JP2011236212A - スタチンの調製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、スタチン、特にピタバスタチンの調製に有用なβ−ケトエステル構造(β−ketoester structure)を有する合成中間体の新規の調製方法に関する。
【解決手段】スタチン、特にピタバスタチンの調製に有用なβ−ケトエステル合成中間体の調製方法。
【選択図】 なし

Description

発明の分野
本発明は、スタチン、特にピタバスタチンの調製に有用なβ−ケトエステル構造(β−ketoester structure)を有する合成中間体の新規の調製方法に関する。
背景技術
スタチンは、コレステロール血症の治療に有用な医薬品の一クラスである。スタチンの作用機序は、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル補酵素Aレダクターゼ(3−hydroxy−3−methylglutaric coenzyme A reductase)(HMG−CoA)活性の阻害剤として働き、したがって肝臓中のコレステロール合成を阻害する能力に関連付けられる。スタチンの分子構造は通常、下に示すような部分Aおよび側鎖からなる。
Figure 2011236212

[式中、太線の結合
Figure 2011236212

は、単結合
Figure 2011236212

または二重結合
Figure 2011236212

である。]
スタチンの活性は、事実上、HMG−CoAの3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル部分を模倣する3,5−ジヒドロキシヘプタン酸残基から実質的になる側鎖の存在に起因している。
C−3の(R)配置およびヒドロキシル間の対応するsyn配置が、高レベルの阻害活性を得るのに必須であることが証明された。現在までに開発され発売されたスタチンのすべてで、解決されるべき主要な化学上の問題は3,5−ジヒドロキシヘプタン酸の光学活性残基の合成である。この問題はこれまで、酵素および細菌学の方法(Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 362-365を参照)および合成法(Helvetica Chimica Acta, 2007, 1069-1081)等の種々様々の方法を使用することにより解決されてきた。現在利用されている合成法には、この酸のエナンチオ選択的な合成が関わる方法もあれば、ラセミ体の形成および続く分割を引き起こす方法もある。これらの方法すべてで、光学活性合成中間体が生成されるが、これは、現在市販されており、スタチンの構造に挿入すると、光学活性形態で前述の側鎖を合成できるようになる。
ラセミ体の分割が関わる合成方法、または薬局方の仕様に合った光学純度が十分に高い派生物を生じない酵素法の場合には、鏡像体過剰率の値、および通常の化学的純度を増加させる処理(ジアステレオマー塩のキラルHPLC、または結晶化での精製等)が、99.5%を超える不斉収率値を要求されるスタチンを得るために必要である。
最初のスタチンは、ペニシリウム・シトリヌム(Penicillium citrinum)から単離されたメバスタチンだった。このペニシリウム・シトリヌムは、半合成スタチンであるプラバスタチンの合成にも続けて使用された。完全に天然由来である半合成プラバスタチンおよびロバスタチン等の現在市販されているスタチンは、C−CまたはC−Nの単結合(上に記載した式中で太線で示した結合)でA核に結合する側鎖を有することを特徴としている。しかしながら最近、非常に高度な生物学的活性を有するロスバスタチン、フルバスタチンおよびピタバスタチン等の完全な合成型スタチンが、市場で広く普及するようになった。前記スタチンは、厳密な(E)型のC=C二重結合(上に記載した式中で太線で示した結合)でスタチンのA核に結合する側鎖が特徴であるが、通常、複雑な芳香族構造を有する。もう一度述べると、二重結合の絶対配置の問題を解決する方法は、多種多様であり、提案された合成は連続的および収束的なものであった。特に、しかしながら、(E)型の二重結合を有するスタチンの収束的形成のための方法が開発され最適化されている。これらの方法は、適切なアルデヒドでオレフィン化反応を行い(E)型の二重結合を形成する伝統的な方法に基づいており、これによってスタチンの芳香族部分または側鎖のいずれかで(E)型の二重結合が形成できる。オレフィン化反応には、ウィッティヒ反応、ホーナーエモンズ反応、またはジュリア反応があり、フルバスタチンに関して、Organic Process Research & Development 2001, 5, 519-527に明確に要約されている。
これらの方法により様々なスタチンが生産され、大きな商業的成功を収めたが、前記合成は、Z型二重結合を有するスタチン不純物の形成に関した位置選択性の問題、高価な試薬、および、デリケートで、高度な反応条件下でその場で調製する必要のある有機塩基の使用に関連したコストの問題、およびウィッティヒ反応で使用されるホスホランとホスホネートの場合には、有機リンを含む廃液処理の問題など、多くの場面で問題をいまだに抱えている。
したがってスタチン、特に明細書で示した式(I)を有し、側鎖およびA核の間で(E)配置の−C=C−二重結合を含むスタチンおよびスタチンの合成に有用な中間体を調製するための、より有利な代替法が求められている。前記の新規な方法は、特に、より簡単に工業的に拡張可能であり、好ましくは、より安定的でより廉価な試薬を用い、同時に高収率であり、環境により適合しかつ容易に処理できる廃液を扱うべきである。
発明の概要
今や驚くべきことに、(E)配置の二重結合−C=C−を含む式(I)のスタチンを、クネーフェナーゲル縮合によって得られる式(II)の中間体から調製できることが発見された。得られた式(II)の中間体は、HPLCによる評価で1%未満の(Z)配置の異性体含有量を有する。
発明の詳細な開示
本発明の目的は、式(II)の化合物またはその塩の調製方法であって、
Figure 2011236212

