JP2011239570A - 回転電機装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各巻線付き磁芯の巻線に流れる電流を制御するだけで、回転シャフトの軸受けロスを低減できる回転電機装置を提供する。
【解決手段】この回転電機装置では、回転子(10)が配設された回転シャフト(40)は、回転軸(Q1)方向への移動が規制されつつ前記回転軸を中心に回転自在に配設されている。そして第1および第2固定子(20,30)と回転子(10)との間に作用する磁気力の合力の回転軸(Q1)方向の成分と、前記回転子に作用する前記磁気力以外の力の前記回転軸方向の成分との総合力(F1)は、一方側(Q+)から他方側(Q−)に向かう方向を正として、正値と負値の間の値を選択的に取る様に、制御手段がインバータ手段を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アキシャルギャップ型回転電機を用いた回転電機装置に関し、特に回転シャフトにおいて回転軸方向に掛かる力を制御する技術に関する。
一般的にアキシャルギャップ型回転電機はラジアルギャップ型回転電機に比べて、回転軸方向に大きな磁気吸引力が発生する。その対策として回転子の回転軸両側に固定子を配し、回転子に掛かる回転軸方向の磁気吸引力を相殺するアキシャルギャップ型回転電機がある。そのアキシャルギャップ型回転電機は回転シャフトと回転子と第1および第2固定子とを備えている。回転シャフトは、その回転駆動中においてその回転軸方向への移動が規制される様に配設されている。回転子は、回転シャフトにおいて同心状に固定されて配設され、前記回転軸周りに環状に配置された複数の界磁部材を有している。第1固定子は、回転子に対して前記回転軸方向の一方側に配置され、その回転子側の面に、複数の界磁部材に対向する様に複数の巻線付き磁芯が配設されている。第2固定子は、回転子に対して前記回転軸方向の他方側に配置された磁性体である。
この様なアキシャルギャップ型回転電機では、各巻線付き磁芯の磁芯に電流が選択的に流されることで、第1および第2固定子と回転子との間に磁気力が発生し、その磁気力により回転子が回転制御される。
尚この様なアキシャルギャップ型回転電機として例えば特許文献1に記載されたものがある。
特開2008-187863号公報
第1および第2固定子と回転子との間に発生する磁気力には、回転軸方向の成分が含まれる。そのため、その回転軸方向の成分により回転シャフトが回転軸方向に押され、回転シャフトの軸受けにおいて軸受けロスが発生するという欠点がある。
この発明の課題は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、各巻線付き磁芯の巻線に流れる電流を制御するだけで、回転シャフトの軸受けロスを低減できるアキシャルギャップ型回転電機を提供することにある。
上記課題を解決する為に、本発明の第1の態様は、回転軸(Q1)方向への移動が規制されつつ回転軸Q1を中心に回転自在に配設された回転シャフト(40)と、前記回転軸回りに環状に配置された複数の界磁部材(10i)を有し、前記回転シャフトに固定された回転子(10)と、前記回転子に対して前記回転軸方向の一方側(Q−)に配置され、その前記回転子側の面(20d)に、前記複数の界磁部材に対向する様に複数の巻線付き磁芯(20b)が配設された第1固定子(20)と、前記回転子に対して前記回転軸方向の他方側(Q+)に配置された磁性体である第2固定子(30)と、を含むアキシャルギャップ型回転電機(90)と、前記各巻線付き磁芯の巻線(20a)に電流を選択的に流すインバータ手段(80)と、前記インバータ手段を制御して前記各巻線に電流を選択的に流して前記回転子を回転制御する制御手段(100)と、を備え、前記第1および前記第2固定子と前記回転子との間に作用する磁気力の合力の前記回転軸方向の成分は、前記一方側から前記他方側に向かう方向を正として、正値と負値の間の値を選択的に取る様に、前記制御手段(100)が前記インバータ手段を制御するものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の回転電機装置であって、前記制御手段(100)は、前記インバータ手段(80)を制御して前記各巻線(20a)に流れる電流の電流値および位相角(β)を制御することで、前記合力の前記回転軸(Q1)方向の成分に前記正値と前記負値との間の値を選択的に取らせるものである。
本発明の第3の態様は、第1または2の態様に記載の回転電機装置であって、前記アキシャルギャップ型回転電機(90)は、前記各巻線(20a)の無通電状態において、前記合力の前記回転軸(Q1)方向の成分と前記回転子(10)の自重の前記回転軸方向の成分との総合力(F1)が負値(Fs)となる様に設定されるものである。
