肉眼で把握することは困難である。
しかしながら、補正された画像データを紙に印字出力する場合においては、画像データは多値画像データから二値画像データに変換されており、補間ないし間引かれた画素値もまた二値であることから、画像の劣化が肉眼で容易に把握できてしまう。
すなわち、二値画像データにおけるテクスチャは、多値画像データよりも画素列の補間ないし間引きの影響を受けやすく、縦又は横方向において同じ座標で画素列を補間或いは間引きすると濃度の変化として容易に認識されてしまう。また、補間或いは間引きする画素列の座標とテクスチャの細線の座標が一致した場合には、画素幅が一画素分増減し、結果、細線が太線に変化又は消失するといった現象が発生してしまう。さらに、網点等のテクスチャの大きさが、同一ライン上に並ぶ形で変化を起こすと、濃度変化として容易に把握されてしまう。そこで、二値画像データの補正処理においては、例えば、特許文献1に示されるように画素の挿入位置ないし間引き位置をランダムに変動させることで、局所的な濃度変化の抑制が図られている。
特開昭61−206065号公報
ところが、特許文献1の方法を用いて画像の全面に対し補間ないし間引き処理を行うと、画素の存在する領域(印字領域)と画素の存在しない領域(紙の地色の領域)との境界長さが増してしまったり、画像内のテクスチャが崩れてしまうという問題が生じ得た。図13は、画像の全面に対して画素をランダムに補間した場合の一例を示す図である。丸で示される箇所が挿入された画素を示している。1301は、挿入された画素によって画素の存在する領域と画素の存在しない領域の境界に段差が生じて、境界長さが増してしまった状態を示している。1302は、縦4画素×横4画素の正方形で表されるはずのテクスチャの形状が画素の挿入によって大きく崩れてしまっている状態を示している。
境界長さが増すという問題は、電子写真方式の画像印字装置においては、トナー付着領域と非トナー付着領域との境界長さが増すことを意味し、これがトナー付着性の安定度を下げ、トナーの飛び散りという問題を生じさせる。また、テクスチャの形状の崩れは、画像のがさつき感を生む原因となる。
本発明に係る画像印字装置は、記録媒体の両面に画像を印字可能な印字機構と、前記記録媒体の裏面に印字される前記画像のサイズを補正する画像補正手段と、を備え、前記画像補正手段は、前記印字機構の副走査方向に連続する画素列で構成された複数の遷移領域について画素の挿抜処理を行うことにより前記画像のサイズを補正することを特徴とする。
本発明によれば、紙などの記録媒体の伸縮に応じた画像サイズの補正(拡大縮小)処理に伴う上述の問題の発生を最小限に抑えた画像印字装置を提供することができる。
実施形態1に係る画像印字装置の構成の一例を示す図である。 画像サイズを紙の伸縮に応じて補正する処理の流れを示すフローチャートである。 間引き処理を行った画像データの一例を示す図である。 補間処理を行った画像データの一例を示す図である。 本発明の補間処理がテクスチャの形状に与える影響を示した図である。 補正係数を自動で算出する処理の流れを示すフローチャートである。 タイムカウントの開始からT4の取得までの時間の流れを表した図である。 遷移領域の位置を相互にずらして設けた状態を示す図である。 複数回の多重描画走査によって画像を形成する画像印字装置の構成を示す図である。 実施形態3に係る画像補正部の内部構成の一例を示す図である。 実施形態4に係る画像印字装置の構成の一例を示した図である。 実施形態5に係る遅延処理を行った結果の一例を示す図である。 従来技術において、画像の全面に対して画素をランダムに補間した場合の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る画像印字装置の構成の一例を示す図である。ここでは、電子写真方式の画像印字装置を示しているが、これに限るものではない。印刷することによって紙などの記録媒体に伸縮を生じさせるような印字方式の画像印字装置には、本発明は等しく有用である。また、記録媒体も紙に限られず、印刷により伸縮を生じるものであればよい。
100は印字機構を示しており、光学走査描画機構101、感光体ドラム102、定着機構103を備えている。印字機構100内の矢印で示された部分は、紙の搬送路であり、110は通常(表面)搬送路、111は裏面搬送路をそれぞれ示している。印字機構100は、光学走査描画機構101によって感光体ドラム102上に光学潜像を生成し、生成された光学潜像を帯電したトナーによって現像する。感光体ドラム102上のトナー像は、給紙トレイ105から取り込まれて通常搬送路110を搬送されてきた紙に転写され、定着機構103において熱と圧力で定着される。トナーの定着を終えた紙は、印字モードが片面印字の場合はそのまま排紙トレイ106に出力される。一方、両面印字の場合は定着機構103を通過した後、紙は裏面搬送路111に搬送される。裏面搬送路111上にはスイッチバック機構112が存在し、そこで紙の裏面が感光体ドラム102側となるように向きを変えられて再び通常搬送路110に戻る。そして、紙の裏面側に対し、光学潜像の生成、トナー現像、転写、定着過程が繰り返され、裏面への印字を終えた紙は排紙トレイ106に出力される。なお、本明細書において「表面」とは、記録媒体の最初に印字される側の面を意味し、「裏面」とは同一記録媒体におけるその反対側の面を意味するものとする。
