JP2011238171A - 車両用運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの増加を抑制した上で、ドライバーに対して多くの運行情報を提供できる車両用運転支援装置を提供する。
【解決手段】中心発光体L−1と、第1仮想楕円S1及び第2仮想楕円S2の二重円上に配列された放射発光体L2〜17とを有し、放射発光体L−4,5,11を第1仮想直線H1上に配列するとともに、放射発光体L−7,8,17を第2仮想直線H2上に配列することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用運転支援装置に関するものである。
従来から、車両用運転支援装置として、進路誘導や周辺の物体(例えば、前方車両や障害物)等の運行情報をフロントガラスに表示してドライバーから観視可能とした、ヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置という)が知られている。HUD装置を用いることで、ドライバーは、HUD装置によりフロントガラスに表示された運行情報と、フロントガラスを通してドライバー自身により観測される外界情報とを、視線をずらすことなく認識できるため、視認性等を向上できる。
上述したHUD装置では、運行情報の表示方式からドットマトリックス型(100x100程度のアレイ型発光部を有し、各発光部を組み合わせて図形や文字を表示する)や、セグメント型(複数のセグメント型発光部を有し、各セグメントを組み合わせて図形や文字を表示する)、LED配列型(汎用LEDを数個一列に並べた形状)等に分類できる。
また、これらの方式以外にも、特許文献1には、フロントガラス近傍のインスツルメントパネル上に、複数の発光体を放射状またはマトリクス状に配置し、ドライバーからみた視対象の方向を発光体の発光方向で表示する構成が記載されている。さらに、特許文献2には、フロントガラスに向けて選択的に発光する複数の発光体を備え、フロントガラスで反射される反射光線がドライバーの顔面に向かうように照射されることで、反射光線を延長した方向への注意を喚起する構成が記載されている。
特開2000−242897号公報 特許第3626229号公報
ところで、上述した各表示方式のうち、ドットマトリクス型やセグメント型にあっては、文字やアイコン等を用いて詳細な運行情報を表示できるが、発光部自体が高価であり、また発光部の表示制御も複雑になるため、製造コストが高いという問題がある。
さらに、これらの方式では、文字やアイコン等で運行情報を表示する関係で、運行情報を速やかに認識するためには高画質な表示が求められる。この場合、フロントガラスの表面及び裏面での二重反射を防ぐため、フロントガラスの中間層の厚みを変えて楔型に形成した、いわゆる楔型中間膜を採用する必要があるが、これによっても製造コストの増加に繋がるという問題がある。
一方、LED配列型や、特許文献1,2のような構成にあっては、文字やアイコン等ではない定型の表示(発光体の発光個数や発光方向等)によって運行情報を表示するのみの構成であるため、発光体のコストを抑えることができる。また、発光体の発光個数や発光方向等を認識できればよいので、上述した楔型中間膜も必要としない。その結果、HUD装置を比較的低コストで提供できる。
しかしながら、これらの方式では、上述したように定型の表示を行うのみのため、表現力が単調で、情報量が少ないという問題がある。
そこで、本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、製造コストの増加を抑制した上で、ドライバーに対して多くの運行情報を提供できる車両用運転支援装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、車両のフロントガラス(例えば、実施形態におけるフロントガラス24)の近傍に配置した複数の発光体(例えば、実施形態における発光体L−1〜17)により、車室(例えば、実施形態における車室21)内方向に選択的に光を照射する発光装置(例えば、実施形態における発光装置11)を備え、前記複数の発光体は、中心発光体(例えば、実施形態における中心発光体L−1)と、前記中心発光体から少なくとも八方向に向けて放射状に配列した複数の放射発光体(例えば、実施形態における放射発光体L−2〜17)と、を有し、前記放射発光体は、前記中心発光体を中心とする第1仮想楕円(例えば、実施形態における第1仮想楕円S1)上と、前記中心発光体を中心とし、前記第1仮想楕円よりも外径が大きい第2仮想楕円(例えば、実施形態における第2仮想楕円S2)上とに配列し、かつ、前記中心発光体を原点とし、前記第1仮想楕円及び前記第2仮想楕円の長軸及び短軸により、前記第1仮想楕円及び前記第2仮想楕円を第1象限(例えば、実施形態における第1象限T1)〜第4象限(例えば、実施形態における第4象限T4)に区画したとき、前記第1仮想楕円上であって前記第2象限に位置する前記放射発光体(例えば、実施形態における放射発光体L−5)と、前記第1仮想楕円上であって前記第1象限または前記第2象限に位置する前記放射発光体(例えば、実施形態における放射発光体L−4)と、前記第2仮想楕円上であって前記第1象限に位置する前記放射発光体(例えば、実施形態における放射発光体L−11)とを、車両前方に向かうにつれて前記短軸から離れる第1仮想直線(例えば、実施形態における第1仮想直線H1)上に配列するとともに、前記第1仮想楕円上であって前記第3象限に位置する前記放射発光体(例えば、実施形態における放射発光体L−7)と、前記第1仮想楕円上であって前記第3象限または前記第4象限に位置する前記放射発光体(例えば、実施形態における放射発光体L−8)と、前記第2仮想楕円上であって前記第4象限に位置する前記放射発光体(例えば、実施形態における放射発光体L−17)とを、車両前方に向かうにつれて前記短軸から離れる第2仮想直線(例えば、実施形態における第2仮想直線H2)上に配列することを特徴とする。
