JP2011235861A - 車両用ドア - Google Patents

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Abstract

【課題】側突のようにドアを室内側へ押し込むような荷重が作用しても、ストライカが通過する開口が開くような変形を防止又は抑制できる車両用ドアを得る。
【解決手段】ロック孔内壁側部62及びロック孔縦壁側部64の上側側縁部74、84は稜線部66側へ向けて下方へ傾斜し、下側側縁部76、86が稜線部66側へ向けて上方へ傾斜している。このため、稜線部66がロック孔内壁側部62、ロック孔縦壁側部64の開口幅方向内方へ延び、稜線上側部分66Aの下端部近傍や稜線下側部分66Bの上端部近傍における剛性が高くなると共に、稜線上側部分66Aの下端部や稜線下側部分66Bの上端部において亀裂が生じにくくなる。しかも、荷重が上側側縁部74、84や下側側縁部76、86に沿って伝わるので、荷重が上下方向に分散される。これにより、ロック孔50が更に開くようなドアインナパネル14の変形や破壊の発生を防止又は抑制できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車体側のストライカに係合するラッチを有するロック機構がドアアウタパネルとドアインナパネルとの間に設けられる車両用ドアに関する。
下記特許文献1に開示された車両用のドア(リヤサイドドア)では、ドアインナパネルにおけるドアアウタパネル側にロックリインフォースメントが溶接等で固定されている。このロックリインフォースメントにはドアロック開口部が形成されており、ドアパネルが車両に設けられた乗降口を閉止した際に車体側に設けられたストライカがドアロック開口部を貫通してドアインナパネルとドアアウタパネルとの間にストライカが入り込む。ドアインナパネルとドアアウタパネルとの間ではラッチ等によって構成されたドアロック機構がロックリインフォースメントにねじ止めされており、ドアロック開口部をストライカが貫通すると、ドアロック機構のラッチがストライカに係合する。
特開2007−238027の公報
このロック開口部はロックリインフォースメントの車幅方向内側壁部と、この車幅方向内側壁部の端部からドアアウタパネル側に延びたドアロック取付壁部との双方に跨いで形成される。ロック開口部のドアアウタパネル側の部分は、車幅方向内側壁部とドアロック取付壁部との境界部分である稜線部へ向けて漸次開口幅が広がっており、ロック開口部のドアロック取付壁部の部分も上記の稜線部へ向けて漸次開口幅が広がっている。また、このドアロック開口部と略同形状の開口部はドアインナパネルにも形成される。
例えば、車両側突時にドアが車両室内側に移動すると、ドア側のラッチに車体側のストライカが引っ張られる。このときのストライカからの反力でラッチを含むロック機構がドアインナパネルのロック開口部を押し広げようとする。このようにドアインナパネルにおいてロック開口部近傍に付与された荷重によって、上記の稜線部におけるロック開口部側の端部で亀裂が生じ、ロック開口部が更に開くような変形がドアインナパネルに生じる。
本発明は、上記事実を考慮して、側突のようにドアを室内側へ押し込むような荷重が作用しても、ストライカが通過する開口が開くような変形を防止又は抑制できる車両用ドアを得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ドアは、ドアアウタパネルよりも車両室内側で前記ドアアウタパネルに対向した内壁と、前記内壁の外周側の稜線部にて前記ドアアウタパネル側へ屈曲された縦壁とを含めて構成されたドアインナパネルを備え、ラッチを有するロック機構が前記ドアインナパネルと前記ドアアウタパネルとの間に設けられると共に、車体側に設けられたストライカが相対的に通過可能なロック孔が前記稜線部を跨いで前記内壁から前記縦壁に亘って前記ドアインナパネルに形成され、更に、前記ロック孔において前記稜線部よりも前記内壁側の部分であるロック孔内壁側部と前記ロック孔において前記稜線部よりも前記縦壁側の部分であるロック孔縦壁側部との少なくとも一方における前記稜線部側の開口幅を狭くしている。