[式中、Aはスタチン残基であり、Pは保護基であり、R1は水素、任意選択で置換されたC1−C12アルキル基、シクロアルキル、アリール、または任意選択で置換されたアリール−C1−C12アルキル基である]
触媒の存在下、必要な場合には溶媒中で、式(III)のアルデヒドを、
A-CHO(III)
[式中、Aは前述の定義の通りである]
式(IV)のβ−ケト酸化合物またはその塩と縮合させ、
Figure 2011236212

[式中、PおよびR1は前述の定義の通りである]
続いて自発的に脱炭酸させることを含む。
例として、Aは、ピタバスタチン、フルバスタチン、グレンバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチンおよびベルバスタチンから選択されるスタチンの残基であり得る。前記残基は、下に記載した環状構造のうちの1つによって表すことができる。
Figure 2011236212

式中、点線は、側鎖がスタチン残基に結合している位置を示す。残基Aは、ピタバスタチン、フルバスタチンまたはロスバスタチンの核であることが好ましい。
Pは、糖化学で使用される保護基のうちの1つであり、好ましくはtert−ブチルジメチルシリル基である。
C1−C12アルキル基は、直鎖状でも分枝状でもよく、非置換であっても、ヒドロキシ、アセトキシおよびC1−C4アルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で、好ましくはC1−C4アルキル基、より好ましくはメチルまたはtert−ブチルで置換されていてもよい。
シクロアルキル基は、例えばC3−C8シクロアルキル基、例えばシクロヘキシルであってもよい。
アリール基は、例えばC6−C12アリール基であり、好ましくはフェニールまたはナフチル、特にフェニールである。
アリールC6−C12アルキル基では、アルキルは、非置換であるか、またはヒドロキシ、アセトキシおよびC1−C4アルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されており、アリールは、例えばベンジルまたはフェニルエチルであり、好ましくはベンジルである。
式(III)の化合物と式(IV)の化合物の間のクネーフェナーゲル縮合は、特に触媒の存在下で、既知の方法によって実行できる。
より詳細には、触媒は、塩基性もしくは酸性の有機もしくは無機の触媒、またはアミノ酸触媒であってもよい。
有機塩基触媒は、弱塩基または強塩基の、環状または非環状のいずれかの二級アミンおよび三級アミンまたはその塩から選択でき、例えば、ピペリジンまたはその塩、典型的には酢酸塩である。
無機塩基触媒は、例えば、アルカリ金属、好ましくはナトリウムまたはカリウムの炭酸塩または水酸化物から選択できる。
あるいは、クネーフェナーゲル縮合はルイス酸触媒を用いて実行できる。ルイス酸は、例えば、ZnCl2、FeCl3、TiCl4、Tiテトライソプロポキシド、AlCl3、BF3エーテラート、ランタニド系列の遷移金属のハロゲン化物、例えば、塩化物、トリフルオロメタンスルホン酸塩、好ましくは無水および含水形態のトリフルオロメタンスルホン酸ランタンから選択できる。
アミノ酸は、例えばα−アミノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸、δ−アミノ酸、またはε−アミノ酸であってもよく、α−アミノ酸の場合は、側鎖で天然または合成由来の残基を有することができる。前記アミノ酸は、例えば、グリシン、α−アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、L,α−アミノアジピン酸、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、δ−アミノ吉草酸、ε−アミノカプロン酸、タウリンおよびL−フェニルセリンを含む群から選択できる。アミノ酸は、グリシン、α−アラニン、β−アラニン、δ−アミノ吉草酸、ε−アミノカプロン酸、より好ましくはβ−アラニンからなる群から選択されることが好ましい。
クネーフェナーゲル縮合は、必要な場合には、溶媒中、例えば、極性非プロトン性溶媒、典型的にはアミド、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、もしくはN−メチルピロリドン、好ましくはジメチルアセトアミド;アセトニトリル;ジメチルスルホキシド中で;またはエーテル、例えばテトラヒドロフランもしくはジオキサン;塩素系溶剤、例えばジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムもしくはクロロベンゼン;エステル、例えば酢酸エチルもしくは酢酸メチル;非極性非プロトン性溶媒、典型的にはトルエン;または極性プロトン性溶媒、例えば水もしくはC1−C5アルカノール、好ましくはメタノール、または前記溶媒の2つ以上の混合物、好ましくは前記溶媒の2つもしくは3つの混合物から選択される溶媒中で実行できる。
反応は、約0℃から溶媒の還流温度までの範囲の温度、好ましくは約25℃〜85℃、より好ましくは35℃〜45℃で実行できる。
式(II)の得られた粗化合物は、(E)配置の二重結合を有し、HPLCによる評価で1%未満の(Z)配置の異性体含有量を有する。
本発明のさらなる目的は、HPLCによる評価で1%未満の、好ましくは約0.01〜0.1%の範囲の(Z)配置の異性体含有量を有する、式(I)のスタチンまたはその塩である。
このようにして得られた式(II)の化合物またはその塩は、既知の方法、例えばWO0306439に記載の以下のスキームに従って、式(I)のスタチンまたはその塩に変換することができる。
Figure 2011236212