請求項2に記載した発明では、前記複数の発光体のうち少なくとも一つは、一箇所において少なくとも2色の色を表現可能に構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明では、前記発光装置は、前記フロントガラス上に向けて光を照射するとともに、前記フロントガラス上に照射された光が前記フロントガラスの下部から上部にかけて小さく見えるように表示することを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、上述したようにレイアウトした複数の発光体を選択的に照射することで、種々の運行情報を表現できる。例えば、仮想直線上に配列された発光体を照射することで、互いに直線状に並んで発光する2本の発光列間を車線に見立てたり、発光列間に配列された発光体(第1仮想楕円及び第2仮想楕円の短軸方向に沿って配列された発光体)を前方車両に見立てたりできる。この場合、第1仮想直線及び第2仮想直線が前方に向かうにつれて離れるように放射発光体を配列することで、2本の発光列により表示される車線に遠近感(奥行き)を持たせることができ、視認性を向上できる。また、第1仮想楕円上の発光体を発光させてラウンドアバウトの環状路に見立てたり、第2仮想楕円上の発光体を発光させて環状路から放射状に分岐する分岐路に見立てたりして、ラウンドアバウトでの自車両の進路等も表示できる。
このように、請求項1に記載した発明によれば、発光体のレイアウトと発光パターンとによって、種々の運行情報を表示できる。そのため、上述したドットマトリクス型やセグメント型等の高価な表示部を用いることがなく、車両用運転支援装置の低コスト化を図ることができる。
また、上述した汎用LED配列型等に比べて、発光体の配列個数の増加を最小限に抑制した上で、表現力を向上できる。この場合、例えば5×5程度(25個)のマトリクス状に発光体を配列する場合に比べて、発光体の配列個数を削減した上で、多くの運行情報を表示できる。
その結果、低コスト化を図るとともに、ドライバーに対して多くの運行情報を提供できる。
請求項2に記載した発明によれば、発光装置により表示された運行情報を色によっても判断できる。例えば、上述した車線を示す発光体の光と、前方車両を示す発光体の光とで色を異ならせたり、単なる通知情報と警報情報とで色を異ならせたりすることで、視認性を向上させ、運行情報を速やかに判断できる。
請求項3に記載した発明によれば、発光装置からフロントガラスに向けて光を照射することで、フロントガラスで反射した光がドライバーの視認領域に到達することになる。そして、例えば上述した車線をフロントガラスの上下方向に沿って表示した際に、フロントガラスの下部を自車両の走行方向手前側とし、上部を走行方向奥側とすると、車線の手前側から奥側にかけて表示される光が小さくなる。これにより、フロントガラスに表示される車線に遠近感(奥行き)を持たせることができ、視認性を向上できる。
本実施形態のヘッドアップディスプレイ装置の構成図である。 発光装置の分解斜視図である。 発光体のレイアウトを説明するためのランプユニットの平面図である。 制御装置を説明するためのブロック図である。 ドライバーから表示部をみた図であり、前方車両監視モードを説明するための説明図である。 ドライバーから表示部をみた図であり、前方車両監視モードを説明するための説明図である。 ドライバーから表示部をみた図であり、前方車両監視モードを説明するための説明図である。 ドライバーから表示部をみた図であり、前方車両監視モードにおける他の方法を説明するための説明図である。 ドライバーから表示部をみた図であり、レーンキープモードを説明するための説明図である。 ドライバーから表示部をみた図であり、周辺監視モードを説明するための説明図である。 ドライバーから表示部をみた図であり、ラウンドアバウト進入時におけるナビゲーションモードを説明するための説明図である。 ドライバーから表示部をみた図であり、交差点進入時におけるナビゲーションモードを説明するための説明図である。 ドライバーから表示部をみた図であり、パラメータ表示モードを説明するための説明図である。 ドライバーから表示部をみた図である。 ドライバーから表示部をみた図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(ヘッドアップディスプレイ装置)
図1は、本実施形態のヘッドアップディスプレイ装置(車両用運転支援装置)の構成図である。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ車両における向きと同一とする。
