JP2011238938A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送損失を改善してデータ伝送の高速化に無理なく対応できるとともに、容易に製造できるフレキシブルプリント配線板を得る。
【解決手段】フレキシブルプリント配線板15は、第1の絶縁層18と、第1の絶縁層に積層された信号ライン24と、第1の絶縁層に積層されたグランドライン25と、グランドラインに積層されるとともに、グランドラインの上に開口された複数の開口部28が設けられた第2の絶縁層20と、信号ラインを覆い、グランドラインに電気的に接続されたグランド層21と、グランド層を覆う第3の絶縁層22と、を含む。グランド層は、開口部から露出されたグランドラインを覆うように開口部に充填された第1の導電性ペースト30と、第1の導電性ペーストおよび第2の絶縁層を連続して覆うように塗布された第2の導電性ペースト31とで構成されている。第2の導電性ペーストは、前記第1の導電性ペーストよりも体積抵抗率が小さい。
【選択図】図5

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板を備えた電子機器に関する。
自由に折り曲げが可能なフレキシブルプリント配線板は、例えばポータブルコンピュータのような電子機器の配線部品として広く用いられている。最近の電子機器では、データ伝送の高速・大容量化に伴い、例えばS-ATA (Serial Advanced Technology Attachment)などの高速伝送規格が採用されている。このため、電子機器用のフレキシブルプリント配線板においても、現状では要求されていないような高速伝送特性が新たに求められる傾向にある。
高速伝送特性に対応可能なフレキシブルプリント配線板としては、特許文献1に見られるような両面フレキシブルプリント配線板が知られている。従来の両面フレキシブルプリント配線板は、第1のシールド層と、第1のシールド層の上に積層された信号ラインおよびグランドラインを有する導体層と、導体層の上に積層された第2のシールド層とを備えている。
第1および第2のシールド層は、導電性接着剤と金属箔とで構成されて、導体層をフレキシブルプリント配線板の厚み方向に沿う両側から挟み込んでいる。導電性接着剤は、金属箔とグランドラインとの間に介在されて、これら金属箔とグランドラインとの間を電気的に接続している。
従来の両面フレキシブルプリント配線板によると、導体層を間に挟んだ両側に金属箔が積層されているので、両面フレキシブルプリント配線板の厚み寸法が増大するのを避けられない。この結果、両面フレキシブルプリント配線板が重くなるとともに柔軟性が損なわれてしまい、この両面フレキシブルプリント配線板を電子機器内の狭いスペースに引き回す際の作業性が悪くなる。
一方、片面銅張積層板をベースとする片面フレキシブルプリント配線板では、信号ラインおよびグランドラインを有する導体層が絶縁層で覆われているとともに、この絶縁層の上に導電性ペーストが塗布されている。絶縁層は、グランドラインの上に開口する複数の開口部を有している。導電性ペーストは、絶縁層の開口部に充填されて、グランドラインに電気的に接続されている。
このような片面フレキシブルプリント配線板によると、導電性ペーストが信号ラインを覆うグランド層として機能するので、質量的に不利となる金属箔の数を減らすことができる。そのため、両面フレキシブルプリント配線板との比較において軽量化および薄型化を達成することができ、取り扱いが容易となる。
特開平8−125380号公報
従来の片面フレキシブルプリント配線板に用いられている導電性ペーストは、体積抵抗率が100〜50μΩ・cm程度である。この導電性ペーストの固有の抵抗により、高周波信号の伝送端において信号の伝送損失が発生するのを否めない。
この場合、例えば差動伝送方式の伝送経路を有する片面フレキシブルプリント配線板によると、現状の差動伝送におけるデータ伝送速度、例えばS-ATA1(伝送速度1.5Gビット/S)では、伝送損失を悪化させることなく正常なデータ伝送が可能となる。
しかしながら、特許文献1に開示された両面フレキシブルプリント配線板で対応が可能なS-ATA 2(伝送速度3.0Gビット/S)になると、伝送損失が大きな影響を及ぼし始め、データ伝送の高速化に対応することができなくなる。
この対策として、本発明者は、これまでの導電性ペーストの代わりに、例えば体積抵抗率が30μΩ・cm以下の導電性ペーストを用いることを試みている。体積抵抗率が小さい導電性ペーストを用いることで、伝送損失の要因となる導電性ペーストの抵抗を小さく抑えることができる。