式中、A、PおよびR1は前述の定義の通りである。
したがって、本発明はさらに、式(IV)の化合物から出発して得られた式(II)の化合物またはその塩を、式(I)のスタチンまたはその塩
Figure 2011236212

[式中、Aはスタチン残基である]
に変換することを含む方法を提供する。
本発明の好ましい態様において、式(I)[式中、Aはピタバスタチン残基である]の化合物の塩は、次式(IX)を有する、(R)−ナフチルエチルアミン[(R)−NEA]との塩である。
Figure 2011236212

実際、驚くべきことに、式(IX)の(R)−ナフチルエチルアミンとのピタバスタチン塩は、例えば有機溶媒、好ましくはケトン、典型的にはアセトン、アルカノール、典型的にはイソプロパノール、または上記の混合物、もしくは上記のうち1つまたは2つと水との混合物からの結晶化により単離して、いずれも99%以上、典型的には99.5%以上の高レベルの化学的純度および光学純度の両方を有する生成物を得ることができることが発見された。
より詳細には、このような高純度の式(IX)の(R)−ナフチルエチルアミンとのピタバスタチン塩は、別のピタバスタチン塩、例えばカルシウム塩に既知の方法で変換できる。
このような高純度の式(IX)の塩を使用して、上記のように得られたピタバスタチン塩は、ひいてはいずれも99%以上、典型的には99.5%以上の高レベルの化学的純度および光学純度を有する。
前記変換を、例えば、式(IX)の塩の水溶液を酸で処理し、次いで有機溶媒、例えばカルボン酸アルキルエステル、特に酢酸エチル、またはエーテル、特にt−ブチルメチルエーテルで抽出して実行して、ピタバスタチン溶液を得、これは任意で別の薬学的に許容される塩、例えばカルシウム塩に変換できる。
酸は、例えば有機酸または無機酸の水溶液、好ましくはHCl水溶液であり得る。
したがって、本発明のさらなる目的は、ピタバスタチンまたはその塩の精製方法であって、ピタバスタチンまたはその塩を、(R)−ナフチルエチルアミンとのピタバスタチン塩に変換し、結晶形態で単離し、続いてピタバスタチンまたはその別の塩に変換することを含む方法である。
特に固体、好ましくは結晶形態の、式(IX)の(R)−ナフチルエチルアミンとのピタバスタチン塩は、新規の化合物であり、本発明のさらなる目的である。
式(III)の化合物は、フルバスタチンの場合には、例えばOrganic Process Research & Development 2001, 5, 519-527にある記述のように調製することができ、また、この市販品を入手できる。
式(IV)の化合物またはその塩は、式(V)の化合物またはその塩から出発して、エステル基R2の選択的開裂により調製でき、
Figure 2011236212

式中、Pは前述の定義の通りであり;R2は、C1−C12アルキル、シクロアルキル、アリール、またはアリール−C1−C12アルキル基であり;および、R1は前述の定義の通りである。式(V)の化合物で、R1が水素とは異なる場合、R1およびR2は同じでも異なっていてもよい。R2はベンジルであり、R1はメチルであることが好ましい。
R2は、P保護に関して選択的に、R1が水素ではない場合R1基に対して任意選択で、式(IV)の遊離カルボン酸を与えるために除去できることが好ましい。例として、本発明の好ましい態様によれば、式(V)の化合物で、R1がメチルであり、R2がベンジルである場合、既知の方法で触媒水素化によってベンジル基を開裂できる。
式(IV)および(V)の化合物またはその塩は新規であり、本発明のさらなる目的である。
本発明のさらなる目的は、式(I)のスタチンの調製方法における式(IV)の化合物の使用である。
式(V)の化合物またはその塩は、溶媒の存在下で、式(VI)の化合物またはその塩と式(VII)の化合物またはその塩とを反応させることによって調製でき、
Figure 2011236212

