JP2011242158A - スキャンモード信号生成回路および半導体集積回路 - Google Patents

スキャンモード信号生成回路および半導体集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体集積回路の端子数の増加を抑制することができるスキャンモード信号生成回路および半導体集積回路の提供を図る。
【解決手段】スキャンモード制御信号SMCを受け取るスキャンモードフリップフロップ41と、該スキャンモードフリップフロップの出力信号を遅延してタイミング調整を行うタイミング調整用回路42と、前記スキャンモード制御信号および前記タイミング調整回路の出力信号を受け取ってスキャンモード信号SMを生成するスキャンモード用論理回路43と、を有するように構成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、スキャンモード信号生成回路および半導体集積回路に関する。
近年、様々な電子機器の半導体集積回路として、例えば、消費電力を低減させるために複数のパワードメイン(Power Domain:PD)を有するものが注目されている。
このような複数のPDを有する半導体集積回路を設計する場合、例えば、PD間の電源の状態による不定伝播の抑制を行うためにアイソレータが挿入される。
アイソレータは、例えば、データラインおよびスキャンチェーンに挿入され、そのアイソレータは、テストモードから制御されるようになっている。
ところで、従来、異なるパワードメイン間にアイソレータを挿入した半導体集積回路、並びに、複数のフリップフロップを直列に接続したスキャンチェーンにおける故障検出をするためのスキャンモード信号生成回路としては、様々なものが提案されている。
特開2004−184316号公報 特開2002−148309号公報 特開平04−030227号公報
上述したように、複数のPDを有する半導体集積回路において、例えば、データラインおよびスキャンチェーンにアイソレータを挿入し、そのアイソレータをテストモードから制御するものが提案されている。
しかしながら、そのようなアイソレータをデータラインおよびスキャンチェーンに挿入した半導体集積回路では、全ての故障検出を行うことができないことがあった。そこで、全ての故障検出を行うことができる半導体集積回路も研究されているが、例えば、半導体集積回路に設けるテスト用端子の増加を招いていた。
一実施形態によれば、スキャンモード制御信号を受け取るスキャンモードフリップフロップと、タイミング調整用回路と、スキャンモード用論理回路と、を有するスキャンモード信号生成回路が提供される。
前記タイミング調整用回路は、前記スキャンモードフリップフロップの出力信号を遅延してタイミング調整を行う。前記スキャンモード用論理回路は、前記スキャンモード制御信号および前記タイミング調整回路の出力信号を受け取ってスキャンモード信号を生成する。
開示のスキャンモード信号生成回路および半導体集積回路は、半導体集積回路の端子数の増加を抑制するという効果を奏する。
半導体集積回路の一例を示すブロック図である。 図1の半導体集積回路の試験動作を説明するための図である。 図1の半導体集積回路におけるアンド型アイソレータの一例を示す回路図である。 図3のアンド型アイソレータにおけるトランジスタの動作を説明するための図である。 関連技術の半導体集積回路の一例を示すブロック図である。 第1実施例としてのスキャンモード信号生成回路を示すブロック図である。 図6のスキャンモード信号生成回路の動作を説明するためのタイミング図である。 図6のスキャンモード信号生成回路の第1変形例を示すブロック図である。 図6のスキャンモード信号生成回路の第2変形例を示すブロック図である。 図6のスキャンモード信号生成回路の第3変形例を示すブロック図である。 図10のスキャンモード信号生成回路の動作を説明するためのタイミング図である。 第2実施例としての半導体集積回路を示すブロック図である。 図12の半導体集積回路の動作を説明するためのタイミング図である。 第3実施例としての半導体集積回路を示すブロック図である。 図14の半導体集積回路の動作を説明するためのタイミング図である。 第4実施例としての半導体集積回路を示すブロック図である。
まず、実施例を詳述する前に、図1〜図5を参照して、半導体集積回路の各例における試験動作およびその問題点を説明する。