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ドアでは、ドアインナパネルにロック孔が形成されており、車体側に設けられたストライカがロック孔を貫通してドアインナパネルとドアアウタパネルとの間にストライカが入り込むと、ドアインナパネルとドアアウタパネルとの間に設けられたドアロック機構のラッチがストライカに係合可能な状態になり、ラッチがストライカに係合することでドアロック状態になる。
上記のドアインナパネルはドアアウタパネルと対向する内壁と、この内壁からドアアウタパネル側へ屈曲された縦壁とを有しており、ロック孔は内壁からの境(屈曲部分)である稜線部を介して内壁側から縦壁側へ連続して形成される。ここで、ロック孔において稜線部よりも内壁側の部分であるロック孔内壁側部と、ロック孔において稜線部よりも縦壁側の部分であるロック孔縦壁側部と、の少なくとも一方は稜線部に沿った開口幅が稜線部側へ向けて狭くなっている。このため、ロック孔内壁側部及びロック孔縦壁側部のうち開口幅が狭くされた方では稜線部が、内周縁の稜線部とは反対側の部分である縦縁部よりも開口幅方向内側まで延びる。このように稜線部が切欠部における開口端の内側へ延びることで、稜線部近傍においてドアインナパネルの剛性が向上する。
しかも、上記のように開口幅が狭くされた方ではロック孔の内周縁において稜線部の向きに互いに対向する部分である一対の横縁部の少なくとも一方は、稜線部側へ向けて他方の側縁部に接近するように傾斜する。このため、このように傾斜した横縁部に対して荷重が作用すると、荷重の向きが傾斜した横縁部における稜線部側から縦縁部側へ向きになり、この向きに荷重が伝わるので荷重が分散される。
さらに、横縁部が上記のように傾斜していることで、ロック孔内壁側部における一対の横縁部の一方とロック孔縦壁側部における一対の横縁部の一方とで成す形状が、他方の横縁部の側へ向いて開口した凹形状にならない。このため、上記のような荷重が作用しても、稜線部に応力が集中することがない。
このように、稜線部に応力が集中することがなく、荷重が分散されるうえ、稜線部におけるロック孔側の端部とその近傍におけるドアインナパネルの剛性が向上するので、上記の荷重に対するこの部分の機械的強度が向上し、上記の荷重によって稜線部におけるロック孔側の端部で亀裂が生じてロック孔が更に開くようなドアインナパネルの変形を防止又は効果的に抑制できる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ドアは、請求項1に記載の本発明において、前記ロック孔の内縁部における前記稜線部の向きに対向した一対の横縁部と、一方の前記横縁部の端部と他方の前記横縁部の端部とを結ぶ一対の縦縁部とを含めて構成し、前記ロック孔内壁側部及び前記ロック孔縦壁側部のうち、前記稜線部側へ向けて前記開口幅が狭くされた方で前記一対の横縁部の両方を、前記開口幅が狭くされた方の前記縦縁部側から前記稜線部側へ向けて互いに接近させている。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ドアパネルによれば、ロック孔内壁側部及びロック孔縦壁側部のうち、稜線部側へ向けて開口幅が狭くされた方は、横縁部がその開口幅が狭くされた方の縦縁部側から稜線部側へ向けて互いに接近するように傾斜している。このため、内壁と縦壁との境である稜線部が、上記の開口幅方向の両側から内側へ延びるように形成される。これにより、稜線部近傍にドアインナパネルの剛性が向上する。
しかも、上記のように両側の横縁部が開口端側へ向けて互いに接近するように傾斜しているので、稜線部近傍でドアインナパネルに作用した荷重の向きが、それぞれ傾斜した両横縁部の稜線部側から縦縁部側への向きに伝わるので荷重が効果的に分散される。