ところが、体積抵抗率が小さい導電性ペーストは、チクソ比が大きく高粘度の状態を維持する。そのため、導電性ペーストを例えばスクリーン印刷法を用いて絶縁層の上に塗布する際に、導電性ペーストを絶縁層の開口部に密に充填することが困難となる。
言い換えると、粘性の高い導電性ペーストが開口部に充填される際に、空気を巻き込み易くなり、この空気がボイドとなって開口部に充填された導電性ペーストの内部に残留するといった問題が生じてくる。
この結果、導電性ペーストを塗布する際に、ボイドが発生しないように細心の注意を払う必要があり、フレキシブルプリント配線板を製造する際の作業性が極めて悪くなる。
本発明の目的は、グランド層を導電性ペーストで形成するに当たり、伝送損失を改善してデータ伝送の高速化に無理なく対応できるとともに、容易に製造できるフレキシブルプリント配線板を備えた電子機器を得ることにある。
前記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る電子機器は、筐体と、筐体に収容されたフレキシブルプリント配線板と、を備えている。
前記フレキシブルプリント配線板は、第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層に積層された信号ラインと、前記第1の絶縁層に積層されたグランドラインと、前記グランドラインに積層されるとともに、前記グランドラインの上に開口された複数の開口部が設けられた第2の絶縁層と、前記信号ラインを覆い、前記グランドラインに電気的に接続されたグランド層と、前記グランド層を覆う第3の絶縁層と、を含んでいる。前記グランド層は、前記開口部から露出された前記グランドラインを覆うように前記開口部に充填された第1の導電性ペーストと、前記第1の導電性ペーストおよび前記第2の絶縁層を連続して覆うように塗布された第2の導電性ペーストとで構成され、前記第2の導電性ペーストの体積抵抗率が前記第1の導電性ペーストの体積抵抗率よりも小さいことを特徴としている。
本発明によれば、グランド層の伝送損失を少なく抑えてデータ伝送の高速化に無理なく対応することができる。それとともに、第1の導電性ペーストを開口部に充填する際のボイドの発生を防止することができ、導電性ペーストの塗布時の作業性を改善できる。よって、電子機器の筐体に収容されるフレキシブルプリント配線板の製造を容易に行なうことができる。
本発明の第1の実施の形態に係るポータブルコンピュータの斜視図。 本発明の第1の実施の形態において、筐体の内部に収容されたプリント回路板、ハードディスク駆動装置およびフレキシブルプリント配線板の位置関係を示す斜視図。 本発明の第1の実施の形態において、筐体内に収容されたフレキシブルプリント配線板を示す斜視図。 本発明の第1の実施の形態に係るフレキシブルプリント配線板の平面図。 図4のF5-F5線に沿う断面図。 本発明の第1の実施の形態で用いる片面銅張積層板の断面図。 本発明の第1の実施の形態において、片面銅張積層板の上に信号ラインおよびグランドラインを有する導体層を形成した状態を示す断面図。 本発明の第1の実施の形態において、開口部が形成された積層体の断面図。 本発明の第1の実施の形態において、導体層が形成された片面銅張積層板に積層体を積層した状態を示す断面図。 本発明の第1の実施の形態において、第2の絶縁層の開口部に第1の導電性ペーストが充填された状態を示す断面図。 本発明の第1の実施の形態において、第2の絶縁層の表面および第1の導電性ペーストの上に第2の導電性ペーストを塗布した状態を示す断面図。 本発明の第2の実施の形態に係るフレキシブルプリント配線板の断面図。
以下本発明の第1の実施の形態を図1ないし図11に基づいて説明する。
図1は、電子機器の一例であるポータブルコンピュータ1を開示している。ポータブルコンピュータ1は、コンピュータ本体2と表示モジュール3とで構成されている。
コンピュータ本体2は、合成樹脂製の第1の筐体4を備えている。第1の筐体4は、上壁4a、底壁4bおよび周壁4cを有するフラットな箱状である。第1の筐体4の上壁4aにパームレスト5およびキーボード取り付け部6が形成されている。キーボード取り付け部6は、キーボード7を支持している。
表示モジュール3は、第2の筐体9を有している。第2の筐体9は、第1の筐体4と略同じ大きさのフラットな箱状であるとともに、液晶表示パネル10を収容している。液晶表示パネル10は、文字情報や画像情報を表示するスクリーン10aを有している。スクリーン10aは、第2の筐体9の前面から表示モジュール3の外に露出されている。
