JP2011243964A - 連結配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】分割精度が高く、分割後の各配線基板のバリや欠けの発生が低減され、全体形状が所望の形状に保たれた連結配線基板を提供する。
【解決手段】母基板2の主面上に、複数の配線基板領域3が縦横に配列され、配線基板領域3の境界領域に形成された分割溝4に沿って複数の分割孔6が列設された連結配線基板1であって、分割孔6が、有底の段孔である連結配線基板1。
【選択図】図3
【解決手段】母基板2の主面上に、複数の配線基板領域3が縦横に配列され、配線基板領域3の境界領域に形成された分割溝4に沿って複数の分割孔6が列設された連結配線基板1であって、分割孔6が、有底の段孔である連結配線基板1。
【選択図】図3
Description
本発明は、連結配線基板に係わり、より詳細には、各々が電子部品を搭載するための配線基板となる配線基板領域が、複数個連結して配列形成された、連結配線基板に関する。
従来、半導体素子等の電子部品を搭載するための配線基板は、例えば、セラミックス焼結体等から成る基板本体の表面に、金属粉末メタライズから成る配線導体が配設されて形成されている。
近年、電子装置の小型化の要求に伴い、配線基板のサイズも小型化が進んでいる。小サイズの配線基板を効率よく製作するため、例えば図1で示すような、いわゆる連結配線基板を分割して作製することが行われている。
連結配線基板は、広面積の母基板2の中央部に、配線基板となる配線基板領域3を縦横に複数個配列形成し、各配線基板領域3を区分する分割溝4を縦横に形成したものである。この分割溝4に沿って母基板2を分割することにより、複数の配線基板3を効率的に製造することが可能である。
連結配線基板は、広面積の母基板2の中央部に、配線基板となる配線基板領域3を縦横に複数個配列形成し、各配線基板領域3を区分する分割溝4を縦横に形成したものである。この分割溝4に沿って母基板2を分割することにより、複数の配線基板3を効率的に製造することが可能である。
しかしながら、分割溝4に沿って母基板2を分割しても、分割後の配線基板3の表面には、この分割溝4近傍の位置を中心として、バリや欠けが発生するという問題がある。配線基板3にバリや欠けが存在すると、この配線基板3に電子部品を搭載する際、実装位置の精度が低下するおそれがある。
例えば特許文献1では、チップキャリアと、その外周部の廃棄部との間にスリット(分割溝)を形成し、このスリット上に、封止用枠体部まで貫通せず、基板下底面に開口する端子用ホールを設けたチップキャリア用基板が開示されている(例えば特許文献1参照。)。
このように、分割溝(スリット)に沿って端子ホール等の孔を設けると、分割部分の接合強度が低下し、分割のために基板に加える力を低減できるため、分割精度を向上させることができる。
このように、分割溝(スリット)に沿って端子ホール等の孔を設けると、分割部分の接合強度が低下し、分割のために基板に加える力を低減できるため、分割精度を向上させることができる。
分割孔は、孔径を広く確保すると、分割部分の接合強度が低下し、分割のために基板に加える力を低減できるため、分割精度が高められ、分割時のバリや欠けの発生を減少させることが可能となる。
しかしながら、孔径の小さい分割孔を設けた場合、分割溝部分の接合強度が十分に低下しないため、基板を分割する際には強い力が必要となる。従って、基板上に分割孔を設けても、バリや欠けの発生が必ずしも抑制されないという問題がある。
一方、分割孔の孔内の体積が大きすぎると、孔部を中心として、その周辺の基板が反ったり収縮したりすることがあり、連結配線基板全体の形状が、所望に形状に保たれなくなるおそれがある。
しかしながら、孔径の小さい分割孔を設けた場合、分割溝部分の接合強度が十分に低下しないため、基板を分割する際には強い力が必要となる。従って、基板上に分割孔を設けても、バリや欠けの発生が必ずしも抑制されないという問題がある。