図1は、半導体集積回路の一例を示すブロック図であり、2つのPD(パワードメイン)およびPMU(Power Management Unit:パワーメネージメント・ユニット)を有する半導体集積回路において、アイソレータが挿入されたものを示している。
図1において、参照符号101は第1PD、102は第2PD、そして、103はPMUを示す。また、参照符号Sinは入力スキャン信号を示し、また、Soutは出力スキャン信号を示す。
第1PD101は、第1論理回路111および第1フリップフロップ(FF)112を有し、また、第2PD102は、アイソレータ120,第2論理回路121および第2FF122を有する。ここで、論理回路111および121は、ユーザが使用するユーザ論理回路である。
PMU103は、第3および第4論理回路131および132、並びに、オアゲート133を有する。ここで、オアゲート133には、第3論理回路131の出力信号およびテストモード信号TMSが供給されている。
図1に示されるように、アイソレータ120は、スキャンチェーンに挿入される第1アンドゲート120aおよびデータラインに挿入される第2アンドゲート120bを有する。
第1アンドゲート120aには、第1FF112のQ出力信号およびオアゲート133の出力信号SSが供給されている。また、第2アンドゲート120bには、第1論理回路111の出力信号(OUT)および第4論理回路132の出力信号が供給されている。
アイソレータ120(アンドゲート120a,120b)は、第1PD101がオフで第2PD102がオンのとき、第1PD101から第2PD102へ不定が伝播するのを抑制するために各配線に対して挿入されるものである。
図2は、図1の半導体集積回路の試験動作を説明するための図であり、図1におけるアイソレータ120の第1アンドゲート120aを示すものである。
なお、符号saは縮退故障を示し、sa−0は検出対象(ライン)が”0”になる縮退故障を表し、sa−1は検出対象が”1”になる縮退故障を表している。
ところで、アイソレータ120が挿入された半導体集積回路に対してテストを行う場合、アイソレータ120の入出力の故障を検出する必要がある。
ここで、アイソレータ120において、データライン上の第2アンドゲート120bの故障は、ATPG(Automatic Test Pattern Generation:自動テストパターン生成)により検出可能である。
しかしながら、アイソレータ120において、スキャンチェーンに挿入された第1アンドゲート120aの故障は、入力Bの故障sa−1を検出することができない。これは、表1を参照して説明する以下の理由による。
Figure 2011242158
表1は、アイソレータ120の第1アンドゲート120aの入力A,Bのテストモード時における状態を示している。
表1に示されるように、PMU103からアイソレータ120の第1アンドゲート120aの入力Bに対する信号SSは、テストモード信号TMSで制御されるため、シフトおよびキャプチャのテスト時は常に”1”に固定される。
すなわち、テストモード信号TMSが”1”のとき、オアゲート133の出力信号SSは、第3論理回路131の出力信号のレベルに関わらず”1”になるため、第1アンドゲート120aの入力Bの故障sa−1は検出不能である。
ここで、第1アンドゲート120aの入力Bがsa−1になった場合、ユーザ論理に影響はないが、第1PD101がオフだと第1アンドゲート120aの入力Aに到達する信号(第1FF101のQ出力信号)を”0”に固定することができない。
図3は、図1の半導体集積回路におけるアンド型アイソレータの一例を示す回路図であり、アイソレータ120におけるアンドゲート120bの回路例を示すものである。
図3に示されるように、第1アンドゲート120aは、pMOSトランジスタ121〜123およびnMOSトランジスタ124〜126を有する。
図3に示す第1アンドゲート120a(アンド型アイソレータ)において、入力Bが”1”に縮退した場合(sa−1)、nMOSトランジスタ125は常にオンし、出力Zのレベルは、入力Aの値に依存する。
ところで、MOSトランジス(FET)は、オンとオフを切り替える閾値電圧があり、nMOSトランジスタとpMOSトランジスタでは、その閾値電圧が異なっている。
図4は、図3のアンド型アイソレータ(アンドゲート120b)におけるトランジスタの動作を説明するための図である。ここで、参照符号nVthはnMOSトランジスタの閾値電圧を示し、また、pVthはpMOSトランジスタの閾値電圧を示す。