本実施形態のヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置という)10は、車両に搭載されたものであって、図1に示すように、発光装置11と、発光装置11から出射される光線Pを反射させて表示する表示部12と、発光装置11を統括的に制御する制御装置13(図4参照)とを備えている。
発光装置11は、例えば車室21内前方の運転席正面に配置されている。なお、本実施形態において、車室21内前方には、運転席(不図示)に着座したドライバーにより操作されるステアリングホイール22と、ステアリングホイール22の前方に配置されたインスツルメントパネル23と、インスツルメントパネル23の前方から車室21後方に向けて立ち上がるように傾斜配置されたフロントガラス24とを備えている。
そして、インスツルメントパネル23における前側(フロントガラス24の近傍)には、発光装置11を収容するための収容部26が開口形成されている。また、フロントガラス24における車室21内側の表面の所定領域は、フィルムカット加工等が施された上述した表示部12を構成している。
(発光装置)
図2は発光装置の分解斜視図である。
図1,図2に示すように、発光装置11は、上部開口部31が形成されたハウジング32と、このハウジング32内に収容されたランプユニット33及び拡散集光レンズ34と、ハウジング32の上部開口部31を閉塞するカバーレンズ35とを備えている。
ハウジング32は、上部開口部31を有する箱型形状に形成されたものであり、その開口縁には外側に張り出すフランジ部36が形成されている。そして、ハウジング32を底部側からインスツルメントパネル23の収容部26内に嵌め込むことで、フランジ部36がインスツルメントパネル23における収容部26の開口縁に当接するとともに、上部開口部31がフロントガラス24に向けて開口した状態でハウジング32が設置されている。
図3は、発光体のレイアウトを説明するためのランプユニットの平面図である。なお、図3では紙面上下方向と車両前後方向とを一致させている。
図3に示すように、ランプユニット33は、基板41(図2参照)上にLED等からなる複数(例えば、17個)の発光体L−1〜17(以下、発光体を区別する必要がない場合は、まとめて発光体Lとする)が配列されたものであり、制御装置13からの指令に基づいて、各発光体Lを選択的に発光する。これら発光体Lは、例えば赤色、緑色、青色等、1つで複数の色を表現可能な多色LEDにより構成されている。なお、本実施形態の発光体Lは、一箇所において少なくとも2色の色を表現可能に構成されていればよく、例えば複数種類の単色LEDを1箇所にまとめて配置する構成でも構わない。
各発光体Lは、発光体Lの配列領域における中心に配置された中心発光体L−1と、中心発光体L−1から八方向に向けて放射状に配置された複数(例えば、16個)の放射発光体L−2〜17とを有している。
ここで、放射発光体L−2〜17は、中心発光体L−1を中心(長軸Xと短軸Yとの交点)にして描かれる第1仮想楕円(図3中鎖線S1)と、同じく中心発光体L−1を中心にして描かれる第1仮想楕円S1よりも外径が大きい第2仮想楕円(図3中破線S2)との円周上に配置されている。具体的に、放射発光体L−2〜17は、第1仮想楕円S1及び第2仮想楕円S2と長軸X及び短軸Yとの交点A〜D,a〜d上にそれぞれ配置されるとともに、各交点A〜D,a〜d間に配置されている。
この場合、放射発光体L−2〜17のうち、放射発光体L−4,5,11と放射発光体L−7,8,17をレイアウトするためには、まず中心発光体L−1を原点とし、第1仮想楕円S1及び第2仮想楕円S2の長軸X及び短軸Yにより、第1仮想楕円S1及び第2仮想楕円S2を第1象限T1〜第4象限T4に区画する。
そして、第1仮想楕円S1上であって第2象限T2に位置する放射発光体L−5と、第1仮想楕円S1上であって放射発光体L−5よりも第1象限T1側、具体的には長軸Xとの交点B上に位置する放射発光体L−4と、第2仮想楕円S2上であって第1象限T1に位置する放射発光体L−11とが、直線(第1仮想直線H1)で結ばれるように配置されている。この場合、第1仮想直線H1は、前方(図3中上方)に向かうにつれ、短軸Yから離れるように設定されている。
さらに、第1仮想楕円S1上であって第3象限T3に位置する放射発光体L−7と、第1仮想楕円S1上であって放射発光体L−7よりも第4象限T4側、具体的には長軸Xとの交点D上に位置する放射発光体L−8と、第2仮想楕円S2の第3象限T4に位置する放射発光体L−17とが、直線(第2仮想直線H2)で結ばれるように配置されている。この場合、第2仮想直線H2は、前方(図3中上方)に向かうにつれ、短軸Yから離れるように設定されている。すなわち、仮想直線H1,H2は、前方に向けて互いに離間するように傾斜している。
このようなランプユニット33は、仮想楕円S1,S2の短軸Y方向を車両前後方向に向けた状態で、発光装置11のハウジング32内に収容されている。この場合、発光体Lから出射された光線Pは、表示部12で反射されることで、発光体Lのうち、基板41上で前側に配列された発光体(仮想楕円S1,S2の第1,4象限T1,T4側)がドライバーから見て下側に表示される一方、後側に配列された発光体(仮想楕円S1,S2の第2,3象限T2,T3側)がドライバーから見て上側に表示される(例えば、図5参照)。