式中、P、R1およびR2は前述の定義の通りであり、Xは脱離基であり、好ましくはハロゲン、特に塩素、またはイミダゾールである。溶媒は、好ましくはエーテル溶媒、例えばテトラヒドロフランまたは非極性非プロトン性溶媒であり、典型的にトルエンである。
R2が前述の定義の通りであり、好ましくはベンジルであるマロン酸モノエステル(VI)は、最初に少なくとも2当量のグリニャール試薬、例えば塩化イソプロピルマグネシウムでの処理により、そのマグネシウム塩に変換することができる。次いで、式(VII)の化合物と自発脱炭酸で反応させ、式(V)の化合物を得る。
式(VI)の化合物は市販されており、または既知の方法でマロン酸のモノエステル化によって調製できる。
さらには、式(VII)の化合物またはその塩は、式(VIII)の化合物またはその塩のカルボキシ官能基の活性化によって調製でき、
Figure 2011236212

式中、P、R1およびXは前述の定義の通りである。
式(VIII)のカルボキシル酸は、例えばXが塩素である場合、塩化チオニルを使用して、Xがイミダゾールである場合、カルボニルジイミダゾールを使用して活性化できる。
式(VIII)の化合物は市販品を入手でき、またはJ.Org.Chem.1994、59、7849-7854に例えば報告されているように、前述で定義した保護基Pで保護されたヒドロキシグルタル無水物の化学的な非対称化によって、もしくはAngew.Chem.Int.and.2005, 44, 362-365に開示されたような酵素的非対称化によって、調製できる。
式(II)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)または(VIII)の化合物の塩は、例えば薬学的に許容される塩である。
必要に応じて、式(I)、(II)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)または(VIII)の化合物はその塩に変換でき、または式(I)、(II)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)または(VIII)の化合物の塩は既知の方法によって遊離酸に変換できる。
下記の例で本発明を説明する。
例1
式(VII)の化合物の合成:(R)−メチル3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(1H−イミダゾール−1−イル)−5−オキソペンタノアート
(S)−マンデル酸ベンジル(6g、24.79mmol)の無水THF溶液(100mL)をN2雰囲気下で−78℃まで冷却し、その中にBuLi2.5Mのヘキサン溶液(10.9mL、27.27mmol)を滴下添加する。混合物を、−78℃で20分間撹拌し、次いで、3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]ペンタン二酸無水物(6.05g、24.79mmol)の無水THF(25mL)溶液を添加し、得られた混合物を−78℃で2時間磁気撹拌する。反応物を1NのHClで酸性化し、AcOEtで抽出する。有機相を1NのHClおよび塩類溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および蒸発させる。粗反応物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:EtPet/AcOEt 4:1)で精製し、得られた生成物を無水THF(150ml)に溶解させ、次いで、ジメチルジカルボナート(2.47mL、23.04mmol)およびDMAP(201mg、1.65mmol)で処理する。混合物を、25℃で20分間撹拌し、その後、溶媒を減圧下で蒸発除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:EtPet/AcOEt 9:1)により精製する。得られた無色の油を酢酸エチル(90mL)で溶解させ、得られた溶液を、H2雰囲気下、20%のPd(OH)2/C(652mg、0.93mmol)存在下20℃で10時間撹拌する。混合物をパーライトでろ過し、溶媒を減圧下で蒸発除去する。粗反応物(不純物としてフェニル酢酸を含む)をN2雰囲気下で無水THFに溶解し、1,1’−カルボニルジイミダゾール(3.02g、18.68mmol)で処理する。混合物を、20℃で3時間撹拌する。溶媒を減圧下で蒸発除去し、残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:EtPet/AcOEt 30:70)により精製する。淡黄色の油2.85gが得られる(4ステップで収率41.6%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ:8.06(s,1H);7.37(s,1H)、6.92(s,1H);4.54〜5.52(m,1H);3.53(s,3H);3.04〜2.96(s,2H);2.50〜2.40(m,2H);0.62(s,9H);−0.1(s,3H)、−0.21(s,3H)。13C NMR(100MHz,CDCl3)δ:170.36;167.19;136.06;130.47;115.68;65.69;51.11;42.35;41.41;24.95;17.17;−5.58;−5.79。MS(ES+):m/z 349[M+Na]+
例2
式(V)の化合物の合成:(R)−1−ベンジル7−メチル5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−オキソヘプタンジオアート