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載の回転電機装置であって、前記制御手段(100)は、前記総合力(F1)の絶対値が最小値となる様に前記回転子(10)を回転制御するものである。
本発明の第1の態様によれば、合力の回転軸Q1方向の成分(スラスト力)が正値と負値との間の値を選択的に取らせる事ができるので、スラスト力と回転子10の自重の回転軸Q1方向の成分との総和である総合力をモータ90の出力トルクの下での最小値に制御できる。
本発明の第2の態様によれば、電流値および位相角の制御だけで、合力の回転軸Q1方向の成分を制御できる。
本発明の第3の態様によれば、各巻線(20a)の無通電状態において、総合力(F1)が負値(Fs)となる様に設定されるので、例えば正値になる様に設定される場合と比べて、総合力をゼロにするための位相角(β)をより小さく設定できる。
本発明の第4の態様によれば、総合力(F1)に起因する回転シャフト(40)の軸受けロスを最小限に低減できる。
本発明の実施形態に係る回転電機装置の構成概略図である。 図1のモータ90の断面図である。 図1のモータ90の第1および第2固定子および回転子の分解斜視図である。 総合力F1と出力トルクTと電流位相角βとの関係を示す実測図である。 モータ90の出力トルクTと電流位相角βとの相関の一例図である。 図5の相関に対応する、モータ90の出力トルクTとq軸電流指令値Iq*およびd軸電流指令値Id*との相関図である。 図5の相関に対応する、モータ90の出力トルクTと各電流Iu,Iv,Iwの絶対値Iaとの相関図である。 回転速度ωとモータ90の出力トルクTとの相関の一例図である。 出力トルクTと総合力F1との関係を示す相関図である。
<第1実施形態>
この実施形態に係る回転電機装置1は、図1の様に、直流電源70と、3相モータ90と、直流電源70の直流電力を3相交流電力に変換して3相モータ90の各相U,V,Wに電流を供給するインバータ回路(インバータ手段)80と、前記各相に流れる電流Iu,Iv,Iwを検出する複数の電流センサ120u,120v、120wと、各電流センサ120u,120v、120wの検出結果に基づきインバータ回路80を制御する制御回路(制御手段)100とを備えている。直流電源は交流電源とコンバータによって形成されてもよい。
図2及び図3を参照してモータ90は、回転子10の両側に固定子20,30が配置され且つ回転子10が回転軸Q1方向への移動が規制されつつ回転軸Q1を中心にして回転自在に配設された構造を有したセンサレス型のアキシャルギャップ型回転電機である。より詳細には、モータ90は、図2および図3の様に、回転子10と、第1および第2固定子20,30と、回転シャフト40と、第1および第2軸受け50,51と、ハウジング60とを備えている。
ハウジング60は、箱状に形成されており、その内部に各構成要素10,20,30,40,50,51が収容配設される。ハウジング60の一方側の面60aおよび反対側の面60cにはそれぞれ孔60b,60dが形成されており、各孔60b,60dには、回転シャフト40が回転軸Q1を中心に回転自在に挿通配置される。
回転子10は、複数の界磁部材10iと、複数のコア部材10fと、保持部材10hと、鋼板10gとを備えている。
各界磁部材10iは、回転軸Q1の周囲において相互に離間して環状に配置されている。各界磁部分10iは、例えば平面視略台形状の板状に形成されており、界磁磁石10aと、コア部材10cとを備えている。
界磁磁石10aは、例えばネオジム、鉄、ホウ素を主成分とした希土類磁石である。界磁磁石10aは、例えば平面視略台形状の板状に形成されている。ここでは、界磁磁石10aの前記略台形の下底に対応する辺10a3は、円弧状に外周側に凸形成されている。界磁磁石10aは、その両側の主面10a1,10a2が磁極面となっている。各界磁磁石10aはそれぞれ、その両側の主面10a1,10a2が回転軸Q1方向と略直交し、且つその下底に対応する辺10a3が外側を向く様にして、回転軸Q1の周囲において相互に離間して配置される。尚、各界磁磁石10aは、それらの同じ側(例えば回転軸Q1方向のQ−側)の主面(例えば主面10a1)の磁極の極性が、回転軸Q1に対する周方向Q2に沿って交互に異なる様に、配置される。
コア部材10cは、磁性材(例えば鉄等の軟磁性材)により、界磁磁石10aと同形同大の平面視形状(ここでは略台形状)の板状に形成されている。コア部材10cは、界磁磁石10aの一方の主面10a1に配設されている。
各コア部材10fは、磁性材(例えば鉄等の軟磁性材)により例えば略直方体状に形成されている。各コア部材10fは、その長手方向が回転軸Q1に対する径方向Q3に沿う様にして、隣合う各界磁部材10iの間に配置される。