表示モジュール3は、図示しないヒンジ装置を介してコンピュータ本体2の後端部に支持されている。そのため、表示モジュール3は、パームレスト5やキーボード7を上方から覆うようにコンピュータ本体2の上に横たわる閉じ位置と、パームレスト5、キーボード7およびスクリーン10aを露出させるようにコンピュータ本体2の後端部から起立する開き位置との間で回動可能となっている。
図2および図3に示すように、コンピュータ本体2の第1の筐体4は、例えばマザーボードとしてのプリント回路板12およびハードディスク駆動装置13のような主要な構成要素を収容している。
プリント回路板12およびハードディスク駆動装置13は、キーボード7の下方において第1の筐体4の幅方向に並んでいる。ハードディスク駆動装置13は、キーボード取り付け部6に形成したディスク装着口14を通じて第1の筐体4の内部に取り出し可能に収容されている。
第1の筐体4の内部にフレキシブルプリント配線板15が配置されている。フレキシブルプリント配線板15は、プリント回路板12とハードディスク駆動装置13との間を電気的に接続する機能を有している。フレキシブルプリント配線板15は、一端にコネクタ16を有する帯状をなすとともに、第1の筐体4の底壁4bとハードディスク駆動装置13との間の隙間を通じて引き回されている。フレキシブルプリント配線板15の一端に位置するコネクタ16は、ハードディスク駆動装置13に取り外し可能に接続されている。
図5に示すように、フレキシブルプリント配線板15は、第1の絶縁層18、導体層19、第2の絶縁層20、グランド層21および第3の絶縁層22を備えている。
第1の絶縁層18は、フレキシブルプリント配線板15のベースとなる部分であり、例えばポリイミドフィルムで構成されている。
導体層19は、接着剤23を介して第1の絶縁層18の上に積層されている。導体層19は、信号ライン24およびグランドライン25を備えている。信号ライン24は、一対の差動伝送ライン24a,24bを有している。差動伝送ライン24a,24bは、一定の間隔を存して互いに平行に配置されている。グランドライン25は、一方の差動伝送ライン24aと平行に配置されている。差動伝送ライン24a,24bおよびグランドライン25は、フレキシブルプリント配線板15の長手方向に沿って延びている。差動伝送ライン24a,24bの先端およびグランドライン25の先端は、コネクタ16に電気的に接続されている。
第2の絶縁層20は、接着剤26を介して導体層19の上に積層されている。第2の絶縁層20は、例えばポリイミドフィルムで構成され、接着剤26と協働して導体層19を覆っている。
第2の絶縁層20は、グランドライン25に対応する位置に複数の円形の開口部28を有している。図4に示すように、開口部28は、グランドライン25の長手方向に間隔を存して並んでいる。各開口部28は、第2の絶縁層20および接着剤26を貫通してグランドライン25の上に開口している。そのため、グランドライン25の一部は、開口部28の底に露出している。
グランド層21は、第2の絶縁層20の上に積層されている。グランド層21は、第1の導電性ペースト30および第2の導電性ペースト31を第2の絶縁層20に塗布することで構成されている。
第1および第2の導電性ペースト30,31は、銀粒子のような導電性粒子と、この導電性粒子を保持するバインダ樹脂との混合物であり、例えば銀ペースト、銀・カーボン混合ペースト等を用いることができる。第1および第2の導電性ペースト30,31を塗布する手段としては、例えばスクリーン印刷法が用いられる。
第1の導電性ペースト30は、開口部28に隙間なく充填されて、開口部28の底に露出するグランドライン25を覆っている。本実施の形態によると、第1の導電性ペースト30は、第2の絶縁層20から盛り上がる導通部32を有している。導通部32の外周縁部は、第2の絶縁層20の上に重なり合うフランジ部33となっている。フランジ部33は、開口部28よりも大きな直径を有している。
図5に示すように、開口部28に充填された第1の導電性ペースト30は、第2の絶縁層20のうち差動伝送ライン24a,24bを覆う部分から外れているので、信号伝送に影響を与えることはない。そのため、第1の導電性ペースト30としては、体積抵抗率が例えば140μΩ・cmのものを使用している。体積抵抗率が高い第1の導電性ペースト30は、チクソ比が小さく、開口部28に充填する時点では低粘度の状態を維持している。