一方、分割孔の孔内の体積が大きすぎると、孔部を中心として、その周辺の基板が反ったり収縮したりすることがあり、連結配線基板全体の形状が、所望に形状に保たれなくなるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、分割精度に優れ、分割後の各配線基板のバリや欠けの発生が少なく、また焼成後の全体形状が所望の形状に保たれた連結配線基板の提供を目的としている。
本発明の連結配線基板は、母基板の主面上に、複数の配線基板領域が縦横に配列され、前記配線基板領域の境界領域に形成された分割溝に沿って複数の分割孔が列設された連結配線基板であって、前記分割孔が、有底の段孔であることを特徴とする。
前記分割孔が前記母基板の主面に対して開口する開口部の最長幅は、前記分割溝における底部の最長幅より広く形成されていることが好ましい。また、前記開口部の最長幅は、200μm以上500μm以下であることが好ましい。また、前記底部の最長幅は、前記開口部の最長幅の40%以上70%以下であることが好ましい。また、前記開口部から前記底部までの距離は、100μm以上300μm以下であることが好ましい。また、前記分割溝は、前記母基板の両主面上に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、分割溝に沿って、有底の段孔である分割孔を設けることで、分割精度を向上させることができ、分割後の各配線基板のバリや欠けの発生が少なく、また、焼成後の全体形状が所望の形状に保たれた連結配線基板とできる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の連結配線基板1の実施形態の一例を示す平面図である。
図1において、連結配線基板1は、これを主として構成する母基板2を有している。母基板2の一方の主面(図示面。以下、第1主面2Aと示す。)には、縦4個、横6個、計24個の配線基板領域3が配列されており、各配線基板領域3の境界領域には、縦方向の分割溝4aと、横方向の分割溝4bとからなる分割溝4が設けられている。また、第1主面2Aに形成された分割溝4a、4bと、母基板2を挟んで同位置となるように、この第1主面2Aとは反対側の主面である第2主面上2Bにも分割溝4a、4bが設けられている(図2及び図4参照。)。
両主面上に設けた分割溝4(4a、4b)に沿って母基板2を分割することにより、複数個の配線基板3(図2参照。)が形成されるようになっている。
図1において、連結配線基板1は、これを主として構成する母基板2を有している。母基板2の一方の主面(図示面。以下、第1主面2Aと示す。)には、縦4個、横6個、計24個の配線基板領域3が配列されており、各配線基板領域3の境界領域には、縦方向の分割溝4aと、横方向の分割溝4bとからなる分割溝4が設けられている。また、第1主面2Aに形成された分割溝4a、4bと、母基板2を挟んで同位置となるように、この第1主面2Aとは反対側の主面である第2主面上2Bにも分割溝4a、4bが設けられている(図2及び図4参照。)。
両主面上に設けた分割溝4(4a、4b)に沿って母基板2を分割することにより、複数個の配線基板3(図2参照。)が形成されるようになっている。
図3は、図1のA−A線断面の一部を示す断面図であり、図3中、2本の分割溝4bで挟まれた母基板2の領域が、一の配線基板領域3となっている。母基板2の第1主面2A(図中上側。)の中央部には、キャビティ5が形成されている(図2参照。)。キャビティ5は、その底面上に発光素子等のチップが搭載されるものであり、母基板2の壁面で囲まれた凹部として形成されている。
分割孔6は、このようなキャビティ5が形成される第1主面2Aとは反対側の主面である第2主面2Bに対して設けられており、各分割溝4a及び4bの線上に一定間隔を空けて設けられている(図4参照。)。
分割孔6は、例えば図3に示すように、分割溝4bを跨いで、第2主面2B側に開口させて設けられており、第1主面2A側に貫通しないようにして、母基板2の内部に底部6bを有する有底孔として設けられている。底部6bは、母基板2のうち、分割孔6内側の頂上部に現れた面によって形成されており、この底部6bと対向する部位が、開口部6aとなっている。