保持部材10hは、複数の界磁部材10iおよび複数のコア部材10fを保持するものである。保持部材10hは、非磁性材料、例えば非磁性金属からなり、内周枠部10jと、外周枠部10kと、複数の連結部10mとを備えている。
内周枠部10jは、環状(例えば略円環板状)に形成されている。ここでは内周枠部10jの外周形状は、回転軸Q1方向に沿って見た平面視で、例えば略六角形状に形成されている。また外周枠部10kは、環状(例えば円環状)に形成されており、内周枠部10jの外周側に同心軸状に配置される。内周枠部10jの中央孔10nには、回転シャフト40が同心軸状に挿通されて固設される。
回転シャフト40は、その回転軸Q1方向の一方側Q−が第1軸受け50により支持され、その回転軸方向Q1の他方側Q+が第2軸受け51により支持されている。より詳細には、第1および第2軸受け50,51はそれぞれ、ハウジング60に固定されており、回転シャフト40を、回転軸Q1回りには回転自在に支持し且つ回転軸Q1方向には移動を規制する様に支持している。この様に回転シャフト40が各軸受け50,51に支持されることで、回転子10は、回転軸Q1方向への移動が規制されつつ回転軸Q1を中心に回転自在に配設されている。
尚ここでは、第1軸受け50および第2軸受け51はそれぞれ、例えば、ころがり軸受け(即ち内径部と外径部との間に配置された転動体のころがりを利用して摩擦抵抗を低減した軸受け、具体的には例えば玉軸受け)として構成されている。そして第1軸受け50および第2軸受け51の各々の内径部に、回転シャフト40が挿通状に圧入されることで固定される。これにより第1軸受け50および第2軸受け51は、上記の様に、回転シャフト40に対して、回転軸Q1回りに回転自在で且つ回転軸Q1方向への移動が規制される様に配設される。またハウジング60の一方側Q−の内面60gには凹部60hが形成されており、第1軸受け50の外径部は、凹部60hに圧入されることで、回転軸Q1方向および径方向Q3に移動しない様にハウジング60に配設される。同様に、ハウジング60の他方側Q+の内面60eには凹部60fが形成されており、第2軸受け50の外径部は、凹部60fに圧入されることで、回転軸Q1方向および径方向Q3に移動しない様にハウジング60に配設される。尚、孔60bは凹部60hの底部に形成され、また孔60dは凹部60dの底部に形成されている。
各連結部10mは、内周枠部10jと外周枠部10mとの間においてほぼ径方向Q3に沿って配置されて、内周枠部10jと外周枠部10mとを連結する。隣り合う各連結部10mの間隔は、相対的に小さい間隔と相対的に大きい間隔とが周方向Q2に沿って交互に繰り返されている。前記相対的に小さい間隔に対応する区間10p1には、コア部材10fが嵌合配設され、前記相対的に大きい間隔に対応する空間10p2には、界磁部材10iが嵌合配設される。
即ち各界磁部材10iは、回転軸Q1の周囲に相互に離間して環状に配置し、且つ界磁磁石10aの一方側Q+の主面10a2が保持部材10hの同側Q+の主面10h2から露出すると共にコア部材10cの他方側Q−の主面(磁極面)10c1が保持部材10hの同側Q−の主面10h1から露出した状態で、保持部材10hに配設される。またコア部材10fは、保持部材10hの両側の主面10h1,10h2の間を貫通する様に、隣り合う各界磁部材10iの間に配設される。
鋼板10gは、磁性材(例えば鉄等の軟磁性材)により例えば略環板状(例えば円環板状)に形成されており、各界磁磁石10aの主面10a2を被覆する様に、保持部材10hの一方側Q+の面に同心軸状に配設される。
第1固定子20は、例えば、バックヨーク20cと、複数の巻線付き磁芯20eとを有している。第1固定子20は、例えば、回転子10と第1軸受け50との間においてハウジング60に固定されて配設されている。
バックヨーク20cは、例えば略環板状(例えば円環板状)に形成され、その中央孔20fに、回転シャフト40が回転軸Q1回りに回転自在に挿通されている。バックヨーク20cは、回転子10と第1軸受け50との間において、回転子10と同心軸状に配置する様にハウジング60に固定されて配設されている。
各巻線付き磁芯20eはそれぞれ、電機子磁芯20bと電機子巻線20aとを備えている。電機子磁芯20bは、例えば略台形柱状に形成されており、その外周に電機子巻線20aが巻回されている。電機子磁芯20bは、バックヨーク20cの回転子10側の主面20dにおいて、その略台形の下底に対向する側面20b3が外側を向く様にして、回転軸Q1の周りに環状に複数配置されている。尚、電機子磁芯20bは、電機子巻線20aが巻回される例えば略台形柱状の磁芯本体部20b1と、磁芯本体部20b1の回転子10側の面に、磁芯本体部20b1の外周側に張り出す様に磁芯本体部20b1と一体的に形成された例えば略台形板状の幅広磁芯部20b2とを有している。