図1,図2に示すように、拡散集光レンズ34は、例えばフレネルレンズや魚眼レンズ等からなり、発光体Lから出射される光線Pの出射方向下流側でランプユニット33に対向配置されている。そして、拡散集光レンズ34は、発光体Lから出射された光線Pを円形拡散・楕円拡散させつつ、倒立させることで、拡散集光レンズ34を透過して表示部12に表示される光をぼやけさせている。同時に、拡散集光レンズ34は、発光体Lから出射された光線Pを集光して、特定範囲のみに配光する機能も有している。この場合、複数の発光体Lのうち、後側に配列された発光体(仮想楕円S1,S2の第2,3象限T2,T3側)から前側に配列された発光体(仮想楕円S1,S2の第1,4象限T1,T4側)に向かうにつれ、表示部12で表示される光が大きくなるように設定されている。これにより、表示部12に表示される光は、表示部12の下部から上部に向かうにつれ小さくなるように表示される(例えば、図5参照)。
カバーレンズ35は、ハウジング32内への塵埃や異物等の浸入を防ぐためにハウジング32の上部開口部31を閉塞する部材であって、例えば前後方向に沿って若干湾曲する断面略円弧状に形成されている。なおカバーレンズ35は、拡散集光レンズ34を透過した光線Pが透過可能な透明な樹脂、または透明なガラス等によって形成されている。カバーレンズ35は、発光装置11が収容部26に収容された状態で、フロントガラス24に対向するように配置されている。
すなわち、この発光装置11によれば、ランプユニット33の各発光体Lから出射された光線Pは、集光拡散レンズ34で拡散され、透明なカバーレンズ35を透過する。その後、カバーレンズ35を透過した光線Pは、表示部12で反射されてドライバーの視点領域に到達するようになっている。
(制御装置)
図4は、制御装置を説明するためのブロック図である。
図4に示すように、制御装置13は、外界照度センサ51と、車載器ECU52と、これら外界照度センサ51及び車載器ECU52に、CAN(Controller Area Network)通信ライン53を経由して接続されたメータECU55とを有している。なお、CAN通信ライン53としては、例えばF(Fast)−CAN53aと、F−CAN53aに比べて通信速度の遅いB(Body)−CAN53bとを有している。
外界照度センサ51は、車両周囲(外界)の照度を検出するものであり、外界照度センサ51で検出された照度情報はB−CAN53bを介してメータECU55に向けて出力される。
車載器ECU52は、例えばアダプティブ・クルーズ・コントロール/レーンキープアシストシステムECU61(以下、ACC/LKAS ECU61という)や、ブレーキシステムECU62(以下、BSI ECU62という)、ナビゲーションECU63(以下、NAVI ECU63)等を有し、これらECU61〜63により検出された情報はF−CAN53aを介してメータECU55に向けて出力される。
具体的に、ACC/LKAS ECU61は、車両に搭載された図示しないレーダー等により前方車両等を検出し、前方車両等との車間距離を安全な適正車間に制御する(ACC)。また、レーダー等により検出された情報に基づいて、車両が車線の中央を走行するように車両制御を行う(LKAS)。この場合、ACC/LKAS ECU61でレーダー等により検出された車間情報や、車線の走行情報は、F−CAN53aを介してメータECU55に向けて出力される。
BSI ECU62は、車速等に基づいて車両の図示しないブレーキ装置を制御して、車両の挙動を安定化させる。また、BSI ECU62で検出されたブレーキ情報は、F−CAN53aを介してメータECU55に向けて出力される。
NAVI ECU63は、車両に搭載された図示しないGPS(Global Positioning System)アンテナに基づいて車両(自車両)の位置を検出し、目的地への進路誘導を行う。また、NAVI ECU63により検出される自車両の位置情報は、F−CAN53aを介してメータECU55に向けて出力される。
なお、車載器ECU52としては、上述した各ECU61〜63の他にも、残燃料(電気自動車の場合は残電池量)や、目的地までの距離、燃料消費量(エコレベル)等のパラメータを算出するパラメータECU(不図示)や、自車両の周辺状況を監視する周辺監視ECU(不図示)等を有している。
メータECU55は、上述した外界照度センサ51から出力された照度情報や、車載器ECU52から出力された各種情報等に基づいて、発光装置11の発光パターンを制御するものであり、LIN(Local Interconnect Network)やCAN、シリアル等の通信ライン64を経由して、発光装置11に接続されている。すなわち、メータECU55は、上述した車載器ECU52から出力された各種情報等に基づいて複数の発光体Lを選択的に発光させる。
また、メータECU55は、発光体Lの照度制御を行う調光制御部66を有している。この調光制御部66は、外界照度センサ51により検出された外界照度と、車室21内の車室照度とに基づき、発光体Lに最適な照度を算出し、通信ライン64を介して算出結果を発光装置11に向けて出力する。そして、発光装置11の各発光体Lは、メータECU55で算出された照度に応じて発光する。