104は紙を検出する紙検出センサである。紙検出センサは実施形態2において使用する。
200は画像生成部であり、不図示の外部機器や各種画像入力手段から入力された画像データを印字機構100で処理可能な画像データに変換する処理を行う。具体的には、PC等からの描画情報(ページ記述言語で書かれたPDLデータ)をレンダリングしてビットマップ形式の画像データを生成したり、スキャナ等から入力された多値画像データを2値画像データに変換したりする処理を行う。
300は画像補正部であり、画像生成部200で生成された画像データを紙の伸縮率に応じた適正なサイズに補正する処理を行う。画像補正部300における処理については後述する。
301はユーザインタフェースである。ユーザは、このユーザインタフェース301を介して、予めテスト印刷等によって把握した紙の伸縮率(例えば、99.5%に縮小など)を入力したち、或いは、印字モード(片面印字又は両面印字など)を選択したりする。すなわち、ユーザインタフェース301は、伸縮率設定手段や印字モード選択手段として機能する。
302は、遷移領域設定部である。ここには、画像補正部300での補間又は間引き処理の対象となる遷移領域、すなわち、画素の挿抜処理の対象となる、副走査方向に連続する画素列のライン数を規定した値(例えば、15)が設定される。
303は、遷移領域設定部302に設定されたライン数に合致した範囲の疑似乱数を発生する疑似乱数生成部である。たとえば、設定値として15(ライン)が遷移領域設定部302に保持されている場合は、0〜14の計15個の擬似乱数値を発生させる。この疑似乱数は画素の補間(挿入)ないし間引きを行う座標を拡散させる為に使用される。この場合において、一つの遷移領域において同じ主走査座標の箇所に複数回の補間ないし間引きが生じないように、各遷移領域の主走査座標で同じ擬似乱数値を維持し続ける必要がある。よって、擬似乱数値を維持するための手段として主走査方向の画素数と同じ数の擬似乱数値を維持可能な擬似乱数値保持部304が設けられる。
305〜307は、それぞれ先読みラインバッファ、ラインバッファ、遅延ラインバッファであり、1画素×1列分の画像データを格納するためのメモリエリアである。ラインバッファ306を基準として、先読みラインバッファ305は1列分進んだ画素列の画像データを格納し、遅延ラインバッファ307は1列分遅れた画素列の画像データを格納する。上述の擬似乱数値保持部304は、各ラインバッファ305〜307における画像データのシフトに対応してリングバッファとして機能する。そして、擬似乱数値保持部304は、一つの遷移領域に対する補間又は間引き処理が完了すると、保持している擬似乱数値の更新を行い、次の遷移領域に対する補間又は間引き処理に備える。なお、擬似乱数値保持部304及び各ラインバッファ305〜307は不図示の画素クロック信号で駆動する。
308は補正係数設定部であり、画素の挿抜処理の対象となる遷移領域をどの程度設けるかを決定する値(補正係数)を算出し設定する処理を行う。実施形態1の場合は、ユーザインタフェース301に入力された伸縮率の逆数を算出することにより補正係数を得るようにしている。例えば、ユーザによる入力が上述のようなパーセント表記でなされる場合には、以下の式によって算出可能である。
補正係数 =|100/(100−k)|
ここで、kは、ユーザインタフェース301を介して入力された入力値である。例えば、入力値kが99.5(0.5%収縮)の場合には、”200”が補正係数として算出される。入力値kが101(1.0%伸張)であった場合には、”−100”の絶対値である”100”が 補正係数として算出される。算出された値の大きさによって1ページ当りの遷移領域の数が決まり、値が大きいほど遷移領域の数が少なくなる(つまり、遷移領域同士の間隔が大きくなる)ことになる。なお、絶対値を取る前の正負の情報は、画素を補間するのか間引くのかを決する指標として使用するため別途メモリ(不図示)に保持される。
311は遷移領域ダウンカウンタであり、遷移領域設定部302に設定された値(ライン数)から主走査同期信号401のタイミングで1ライン分の処理が完了する毎に1ずつ減数カウントする。
312は比較器であり、遷移領域ダウンカウンタ311の出力値と擬似乱数値保持部304に保持されている擬似乱数値とを順次比較し、いずれの値が大きいかを判定する。
313は副走査ラインカウンタであり、補正係数設定部308に設定された補正係数の値から走査線の数ずつ減数カウントする。具体的には、光学走査描画機構101内の不図示のレーザ光源がシングルビームの場合には1ずつ減数カウントされ、同時に複数のビームで走査可能なマルチビームの場合にはそのビーム数に応じて減数カウントされる。
減数カウントの結果、値がゼロクリアとなると改めて補正係数設定部308に設定された補正係数の値をリロードする。