電機子巻線20aは、電機子磁芯20bの外周に絶縁体(図示省略)を介して巻回される。尚、本願では特に断りのない限り、電機子巻線20aは、これを構成する導線の1本1本を指すのではなく、導線が一纏まりに巻回された態様を指すものとする。また、巻始めおよび巻終わりの引出線、および、それらの結線も図面においては省略している。各電機子巻線20aは、モータ90を構成する様に配線接続されて、モータ90に備えられた各相U,V,W毎の電極11u,11v,11wに接続されている。
第2固定子30は、磁性材により例えば略環板状(例えば円環板状)に形成されており、その中央孔30cに、回転シャフト40が回転軸Q1回りに回転自在に挿通されている。第2固定子30は、例えば、回転子10と第2軸受け50との間において、回転子10と同心軸状に配置する様にハウジング60に固定されて配設されている。
このモータ90では、インバータ回路80から各相U,V,Wの電極11u,11v,11wを介して各電機子巻線20aに電流が供給されることで、各電機子巻線20aが励磁される。この励磁した電機子巻線20aと回転子10の各界磁部材10iとの間で磁気吸引力または磁気反発力が発生し、これらの力により回転子10が回転軸Q1回りに回転され、この回転力が回転シャフト40を介して外部に出力される。
尚ここでは、このモータ90は、回転軸Q1が水平になる様に(即ちモータ90の自重の回転軸Q1方向の成分がゼロとなる様に)配置されている。
またこのモータ90は、図4の様に、モータ90の無通電状態(即ちモータ90の停止状態)では、回転子10と第1固定子20および第2固定子30との間に作用する磁気力の合力の回転軸Q1方向の成分(以後、スラスト力と呼ぶ)と、回転子10に作用する前記磁気力以外の力の回転軸Q1方向の成分(例えば回転子10の自重の回転軸Q1方向の成分(この実施形態ではこの成分はゼロ))との総合力F1が負値(初期値)Fs(図4ではFs≒−80)となる様に設計されている。またモータ90の通電状態(即ちモータ90の回転状態)では、モータ90の出力トルクが所定値以上の状態では、各巻線20aに流れる電流Iu,Iv,Iwの位相角βに応じて総合力F1が正値から負値に変化する様に設計されている。尚、総合力F1は、回転軸Q1方向の一方側(第2固定子30側)Q+から他方側(第1固定子20側)Q−に向かう方向を正としている。
上記の設計に際しては、例えば、回転子10と第1固定子20および第2固定子30との間の間隔d1,d2を調整してもよく、また鋼板10gの厚みを調整してもよく、また磁芯20eの回転子10側の面20gおよび第2固定子30の回転子10側の面30aの各々の形状または材質を変更してもよく、また各面20g,30aでの磁束密度を調整してもよく、また各面20g,30aを回転軸Q1方向に対して傾斜させてもよい(尚、この実施形態では各面20g,30aは回転軸Q1方向に対して直交している)。
尚、図4では、モータ90の出力トルクが0[Nm](無負荷状態)の場合(グラフg5)、0.5[Nm]の場合(グラフg4)、1.0[Nm]の場合(グラフg3)、2.0[Nm]の場合(グラフg2)および3.0[Nm]の場合(グラフg1)の総合力F1と位相角βとの関係が示されている。またモータ90の出力トルクが1.0[Nm]の場合および2.0[Nm]の場合では、総合力F1は位相角βに応じて正値から負値に変化し、0.5[Nm]の場合および1.0[Nm]の場合では、総合力F1は位相角βの全範囲で負値となる様に設計されている。
インバータ回路80は、図1の様に、複数(ここでは6個)のスイッチ素子SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2を備えている。各スイッチ素子SU1,SU2は、互いに直列接続された状態で直流電源70の陽極および陰極間に接続されており、それらの間の電位が3相負荷90のU相電極11uに印加されている。また各スイッチ素子SV1,SV2は、互いに直列接続された状態で直流電源70の陽極および陰極間に接続されており、それらの間の電位がモータ90のV相電極11vに印加されている。また各スイッチ素子SW1,SW2は、互いに直列接続された状態で直流電源70の陽極および陰極間に接続されており、それらの間の電位がモータ90のW相電極11wに印加されている。
各スイッチ素子SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2はそれぞれ、トランジスタTと、トランジスタTの主電極間に設けられたダイオードDとを備えている。ダイオードDは、その通電方向が、トランジスタTの通電方向に対して逆向きになる様にトランジスタTの主電極間に設けられている。各スイッチ素子の制御電極Gはそれぞれ、制御回路100に接続されている。スイッチ素子SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2としては、還流ダイオードを備えたIGBT等を使用する事ができる。