第2の導電性ペースト31は、第2の絶縁層20の表面、第1の導電性ペースト31の導通部32を連続して覆っている。第2の導電性ペースト31は、第2の絶縁層20の上から差動伝送ライン24a,24bを覆うことでグランド層の役目を果たしている。そのため、第2の導電性ペースト31としては、体積抵抗率が例えば30μΩ・cm以下のものを使用している。
言い換えると、第2の導電性ペースト31は、第1の導電性ペースト30よりも体積抵抗率が小さくなっている。体積抵抗率が小さい第2の導線性ペースト31は、チクソ比が大きく、第2の絶縁層20に塗布する時点では高粘度の状態を維持している。第2の導電性ペースト31の体積抵抗率を小さくするには、例えば導電性粒子の割合を多くしたり、導電性粒子の形状を第1の導電性ペースト30の導電性粒子よりも大きくすればよい。導電性粒子をフレーク状に形成することで、導電性粒子の形状を大きくすることができる。
したがって、本実施の形態のグランド層21は、開口部28に対応する部分と、開口部28から外れた部分とで体積抵抗率が互いに異なっている。
第3の絶縁層22は、グランド層21に積層されて、このグランド層21を全面的に覆っている。そのため、グランド層21は、第3の絶縁層22によって保護されている。
次に、上記のような構成を有するフレキシブルプリント配線板15を製造する手順について、図6ないし図11を加えて説明する。
まず、ベースとなる片面銅張積層板35を準備する。図6に示すように、片面銅張積層板35は、ポリイミドフィルムからなる第1の絶縁層18と、この第1の絶縁層18の上に接着剤23を介して積層された銅箔36とを有する三層構造となっている。
次に、図7に示すように、片面銅張積層板35の銅箔36にエッチング処理を施すことで、信号ライン24およびグランドライン25を有する導体層19を形成する。
次に、図8に示すようなシート状の積層体37を準備する。積層体37は、ポリイミドフィルムからなる第2の絶縁層20と、この第2の絶縁層20の裏面に全面的に塗布された接着剤26とを有する二層構造となっている。
次に、積層体37に例えばレーザ加工又はドリル加工を施すことで複数の開口部28を形成する。開口部28は、前記グランドライン25の位置に対応するように互いに間隔を存して並んでいる。
積層体37に開口部28を形成した後、導体層19が形成された片面銅張積層板35の上に積層体37を重ね合わせて、加熱・加圧する。これにより、図9に示すように、片面銅張積層板35と積層体37とが一体構造物となって、導体層19が第2の絶縁層20および接着剤26によって覆われる。それとともに、開口部28がグランドライン25と合致し、グランドライン25の一部が開口部28を通じて第2の絶縁層20の外に露出した状態となる。
次に、図10に示すように、第1の導電性ペースト30を第2の絶縁層20の開口部28に充填する。本実施の形態では、第1の導電性ペースト30が第2の絶縁層20から盛り上がるように、所定量の第1の導電性ペースト30をスクリーン印刷法により開口部28に充填している。これにより、開口部28の上にフランジ部33を有する導体部32が形成されるとともに、開口部28の底に露出するグランドライン25が第1の導電性ペースト30で覆われる。
第1の導電性ペースト30の印刷が完了した後、この第1の導電性ペースト30を乾燥させる。引き続いて、図11に示すように、第2の絶縁層20の上に第2の導電性ペースト31を塗布する。本実施の形態では、第1の導電性ペースト30の導通部32を連続して覆うように、所定量の第2の導電性ペースト31をスクリーン印刷法により第2の絶縁層20の上に塗布している。
第2の導電性ペースト31の印刷が完了したら、第2の導電性ペースト31を乾燥させる。これにより、第1および第2の導電性ペースト30,31が硬化し、グランド層21が形成される。このグランド層21の形成と同時に、開口部28に充填された第1の導電性ペースト30を介してグランド層21とグランドライン25との間の電気的接続が行なわれる。
最後に、グランド層21の表面および端部を第3の絶縁層22で覆う。このような工程を経て、一連のフレキシブルプリント配線板15の製造工程が完了する。
本発明の第1の実施の形態によると、グランド層21は、差動伝送ライン24a,24bを含む信号ライン24を覆う箇所が第2の導電性ペースト31により形成され、開口部28に充填される箇所が第1の導電性ペースト30により形成されている。第2の導電性ペースト31の体積抵抗率は例えば30μΩ・cm以下であり、第1の導電性ペースト30の体積抵抗率よりも格段に小さくなっている。