なお、メータECU55には、上述した車載器ECU52から出力された各種情報等に基づいて、警告音を発生させる警告手段67も備えている。
(作用)
次に、上述したHUD装置10の動作について説明する。
まずHUD装置10のメータECU55は、外界照度センサ51により検出された外界照度と、車室21内の車室照度とに基づき、発光体Lの照度を算出し、算出した照度に基づいて発光体Lを発光させる。外界照度と車室照度とは、昼間の逆光状態の場合には、相対的に外界照度が高く車室照度が低くなり、夜間に室内照明を点灯させた場合には、外界照度が低く車室照度が高くなる。昼間の逆光等の状態であれば、外界照度が非常に大きな値となるので、この外界照度に対応して発光体Lの照度が相対的に非常に大きな値となり、さらに、夜間に室内照明を点灯している等の状態であれば車室照度が大きな値となるので、この車室照度に対応して発光体Lの照度が相対的に大きな値となる。
そして各発光体Lから出射された光線Pは、集光拡散レンズ34で拡散され、透明なカバーレンズ35を透過する。その後、カバーレンズ35を透過した光線Pは、表示部12で反射されてドライバーの視点領域に到達するようになっている。
ここで、本実施形態におけるHUD装置10では、上述したメータECU55による発光体Lの発光パターンの制御により、上述した複数の発光体Lを選択的に発光させることで、種々の運行情報を表示部12に表示できるようになっている。以下の説明では、表示部12に表示される種々の運行情報を、各種モードに分類して説明する。なお、以下に説明する各種モードの切換は、メータECUによる自動切換でもよく、ドライバーによるスイッチ操作等の手動切換でも構わない。
(前方車両監視モード)
まず、前方車両監視モードについて説明する。
前方車両監視モードとは、自車両と、自車両が走行する車線(以下、走行車線という)の前方を走行する車両(以下、前方車両という)との車間距離を監視するモードである。図5は、ドライバーから表示部をみた図であり、前方車両監視モードを説明するための説明図である。なお、図5では紙面上下方向と車両上下方向とを一致させている。また、各発光体Lのうち、発光状態の発光体Lを実線で示し、未発光状態の発光体Lを破線で示している。
図5に示すように、前方車両監視モードでは、メータECU55により発光体Lの発光パターンを制御することで、自車両が走行する走行車線Kと、前方車両Vとを表示部12に表示する。具体的に、メータECU55は、第1仮想直線H1上に配列された放射発光体L−4,5,11、及び第2仮想直線H2上に配列された放射発光体L−7,8,17を発光させる。この時、第1仮想直線H1上の放射発光体L−4,5,11、及び第2仮想直線H2上の放射発光体L−7,8,17は、表示部12上にそれぞれ3つずつ並んだ直線状の発光列を表示する。そして、これら2本の発光列を道路の白線(または黄線)に見立てると、2本の発光列間は自車両が走行している走行車線Kに見立てることができる。
この場合、走行車線K(仮想直線H1,H2上の発光列)が表示部12の下部から上部に向けて先細るように表示されることで、表示部12の下部を走行車線Kの手前側、上部を走行車線Kの奥側として、走行車線Kに遠近感を持たせて表示できる。さらに、上述したように、拡散集光レンズ34により、各発光体Lから出射された光が、表示部12の下部から上部に向かうにつれ小さくなるように表示することで、走行車線Kの手前側から奥側にかけて表示される光が小さくなる。これにより、表示部12に表示される走行車線Kに遠近感(奥行き)を持たせることができ、視認性を向上できる。
走行車線Kを表示した状態で、さらに仮想楕円S1,S2の短軸Y方向に沿って配列された放射発光体L−2,6及び中心発光体L−1のうち、何れかの発光体Lを発光させることで、表示された光を走行車線Kの前方に存在する物体(前方車両V)に見立てることができる。なお、本実施形態の前方監視モードでは、走行車線Kを表示する発光体L−7,8,17及びL−4,5,11の色と、前方車両Vを表示する発光体L−1,2,6の色とを異ならせて表示している。
この場合、メータECU55は、ACC/LKAS ECU61から車間情報を受信すると、この車間情報に基づいて放射発光体L−2,6及び中心発光体L−1を選択的に発光させる。例えば、自車両と前方車両Vとの車間距離が80〜100m程度の場合には放射発光体L−6を、60〜80m程度の場合には中心発光体L−1(図6参照)を、30〜60m程度の場合には放射発光体L−2(図7参照)を発光させる。これにより、自車両と前方車両Vとの車間距離を表示できる。なお、前方車両Vを表示する発光体L−1,2,6の色をそれぞれ異ならせることが好ましい。これにより、前方車両Vとの車間距離を色によっても認識できる。
この構成によれば、前方監視モードにおいて、自車両のドライバーは、HUD装置10の表示を見ただけで、走行車線Kの前方に前方車両Vが存在することを認識できる。
図8は、ドライバーから表示部をみた図であり、前方車両監視モードにおける他の方法を説明するための説明図である。
