JP2011243890A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力変換装置1は、複数の半導体モジュール2と複数の冷却チューブ3とを積層した積層体14を備える。積層体14の積層方向Xにおける一方の端部に位置する冷却チューブ3aには、一対のパイプ4a,4bが接続されている。また、電力変換装置1は、電磁コイル50を収納ケース51内に収納したリアクトル5を備える。一対のパイプ4a,4bの配列方向Yと積層方向Xとの双方に直交する方向Zから、リアクトル5の収納ケース51が一対のパイプ4a,4bに接触している。
【選択図】図2
Description
また、図13に示すごとく、リアクトル95の側面950は冷却チューブ93aに接触しており、この冷却チューブ93aによってリアクトル95を側面950から冷却している。
該積層体の積層方向における一方の端部に位置する上記冷却チューブに接続された一対のパイプと、
上記半導体モジュールに電気的に接続された電磁コイルと、該電磁コイルを収納する収納ケースとを有するリアクトルとを備え、
上記一対のパイプのうち、一方のパイプから冷媒を上記冷却器に導入し、該冷却器内を流れた上記冷媒を他方のパイプから導出するよう構成されており、
上記一対のパイプの配列方向と上記積層方向との双方に直交する方向から、上記リアクトルの上記収納ケースが上記一対のパイプに接触していることを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
このようにすると、一対のパイプの間にリアクトルが介在していないため、パイプとパイプの間隔を狭くした場合でも、リアクトルを小型化する必要がない。そのため、リアクトルの電気特性の低下を防止することができる。
また、リアクトルは一対のパイプに接触しているため、リアクトルを効果的に冷却することができる。
本発明において、上記半導体モジュールは、上記半導体素子を内蔵する本体部と、上記半導体素子に導通し上記本体部の端面から突出する制御端子とを備え、上記半導体素子の動作を制御する制御回路基板が上記制御端子に接続されており、該制御回路基板の一部が、上記一対のパイプを挟んで上記リアクトルの反対側に位置していることが好ましい(請求項2)。
このようにすると、リアクトル近傍の制御回路基板に実装する素子の耐熱グレードを下げることが可能になる。又、面積が大きい制御回路基板を使用することが可能になる。すなわち、制御回路基板の一部が積層方向の一端側に延出している場合でも、本発明では、制御回路基板とリアクトルの間にパイプが介在するため、リアクトルの発熱の影響を制御回路基板が受けにくい。そのため、リアクトル近傍の制御回路基板に実装する素子の耐熱グレードを下げることが可能になる。又、面積が大きい制御回路基板を使用することが可能になり、電力変換装置のコストダウンを図れる。又、電力変換装置の設計自由度を向上させることができる。
この場合には、収納ケースとパイプとの接触面積が増えるため、リアクトルの冷却効率を向上できる。
この場合には、電力変換装置をより小型化できる。すなわち、従来の電力変換装置90(図13、図14参照)のように、一対のパイプ94a,94bの間にリアクトル95が介在している場合は、電磁コイル950の軸線方向に直交する方向へ電極端子952を突出させると、パイプ94や冷却チューブ93aと電極端子952とが干渉してしまう。そのため、従来の電力変換装置90は、電極端子952を軸線方向に突出させる必要があり、軸線方向におけるリアクトル95の長さLが長くなる要因になっていた。
しかしながら、本発明の電力変換装置は、一対のパイプの間にリアクトルが介在していないため、パイプや冷却チューブと干渉することなく、電極端子を軸線方向に直交する方向へ突出させることができる。そのため、軸線方向におけるリアクトルの長さを短くすることが可能になり、この方向の電力変換装置の寸法を小さくすることができる。特に、半導体モジュール側に電極端子を突出させることにより、半導体モジュールと電極端子を直接、接続できる。これにより、電力変換装置をより小型化することが可能になる。
このようにすると、パイプを使って発熱部品を冷却することが可能になる。
このようにすると、一対のパイプとリアクトルを圧着させることができるため、リアクトルの冷却効率を高めることが可能になる。
このようにすると、リアクトルと発熱部品とを両方とも、一対のパイプを使って冷却することができる。
また、発熱部品とリアクトルとを互いに固定すれば、専用の固定部材を別途設ける必要が無くなる。そのため、電力変換装置の部品点数を少なくすることができると共に、リアクトルと発熱部品の組付性を向上させることができる。
本発明の実施例にかかる電力変換装置につき、図1〜図4を用いて説明する。