このため、第2の導電性ペースト31は、差動伝送ライン24a,24bに対してライン全長に亘って電気抵抗の低いグランドラインとなり、伝送損失の少ないグランド層21を形成する。
この結果、例えばS-ATA 2(伝送速度3.0Gビット/S)、S-ATA 3(伝送速度6.0Gビット/S)のような高速伝送規格に準拠した信号伝送、あるいはこの高速伝送規格と同等もしくはより高速の信号伝送に対しても無理なく対応することができる。よって、動作の安定したデータ伝送が可能となる。
さらに、上記構成によると、開口部28に充填された第1の導電性ペースト30の体積抵抗率は、従来から用いられている一般的な導電性ペーストの体積抵抗率と同等の140μΩ・cmである。この種の導電性ペーストは、チクソ比が小さく、第2の絶縁層20に塗布する時点では低粘度の状態を維持している。
そのため、第1の導電性ペースト30の流動性が良好となって開口部28に密に充填できるとともに、この充填時に空気を巻き込み難くなる。この結果、開口部28に充填された第1の導電性ペースト30の内部にボイドが発生するのを防止できる。
よって、第1の導電性ペースト30を塗布する際の作業性を改善することができ、フレキシブルプリント配線板15を容易に製造することができる。
第2の導電性ペースト31は、銀粒子の含有量が第1の導電性ペースト30よりも多いために、第2の導電性ペースト31のコストが高くなるのを避けられない。しかるに、第1の実施の形態では、差動伝送ライン24a,24bから外れている第2の絶縁層20の開口部28には、体積抵抗率が従来の導電性ペーストと大差のない第1の導電性ペースト30を充填することで、二種類の導電性ペースト30,31を使い分けている。そのため、高価な第2の導電性ペースト31の使用量を極力少なく抑えて、フレキシブルプリント配線板15の製造コストを低減することができる。
本発明は前記第1の実施の形態に特定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施可能である。
第1の実施の形態では、第1の導電性ペーストに第2の絶縁層の上に張り出す導通部を形成したが、この導通部は必須の構成要素ではない。例えば第1の導電性ペーストの表面と第2の絶縁層の表面とを同一面上に位置させるようにしてもよい。
さらに、信号ラインにしても差動伝送ラインを有するものに限らず、例えばシングルエンド形式の伝送ラインを有する信号ラインであってもよい。
図12は、本発明の第2の実施の形態に係るフレキシブルプリント配線板15を開示している。この第2の実施の形態は、グランド層40の構成が第1の実施の形態と相違しており、これ以外の構成は第1の実施の形態と同様である。そのため、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図12に示すように、グランド層40は、メッキ層41および導電性ペースト42で構成されている。メッキ層41は、第2の絶縁層20の開口部28に隙間なく充填されて、開口部28の底に露出するグランドライン25を覆っている。本実施の形態では、メッキ層41は、第2の絶縁層20の表面から盛り上がっておらず、このメッキ層41の表面が第2の絶縁層20の表面と同一面上に位置されている。
導電性ペースト42は、スクリーン印刷法により第2の絶縁層20の表面およびメッキ層41の表面を連続して覆っている。導電性ペースト42は、第2の絶縁層20の上から差動伝送ライン24a,24bを覆うことでグランド層の役目を果たすものであり、本実施の形態では、体積抵抗率が例えば30μΩ・cm以下のものを使用している。体積抵抗率が小さい導電性ペースト42は、チクソ比が大きく、第2の絶縁層20に塗布する時点では高粘度の状態を維持している。導電性ペースト42は、開口部28に充填されたメッキ層41を介してグランドライン25に電気的に接続されている。
第2の実施の形態によると、グランド層40は、差動伝送ライン24a,24bを含む信号ライン24を覆う箇所が導電性ペースト42により形成され、開口部28に充填される箇所がメッキ層41により形成されている。導電性ペースト31の体積抵抗率は30μΩ・cm以下であり、従来の導電性ペーストの体積抵抗率よりも格段に小さくなっている。
このため、導電性ペースト42は、差動伝送ライン24a,24bに対してライン全長に亘って電気抵抗の低いグランドラインとなり、伝送損失の少ないグランド層40を形成する。