塩化イソプロピルマグネシウム(15.10mL、30.20mmolTHF中2M)を、マロン酸モノベンジル(2.93g、15.10mmol)の無水THF(28mL)溶液へN2雰囲気下0℃で滴下添加する。0℃で30分後、溶液を50℃で30分加熱し、再び0℃に冷却し、そこに例1のように調製した(VII)(4.1g、12.58mmol)の無水THF溶液(28mL)をゆっくり添加する。混合物を、20℃で12時間撹拌し、その後、1MのHClを添加し、Et2Oで抽出する。有機相を1MのHClおよび塩類溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。粗反応物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:EtPet/AcOEt 9:1)により精製する。3.74gの黄色の油が、73%の収率で得られる。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.32〜7.28(m,5H);5.12(s,2H);4.57〜4.52(m,1H);3.60(s,3H);3.47(s,2H);2.75(d,J=6,2H);2.51〜2.37(m,2H);0.81(s,9H);0.03(d,J=10.3H)。13C NMR(100MHz,CDCl3)δ:200.23;170.76;166.24;134.93;128.14;127.95;127.83;127.66;66.61;65.06;51.04;49.89;49.54;41.65;25.26;17.42;−5.29;−5.45。MS(ES+):m/z 431[M+Na]+
例3
式(VII)の化合物の合成:(R)−メチル3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(1H−イミダゾール−1−イル)−5−オキソペンタノアート
(R)−マンデル酸ベンジル(49.4g、204mmol)の無水THF(500mL)溶液をN2雰囲気下で、−78℃に冷却し、ヘキシルリチウム2.3MのTHF(97mL、224mmol、1.1当量)溶液を、滴下添加する。混合物を、−78℃で30分間撹拌し、次いで、3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]ペンタン二酸無水物(50.0g、204mmol)の無水THF(100mL)溶液を−78℃で添加し、得られた混合物を−78℃で2時間磁気撹拌する。反応物を−15℃まで温め、1NのHClで酸性化し、AcOEtで抽出する。有機相を1NのHClおよび塩類溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。粗反応物をシクロヘキサン(250ml)に溶解させ、20℃で16時間撹拌する。沈殿した固形物をろ過し、シクロヘキサン(50ml)で洗浄し、有機溶液を減圧下で蒸発させる。得られた油をMeOH(150mL)に溶解させ、溶液をMeONa25%のMeOH溶液(370ml)に添加し、N2雰囲気下、撹拌下で7℃に維持する。添加の完了後、混合物を7℃で1時間反応させ、次いで6.5%のHCl溶液(1000ml)へ注ぐ。混合物を10分間反応させ、AcOEtで抽出し、有機相をおよび塩類溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および蒸発させる。得られた油をトルエンに溶解させ、5%のK2CO3溶液で抽出し、水相をトルエンで洗浄し、37%のHClで処理する。相を分離し、水相をAcOEtで抽出し、塩類溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下で蒸発させる。粗反応物をN2雰囲気下、トルエンで可溶化させ、1,1’−カルボニルジイミダゾール(18.8g、115.6mmol、1.1当量)で処理する。混合物を、20℃で2時間、次いで5℃で1時間撹拌する。懸濁物をろ過し、得られたトルエン溶液は例2に記述したように後のステップで直接使用される。
例4
式(IV)の化合物の合成:(R)−5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−7−メトキシ−3,7−ジオキソヘプタン酸
例2のように調製した化合物(V)(1.1g、2.70mmol)のAcOEt溶液(30mL)を、H2雰囲気下、10%Pd/C(287mg、0.27mmol)存在下、室温で2時間撹拌する。混合物をパーライトでろ過し、溶媒は減圧下30℃で蒸発除去させる。粗反応物(885mg)はこれ以上精製をせずに後の調製で使用する。
MS(ES+):m/z 341[M+Na]+
例5
式(II)の化合物の合成:(R,E)−メチル3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−7−(2−シクロプロピル−4−(−4−フルオロフェニル)−キノリン−3−イル)−5−オキソヘプタ−6−エノエート
例4のように得た化合物(IV)(885mg、2.78mmol)を、N2雰囲気下DMF(4mL)で可溶化させ、2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−カルバルデヒド(271mg、0.93mmol)およびピペリジン(46μL、0.46mmol)を添加する。混合物を室温で15分間磁気撹拌し、次いで40℃で10時間加熱する。溶液をAcOEtで希釈し、1NのHClおよび塩類溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。粗反応物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:EtPet/AcOEt 9:1)により精製する。280mgの淡黄色の油が55%の収率で得られる。