分割孔6は、例えば図3に示すように、分割溝4bを跨いで、第2主面2B側に開口させて設けられており、第1主面2A側に貫通しないようにして、母基板2の内部に底部6bを有する有底孔として設けられている。底部6bは、母基板2のうち、分割孔6内側の頂上部に現れた面によって形成されており、この底部6bと対向する部位が、開口部6aとなっている。
分割孔6は、図3に示すように、その断面が階段状に形成された段孔とされている。このようなものとすることで、開口部6aを広く確保できるため、分割部分の接合強度が低下する。従って、分割のために基板に加える力が低減され、基板の分割精度を向上させることができる。このため、分割時のバリや欠けの発生数を減少させることができる。また、開口部6aを広く確保しても、底部6bの幅を開口部6aの幅と同一に形成した場合と比較して、分割孔6内の体積増加が抑えられるため、焼成時における、分割孔6周辺の基板の変形が抑制され、全体の形状が所望の形状に保たれた連結配線基板1とすることができる。
分割孔6は、周面が階段状とされて、開口部6aの最長幅が底部6bの最長幅より広く形成されたものがよく、このようなものであれば、段数は一段であってもよく、または複数段であってもよい。なお、製造上の便宜の観点からは、一段以上二段以下であることが好ましい。
ここで、開口部6a及び底部6bの最長幅とは、開口部6a及び底部6bにおいて、一の端縁から対向側の端縁までが最も離れた箇所での各端縁間の距離をいう。
ここで、開口部6a及び底部6bの最長幅とは、開口部6a及び底部6bにおいて、一の端縁から対向側の端縁までが最も離れた箇所での各端縁間の距離をいう。
なお、分割孔6を形成する面は、必ずしも第2主面2Bである必要はなく、キャビティ5の形成面である、第1主面2Aに設けるようにしてもよく、また第1主面2A、第2主面2Bの両主面上に設けるようにしてもよい。
開口部6aの最長幅は、200μm以上500μm以下であることが好ましい。開口部6aの最長幅が200μm未満であると、分割部分の接合強度が十分に低下せず、分割精度を向上させる効果を十分に得られないため、配線基板にバリや欠けが発生するおそれがある。
一方、開口部6aの最長幅が500μmを超えると、焼成中に、分割孔6周辺の母基板2の反りや収縮が生じやすくなり、母基板2の全体形状が変形して、連結配線基板1を所望の形状に保てなくなるおそれがある。
一方、開口部6aの最長幅が500μmを超えると、焼成中に、分割孔6周辺の母基板2の反りや収縮が生じやすくなり、母基板2の全体形状が変形して、連結配線基板1を所望の形状に保てなくなるおそれがある。
底部6bの最長幅は80μm以上350μm以下であることが好ましい。
底部6bの最長幅が、80μm未満であると、分割部分の接合強度が十分に低下せず分割面にバリや欠けが生じやすくなるおそれがある。一方、底部6bの最長幅が、350μmを超えると、分割孔6の孔内の体積が大きくなり過ぎて、焼成中に、分割孔6周辺の母基板2の反りや収縮が生じやすくなり、連結配線基板1を所望の形状に保てなくなるおそれがある。
底部6bの最長幅が、80μm未満であると、分割部分の接合強度が十分に低下せず分割面にバリや欠けが生じやすくなるおそれがある。一方、底部6bの最長幅が、350μmを超えると、分割孔6の孔内の体積が大きくなり過ぎて、焼成中に、分割孔6周辺の母基板2の反りや収縮が生じやすくなり、連結配線基板1を所望の形状に保てなくなるおそれがある。
底部6bの最長幅は、開口部6aの最長幅の40%以上70%以下であることが好ましい。
底部6bの最長幅が、開口部6aの最長幅の40%未満であると、分割部分の接合強度が十分に低下せず分割面にバリや欠けが生じやすくなるおそれがある。
一方、底部6bの最長幅が、開口部6aの最長幅の70%を超えると、分割孔6の孔内の体積が大きくなり過ぎて、焼成中に、分割孔6周辺の母基板2の反りや収縮が生じやすくなり、連結配線基板1を所望の形状に保てなくなるおそれがある。
底部6bの最長幅が、開口部6aの最長幅の40%未満であると、分割部分の接合強度が十分に低下せず分割面にバリや欠けが生じやすくなるおそれがある。
一方、底部6bの最長幅が、開口部6aの最長幅の70%を超えると、分割孔6の孔内の体積が大きくなり過ぎて、焼成中に、分割孔6周辺の母基板2の反りや収縮が生じやすくなり、連結配線基板1を所望の形状に保てなくなるおそれがある。