さらに、このように両側の横縁部が上記のように傾斜していることで、開口幅方向両側において横縁部におけるロック孔内壁側部の部分と、これに連続する横縁部におけるロック孔縦壁側部の部分とで成す形状が、開口幅方向内側へ向けて開口した凹形状にならない。このため、上記のような荷重が作用しても、稜線部に応力が集中することがない。
このように、稜線部に応力が集中することがなく、荷重が分散されるうえ、稜線部におけるロック孔側の端部とその近傍におけるドアインナパネルの剛性が向上するので、上記の荷重に対するこの部分の機械的強度が向上し、上記の荷重によって稜線部におけるロック孔側の端部で亀裂が生じてロック孔が更に開くようなドアインナパネルの変形を防止又は効果的に抑制できる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ドアは、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記ロック孔内壁側部及び前記ロック孔縦壁側部の両方で前記開口幅を前記稜線部側へ向けて狭くしている。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ドアパネルでは、縦壁は内壁の外周部からドアアウタパネル側へ延びるように形成されているので、ロック孔内壁側部における縦縁部側から稜線部側への向きに対してロック孔縦壁側部における縦縁部側から稜線部側への向きは傾いている。
ここで、ロック孔内壁側部及びロック孔縦壁側部は各々が縦縁部側から稜線部側へ向けて開口幅が狭くなっている。このため、稜線部のロック孔側の端部とその近傍においてドアインナパネルは、ロック孔内壁側部における縦縁部側から稜線部側への向きと、ロック孔縦壁側部における縦縁部側から稜線部側への向きと、これらの向きの反対方向からの荷重に対する高い機械的強度を得ることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係る車両用ドアは、ロック孔におけるインナパネルの内壁と縦壁部との稜線部の端部に応力が集中することがなく、荷重が分散されるうえ、ロック孔における稜線部の端部近傍でドアインナパネルの剛性が向上するので、ロック孔における稜線部の端部に亀裂が生じてロック孔が更に開くようなドアインナパネルの変形を防止又は効果的に抑制できる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ドアは、ロック孔内壁側部及びロック孔縦壁側部のうち稜線部側へ向けて開口幅が狭くされた方は、両横縁部が縦縁部側から稜線部側へ向けて互いに接近するように傾斜しており、これにより、稜線部分がロック孔の開口幅方向内側へ延びるので、ロック孔における稜線部の端部近傍においてドアインナパネルの剛性が向上する。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ドアは、ロック孔内壁側部及びロック孔縦壁側部の各々で少なくとも一方の側縁部を稜線部側へ向けて他方の横縁部に接近するように傾斜させているので、ロック孔内壁側部における縦壁側から稜線部側への向きと、ロック孔縦壁側部における縦壁側から稜線部側への向きと、これらの向きの反対方向からの荷重に対する高い機械的強度を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係る車両用ドアのドアアウタパネル及びドアインナパネルの斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る車両用ドアのロック孔を拡大した図で、(A)は車幅方向内側から見た拡大図、(B)は車両後方側から見た拡大図である。
<本実施の形態の構成>
図1には本発明の一実施の形態に係る車両用ドア10が分解斜視図によって示されている。なお、各図において矢印FRは本車両用ドア10が用いられる車両の前方を示し、矢印UPは本車両用ドア10が用いられる車両の上方を示し、矢印INは本車両用ドア10が用いられる車両の幅方向内方を示す。
