JP2011241154A - アルギン酸類含有水性組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 粘稠性が求められる種々の製品、特に、硬化材と組合せて使用される歯科用アルジネート印象材組成物に使用されている、アルギン酸またはその誘導体を含有する水性組成物において、長期にわたり粘度が安定に保持されるものを開発すること。
【解決手段】 (A)アルギン酸またはその誘導体(例えば、アルギン酸塩、アルギン酸のエステル誘導体、アルギン酸のエーテル誘導体等)1質量部に対し、
(B)重水(一般にD2O)を10質量%以上含む水を1〜2000質量部
含有することを特徴とするアルギン酸類含有水性組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)アルギン酸またはその誘導体(例えば、アルギン酸塩、アルギン酸のエステル誘導体、アルギン酸のエーテル誘導体等)1質量部に対し、
(B)重水(一般にD2O)を10質量%以上含む水を1〜2000質量部
含有することを特徴とするアルギン酸類含有水性組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明はアルギン酸またはその誘導体を含有する水性組成物において、組成物の粘度低下を長期にわたり抑制し、安定に粘度が保持されたアルギン酸類含有水性組成物に関する。
アルギン酸またはその誘導体(以下、これらを「アルギン酸類」ともいう)は、水溶液に溶解させると非常に粘稠均一な溶液となる性質を有しており、操作性等の面でこうした粘稠性が求められる製品、例えば、ジャム、ソース、マヨネーズ等の食品類、目薬やコンタクトレンズケア用剤等の眼科用組成物として使用されている。また、アルギン酸類は、カルシウムイオンのような多価金属イオンと接触することでゲル化する性質を有することから、特に歯科用印象材として汎用されている。
ところが、こうしたアルギン酸類は、水溶液中で経時的に粘度が低下することが知られている。このため、アルギン酸類の水溶液や、これに充填材を添加したアルギン酸類含有水性組成物においては、長期にわたり粘度を安定に保持できず、組成物の取扱い性状が悪化する大きな要因になっていた。このことから、アルギン酸類含有水性組成物では、長期にわたって粘度を安定に保持させることが、組成物の保存安定性を向上させる観点から課題となっていた。
上記の課題を克服するため、アルギン酸類を含有する水性組成物に各種添加剤を配合することで、組成物の粘度低下を長期にわたり抑制する方法が開発されてきた(特許文献1〜4)。しかしながら、上記の方法は、いずれも適用可能な組成物が限定されており、さらに添加剤を配合することにより、組成物の初期粘度が低下してしまうため、所望の初期粘度が得られないという問題があった。
こうした背景にあって本発明は、初期の粘度を低下させることなく、長期にわたり粘度が安定に保持されたアルギン酸またはその誘導体を含有する水性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記技術課題を克服すべく鋭意研究を重ねたてきた。その結果、アルギン酸類を含有する水性組成物に含有される水の一部または全部を重水に置き換えることにより、組成物の経時的な粘度低下が抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、(A)アルギン酸またはその誘導体1質量部に対し、(B)重水を10質量%以上含む水を1〜2000質量部含有することを特徴とするアルギン酸類含有水性組成物が提供される。
また、本発明によれば、上記アルギン酸類含有水性組成物に更に(C)充填材を添加してペースト状としたことを特徴とするアルギン酸類含有水性組成物が提供される。さらに、上記ペースト状としたアルギン酸類含有水性組成物と硬化材からなる歯科用アルジネート印象材が提供される。
本発明では、アルギン酸またはその誘導体を含有する水性組成物において、組成物に含まれる水の一部を重水に置き換えることによって、組成物の経時的な粘度低下を高度に抑制することができる。
本発明のアルギン酸類含有水性組成物は、組成物に含まれる水の一部を重水に置き換えることにより、組成物の粘度低下を長期にわたり抑制し、粘度が安定に保持される。
