JP2011239789A - トルク伝達装置とそれを用いた刈払機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 刈払機は、刈刃と、刈刃を駆動する原動機と、原動機から刈刃へのトルク伝達経路上に設けられているトルク伝達装置を備えている。トルク伝達装置は、駆動側回転部材と、駆動側回転部材からのトルクを受けて回転する従動側回転部材と、駆動側回転部材と従動側回転部材の両者に跨って巻かれているコイルバネを備えており、駆動側回転部材からのトルクは、コイルバネを介して従動側回転部材へ伝達される。
【選択図】図8
Description
本発明は、上記の事象を鑑み、小型のモータを採用した場合でも、刈刃を十分なトルクで駆動することができる技術を提供する。
この構成によると、モータの出力トルクが、本体ユニットの第1減速機構及び刈刃ユニットの第2減速機構によって、二段階に増幅される。それにより、小型のモータを採用した場合でも、刈刃を十分なトルクで駆動することができる。また、本体ユニットと刈刃ユニットのそれぞれに減速機構を分配配置しているので、本体ユニットと刈刃ユニットの一方のみが大型化するようなことがなく、刈払機の重量バランスが大きく崩れることもない。
この構成によると、本体ユニットをよりコンパクトに設計できるとともに、操作棹に対する本体ユニットの重量バランスもよくなる。
この構成によると、電池パックを含めた本体ユニットのサイズを小さく収めることができる。
(形態1)第1減速機構は、モータの出力シャフトに対して相対回転不能に固定されている第1ギヤと、第1ギヤに係合しているとともに伝達シャフトに対して相対回転不能に固定されている第2ギヤを有することが好ましい。ここで、第2ギヤの歯数は、第1ギヤの歯数よりも多いことが好ましい。それにより、モータの出力シャフトから伝達シャフトへトルクが増幅されて伝達される。
(形態2)第2減速機構は、伝達シャフトに対して相対回転不能に固定されている第3ギヤと、第3ギヤに係合しているとともに刈刃に対して相対回転不能に固定されている第4ギヤを有することが好ましいここで、第4ギヤの歯数は、第3ギヤの歯数よりも多いことが好ましい。それにより、伝達シャフトから刈刃へトルクが増幅されて伝達される。
(形態3)本体ユニットに装着された電池パックは、モータの出力シャフト及び伝達シャフトの回転軸の延長線上に位置していることが好ましい。この構造によると、本体ユニットをコンパクトに設計することができる。
(形態4)モータから刈刃へのトルク伝達経路には、モータ側に接続されている駆動側連結シャフトと、駆動側連結シャフトに対して軸方向に隣接するとともに刈刃側に接続されている従動側連結シャフトと、駆動側連結シャフトと従動側連結シャフトの両者に跨って巻き回されているコイルバネが設けられていることが好ましい。この場合、コイルバネの駆動側連結シャフトから従動側連結シャフトに向かう巻き方向は、駆動側連結シャフトの回転方向と同一方向であることが好ましい。この構成によると、モータの起動時や、刈刃に過大な外力が負荷されたときに、モータから刈刃へ伝達されるトルクを制限することができる。
図1に示すように、刈払機10は、操作棹30と、操作棹30の前端30aに設けられている刈刃ユニット20と、操作棹30の後端30bに設けられている本体ユニット40を備えている。操作棹30は、中空のパイプ形状を有しており、直線状に伸びている。刈刃ユニット20には、刈刃12が回転可能に取り付けられている。本体ユニット40には、刈刃12を駆動するためのモータ46(図2参照)が収容されている。また、本体ユニット40には、モータ46に電力を供給する電池パック70が着脱可能に取り付けられている。操作棹30の内部には、伝達シャフト32が回転可能に収容されている。伝達シャフト32は、本体ユニット40から刈刃ユニット20まで伸びており、本体ユニット40から刈刃ユニット20へモータ46の出力トルクを伝達する。
本体ユニット40には、スタンド66が設けられている。スタンド66は、本体ユニット40から突出するように設けられている。スタンド66は、刈払機10が地面に載置された際に、地面に当接して刈払機10を支持する。
スタンド66にコード通過部68が形成されていると、刈払機10を地面に載置した際に、スタンド66の接地面66aと地面によって電気コード36が挟まれることを防止することができる。コード通過部68の形状は、本実施例のように切欠形状としてもよいし、スタンド66を貫通する孔形状としてもよい。ただし、コード通過部68を切欠形状とすると、刈払機10の製造時や修理後の再組立時に、電気コード36をコード通過部68に配置しやすい。特に、コード通過部68の幅がその開口側に向かって拡大していると、電気コード36をコード通過部68に配置する作業がより簡単になる。また、切欠形状のコード通過部68がスタンド66の接地面66aから本体ユニット40に向かって伸びていると、コード通過部68を形成したことに伴うスタンド66の強度低下を抑制することができる。