図4に示されるように、各トランジスタのゲートに印加されるゲート電圧VgがnVthよりも小さいときは、pMOSトランジスタのみオンになり、また、ゲート電圧VgがpVthよりも大きいときは、nMOSトランジスタのみオンになる。
しかしながら、ゲート電圧VgがnVthよりも大きく、pVthよりも小さいとき(nVth<Vg<pVth)は、nMOSトランジスタおよびpMOSトランジスタの両方が共にオンになる。
ところで、図3を参照して説明したように、例えば、入力Bが1に縮退した場合(sa−1)、アイソレータ(第1アンドゲート120a)の出力Zは、入力Aの値に依存する。
このとき、第1PD101がオフで入力Aが不定の値になっており、入力Aの電圧(トランジスタ121および124のゲート電圧Vg)がnVth<Vg<pVthのとき、pMOSトランジスタ121およびnMOSトランジスタ124が共にオン状態になる。
その結果、オン状態のトランジスタ121,124および125を介して高電位電源線Vddから低電位電源線Vssに向かって電流(貫通電流)が流れることになる。
すなわち、PMU103からアイソレータ120(第1アンドゲート120a)に到達するパス上にsa−1が発生し、第1PD101がオフで第2PD102がオンになると、アイソレータ120内で貫通電流が発生し、消費電力が増加してしまう。
上述した問題は、アイソレータ120がアンドゲート(第1アンドゲート120a)を有する場合に限定されるものではなく、PMU103からスキャンチェーンに挿入される回路への制御信号SSと同じ論理の縮退故障の検出が不可能になってしまう。そこで、アイソレータの故障検出を確実に行うことのできる半導体集積回路が研究開発されている。
図5は、関連技術の半導体集積回路の一例を示すブロック図であり、2つのパワードメイン(PD)およびパワーメネージメント・ユニット(PMU)を有する半導体集積回路において、アイソレータが挿入されたものを示している。
図5において、参照符号201は第1PD、202は第2PD、そして、203はPMUを示す。第1PD201は、第1論理回路211および第1フリップフロップ(FF)212を有し、また、第2PD202は、アイソレータ220,第2論理回路221および第2FF222を有する。
また、参照符号Sinは入力スキャン信号を示し、また、Soutは出力スキャン信号を示す。なお、論理回路211および221は、ユーザが使用するユーザ論理回路である。
PMU203は、第3および第4論理回路231および232、オアゲート233、並びに、アンドゲート(故障検出回路)234を有する。
ここで、オアゲート233には、第3論理回路231の出力信号およびテストモード信号TMSが供給され、また、アンドゲート234には、オアゲート33の出力信号SSおよびアイソレータイネーブル信号IEが供給されている。
図5に示されるように、アイソレータ220は、スキャンチェーンに挿入される第1アンドゲート220aおよびデータラインに挿入される第2アンドゲート220bを有する。
第1アンドゲート220aには、第1FF212のQ出力信号およびアンドゲート234の出力信号(アイソレータ試験制御信号)SS1が供給されている。また、第2アンドゲート220bには、第1論理回路211の出力信号(OUT)および第4論理回路232の出力信号が供給されている。
アイソレータ220(アンドゲート220a,220b)は、第1PD201がオフで第2PD202がオンのとき、第1PD201から第2PD202へ不定が伝播するのを抑制するために各配線上に挿入されるものである。
図5に示す関連技術の半導体集積回路において、第1アンドゲート220aの入力Bには、アンドゲート234の出力信号SS1が供給され、アンドゲート234には、オアゲート233の出力信号SSおよびアイソレータイネーブル信号IEが供給されている。
これにより、例えば、テストモード信号TMSが”1”のときでも、アイソレータイネーブル信号IEを”0”にすることで、アンドゲート234の出力信号SS1を”0”にして、第1アンドゲート220aの入力Bの故障sa−1を検出することが可能になる。
なお、図2を参照して前述したのと同様に、第1アンドゲート220aの入力A,Bの他の故障、すなわち、入力Aの故障sa−0およびsa−1、並びに、入力Bの故障sa−0も検出することができる。
さらに、データライン上の第2アンドゲート220bの故障は、ATPGにより検出可能なのはいうまでもない。このように、図5に示す関連技術の半導体集積回路は、アイソレータの故障検出を確実に行うと共に、テスト時の消費電力を削減するようになっている。