314〜316は信号選択器(セレクタ)である。信号選択器314は、先読みラインバッファ305又はラインバッファ306に保持された画素値を比較器312の比較結果に応じて選択して出力する。信号選択器315は、ラインバッファ306又は遅延ラインバッファ307に保持された画素値を比較器312の比較結果に応じて選択して出力する。信号選択器316は、補正係数設定部308での補正係数の算出時に得た正負の情報に従い、信号選択器314或いは信号選択器315の出力値を1画素毎に出力する。ここで、絶対値を取る前の数値の符号が正の場合には信号選択器315の出力値を選択して出力する。これは画素を挿入して拡大する補間処理を行うことを意味する。一方、絶対値を取る前の数値の符号が負の場合には信号選択器314の出力値を選択して出力する。これは画素を間引いて縮小する間引き処理を行うことを意味する。
400は画像生成部200で生成された画像データの画像信号であり、先読みラインバッファ305、ラインバッファ306、遅延ラインバッファ307に入力される。
401は主走査の同期信号であり、遷移領域ダウンカウンタ311及び副走査ラインカウンタ313に入力され、両カウンタにおける計数手段として使用される。
なお、図1では図示していないが、上述の各部を統括的に制御するCPUのほか、OSやアプリケーションプログラムとその実行結果等を記憶するメモリなども画像印字装置は備えている。
図2は、本実施形態に係る画像印字装置において両面印字処理を行う場合の画像補正部300における処理、すなわち、画像サイズを紙の伸縮に応じて補正する処理の流れを示すフローチャートである。以下、本フローチャートに沿って、画像補正部300における処理の詳細について説明するが、本フローチャートで示される処理の前には、当然のことながら紙の表面の印字処理を終えている必要がある。そこで、前提となる表面の印字処理について簡単に説明する。
まず、画像印字装置では、両面印字処理を実行するに先立ち、紙の伸縮率に応じた補正係数の設定、印字モードの選択の各処理がなされている必要がある。具体的には、ユーザが、テスト印刷等によって予め把握した紙の伸縮率をユーザインタフェース301を介して入力すると、入力された値から補正係数設定部308が前述の補正係数を算出し設定する。そして、ユーザインタフェース301を介してユーザが両面印字の印字モードを選択すると、画像印字装置は、両面印字のための初期化処理(擬似乱数発生部303で発生した擬似乱数値を擬似乱数値保持部304に格納等)を行う。
そして、以上のような初期化処理を終えると、画像印字装置は画像生成部200において、印字機構100で処理可能なビットマップ形式の画像データを生成する。生成された画像データは、印字機構100によってまず紙の表面に印字され、続いて裏面搬送路111を経由して紙の裏面に印字する状態へと進む。
以上のような処理が、裏面に印字する処理の前段階の処理として完了している。
裏面の印字処理の段階に入ると、まず、ステップ201において、CPUは、補正係数設定部308に設定されている補正係数の値を副走査ラインカウンタ313にロードする。
続いて、ステップ202において、CPUは、ロードされた補正係数の値の減数カウントを開始する。減数カウントは、主走査同期信号401に従ってなされる。
ステップ203において、CPUは、副走査ラインカウンタ313の値がゼロクリアされたかどうかを判定する。ゼロクリアされていない間はステップ222に進み、ゼロクリアされるとステップ204に進む。
ステップ222において、信号選択器316は、ラインバッファ306で保持された画素値を選択して出力する。すなわち、副走査ラインカウンタ313の値がゼロクリアされるまでの間は、補正処理の対象となる遷移領域ではない通常の領域であるので、画素の挿抜処理を行うことなく本来の画素値がそのまま出力される。
一方、ステップ204において、CPUは、ゼロクリアされた副走査ラインカウンタ313に、補正係数設定部308の設定値をリロードする。リロードを終えるとステップ205に進む。
ステップ205において、CPUは、補正係数の算出時に得られメモリに保持されている正負の情報を参照して、信号選択器316でいずれの信号を選択するかを設定する。もし、正であれば信号選択器316において信号選択器315の出力値を選択するように設定し、ステップ214(補間処理)に進む。一方、負であれば信号選択器316において信号選択器314の出力値を選択するように設定し、ステップ206(間引き処理)に進む。
ステップ206において、CPUは、遷移領域設定部302に設定された値(遷移領域を画定するライン数)を遷移領域ダウンカウンタ311にロードする。
ステップ207において、CPUは、遷移領域ダウンカウンタ311にロードされた設定値から1を減数カウントする。減数カウントは、主走査同期信号401に従ってなされる。
ステップ208において、比較器312は、遷移領域ダウンカウンタ311の出力値と擬似乱数値保持部304に保持されている擬似乱数値とを比較する。遷移領域ダウンカウンタ311の出力値の方が擬似乱数値よりも大きい場合にはステップ210に進み、擬似乱数値よりも小さい場合にはステップ209に進む。当然のことながら、遷移領域ダウンカウンタ311の出力値はカウント毎に小さくなっていくので、この比較処理において次第に擬似乱数値が遷移領域ダウンカウンタ311の出力値を上回る確率が高まっていくことになる。