このインバータ回路80は、制御回路100により、各スイッチ素子SU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2の制御電極Gに電圧が印加されて、それら各スイッチ素子の導通/非導通が制御される。これにより直流電源70の直流電力が3相交流電力に変換されて、モータ90の各相U,V,Wの電極11u,11v,11wに電流が供給されて、モータ90が回転駆動される。
制御回路100は、(i)モータ90の回転速度ωが回転速度指令値ω*に一致する様に、且つ(ii)モータ90の回転状態において総合力F1の絶対値が最小値となる様に、インバータ回路80を制御する。尚、上記(ii)の様に総合力F1を制御するために、制御回路100は、インバータ回路80を制御して各巻線20aに流れる電流Iu,Iv,Iwの電流値および位相角βを制御することで、総合力F1が正値と負値との間の値を選択的に取る事ができる様に設定されている。
尚、ここでは簡略化の為にモータ90の極対数Pn(Pn=1/2P P:極数)を1と前提している。それにより機械回転速度ωと電気回転速度ωeが等しくなる。ωe=Pn・ωの関係式がある為、極対数Pnが1に限らず例えば4の場合には、ωe=4ωとなる。駆動電圧の演算には、磁束量やインダクタンスを時間微分することで求められるため、その際には電気回転数ωeを用いる必要があるが、以下ではω=ωeとして特に機械回転速度と電気回転速度とを区別せずに説明する。又、回転速度ωの単位は[rad/s]で、正確には回転角速度であり、回転数N[r/s]との間にはω=2・π・f f:周波数[Hz] の関係がある。本説明では特に説明しない限りは回転角速度の意味で回転速度ωと言う。ここで、以下の説明の為に、モータ90のdq軸モデル上における各定数を以下に定義する。詳しくは、「埋込磁石同期モータの設計と制御」武田洋次・松井信行・森本茂雄・本田 幸夫 共著 オーム社 11頁に記載されている。
φa:永久磁石鎖交磁束 [wb]
Ld:電機子d軸インダクタンス [H]
Lq:電機子q軸インダクタンス [H]
Ra:相抵抗 [Ω]
Id:d軸電機子電流 [A]
Iq:q軸電機子電流 [A]
制御回路100は、図1の様に、回転速度指令値生成部100jと、d軸電流指令値生成部100dと、d軸電圧指令値生成部100eと、q軸電流指令値生成部100fと、q軸電圧指令値生成部100gと、第1の座標変換部100aと、第2の座標変換部100hと、PWM信号発生部100iと、第3の座標変換部100bと、第4の座標変換部100cと、位置推定出部100kと、回転速度算出部100mと、初期回転推定部100qとを備えている。
PWM信号生成部100iは、モータ90の回転起動の直前に、インバータ回路80の各制御電極GにPWM信号を印加して、インバータ回路80からモータ90の各電極11u,11v,11wのうちの所定の2つ(例えば11v,11w)に所定の電圧(例えばモータ90が動作反応しない程度の高周波電圧)を印加させる。これにより、モータ90の回転停止状態で、モータ90の各電極11u,11v,11wのうちの所定の1つ(例えば11u)に電圧を発生させる。以後、前記所定の電圧が印加されなかった相を非導通相(ここではU相)と呼ぶ。
初期回転位置推定部100qは、モータ90の非通電相に対応する電流センサの検出結果および非導通相の電極に発生した電圧を用いて、回転子20の初期回転位置θ0を検出する。より詳細には、モータ90のインダクタンスはモータ90の回転位置θに依存するので、初期回転位置推定部100qは、非通電相に対応する電流センサの検出結果および非導通相の電極に発生した電圧からモータ90のインダクタンスを推定し、その推定値からモータ90の初期回転位置θ0を推定する。
第3の座標変換部100bは、各電流センサ120v,120wにより検出された電流Iv,Iwに対し、所定の座標変換(即ち各相U,V,Wに対応する3軸の3次元座標系からα軸およびβ軸の2次元座標系(2相直交固定子座標系)への座標変換)を行って、α軸電流Iαおよびβ軸電流Iβを算出する。
第4の座標変換部100cは、第2の座標変換部100hにより算出された後述のV相電圧指令値Vv*およびW相電圧指令値Vw*に対し、所定の座標変換(即ち各相U,V,Wに対応する3軸の3次元座標系からα軸およびβ軸の2次元座標系(2相直交固定子座標系)への座標変換)を行って、α軸電圧指令値Vα*およびβ軸電圧Vβ*を算出する。
位置推定部100kは、第3の座標変換部100bにより算出されたα軸電流Iαおよびβ軸電流Iβと、第4の座標変換部100cにより算出されたα軸電圧指令値Vα*およびβ軸電圧指令値Vβ*とに基づき、モータ90の回転時の回転位置(位置推定値)θを算出する。