ここで、アルギン酸は、β−D−マンヌロン酸とα−L-グルロン酸の2種のブロックが (1-4)-結合した直線状のポリマーであり、その誘導体とは通常、カルボン酸部分の反応物であり、アルギン酸塩、アルギン酸のエステル誘導体、アルギン酸のエーテル誘導体等が挙げられる。具体的には、アルギン酸塩としては、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム等のアルギン酸アルカリ金属塩;アルギン酸アンモニウム、アルギン酸トリエタノールアミン等のアルギン酸アンモニウム塩が挙げられる。また、アルギン酸のエステル誘導体としては、アルギン酸プロピレングリコール等のアルギン酸アルキレングリコールが挙げられ、アルギン酸のエステル誘導体としては、プロピレングリコールアルギン酸エーテル等が挙げられる。これらのなかでも、水溶性の高いことからアルギン酸アルカリ金属塩が好ましく、アルギン酸ナトリウムとアルギン酸カリウムが特に好ましく、経時的な粘度低下が起りにくいアルギン酸ナトリウムが最も好ましい。
なお、これらアルギン酸やアルギン酸誘導体は、天然物、合成品のいずれを使用しても良い。代表的な天然物としては、アメリカ西海岸のマクロシスティス、南米チリのレッソニア、北欧のアスコフィラム等があるが、原料の海藻の種類、産地はいずれでも良い。また、抽出方法については、アルカリ抽出法や熱水抽出法等があるが、特に規定されない。また、アルギン酸を構成するマンヌロン酸/グルロン酸比(M/G比)は特に規定されず、MリッチなものからGリッチなものまで広範なアルギン酸類が使用可能であるが、4.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.5以下である。
また、市販品も利用することができる。市販品は例えばアルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウムは、株式会社フードケミファ、株式会社キミカ、富士化学工業株式会社等より供給されている。
アルギン酸類含有水性組成物の粘度は、アルギン酸類の含有量だけでなくアルギン酸類の分子量にも大きく依存し、一般には質量平均分子量が1万〜100万の広い範囲から採択される。アルギン酸類含有水性組成物を取扱い性に優れる一定の粘稠さを備えたものにするためには、上記質量平均分子量は2万〜30万の範囲であるのが好ましい。また、アルギン酸類はカルシウムイオンのような2価以上の陽イオン(多価金属イオン)と接触することでゲル化する性質を有するが、このようなアルギン酸類のゲル化能を利用する組成物(具体的には、歯科用アルジネート印象材)においては、普通の水(常水)を用いて測定したアルギン酸類の1質量%の粘度(23℃)が50〜1000mPa・sのものが好適に使用される。
本発明のアルギン酸類含有水性組成物に含まれる水は、重水を10質量%以上含む水であれば、何ら制限なく使用される。常水にも重水は含有されているが、その含有量は僅か(通常、0.26質量%程度)であり、上記本発明で使用する重水を多量に含有する水とは明確に区別できる。粘度低下の抑制効果を十分に発揮させる観点からは、水における重水の含有量は50質量%以上であるのが、より好ましい。
本発明に使用される重水としては、一般にD2Oが用いられるが、D2 17O、D2 18O、HDO、HD17O、HD18O、H2 17O、H2 18Oも同様に使用可能である。これらは単独で用いても2種以上適宜組み合わせて用いてもよい。また、重水以外の水は特に制限されるものではなく、水道水、イオン交換水、蒸留水等が使用できる。
本発明のアルギン酸類含有水性組成物に含まれる水の含有量は、アルギン酸類1質量部に対し1〜2000質量部の割合であり、8〜1200質量部であることが好ましく、10〜1000質量部であることが特に好ましい。この範囲内において、使用するアルギン酸類の種類、分子量、組成(M/G比)および組成物中に共存する成分の種類、組成物に付与する所望の粘度に応じて、具体的な水の含有量を決定すれば良い。特にアルギン酸類含有水性組成物を硬化材と組み合わせて歯科用アルジネート印象材として使用する場合、水の含有量はアルギン酸類1質量部に対し10〜30質量部であることが好適である。水の含有量が少なすぎると、アルギン酸類と多価金属イオンとのゲル化反応が不均一に起こったり、ゲル化反応が遅くなったりする場合がある。一方、水の量が多すぎると、ゲル化反応が起こりにくくなったり、ゲル化後のゲル状硬化体の強度が低くなったりする場合がある。