しかしながら、図5の半導体集積回路は、外部からテスト用にスキャンモード信号SMおよびアイソレータイネーブル信号IEを供給する必要があるため、それらの専用の端子を設けなければならない。その結果、テストに必要な半導体集積回路の外部端子の数が増加することになってしまう。
以下、添付図面を参照して、スキャンモード信号生成回路および半導体集積回路の実施例を詳述する。
図6は、第1実施例としてのスキャンモード信号生成回路を示すブロック図である。図6において、参照符号4はスキャンモード信号生成回路、7は半導体集積回路(チップ)、そして、71,72はフリップフロップを示す。
図6に示されるように、スキャンモード信号生成回路4は、フリップフロップ(スキャンモードフリップフロップ)41,タイミング調整用バッファ42およびオアゲート(スキャンモード用論理回路)43を有する。フリップフロップ41のD入力には、スキャンモード制御信号SMCが供給され、そのクロック入力には、クロック信号CLKが供給され、そして、そのQ出力信号は、バッファ42の入力に供給される。
バッファ42の出力は、オアゲート43の一方の入力に供給され、また、オアゲート43の他方の入力には、直接スキャンモード制御信号SMCが供給されている。オアゲート43の出力信号は、例えば、フリップフロップ71および72のスキャンモード入力(SM)にスキャンモード信号SMとして供給される。
図7は、図6のスキャンモード信号生成回路の動作を説明するためのタイミング図である。図7に示されるように、スキャンモード信号生成回路4は、スキャンモード制御信号SMCが”1”→”0”へ変化すると、それからクロック信号CLKの次のサイクルで”1”→”0”へ変化するスキャンモード信号SMを作成する。
すなわち、スキャンモード制御信号SMCが”1”→”0”へ変化すると、その次のクロック信号CLKの立ち上がりエッジによりフリップフロップ41に”0”が取り込まれ、フリップフロップ41のQ出力信号が”0”になる。
このフリップフロップ41から出力される”0”のQ出力信号は、バッファ42により所定時間だけ遅延されて”1”→”0”へ変化し、オアゲート43を介して遅延タイミングが調整されて”1”→”0”へ変化するスキャンモード信号SMが生成される。これにより、スキャンシフトモード(Shift-in)からキャプチャモードへ変化することになる。
さらに、スキャンモード制御信号SMCが”0”→”1”へ変化すると、その信号レベルの変化がオアゲート43を介して伝えられ、スキャンモード信号SMも同じタイミングで”0”→”1”へ変化する。これにより、キャプチャモードからスキャンシフトモード(Shift-out)へ変化することになる。
図8は、図6のスキャンモード信号生成回路4の第1変形例を示すブロック図である。図8と前述した図6との比較から明らかなように、本第1変形例のスキャンモード信号生成回路4では、オアゲート43の代わりにオア相当の論理ゲート44が適用されている。
すなわち、論理ゲート44は、スキャンモード制御信号SMCおよびバッファ42の出力信号をそれぞれ論理反転して受け取るナンドゲートとされている。なお、他の構成は、図6の回路と同様である。
図9は、図6のスキャンモード信号生成回路4の第2変形例を示すブロック図である。図9に示されるように、本第2変形例のスキャンモード信号生成回路4は、スキャンモード制御信号SMCをインバータ73で論理反転した信号を受け取るようになっている。
そして、図6のスキャンモード信号生成回路4におけるオアゲート43の代わりにナンドゲート45が適用されている。
このように、図6のスキャンモード信号生成回路4におけるオアゲート43としては、オア相当の論理ゲートを適用することができる。さらに、スキャンモード信号生成回路4は、使用する信号(例えば、スキャンモード制御信号SMC)の論理や半導体集積回路の仕様に応じて様々に変形することが可能である。
図10は、図6のスキャンモード信号生成回路4の第3変形例を示すブロック図であり、また、図11は、図10のスキャンモード信号生成回路の動作を説明するためのタイミング図である。
図10と前述した図6との比較から明らかなように、本第3変形例のスキャンモード信号生成回路4では、タイミング調整用バッファ42の代わりにタイミング調整用ラッチ46が適用されている。