回転速度算出部100mは、モータ90の回転起動の直前は、初期回転位置推定部100gにより推定された初期回転位置θ0に基づき、またモータ90の回転時は、位置推定部100kにより推定された回転位置θに基づき、モータ90の回転速度ωを算出する。
第1の座標変換部100aは、各電流センサ120u,120v,120wにより検出された各電流Iu,Iv,Iwに対し、モータ90の回転起動の直前は、初期位置推定部100gにより算出された初期回転位置θ0を用いて、またモータ90の回転時は、位置推定部100kにより算出された回転位置θを用いて所定の座標変換(即ち各相U,V,Wに対応する3軸の3次元座標系からd軸およびq軸の2次元座標系への座標変換)を行って、d軸電流Idおよびq軸電流Iqを算出する。
尚、d軸は、界磁磁石10aがN極を発生させる界磁磁束の向きに取った軸であり、q軸は、回転方向に対してd軸より進角側のd軸に直交する軸である。d軸電流Idは、電機子巻線20aの励磁により発生する磁界(電機子磁界)のd軸方向に寄与する電流成分であり、q軸電流Iqは、電機子巻線20aの励磁により発生する磁界のq軸方向に寄与する電流成分である。
回転速度指令値生成部100jは、モータ90を所望の回転速度ωで回転させるための回転速度指令値ω*を生成する。
q軸電流指令値生成部100fは、回転速度算出部100mにより算出された回転速度ωが、回転速度指令値生成部100jからの回転速度指令値ω*に近づく様に、q軸電流指令値Iq*を生成する。具体的には、q軸電流指令値生成部100fは、回転速度ωと回転速度指令値ω*との偏差を比例積分演算(PI制御)してq軸電流指令値Iq*を生成する。
d軸電流指令値生成部100dは、回転速度指令値生成部100jからの回転速度指令値ω*に応じて、q軸電流指令値生成部100fで生成されたq軸電流指令値Iq*に対応するモータ90の出力トルクの下で総合力F1の絶対値が最小値となる様に、d軸電流指令値Id*を生成する。
q軸電圧指令値生成部100gは、第1の座標変換部100aにより算出されたq軸電流Iqが、q軸電流指令値生成部100fにより生成されたq軸電流指令値Iq*に近づく様に、q軸電圧指令値Vq*を生成する。先の参考文献の11頁(1.6)式より、定常状態における電圧方程式においては微分演算子p=d/dtの項は無視できて、d軸電圧Vdおよびq軸電圧はそれぞれ(1)式および(2)式となる。
Vd=RaId−ωLqIq ・・・(1)
Vq=RaIq+ωLdId+ωφa ・・・(2)
そのため、具体的には、q軸電圧指令値生成部100gは、上記(2)式において、電圧降下分である第1項RaIqを求め、d軸の電機子磁束LdIdの時間微分値としての電圧値ωLdIdを求め、永久磁石鎖交磁束φaの時間微分であるωφaを求め、それらを足し合わせてq軸電圧指令値Vq*を生成する。
d軸電圧指令値生成部100eは、第1の座標変換部100aにより算出されたd軸電流Idが、d軸電流指令値生成部100dにより生成されたd軸電流指令値Id*に近づく様に、d軸電圧指令値Vd*を生成する。具体的には、d軸電圧指令値生成部100eは、上記(1)式において、電圧降下分である第1項RaIdを求め、q軸の電機子磁束LqIqの時間微分値としての電圧値ωLqIqを求めて、第1項から第2項の差分を取ることでd軸電圧指令値Vd*を生成する。
第2の座標変換100hは、d軸電圧指令値生成部100eおよびq軸電圧指令値生成部100gにより生成されたd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*に対し、モータ90の回転起動前は、初期位置推定部100gにより算出された初期回転位置θ0を用いて、またモータ90の回転時は、位置推定部100kにより算出された回転位置θを用いて所定の座標変換(即ちd軸およびq軸の2次元座標系から各相U,V,Wに対応する3軸の3次元座標系への座標変換)を行って、U相電圧指令値Vu*、V相電圧指令値Vv*およびW相電圧指令値Vw*を算出する。振幅はVu*、Vv*、Vw*であり、周波数はf(f=ω/(2π))の電圧指令値である。
またPWM信号生成部100iは、モータ90の回転時は、インバータ回路80の各制御電極GにPWM信号を印加して、モータ90の各相電極11u,11v,11wにそれぞれ、第3の座標変換部100bにより算出された各相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に一致する電圧が印加される様に、インバータ回路80を制御する。これにより、モータ90の回転速度ωが回転速度指令値ω*に一致する様に制御される。
次に図5〜図8に基づいて、回転電機装置1の要部の動作(即ちq軸電流指令値生成部100fおよびd軸電流指令値生成部100dの動作)を中心に説明する。以下では、回転速度指令値ω*がゼロから最高回転速度ωmaxまで増大する場合(即ちモータ90の回転速度ωがゼロから最高回転速度ωmaxまで増大する場合)を例に挙げて説明する。また以下では、説明便宜上、モータ90が例えば圧縮機に用いられた場合で説明する。尚、q軸電流IqはIqmin≦Iq≦Iqmaxの範囲に制限され、d軸電流Idは−Idmax≦Id≦Idminの範囲に制限されており、各電流Iu,Iv,Iwの絶対値IaはIamin≦Ia≦Iamaxの範囲に制限されているものとする。
