JP2011241763A - 黒煙除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で黒煙を確実に捕集することが可能で、且つ連続除去運転のための加熱再生も可能な黒煙除去装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気ガスを大気へ排出する排気ガス径路の途中に設ける黒煙除去装置であって、排気ガス入口及び排気ガス出口を有する密閉容器と、中心軸に直交する2つの面の各外面を表裏貫通気孔を有する平板状の複数のフィルタを並べて略全面を塞ぎ且つ前記中心軸の周りに回転するドラムと、前記中心軸周囲を同心円筒状に囲い且つ前記フィルタを通過して前記ドラムに導入された空気を導く複数の開口を設け前記空気を前記密閉容器外へ導出する排気シャフトとを有し、前記排気シャフトを前記密閉容器の排気ガス出口に回転自在に装着する黒煙濾過部と、前記排気シャフトを回転させる回転装置と、前記フィルタの何れかと対向し前記フィルタに捕捉された黒煙を燃焼させて灰化減量する再生装置とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、エンジン試験室、車輌試験室などの内部に試験対象として導入される内燃機関から排出される、排気ガス中に含まれる黒煙などの粒子状物質(PM:Particulate Matter、パーティキュレートとも略す。)を除去する装置に関する。
自動車メーカや発電機などの汎用エンジンメーカや内燃機関用燃料及び潤滑油製造メーカなどでは、内燃機関や内燃機関を組み込んだ製品を環境試験室に設置し、通常の平地常温での運転状態に加えて、高地などを想定した大気圧より低圧の状態や、寒冷地を想定した氷点下を下回る低温の条件、粗悪な燃料を使用した条件、ノッキングを生じる過負荷条件などの条件下での内燃機関試験を行っている。
これらの試験の際、特にディーゼル機関を対象として試験する場合、排気ガス中に炭素微粒子である黒煙など粒子状物質(PM)が多量に含まれることがあり、呼吸する空気に含まれると人体に有害な炭素微粒子である黒煙など粒子状物質(PM)の、大気への拡散防止のための回収と処理方法が問題となっている(例えば、非特許文献1参照)。
この場合の環境試験室について、内燃機関自体であるエンジン単体を試験する室をエンジン試験室、自動車や農業機械、建設機械など(以降、車両という。)に内燃機関を搭載して、その製品における実使用状態で試験する室を車両試験室と称する。環境試験室には平地常温の条件だけを行う室も含まれる。
粒子状物質(PM)には、黒煙、すす(カーボンスート)、燃料中の硫黄分に起因するサルフェート(硫酸化物)、燃料の燃え残りなど有機溶剤に溶けるSOF(Soluble Organic Fraction)やエンジンオイルの燃え滓(オイルアッシュ)などが含まれている。圧縮着火エンジン内において、局部的に空気不足の状態で燃焼した燃料分子が熱分解により脱水素反応を生じて発生した炭素の微粒子が巨大化して平均50nmのすす粒子を生じ、それらのすすの間にSOFやサルフェートも含まれて巨大化して全体で1μm以下の径の粒子となっていて、これを黒煙という場合もある。質量分布では0.1μmから1μmの粒径にピークを有し、粒子数分布では0.1μm未満にピークを有する場合がある。上記粒子状物質(PM)を、以降、まとめて黒煙と称する。
内燃機関(主にディーゼル機関)の排気ガスに含まれる黒煙は、内燃機関が車両に搭載される場合などでは、バグフィルタやセラミック製フィルタ(黒煙除去フィルタ=DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ))で回収され、最終的には捕集したフィルタ毎産業廃棄物として処理されている。なお、この場合のセラミック製フィルタ(DPF)は、フィルタ内部の構造としては、モノリス型ハニカムと呼ばれる、蜂の巣構造の筒開口の片側端部を交互に目詰めし、蜂の巣構造の筒部壁の微細孔を濾過に使用する一体型ウォールスルー・フィルタがあり、素材としてはコーディエライト或いは窒化珪素(SiC)を用いたものが販売されている。
また、セラミック製フィルタ(DPF)で黒煙を捕集し、セラミックの微細孔に詰まった黒煙を酸素(空気)を通じながらヒータで600℃〜900℃の高温で加熱して燃焼再生する黒煙除去装置が知られている(例えば、特許文献1乃至特許文献4参照)。
また、排気通路を流れる排気ガス中の黒煙などを可撓性の無端環状体であるフィルタで捕集し、捕集した黒煙を燃焼により灰化し体積を減少させることで(約1/100の体積になるとの説がある。)、目詰まりを解消してフィルタを再生する排気ガス浄化装置が知られている(例えば、特許文献5参照)。
これらの排気ガス浄化装置は主に車載型のものであるが、非特許文献1のように、環境試験室の内燃機関の試験で発生する排気ガスの処理に用いた、定置式排気ガス処理装置に応用する場合もある。
特開平7−4226号公報 特開2003−27923号公報 特開2000−263044号公報 特開2003−172129号公報 特開2000−204926号公報
第11回環境工学総合シンポジウム2001講演論文集の第364頁〜第367頁に記載された論文「定置式総合エンジン排ガス処理装置の開発 −試験設備用途及びディーゼル/ガソリンエンジン両対応−」(発行日:2001年7月9日、発行所:社団法人日本機械学会)
しかしながら、特許文献1乃至特許文献4に記載のセラミック製フィルタ(DPF)は、排気ガスの気体成分が通り抜ける貫通孔径が黒煙の粒子に対して極近い、平均孔径3μm〜20μm程度の微細な穴であるため遮り効果が大きく、且つ小さい粒径の粒子の拡散効果も付着壁が近傍にあることから、黒煙の粒子の捕集率は高いが、そのフィルタ表面に穿孔した貫通孔の入口付近のみでの遮り効果や拡散付着効果で濾過する機構である表面濾過のため気体の通り道が少なくて初期圧力損失が高く、目詰まりを起こし易く、頻繁に燃焼再生する必要があるという問題がある。ちなみに、遮りによるフィルタへの付着はどの粒径でも同じように発生し、粒径が0.1μm以下の粒子では拡散によるフィルタへの付着捕集が粒径が小さいほど促進されるが、黒煙ではその粒子数や質量分布から拡散付着による捕集効果が期待できる。
また、モノリスハニカム型セラミック製フィルタは、黒煙の捕集と加熱による再生を繰り返すと、その形状から起因する伝熱の不均一やガス流路の複雑さによる気体通り道の発生などで生じるフィルタ表面における黒煙燃焼の不均一から、黒煙など堆積の度合いが不均一になることがあり、再生時の加熱により過剰に堆積した黒煙部分で異常燃焼してヒートスポットが生じてフィルタが溶損したり、熱応力によってフィルタにクラックが生じて破損する虞がある。また、ヒータでの再生のための加熱において、モノリスハニカム型セラミック製フィルタではその形状と母材の材質(特にコーディエライトは熱伝導率が2W/mKと小さい、SiCでは20W/mK程度。)に起因して熱が伝わりにくいので、再生に時間が掛かる。しかも、冷えるのにも時間が掛かるので、放熱が必要となる。
また、モノリスハニカム型セラミック製フィルタ(DPF)は、複雑な形状と脆い母材や接合材の材質から、振動によって破損し易く、製品が高価であるという問題があった。
さらに、モノリスハニカム型セラミック製フィルタ(DPF)は、蜂の巣構造の筒開口の片側端部を交互に目詰めして蜂の巣構造の筒部壁の微細孔を濾過に使用するという構造を、脆いセラミックで形成し且つ風路を確保するために、熱伸縮による残留応力が少ない円筒形に形成することが多く、装置全体の寸法が大きくなりがちで、且つ重いフィルタ重量のため人手で扱えるサイズに制限があり、大型化が困難であるという問題があった。
また、セラミック製フィルタ(DPF)は、加熱再生した後の黒煙などの灰化灰分の除去のため、フィルタを逆洗浄するための圧縮空気が必要であった。
そして、加熱再生時には排気ガスを流さずにバッチ式で空間密閉するため、複数のフィルタを設けて黒煙の捕集に従事するフィルタと、加熱再生や逆洗を施されるフィルタとを、順次切り替えるためのダンパや逆洗浄向け圧縮空気用の駆動装置などが必要であり、システムが複雑且つメンテナンス箇所が多いという不具合もあった。
一方、特許文献5に記載の可撓性の無端環状体であるフィルタは、特許文献1乃至特許文献4に記載のモノリスハニカム型セラミック製フィルタ(DPF)のような不具合が少ない反面、フィルタ面が移動する構造からどうしてもフィルタと排気ガス通路との間に隙間が生じ、隙間から排気ガスが漏れ出ないように特別な機構を工夫しないと、黒煙を除去しない排気ガスが排気される虞がある。
また、フィルタ面に捕集した黒煙の再生は、600℃〜900℃の高温で行われるため、高温の雰囲気中にフィルタの回転機構を設置する必要があり、構造が複雑になるという問題がある。
本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、簡単な構造により環境試験室に導入する内燃機関から発生する排気ガスに含まれる黒煙を確実に捕集することが可能で、且つ連続除去運転のための加熱再生も可能な黒煙除去装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、内燃機関の排気ガスを大気へ排出する排気ガス径路の途中に設ける黒煙除去装置であって、排気ガス入口及び排気ガス出口を有する密閉容器と、中心軸に直交する2つの面の各外面を表裏貫通気孔を有する平板状の複数のフィルタを並べて略全面を塞ぎ且つ前記中心軸の周りに回転するドラムと、前記中心軸周囲を同心円筒状に囲い且つ前記フィルタを通過して前記ドラムに導入された空気を導く複数の開口を設け前記空気を前記密閉容器外へ導出する排気シャフトとを有し、前記排気シャフトを前記密閉容器の排気ガス出口に回転自在に装着する黒煙濾過部と、前記排気シャフトを回転させる回転装置と、前記フィルタの何れかと対向し前記フィルタに捕捉された黒煙を燃焼させて灰化減量する再生装置とを備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、内燃機関の排気ガスを大気へ排出する排気ガス径路の途中に設ける黒煙除去装置であって、排気ガス入口及び排気ガス出口を有する密閉容器と、中心軸に直交する2つの面の各外面を表裏貫通気孔を有する平板状の複数のフィルタを並べて略全面を塞ぎ且つ前記中心軸の周りに回転するドラムと、前記中心軸周囲を同心円筒状に囲い且つ前記フィルタを通過して前記ドラムに導入された空気を導く複数の開口を設け前記空気を前記密閉容器外へ導出する排気シャフトとを有し、前記排気シャフトを前記密閉容器の排気ガス出口に回転自在に装着する黒煙濾過部と、前記排気シャフトを回転させる回転装置と、前記フィルタの何れかと対向し前記フィルタに捕捉された黒煙を燃焼させて灰化減量する再生装置と、前記フィルタの再生時に前記開口を封鎖する封鎖装置とを備えることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の黒煙除去装置において、前記再生装置は、前記黒煙濾過部の一つの前記フィルタを前記ドラムの前記外面から覆う形状を為し、前記回転装置は、前記黒煙濾過部の一つの前記フィルタを前記再生装置と対向させる位置に回転させ、前記再生装置による再生時には前記黒煙濾過部の回転を停止し、再生後に次の前記フィルタを前記再生装置と対向させる位置に回転させることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3の何れか記載の黒煙除去装置において、前記フィルタは、母材をスラリー化して有機発泡体に含浸した後有機発泡体を焼失させて得られる三次元網状構造多孔体であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