この図1に示されるように、本車両用ドア10はドアアウタパネル12を備えている。ドアアウタパネル12は金属平板をプレス加工することで形成されており、このドアアウタパネル12の車幅方向外側の面が意匠面となる。
このドアアウタパネル12の車幅方向内側にはドアインナパネル14が設けられている。ドアアウタパネル12は全体的に金属平板をプレス加工することで形成されている。このドアアウタパネル12はプレート部としての内壁16を備えている。内壁16は厚さ方向が概ねドアアウタパネル12の厚さ方向に沿っており、ドアアウタパネル12よりも車幅方向内側でドアアウタパネル12から離間した状態でドアアウタパネル12の車幅方向内側の面と対向している。
この内壁16とドアアウタパネル12との間には、例えば、パワーウインドウ装置を構成するウインドウレギュレータ等の各種装置が内壁16とドアアウタパネル12との間に設けられた構造材に支持されている。また、内壁16にはサービスホール18が形成されている。このサービスホール18は内壁16の厚さ方向に貫通しており、内壁16とドアアウタパネル12との間に設けられたウインドウレギュレータ等の各種装置を点検、修理する際には、このサービスホール18を介して作業を行なえるようになっている。
内壁16の前端(内壁16における矢印FR側の端部)からはドアアウタパネル12側(すなわち、車幅方向外側で、図1の矢印INとは反対向き)に縦壁20が延出されている。この縦壁20のドアアウタパネル12側の端部からは前方へ向けてフランジ部22が延出されている。フランジ部22の前端に対応してドアアウタパネル12の前端側にはヘム部が形成される。
ドアアウタパネル12の前端側のヘム部はドアアウタパネル12の前端部近傍を後方へ折り返すことで形成され、このヘム部とドアアウタパネル12の本体部分との間にドアインナパネル14における前端側のフランジ部22が挟み込まれた状態でドアアウタパネル12の前端側とドアインナパネル14の前端側とが一体的に連結される。また、このドアインナパネル14の前端側におけるフランジ部22が延出された縦壁20には、車両の乗降口に設けられたドアヒンジが連結され、これにより、車両用ドア10が概ね車両上下方向を軸方向とする軸周りに上記の乗降口を開閉する向きに回動可能となる。
一方、内壁16の下端(内壁16における矢印UPとは反対側の端部)からはドアアウタパネル12側(すなわち、車幅方向外側で、図1の矢印INとは反対向き)に縦壁24が延出されている。この縦壁24のドアアウタパネル12側の端部からは下方へ向けてフランジ部26が延出されている。フランジ部26はその前端側でフランジ部22の下端側と連続している。
このフランジ部26の下端に対応してドアアウタパネル12の下端側にはヘム部が形成される。ドアアウタパネル12の下端側のヘム部はドアアウタパネル12の下端部近傍を上方へ折り返すことで形成され、このヘム部とドアアウタパネル12の本体部分との間にドアインナパネル14における下端側のフランジ部26が挟み込まれた状態でドアアウタパネル12の下端側とドアインナパネル14の下端側とが一体的に連結される。
これに対して、内壁16の後端(内壁16における矢印FRとは反対側の端部)からはドアアウタパネル12側(すなわち、車幅方向外側で、図1の矢印INとは反対向き)に縦壁28が延出されている。この縦壁28のドアアウタパネル12側の端部からは概ね後方へ向けて後方平板部30が延出されている。
この後方平板部30の後端からはドアアウタパネル12側(すなわち、車幅方向外側で、図1の矢印INとは反対向き)に更に縦壁32が延出されている。この縦壁32のドアアウタパネル12側の端部からは後方へ向けてフランジ部34が延出されている。フランジ部34はその下端側でフランジ部26の後端側と連続している。このフランジ部34の後端に対応してドアアウタパネル12の後端側にはヘム部が形成される。