分割孔6の開口部6aから底部6bまでの距離は、100μm以上300μm以下であることが好ましい。開口部6aから底部6bまでの距離が100μm未満であると、焼成時に、底部6b上における分割溝4から熱源となる下地治具までの距離を十分に確保できず、焼成後の分割溝4の深さが低減するおそれがある。一方、開口部6aから底部6bまでの距離が300μmを超えると、母基板2に占める分割孔6の体積が過度に大きくなり、分割孔6壁面の強度が低下して、クラック等がかえって生じ易くなるおそれがある。
分割孔6は、例えば図4に示すように、平面形状が円形であることが好ましいが、必ずしも円形である必要はなく、例えば、三角形、又は四角形、六角形等の多角形状であってもよく、又は楕円形状であってもよい。
なお、分割溝4は、母基板2の両主面上に設けることとしたが、必ずしも両主面上に設ける必要はなく、第1主面上または第2主面上のみに設けることもできる。
母基板2は、平板状の部材であれば、材質等は特に限定されないが、配線パターン用の導電金属ペーストを、この基板2内部で焼成しても、変形しないものが好ましく、無機材料が好ましく用いられる。
無機材料の中でも、アルミナセラミックス、低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co−fired Ceramic。以下、LTCCと示す。)、窒化アルミニウム等は、熱伝導性、放熱性、強度、および製造コスト等の点で優れており、好ましく用いられる。
無機材料の中でも、アルミナセラミックス、低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co−fired Ceramic。以下、LTCCと示す。)、窒化アルミニウム等は、熱伝導性、放熱性、強度、および製造コスト等の点で優れており、好ましく用いられる。
以上、本発明の連結配線基板1について一例を挙げて説明したが、本発明の趣旨に反しない限度において、また必要に応じて、その構成を適宜変更できる。
LTCCからなる母基板2は、以下のようにして製造できる。
まず、グリーンシートを形成する。グリーンシートは、基板本体用ガラス粉末とセラミックスフィラーとを含むガラスセラミックス組成物にバインダー、必要に応じて可塑剤、溶剤等を添加してスラリーを調整し、これをドクターブレード法等によりシート状に成形し、乾燥させることで製造できる。
まず、グリーンシートを形成する。グリーンシートは、基板本体用ガラス粉末とセラミックスフィラーとを含むガラスセラミックス組成物にバインダー、必要に応じて可塑剤、溶剤等を添加してスラリーを調整し、これをドクターブレード法等によりシート状に成形し、乾燥させることで製造できる。
母基板用ガラス粉末は、必ずしも限定されるものではないものの、ガラス転移点(Tg)が550℃以上700℃以下のものが好ましい。ガラス転移点(Tg)が550℃未満の場合、後述する脱脂が困難となるおそれがある。一方、ガラス転移点(Tg)が700℃を超える場合、収縮開始温度が高くなり、寸法精度が低下するおそれがある。
このような母基板用ガラス粉末としては、例えばSiO2を57mol%以上65mol%以下、B2O3を13mol%以上18mol%以下、CaOを9mol%以上23mol%以下、Al2O3を3mol%以上8mol%以下、K2OとNa2Oから選ばれる少なくとも一方を合計で0.5mol%以上6mol%以下含有するものが好ましい。
母基板用ガラス粉末は、上記したようなガラス組成を有するガラスを溶融法によって製造し、乾式粉砕法や湿式粉砕法によって粉砕することにより得ることができる。
湿式粉砕法の場合には、溶媒として水を用いることが好ましい。粉砕は、例えばロールミル、ボールミル、ジェットミル等の粉砕機を用いて行うことができる。
湿式粉砕法の場合には、溶媒として水を用いることが好ましい。粉砕は、例えばロールミル、ボールミル、ジェットミル等の粉砕機を用いて行うことができる。
なお、母基板用ガラス粉末は、必ずしも上記成分のみからなるものに限定されず、ガラス転移点等の諸特性を満たす範囲で他の成分も含有できる。他の成分を含有する場合、その合計した含有量は10mol%以上であることが好ましい。