図11に示されるように、本第3変形例のスキャンモード信号生成回路4においても、前述した図7と同様に、スキャンモード制御信号SMCからスキャンモード信号SMが生成されること分かる。なお。図11における信号SQは、フリップフロップ41のQ出力信号を示している。
このように、図6のスキャンモード信号生成回路4におけるバッファ42としては、ラッチ46を適用することができる。さらに、スキャンモード信号生成回路4は、使用する信号の論理や半導体集積回路の仕様に応じて様々に変形することが可能であるのは前述した通りである。
図12は、第2実施例としての半導体集積回路を示すブロック図であり、上述した図6のスキャンモード信号生成回路4を適用した半導体集積回路の一例を示すものである。すなわち、本第2実施例の半導体集積回路7では、第1実施例におけるフリップフロップ71および72を、各PDにおけるフリップフロップ12および22として適用したものに相当する。
図12において、参照符号1は第1PD、2は第2PD、3はPMU、4はスキャンモード信号生成回路、そして、5は試験モード信号生成回路を示す。第1PD1は、第1論理回路11および第1フリップフロップ(FF)12を有し、また、第2PD2は、アイソレータ20,第2論理回路21および第2FF22を有する。
また、参照符号Sinは入力スキャン信号、Soutは出力スキャン信号、SMCはスキャンモード制御信号、そして、SMはスキャンモード信号を示す。なお、論理回路11および21は、ユーザが使用するユーザ論理回路である。
PMU3は、第3および第4論理回路31および32、オアゲート33および35、並びに、アンドゲート(故障検出回路)34を有する。スキャンモード信号生成回路4は、前述した図6におけるスキャンモード信号生成回路と同様のものである。
試験モード信号生成回路5は、半導体集積回路7の外部端子を介して専用の信号を受け取る必要のない内部回路であり、テストモード信号TMSおよびアイソレータテストモード信号ITMSを生成して出力する。
オアゲート33には、第3論理回路231の出力信号およびテストモード信号TMSが供給され、また、オアゲート35には、スキャンモード制御信号SMCおよびアイソレータテストモード信号ITMSを反転した信号が供給される。
図12に示されるように、アイソレータ20は、スキャンチェーンに挿入される第1アンドゲート20aおよびデータラインに挿入される第2アンドゲート20bを有する。
第1アンドゲート20aには、第1FF12のQ出力信号およびアンドゲート34の出力信号(アイソレータ試験制御信号)SS3が供給されている。
また、第2アンドゲート20bには、第1論理回路11の出力信号(OUT)および第4論理回路32の出力信号が供給されている。なお、アイソレータ20は、テストモード信号TMSおよびアイソレータテストモード信号ITMSにより制御される。
アイソレータ20(アンドゲート20a,20b)は、第1PD1がオフで第2PD2がオンのとき、第1PD1から第2PD2へ不定が伝播するのを抑制するために各配線上に挿入されるものである。
第2実施例の半導体集積回路において、第1アンドゲート20aの入力Bには、アンドゲート34の出力信号SS3が供給され、アンドゲート34には、オアゲート33の出力信号SSおよびオアゲート35の出力信号SS2が供給されている。
ここで、スキャンモード制御信号SMCは、オアゲート35を介してアンドゲート34に供給されるため、信号SS2(スキャンモード制御信号SMC)は、前述した図5に示す関連技術の半導体集積回路で説明したアイソレータイネーブル信号IEにも相当する。
これにより、例えば、テストモード信号TMSが”1”のときでも、信号SS2を”0”にすることで、アンドゲート34の出力信号SS3を”0”にして、第1アンドゲート20aの入力Bの故障sa−1を検出することが可能になる。
なお、第1アンドゲート20aの入力A,Bの他の故障、すなわち、入力Aの故障sa−0およびsa−1、並びに、入力Bの故障sa−0も検出することができる。さらに、データライン上の第2アンドゲート20bの故障は、ATPGにより検出可能である。
図13は、図12の半導体集積回路の動作を説明するためのタイミング図であり、前述した図7のタイミング図に対して第1および第2FF12および22のQ出力信号、入力および出力スキャン信号SinおよびSout等の信号を加えて示すものである。
なお、テストモード信号TMSおよびアイソレータテストモード信号ITMSは、”1”に固定されている。このテストモード信号TMSは、テスト時に”1”になる信号であり、アイソレータテストモード信号ITMSは、アイソレータテスト時に”1”になる信号である。従って、アイソレータテスト以外のテスト時には、例えば、テストモード信号TMSが”1”でアイソレータテストモード信号ITMSが”0”になる。