ドアアウタパネル12の後端側のヘム部はドアアウタパネル12の後端部近傍を前方へ折り返すことで形成され、このヘム部とドアアウタパネル12の本体部分との間にドアインナパネル14における後端側のフランジ部34が挟み込まれた状態でドアアウタパネル12の後端側とドアインナパネル14の後端側とが一体的に連結される。
一方、ドアインナパネル14の後端側におけるドアインナパネル14の上下方向中間部にはロック孔50が形成されている。図2の(A)及び(B)に示されるように、このロック孔50の近傍では、内壁16とドアアウタパネル12との間にラッチ52等を含めて構成されるロック機構54が配置され、図1及び図2の(B)に示される複数のねじ56により上記のラッチ52等を支持するロック機構54のハウジング(図示省略)が縦壁28(すなわち、ドアインナパネル14)に固定されている。車両用ドア10を回動させて上記の乗降口を閉止すると、このロック孔50を乗降口の内周部に設けられたストライカ58に上記のラッチ52が係合する。
図1に示されるように、ロック孔50は、ドアインナパネル14の内壁16に形成されたロック孔内壁側部62と、ドアインナパネル14の縦壁28に形成されたロック孔縦壁側部64とにより構成されている。図2の(A)に示されるように、ロック孔内壁側部62は内壁16と縦壁28との境界部分である稜線部66にて後方へ向けて開口している。
このロック孔内壁側部62の縦縁部72は上下方向に長手とされ、ロック孔内壁側部62の上側横縁部74の前端が縦縁部72の上端部に繋がっている。上側横縁部74の後端(稜線部66側の端部)は前端よりも距離D1だけ下方に位置しており、直線状の上側横縁部74はその前端側から後端側への向きが後方(図2の(A)における矢印FRとは反対方向)に対して下方(図2の(A)における矢印UPとは反対方向)へ角度θ1だけ傾斜している。
一方、この上側横縁部74に対して上下に向き合う下側横縁部76は、その前端が縦縁部72の下端部に繋がっている。下側横縁部76の後端(稜線部66側の端部)は前端よりも距離D2だけ上方に位置しており、直線状の下側横縁部76はその前端側から後端側への向きが後方(図2の(A)における矢印FRとは反対方向)に対して上方(図2の(A)における矢印UP方向)へ角度θ2だけ傾斜している。特に、本実施の形態では、距離D1と距離D2とは等しく、角度θ1と角度θ2とが等しく設定されている。
また、図2の(B)に示されるように、ロック孔縦壁側部64は稜線部66にて車幅方向内方へ向けて開口している。このロック孔縦壁側部64の縦縁部82は上下方向に長手とされ、その上端部の高さは縦縁部72の上端部と同じ高さとされていると共に、縦縁部82の下端部の高さは縦縁部72の下端部と同じ高さとされている。この縦縁部82の上端部にはロック孔縦壁側部64の上側横縁部84の車幅方向外端が繋がっている。
この上側横縁部84の車幅方向内端は上記の上側横縁部74の後端に繋がっている。上側横縁部84の車幅方向内端(稜線部66側の端部)は車幅方向外端よりも距離D3だけ下方に位置しており、直線状の上側横縁部84はその車幅方向外端側から車幅方向内端側への向きが車幅方向内方(図2の(B)における矢印INとは反対方向)に対して下方(図2の(B)における矢印UPとは反対方向)へ角度θ3だけ傾斜している。
一方、この上側横縁部84に対して上下に向き合う下側横縁部86は、その車幅方向外端が縦縁部82の下端部に繋がっていると共に、下側横縁部86の車幅方向内端が上記の下側横縁部76の後端に繋がっている。これにより、ロック孔内壁側部62の開口端(ロック孔内壁側部62の後端)とロック孔縦壁側部64の開口端(ロック孔縦壁側部64の車幅方向内端)とが互いに繋がっている。
下側横縁部86の車幅方向内端(稜線部66側の端部)は車幅方向外端よりも距離D4だけ上方に位置しており、直線状の下側横縁部86はその車幅方向外端側から車幅方向内端側への向きが車幅方向内方(図2の(B)における矢印INとは反対方向)に対して上方(図2の(B)における矢印UP方向)へ角度θ4だけ傾斜している。特に、本実施の形態では、距離D3と距離D4とは等しく、角度θ3と角度θ4とが等しく設定されている。しかも、本実施の形態では、上記のように、縦縁部82の上端及び下端の高さと縦縁部72の上端及び下端の各高さが同じであるので、距離D1、D2、D3、D4はそれぞれ等しくなっている。