母基板用ガラス粉末の50%粒径(D50)は0.5μm以上2μm以下であることが好ましい。母基板用ガラス粉末の50%粒径が0.5μm未満の場合、ガラス粉末が凝集しやすく、取り扱いが困難となると共に、均一に分散させることが困難となる。一方、ガラス粉末の50%粒径が2μmを超える場合、ガラス軟化温度の上昇や焼結不足が発生するおそれがある。粒径の調整は、例えば粉砕後に必要に応じて分級することにより行うことができる。なお、本明細書において、50%粒径は、レーザー回折・散乱法による粒子径測定装置で測定した値をいう。
セラミックスフィラーとしては、従来からLTCC基板の製造に用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えばアルミナ粉末、ジルコニア粉末、またはアルミナ粉末とジルコニア粉末との混合物を好適に用いることができる。セラミックスフィラーの50%粒径(D50)は、例えば0.5μm以上4μm以下であることが好ましい。
このような母基板用ガラス粉末とセラミックスフィラーとを、例えば基板本体用ガラス粉末が30質量%以上50質量%以下、セラミックスフィラーが50質量%以上70質量%以下となるように配合、混合することによりガラスセラミックス組成物を得ることができる。
また、このガラスセラミックス組成物に、バインダー必要に応じて可塑剤、溶剤等を添加することによりスラリーを得ることができる。
また、このガラスセラミックス組成物に、バインダー必要に応じて可塑剤、溶剤等を添加することによりスラリーを得ることができる。
バインダーとしては、例えばポリビニルブチラール、アクリル樹脂等を好適に用いることができる。可塑剤としては、例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル等を用いることができる。また、溶剤としては、トルエン、キシレン、ブタノール等の芳香族系またはアルコール系の有機溶剤を用いることができる。さらに、分散剤やレベリング剤を使用することも可能である。
このスラリーをドクターブレード法等によりシート状に成形し、乾燥させることで、グリーンシートを製造することができる。このようにして製造されたグリーンシートを、打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して切断することで、所定の寸法角を有するグリーンシートとできる。
このグリーンシートの所定位置を、打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して打ち抜いて、層間接続用のビアホールを打ち抜き形成することができる。
これと同時に、最下層用グリーンシート、及び最下層用グリーンシートの上層に設けるグリーンシートを、打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して所定位置を打ち抜いて、分割孔6の開口部6a側貫通孔、及び底部6b側貫通孔を形成することができる。
この際、各グリーンシートの貫通孔は、開口部6a側の貫通孔と底部6b側の貫通孔とが同一中心上となるように、両グリーンシート上で位置合わせして形成する。
これと同時に、最下層用グリーンシート、及び最下層用グリーンシートの上層に設けるグリーンシートを、打ち抜き型あるいはパンチングマシーンを使用して所定位置を打ち抜いて、分割孔6の開口部6a側貫通孔、及び底部6b側貫通孔を形成することができる。
この際、各グリーンシートの貫通孔は、開口部6a側の貫通孔と底部6b側の貫通孔とが同一中心上となるように、両グリーンシート上で位置合わせして形成する。
グリーンシートの表面に、導電金属のペーストをスクリーン印刷等の方法で印刷することにより、未焼成の導体パターンを形成する。また、前記した層間接続用のビアホール内に導体金属のペーストを充填することによって、未焼成の層間接続部を形成する。
金属ペーストとしては、例えば銅、銀、金等を主成分とする金属粉末に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを用いることができる。