本発明のアルギン酸類含有水性組成物において、組成物に含有される水の一部を重水に置き換えることによって、粘度低下が抑制される理由は、次のように推定している。即ち、重水分子は通常の水分子に比べると質量が大きく運動速度が小さいことから、一般に反応速度は通常の水分子に比べて遅くなる(同位体効果)。このため、アルギン酸類含有水性組成物の水分子の一部を重水分子に置き換えることで、アルギン酸類含有水性組成物の粘度低下の反応速度が遅くなり、粘度低下が抑制されたものと推察される。
なお、斯様に重水を多量に含有する水を用いても、該水のアルギン酸類に対する溶解性や相溶性はほとんど変わるものではなく、その他の化学的性質も実質上同一であり、粘稠性が求められる種々の製品に変わりなく適用できる。もちろん、歯科用アルジネート印象材においても、その硬化剤(多価金属イオン)を用いてのゲル化反応は実質同等である。
本発明のアルギン酸類含有水性組成物は、発明の効果を利用するものであれば、その使用用途は特定されず、取扱い性等の面から粘稠性が求められる種々の製品、例えば、歯科材料、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品、雑品等の各種分野において利用することができる。具体的には、歯科用アルジネート印象材組成物、点眼剤や洗眼剤等の眼科用組成物、点鼻剤や点耳剤等の耳鼻科用組成物、口腔咽頭薬や口内炎治療薬等の口腔用組成物、傷薬等の皮膚外用組成物等が挙げられる。
このうち歯科用アルジネート印象材として用いるのが特に好適である。歯科用アルジネート印象材は、アルギン酸類と多価金属塩を成分とする印象材であり、主として歯牙の治療修復の際の歯牙の型取りのために使用されている。上記歯科用アルジネート印象材は、印象精度が良い、微細な部分を再現することができる、印象操作が容易である等の特徴を有しており、歯科用の印象材として広く使用されている。歯科用アルジネート印象材には粉末状タイプとペースト状タイプの二種類があるが、いずれのタイプもアルギン酸類と多価金属塩とが水の存在下で反応しゲル化し弾性を有する硬化体になることで印象材に供される。ペースト状印象材は、アルギン酸類を水と混練した基材ペーストを予め調製しておき、使用に際して硫酸カルシウム等の多価金属塩からなる硬化材ペーストが混合される。本発明を歯科用アルジネート印象材に適用する場合、本発明のアルギン酸類含有水性組成物は、上記ペースト状タイプにおける、アルギン酸類と水とを混練した基材ペーストが該当する。
本発明のアルギン酸類含有水性組成物には、物性を調節するために充填材を添加しても良い。該充填材としてはタルク、セライト(珪藻土)等の粘土鉱物が好適に使用でき、また、シリカ、アルミナ等の金属または半金属の酸化物も使用可能である。充填材の配合量は特に制限されるものではないが、ペースト状の歯科用アルジネート印象材として使用する場合には、アルギン酸類1質量部に対して0.01〜20質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることがより好ましい。
また、本発明のアルギン酸類含有水性組成物には、発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途や形態に応じて、常法に従い、様々な成分や添加物を適宜選択し、一種またはそれ以上を併用して含有させても良い。それらの成分または添加物として、例えば、半固形剤や液剤等の調製に一般的に使用される担体(水性溶媒など)、増粘剤、界面活性剤、防腐剤、殺菌剤または抗菌剤、pH調整剤、等張化剤、キレート剤、緩衝剤、糖類等の各種添加剤を挙げることができる。
以下、本発明を具体的に説明するために、実施例、比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらにより何等制限されるものではない。
実施例1
1000gの重水に1.0gのアルギン酸(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を撹拌溶解し、本発明のアルギン酸含有水性組成物を得た。
1000gの重水に1.0gのアルギン酸(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を撹拌溶解し、本発明のアルギン酸含有水性組成物を得た。