回転速度指令値ω*(従って回転速度ω)がゼロのときは、図7の様に出力トルクTは0である為、各電流Iu,Iv,Iwの絶対値Iaも0とする。よってd軸電流指令値生成部100dは、図6の様に、d軸電流Idがゼロになる様にd軸電流指令値Id*をゼロにし、q軸電流指令値生成部100fは、図6の様に、q軸電流Iqがゼロになる様にq軸電流指令値Iq*をゼロにする。これにより各電流Iu,Iv,Iwはゼロに制御されて、モータ90の回転速度ωはゼロに制御される(即ちモータ90は停止される)。この状態では、総合力F1は負の初期値Fsとなる。
そして回転速度指令値ω*(従って回転速度ω)が上昇して、制御回路100の入力電圧の上限に達する回転速度ωLに達するまでの間は、モータ90の出力トルクTに応じて電流位相角βが図5の様に制御される。圧縮機の場合は、回転速度ωに対する圧縮トルクが冷媒条件やメカニカルロストルク等により勝手に決まってくるので、回転速度指令値ω*を維持するための必要トルクが確保される様にq軸電流指令Iq*が決定される。より具体的には、q軸電流指令値生成部100fは、回転速度指令値ω*に対して回転速度ωが小さい場合は、回転速度指令値ω*の周波数に依存してq軸電流指令値Iq*を増加させ、回転速度指令値ω*に対して回転速度ωが大きい場合は、回転速度指令値ω*の周波数に依存してq軸電流指令値Iq*を減少させる。これによりq軸電流指令値Iq*は、図6の様に出力トルクTの増大に伴って増大する。d軸電流指令生成部100dは、q軸電流指令値生成部100fで生成されたq軸電流指令値Iq*に応じたd軸電流指令値Id*を生成する。
詳細には、図5の0<T≦T1の領域では、d軸電流指令値生成部100dは、図6の様に、d軸電流Idをゼロに維持するためにd軸電流指令値Id*をゼロに維持する。これにより各電流Iu,Iv,Iwは、位相角β=0で、且つ回転速度指令値ω*の回転速度を維持できる電流値に制御される。よってこの領域では(この領域では0<Iq*≦Iq1となる。)、図7および図9に示すように、各電流Iu,Iv,Iwの絶対値Iaの増大に伴って、モータ90の出力トルクTが増大すると共に総合力F1が初期値Fsからゼロに向かって増大する。換言すれば、この領域では、総合力F1は負値なので、総合力F1を最大にする様にβ=0に制御する。これにより、総合力F1に起因する各軸受け50,51での軸受けロスが最小限に低減される。尚、図6中のIq1およびId1はそれぞれ、トルクT1に対応するq軸電流の値およびd軸電流値の値である。
次に、図5のT1<T≦T2の領域では、d軸電流指令値生成部100dは、図6の様に、q軸電流指令値Iq*に応じたd軸電流指令値Id*(Id1(=0)<Id*≦Id2)を生成する。これにより各電流Iu,Iv,Iwは、図5のT1からT2の間の位相角β(0°<β≦17°)で、且つ回転速度指令値ω*の回転速度を維持できる電流値に制御される。よってこの領域では(この領域ではIq1<Iq*≦Iq2となる。)、図7および図9に示すように各電流Iu,Iv,Iwの絶対値Iaの増大に伴って、モータ90の出力トルクTが増大すると共に総合力F1はほぼ常にゼロに制御される。これにより、総合力F1に起因する各軸受け50,51での軸受けロスが最小限に低減される。尚、図6中のIq2およびId2はそれぞれ、トルクT2に対応するq軸電流の値およびd軸電流値の値である。
次に、図5のT2<T≦T3の領域では、d軸電流指令値生成部100dは、図6の様に、q軸電流指令値Iq*に応じたd軸電流指令値Id*(Id2<Id*≦Id3)を生成する。これにより各電流Iu,Iv,Iwは、図5のT2からT3の間の位相角β(17°<β≦37°)で、且つ回転速度指令値ω*の回転速度を維持できる電流値に制御される。よってこの領域では(この領域ではIq2<Iq*≦Iq3となる。)は、図7および図9に示すように各電流Iu,Iv,Iwの絶対値Iaの増大に伴って、モータ90の出力トルクTが増大すると共に総合力F1はほぼ常にゼロに制御される。これにより、総合力F1に起因する各軸受け50,51での軸受けロスが最小限に低減される。尚、図6中のIq3およびId3はそれぞれ、トルクT3に対応するq軸電流の値およびd軸電流値の値である。
回転速度ω(従って回転速度指令値ω*)がゼロからωLまでの領域内にあれば、回転速度ωに対する出力トルクTの値は自由に選択することができる。即ち、図8のラインaのように、回転速度ωと共に出力トルクを上昇させることもでき、又、ラインbのように回転開始直後から最大トルク3Nmを出力されることもでき、更にはラインcのように、最大トルク3Nm未満の中で上下させることも任意である。もちろん回転速度ωに関しても、加速、減速または一定速の維持を行うこともでき、回転速度ωの全領域において総合力F1を最小限に制御することが可能である。