金属ペーストとしては、例えば銅、銀、金等を主成分とする金属粉末に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを用いることができる。
未焼成の導体パターンが形成されたグリーンシートを位置合わせしつつ複数枚重ね合わせて加熱および加圧して一体化して、グリーンシート成形体を形成する。次いで、グリーンシート成形体の表裏両面に、セラミックグリーンシート積層体切断機(UHT社製G−cut6)を用いて分割溝4(4a、4b)を形成する。分割溝4の形成位置は、各分割孔6を結ぶ直線上に、かつ各配線基板領域3の間の領域内に形成する。
その後、この成形体を例えば500℃以上600℃以下の温度で1時間以上10時間以下保持することにより、グリーンシートに含まれる樹脂等のバインダーを分解・除去する脱脂を行う。その後、例えば850℃以上900℃以下の温度で20分以上60分以下保持することにより、グリーンシートを構成するガラスセラミックス組成物を焼成する。
その後、この成形体を例えば500℃以上600℃以下の温度で1時間以上10時間以下保持することにより、グリーンシートに含まれる樹脂等のバインダーを分解・除去する脱脂を行う。その後、例えば850℃以上900℃以下の温度で20分以上60分以下保持することにより、グリーンシートを構成するガラスセラミックス組成物を焼成する。
脱脂温度が500℃未満もしくは脱脂時間が1時間未満の場合、バインダー等を十分に除去することができないおそれがある。一方、脱脂温度を600℃程度、脱脂時間を10時間程度とすれば、十分にバインダー等を除去することができ、これを超えるとかえって生産性等が低下するおそれがある。
焼成は、焼成温度が850℃未満、焼成時間が20分未満の場合、緻密なものが得られないおそれがある。一方、焼成温度を900℃程度、焼成時間を60分程度とすれば、十分に緻密なものが得られ、これを超えるとかえって生産性等が低下するおそれがある。
焼成は、特に860℃以上880℃以下の温度で行うことが好ましい。反射層6の形成に、銀を主成分とする金属粉末を含有する金属ペーストを用いた場合には、焼成温度が880℃を超えると、金属ペーストが過度に軟化して所定の形状を維持できなくなるおそれがある。
焼成は、特に860℃以上880℃以下の温度で行うことが好ましい。反射層6の形成に、銀を主成分とする金属粉末を含有する金属ペーストを用いた場合には、焼成温度が880℃を超えると、金属ペーストが過度に軟化して所定の形状を維持できなくなるおそれがある。
以上、本発明の連結配線基板1の製造方法について一例を挙げて説明したが、本発明の趣旨に反しない限度において、また必要に応じて、その構成を適宜変更できる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
(実施例1)
まず、母基板用グリーンシートを製造した。
すなわち、SiO2を60.4mol%、B2O3を15.6mol%、Al2O3を6mol%、CaOを15mol%、K2Oを1mol%、Na2Oを2mol%となるように原料を配合、混合し、この原料混合物を白金ルツボに入れて1600℃で60分溶融させた後、この溶融状態のガラスを流し出し冷却した。このガラスをアルミナ製ボールミルにより40時間粉砕して母基板用ガラス粉末を製造した。なお、粉砕の溶媒にはエチルアルコールを用いた。
まず、母基板用グリーンシートを製造した。
すなわち、SiO2を60.4mol%、B2O3を15.6mol%、Al2O3を6mol%、CaOを15mol%、K2Oを1mol%、Na2Oを2mol%となるように原料を配合、混合し、この原料混合物を白金ルツボに入れて1600℃で60分溶融させた後、この溶融状態のガラスを流し出し冷却した。このガラスをアルミナ製ボールミルにより40時間粉砕して母基板用ガラス粉末を製造した。なお、粉砕の溶媒にはエチルアルコールを用いた。
このガラス粉末が35質量%、アルミナフィラー(昭和電工社製、商品名:AL−45H)が40質量%、ジルコニアフィラー(第一稀元素化学工業社製、商品名:HSY−3F−J)が25質量%となるように配合し、混合することにより基板本体用ガラスセラミックス組成物を製造した。