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ:7.93(d,J=8,1H);7.63〜7.57(m,2H);7.36〜7.29(m,2H);7.19〜7.16(m,4H);6.31(d,J=16,1H);4.57〜4.54(m,1H);3.63(s,3H);2.74〜2.62(m,2H);2.50〜2.38(m,2H);2.34〜2.30(m,1H);1.38〜1.36(m,2H);1.05〜1.03(m,2H);0.79(s,9H);0.03(s,3H);−0.02(s,3H)。13C NMR(100MHz,CDCl3)δ:196.80;170.89;163.40;160.93;159.51;146.96;145.57;139.70;133.72;131.86;131.27;131.21;129.35;128.57;126.63;125.80;125.46;125.25;115.39;115.18;65.47;51.03;47.61;41.95;25.23;17.43;15.89;10.23;10.16;−5.20;−5.42。MS(ES+):m/z 570[M+Na]+
例6
式(I)の化合物の合成:(3R、5S、E)−7−(2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−イル)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸カルシウム塩(ピタバスタチンカルシウム塩)
例5のように調製された(II)(735mg、1.34mmol)のMeOH溶液(12mL)を0℃に冷却し、2MのHCl(1mL、2.01mmol)を滴下添加する。混合物を、20℃で4時間撹拌する。溶液をAcOEtで希釈し、NaHCO3飽和溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。粗反応物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:EtPet/AcOEt 3:2)により精製する。得られた固形物を無水THF(1.5mL)およびMeOH(1.5mL)に溶解させる。次いで、この溶液を、NaBH4(55mg、1.45mmol)および1MのジエチルメトキシボランのTHF(1.04mL、1.04mmol)を懸濁させた無水THF(6mL)溶液に−78℃で滴下添加する。反応混合物を−78℃で撹拌し、30分後にNaHCO3飽和溶液で処理し、AcOEtで抽出する。有機相を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。得られた残留物はAcOEt(6mL)に溶解させ、溶液を50℃に加熱する。35%のH2O2水溶液(286μL、3.33mmol)を添加し、混合物を50℃で1時間磁気撹拌し、次いで、塩類溶液(6mL)を添加し、50℃で20分間静置する。最後に、Na2SO3水溶液(6mlのH2O中223mg)を添加し、混合物を50℃でさらに5分間撹拌する。有機相を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。粗反応物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:EtPet/AcOEt 3:2)により精製する。得られた黄色固形物をMeOH(7mL)に溶解し、1MのNaOHで処理する。混合物を、20℃で2時間撹拌し、次いで、溶媒を、減圧下40℃で蒸発除去する。残留物をH2Oに溶解させ、CaCl2水溶液(103mg、0.93mmol)を滴下添加する。直ちに形成された白色固形物を20℃で10時間撹拌する。沈殿物を、ろ過し、H2Oで洗浄し、減圧下40℃で4時間乾燥させる。ピタバスタチンカルシウム塩348mgが白色固形物として得られる。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ:7.80(d,J=8,1H);7.58(t,J=8,1H);7.36〜7.20(m,6H);6.44(d,J=16,1H);6.03(bs,1H);5.56(dd,J1=5,J2=16,1H);4.86(bs,1H);4.11〜4.07(m,1H);3.58〜3.56(s,1H);2.04〜2.00(m,1H);1.89〜1.83(m,1H);1.38〜1.33(m,1H);1.19〜1.04(m,2H);1.00〜0.97(m,2H);0.83〜0.77(m,2H)。13C NMR(100MHz,DMSO)δ:178.13;163.04;160.59;160.50;145.94;143.68;142.28;133.12;132.19;131.89;129.67;128.81;128.39;125.71;123.10;115.36;115.15;68.85;65.67;44.50;43.79;15.38;10.75。MS(ES+):m/z 444[M+Na]+
例7
式(IV)の化合物の合成:(R)−5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−7−メトキシ−3,7−ジオキソヘプタン酸
例2のように調製された化合物(V)(46.8g、115mmol)のAcOEt溶液(1.3L)を、H2雰囲気下、10%Pd/C(12.2g、5.75mmol)存在下、室温で3時間撹拌する。混合物をパーライトでろ過し、溶媒を減圧下30℃で蒸発除去する。粗反応物(36.6g)はこれ以上精製せずに後の調製で使用する。
MS(ES+):m/z 341[M+Na]+
例8
式(II)の化合物の合成:(R,E)−メチル3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−7−(2−シクロプロピル−4−(−4−フルオロフェニル)−キノリン−3−イル)−5−オキソヘプタ−6−エノエート