ここで、参照符号Xは不定状態を示し、また、Rはアイソレータ20の故障検出領域のレベル変化の一例を示す。すなわち、出力スキャン信号Soutの領域Rにおいて、図13に示されるように、”1”→”0”→”1”と変化すればアイソレータ20は正常であると判断し、また、”1”のままで変化しなければアイソレータ20は故障していると判断する。
このように、本第2実施例の半導体集積回路は、例えば、図5に示す関連技術の半導体集積回路と同様の試験機能を、その試験に必要な半導体集積回路の外部端子の数を減らして行うことが可能である。
ここで、前述したように、テストモード信号TMSおよびアイソレータテストモード信号ITMSは、例えば、半導体集積回路7の外部端子を介して専用の信号を受け取る必要のない試験モード信号生成回路5により生成される。なお、試験モード信号生成回路5は、単純なフリップフロップおよびデコーダ回路を用いて実現することができ、その説明は省略する。
ところで、例えば、スキャンシフトの際、フリップフロップ(第1および第2FF12,22)のQ出力信号をマスクすることにより、スキャンシフト時の消費電力を低減することが考えられている。
しかしながら、スキャンシフトからキャプチャに移る際、マスクを一度に解除してしまうと、消費電力が急激に増大するため、半導体集積回路(LSI)が正常に動作しなくなるおそれがある。
図14は、第3実施例としての半導体集積回路を示すブロック図であり、前述した図6のスキャンモード信号生成回路4を適用した半導体集積回路の他の例を示すものである。
この図14に示す半導体集積回路は、スキャンモード信号生成回路4を利用して論理回路(ユーザ回路)で消費される電流(電力)を段階的に変化させている。すなわち、本第3実施例の半導体集積回路は、フリップフロップ12および22の出力マスク信号MS1およびMS2を段階的に解除して、消費電流の増加を緩やかに行うものである。
すなわち、本第3実施例の半導体集積回路7では、第1実施例におけるスキャンモード制御信号SMCおよびスキャンモード信号SMを、第1および第2マスク信号MS1およびMS2として適用したものに相当する。図14において、参照符号24は、第2ユーザ回路(第5論理回路)を示す。
図14に示されるように、アンドゲート(第1論理ゲート)13は、第1マスク信号MS1(SMC)の反転信号および第1FF12のQ出力信号を受け取り、その論理積を取った出力信号OS1を第1ユーザ回路(第1論理回路)11に供給する。
アンドゲート(第2論理ゲート)23は、スキャンモード信号生成回路4の出力である第2マスク信号MS2(SM)の反転信号および第2FF22のQ出力信号を受け取り、その論理積を取った出力信号OS2を第2ユーザ回路24に供給する。
図15は、図14の半導体集積回路の動作を説明するためのタイミング図であり、スキャンモード制御信号SMCおよびスキャンモード信号SMを利用してFF12および22の出力マスクを行う動作を示すものである。
図15は、図14の半導体集積回路の動作を説明するためのタイミング図であり、スキャンモード制御信号SMCおよびスキャンモード信号SMを利用してFF12および22の出力マスクを行う動作を示すものである。
図15と前述した図7との比較から明らかなように、図15のタイミング図は、スキャンモード制御信号SMCを第1マスク信号MS1とし、スキャンモード信号SMを第2マスク信号MS2とし、さらに、信号OS1およびOS2を含めて示すものである。
図15に示されるように、まず、第1マスク信号MS1および第2マスク信号MS2が”1”のとき、アンドゲート13の出力信号OS1およびアンドゲート23の出力信号OS2は、マスクされて”0”を維持する。
これにより、信号OS1を受け取る第1ユーザ回路11および信号OS2を受け取る第2ユーザ回路24は動作せず、消費電流(消費電力)が低減される。
図15に示されるように、第1マスク信号MS1は、タイミングT1において”1”→”0”に変化し、また、第2マスク信号MS2は、タイミングT1よりも遅れたタイミングT2において”1”→”0”に変化する。
これにより、アンドゲート13の出力信号OS1は、タイミングT1以降、第1FF12のQ出力信号に対応して変化する。すなわち、第1ユーザ回路11は、第1マスク信号MS1が解除されたタイミングT1から動作を開始する。