ステップ209において、信号選択器314は、先読みラインバッファ305の出力を選択する。これにより先読みラインバッファ305の出力が信号選択器316に入力される。
一方、ステップ210において、信号選択器314は、ラインバッファ306の出力を選択する。これによりラインバッファ306の出力が信号選択器316に入力される。
ステップ211において、CPUは、1ライン分の間引き処理が終了したかどうかを判定する。終了していればステップ212に進む。終了していなければステップ208に戻り、1ライン分が終了するまでステップ208〜ステップ210を繰り返す。
ステップ212において、CPUは、遷移領域に対する間引き処理が完了したかどうか、つまり、遷移領域ダウンカウンタ311の値がゼロクリアされたかどうかを判定する。ゼロクリアされていれば、ステップ213に進む。遷移領域を構成するすべてのラインに対する処理が完了していない場合はステップ206に戻り、完了するまでステップ207〜ステップ211を繰り返す。
以上のような処理によって、信号選択器316には、先読みラインバッファ305又はラインバッファ306に保持されたいずれかの画素値が、選択的に1画素毎に入力される。そして、次第に擬似乱数値の方が大きい確率が高まっていくことで、遷移領域において1ライン分の画像データが間引かれることになる。そして、遷移領域についての間引き処理が完了すると、ステップ213に進む。
ステップ213において、CPUは、擬似乱数値保持部304に保持された擬似乱数値を更新し、次の遷移領域に対する間引き処理に備える。
ここで、図3は、間引き処理を行った画像データの一例を示す図である。31は、補正係数設定部308に設定された補正係数によって画定される、遷移領域の間隔を示している。32は遷移領域を示している。33は間引き処理後の遷移領域の一部を拡大した図であり、34は間引き処理前の遷移領域の一部を拡大した図である。遷移領域34から、遷移領域設定部302に設定されたライン数の値が7であったことがわかる。また、遷移領域33から、間引き処理によって1ライン分の画素が間引かれて6ラインになっていることが分かる。そして、35は、間引き後の遷移領域の1ライン目において、先読みラインバッファ305の出力が選択された画素を示している。36は、間引き後の遷移領域の6ライン目において、先読みラインバッファ305の出力が選択された画素を示している。この図から明らかなように、遷移領域の始めの方ほど、遷移領域ダウンカウンタ311の出力値が擬似乱数値を上回っている割合が高いため、多くの画素がラインバッファ306の出力値となる。そして、間引き処理が進み、遷移領域の終わりに近づくに従い擬似乱数値が遷移領域ダウンカウンタ311の出力値を上回る割合が高くなり、多くの画素が先読みラインバッファ305の出力値となる。
遷移領域に対する間引き処理が完了すると、ステップ223において、CPUは、1頁分の画像データのすべてについて画像補正部300における処理がなされたかどうかを判定する。未処理の画像データが残っている場合はステップ202に戻り、次の遷移領域に対する間引き処理等を行う。なお、最初の遷移領域に対する間引き処理完了後(すなわち2ループ目以降)にラインバッファ306に格納される画素列のデータは、間引き処理を行っていなければ格納されたであろう画素列よりも一列先の画素列のデータとなる。そして、先読みラインバッファ305にはそれよりも更に一列先の画素列のデータが格納される。
このようにして、1頁分の画像データのうち所定の数の遷移領域に対してのみ間引き処理が実行される。
同様にして、ステップ214以下では補間処理が実行される。
まず、遷移領域のロード処理がなされ(ステップ214)、ロードされた設定値から1を減数カウントし(ステップ215)、遷移領域ダウンカウンタ311の出力値と擬似乱数値保持部304に保持された擬似乱数値との比較処理がなされる(ステップ216)。そして、比較の結果、遷移領域ダウンカウンタ311の出力値の方が大きい場合には、ステップ218で信号選択器315はラインバッファ306の出力を選択する。遷移領域ダウンカウンタ311の出力値の方が小さい場合には、ステップ217で信号選択器315は、遅延ラインバッファ307の出力を選択する。そして、それぞれの出力値が信号選択器316に入力される。
ステップ219において、CPUは、1ライン分の補間処理が終了したかどうかを判定する。終了していればステップ220に進む。終了していなければステップ216に戻り、1ライン分が終了するまでステップ216〜ステップ218を繰り返す。
ステップ220において、CPUは、遷移領域についての補間処理が完了したかどうか、具体的には、遷移領域ダウンカウンタ311の値がゼロクリアされたかどうかを判定する。ゼロクリアされていれば、ステップ221に進む。遷移領域を構成するすべてのラインに対する処理が完了していない場合はステップ215に戻り、完了するまでステップ215〜ステップ219の処理を繰り返す。