上記の方法で調製した組成物について、毛細管粘度計の一種であるキャノン・フェンスケ粘度計(柴田科学株式会社製)を用いて23℃恒温水槽中における粘度を測定し、製造直後における粘度とした。その後、該組成物を透明ガラス瓶に50mLずつ充填し密栓して、50℃の恒温槽内にて7日間保管した。7日間保管後に再度粘度を測定し、熱処理前後における該組成物の粘度測定値から、以下の式に従い、粘度残存率(%)を算出した。該組成物の組成ならびに粘度残存率の結果を表1に示した。
粘度残存率(%)=(50℃7日間保管後の粘度)÷(製造直後の粘度)×100
比較例1
実施例1において、重水の代わりに常水(H2 16O=99.74質量%)を用いる以外は、該実施例1と同様に実施し、得られるアルギン酸含有水性組成物について粘度残存率を求めた。結果を表1に示した。
比較例1
実施例1において、重水の代わりに常水(H2 16O=99.74質量%)を用いる以外は、該実施例1と同様に実施し、得られるアルギン酸含有水性組成物について粘度残存率を求めた。結果を表1に示した。
比較例1は水として常水を用いたアルギン酸含有水性組成物であるが経時的な粘度の低下がみられた。これに対し、実施例1は水として重水を用いたアルギン酸含有水性組成物であり、上記経時的な粘度の低下は抑制されていることが確認できた。
実施例2、比較例2
実施例1および比較例1において、アルギン酸の代わりにアルギン酸ナトリウム(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を用いる以外は、該実施例1および比較例1と同様に実施し、得られるアルギン酸ナトリウム含有水性組成物について粘度残存率をそれぞれ求めた。結果を表2に示した。
実施例1および比較例1において、アルギン酸の代わりにアルギン酸ナトリウム(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を用いる以外は、該実施例1および比較例1と同様に実施し、得られるアルギン酸ナトリウム含有水性組成物について粘度残存率をそれぞれ求めた。結果を表2に示した。
比較例2は水として常水を用いたアルギン酸ナトリウム含有水性組成物であるが経時的な粘度の低下がみられた。これに対し、実施例2は水として重水を用いたアルギン酸ナトリウム含有水性組成物であり、上記経時的な粘度の低下は抑制されていることが確認できた。
実施例3〜5、比較例3
実施例1および比較例1において、アルギン酸の代わりにアルギン酸カリウム(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を用いる以外は、該実施例1および比較例1と同様に実施し、得られるアルギン酸カリウム含有水性組成物について粘度残存率をそれぞれ求めた。結果を表3に示した。
実施例1および比較例1において、アルギン酸の代わりにアルギン酸カリウム(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を用いる以外は、該実施例1および比較例1と同様に実施し、得られるアルギン酸カリウム含有水性組成物について粘度残存率をそれぞれ求めた。結果を表3に示した。
比較例3は水として常水を用いたアルギン酸カリウム含有水性組成物であるが経時的な粘度の低下がみられた。これに対し、実施例3〜5は水として重水を本発明の要件を満足するように含有したものを用いて得たアルギン酸カリウム含有水性組成物であり、いずれも上記経時的な粘度の低下は抑制されていることが確認できた。
実施例6
1.0gのアルギン酸ナトリウム(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を20gの重水中にて撹拌溶解し、アルギン酸ナトリウムが溶解後、さらに3.0gのセライトを加えてペースト状とし、歯科用アルジネート印象材の基材ペーストを調製した。
1.0gのアルギン酸ナトリウム(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を20gの重水中にて撹拌溶解し、アルギン酸ナトリウムが溶解後、さらに3.0gのセライトを加えてペースト状とし、歯科用アルジネート印象材の基材ペーストを調製した。
上記の方法で調製した基材ペーストについて、スパイラル粘度計(株式会社マルコム製)を用いて23℃における粘度を測定し、製造直後における粘度とした。その後、該組成物を透明ガラス瓶に100mLずつ充填し密栓して、50℃の恒温槽内にて7日間保管した。7日間保管後に再度粘度を測定し、熱処理前後における該組成物の粘度測定値から粘度残存率(%)を算出した。該組成物の組成ならびに粘度残存率の結果を表4に示した。