なお、本実施の形態では、角度θ1と角度θ2とを等しく設定し、角度θ3と角度θ4とを等しく設定して、更に、距離D1、D2、D3、D4をそれぞれ等しく設定したが、各角度θ1、θ2、θ3、θ4や距離D1、D2、D3、D4の関係が上記の関係に限定されるものではなく、縦縁部72、82は稜線部66側へ向かうにしたがい下方に変位するように傾斜し、上側横縁部74、84は稜線部66側へ向かうにしたがい上方に変位するように傾斜する構成であれば、各角度θ1、θ2、θ3、θ4や距離D1、D2、D3、D4は任意に設定して構わない。
以上のように、本実施の形態に係る車両用ドア10では、上記のように縦縁部72、82を設定したため、ロック孔50によって上下に分断された稜線部66のうち、稜線上側部分66Aは縦縁部72、82の上端部よりも下方(すなわち、ロック孔内壁側部62及びロック孔縦壁側部64の開口幅方向内方)へ延びており、縦縁部72よりも後方では縦縁部72の上端部よりも下側まで内壁16が延びていると共に、縦縁部82よりも車幅方向内側では縦縁部82の上端部よりも下側まで縦壁28が延びている。
また、上記のように縦縁部72、82を設定したため、ロック孔50によって上下に分断された稜線部66のうち、稜線下側部分66Bは縦縁部72、82の下端部よりも上方(すなわち、ロック孔内壁側部62及びロック孔縦壁側部64の開口幅方向内方)へ延びており、縦縁部72よりも後方では縦縁部72の下端部よりも上側まで内壁16が延びていると共に、縦縁部82よりも車幅方向内側では縦縁部82の下端部よりも上側まで縦壁28が延びている。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
車両用ドア10が車両の乗降口を閉止して、ロック機構54のラッチ52がストライカ58に係合したロック状態で、例えば、車幅方向外側から車両用ドア10に荷重が付与され、これにより、車両用ドア10が車両の室内側へ入り込もうとすると、ロック機構54のラッチ52がストライカ58を車幅方向内方に対して車両前方へ傾斜した向きに引っ張る。
ストライカ58は車体に固定されているため上記のようにラッチ52に引っ張られると、ラッチ52はストライカ58からの反力で車幅方向外方に対して車両前方へ傾斜した向きに引っ張られる。このようにラッチ52が引っ張られると、ラッチ52を支持するロック機構54のハウジングが引っ張られる。この引っ張り力に応じた大きさの荷重が縦壁28に付与される。
ここで、上述したロック孔50のロック孔内壁側部62は、上側横縁部74における前端側から後端側への向きが後方(図2の(A)における矢印FRとは反対方向)に対して下方(図2の(A)における矢印UPとは反対方向)へ角度θ1だけ傾斜している。これに対して、ロック孔50のロック孔縦壁側部64は、上側横縁部84における車幅方向外端側から車幅方向内端側への向きが車幅方向内方(図2の(B)における矢印INとは反対方向)に対して下方(図2の(B)における矢印UPとは反対方向)へ角度θ3だけ傾斜している。
これにより、ロック孔内壁側部62の縦縁部72よりも後方側では、内壁16がロック孔内壁側部62の縦縁部72よりも下方、すなわち、ロック孔内壁側部62の開口幅方向内側へ延びていると共に、ロック孔縦壁側部64の縦縁部82よりも後方側では、縦壁28がロック孔縦壁側部64の縦縁部82よりも下方、すなわち、ロック孔縦壁側部64の開口幅方向内側へ延び、稜線部66の稜線上側部分66Aは縦縁部72、82の上端部よりも下方へ延びている。