よって、第1の実施の形態と同様に、例えばS-ATA 2(伝送速度3.0Gビット/S)、S-ATA 3(伝送速度6.0Gビット/S)のような高速伝送規格に準拠した信号伝送、あるいはこの高速伝送規格と同等もしくはより高速の信号伝送に対しても無理なく対応することができ、安定したデータ伝送を実現できる。
さらに、開口部28に充填されているのはメッキ層41であるため、開口部28への充填時に空気が巻き込まれることもなく、導電性ペーストで問題となっていたボイドの発生を防止することができる。よって、フレキシブルプリント配線板15を製造する際の作業性を改善することができる。
4…筐体(第1の筐体)、15…フレキシブルプリント配線板、18…第1の絶縁層、19…導体層、20…第2の絶縁層、21,40…グランド層、22…第3の絶縁層、24…信号ライン、25…グランドライン、28…開口部、30…第1の導電性ペースト、31…第2の導電性ペースト。

Claims (10)

  1. 筐体と、
    前記筐体に収容されたフレキシブルプリント配線板と、を備え、
    前記フレキシブルプリント配線板は、
    第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層に積層された信号ラインと、
    前記第1の絶縁層に積層されたグランドラインと、
    前記グランドラインに積層されるとともに、前記グランドラインの上に開口された複数の開口部が設けられた第2の絶縁層と、
    前記信号ラインを覆い、前記グランドラインに電気的に接続されたグランド層と、
    前記グランド層を覆う第3の絶縁層と、を含み、
    前記グランド層は、前記開口部から露出された前記グランドラインを覆うように前記開口部に充填された第1の導電性ペーストと、前記第1の導電性ペーストおよび前記第2の絶縁層を連続して覆うように塗布された第2の導電性ペーストと、で構成され、
    前記第2の導電性ペーストの体積抵抗率が前記第1の導電性ペーストの体積抵抗率よりも小さい電子機器。
  2. 筐体と、
    前記筐体に収容されたフレキシブルプリント配線板と、を備え、
    前記フレキシブルプリント配線板は、
    第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層に重ねられた導体部と、
    開口部が設けられ、前記第1の絶縁層との間で前記導体部を挟んだ第2の絶縁層と、
    前記開口部に充填されて、前記導体部に電気的に接続された第1の導電性ペーストと、
    前記第2の絶縁層に重ねられ、前記第1の導電性ペーストに電気的に接続されるとともに前記第1の導電性ペーストよりも体積抵抗率が小さい第2の導電性ペーストと、
    前記第2の導電性ペーストを覆う第3の絶縁層と、
    を含む電子機器。
  3. 請求項2の記載において、前記第2の導電性ペーストのチクソ比が前記第1の導電性ペーストのチクソ比よりも大きい電子機器。
  4. 請求項2の記載において、前記導体部は、一対の差動伝送ラインを含む信号部を有し、前記差動伝送ラインは、シリアルATA規格に準拠した通信速度を有するデータを伝送する電子機器。
  5. 請求項2の記載において、前記第1および第2の導電性ペーストは、導電性粒子と、前記導電性粒子を保持するバインダ樹脂と、を含み、前記第2の導電性ペーストは、前記第1の導電性ペーストよりも前記導電性粒子の充填量が多い電子機器。
  6. 第1の絶縁層と、
    開口部が設けられた第2の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層との間に位置された導体部と、
    前記開口部を通して前記導体部に電気的に接続された第1の導電性ペーストと、
    前記第1の導電性ペーストに電気的に接続されるとともに前記第1の導電性ペーストよりも体積抵抗率が小さい第2の導電性ペーストと、
    を含むフレキシブルプリント配線板を備えた電子機器。
  7. 請求項6の記載において、前記フレキシブルプリント配線板が収容された筐体をさらに備えた電子機器。
  8. 請求項6の記載において、前記第2の導電性ペーストのチクソ比が前記第1の導電性ペーストのチクソ比よりも大きい電子機器。
  9. 請求項6の記載において、前記フレキシブルプリント配線板が電気的に接続されたハードディスク駆動装置をさらに備えた電子機器。
  10. 請求項6の記載において、前記第1の導電性ペーストおよび前記第2の導電性ペーストの少なくともいずれか一方が銀を含む電子機器。
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