の黒煙除去装置において、前記フィルタの母材は、Niを含む金属であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項4に記載の黒煙除去装置において、前記フィルタの母材は、セラミックであることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項3の何れか記載の黒煙除去装置において、前記フィルタは、金属繊維を積層して押し固めた金属繊維の不織布であることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項4乃至請求項7の何れか記載の黒煙除去装置において、前記フィルタの表裏貫通気孔は、平均気孔径が0.1mm〜0.5mmであることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項8の何れか記載の黒煙除去装置において、前記黒煙濾過部は、前記ドラムの内周と前記排気シャフトの外周との間を複数の隔壁で連結して前記ドラム内を密閉区画し前記複数の開口とそれぞれ連通するように形成される複数の区画部と、前記複数の区画部の前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面に形成される前記フィルタをそれぞれ取り付けるフィルタ取付部とを有することを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項9記載の黒煙除去装置において、前記フィルタ取付部は、前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面を形成し、前記フィルタの熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱材料で構成されていることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項9記載の黒煙除去装置において、前記フィルタと前記フィルタ取付部との間には、シール材が挟持されており、前記シール材は前記フィルタの熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱材料で構成されていることを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項9記載の黒煙除去装置において、前記フィルタは、その周囲を縁取るフィルタ枠を有し、前記フィルタと前記フィルタ枠との間に、前記フィルタの熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱材料で構成されるシール材を挟持していることを特徴とする。
請求項13に係る発明は、請求項1乃至請求項12の何れか記載の黒煙除去装置において、前記排気シャフトは、一端に閉塞部を設けるとともに同一円周上に前記複数の開口を設けることを特徴とする。
請求項14に係る発明は、請求項1乃至請求項13の何れか記載の黒煙除去装置において、前記排気シャフトは、前記複数の開口を前記排気シャフトの中心線上の複数箇所においてそれぞれ同一円周上に設け、前記ドラムは、前記複数の開口が前記中心軸に直交する2つの面間の中心部に位置するように前記排気シャフトの中心線上に沿って配されることを特徴とする。
請求項15に係る発明は、請求項1乃至請求項14の何れか記載の黒煙除去装置において、前記排気シャフトは、前記密閉容器の排気ガス出口の外面に連続する部位においてグランドパッキンによる漏れ防止部を介して前記排気ガス出口に回転自在に装着されていることを特徴とする。
請求項16に係る発明は、請求項1乃至請求項15の何れか記載の黒煙除去装置において、前記回転装置は、前記密閉容器の排気ガス出口と対向する前記密閉容器の壁面に設けた開口部を貫通し、前記排気シャフトの一端部と連絡する駆動シャフトを有し、前記駆動シャフトは前記密閉容器の前記排気ガス出口と対向する壁面に連続する部位においてグランドパッキンによる漏れ防止部を介して前記開口部に回転自在に装着されていることを特徴とする。
請求項17に係る発明は、請求項9記載の黒煙除去装置において、前記フィルタ及び前記フィルタ取付部は、略扇形を為していて、前記フィルタは、前記フィルタ取付部の略扇形よりも小さい面積の略扇形で、且つ隣り合うフィルタ同士の間には空間が設けられていることを特徴とする。
請求項18に係る発明は、請求項17記載の黒煙除去装置において、前記フィルタは、前記複数の隔壁間に配される支持棒に係止される鈎部を下部に有し、前記ドラムに設けた固定フックに係止されナットによって固定される可倒式のアイボルトを上部に有する略扇形のフィルタ枠に取り付けられ、前記フィルタ取付部に対し着脱自在に取り付けられることを特徴とする。
請求項19に係る発明は、請求項17記載の黒煙除去装置において、前記フィルタ取付部は、前記フィルタの形状の補強及び前記フィルタの反り防止のための格子を有することを特徴とする。
請求項20に係る発明は、請求項1乃至請求項19の何れか記載の黒煙除去装置において、前記再生装置は、ヒータを内蔵するとともに周囲をシール材で囲繞するヒータボックスから成り、前記フィルタと対向させられる加熱部と、再生時に前記加熱部を前記シール材を介して前記フィルタに密着させ、前記ドラムの回転時には前記加熱部を前記フィルタから離すように動作させる駆動装置とを有し、前記駆動装置は前記密閉容器外に設けられていることを特徴とする。
請求項21に係る発明は、請求項2乃至請求項20の何れか記載の黒煙除去装置において、前記黒煙濾過部は、前記ドラムの内周と前記排気シャフトの外周との間を複数の隔壁で連結して前記ドラム内を密閉区画し前記複数の開口とそれぞれ連通するように形成される複数の区画部と、前記複数の区画部の前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面に形成される前記フィルタをそれぞれ取り付けるフィルタ取付部とを有し、前記封鎖装置は、前記フィルタの再生時に再生される前記フィルタが位置する前記区画部に連通する前記開口を封鎖することを特徴とする。
請求項22に係る発明は、請求項1乃至請求項21の何れか記載の黒煙除去装置において、前記黒煙濾過部の回転方向で前記再生装置の一側部に沿って灰吸引口を配置され、前記再生装置による黒煙除去後に回転される前記フィルタから灰分除去を行う真空掃除機をさらに備えることを特徴とする。
請求項23に係る発明は、請求項22記載の黒煙除去装置において、前記真空掃除機は、前記黒煙濾過部の回転時に起動し、前記黒煙濾過部の非回転時に停止することを特徴とする。
請求項24に係る発明は、請求項1乃至請求項23の何れか記載の黒煙除去装置において、前記密閉容器外において前記排気シャフトと連絡し、前記複数の開口を介して前記密閉容器内の空気を吸引する排気装置をさらに備えることを特徴とする。
請求項25に係る発明は、請求項24記載の黒煙除去装置において、前記排気装置は、前記排気シャフトとの接合部にグランドパッキンによる漏れ防止部を有することを特徴とする。
請求項26に係る発明は、請求項1乃至請求項20、請求項22乃至請求項25の何れか記載の黒煙除去装置において、前記再生装置は、前記黒煙濾過部の前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面に配される前記フィルタをそれぞれ同時に加熱して前記フィルタに捕捉された黒煙を燃焼させて灰化減量することを特徴とする。
請求項27に係る発明は、請求項1乃至請求項20、請求項22乃至請求項25の何れか記載の黒煙除去装置において、前記再生装置は、前記黒煙濾過部の前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面に配される前記フィルタをそれぞれ個別に加熱して前記フィルタに捕捉された黒煙を燃焼させて灰化減量することを特徴とする。
本発明によれば、酸化金属やセラミックを粉体やスラリにして有機発泡体間に含浸した後焼結したり予め繊維状に形成した同様の母材を積層したりして形成し、且つ気孔が連続して貫通している三次元網状構造多孔体を為すスポンジ状やフェルト状の平板状のフィルタを採用し、且つそのフィルタの平均気孔径を捕集対象の黒煙粒子より大きくし(従来のモノリスハニカム型セラミック製フィルタの一種であるコーディエライトフィルタの場合平均気孔径が3μm〜20μm程度だったところを、本発明のフィルタは平均気孔径が0.1mm〜0.5mm(100μm〜500μm)とし)、代わりに不規則に並ぶ空隙空間がランダムに繋がることで同細孔開放端間の折れ曲がり頻度を非常に増加させて、遮り効果や、小さい粒径の粒子の拡散による付着効果をあまり低下させずに、通ガス抵抗を減少させたため、フィルタの表面のみならず処理ガスが通過する気孔の内部で黒煙を捕集することが可能となり、圧力損失がモノリスハニカム型セラミック製フィルタ(DPF)の数十〜数百分の1と小さく、フィルタ単位面積当たりの処理風量を大きく取ること、つまりは装置全体の小型化が可能となる。しかも、黒煙除去装置に接続する排気フアンの動力が削減でき、イニシャルコスト及びランニングコストも削減できるという利点がある。
本発明によれば、同上のスポンジ状やフェルト状の平板状のフィルタを採用したため、フィルタの耐熱加工や触媒を添着することも容易であるとともに、排気ガス導入の温度変化によるフィルタ母材の熱膨張に対応できる形状を自由に選ぶことが可能となり、また黒煙の除去率や処理風量にあわせた装置設計に自在に対応させることも可能である。
また、本発明によれば、フィルタを有する黒煙濾過部を回転し、所定の箇所でフィルタの再生を行うため、フィルタを連続再生させながら、他の捕集に供されるフィルタで連続して長時間黒煙の捕集ができるようになった。
また、本発明によれば、フィルタは円盤状にしてドラムの外面に設置し、ドラムの中心軸を同心円筒状に囲む駆動シャフトを清浄な排気用の通風路としたので、黒煙の除去と除去後の空気の流れを確実に分けることが可能となり、黒煙の捕集と洗浄のフィルタを切り替えるためのダンパや圧縮空気用の駆動装置などが不必要となり、且つメンテナンス箇所が少なくて済むので、イニシャルコスト及びランニングコストの低減が可能になった。
また、本発明によれば、定置式の排気ガス処理装置に特化し、車載を想定した処理装置のようなエキゾースト管断面に相似形である円筒の奥行き方向に濾過面積を拡大することを考えず、多数の平板状フィルタをドラムの中心軸に直交する2つの面の外面両面に設置してドラム内を陰圧にすることで、濾過面積を稼ぎつつ、ある程度の天井高さを有する室内に収まる設置床面積が小さな装置を実現できる。
また、本発明によれば、多数の平板状フィルタをフィルタ毎に内部を区画したドラムの中心軸に直交する2つの面の外面に設置し、ドラムの中心軸を同心円筒状に囲みその表面に開口を区画毎に有する駆動シャフトを清浄な排気用の通風路としたので、排気ガスのフィルタでの黒煙捕集をしながら、密閉容器の上部に再生装置を配置するだけで、重力により作動する開口の封鎖装置を備えることができ、捕集に従事するフィルタと再生に供されるフィルタの切替のための駆動や制御が不要となる合理的な装置を提供することができる。
また、本発明によれば、フィルタを逆洗浄するための圧縮空気は必要なくなった。
また、本発明によれば、従来必要だった切り換え用のダンパが動力不要な封鎖装置により不要となり、メンテナンス箇所も少なくなった。