以上のような処理によって、信号選択器316には、ラインバッファ306又は遅延ラインバッファ307に保持されたいずれかの画素値が、選択的に1画素毎に入力される。そして、次第に擬似乱数値の方が大きい確率が高まっていくことで、遷移領域において1ライン分の画像データが挿入されることになる。そして、遷移領域についての補間処理が完了すると、ステップ221に進む。
ステップ221において、CPUは、擬似乱数値保持部304に保持された擬似乱数値を更新し、次の遷移領域に対する補間処理に備える。
ここで、図4は、補間処理を行った画像データの一例を示す図である。41は、補正係数設定部308に設定された補正係数によって画定される遷移領域の間隔を示している。42は、遷移領域設定部302に設定されたライン数の値が5であった場合の補間処理後の遷移領域を示しており、補間処理により1ライン分の画素が挿入されて6ラインとなっている。43は補間処理によって挿入された画素を示している。
遷移領域に対する補間処理が完了すると、ステップ223において、CPUは、1頁分の画像データのすべてについて画像補正部300における処理がなされたかどうかを判定する。未処理の画像データが残っている場合はステップ202に戻り、次の遷移領域に対する補間処理等を行う。なお、最初の遷移領域に対する補間処理完了後(すなわち2ループ目以降)にラインバッファ306に格納される画素列のデータは、補間処理を行っていなければ格納されたであろう画素列よりも一列後の画素列のデータとなる。
このようにして、画像データのうち所定の数の遷移領域に対してのみ画素を挿入する補間処理が実行される。
図5は、本発明の補間処理によるテクスチャの形状に与える影響を示した図である。51は、遷移領域内に存在するテクスチャを示しており、52は遷移領域外に存在するテクスチャを示している。
図5から分かるように、本発明によれば、遷移領域内のテクスチャについては画素が挿入されたことによってその形状が崩れてしまうものの、遷移領域外にあるテクスチャについてはその形状がまったく崩れない。また、遷移領域単位で擬似乱数を用い、画素の補間ないし間引きを行う座標を拡散しているため、境界の長さが増すという問題も起こらず、結果的に画像全体のがさつき感も抑えられる。
[実施形態2]
実施形態1においては、ユーザインタフェース301を介してユーザが入力した紙の伸縮率に基づいて補正係数を算出していた。次に、通常搬送路110に設けられた紙検出センサ104を用いて、自動で補正係数を算出する態様を実施形態2として説明する。
図1において明らかなように、紙検出センサ104は、スイッチバック機構112以降の裏面搬送路111と通常搬送路110との合流点と、トナー画像が転写される感光体ドラム102との間に存在している。この紙検出センサ104を用いて、紙の表面の印字に要する時間と裏面の印字に要する時間とを計測することにより補正係数を自動で算出する。
図6は、補正係数を自動で算出する処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ601において、CPUは、ユーザからのオートキャリブレーションの開始指示を受けて、図1の給紙トレイ105から紙を1枚取り出して通常搬送路110に紙を搬送する。また、開始指示に併せて不図示の時間計測手段によるタイムカウントを開始する。
ステップ602において、CPUは、紙検出センサ104で紙が検出されたかどうかを判定する。紙が検出されるとステップ603に進む。
ステップ603において、CPUは、オートキャリブレーションの開始指示(タイムカウント開始)から紙の検出までの時間(T1)を時間計測手段から取得し、不図示のメモリ部に格納する。
ステップ604において、印字機構100は、紙の表面に対して印字処理を行う。
ステップ605において、CPUは、表面への印字処理が完了して、紙検出センサ104が紙を検出しなくなったかどうかを判定する。紙が検出されなくなったらステップ606に進む。
ステップ606において、CPUは、オートキャリブレーションの開始指示から紙の検出終了までの時間(T2)を時間計測手段から取得し、不図示のメモリ部に格納する。
ステップ607において、印字機構100は、表面の印字処理を終えた紙をスイッチバック機構112に送って紙の表と裏を反転させ、紙の裏面に印字可能な状態にして通常搬送路110へと紙を再度送る。
ステップ608において、CPUは、紙検出センサ104で紙が検出されたかどうかを判定する。紙が検出されるとステップ609に進む。
ステップ609において、CPUは、オートキャリブレーションの開始指示から紙の検出までの時間(T3)を時間計測手段から取得し、不図示のメモリ部に格納する。
ステップ610において、印字機構100は、紙の裏面に対して印字処理を行う。
ステップ611において、CPUは、裏面への印字処理が完了して、紙検出センサ104が紙を検出しなくなったかどうかを判定する。紙が検出されなくなったらステップ612に進む。
ステップ612において、CPUは、オートキャリブレーションの開始指示から紙の検出終了までの時間(T4)を時間計測手段から取得し、不図示のメモリ部に格納する。
ステップ613において、補正係数設定部308は、画素の挿抜処理の対象となる遷移領域をどの程度設けるかを決定する値(補正係数)を算出する。