このため、ドアインナパネル14においてロック孔50が形成された部分では、稜線上側部分66Aの下端部近傍における剛性が高くなる。しかも、ロック孔内壁側部62及びロック孔縦壁側部64を形成することで、稜線上側部分66Aの下端部を中心として、ロック孔内壁側部62の上側横縁部74とロック孔縦壁側部64の上側横縁部84とが成す角度は180度以上になり、ロック孔50の近傍でドアインナパネル14に外力が付与されても、稜線上側部分66Aの下端部に応力が集中しにくく、稜線上側部分66Aの下端部では亀裂が生じにくい。
しかも、稜線上側部分66Aの下端部で車両前後方向に沿った外力が付与されると、内壁16ではこの外力の上側横縁部74に沿う向きに伝わる。すなわち、車両前後方向に沿った外力は内壁16に付与されて内壁16を伝わることにより、その向きが車両上方へ傾くので、荷重の車両前後方向成分が少なくなる(車両前後方向の荷重が上方に分散される)。また、稜線上側部分66Aの下端部で車幅方向に沿った外力が付与されると、縦壁28ではこの外力が上側横縁部84に沿う向きに伝わる。すなわち、車幅方向に沿った外力は縦壁28に付与されて縦壁28を伝わることにより、その向きが車両上方へ傾くので、荷重の車幅方向成分が少なくなる(車幅方向の荷重が上方に分散される)。
このように、稜線部66の稜線上側部分66Aの下端部近傍の剛性が高くなるうえ、稜線上側部分66Aの下端部における亀裂が生じにくくなり、更には、上記のようにねじ56にラッチ52が引っ張られることで、ロック孔50の周囲で縦壁28や内壁16に付与される外力の車両前後方向成分や車幅方向成分が車両上方に分散されることで、稜線上側部分66Aにおいて稜線部66が更に大きく開くような内壁16や縦壁28の変形や破壊の発生を防止又は抑制できる。
一方、上述したロック孔50のロック孔内壁側部62は、下側横縁部76における前端側から後端側への向きが後方に対して上方へ角度θ2だけ傾斜している。これに対して、ロック孔50のロック孔縦壁側部64は、下側横縁部86における車幅方向外端側から車幅方向内端側への向きが車幅方向内方に対して上方へ角度θ4だけ傾斜している。これにより、ロック孔内壁側部62の縦縁部72よりも後方側では、内壁16がロック孔内壁側部62の縦縁部72よりも上方、すなわち、ロック孔内壁側部62の開口幅方向内側へ延びていると共に、ロック孔縦壁側部64の縦縁部82よりも後方側では、縦壁28がロック孔縦壁側部64の縦縁部82よりも上方、すなわち、ロック孔縦壁側部64の開口幅方向内側へ延び、稜線部66の稜線下側部分66Bは縦縁部72、82の上端部よりも上方へ延びている。
このため、ドアインナパネル14においてロック孔50が形成された部分では、稜線下側部分66Bの上端部近傍における剛性が高くなる。しかも、ロック孔内壁側部62及びロック孔縦壁側部64を形成することで、稜線下側部分66Bの上端部を中心として、ロック孔内壁側部62の下側横縁部76とロック孔縦壁側部64の下側横縁部86とが成す角度は180度以上になり、ロック孔50の近傍でドアインナパネル14に外力が付与されても、稜線下側部分66Bの上端部に応力が集中しにくく、稜線下側部分66Bの上端部では亀裂が生じにくい。
しかも、稜線下側部分66Bの上端部で車両前後方向に沿った外力が付与されると、内壁16ではこの外力の下側横縁部76に沿う向きに伝わる。すなわち、車両前後方向に沿った外力は内壁16に付与されて内壁16を伝わることにより、その向きが車両下方へ傾くので、荷重の車両前後方向成分が少なくなる(車両前後方向の荷重が下方に分散される)。また、稜線下側部分66Bの上端部で車幅方向に沿った外力が付与されると、縦壁28ではこの外力が下側横縁部86に沿う向きに伝わる。すなわち、車幅方向に沿った外力は縦壁28に付与されて縦壁28を伝わることにより、その向きが車両下方へ傾くので、荷重の車幅方向成分が少なくなる(車幅方向の荷重が下方に分散される)。
このように、稜線部66の稜線下側部分66Bの上端部近傍の剛性が高くなるうえ、稜線下側部分66Bの上端部における亀裂が生じにくくなり、更には、上記のようにねじ56にラッチ52が引っ張られることで、ロック孔50の周囲で縦壁28や内壁16に付与される外力の車両前後方向成分や車幅方向成分が車両下方に分散されることで、稜線下側部分66Bにおいて稜線部66が更に大きく開くような内壁16や縦壁28の変形や破壊の発生を防止又は抑制できる。