図1、図2に示すごとく、本例の電力変換装置1は、複数の半導体モジュール2と複数の冷却チューブとを積層した積層体14を備える。半導体モジュール2は、電力変換回路を構成する半導体素子を内蔵している。冷却チューブ3は、半導体モジュール2を両主面から冷却する冷却器30を構成している。また、隣り合う2個の冷却チューブ3の間は、該冷却チューブ3の両端において連結管10で連結されている。
また、電力変換装置1は、リアクトル5を備える。リアクトル5は、半導体モジュール2に電気的に接続された電磁コイル50と、該電磁コイル50を収納する収納ケース51とを有する。
電力変換装置1は、一対のパイプ4a,4bのうち、一方のパイプ4aから冷媒11を冷却器30に導入し、冷却器30内を流れた冷媒11を他方のパイプ4bから導出するよう構成されている。
そして、図2に示すごとく、一対のパイプ4a,4bの配列方向Yと積層方向X(図1参照)との双方に直交する方向Zから、リアクトル5の収納ケース51が一対のパイプ4a,4bに接触している。
以下、詳説する。
収納ケース51は、底部54と、該底部54から立設した側部55と、該側部55に形成された開口部56とを備える。底部54は、一対のパイプ4a,4bに接触している。また、図3に示すごとく、側部55は、底部54に近い領域(接触部550)において、冷却チューブ3aに接触している。これにより、リアクトル5は、主にパイプ4a,4bによって冷却されるが、本例においては、冷却チューブ3aによっても補助的に冷却されることとなる。
このようにすると、一対のパイプ4a,4bの間にリアクトル5が介在していないため、パイプ4aとパイプ4bの間隔を狭くした場合でも、リアクトル5を小型化する必要がない。そのため、リアクトル5の電気特性の低下を防止することができる。
また、リアクトル5は一対のパイプ4a,4bに接触しているため、リアクトル5を効果的に冷却することができる。
なお、本例では、リアクトル5は接触部550において冷却チューブ3aと接触しているが、リアクトル5と冷却チューブ3aを離してもよい。このようにすると、リアクトル5と半導体モジュール2aとの熱干渉をより効果的に防止できる。
このようにすると、リアクトル5の冷却効率を上げることができる。すなわち、電磁コイル50の中心部500は、電磁コイル50の発熱が集中するため、温度が特に上昇しやすい部分であるが、上記構成にすると、パイプ4a,4bが電磁コイル50の中心部500に近い位置に存在するため、この中心部500を効果的に冷却することができる。そのため、リアクトル5全体の冷却効率を向上させることができる。
このようにすると、リアクトル5近傍の制御回路基板6に実装する素子の耐熱グレードを下げることが可能になる。又、面積が大きい制御回路基板6を使用することが可能になる。すなわち、上述のように、制御回路基板6の一部が積層方向Xの一端側に延出している場合でも、本例では、制御回路基板6とリアクトル5の間にパイプ4が介在するため、リアクトル5の発熱の影響を制御回路基板6が受けにくい。そのため、リアクトル5近傍の制御回路基板6に実装する素子の耐熱グレードを下げることが可能になる。又、面積が大きい制御回路基板6を使用することが可能になり、電力変換装置1のコストダウンを図れる。又、電力変換装置1の設計自由度を向上させることができる。
本例は、収納ケース51の形状を変更した例である。図5、図6に示すごとく、本例では、収納ケース51に、ケース内側に凹んだ一対の凹部510が形成されている。そして、各々の凹部510にパイプ4が配置されている。
パイプ4は円筒形状である。凹部510は、Z方向とY方向の双方に平行な平面における断面が、パイプ4と同一半径を有する円弧状に形成されている。パイプ4は凹部510に密着している。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、リアクトル5を一対のパイプ4a,4bに固定した例である。図7、図8に示すごとく、本例では、一対のパイプ4a,4bと収納ケース51との分離を防止する固定部材8が収納ケース51に取り付けられている。
固定部材8は、パイプ4a,4bに係合する円筒状部8a,8bと、該円筒状部8a,8bを繋ぐ平板状部8cとを備える。収納ケース51の底部54と、平板状部8cにはボルト挿通孔(図示しない)が形成されている。このボルト挿通孔にボルト12を挿通し、収納ケース51内に配置したナット13にボルト12を螺合することにより、固定部材8を底部54に締結している。これにより、パイプ4a,4bにリアクトル5を密着させている。
その他、実施例2と同様の構成を備える。
その他、実施例2と同様の作用効果を備える。
本例は、リアクトル5とは別の部品を、リアクトル5と共にパイプ4に接触させた例である。図9、図10に示すごとく、本例では、電力変換回路を構成する電子部品であって電力変換回路の動作に伴って発熱する発熱部品7が、一対のパイプ4a,4bを挟んでリアクトル5の反対側に配置されている。そして、発熱部品7が一対のパイプ4a,4bに接触している。