しかしながら、必要となるモータ90の駆動電圧が制御回路100の入力電圧の上限を超える領域(即ちω>ωLの領域)においては、弱め磁束制御によってモータ90の誘起電圧を削減することで、モータ90の駆動電圧を抑えつつ高速回転させる必要がある為、例えば図8中のラインdでは、電流位相角βはβ>37°となり、総合力F1は再び負値となり、徐々にスラストロスを生じることとなる。
一方で、出力トルクを最大トルク3Nmから減じたトルクでの高速回転の場合、例えば図8中のラインeまたはラインfであれば、Iq、Idの各値はそれぞれIq3、Id3よりも小さい為にd軸電機子反作用電圧−ω・Lq・Iqおよびq軸電機子反作用電圧ω・Ld・Id共に−ω・Lq・Iq3、ω・Ld・Id3よりは小さくなり、この為、この高速回転の場合の駆動電圧は最大トルク3Nmの駆動時の駆動電圧よりは余裕が生まれ、結果として電流位相角βをさほど進角制御せずとも高速回転が可能となり、引き続き総合力F1に起因する各軸受け50,51でのスラストロス最小制御が可能となる。
以上の様に構成された回転電機装置1によれば、総合力F1は正値と負値の間の値を選択的に取る事ができるので、その選択により、総合力F1をモータ90に要求される出力トルクの下での最小値に制御できる。これにより総合力F1に起因する各軸受け50,51での軸受けロスを最小値に低減できる。
また各巻線20aに流れる電流Iu,Iv,Iwの電流値および位相角βの制御により(即ち簡単な制御により)、総合力F1を制御できる。
またモータ90の無通電状態(即ち各巻線20bの無通電状態)において、総合力F1が負値Fsとなる様に設定されるので、例えば正値になる様に設定される場合と比べて、総合力F1をゼロにするための位相角βをより小さく設定できる。
尚この実施形態では、回転軸Q1が水平である場合で説明したが、回転軸Q1が水平でない場合は、回転子10の自重の回転軸Q1方向の成分が総合力F1に含まれるだけで、上記の動作説明は同じである。
1 回転電機装置
10 回転子
20 第1固定子
20a 電機子巻線
30 第2固定子
40 回転シャフト
80 インバータ回路
90 3相モータ
100 制御回路
Q1 回転軸

Claims (4)

  1. 回転軸(Q1)方向への移動が規制されつつ前記回転軸を中心に回転自在に配設された回転シャフト(40)と、
    前記回転軸回りに環状に配置された複数の界磁部材(10i)を有し、前記回転シャフトに固定された回転子(10)と、
    前記回転子に対して前記回転軸方向の一方側(Q−)に配置され、その前記回転子側の面(20d)に、前記複数の界磁部材に対向する様に複数の巻線付き磁芯(20b)が配設された第1固定子(20)と、
    前記回転子に対して前記回転軸方向の他方側(Q+)に配置された磁性体である第2固定子(30)と、
    を含むアキシャルギャップ型回転電機(90)と、
    前記各巻線付き磁芯の巻線(20a)に電流を選択的に流すインバータ手段(80)と、
    前記インバータ手段を制御して前記各巻線に電流を選択的に流して前記回転子を回転制御する制御手段(100)と、
    を備え、
    前記第1および前記第2固定子と前記回転子との間に作用する磁気力の合力の前記回転軸方向の成分と、前記回転子に作用する前記磁気力以外の力の前記回転軸方向の成分との総合力(F1)は、前記一方側から前記他方側に向かう方向を正として、正値と負値の間の値を選択的に取る様に、前記制御手段(100)が前記インバータ手段を制御することを特徴とする回転電機装置。
  2. 請求項1に記載の回転電機装置であって、
    前記制御手段(100)は、前記インバータ手段(80)を制御して前記各巻線(20a)に流れる電流の電流値および位相角(β)を制御することで、前記総合力(F1)に前記正値と前記負値との間の値を選択的に取らせることを特徴とする回転電機装置。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機装置であって、
    前記アキシャルギャップ型回転電機(90)は、前記各巻線(20a)の無通電状態において、前記総合力(F1)が負値(Fs)となる様に設定されることを特徴とする回転電機装置。
  4. 請求項3に記載の回転電機装置であって、
    前記制御手段(100)は、前記総合力(F1)の絶対値が最小値となる様に前記回転子(10)を回転制御することを特徴とする回転電機装置。
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