このように、本車両用ドア10では、ロック孔50の近傍、特に、稜線部66における稜線上側部分66Aの下端部近傍や稜線下側部分66Bの上端部近傍における変形や破壊の発生を効果的に防止又は抑制できる。これにより、例えば、従来、ドアインナパネル14におけるロック孔50の周囲を補強するためにドアインナパネル14に取り付けられていたロックリインフォース等の補強部材を廃止できる等の効果も得ることができる。
なお、本実施の形態では、稜線上側部分66Aの下端部が縦縁部72及び縦縁部82の双方の上端部よりも下側に位置するようにロック孔内壁側部62の上側横縁部74及びロック孔縦壁側部64の上側横縁部84の双方を傾斜させ、稜線下側部分66Bの上端部が縦縁部72及び縦縁部82の双方の下端部よりも上側に位置するようにロック孔内壁側部62の下側横縁部76及びロック孔縦壁側部64の下側横縁部86の双方を傾斜させた。しかしながら、本発明がこのような構成に限定されるものではなく、稜線上側部分66Aの下端部が縦縁部72及び縦縁部82の少なくとも何れか一方の上端部よりも下側に位置するか、又は、稜線下側部分66Bの上端部が縦縁部72及び縦縁部82の少なくとも何れか一方の下端部よりも上側に位置するように上側横縁部74、84、下側横縁部76、86を傾斜させればよい。
また、本実施の形態は、車両用ドア10がその前端側で車体に連結されて、車両用ドア10の前端側において車両用ドア10が車両上下方向を軸方向とする軸周りに回動することで乗降口を開閉する構成であったが、本発明は車両の乗降口や荷室の開口を開閉するための車両用ドアパネルの移動方向等に限定されるものではない。したがって、例えば、車両の前後方向に車両用ドアパネルがスライドすることで乗降口や荷室の開口を開閉する所謂スライドドアに本発明を適用してもよい。
10 車両用ドア
12 ドアアウタパネル
14 ドアインナパネル
16 内壁
28 縦壁
50 ロック孔
54 ロック機構
58 ストライカ
62 ロック孔内壁側部
64 ロック孔縦壁側部
66 稜線部
72 縦縁部
74 上側横縁部(横縁部)
76 下側横縁部(横縁部)
82 縦縁部
84 上側横縁部(横縁部)
86 下側横縁部(横縁部)

Claims (3)

  1. ドアアウタパネルよりも車両室内側で前記ドアアウタパネルに対向した内壁と、前記内壁の外周側の稜線部にて前記ドアアウタパネル側へ屈曲された縦壁とを含めて構成されたドアインナパネルを備え、
    ラッチを有するロック機構が前記ドアインナパネルと前記ドアアウタパネルとの間に設けられると共に、車体側に設けられたストライカが相対的に通過可能なロック孔が前記稜線部を跨いで前記内壁から前記縦壁に亘って前記ドアインナパネルに形成され、
    更に、前記ロック孔において前記稜線部よりも前記内壁側の部分であるロック孔内壁側部と前記ロック孔において前記稜線部よりも前記縦壁側の部分であるロック孔縦壁側部との少なくとも一方における前記稜線部側の開口幅を狭くした車両用ドア。
  2. 前記ロック孔の内縁部における前記稜線部の向きに対向した一対の横縁部と、一方の前記横縁部の端部と他方の前記横縁部の端部とを結ぶ一対の縦縁部とを含めて構成し、前記ロック孔内壁側部及び前記ロック孔縦壁側部のうち、前記稜線部側へ向けて前記開口幅が狭くされた方で前記一対の横縁部の両方を、前記開口幅が狭くされた方の前記縦縁部側から前記稜線部側へ向けて互いに接近させた請求項1に記載の車両用ドア
  3. 前記ロック孔内壁側部及び前記ロック孔縦壁側部の両方で前記開口幅を前記稜線部側へ向けて狭くした請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア。
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