具体的には、メモリ部に格納されたT1〜T4を取得し、これを以下の式に当てはめることにより補正係数を算出する。
補正係数 =|1/(1−(T2−T1)/(T4−T3))|
図7は、タイムカウントの開始からT4の取得までを時系列に表した図であり、この図では、T1が1.00sec、T2が10.00sec、T3が11.00sec、T4が19.94secとなっている。図7に示すT1〜T4の値を上記の式にあてはめると、”−149”の絶対値である”149”が補正係数として算出される。この数値が大きいほど遷移領域の数が少なくなるのは、実施形態1と同様である。
ステップ614において、CPUは、算出された補正係数を補正係数設定部308に設定し、併せて、絶対値を取る前の正負の情報を、画素を補間するのか間引くのかを決する指標として使用するため別途メモリに保持する。
なお、補正係数を自動算出するためのテスト印刷を複数枚の紙を用いて行い、それらの平均値を取って補正係数を算出するようにしてもよい。
このような処理を、キャリブレーション印刷時ないし通常印刷時のバックグラウンドにて実施することによって、補正係数を自動で算出することができる。
[実施形態3]
印字機構によっては、一回の描画走査では出力物の印字濃度が不足するために、画像の形成を複数回の描画走査の重畳によって実現するものがある。また、印字密度が1000dpiを超えると画素サイズが25.4μmよりも小さくなって、紙の位置精度によっては画素の描画位置が入れ替わってしまうことから、多重走査によって描画位置を平準化させる印字機構もある。このように多重描画走査によって紙に画像を形成する場合においても、1回目の描画走査で形成された画像と2回目以降の描画走査で形成された画像との間でそのサイズに違いが生じてしまう。そこで画像サイズを補正する処理が必要となるが、紙の同一面において複数回の描画走査を行う場合には、遷移領域の位置を各描画走査で異ならせた方がより視覚的に良好な結果を得ることができる。
実施形態3では、描画走査毎に画像補正部300を設け、2回目以降の描画走査時における遷移領域の開始位置にオフセットをかけて位相をずらすことで遷移領域の位置を各描画走査で異ならせるようにする。
図8は、3回の多重描画走査によって画像を形成する画像印字装置の構成を示す図である。実施形態1の図1と異なるのは、紙の伸縮率に応じて画像データを適正なサイズに補正する画像補正部を、300−1、300−2、300−3の計3つ備えている点である。なお、300−1は1回目の描画走査で使用する画像データを、300−2は2回目の描画走査で使用する画像データを、300−3は3回目の描画走査で使用する画像データを、それぞれ生成するものとする。当然のことながら、多重描画走査を行う回数によってこの構成は変わり得るのであって、N回の多重描画走査によって画像を形成する場合には、画像補正部300をN個設ければよい。
図9は、2回目の描画走査のための画像補正部300−2及び3回目の描画走査のための画像補正部300−3の内部構成の一部を示す図である。図1の画像補正部300と異なり、補正係数設定部308と並列にオフセットレジスタ320が設けられている。オフセットレジスタ320には、最初の遷移領域を任意のライン数分ずらすため、補正係数設定部308に設定された値よりも小さな値が設定される。また、2回目の描画走査のための画像補正部300−2と3回目の描画走査のための画像補正部300−3とでは、それぞれ異なる値がオフセットレジスタ320に設定される。そうすることで、2回目の描画走査と3回目の描画走査との間でも、遷移領域が重なることがない。そして、描画開始時の初期値として、各画像補正部(300−1、300−2、300−3)の副走査ラインカウンタ313に各オフセットレジスタ320の値がロードされる。ロードされた初期値が減数カウントによって0になると、以後は、副走査ラインカウンタ313には補正係数設定部308に設定された値がリロードされる。
図10は、本実施形態に係る画像印字装置により3回の描画走査で画像の形成を行う場合に、各描画走査で遷移領域が相互にずれる様子を示している。1000が遷移領域を示しており、1001が1回目の描画走査、1002が2回目の描画走査、1003が3回目の描画走査をそれぞれ示している。図10において明らかなように、各描画走査において遷移領域の間隔は同じであるが、それぞれの最初の遷移領域の開始位置が異なるため、結果的に1回目、2回目、3回目の各描画走査において、遷移領域の位置は互いに重ならず、相互にずれている。
このように、画像の形成を複数回の描画走査の重畳によって実現する印字機構を備えた画像印字装置において、補正処理の対象となる遷移領域の位置を描画走査毎に変えることによって、遷移領域において生じるテクスチャの崩れ等を分散させることができる。
[実施形態4]
カラー印刷においてはいくつかの原色および黒の色顔料を用いて印字処理を行う。例えば、電子写真方式のカラー画像印字装置においては、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色のトナーが同時に紙上に転写されるので、同じ面内においては紙の伸縮の影響は無い。しかし、両面に印字する場合においては、単色印刷と同様に紙伸縮の影響を受ける。