この母基板用ガラスセラミックス組成物50gに、有機溶剤(トルエン、キシレン、2−プロパノール、2−ブタノールを質量比4:2:2:1で混合したもの)15g、可塑剤(フタル酸ジ−2−エチルヘキシル)2.5g、バインダーとしてのポリビニルブチラール(デンカ社製、商品名:PVK#3000K)5g、さらに分散剤(ビックケミー社製、商品名:BYK180)0.5gを配合し、混合してスラリーを調製した。
この母基板用ガラスセラミックス組成物50gに、有機溶剤(トルエン、キシレン、2−プロパノール、2−ブタノールを質量比4:2:2:1で混合したもの)15g、可塑剤(フタル酸ジ−2−エチルヘキシル)2.5g、バインダーとしてのポリビニルブチラール(デンカ社製、商品名:PVK#3000K)5g、さらに分散剤(ビックケミー社製、商品名:BYK180)0.5gを配合し、混合してスラリーを調製した。
このスラリーをPETフィルム上にドクターブレード法により塗布し、乾燥させた後切断し、厚さが0.2mmで170mm角(縦170mm×横170mm)の本体用グリーンシートを製造した。
一方、導電性粉末(銀粉末:大研化学工業社製、商品名:S550)、ビヒクルとしてのエチルセルロースを質量比85:15の割合で配合し、固形分が85質量%となるように溶剤としてのαテレピネオールに分散した後、磁器乳鉢中で1時間混練を行い、さらに三本ロールにて3回分散を行って金属ペーストを製造した。
本体用グリーンシートの未焼成貫通導体に相当する部分に孔空け機を用いて直径0.3mmの貫通孔を形成した。
これと同時に、最下層用グリーンシートの分割孔6に相当する部分を、孔開け機を用いて直径500μmの円形に打ち抜いて、最長幅500μmである開口部6a側の貫通孔を形成した。また、最下層用グリーンシートの上層に設けるグリーンシートについても同様にして、分割孔6に相当する部分を、直径300μmの円形に打ち抜いて、最長幅300μmである底部6b側の貫通孔を形成した。
分割孔6は、一の配線基板領域3毎に、縦方向の分割溝4a上に2個、横方向の分割溝4b上に3個形成し、各分割孔6間の間隔は、900μmとした。
これと同時に、最下層用グリーンシートの分割孔6に相当する部分を、孔開け機を用いて直径500μmの円形に打ち抜いて、最長幅500μmである開口部6a側の貫通孔を形成した。また、最下層用グリーンシートの上層に設けるグリーンシートについても同様にして、分割孔6に相当する部分を、直径300μmの円形に打ち抜いて、最長幅300μmである底部6b側の貫通孔を形成した。
分割孔6は、一の配線基板領域3毎に、縦方向の分割溝4a上に2個、横方向の分割溝4b上に3個形成し、各分割孔6間の間隔は、900μmとした。
未焼成貫通導体に相当する部分に形成した貫通孔に、スクリーン印刷法により金属ペーストを充填して未焼成貫通導体ペースト層を形成すると共に、未焼成接続端子導体ペースト層、未焼成外部電極端子導体ペースト層を形成した。このグリーンシートを重ね合わせ、熱圧着により一体化して、導体ペースト層付き本体用グリーンシートを得た。
未焼成の導体パターンが形成されたグリーンシートを位置合わせしつつ複数枚重ね合わせて加熱および加圧して一体化して、グリーンシート成形体を形成した。次いで、グリーンシート成形体の表裏両面に、セラミックグリーンシート積層体切断機(UHT社製G−cut6)を用いて深さ250μmの分割溝4(4a、4b)を形成して、未焼成連結配線基板1を製造した。分割溝4(4a、4b)は、各分割孔6を結ぶ直線上に、配線基板領域3の間の領域内に形成した。
上記で得られた未焼成連結配線基板1を、550℃で5時間保持して脱脂を行い、さらに870℃で30分間保持して焼成を行って連結配線基板1を製造した。
(実施例2〜4)
実施例1において、最下層用グリーンシートに設ける貫通孔(開口部6a)の最長幅(孔径)、及び最下層用グリーンシートの上層のグリーンシートに設ける貫通孔(底部6b)の最長幅(孔径)をそれぞれ表1に記載のものとしたこと以外は、実施例1と同様にして連結配線基板1を製造した。