本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置を示す断面図である。 図1の黒煙除去装置の黒煙濾過部を示す断面図である。 図1の黒煙除去装置を示す右側面図である。 図1の黒煙除去装置を示す左側面図である。 図1の黒煙除去装置を示す正面図である。 図1の黒煙除去装置を示す平面図である。 図1の黒煙除去装置の黒煙濾過部と回転装置との関係を示す説明図である。 図1の黒煙除去装置の黒煙濾過部の一部を示す側面図である。 図8の黒煙濾過部の一部を示す断面図である。 図1の黒煙除去装置の封鎖装置を示す断面図である。 図9の要部を示す拡大図である。 図1の黒煙除去装置のフィルタ枠を示す平面図である。 図1の黒煙除去装置のフィルタを示す平面図である。 図12に示すフィルタ枠に図13に示すフィルタを収めた平面図である。 図1の黒煙除去装置のフィルタの取付を示す説明図である。 図15のフィルタの取付の固定部を示す説明図である。 図1の黒煙除去装置の再生装置を示す正面図である。 図1の黒煙除去装置の再生装置の動作を示す説明図である。 図1の黒煙除去装置の黒煙濾過部と再生装置との関係を示す説明図である。 図1の黒煙除去装置の再生装置と密閉容器との摺動部を示す平面図である。 図1の黒煙除去装置の再生装置と密閉容器との摺動部を示す説明図である。 図1の黒煙除去装置の再生装置と真空掃除機との関係を示す拡大図である。 図1の黒煙除去装置の再生装置と真空掃除機との関係を示す正面図である。 図1の黒煙除去装置の排気シャフト及び駆動シャフトと密閉容器との漏れ防止部を示す説明図である。 図1の黒煙除去装置の排気シャフト及び排気ガス出口との漏れ防止部を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る黒煙除去装置を示す断面図である。 図26の黒煙除去装置を示す正面図である。 図26の黒煙除去装置を示す平面図である。 本発明の第三実施形態に係る黒煙除去装置に用いる封鎖装置を示す断面図である。 図29の要部を示す拡大図である。 図29の封鎖装置を示す側面図である。 図29の封鎖装置を示す正面図である。 図29の封鎖装置の蓋を示す側面図である。 図29の封鎖装置の蓋を示す平面図である。 本発明の第四実施形態に係る黒煙除去装置を示す断面図である。 本発明の第五実施形態に係る黒煙除去装置を示す断面図である。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1乃至図25は、本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置1を示す。
本実施形態に係る黒煙除去装置1は、単体又は車両などに搭載された状態で環境試験室に導入された内燃機関がその性能試験時に発生する排気ガスを、大気へ排出する排気ガス径路の途中に設けられ、排気ガスを導入する排気ガス入口11aと黒煙を除去した排気ガスを導出する排気ガス出口12とを有する密閉容器10と、この密閉容器10内に配置され中心軸に直交する2つの面の各外面を平板状の複数のフィルタ31を並べて略全面を塞ぎ且つ前述の中心軸の周りに回転するドラム21とドラム21の中心軸に同心円筒状に配されドラム21の回転軸を形成し表面に開口24を有する排気シャフト22とでロータ形状を為し、フィルタ31で黒煙を除去された排気ガスを密閉容器10の外へ排出する黒煙濾過部20と、この黒煙濾過部20を回転させるギヤモータ(回転装置)50と、黒煙濾過部20のフィルタ31に排気ガス中から分離され堆積する黒煙を燃焼させてフィルタ31の再生を行う再生装置60と、この再生装置60による黒煙除去後に回転されるフィルタ31の表面から灰分除去を行うホッパ状ノズルである灰吸引口71を有する真空掃除機70と、再生装置60によって再生されたフィルタ31がその再生時に位置する領域の黒煙濾過部20内を開口24の閉鎖により他の領域と遮断する封鎖装置80とを備えている。
本実施形態に係る黒煙除去装置は、環境試験室に入れられる内燃機関各気筒から集合するエクゾースト管の後に間接接続し、環境試験室などの空気で希釈して黒煙除去装置1に導入されることを想定した、常時200℃、瞬時300℃の耐熱仕様になっている。
以下、本実施形態に係る黒煙除去装置1の各要素を順に説明する。
先ず、密閉容器10について説明する。
密閉容器10は、図1乃至図6に示すように、底面10eが円弧形状を為す断面U字型の略かまぼこ形の容器で構成されている。
密閉容器10の一側壁10aには、排気ガス入口11a、排気ガス出口12及び掃除口13aを有し、一側壁10aと対向する他側壁10bには、排気ガス入口11bと後述する黒煙濾過部20の排気シャフト22に連結する駆動シャフト40を回転自在に軸支するための軸穴14と掃除口13bとを有し、一側壁10aと他側壁10bとの間で対向する側壁10c,10dには、開閉扉15を有し、天板10fには、再生装置60を気密状態で移動させる構造体16(図17参照)を有する。
排気ガス入口11aには、環境試験室の確実な排気ガス排出の安全対策及び黒煙除去装置自体の保護を目的として、導入排気ガス温度の高温異常の監視をするための熱電対と、フィルタ31の差圧を計測するための入口圧力センサと、黒煙濃度を計測するための排気ガスサンプリング測定口、さらにノルマル風量計などを取り付け、図示しない試験室に配管を介して連絡する。入口圧力センサと後述する出口圧力センサとで計測されるフィルタ差圧は、導入排気ガス温度や流量、フィルタの黒煙捕集状況により正常な黒煙捕集が行えるかどうか、及び高い差圧が続くことによる装置破壊を防止するための判断に利用される。排気ガス入口11a及び排気ガス入口11bには、接続管11x,11yが取り付けられ、接続管11x、11yの先には環境試験室内の空気などで希釈冷却されるように間接接続(吸引される排気ガス接続管に同心状に小径管で隙間を保ったまま差し込まれて接続部周囲の空気も吸引されるように接続されること)された内燃機関各気筒から集合するエキゾースト管がある。排気ガス出口12は、黒煙濾過部20の排気シャフト22を回転自在に軸支させる。掃除口13a,13bには、配管17a,17bが接続され密閉容器10内のフィルタ31表面から落下した黒煙や灰分などの不純物や結露水などを排出する際に使用される。結露水は内燃機関の燃焼によって発生し排気ガス中に高い蒸気分圧として存在する水分が、黒煙除去装置1の筐体などに凝縮して発生する。排気ガス出口12も、排気ガス入口11aと同様に、安全対策及び装置保護を目的として、排出排気ガス温度の高温異常の監視をするための熱電対と、フィルタ31の差圧を計測するための出口圧力センサと、黒煙濃度を計測するための排気ガスサンプリング測定口などを取り付けている。
本実施形態の図1乃至図6では、2つの排気ガス入口11a,11bを備えているが、以下の本実施形態詳細の説明では、排気ガス入口11aのみから排気ガスが導入される場合について説明する。
なお、排気ガス入口として2つの排気ガス入口11a,11bを設ける理由は、以下の通りである。
(1)現場の設置状況に合わせて接続管をどちらの排気ガス入口からでも接続できるようにするためである。
(2)接続管を接続されない側の排気ガス入口には、管末フランジに閉塞板を取り付けるが、その閉塞板を、装置本体の各部強度よりも弱くしておき、『爆発放散口』として、内部で万一粉塵爆発などが発生して激しい内部圧力変化が生じた際に、装置本体が破裂して甚大な被害が生じるのを防止する。また、高感度の圧力検知センサをこの接続されず閉塞された排気ガス入口内に設け、万一粉塵爆発などで、急激な圧力変化が内部で発生した場合に、爆発による急激な圧力変化を1000分の数秒で検出して消化剤を装置内部に撒く『爆発抑制システム』を設けても良い。
また、排気ガス入口11a及び排気ガス出口12に設けられる圧力センサは、フィルタ31の前後圧力を計測し演算することで差圧を計測し、再生装置60での再生を行うか否かの監視を行う手段として使用される。排気ガスに含まれる黒煙がフィルタ31に連続して捕集され堆積すると差圧が大きくなる。差圧が大きくなると、再生装置60で加熱して捕集黒煙を燃焼させ灰化し減容することで再生する必要がある。
差圧は、本装置の効果とフィルタ性能に影響を与え、さらには内燃機関の性能試験そのものにも影響を与えるので、確実に監視する必要がある。監視をさらに確実にするため、排気ガス入口11aと排気ガス出口12とのガス温度と、排気ガス流量を計測してノルマル流量を演算してフィルタ差圧・排気ガス温度と同時に監視することもある。また、差圧は排気ガス入口11aと排気ガス出口12の配管部分における差で求められる。
黒煙濃度を計測するための排気ガスサンプリング測定口は、排気ガス入口11a及び排気ガス出口12のガス流通方向に直交する断面ほぼ中央部に設置されている。黒煙濃度を計測するための排気ガスサンプリング測定口は、フィルタ31による黒煙の除去率を検証するため、別置される希釈トンネルなどに導かれる配管に接続して計測に使用される。また、分流希釈トンネルの多管式分割器を、排気ガス入口11a及び排気ガス出口12のガス流通方向に直交する断面ほぼ中央部に設置するのがなお好ましい。
密閉容器10の天井10fに設けられる構造体16は、例えば、図17に示すように、再生装置60のスライド部65を挿通するために天井10fに設けられた開口16aと、ヒータボックス62に連接するスライド部65のスライドプレート65aを載置し摺動させるために開口16aの外部側の縁部に設けられた摺動板16bとで構成されている。
次に、黒煙濾過部20について説明する。
黒煙濾過部20は、例えば、図1、図2、図7、図8、図18、図19に示すように、中心軸に直交する2つの面の開口部の略全面を12個の平板状のフィルタ31で塞がれるドラム21と、ドラム21の中心軸周囲を同心円状に囲い、且つ各フィルタ31を通過してドラム21に導入された空気を導く6個の矩形状の開口24を設け空気を密閉容器10外へ導出する排気シャフト22とを有する。排気シャフト22は、ドラム21と一体に回動し、且つ密閉容器10の排気ガス出口12に回転自在に装着される。
排気シャフト22は、一端に閉塞部23を設けるとともに軸線に直交する同一円周上に6個の矩形状の開口24を等間隔で設けている。6個の矩形状の開口24は、長辺が排気シャフト22の軸線方向に沿うように形成されている。
ドラム21の内周21aと排気シャフト22の外周22aとの間に、6個の隔壁25で連結して6個の矩形状の開口24の各1個ずつを介して排気シャフト22に連通するように6個の区画部26が形成されている。6個の区画部26のドラム21の中心軸に直交する両面には、2枚のフィルタ31を並べて一体に取り付けたフィルタ枠32をそれぞれ取り付ける略扇形のフィルタ取付部27が形成されている。各隔壁25は、ドラム21及び排気シャフト22に接する部分は、後述する再生に供されるフィルタ31の区画部26とそれ以外の5個の区画部26との間に排気ガスの行き来がないように、つまり隣り合う2つの区画部26間で排気ガスの行き来がないように全溶接されている。
ドラム21及び6個の隔壁25の幅は、6個の矩形状の開口24の長辺の長さより長く、フィルタ31の再生時に6個の矩形状の開口24を封鎖装置80で封鎖する際に封鎖装置80の動きに支障を与えない長さに設定されている。
ドラム21の中心軸に直交する両面が排気シャフト22の外周22aと交わる部位には、外縁を略6角形状と為し中央を排気シャフト22でくりぬかれた形状を為す取付板28が固着されている。つまり、取付板28はドラム21の中心軸に直交する両面の一部を為す。6個の隔壁25は2枚の取付板28の間に一部が挟まれて排気シャフト22の外周22aに固着されている。取付板28はドラム21の中心軸方向区画部26内側において、取付板28の外縁形状と同様で小さい面積の略6角形状となるよう形成された取付板28取付用の棒材29により裏打ちされ各隔壁25に固着されている。