例7のように得た化合物(IV)(36.6g、115mmol)を、N2雰囲気下トルエン(550mL)で可溶化させ、2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−カルバルデヒド(100.5g、345mmol、3当量)、4Åモレキュラーシーブ(70g)およびβ−アラニン(30.7g、345mmol、3当量)を添加する。混合物を、40℃で16時間機械撹拌下に置く。溶液をパーライトでろ過し、減圧下で濃縮する。得られた油をAcOEtに溶解し、1NのHClおよび塩類溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。粗反応物をヘキサン(430ml)に添加し、懸濁液を40℃で3時間加熱し、次いで室温で16時間以上を冷却する。固形物をろ過し、ヘキサンで洗浄し、有機溶液を減圧下で蒸発させる。得られた油はこれ以上精製をせずに後の調製で使用する。
例9
式(IX)の化合物の合成:(3R、5S、E)−7−(2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−イル)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸(R)−NEA塩
例8のように調製した(II)(27.9g、50.9mmol)のMeOH溶液(470mL)を0℃にし、2MのHCl(65mL、127.3mmol、2.5当量)を滴下添加する。混合物を、20℃で16時間撹拌する。(Il)有機溶媒を、減圧下で蒸発除去し、AcOEt(500ml)を添加し、有機相をNaHCO3飽和溶液および塩類溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。粗反応物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:トルエン/AcOEt 8:2)により精製する。得られた固形物(16.3g、37.6mmol)を無水THF(55mL)およびMeOH(55mL)に溶解する。次いで、この溶液を、NaBH4(2.0g、52.6mmol、1.4当量)および1MのジエチルメトキシボランのTHF(38mL、37.6mmol、1当量)を懸濁させた無水THF(215mL)溶液に滴下添加し、−78℃で維持する。反応混合物を−78℃で撹拌し、1時間後にNaHCO3飽和溶液で処理し、AcOEtで抽出する。有機相を水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。得られた残留物をAcOEt(230mL)に溶解させ、溶液を50℃で加熱する。35%のH2O2水溶液(10.5ml、115.8mmol、3.08当量)を添加し、混合物を50℃で1時間磁気撹拌する。その後、混合物に塩類溶液(230mL)を加え、50℃で30分間静置する。最後にNa2S2O5水溶液(H2O120ml中6.6g)を添加し、50℃でさらに10分間撹拌する。有機相を塩類溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮する。得られた固形物をMeOH(315mL)に溶解し、1MのNaOH(45ml、45mmol、1.2当量)で処理する。混合物を20℃で2時間撹拌し、次いで有機溶媒を40℃減圧下で蒸発除去する。得られた水相をメチル−t−ブチルエーテルおよびAcOEtで洗浄し、1NのHClで処理してpH=4.5とし、ジクロロメタンで抽出する。有機溶液を、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過、および濃縮し、残留物をアセトン(40mL)に溶解させ、この溶液に、アセトン(18mL)に(R)−NEA(6.5mL、40.5mmol、1.1当量)を溶解して得られた溶液を添加する。添加の完了後、白色固形沈殿物にヘキサン(50mL)を滴下添加し、懸濁液を20℃で16時間撹拌し、次いでろ過し、その後、固形物を、アセトンおよびイソプロパノール/水から繰り返し再結晶させる。7.1gの表題化合物が、化学的純度および光学純度が99.5%である結晶性白色固形物として得られる。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ:7.97(d,1H);7.95(d,1H);7.82(d,1H);7.76(d,1H);7.64(d,1H);7.61〜7.43(m,5H);7.33〜7.29(m,2H);7.19〜7.08(m,4H);6.55(d,1H);5.54〜5.47(m,4H);5.11(dd,1H);4.24〜4.14(m,1H);3.82〜3.68(m,1H);2.47〜2.36(m,1H);1.96(d,2H);1.66(d,3H);1.38〜1.19(m,3H);1.15〜0.97(m,3H)。
例10
式(I)の化合物の合成:(3R、5S、E)−7−(2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)キノリン−3−イル)−3,5−ジヒドロキシヘプタ−6−エン酸カルシウム塩(ピタバスタチンカルシウム塩)
例9のように得られた式(IX)の化合物(7.1g、12mmol)を水/AcOEtの二相性混合物(30ml/90ml)に懸濁させる。1NのHClを添加し、pH=4.1とする。相を分離し、水相をAcOEtで抽出し、混合有機相に水(150ml)および30%のNaOHを加えpH=10とする。相を分離し、水相をAcOEtおよびメチル−t−ブチルエーテルで洗浄する。水溶液に、CaCl2* 2H2O水溶液(530mg、3.6mmol、0.6当量)をゆっくり滴下添加する。直ちに形成された白色固形物を20℃で16時間撹拌する。沈殿物をろ過し、H2Oで洗浄し、減圧下40℃で4時間乾燥させる。ピタバスタチンカルシウム塩3.4g(7.8mmol)が白色固形物として得られる。