なお、図8に示すように、自車両と前方車両とが、急接近している場合には、第1仮想楕円S1上の放射発光体L−2〜9を全て発光させてなる環状の第1発光列R1と、第2仮想楕円S2上の放射発光体L−10〜17を全て発光させてなる環状の第2発光列R2とを交互に表示して、ドライバーに注意を促すことも可能である。また、このような場合において、メータECU55は、警告手段67を作動させてドライバーに注意を促すように構成しても構わない。
(レーンキープモード)
次に、レーンキープモードについて説明する。
レーンキープモードとは、自車両が走行車線を逸脱しそうになった場合にドライバーに注意喚起を行うものである。図9は、ドライバーから表示部をみた図であり、レーンキープモードを説明するための説明図である。
図9に示すように、レーンキープモードを開始すると、メータECU55は、上述した前方車両監視モードと同様に第1仮想直線H1上の放射発光体L−4,5,11、及び第2仮想直線H2上の放射発光体L−7,8,17を発光させ、表示部12に走行車線Kを表示する。
そして、メータECU55は、ACC/LKAS ECU61から受信した走行情報に基づいて、自車両が走行車線Kの中央を走行して、安定した走行状態であると判断した場合には、走行車線Kを表示する放射発光体L−4,5,11及びL−7,8,17を全て同じ色で発光させる。
一方、メータECU55は、自車両が走行車線Kの片側に偏って走行していると判断した場合には、自車両が接近している方向の白線(または黄線)を表示する放射発光体の色を変更する。例えば、自車両が走行車線Kを右側の白線に偏って走行している場合には、右側の白線を表示する放射発光体(第1仮想直線H1上の放射発光体L−4,5,11)の色を変更する。
これにより、ドライバーはHUD装置10の表示を見ただけで、自車両が走行車線Kを偏って走行していると判断できる。
(周辺監視モード)
次に、周辺監視モードについて説明する。
周辺監視モードとは、自車両が走行する走行車線に隣接する車線(以下、隣接車線という)を走行する車両(以下、隣接車両という)を監視したり、自車両が走行する走行車線の周囲に存在する障害物等を監視したりするモードである。図10は、ドライバーから表示部をみた図であり、周辺監視モードを説明するための説明図である。
図10に示すように、周辺監視モードを開始では、メータECU55により発光体Lの発光パターンを制御することで、自車両が走行する走行車線Kと、走行車線Kに接近している物体(隣接車両)とを表示部12に表示する。具体的に、メータECU55は、まず上述した前方車両監視モードと同様に第1仮想直線H1上の放射発光体L−4,5,11、及び第2仮想直線H2上の放射発光体L−7,8,17を発光させ、表示部12に走行車線Kを表示する。
そして、メータECU55は、周辺監視ECUから受信した周辺情報に基づいて、自車両の周辺に隣接車両や障害物が存在すると判断した場合には、第2仮想楕円S2上に配列された放射発光体L―10〜17のうち、長軸Xとの交点b,dに配置された放射発光体L−12,16を選択的に発光させる。例えば、自車両が走行する走行車線Kに対して右側の隣接車線を走行する隣接車両と、自車両とが接近していると判断すると、放射発光体L−12を発光させる。この場合、隣接車両を表示する放射発光体L−12の色は、走行車線の色と異なる色に発光させる。
これにより、ドライバーはHUD装置10の表示を見ただけで、自車両の周囲に隣接車両や障害物が存在することを判断できる。なお、車両前方方向において、自車両から隣接車両や障害物までの距離が遠い場合には、第2象限T2及び第3象限T3に配置された放射発光体L−13,15を発光させ、近い場合には上述したように第2仮想楕円S2上に配置された長軸Xとの交点b,dに配置された放射発光体L−12,16を発光させる構成にしても構わない。これにより、自車両から隣接車両や障害物までの前方方向における距離も判断できる。
(ナビゲーションモード)
次に、ナビゲーションモードについて説明する。
ナビゲーションモードとは、NAVI ECU63により検出された位置情報に基づいて自車両を進路誘導するものである。以下の説明では、まずラウンドアバウトの構造を有する交差点での進路誘導について説明する。なお、ラウンドアバウトは、環状路と環状路から放射状に分岐した複数の車線(以下、分岐路という)とが接続されたものである。ラウンドアバウトを通過する際には、環状路に進入した後、環状路内を目的の分岐路まで走行し、目的の分岐路に差し掛かった時点で環状路から退出する。
図11は、ドライバーから表示部をみた図であり、ラウンドアバウト進入時におけるナビゲーションモードを説明するための説明図である。
図11に示すように、ナビゲーションモードでは、メータECU55により発光体Lの発光パターンを制御することで、自車両の進路を表示部12に表示する。具体的に、複数の発光体Lのうち、第1仮想楕円S1及び第2仮想楕円S2の短軸Yとの交点A,aに配置された放射発光体L−2,10を発光させることで、放射発光体L−2,10の発光列を自車両の現在の走行車線F1(ラウンドアバウトへの進入路)として表示し、第1仮想楕円S1上の放射発光体L−2〜9を選択的に発光させることで、放射発光体L−2〜9の発光列をラウンドアバウトの環状路F2として表示する。また、第2仮想楕円S2上の放射発光体L−11〜17のうち、何れかを発光させ、発光させた放射発光体を分岐路F3として表示する。