6個の区画部26のドラム21の中心軸に直交する両面に形成される略扇形のフィルタ取付部27は、2つの隔壁25の縁部と取付板28とドラム21の中心軸に並行する側壁面の縁部とで形成する略扇形を為す輪郭部によって構成されている。略扇形のフィルタ取付部27は、2つの隔壁25の縁部及びドラム21の中心軸に並行する側壁面の縁部にはフランジを有しており、フィルタ31の形状の補強及びフィルタ31の反り防止のための2つの補強用の格子27aを有する。フィルタ31をフィルタ取付部27に組み付ける際に、例えば、図15に示すように、シール材27bが介装される。例えば後述するように、フィルタ31がNi(ニッケル)を含む金属母材からなる三次元網状構造多孔体である場合特に採用すべきだが、このシール材27bはフィルタ31の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱材料で構成されていることが好ましい。この構成により、後述する再生用ヒータ63でフィルタ31に与えられた熱が、このシール材27bにて伝熱を最小限にとどめてドラム21など金属筐体に熱が逃げていかないようにでき、有効にフィルタ31を加熱でき短時間で黒煙を燃焼することができる。
また、シール材27bを介装する代わりに、2つの隔壁25の縁部と取付板28とドラム21の中心軸に並行する側壁面の縁部とからなるフィルタ取付部27の材質を、鋼板ではなくフィルタ31の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱材料で構成しても良い。
フィルタ31を取り付けるフィルタ枠32は、例えば、図12乃至図15に示すように、略扇形のフィルタ取付部27の輪郭部と同様の形状を為すように略L字型のアングル状又はチャンネル状の縁取り32aを全周に有する。フィルタ31は、フィルタ枠32の縁取り32内に収まるように略扇形を為し、フィルタ31の輪郭部31aが縁取り32aの内面に当接して支持されるように補強され、機械的強度を持たせるために、中央部で縦方向で分割されて支持部材31bによって保持されて、略扇形のフィルタ取付部27の輪郭部に向かって内側から組み付けられる。つまり、1つのフィルタ枠32に対して2個1組の平板状のフィルタ31を取り付けている。
フィルタ枠32は、特にその縁取り32aをチャンネル状にしていることが望ましく、縁取り32aはその内面にシール材27bを介してフィルタ31を支持することが望ましい。さらに、このシール材27bはフィルタ31の熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱材料で構成されていることが好ましい。この構成により、後述する再生用ヒータ63でフィルタ31に与えられた熱が、このシール材27bにて伝熱を最小限にとどめて縁取り32aからドラム21など金属筐体に熱が逃げていかないようにでき、有効にフィルタ31を加熱でき短時間で黒煙を燃焼することができる。また、フィルタ枠32とフィルタ31とのフィルタ面方向の隙間(空間)を予め確保しておくか、或いはシール材などの耐熱性に富んだ充填物を充填しておくことで、熱膨張係数がコーディエライト(1〜2×10−6/℃)と比べて大きなフィルタ31(Niを含む金属三次元網状構造多孔体の線熱膨張係数:10〜15×10−6/℃、セラミックの金属三次元網状構造多孔体:5〜7×10−6/℃)の、膨張収縮の逃げが確保できる。
フィルタ31を取り付けるフィルタ枠32は、下部にフィルタ取付部27から突出して平行に設けられるフィルタ枠取付用の棒材29に係止される鈎状のフィルタ枠爪33を有し、上部にドラム21の側壁面21bに設けた2つの固定金具30にそれぞれ係止される丸棒34aと、この丸棒34aが回動自在に軸支するアイボルト34bと、ドラム21の側壁面21bに沿って回動させたアイボルト34bを片側切り欠いた長穴状切り欠きに導き入れ固定する固定金具30と、アイボルト34bに螺合され固定金具30の切り欠きにアイボルト34bが存在する際にアイボルト34bを固定金具30に締結可能なナット35を有する。
フィルタ31は、最も望ましい実施例として、有機発泡体であるテンプレートとなる材料に、金属粉をスラリーとして塗布乾燥してテンプレート焼失及び焼結する方法、或いは有機発泡体であるテンプレート材料に金属メッキ或いはCVD(Chemical Vapor Deposition)によりコーティングしてテンプレート焼失及び焼結する方法により製造される、金属の骨格を有し、ひとつひとつの気泡側面の開口が連続しフィルタ全体の表裏面が貫通連通する気孔を有する三次元網状構造多孔体である。
この金属粉やメッキ金属は、例えば、純ニッケル(Ni)、ニッケル−クロム(Cr)合金、ニッケル−クロム−鉄(Fe)合金にアルミニウム(Al)を1重量%〜6重量%添加した合金、又は、いわゆる一種のステンレス鋼である鉄−クロム−モリブデン(Mo)−ニッケル合金などで構成される。
そして、純ニッケル(Ni)が骨格の場合などでは、セラミック粉をスラリーにして、金属骨格三次元網状構造多孔体であるフィルタに塗布して、金属の骨格の表面にセラミック膜を付与する場合もある。
フィルタ31は、次に望ましい実施例として前述の金属粉をセラミック粉に代替えして製造したセラミックの骨格からなる連通気孔を持つ三次元網状構造多孔体で構成されても良い。
フィルタ31が、ひとつひとつの気泡側面の開口が連続しフィルタ全体の表裏面が貫通連通する気孔を有する三次元網状構造多孔体の場合の、連通気孔の平均孔径は、0.1mm〜0.5mmであることが望ましい。これにより、平板状に成形したフィルタ31の厚みを20mm〜50mm程度で変化すれば、単位面積通過させる排気ガスの流速などから所定の黒煙除去率に設定しながら、フィルタ31の前後差圧も数百Pa程度に抑えることができる。
そして、このような平板状のフィルタ31が採用できることにより、定置式の排気ガス処理装置である本技術では、特に車両におけるエキゾースト管のシャーシ取り回しに気を遣わず、逆に室内のある程度の天井高さに装置が収まれば良いという条件に適合するため、エキゾースト管断面に相似形である円筒形での黒煙捕集面積確保の制限が無く、黒煙除去装置1にドラム21とその側平面両面へのフィルタ31の設置が可能となった。
このドラム21の中心軸を水平に軸支する装置の型式は、試験室の最低限2.1m以上はある天井高さに収まれば、設置面積は小さくできるという、定置式排気ガス処理装置に適したものである。
排気ガス出口12を貫通して突出する排気シャフト22は、例えば、図1、図24に示すように、密閉容器10から排気ガス出口12貫通部からの排気ガスの漏れを防止するため、密閉容器10の排気ガス出口12外側には、密閉容器10外面から支持され排気シャフト22を中央から突出させる固定具36にリング状のグランドパッキン37を排気シャフト22に嵌合し、このグランドパッキン37をパッキン押さえ38で潰すように、固定ボルト39にて固定具36とパッキン押さえ38とを締結する。
また、排気シャフト22は、本実施形態に係る黒煙除去装置1の外部において図示しない排気ブロアなどの排気装置に連絡するための回転しない配管22bと接続されている。配管22bは、本実施形態に係る黒煙除去装置1の外部において固定されているため、排気シャフト22との間で常に摺り合わせとなり、黒煙を除去したとはいえ,NOx(窒素酸化物)など呼吸すると人体に悪影響を及ぼす排気ガスを漏らさないようにする必要がある。この排気ガス漏れ防止構造は、例えば、図25に示すように、配管22b末端を支持する固定具36a内に2つのリング状のグランドパッキン37a,37bを配管22b末端及び排気シャフト22末端にそれぞれ取り付け、これらのグランドパッキン37a,37bをパッキン押さえ38aで潰すように、固定ボルト39aにて固定具36aとパッキン押さえ38aとを締結する。排気シャフト22は、例えば、図1に示すように、この漏れ防止のための固定具36及び固定具36aの間に設けられる、排気シャフト中央軸に平行に回動可能な2つのローラからなる軸受け22cで中央軸回りに回動自在に支持されている。
排気シャフト22の一端に設けられた閉塞部23は、密閉容器10の軸穴14を回転自在に貫通する駆動シャフト40に連結されている。駆動シャフト40は、例えば、図24に示すように、排気シャフト22と同様に、密閉容器10の軸穴14の外側で、密閉容器10からの排気ガスの漏れを防止するために、軸穴14の外側に設けた固定具41の内部にリング状のグランドパッキン42を駆動シャフト40に嵌合して取り付け、このグランドパッキン42をパッキン押さえ43で潰すように、固定ボルト44にて固定具41とパッキン押さえ43とを締結する。駆動シャフト40は、例えば、図1に示すように、この漏れ防止のための固定具41の密閉容器10から離れる側で、駆動シャフト40に内輪が嵌合し、基台から立設した軸受け固定部に外輪が支持されるベアリングである軸受け40aで回動自在に支持されている。
次に、ギヤモータ(回転装置)50について説明する。
駆動シャフト40は、例えば、図1、図2、図4乃至図7に示すように、密閉容器10の外部において、スプロケット41を取り付け、ギヤモータ(回転装置)50にチェーン42を介して連絡している。駆動シャフト40には、スプロケット41とは別に回転体44が設けられ、回転体44の外周縁部にリミットスイッチ43が配置されている。リミットスイッチ43は、回転体44に6個の区画部26に対応して設けた外周縁部から突出した6個の作動片により動作されて駆動シャフト40の回動制御を行う。このリミットスイッチ43は、非接触で検知できる光電管に、作動片をマーカに、それぞれ変更しても良い。
ギヤモータ(回転装置)50は、図示しない制御装置から制御シーケンスとして回転の指令を受けると、チェーン42を介して駆動シャフト40及びドラム21を回転させる。ドラム21が回転して、次の区画部26分を移動する目的位置にある作動片によりリミットスイッチ43が検出すると、ギヤモータ(回転装置)50の制御部がギヤモータ(回転装置)50を停止させる。スプロケット41を密閉容器10の外部に設けて駆動シャフト40を駆動するので、熱に弱いギヤモータ(回転装置)50を高温部に入れる必要がない。
その後、ドラム21の次の区画部26への回転動作は、おおよそ10分間隔で実行され、つまり、リミットスイッチ43が叩かれた後、回転停止後制御装置内のタイマの10分カウント後に再び動作指令が制御装置からギヤモータ(回転装置)50へ出力される。
これにより、ドラム21の回動インターバルは10分であり、1回に動作する角度は60度であり、10分×6+回動時間×6回で1回転する。
次に、再生装置60について説明する。
再生装置60は、例えば、図1、図2、図6、図17乃至図22に示すように、再生用ヒータ63を内蔵するとともに周囲をシール材64で囲繞する略扇形のヒータボックス62から成り、ドラム21の上部の一部においてフィルタ31と対向させられる2つの加熱部61と、再生時に2つの加熱部61をシール材64を介して黒煙濾過部20の両面のフィルタ31にそれぞれ密着させ、ドラム21の回転時には2つの加熱部61を黒煙濾過部20のフィルタ31からそれぞれ離すように加熱部61と連結して動作させるエアシリンダ(駆動装置)66とを有し、2つの加熱部61は、ドラム21の両面に対して挟み込むように設置されている。
ヒータボックス62は、略扇形のヒータ枠62aと、このヒータ枠62aに取り付けられる略扇形の断熱材62bと、この断熱材62上に載置される波板から成る略扇形の内蓋62cと、この内蓋62c上に配される再生用ヒータ63と、ヒータ枠62aから引き出される再生用ヒータ63の脚線63aを導く保護パイプ62dとを有する。