Claims (17)

  1. 式(II)の化合物またはその塩の調製方法であって、
    Figure 2011236212


    [式中、Aはスタチン残基であり、Pは保護基であり、R1は水素、任意選択で置換されたC1−C12アルキル基、シクロアルキル、アリール、または任意選択で置換されたアリール−C1−C12アルキル基である]
    触媒の存在下で、式(III)のアルデヒドを、
    A-CHO(III)
    [式中、Aは前述の定義の通りである]
    式(IV)のβ−ケト酸化合物またはその塩と縮合させ、
    Figure 2011236212


    [式中、PおよびR1は前述の定義の通りである]
    続いて脱炭酸させることを含む方法。
  2. 式(III)のアルデヒドと式(IV)のβ−ケト酸化合物またはその塩との縮合が溶媒の存在下で実行される、請求項1に記載の方法。
  3. 触媒が、二級アミンおよび三級アミンまたはその塩から選択される有機塩基触媒である、請求項1に記載の方法。
  4. 触媒が、アルカリ金属の炭酸塩およびアルカリ金属の水酸化物から選択される無機塩基触媒である、請求項1に記載の方法。
  5. 触媒が、α−アミノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸、δ−アミノ酸、またはε−アミノ酸であり、前記α−アミノ酸は側鎖として天然または合成の残基を有し得る、請求項1に記載の方法。
  6. アミノ酸が、グリシン、α−アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、L,α−アミノアジピン酸、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、δ−アミノ吉草酸、およびε−アミノカプロン酸、タウリンならびにL−フェニルセリンを含む群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 触媒がルイス酸触媒である、請求項1に記載の方法。
  8. 溶媒が、極性非プロトン性溶媒;アセトニトリル;ジメチルスルホキシド;エーテル;塩素系溶剤;エステル;非極性非プロトン性溶媒;および極性プロトン性溶媒;または前記溶媒の2つ以上の混合物から選択される、請求項2に記載の方法。
  9. 式(II)の化合物またはその塩を、式(I)のスタチンまたはその塩に変換することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
    Figure 2011236212


    [式中、Aはスタチン残基である]
  10. 式(IV)の化合物またはその塩が、式(VI)の化合物またはその塩と、
    Figure 2011236212


    [式中、R2は、任意選択で置換されたC1−C12アルキル、シクロアルキル、アリール、または任意選択で置換されたアリール−C1−C12アルキル基である]
    式(VII)の化合物またはその塩とを反応させて
    Figure 2011236212


    [式中、PおよびR1は請求項1での定義の通りであり、Xは脱離基である]
    式(V)の化合物またはその塩を得ること、
    Figure 2011236212


    [式中、R1、R2およびPは前述の定義の通りである]
    およびR2エステル基を選択的に除去することを含む方法によって得られる、請求項1に記載の方法。
  11. ピタバスタチンまたはその塩を、(R)−ナフチルエチルアミンとのピタバスタチン塩に変換すること;これを結晶形態で回収すること;およびそのような塩をピタバスタチンまたはその他の塩に変換することを含む、ピタバスタチンまたはその塩の精製方法。
  12. このようにして得られた精製形態のピタバスタチン塩がカルシウム塩である、請求項11に記載の方法。
  13. 式(IV)の化合物および式(V)の化合物またはその塩から選択される化合物。
    Figure 2011236212


    [式中、Pは保護基であり;R1は水素、任意選択で置換されたC1−C12アルキル基、シクロアルキル、アリール、または任意選択で置換されたアリール−C1−C12アルキル基であり;R2は任意選択で置換されたC1−C12アルキル基、シクロアルキル、アリール、または任意選択で置換されたアリール−C1−C12アルキルである]
  14. 式(I)のスタチンまたはその塩を調製するための方法であって、
    Figure 2011236212


    [式中、Aはスタチン残基である]
    出発物質として式(IV)のβ−ケト酸化合物またはその塩を利用することを含む方法。
    Figure 2011236212


    [式中、Pは保護基であり;R1は水素、任意選択で置換されたC1−C12アルキル基、シクロアルキル、アリール、または任意選択で置換されたアリール−C1−C12アルキル基である]
  15. 固体の、(R)−ナフチルエチルアミンとのピタバスタチン塩。
  16. 結晶固体の、(R)−ナフチルエチルアミンとのピタバスタチン塩。
  17. 次式を有し、HPLCによる評価で1%未満の(Z)異性体含有量を有する、式(I)の化合物またはその塩。
    Figure 2011236212


    [式中、Aはスタチン残基である]
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