各色の処理系のそれぞれにおいて実施形態1で示した補正系を組み込めばこの問題は解決されるが、遷移領域の位置が同一の場合、微細なテクスチャの崩れがすべての色の同一の領域で生じ、特定の領域において画像のがさつき感が把握されやすくなるおそれがある。
そこで、実施形態4では、色毎に遷移領域の位置を変えることによって、特定の領域における画像のがさつき感を把握されにくくした画像印字装置について説明する。
図11は、本実施形態に係る画像印字装置の構成の一例を示した図である。
画像生成部200では、色毎に異なった画像データが生成され、それぞれの色の画像データに対応した画像補正部(300―C、300−M、300−Y、300−K)が設けられている。そして、印字機構100においても、色毎に光学走査描画機構(101−C、101−M、101−Y、101−K)が設けられ、一括して紙に印字される。このように、カラー画像の印刷時には使用する色の数の画像データ、画像補正部300及び、光学走査描画機構101を設け、色毎に遷移領域の位置をずらすようにして裏面の印字が実行される。色毎に遷移領域の位置をずらすには、実施形態3において説明した手法を適用することで実現可能である。すなわち、画像補正部300―C、300−M、300−Y、300−Kのそれぞれにおいて補正係数設定部308と並列にオフセットレジスタ320を設け、各画像補正部のオフセットレジスタ320にそれぞれ異なる値を設定すればよい。これにより、各色の描画走査の間で遷移領域が重なることなく補正処理を行うことができる。
[実施形態5]
同時に複数のビームで走査可能なマルチビームのレーザ光源を印字機構に用いた場合、帯状に照射された複数のレーザによって同時に描画走査が行われる。このようなマルチビームを採用した印字機構においては、同時に走査される帯状のライン内での画素間隔は安定性が高い。一方で、紙搬送や走査位置の安定性の問題から、帯状のラインの繋ぎ目となる部分の画素間隔は安定性が相対的に悪くなってしまう。例えば、走査位置の安定性については、ポリゴンミラーにおける各ポリゴンの鏡面の製造公差による傾斜の差によって各走査の間隔がポリゴン面数の周期で変動することが知られている。
上述のような特徴があるマルチビームのレーザ光源を採用した印字機構において実施形態1の技術をそのまま適用すると、遷移領域が帯状のラインの繋ぎ目となる部分にかかったときに想定を上回る画素ずれが生じ、画質劣化が認識されやすくなるおそれがある。
そこで、同時に走査される帯状のライン内(マルチビームの幅内)に常に遷移領域が収まるように遷移領域の開始位置をずらす態様を実施形態5として説明する。
本実施形態では、遷移領域の開始位置をずらすために、遷移領域開始の判定ロジックに条件を付加する。すなわち、実施形態1では、画像補正部300は副走査ラインカウンタ313の出力値がゼロクリアされると直ちに遷移領域が開始する構成になっていたが、本実施形態では、これに遅延処理を加えることで、遷移領域の開始位置を調整する。具体的には、画像情報の読み出し走査における副走査座標情報に対しM進カウンタで剰余をとり、副走査ラインカウンタ313の値がゼロクリアされ、かつM進カウンタの出力値が0になったときに遷移領域が開始するように、画像補正部300を構成する。ここで、Mは同時に走査可能なマルチビームのビーム数であり、また、画像情報読み出し走査と印字機構の光学走査は同期しているものとする。
上述のような画像補正部300を構成するには、例えば、順次変化していく副走査ラインカウンタ313の出力値が0になったときに値が設定されるようなフリップフロップを遷移領域ダウンカウンタ311との間に設ける。そして、該フリップフロップの出力値とM進カウンタの出力値との論理積(AND)を取った値が遷移領域ダウンカウンタ311に入力されるように構成すれば良い。この際、フリップフロップが、条件成立後(つまり、AND回路への入力値が共に0になったとき)にM進カウンタの出力でクリアされるようにする。
このような構成により、副走査ラインカウンタ313の出力値が0になっても、M進カウンタの出力値が0にならないと遷移領域ダウンカウンタ311に遷移領域設定部302の設定値がロードされないので、その分だけ遷移領域の開始位置がずれることになる。そして、遷移領域設定部302の設定値(ライン数)が、Mよりも小さい値である限り、遷移領域はマルチビームの幅内に常に収まることになる。
図12は、上述の遅延処理を行った結果の一例を示す図である。1201は、帯状に照射されたレーザによるマルチビームを示しており、1202は、本実施形態に係る遅延処理を行わない場合の本来の遷移領域の位置を示している。1203は、遅延処理の結果、遷移領域の開始位置がずれた様子を示している。
以上のとおり、実施形態5の方法によれば、マルチビームのレーザ光源を印字機構に用いた場合に、遷移領域を同時に走査される帯状のライン内に常に収めることができるので、実施形態1に比べて画素間隔の安定性をよくすることができる。
[実施形態6]