実施例1において、最下層用グリーンシートに設ける貫通孔(開口部6a)の最長幅(孔径)、及び最下層用グリーンシートの上層のグリーンシートに設ける貫通孔(底部6b)の最長幅(孔径)をそれぞれ表1に記載のものとしたこと以外は、実施例1と同様にして連結配線基板1を製造した。
(比較例1、参考例1〜2)
実施例1において、最下層用グリーンシートに設ける貫通孔(開口部6a)の最長幅(孔径)、及び最下層用グリーンシートの上層のグリーンシートに設ける貫通孔の(底部6b)の最長幅(孔径)を、それぞれ表1に記載のものとしたこと以外は、実施例1と同様にして連結配線基板1を製造した。
実施例1において、最下層用グリーンシートに設ける貫通孔(開口部6a)の最長幅(孔径)、及び最下層用グリーンシートの上層のグリーンシートに設ける貫通孔の(底部6b)の最長幅(孔径)を、それぞれ表1に記載のものとしたこと以外は、実施例1と同様にして連結配線基板1を製造した。
次に、実施例1〜4、比較例1および参考例1〜2の連結配線基板1を、分割溝4a、4bに沿って分割して、得られた各配線基板3表面のバリ、欠けの発生数を光学顕微鏡及び目視で測定し、50μm以上100μm未満、100μm以上150μm未満、及び150μm以上のバリカケ発生率をそれぞれ算出した。評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜4の連結配線基板では、分割後の各配線基板表面において100μm以上のバリ、欠けの発生率が0%となっており、分割精度が高く、また焼成後の連結配線基板において、全体形状の変形も抑制されていることが認められた。
一方、比較例1の連結配線基板では、分割後の各配線基板表面において、100μm以上150μm未満のバリ、欠けの発生率が5%となっており、分割精度に劣り、また焼成後の連結配線基板の一部に変形が生じているのが認められた。
また、参考例1〜2の連結配線基板でも、分割後の各配線基板表面において、100μm以上150μm未満のバリ、欠けの発生率が3〜4%となっており、分割精度に劣り、また焼成後の連結配線基板の一部に変形が生じているのが認められた。
一方、比較例1の連結配線基板では、分割後の各配線基板表面において、100μm以上150μm未満のバリ、欠けの発生率が5%となっており、分割精度に劣り、また焼成後の連結配線基板の一部に変形が生じているのが認められた。
また、参考例1〜2の連結配線基板でも、分割後の各配線基板表面において、100μm以上150μm未満のバリ、欠けの発生率が3〜4%となっており、分割精度に劣り、また焼成後の連結配線基板の一部に変形が生じているのが認められた。
1…連結配線基板、2…母基板、2A…第1主面、2B…第2主面、3…配線基板領域、4…分割溝、5…キャビティ、6…分割孔、6a…開口部、6b…底部
Claims (6)
- 母基板の主面上に、複数の配線基板領域が縦横に配列され、前記配線基板領域の境界領域に形成された分割溝に沿って複数の分割孔が列設された連結配線基板であって、前記分割孔が、有底の段孔であることを特徴とする連結配線基板。
- 前記分割孔が前記母基板の主面に対して開口する開口部の最長幅が、前記分割溝における底部の最長幅より広く形成されている請求項1記載の連結配線基板。
- 前記開口部の最長幅が、200μm以上500μm以下である請求項1又は2項記載の連結配線基板。
- 前記底部の最長幅が、前記開口部の最長幅の40%以上70%以下である請求項1乃至3のいずれか1項記載の連結配線基板。
- 前記開口部から前記底部までの距離が、100μm以上300μm以下である請求項1乃至4のいずれか1項記載の連結配線基板。
- 前記分割溝が、前記母基板の両主面上に設けられている請求項1乃至5のいずれか1項記載の連結配線基板。
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- 2011-04-18 JP JP2011092403A patent/JP2011243964A/ja not_active Withdrawn
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