実施例7〜8、比較例4
実施例6において、重水の代わりに常水(H2 16O=99.74質量%)、または重水の一部に常水を用いる以外は、該実施例6と同様に実施し、得られるアルギン酸ナトリウム含有水性組成物について粘度残存率を求めた。結果を表4に示した。
実施例6において、重水の代わりに常水(H2 16O=99.74質量%)、または重水の一部に常水を用いる以外は、該実施例6と同様に実施し、得られるアルギン酸ナトリウム含有水性組成物について粘度残存率を求めた。結果を表4に示した。
比較例4は水として常水を用いたアルギン酸ナトリウム含有水性組成物であるが経時的な粘度の低下がみられた。これに対し、実施例6〜8は水として重水を本発明の要件を満足するように含有したものを用いて得たアルギン酸ナトリウム含有水性組成物であり、いずれも上記経時的な粘度の低下は抑制されていることが確認できた。
実施例9〜11、比較例5
実施例6〜8および比較例4において、アルギン酸ナトリウムの代わりにアルギン酸カリウム(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を用いる以外は、該実施例6〜8および比較例4と同様に実施し、得られるアルギン酸カリウム含有水性組成物について粘度残存率をそれぞれ求めた。結果を表5に示した。
実施例6〜8および比較例4において、アルギン酸ナトリウムの代わりにアルギン酸カリウム(株式会社キミカ製,M/G比=1.2)を用いる以外は、該実施例6〜8および比較例4と同様に実施し、得られるアルギン酸カリウム含有水性組成物について粘度残存率をそれぞれ求めた。結果を表5に示した。
比較例5は水として常水を用いたアルギン酸カリウム含有水性組成物であるが経時的な粘度の低下がみられた。これに対し、実施例9〜11は水として重水を本発明の要件を満足するように含有したものを用いて得たアルギン酸カリウム含有水性組成物であり、いずれも上記経時的な粘度の低下は抑制されていることが確認できた。
Claims (3)
- (A)アルギン酸またはその誘導体1質量部に対し、(B)重水を10質量%以上含む水を1〜2000質量部含有することを特徴とするアルギン酸類含有水性組成物。
- 更に(C)充填材を配合してペースト状としたことを特徴とする請求項1に記載のアルギン酸類含有水性組成物。
- 請求項2に記載のアルギン酸類含有水性組成物と硬化材とからなる歯科用アルジネート印象材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010112017A JP2011241154A (ja) | 2010-05-14 | 2010-05-14 | アルギン酸類含有水性組成物 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000034302A (ja) * | 1998-07-21 | 2000-02-02 | Seiko Epson Corp | ポリグルロン酸の製造法 |
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WO2009130615A2 (de) * | 2008-04-20 | 2009-10-29 | D2O Bioscience Group Ltd. | Verwendung von deuteriumoxid als elastase-inhibitor |
-
2010
- 2010-05-14 JP JP2010112017A patent/JP2011241154A/ja active Pending
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Title |
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JPN6014010070; LARSEN B, GRASDALEN H: 'Biosynthesis of alginate, Part IV. Investigation by N.M.R. spectroscopy of the site of proton exchan' Carbohydr Res Vol.92, No.1, 1981, Page.163-167 * |
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