ヒータボックス62は、加熱部61を垂下し、密閉容器10の天井10fに設けた穴部16aを挿通して天井10fの面上を摺動するスライドプレート65aを上部に備えるスライド部65を有する。スライドプレート65aの下面と、密閉容器10の天井10fの構造体16の摺動板16b上面との各摺動面には潤滑油18が塗布されている。スライドプレート65aの下面摺動面には、潤滑油18を保持するために削掻加工(0.2mm程度の凹加工)を施している。削掻加工は摺動装置などでは一般的な手法で、高温における摺動部のシールに利用される。スライドプレート65aには、再生用ヒータ63へ電源供給するケーブルを接続する端子63bを挿通する孔が設けてある。
エアシリンダ(駆動装置)66は密閉容器10の天井10f上に設けられている。エアシリンダ(駆動装置)66はシリンダを進退するロッド部66aを有し、図示しないコンプレッサで圧縮された圧縮空気により、ロッド部66aを駆動される。エアシリンダ(駆動装置)66から突出するロッド部66aは、スライドプレート65aにブラケットを介してロッド部66a先端のフランジ部にばねなどの弾性体により突出方向へ付勢されて連結されている。そのスライドプレート65aは、スライド部65の一部として密閉装置10内に設けられる加熱部61を吊設している。
再生装置60は、ドラム21の回転が停止し、所定の再生に供されるフィルタ31が所定のドラム21の上部位置に停止すると、エアシリンダ(駆動装置)66を圧力空気で駆動しロッド部66aをシリンダ部へ格納する方向へ駆動することによって、スライド部65の一部として密閉装置10内に設けられる加熱部61を吊設するスライドプレート65aを動かし、2つの加熱部61同士を引き寄せる方向に駆動してドラム21を挟み込み、フィルタ31に密着する。この場合、密閉容器10の天井10fにある構造体16の開口16aは、ロッド部66aの進退距離分よりも長い長孔状をなし、スライド部65の加熱部61を吊設する部材を貫通させているのは勿論である。高温になると動作が難しいエアシリンダ(駆動装置)66を、密閉装置10の外部に設けることができて、安価に加熱部61の移動が達成できる。
加熱部61は、再生用ヒータ63がフィルタ31の気孔の表面と連続気孔内部とで捕集、堆積した黒煙粒子を加熱燃焼させ、炭素と水素とからなる黒煙を燃焼させて二酸化炭素と水とに大部分を気化させて灰にすることによって微粒子として減容し、それにより気孔を塞いでいた固体を減少させてフィルタ31を再生する。黒煙は600℃以上で完全燃焼する。このため、純ニッケルを母材とする表裏面が貫通連通する気孔を有する三次元網状構造多孔体のフィルタ31の場合、耐熱性を上げるためセラミックコーティングすることが望ましい。再生用ヒータ63によって焼却された黒煙は、灰になるとその体積が数十〜数百分の1以下に減容される。
フィルタ31が平板状であり、且つドラム21の中心軸に直交する2つの面の開口部の略全面を略扇形のフィルタ31で塞ぐ装置に形成したことにより、従来のハニカムモノリス形セラミックフィルタとは異なり、再生用ヒータ63から面状に近く発せられる熱を、そのまま平面で受け止められるので、非常に伝熱効率が良い。従来のハニカムモノリス形セラミックフィルタの場合、フィルタウオールの端部から加熱ヒータの熱を伝えなくてはならず、さらにハニカム断面の空間が縦に延びるので、フィルタ内に空気層が殆どを占め、断熱材に加熱をしているようなもので、非効率甚だしかった。
これに対し、フィルタ31は気孔が存在するものの、母材は同じ材質で連続しており、特に金属を母材とする場合は、熱伝導率がとても大きくて(ニッケルなら熱伝導率が70W/mK〜90W/mK、18−8ステンレス鋼では20W/mK程度)すぐにフィルタ全体積に熱が伝わる。
よって、迅速なフィルタ再生が可能となり、フィルタ全体積にむら無く熱が伝わるので、局部的に黒煙が残存堆積して、次回の再生時に異常燃焼してフィルタ31の破損を引き起こすことがない。
さらに、ドラム21の中心軸に直交する2つの面の開口部の略全面を略扇形のフィルタ31で塞ぐように構成したことでフィルタ31を分割することができ、フィルタ31の熱膨張による変形を、その分割した隙間で吸収すること、及び、ドラム21と密閉容器10との位置関係で、厚み方向は伸縮に対し何も遮るものがないことから、フィルタの母材材質について、コーディエライトのような熱膨張係数の小さい材質にこだわる必要がない。
再生装置60において、フィルタ31に捕集されている黒煙の燃焼に必要な酸素は供給されるべきではあるが、加熱するべきは黒煙でありその黒煙が付着しているフィルタ31を加熱するべきである。エアシリンダ(駆動装置)66のロッド部66aを進退駆動することで再生用ヒータ63を再生対象のフィルタ31に再生時に接近させることで、フィルタ31と再生用ヒータ63との間の排気ガス量を極小にし、場合によっては再生用ヒータ63の一部を再生対象のフィルタ31に接触させることで、加熱エネルギを有効にフィルタ31を介して付着している黒煙に伝熱することができる。
また、再生用ヒータ63が内装されているヒータボックス62内の、対面するフィルタ31に再生用ヒータ63の反対側に位置する波板は、銀色などの明るい色に着色又はメッキされた鋼板であり、フィルタ31側へ再生用ヒータ63からの熱線を反射するので、さらに有効にフィルタ31を介して付着している黒煙に伝熱することができる。
次に、再生装置60の一側部に沿って灰吸引口71を有する真空掃除機70について説明する。
真空掃除機70は、例えば、図2、図22、図23に示すように、再生装置60による黒煙除去後に回転されるフィルタ31の表面から灰分除去を行うために、黒煙濾過部20の回転方向で再生装置60に近接配置される灰吸引口71を有し、黒煙濾過部20の回転時に図示しないブロワを起動し、黒煙濾過部20の非回転時に図示しないブロワを停止する。
真空掃除機70は、再生装置60の一側部に沿って細長形状の取込口72を配する略ロート形状の灰吸引口71と、この灰吸引口71を斜辺76aに沿って固定する直角三角形状の支持枠76とを有する。
灰吸引口71は、底部に灰排出口73を有し、側壁部に支持枠76の斜辺76aに設けた穴76bに挿通するための2つの支持脚74を有する。また、灰吸引口71は両端部に振れ止め75を有する。
直角三角形状の支持枠76は、取付座76cを天井10fにねじ76dを介して固定されている。
灰吸引口71と直角形状の支持枠76との取付は、2つの支持脚74に先ずそれぞれコイルバネ77を緩く外嵌した後、支持枠76の穴76bに差し込み、穴76bの支持脚74が差し込まれた反対側からナット78を、支持脚74に施された雄ネジに螺着して、ナット78と灰吸引口71との間に規定された長さの間で、コイルバネ77により支持枠76と灰吸引口71とをお互いに反発するように付勢して移動可能に支持する。
灰排出口73には、フレキシブルチューブ79aが取り付けられる。フレキシブルチューブ79aは、配管79bを介して、図示しない真空掃除機本体のブロワにより、灰分を捕集する真空掃除機本体のバグフィルタへ吸引した灰分を導く。
灰吸引口71の取込口72は、支持脚74のコイルバネ77によりフィルタ31面への当接方向に付勢されているが、付勢距離を規制するナット78と、バネ定数の低いコイルバネ77とにより、ソフトにフィルタ31面へ当接できるようになっている。
再生装置60の一側部に沿って備わる灰吸引口71は、フィルタ31の気孔表面や連続気孔の内部に残った異物(ここでは灰や、未燃焼物(黒煙の一部、鉄くず、錆など)を指す。)が、フィルタ再生の妨げとなりフィルタ寿命を縮めるので、吸い取る又は払い落とす必要がある。
本装置では、フィルタ31に捕集された黒煙を再生用ヒータ63で燃焼減容してフィルタ31が再生した後で、次のフィルタ31を再生するために、ドラム21が回転動作をするタイミングで、再生装置60の一側部に沿って備わる灰吸引口71から、図示しない起動された真空掃除機本体のブロワ吸引によりフィルタ31の気孔表面や連続気孔の内部の灰などを吸い取る。ドラム21が回転する直前に、図示しない起動された真空掃除機本体のブロワの運転を開始し、ドラム21を60度回転させる間にフィルタ31の気孔表面や連続気孔の内部の灰分を吸い取る。ドラム21の回転動作が止まると図示しない起動された真空掃除機本体のブロワは停止する。
再生装置60の一側部に沿って備わる灰吸引口71を介して真空掃除機70は装置内部の黒煙の一部も同時に吸い出すことがある。ただし、常時、図示しない起動された真空掃除機本体のブロワを動作させているわけではなく、ドラム21が60度回転する際だけなので、真空掃除機70による吸い出しは1回の回転で約15秒間であることから、フィルタ31の黒煙捕集量全体に比べると微量である。
次に、封鎖装置80について説明する。
封鎖装置80は、例えば、図1、図8乃至図11に示すように、開口24が排気シャフト22の上方に位置した場合、つまり黒煙濾過部20の最上位に回動してきた場合に区画部26内から排気シャフト22に向かって填り込んで開口24を封鎖する端部を閉じた塞ぎ筒81と、この塞ぎ筒81内に移動自在に配され自重で常に塞ぎ筒81の下部に移動する円柱形状の錘82と、塞ぎ筒81の閉じた端部の中心軸を貫通する軸83と、各区画部26を構成する隔壁25間でドラム21の中心軸に直交する2つの面間の排気シャフト22の外周22aに沿った部位に固着され、軸83を案内する軸ガイド用の窓穴84aを有するガイドプレート84と、ガイドプレート84の外側に位置し軸83に固定され窓穴84aよりも大径である脱落防止プレート85とを有する。
封鎖装置80は、ドラム21及び排気シャフト22の回転動作に合わせて排気シャフト22に設けた開口24を、錘82の重力による移動を駆動源として塞ぎ筒81の中心軸が軸ガイド用窓穴84aに沿って移動して塞ぎ筒81の側部がすっぽり塞ぐことで封鎖する。
封鎖装置80は、黒煙濾過部20の回転動作に合わせて、ガイドプレート84の軸ガイド用の窓穴84aに沿って移動し、封鎖装置80が丁度真上の位置に来たときに、排気シャフト22の開口24を封止し、真上以外の場所では開口24を開放する。
ガイドプレート84は、塞ぎ筒81の中心軸に直交する端部とわずかな隙間をもって設置されている。
封鎖装置80の目的は、ある所定のフィルタ31を再生装置60に供して捕集した黒煙を燃焼再生する場合に、区画部26を閉鎖しないで開口24が開いたままだと、ドラム21内が周囲の密閉容器10内部よりさらに負圧のため、排気ガスの行き来が生じる。このため、折角フィルタ31の側面から再生用ヒータ63で加熱しても、排気ガスに載って熱が逃げてしまい、黒煙燃焼温度まで加熱することができないことを防ぐものである。ちなみに、区画部26を閉鎖しても、フィルタ31に捕集された黒煙が燃焼するに必要な酸素は、区画部26内に充分存在するので不具合はない。
脱落防止プレート85は、軸83がガイドプレート84の軸ガイド用の窓穴84aに沿うことで移動する際に、ガイドプレート84より外に飛び出したり脱落することを防ぎ、また、軸83が傾いたりしないでスムーズな軸83の移動を確保できる。
排気シャフト22の各開口24から、その前段のフィルタ31にて黒煙などを捕集された排気ガスが吸い出される際に、本実施形態では、例えば、最大4kPa程度の負圧となる。環境試験室の内燃機関の容量やその黒煙発生条件の違いにより、他現場の黒煙除去装置から負圧の条件に変更があっても、封鎖装置80が移動することができるように、錘82の材質や長さ、直径を設計変更することで開口24の封鎖機能維持に対応する。
このように黒煙除去装置全体を、多数の平板状フィルタ31をフィルタ枠32毎に内部を区画したドラム21の中心軸に直交する2つの面の外面に貼り付け、密閉容器10内に位置するドラム21の中心軸を同心円筒状に囲みその表面に開口24を区画部26毎に有する駆動シャフト40を清浄な排気用の通風路とし、さらに密閉容器10の上部に再生装置60を配置して構成したので、駆動シャフト40を回転させることにより、大部分のフィルタ31で排気ガスから黒煙捕集をしながら、再生時に必要な区画部26の密閉が、重力により作動する開口の封鎖装置80を備えることができるようになった。この構成により、排気ガスからの黒煙捕集に従事するフィルタ31と再生に供されるフィルタ31との切替のための駆動や制御が不要となった。