電子写真方式の画像印字装置においては、一括してトナーを定着させたときと複数回に分けてトナーを定着させたときとで、各色の顔料の混合度が変わって質感に差が出ることがある。そこで、特に透明色などの特色を使用する場合のモードとして、複数回定着モードを備えていたりする。このように、表面の保護、下地の平滑化、特殊効果等を目的として、紙の同一面において複数回の印字定着を行う印字機構を備えた画像印字装置が存在している。
上述のような印字機構の画像印字装置においては、1回目の描画走査で印字定着した画像と2回目以降の描画走査で印字定着した画像との間でそのサイズに違いが生じてしまう。このような場合にも、実施形態1或いは実施形態3において説明した手法を用いることによって、両面印字の場合と同様の問題の発生を極力抑えた画像サイズの補正処理が可能となる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100 印字機構
101 光学走査描画機構
102 感光体ドラム
103 定着機構
104 紙検出センサ
105 給紙トレイ
106 排紙トレイ
110 通常搬送路
111 裏面搬送路
112 スイッチバック機構
200 画像生成部
300 画像補正部
301 ユーザインタフェース
302 遷移領域設定部
303 疑似乱数発生部
304 擬似乱数値保持部
305 先読みラインバッファ
306 ラインバッファ
307 遅延ラインバッファ
308 補正係数設定部
311 遷移領域ダウンカウンタ
312 比較器
313 副走査ラインカウンタ
314 信号選択器
315 信号選択器
316 信号選択器
320 オフセットレジスタ
321 加算器
322 剰余演算器
400 画像信号
401 主走査の同期信号

Claims (10)

  1. 記録媒体の両面に画像を印字可能な印字機構と、
    前記記録媒体の裏面に印字される前記画像のサイズを補正する画像補正手段と、
    を備え、
    前記画像補正手段は、前記印字機構の副走査方向に連続する画素列で構成された複数の遷移領域について画素の挿抜処理を行うことにより前記画像のサイズを補正する
    ことを特徴とする画像印字装置。
  2. 前記画像補正手段は、
    前記複数の遷移領域の間隔を画定する補正係数を設定する補正係数設定手段と、
    前記遷移領域を構成する画素列の数を設定する遷移領域設定手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の画像印字装置。
  3. 印字に伴う前記記録媒体の伸縮率を設定する伸縮率設定手段をさらに備え、
    前記補正係数設定手段は、前記伸縮率設定手段で設定された伸縮率に応じた前記補正係数を算出して設定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像印字装置。
  4. 前記記録媒体の表面への印字に要する時間と前記記録媒体の裏面への印字に要する時間とを計測する計測手段をさらに備え、
    前記補正係数設定手段は、前記計測手段で計測された時間を用いて前記補正係数を算出して設定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像印字装置。
  5. N(N≧2)回の描画走査の重畳によって記録媒体に画像を印字する印字機構と、
    2回目以降の描画走査において前記記録媒体に印字される画像のサイズを補正するN個の画像補正手段と、
    を備え、
    前記画像補正手段は、前記印字機構の副走査方向に連続する画素列で構成された遷移領域について画素の挿抜処理を行うことにより前記画像のサイズを補正する
    ことを特徴とする画像印字装置。
  6. 前記画像補正手段は、前記遷移領域の位置を各描画走査で異ならせる手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の画像印字装置。
  7. 前記印字機構は、複数の色顔料を用いた色毎の描画走査によって記録媒体にカラー画像を印字可能であって、色毎に設けられ、
    前記画像補正手段は、色毎に設けられ、前記色毎の描画走査における遷移領域の位置を相互に異ならせる手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像印字装置。
  8. 前記印字機構は、同時に複数のビームで走査可能なマルチビームのレーザ光源を備え、
    前記画像補正手段は、前記遷移領域が前記マルチビームの幅内に収まるように、前記遷移領域の開始位置を調整する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像印字装置。
  9. 記録媒体の両面に画像を印字可能な印字機構を備えた画像印字装置における画像の印字方法において、
    前記記録媒体の裏面に印字される前記画像のサイズを補正するステップであって、前記印字機構の副走査方向に連続する画素列で構成された複数の遷移領域について画素の挿抜処理を行うことにより前記画像のサイズを補正するステップ
    を含むことを特徴とする画像の印字方法。
  10. コンピュータに、請求項9に記載の方法を実行させるためのプログラム。
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