そして、メータECU55は、NAVI ECU63から受信した位置情報に基づいて、自車両がラウンドアバウトに近づいたと判断すると、ラウンドアバウトでの進路誘導を行う。具体的に、放射発光体L−2,10を発光させ、現在の走行車線F1(ラウンドアバウトへの進入路)を表示する。さらに、第1仮想楕円S1上の放射発光体L−2〜9のうち、放射発光体L−3から例えば反時計回りに目的の分岐路F3(退出路)までの放射発光体を発光させ(図11では、放射発光体L−8まで)、環状路F2内の走行部分を表示する。そして、環状路F2の走行部分のうち、終点を表示する放射発光体(例えば、放射発光体L−8)の外側に配置された第2仮想楕円S2上の放射発光体L−16を発光させ、ラウンドアバウトからの退出路F3を表示する。すなわち、図11では、ラウンドアバウトにおいて、環状路F2を3/4周した後、退出路F3から退出するように自車両を誘導している。
これにより、ドライバーに対してラウンドアバウトでの進路誘導を行うことができる。なお、ナビゲーションモードでは、上述した走行車線F1、環状路F2、及び退出路F3を示す発光体Lを同時に発光させてもよいが、進行方向手前側から奥側に向けて順次点灯させるようにしても構わない。これにより、視認性を向上させ、進行方向を速やかに把握できる。この場合の発光体Lの発光タイミングや発光速度は、適宜設定可能である。
図12は、ドライバーから表示部をみた図であり、交差点進入時におけるナビゲーションモードを説明するための説明図である。
図12に示すように、十字路等の通常の交差点での進路誘導を行う場合には、第1仮想楕円S1及び第2仮想楕円S2の短軸Yとの交点A,aに配置された放射発光体L−2,L−10を発光させ、放射発光体L−2,10の発光列を車両の現在の走行車線G1(交差点への進入路)として表示する。さらに、中心発光体L−1を発光させ、交差点G2として表示する。そして、中心発光体L−1から放射状に配置された複数の放射発光体のうち、交差点G2からの退出路G3となる方向の放射発光体(例えば、右折の場合は仮想楕円S1,S2の長軸Xとの交点B,bに配列された放射発光体L−4,12)を発光させる。
(パラメータ表示モード)
次に、パラメータ表示モードについて説明する。
パラメータ表示モードとは、残燃料や、目的地までの距離、燃料消費率(エコレベル)等を表示するものである。図13は、ドライバーから表示部をみた図であり、パラメータ表示モードを説明するための説明図である。
パラメータ表示モードでは、仮想楕円S1,S2の長軸X方向に沿って配列された放射発光体L−16,8,4,12及び中心発光体L−1を選択的に発光させることで、上述したパラメータをレベル表示する。
例えば、パラメータ表示モードで残燃料を表示する場合において、仮想楕円S1,S2の長軸X方向に沿って配列された放射発光体L−16,8,4,12及び中心発光体L−1を、全部発光させた状態を残燃料が100%、全部消灯した状態を残燃料が0%とする。そして、メータECU55は、パラメータECUから受信した残燃料情報(燃料タンクの容量に対する残燃料の割合)に基づいて、発光体Lを発光させる。この場合、図13では、発光体Lが3つ発光(放射発光体L−16,8及び中心発光体L−1)しているため、残燃料が60%程度であることを示している。なお、燃料消費率や目的地までの距離の表示方法についても同様の方法で行うことができる。この場合、各パラメータ表示の切換は、図示しないスイッチ等による手動切換で行うことが可能である。また、各パラメータ表示によって発光体Lの色を変更することが好ましい。
このように、本実施形態では、中心発光体L−1と、第1仮想楕円S1及び第2仮想楕円S2の二重円上に配列された放射発光体L2〜17とを有し、放射発光体L−4,5,11を第1仮想直線H1上に配列するとともに、放射発光体L−7,8,17を第2仮想直線H2上に配列する構成とした。
この構成によれば、上述したように発光体Lをレイアウトした状態で、メータECU55により発光体Lの発光パターンを制御することで、LED等の汎用の発光体Lを用いて上述した種々の運行情報を表示できる。そのため、ドットマトリクス型やセグメント型等の高価な表示部を用いることがない。また、拡散集光レンズ34によって発光体Lから出射された光線Pをぼやけさせているため、ドライバーはフロントガラス24(表示部12)での2重反射を感じ難い。そのため、従来のようにフロントガラス24に楔型中間膜を採用する必要もない。
また、上述した汎用LED配列型等に比べて、発光体Lの配列個数の増加を最小限に抑制した上で、表現力を向上できる。この場合、例えば5×5程度(25個)のマトリクス状に発光体を配列する場合に比べて、発光体の配列個数を削減した上で、多くの運行情報を表示できる。
その結果、HUD装置10の低コスト化を図った上で、ドライバーに対して多くの運行情報を提供できる。
さらに、発光体Lに多色LEDを採用することで、発光装置11により表示された運行情報を色によっても判断できる。例えば、上述した走行車線Kを示す発光体Lの光と、前方車両Vを示す発光体Lの光とで色を異ならせたり、単なる通知情報(ナビゲーションモードやパラメータ表示モード等)と警報情報(前方監視モードにおける前方車両V等)とで色を異ならせたりすることで、視認性を向上させ、運行情報を速やかに判断できる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