そして、円筒(塞ぎ筒81)の中に塞ぎ筒全体の重心を極端に偏心させる錘82を設け、円筒の中心軸83を所定の軌道を規定するガイドプレート84の開口内縁(窓穴84a)に倣わせて摺接移動させることで、重力による円筒の移動と、円筒の側面円弧による開口閉鎖とが利用できる。円筒の側面円弧を略矩形の開口に嵌合するので、開口24の縁にごみが付着していてもかまわず円筒側面円弧は開口に嵌合し、さらに円筒(塞ぎ筒81)は回動しながら開口24に嵌るので縁に付着するごみを排除しながら嵌ることになる。また、高温になる装置内部において、金属同士が接触する部分ではかじりを発生しがちだが、前述のような円筒(塞ぎ筒81)の側面円弧が開口24に嵌りにくい場合は浅く、嵌りやすい場合は深く嵌合される塞ぎ形状なので、かじりを発生しにくい。
次に、本実施形態の作用を説明する。
先ず、密閉容器10の排気ガス出口12に嵌合する排気シャフト22に連絡する配管22bに排気ブロアなどの排気装置(図示せず)を接続して、密閉容器10内の空気を黒煙濾過部20のフィルタ31から各区画部26に吸引しそれぞれの開口24を介して排気シャフト22外へ吸い出す。
次に、ギヤモータ(回転装置)50を駆動して黒煙濾過部20のドラム21を1回に約15秒で60度回転し、約9分45秒間その位置に止まる間欠運転を行い、約60分で1回転させる。
ここでは、ギヤモータ(回転装置)50に回転指令を与えると、チェーン42を介してスプロケット41が回転し、駆動シャフト40を介してドラム21を回転させる。この際、ドラム21の位置に対応してスプロケット41に並列に設けられた回転体44が目的の位置に来ると、リミットスイッチ43は、回転体44に6個の区画部26に対応して設けた外周縁部から突出した6個の作動片により動作されて駆動シャフト40の回動制御として、ギヤモータ(回転装置)50の制御部がギヤモータ(回転装置)50を停止させる。
また、再生装置60は、ドラム21が回転している時には、エアシリンダ(駆動装置)66から突出するロッド部66aが、スライドプレート65aに接続されるロッド部先端のフランジ部にばねなどの弾性体を備えているのでエア駆動により縮められていたロッド部66aは突出方向へ付勢されることによって加熱部61同士が引き離す方向に駆動され、加熱部61をフィルタ31から離した位置に移動させられ、ドラム21が停止すると、加熱部61をエアシリンダ(駆動装置)66が引き寄せる方向に駆動されてフィルタ31の再生が行えるようにしてある。
また、再生装置60の一側部に沿って備わる灰吸引口71を有する真空掃除機70は、ドラム21が60度回転する際に、1回の回転で約15秒間図示しない真空掃除機本体のブロワが駆動される。ドラム21の回転が止まると図示しない真空掃除機本体のブロワも停止する。
次に、排気ブロアなどの排気装置(図示せず)によって密閉容器10内が負圧になると、黒煙を含む汚れた空気(自動車の排気ガス)が排気ガス入口11aから導入される。
次に、排気ガス入口11aから導入された黒煙を含む汚れた空気(自動車の排気ガス)は、密閉容器10の内部に充満する。
次に、黒煙を含む汚れた空気(自動車の排気ガス)は、黒煙濾過部20のフィルタ31を通過して黒煙が除去され、清浄になった空気として排気ブロアなどの排気装置(図示せず)によって吸引され各区画部26内から排気シャフト22の開口24に向かって流れる。
次に、開口24を通った清浄な空気は、排気シャフト22から配管22bを介して排出される。
以上が、排気ガスの導入と黒煙濾過部20のフィルタ31による主な作用である。
この作用と同時に、本実施形態では、黒煙濾過部20の最上部に位置する1組のフィルタ31が再生装置60によって順次再生される。
先ず、ドラム21の回転が停止し、フィルタ31が最上位の位置に停止すると、再生装置60の2つの加熱部61がエアシリンダ(駆動装置)66によって引き寄せる方向に駆動されて黒煙濾過部20のドラム21を挟み込まれ、両面のフィルタ31に密着させられる。
同時に、最上位に移動しようとする封鎖装置80の塞ぎ筒81が錘82によって最上位に位置する開口24に填り込むように回転し、且つ排気シャフト22の内部から作用する排気ブロアなどの排気装置(図示せず)による吸引力によって開口24を閉鎖することとなる。このため、この最上位の区画部26内には黒煙を含む内燃機関からの排気ガスがフィルタ31を介して導入されることがない。
この状態で、加熱部61の再生用ヒータ63がフィルタ31の表面と内部とで捕集、堆積した黒煙粒子を加熱燃焼させて大部分の炭素と水素とを二酸化炭素と水とに酸化して気化させ、残りを灰にすることによってフィルタ31を再生する。再生用ヒータ63によって焼却された黒煙は、その残分の無害化された灰になるとその体積が数十〜数百分の1以下に減容される。再生用ヒータ63で燃焼した黒煙は灰となってフィルタ31の上に残る。
次に、約9分45秒が経過すると、再生装置60は、加熱部61がエアシリンダ(駆動装置)66によって引き離す方向に駆動される。
次に、ギヤモータ(回転装置)50を駆動して黒煙濾過部20のドラム21が回転すると同時に灰吸引口71に接続された真空掃除機70の図示しない真空掃除機本体のブロワを起動し取込口72からフィルタ31に残った灰を吸い取り、フレキシブルチューブ79aは図示しない真空掃除機本体のブロワにより、灰分を捕集する真空掃除機本体のバグフィルタへ吸引した灰分を導く。この吸い込み時間は、約15秒である。
次に、黒煙濾過部20のドラム21を60度回転すると、その位置で停止し、上述するように次のフィルタ31が再生装置60によって約9分45秒間に亘って再生される。
以上の動作を繰り返すことによって、本実施形態に係る黒煙除去装置1では、黒煙を含む汚れた空気(自動車の排気ガス)を、排気ブロアなどの排気装置(図示せず)によって吸引して黒煙濾過部20のフィルタ31を通過させて清浄になった空気とした後、排気シャフト22の開口24を介して排気シャフト22内に導き外部へ排出させると同時に、黒煙濾過部20の最上部に位置する1組のフィルタ31が再生装置60によって順次再生されるので、連続的に黒煙を除去する運転を行うことが可能となる。
しかも、再生装置60によるフィルタ31の再生は、12枚のフィルタ31中2枚だけで、残りの10枚は黒煙を除去する作用を行うことが可能となり、且つ、再生される2枚のフィルタ31が位置する区画部26内は、封鎖装置80によって排気ブロアなどの排気装置(図示せず)による吸引力を受けることなく行うことができるので、フィルタ31の再生を確実に行うことが可能となる。
次に、本実施形態における風速と除去率について、従来型であるモノリスハニカム形SiCセラミック製フィルタ(DPF)と対比して説明する。どちらも導入する排気ガス量は、1,000Nm/hとする。風速もノルマル表示で示す。
先ず、従来型モノリスハニカム形SiCセラミック製フィルタ(DPF)の一般的な仕様は下記の通りである。
形状:円柱288φ×150mm/個 ×3個
モノリスハニカムのウオール濾過面積:5.91Nm/個 ×3個
風速(フィルタ形状の円柱断面で):6.22m/s
セラミックウオール面の通過速度:0.0157m/s
除去率:95〜99.9%
圧力損失:1,000Pa(初期)〜4,000Pa(最大) (at 300℃)
次に、本実施形態で使用するフィルタ31の仕様は下記の通りである。
形状:扇形 0.18m×厚さ30mm/枚 ×12枚
断面積:0.18m
風速(フィルタ形状の平板断面):0.129m/s
除去率:90〜99.0%
圧力損失:300Pa(初期)〜2,500Pa(最大) (at 300℃)
上述する従来型モノリスハニカム形SiCセラミック製フィルタ(DPF)は、排気ガスが突入する円筒断面積が小さく、1,000Nm/hにつき0.33mで風速(フィルタ形状の円柱断面で)の風速が6.22m/sと速い。
フィルタの平均気孔径はおよそ10μmで、気孔率42%程度であり、モノリスハニカムのウオール濾過面積5.91mに対する風速は0.0157m/sと非常に小さいにもかかわらず、圧力損失が大きい。
圧力損失は1,000Pa(初期)〜4,000Pa(最大)となる。
除去率はさすがに高く、95%〜99.9%となる。
そのため、排気ブロアも高静圧且つ大風量の仕様のものが必要となり、設備が高価になる。
これに対し、本実施形態で使用するフィルタ31は、排気ガスが突入する平板断面積が大きく、1,000Nm/hにつき2mで風速(断面)の風速が0.129m/sと遅い。
しかし、実際にフィルタの濾過面積も同じ面積であり、フィルタの平均気孔径はおよそ100μm〜500μm(0.1mm〜0.5mm)で大きく、且つ気孔率も80%以上であることから、フィルタ濾過面積2mで風速(断面)の風速が0.129m/sと速いにもかかわらず、圧力損失が小さい。
圧力損失は300Pa(初期)〜2,500Pa(最大)となる。
除去率は90%〜99.0%を確認した。従来品よりも細穴の大きさが大きいにもかかわらず、同等の黒煙除去率を保持している。
本実施形態に係る黒煙除去装置1の黒煙除去率は90%以上の性能が求められるため、エンジン試験室で求められる除去率を満足できる仕様である。
次に、本発明の第二実施形態に係る黒煙除去装置1Aについて説明する。
本発明の第二実施形態に係る黒煙除去装置1Aは、図26乃至図28に示すように、黒煙濾過部20Aが2つのドラム21Aとこれらのドラム21Aに対応して排気シャフト22Aにそれぞれ6個の矩形状の開口24Aによって構成された点で、本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置1とは相違する。
その他の構成は、本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置1と同様であるからこれらの説明は省略する。
本実施形態に係る黒煙除去装置1Aにおいても、本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置1と同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明の第三実施形態に係る黒煙除去装置について説明する。
本発明の第三実施形態に係る黒煙除去装置は、図29乃至図34に示すように、封鎖装置80とは別な構成により重力を利用して開口24を封鎖する機構を有する封鎖装置80Aを備えた点で、本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置1及び本発明の第二実施形態に係る黒煙除去装置1Aにおける封鎖装置80とは相違する。
封鎖装置80Aは、排気シャフト22(22A)の開口24(24A)を排気シャフト22(22A)の外周22a側から封鎖する蓋86と、2つの錘部87と、それぞれの錘部87を一端部に取り付けるとともに中間部を蓋86に貫通して取り付けられ他端部を排気シャフト22(22A)内に差し込まれる2つの支持軸88と、これらの支持軸88の他端部に取り付けられ排気シャフト22(22A)内において開口24(24A)の前後方向(排気シャフト22の中心軸に並行な方向)に張り出される脱落防止用の脚部89とを有する。
蓋86は、開口24(24A)を覆うことができるように開口24(24A)と略相似形状を為し、排気シャフト22(22A)の外周22aと同様の曲率を有する板材の蓋本体86aと、この蓋本体86aの両端部から排気シャフト22(22A)の円周方向に同じ曲率で張り出す耳部86bと、蓋本体86aの長手方向の中心線上でそれぞれの耳部86bの根元近傍に穿たれた穴86cと、それぞれの穴86c上に固着されたナット86dとを有する。耳部86bは排気シャフト22(22A)の回転時に錘部87の動きを補助するために、開口24の前後方向に直交する両端部を隔壁25に対する支点として機能する。