また、アンドゲート23の出力信号OS2は、タイミングT2以降、第2FF22のQ出力信号に対応して変化する。すなわち、第2ユーザ回路24は、第2マスク信号MS2が解除されたタイミングT2から動作を開始する。
本第3実施例の半導体集積回路は、複数のユーザ回路(第1および第2ユーザ回路11,24)を異なるタイミングT1およびT2で動作を開始させることによって、消費電流(消費電力)を段階的に緩やかに増加させるようになっている。
なお、図14および図15では、マスク対象となるグループ回路が2つ(第1FF12および第1論理回路11と、第2FF22および第5論理回路24)について説明したが、さらに、多くのグループ回路のマスク制御についても同様である。
すなわち、より多くのグループ回路に対しては、例えば、スキャンモード信号生成回路4におけるフリップフロッップ41を直列に複数段設け、各段のQ出力信号をマスク信号として利用することができる。もちろん、他の様々な回路構成を適用してもよいのはいうまでもない。
このように、例えば、スキャンシフトからキャプチャに移る際、消費電流の急激な増加を抑えることにより、例えば、電源装置の容量や配線の太さ等における規格値(余裕を見込んだ値)を低減することも可能になる。なお、本第3実施例の半導体集積回路においても、前述した第2実施例と同様に、外部端子の数を抑制して試験を行うことができるのはいうまでもない。
図16は、第4実施例としての半導体集積回路を示すブロック図であり、上述した図12に示す第2実施例の半導体集積回路の機能と、図14に示す第3実施例の半導体集積回路の機能の両方を有するものである。
まず、本第4実施例において、PMU3は、スキャンモード制御信号SMC,テストモード信号TMSおよびアイソレータテストモード信号ITMSを受け取って、アイソレータ試験制御信号SS3をアンドゲート20aの入力Bに供給する。
また、本第4実施例において、アンドゲート13は、スキャンモード制御信号SMC(第1マスク信号MS1)の反転信号および第1FF12のQ出力信号を受け取り、その論理積を取った出力信号OS1を第1ユーザ回路(第1論理回路)11に供給する。
さらに、アンドゲート(第2論理ゲート)23は、スキャンモード信号SM(第2マスク信号MS2)の反転信号および第2FF22のQ出力信号を受け取り、その論理積を取った出力信号OS2を第2ユーザ回路(第5論理回路)24に供給する。
なお、本第4実施例の半導体集積回路における動作は、図12および図13を参照して説明した第2実施例の動作、並びに、図14および図15を参照して説明した第3実施例の動作が両方とも行われることになる。
以上において、例えば、スキャンチェーンに挿入されるアイソレータ、それに対応したPMUおよびスキャンモード信号生成回路の回路構成等は、様々に変形することができる。
また、使用するスキャンモード制御信号(第1マスク信号),テストモード信号,アイソレータテストモード信号,スキャンモード信号(第2マスク信号)の論理等も、様々に変形することができる。
1,101,201 第1パワードメイン(第1PD)
2,102,202 第2パワードメイン(第2PD)
3,103,203 パワーメネージメント・ユニット(PMU)
4 スキャンモード信号生成回路
5 試験モード信号生成回路
7 半導体集積回路(チップ)
11 第1論理回路(第1ユーザ回路)
12,112,212 第1FF(フリップフロップ)
13 アンドゲート(第1論理ゲート)
20,120,220 アイソレータ
21,121,221 第2論理回路(ユーザ回路)
22,122,222 第2FF(フリップフロップ)
23 アンドゲート(第2論理ゲート)
24 第2ユーザ回路(第5論理回路)
31,131,231 第3論理回路
32,132,232 第4論理回路
33,35,133,233 オアゲート
34,234 アンドゲート(故障検出回路)
41 フリップフロップ(スキャンモードフリップフロップ)
42 タイミング調整用バッファ(タイミング調整用回路)
43 オアゲート(スキャンモード用論理回路)
44 論理ゲート(スキャンモード用論理回路)
45 ナンドゲート(スキャンモード用論理回路)
46 タイミング調整用ラッチ(タイミング調整用回路)
71,72 フリップフロップ
73 インバータ
111,211 第1論理回路(ユーザ回路)

Claims (7)

  1. スキャンモード制御信号を受け取るスキャンモードフリップフロップと、