また、本実施例の刈払機10では、電池パック装着部64における電池パック70の取り付け時のスライド方向が下方を向き、電池パック装着部64における電池パック70の取り外し時のスライド方向が上方を向くように構成されている。それにより、スタンド66を利用し、刈払機10を地面に載置した状態で電池パック70を着脱する際に、電池パック70やそれを把持する利用者の手が地面に干渉するようなことがない。
棹固定部56の棹挿入穴58は、スリーブ38が固定された操作棹30に対応する形状を有している。図6に示すように、棹挿入穴58には、操作棹30が直接的に挿入される第1部分58aと、操作棹30がスリーブ38と共に挿入される第2部分58cと、第1部分58aと第2部分58cの間に形成された段部58bが設けられている。第1部分58aは、操作棹30の形状に対応するように、軸方向に沿ってその径が一定となっている。第2部分58cは、スリーブ38の形状に対応するように、軸方向に沿ってその径が変化するテーパ形状を有している。
上記の問題に対し、本実施例の刈払機10では、操作棹30にスリーブ38を設けておくことによって、操作棹30が他の機種へ組み付けられることを防止している。このように、単純な形状を有する操作棹30に、特有の形状を有するスリーブ38を設けておくことによって、操作棹30が他の機種に組み付けられることを防止することができる。このとき、スリーブ38は、操作棹30を棹挿入穴58に適合させるアダプタ部材として機能する。なお、操作棹30を2つの機種で共通に採用する場合は、一方の機種ではスリーブ38を必要とする構造とし、他方の機種ではスリーブ38を不要とする構造とするとよい。本実施例に関して言えば、操作棹30を共通に用いるエンジンタイプの刈払機では、スリーブ38を不要とする構造となっている。従って、スリーブ38を取り付けた状態では、そのエンジンタイプの刈払機に操作棹30を組み付けることができなくなっている。
一方、駆動側連結シャフト54aよりも従動側連結シャフト54bの回転速度が速いと、コイルバネ55の内径は縮小し、両者は強く連結されるようになる。従って、モータ46が停止した後に、刈刃12が惰性で回転し続けるといったことが防止される。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
12:刈刃
20:刈刃ユニット
24:棹挿入穴
30:操作棹
32:伝達シャフト
36:電気コード
38:スリーブ
40:本体ユニット
46:モータ
48:出力シャフト
64:電池パック装着部
66:スタンド
68:コード通過部
70:電池パック
これらの構成によると、駆動側回転部材よりも従動側回転部材の回転速度が遅いときに、コイルバネはその内径が拡大するように弾性変形する。従って、例えば刈払機の運転開始時には、コイルバネの内径が拡大することによって、駆動側回転部材から従動側回転部材のトルク伝達が制限される。また、刈刃が石などに接触し、刈刃に強い制動力が作用した場合にも、コイルバネの内径が拡大することによって、駆動側回転部材から従動側回転部材へのトルク伝達が遮断される。
Claims (4)
- 操作棹と、
前記操作棹の前端に設けられており、刈刃を回転可能に支持する刈込ユニットと、
前記操作棹の後端に設けられており、前記刈刃を駆動するモータを内蔵する本体ユニットと、
前記操作棹の内部に設けられており、前記本体ユニットから刈刃ユニットへモータの出力トルクを伝達する伝達シャフトを備え、
前記本体ユニットは、モータと伝達シャフトの間に配設された第1減速機構を有し、
前記刈刃ユニットは、伝達シャフトと刈刃の間に配設された第2減速機構を有する、
ことを特徴とする刈払機。 - 前記刈刃の回転軸及び前記伝達シャフトの回転軸を鉛直面内に位置させるとともに、前記伝達シャフトの回転軸を水平面内に位置させたときに、前記モータの回転軸が前記伝達シャフトの回転軸に対して鉛直上方又は鉛直下方に位置することを特徴とする請求項1に記載の刈払機。
- 前記刈刃の回転軸及び前記伝達シャフトの回転軸を鉛直面内に位置させるとともに、前記伝達シャフトの回転軸を水平面内に位置させたときに、前記モータの回転軸は前記伝達シャフトの回転軸に対して下方に位置することを特徴とする請求項2に記載の刈払機。
- 前記本体ユニットには、前記モータに電力を供給する電池パックが着脱可能であり、
前記モータの回転軸と前記伝達シャフトの回転軸の並ぶ方向は、前記本体ユニットに装着された電池パックの長手方向に平行であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の刈払機。
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