2つの錘部87は、例えば、それぞれ円柱状の2つの錘87a,87bを結合して形成され重心を支持軸88の延長上から偏らせている。一方の錘87aは、蓋86の穴86cを挿通しナット86dに螺合される支持軸88と中心軸を揃えて支持軸88の一端部に螺着されている。他方の錘87bは、排気シャフト22(22A)の回転方向に下端部側を傾斜させて一方の錘87aに溶接されている。2つの錘部87は重心を排気シャフト22の中心軸を原点とした同じ象限に位置させれば良く、他の形状でも良い。
このように構成された封鎖装置80Aによれば、排気シャフト22から見て上方に移動した区画部26のフィルタ31以外のフィルタ31は、排気ガスからの黒煙捕集に従事しているが、その際に排気シャフト22の開口を開放し区画部26内と排気シャフト22とが連通し、フィルタ31を排気ガスが通過し通気状態になるように、蓋86は排気シャフト22の外側22aから離隔される。
その状態を、排気シャフト22から見て最下方に位置する区画部26からドラム21の移動方向に見ていく。
先ず、最下方に位置する区画部26では、開口24周囲の排気シャフト22内側に脱落防止用の脚部89が引っかかって封鎖装置80A全体がぶら下がる。
次に、ドラム21の回動方向に隣り合う区画部26では、隔壁25が鉛直下方から水平に向けて傾くことで蓋86の片側の耳部86b端部に当接した後、隔壁25自体が弧を下に向けた耳部86bをその傾斜面で引きずり上げるように動かす。これにより排気シャフト22の内面から脱落防止用の脚部89の当接が外れる。その後、隔壁25がさらに水平に向けて傾くと、隔壁25と排気シャフト22との接合部分まで、蓋86の片側の耳部86bを引きずり上げる。
そのさらにドラム21の回動方向に隣り合う区画部26では、回動方向後方の隔壁25が水平よりも垂直上方に向けて動作しある角度まで回動した際に、隔壁25と排気シャフト22との接合部分で行き止まりになった蓋86の片側の耳部86bが支点となり、蓋86が排気シャフト22に対して回動しだし、一番遠いところに位置する錘部87のモーメントも手伝って、蓋86が開口24周囲の排気シャフト22の外側に被さり、開口24を閉鎖する。
それ以降、排気シャフト22から見て最上方に位置する区画部26では、開口24が封鎖されたまま、再生装置60がフィルタ31に接近して再生用ヒータ63に通電され加熱再生を行う。再生が終了した際には、再生装置60はフィルタ31から退避し、ドラム21の回転準備が整えられる。
排気シャフト22から見て最上位に位置していた区画部26の回動方向前方の隔壁25が水平方向へ移動していくと、開口24も排気シャフト22の上部から側部へ移動するので、閉鎖装置80A全体が回動方向前方の隔壁25側へ、排気シャフト22に相対的に移動する。これにより、蓋86の回動方向前方の耳部86bが隔壁25と排気シャフト22との接合部分に当接するようになる。
その後は、最上位に上昇する場合と逆の動作で鉛直下方最下方の区画部26へ順次動くことで、最下方に位置する区画部26では、開口24周囲の排気シャフト22内側に脱落防止用の脚部89が引っかかって封鎖装置80A全体がぶら下がることになり、これを繰り返す。
このように、本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置1及び第二実施形態に係る黒煙除去装置1Aと同様に、再生装置60によるフィルタ31の再生が行われる最上位に区画部26が移動した際には排気シャフト22の開口24を封鎖し、それ以外のドラム内部位に区画部26が位置する場合は、開口24を開放する。この閉鎖動作について、ドラム21の回動のみを人的な駆動とし、重力を自然な駆動力としても利用することで、実現している。そして、ドラム21の回動により蓋86が開口24(24A)を開放し、フィルタ31で濾過された空気が開口24(24A)内に導かれる。
以上のように、本実施形態においても、本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置1及び第二実施形態に係る黒煙除去装置1Aと同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明の第四実施形態に係る黒煙除去装置1Bについて説明する。
本実施形態に係る黒煙除去装置1Bは、本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置1における封鎖装置80を取り除いた構成となっている。
本実施形態に係る黒煙除去装置1Bは、再生装置60によるフィルタ31の再生を連続的に行うのではなく、エンジン試験時間以外の時間にフィルタ31の再生や灰分除去を行う際に用いられる。
例えば、全てのフィルタ31に定格量の黒煙が堆積してから排気ブロアなどの排気装置が停止し、再生用ヒータ63で全ての黒煙を燃焼させてから、ある程度の時間放置して放冷してから、排気ブロアなどの排気装置を使用しない状態、つまり無風の状態でドラム21を回転させて再生装置60の一側部に沿って備わる灰吸引口71を有する真空掃除機70を使って堆積した灰を吸引する。
この際、再生装置60によるフィルタ31の再生は、両面を同時に行わず、例えば、一方の加熱部61を停止し、片面のみを再生し、次に、途方の加熱部61を停止し、一方の加熱部61を用いて未処理のフィルタ31の再生行うよう順番に再生を行って、再生用ヒータ63による単位時間あたりの消費電力を平均化するようにしても良い。
次に、本発明の第五実施形態に係る黒煙除去装置1Cについて説明する。
本実施形態に係る黒煙除去装置1Cは、本発明の第二実施形態に係る黒煙除去装置1Aにおける封鎖装置80を取り除いた構成となっている。
本実施形態においても、本発明の第四実施形態に係る黒煙除去装置1Bと同様の作用効果を奏することができる。
なお、本発明の第二実施形態に係る黒煙除去装置1Aでは、2つのドラム21Aを用いて本発明の第一実施形態に係る黒煙除去装置1よりも効率的に対応できる場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、ドラム21を3個以上設け各ドラム21においてフィルタ31を取り付けるとともに開口24をそれぞれに対応して設け、且つ再生装置60をそれぞれに設けることによって複数の黒煙除去を行うことができる。
また、上記各実施形態では、再生装置60の一側部に沿って備わる灰吸引口71を有する真空掃除機70によって灰を吸引する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、フィルタ31表面をブラシでこする、外部の高圧ブロアでフィルタ31表面に高圧空気を当てて払い落とすなどの手段を採用しても良い。
また、上記各実施形態では、黒煙除去を目的としているが、自動車やエンジンと本実施形態に係る黒煙除去装置1,1A,1B,1Cを接続する配管やダクト、消音器などを通ってくるためこれらの内部表面が腐食してできた異物(埃、鉄くず、錆、塗装、断熱材、グラスウールなど)も装置に入ってくる。これらは埃のように燃焼物であれば良いが不燃物の場合、フィルタ31表面にこびりついたり、堆積して黒煙除去の妨げとなる。これを防ぐのが再生装置60の一側部に沿って備わる灰吸引口71を有する真空掃除機70を用いる目的である。
また、上記実施形態では、フィルタ31は、純ニッケル、ニッケル−クロム合金又はニッケル−クロム−鉄合金にアルミニウムを1重量%〜6重量%添加した合金、セラミックの骨格からなる連通気孔を持つ三次元網状構造多孔体で構成した場合について説明したが,本発明はこれに限らず、例えば、捕集するガスの条件によって炭化珪素繊維やステンレスウール、シリカウールなどを利用することも可能である。
また、上記実施形態では、黒煙濾過部20のフィルタ取付部27を6分割した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、4分割や8分割などにすることも可能である。
また、上記実施形態では、黒煙濾過部20を60分で1回転させる場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、30分で1回転させるとか120分で1回転させるなどにすることも可能である。
また、上記第三実施形態では、錘部87を2つの錘87aと錘87bで構成した場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、2つの錘87aと錘87bとの重量を有する1つの錘としても良い。
また、進行方向側の錘87bの錘87aに対する取付角度を大きくして錘87bが進行方向へ倒れやすい形状としても良い。
1,1A,1B,1C 黒煙除去装置
10 密閉容器
11a,11b 排気ガス入口
12 排気ガス出口
16 構造体
20 黒煙濾過部
21,21A ドラム
22,22A 排気シャフト
24,24A 開口
25 隔壁
26 区画部
27 フィルタ取付部
27a 格子
29 フィルタ枠取付用の棒材
30 固定金具
31 フィルタ
32 フィルタ枠
33 フィルタ枠爪
34 アイボルト
35 ナット
37,37a,37b グランドパッキン
40 駆動シャフト
41 スプロケット
42 チェーン
43 リミットスイッチ
50 ギヤモータ(回転装置)
60 再生装置
61 加熱部
62 ヒータボックス
64 シール材
65 スライドプレート
66 エアシリンダ(駆動装置)
70 真空掃除機
71 灰吸引口
72 取込口
73 灰排出口
74 支持脚
76 支持枠
80,80A 封鎖装置
81 塞ぎ筒
82 錘
83 軸
84 ガイドプレート
85 脱落防止プレート

Claims (27)

  1. 内燃機関の排気ガスを大気へ排出する排気ガス径路の途中に設ける黒煙除去装置であって、
    排気ガス入口及び排気ガス出口を有する密閉容器と、
    中心軸に直交する2つの面の各外面を表裏貫通気孔を有する平板状の複数のフィルタを並べて略全面を塞ぎ且つ前記中心軸の周りに回転するドラムと、前記中心軸周囲を同心円筒状に囲い且つ前記フィルタを通過して前記ドラムに導入された空気を導く複数の開口を設け前記空気を前記密閉容器外へ導出する排気シャフトとを有し、前記排気シャフトを前記密閉容器の排気ガス出口に回転自在に装着する黒煙濾過部と、
    前記排気シャフトを回転させる回転装置と、
    前記フィルタの何れかと対向し前記フィルタに捕捉された黒煙を燃焼させて灰化減量する再生装置と
    を備えることを特徴とする黒煙除去装置。
  2. 内燃機関の排気ガスを大気へ排出する排気ガス径路の途中に設ける黒煙除去装置であって、
    排気ガス入口及び排気ガス出口を有する密閉容器と、
    中心軸に直交する2つの面の各外面を表裏貫通気孔を有する平板状の複数のフィルタを並べて略全面を塞ぎ且つ前記中心軸の周りに回転するドラムと、前記中心軸周囲を同心円筒状に囲い且つ前記フィルタを通過して前記ドラムに導入された空気を導く複数の開口を設け前記空気を前記密閉容器外へ導出する排気シャフトとを有し、前記排気シャフトを前記密閉容器の排気ガス出口に回転自在に装着する黒煙濾過部と、
    前記排気シャフトを回転させる回転装置と、
    前記フィルタの何れかと対向し前記フィルタに捕捉された黒煙を燃焼させて灰化減量する再生装置と、
    前記フィルタの再生時に前記開口を封鎖する封鎖装置と