    該スキャンモードフリップフロップの出力信号を遅延してタイミング調整を行うタイミング調整用回路と、
    前記スキャンモード制御信号および前記タイミング調整回路の出力信号を受け取ってスキャンモード信号を生成するスキャンモード用論理回路と、を有することを特徴とするスキャンモード信号生成回路。
  2. 請求項1に記載のスキャンモード信号生成回路において、
    前記タイミング調整用回路は、タイミング調整用バッファであり、前記スキャンモード用論理回路は、オア相当の論理ゲートであることを特徴とするスキャンモード信号生成回路。
  3. 請求項1に記載のスキャンモード信号生成回路において、
    前記タイミング調整用回路は、タイミング調整用ラッチであり、前記スキャンモード用論理回路は、オア相当の論理ゲートであることを特徴とするスキャンモード信号生成回路。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスキャンモード信号生成回路を有する半導体集積回路において、さらに、
    スキャンモード端子を備える第1フリップフロップを有する第1パワードメインと、
    スキャンモード端子を備える第2フリップフロップを有し、前記第1パワードメインとデータラインおよびスキャンチェーンで繋がる第2パワードメインと、
    前記第1パワードメインおよび前記第2パワードメイン間の前記スキャンチェーンに挿入された第1回路を有するアイソレータと、
    テストモード信号およびアイソレータテストモード信号を内部的に生成する試験モード信号生成回路と、
    前記テストモード信号および前記アイソレータテストモード信号を受け取り、前記第1回路に対してアイソレータ試験制御信号を供給して該第1回路の入力における縮退故障を検出可能にするパワーマネージメントユニットと、を有し、
    前記スキャンモード信号を前記第1および第2フリップフロップの前記各スキャンモード端子に供給することを特徴とする半導体集積回路。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスキャンモード信号生成回路を有する半導体集積回路において、さらに、
    前記スキャンモード信号が供給されたスキャンモード端子を備える第1フリップフロップと、
    該第1フリップフロップの出力信号および前記スキャンモード制御信号を受け取る第1論理ゲートと、
    該第1論理ゲートの出力信号を受け取る第1ユーザ回路と、
    前記スキャンモード信号が供給されたスキャンモード端子を備える第2フリップフロップと、
    該第2フリップフロップの出力信号および前記スキャンモード信号を受け取る第2論理ゲートと、
    該第2論理ゲートの出力信号を受け取る第2ユーザ回路と、を有し、
    前記第1ユーザ回路および前記第2ユーザ回路は、異なるタイミングで動作を開始することを特徴とする半導体集積回路。
  6. 請求項5に記載の半導体集積回路において、さらに、
    前記第1フリップフロップを有する第1パワードメインと、
    前記第2フリップフロップを有し、前記第1パワードメインとデータラインおよびスキャンチェーンで繋がる第2パワードメインと、
    前記第1パワードメインおよび前記第2パワードメイン間の前記スキャンチェーンに挿入された第1回路を有するアイソレータと、
    テストモード信号およびアイソレータテストモード信号を内部的に生成する試験モード信号生成回路と、
    前記テストモード信号および前記アイソレータテストモード信号を受け取り、前記第1回路に対してアイソレータ試験制御信号を供給して該第1回路の入力における縮退故障を検出可能にするパワーマネージメントユニットと、を有することを特徴とする半導体集積回路。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスキャンモード信号生成回路を有する半導体集積回路において、さらに、
    テストモード信号およびアイソレータテストモード信号を内部的に生成する試験モード信号生成回路と、
    前記テストモード信号および前記アイソレータテストモード信号を受け取り、前記第1回路に対してアイソレータ試験制御信号を供給して該第1回路の入力における縮退故障を検出可能にするパワーマネージメントユニットと、を有することを特徴とする半導体集積回路。
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