発光体を用いた表示パターンは、上述した各種モードに限らず、種々の組み合わせが可能である。
例えば、図14に示すように、前方に注意物体(前方車両や障害物)が存在する場合に、中心発光体L−1を頂点とし、第1仮想楕円S1上の放射発光体L−3,9、及び第2仮想楕円S2上の放射発光体L−11,17の発光列からなる第1の矢印Z1と、第2仮想楕円S1上の放射発光体L−6を頂点とし、第1仮想楕円S1上の放射発光体L−4,8の発光列からなる第2の矢印Z2と、第2仮想楕円S2上の放射発光体L−14を順次発光させ、前方への注意を促すことも可能である。同様に、図15に示すように、側方への注意を促すことも可能である。
また、自車両の周囲に存在する歩行者を監視する歩行者監視モードや、工事情報等のインフラ情報モード等を実現することも可能である。
さらに、発光体Lの発光タイミングや発光速度等は、可変にしてもよい。
また、発光体Lの照度を、ドライバーが手動で調整できるように構成しても構わない。
また、上述した実施形態では、フロントガラス24の表面にフィルムカット加工を施して表示部12を構成したが、これに限らず、表示部にコンバイナ(ハーフミラー)を設けても構わない。
さらに、上述した実施形態では、発光装置11からの光を直接表示部12に照射したが、発光装置11から出射した光をミラーなどに反射させた光を表示部12に照射して表示してもよい。
さらに、フロントガラス24の近傍に発光装置11が配置されていれば、発光体Lからドライバーに向けて直接光を出射させても構わない。
また、上述した実施形態では、全ての発光体Lについて、複数の色を表現可能に構成したが、これに限らず、少なくとも一つが複数の色を表現可能に構成されていればよい。すなわち、複数の色が必要な箇所のみに多色LEDを用い、他の箇所は単色LEDを用いる構成にしても構わない。これにより、低コスト化を図ることができる。
また、発光体Lは、LEDに限らず、例えば有機EL照明や豆電球等を用いても構わない。
さらに、発光体Lのレイアウトは、上述した実施形態で説明したレイアウトに限らず、種々のレイアウトが可能である。例えば、仮想楕円S1,S2の周上に8個以上の発光体を配列したり、長軸X及び短軸Yの長さを同等にして真円状に設定したりする等、適宜設計変更が可能である。
また、上述した実施形態では、拡散集光レンズ34により、各発光体Lから出射された光が、表示部12の下部から上部に向かうにつれ小さくなるように表示する構成について説明したが、走行車線Kに遠近感(奥行き)を持たせる方法はこれに限られない。例えば、各発光体Lから出射された光の照度が、表示部12の下部から上部に向かうにつれ暗くなるように表示したり、空気散乱勾配を利用して表示部12に表示される光の輪郭が、上部から下部に向かうにつれシャープになるように表示したりする等が可能である。
11…発光装置 21…車室 24…フロントガラス H1…第1仮想直線 H2…第2仮想直線 L−1…中心発光体 L−2〜L−17…放射発光体 S1…第1仮想楕円 S2…第2仮想楕円 T1…第1象限 T2…第2象限 T3…第3象限 T4…第4象限

Claims (3)

  1. 車両のフロントガラスの近傍に配置した複数の発光体により、車室内方向に選択的に光を照射する発光装置を備え、
    前記複数の発光体は、中心発光体と、前記中心発光体から少なくとも八方向に向けて放射状に配列した複数の放射発光体と、を有し、
    前記放射発光体は、前記中心発光体を中心とする第1仮想楕円上と、前記中心発光体を中心とし、前記第1仮想楕円よりも外径が大きい第2仮想楕円上とに配列し、
    かつ、前記中心発光体を原点とし、前記第1仮想楕円及び前記第2仮想楕円の長軸及び短軸により、前記第1仮想楕円及び前記第2仮想楕円を第1象限〜第4象限に区画したとき、
    前記第1仮想楕円上であって前記第2象限に位置する前記放射発光体と、前記第1仮想楕円上であって前記第1象限または前記第2象限に位置する前記放射発光体と、前記第2仮想楕円上であって前記第1象限に位置する前記放射発光体とを、車両前方に向かうにつれて前記短軸から離れる第1仮想直線上に配列するとともに、
    前記第1仮想楕円上であって前記第3象限に位置する前記放射発光体と、前記第1仮想楕円上であって前記第3象限または前記第4象限に位置する前記放射発光体と、前記第2仮想楕円上であって前記第4象限に位置する前記放射発光体とを、車両前方に向かうにつれて前記短軸から離れる第2仮想直線上に配列することを特徴とする車両用運転支援装置。
  2. 前記複数の発光体のうち少なくとも一つは、一箇所において少なくとも2色の色を表現可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用運転支援装置。
  3. 前記発光装置は、前記フロントガラス上に向けて光を照射するとともに、前記フロントガラス上に照射された光が前記フロントガラスの下部から上部にかけて小さく見えるように表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用運転支援装置。
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