    を備えることを特徴とする黒煙除去装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の黒煙除去装置において、
    前記再生装置は、前記黒煙濾過部の一つの前記フィルタを前記ドラムの前記外面から覆う形状を為し、
    前記回転装置は、前記黒煙濾過部の一つの前記フィルタを前記再生装置と対向させる位置に回転させ、前記再生装置による再生時には前記黒煙濾過部の回転を停止し、再生後に次の前記フィルタを前記再生装置と対向させる位置に回転させる
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタは、母材をスラリー化して有機発泡体に含浸した後有機発泡体を焼失させて得られる三次元網状構造多孔体である
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  5. 請求項4に記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタの母材は、Niを含む金属である
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  6. 請求項4に記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタの母材は、セラミックである
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  7. 請求項1乃至請求項3の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタは、金属繊維を積層して押し固めた金属繊維の不織布である
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  8. 請求項4乃至請求項7の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタの表裏貫通気孔は、平均気孔径が0.1mm〜0.5mmである
    ことを特徴としている黒煙除去装置。
  9. 請求項1乃至請求項8の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記黒煙濾過部は、
    前記ドラムの内周と前記排気シャフトの外周との間を複数の隔壁で連結して前記ドラム内を密閉区画し前記複数の開口とそれぞれ連通するように形成される複数の区画部と、
    前記複数の区画部の前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面に形成される前記フィルタをそれぞれ取り付けるフィルタ取付部と
    を有することを特徴とする黒煙除去装置。
  10. 請求項9記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタ取付部は、
    前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面を形成し、前記フィルタの熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱材料で構成されている
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  11. 請求項9記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタと前記フィルタ取付部との間には、シール材が挟持されており、前記シール材は前記フィルタの熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱材料で構成されている
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  12. 請求項9記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタは、
    その周囲を縁取るフィルタ枠を有し、前記フィルタと前記フィルタ枠との間に、前記フィルタの熱伝導率よりも小さい熱伝導率を有する断熱材料で構成されるシール材を挟持している
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  13. 請求項1乃至請求項12の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記排気シャフトは、一端に閉塞部を設けるとともに同一円周上に前記複数の開口を設ける
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  14. 請求項1乃至請求項13の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記排気シャフトは、前記複数の開口を前記排気シャフトの中心線上の複数箇所においてそれぞれ同一円周上に設け、
    前記ドラムは、前記複数の開口が前記中心軸に直交する2つの面間の中心部に位置するように前記排気シャフトの中心線上に沿って配される
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  15. 請求項1乃至請求項14の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記排気シャフトは、前記密閉容器の排気ガス出口の外面に連続する部位においてグランドパッキンによる漏れ防止部を介して前記排気ガス出口に回転自在に装着されている
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  16. 請求項1乃至請求項15の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記回転装置は、前記密閉容器の排気ガス出口と対向する前記密閉容器の壁面に設けた開口部を貫通し、前記排気シャフトの一端部と連絡する駆動シャフトを有し、前記駆動シャフトは前記密閉容器の前記排気ガス出口と対向する壁面に連続する部位においてグランドパッキンによる漏れ防止部を介して前記開口部に回転自在に装着されている
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  17. 請求項9記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタ及び前記フィルタ取付部は、略扇形を為していて、
    前記フィルタは、前記フィルタ取付部の略扇形よりも小さい面積の略扇形で、且つ隣り合うフィルタ同士の間には空間が設けられている
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  18. 請求項17記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタは、
    前記複数の隔壁間に配される支持棒に係止される鈎部を下部に有し、前記ドラムに設けた固定フックに係止されナットによって固定される可倒式のアイボルトを上部に有する略扇形のフィルタ枠に取り付けられ、前記フィルタ取付部に対し着脱自在に取り付けられる ことを特徴とする黒煙除去装置。
  19. 請求項17記載の黒煙除去装置において、
    前記フィルタ取付部は、前記フィルタの形状の補強及び前記フィルタの反り防止のための格子を有する
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  20. 請求項1乃至請求項19の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記再生装置は、ヒータを内蔵するとともに周囲をシール材で囲繞するヒータボックスから成り、前記フィルタと対向させられる加熱部と、再生時に前記加熱部を前記シール材を介して前記フィルタに密着させ、前記ドラムの回転時には前記加熱部を前記フィルタから離すように動作させる駆動装置とを有し、前記駆動装置は前記密閉容器外に設けられている
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  21. 請求項2乃至請求項20の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記黒煙濾過部は、
    前記ドラムの内周と前記排気シャフトの外周との間を複数の隔壁で連結して前記ドラム内を密閉区画し前記複数の開口とそれぞれ連通するように形成される複数の区画部と、
    前記複数の区画部の前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面に形成される前記フィルタをそれぞれ取り付けるフィルタ取付部と
    を有し、
    前記封鎖装置は、
    前記フィルタの再生時に再生される前記フィルタが位置する前記区画部に連通する前記開口を封鎖する
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  22. 請求項1乃至請求項21の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記黒煙濾過部の回転方向で前記再生装置の一側部に沿って灰吸引口を配置され、前記再生装置による黒煙除去後に回転される前記フィルタから灰分除去を行う真空掃除機をさらに備える
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  23. 請求項22記載の黒煙除去装置において、
    前記真空掃除機は、前記黒煙濾過部の回転時に起動し、前記黒煙濾過部の非回転時に停止する
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  24. 請求項1乃至請求項23の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記密閉容器外において前記排気シャフトと連絡し、前記複数の開口を介して前記密閉容器内の空気を吸引する排気装置をさらに備える
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  25. 請求項24記載の黒煙除去装置において、
    前記排気装置は、前記排気シャフトとの接合部にグランドパッキンによる漏れ防止部を有する
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  26. 請求項1乃至請求項20、請求項22乃至請求項25の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記再生装置は、前記黒煙濾過部の前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面に配される前記フィルタをそれぞれ同時に加熱して前記フィルタに捕捉された黒煙を燃焼させて灰化減量する
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
  27. 請求項1乃至請求項20、請求項22乃至請求項25の何れか記載の黒煙除去装置において、
    前記再生装置は、前記黒煙濾過部の前記ドラムの中心軸に直交する2つの面の各外面に配される前記フィルタをそれぞれ個別に加熱して前記フィルタに捕捉された黒煙を燃焼させて灰化減量する
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
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