例えば、発熱部品7として、半導体モジュール2に加わる電圧を平滑化するための平滑コンデンサや、該平滑コンデンサが蓄えた電荷を放電させるための放電抵抗を用いることができる。
本例では、ボルト12とナット13を使って、リアクトル5と発熱部品7を締結している。すなわち、発熱部品7とリアクトル5には締結用突部70,59がそれぞれ形成されており、この締結用突部70,59に形成されたボルト挿通孔(図示しない)にボルト12を挿通し、ナット13に螺合する。これにより、発熱部品7とリアクトル5とを締結している。そして、このボルト12とナット13の締結力を用いて、リアクトル5と発熱部品7を一対のパイプ4a,4bに圧接している。
その他、実施例1と同様の構成を備える。
このようにすると、パイプ4a,4bを使って発熱部品7を冷却することが可能になる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、リアクトル5の形状を変更した例である。図11、図12に示すごとく、本例では、電磁コイル50の電極端子52は、電磁コイル50の軸線Aに直交する方向へ突出している。
より詳しくは、本例では、電極端子52は半導体モジュール2a側に突出している。電磁コイル50の2個の電極端子52a,52bのうち、一方の電極端子52aは、半導体モジュール2aのパワー端子22に直接、接続されている。また、他方の電極端子52bは、図示しないバスバーを介して、他の電子部品に接続されている。
その他、実施例1と同様の構成を備える。
2 半導体モジュール
3 冷却チューブ
30 冷却器
4 パイプ
5 リアクトル
50 電磁コイル
51 収納ケース
6 制御回路基板
7 発熱部品
8 固定部材
Claims (7)
- 電力変換回路を構成する半導体素子を内蔵した複数個の半導体モジュールと、該半導体モジュールを両主面から冷却する冷却器を構成する複数個の冷却チューブとを積層してなり、隣り合う2個の上記冷却チューブの間を、該冷却チューブの両端において連結管で連結した積層体と、
該積層体の積層方向における一方の端部に位置する上記冷却チューブに接続された一対のパイプと、
上記半導体モジュールに電気的に接続された電磁コイルと、該電磁コイルを収納する収納ケースとを有するリアクトルとを備え、
上記一対のパイプのうち、一方のパイプから冷媒を上記冷却器に導入し、該冷却器内を流れた上記冷媒を他方のパイプから導出するよう構成されており、
上記一対のパイプの配列方向と上記積層方向との双方に直交する方向から、上記リアクトルの上記収納ケースが上記一対のパイプに接触していることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1において、上記半導体モジュールは、上記半導体素子を内蔵する本体部と、上記半導体素子に導通し上記本体部の端面から突出する制御端子とを備え、上記半導体素子の動作を制御する制御回路基板が上記制御端子に接続されており、該制御回路基板の一部が、上記一対のパイプを挟んで上記リアクトルの反対側に位置していることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1または請求項2において、上記収納ケースには、ケース内側に凹んだ一対の凹部が形成されており、各々の上記凹部に上記パイプが配置されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、上記電磁コイルの軸線は、上記配列方向と上記積層方向との双方に直交しており、上記電磁コイルの電極端子は、上記電磁コイルの上記軸線に直交する方向へ突出していることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項において、上記電力変換回路を構成する電子部品であって該電力変換回路の動作に伴って発熱する発熱部品が、上記一対のパイプを挟んで上記リアクトルの反対側に配置されており、上記発熱部品が上記一対のパイプに接触していることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項において、上記一対のパイプと上記収納ケースとの分離を防止する固定部材が上記収納ケースに取り付けられていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項5において、上記リアクトルと上記発熱部品とによって上記一対のパイプを挟持することにより、上記リアクトルおよび上記発熱部品を上記一対のパイプに圧接していることを特徴とする電力変換装置。
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