JP2011235131A - 回転清掃体及びこれを備えた電気掃除機 - Google Patents

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【課題】糸状のゴミが絡みついても多数のブラシ毛間に入り込むことを防止すると共に、絡みついた糸状のゴミを容易に除去することができる回転清掃体を提供すること。
【解決手段】周面に長手方向に沿って延びる挿入溝31B、31Dが形成された回転軸部31と、挿入溝31B、31D内に挿入保持される帯状の基材41と、この基材41に固定されて回転軸部31の径方向に突出する多数のブラシ毛42とを備えた回転清掃体30であって、多数のブラシ毛41には、先端部近傍を長手方向に沿って互いに連結する連結手段(糸材)43が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、多数のブラシ毛が固定された基材が回転軸部に保持されている回転清掃体及びこれを備えた電気掃除機に関するものである。
従来から、図7(a)示すように、長手方向に沿って形成された挿入溝2aを有する回転軸部2と、この挿入溝2a内に保持された清掃部材Sとを備えた電気掃除機の回転清掃体1が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、清掃部材Sは、図7(b)に示すように、挿入溝2aに挿入された保持部3aと、この保持部3aから回転軸部2の径方向に延びたリブ部3bとを有するブレード部材3と、挿入溝2aに挿入された基材4aと、この基材4aに植毛された多数のブラシ毛4bとを有するブラシ部材4とを備えている。
ブレード部材3の保持部3a及びリブ部3bは、共に軟質樹脂によって一体形成されており、この保持部3a及びリブ部3bは互いにほぼ直交する帯形状を呈している。
また、ブラシ部材4の基材4aは帯状に延びる軟質樹脂材によって形成され、多数のブラシ毛4bは、それぞれ基端部が基材4aに固定されている。すなわち、各ブラシ毛4bは、基端部から先端部に至るまで互いに分離している。
特開2006−26222号公報
ところで、上述の回転清掃体1では糸状のゴミが絡みついた際に、ブラシ毛4a同士の隙間にこのゴミが入り込んでしまい、回転軸部2に糸状のゴミが巻きついて容易に除去することができなかった。
また、帯状のブレード部材3では糸状のゴミが絡みついても、このゴミが回転軸部2に巻きついてしまうことはないが、清掃部材Sを全てブレード部材3で構成した場合では、フローリングなどの被清掃面の清掃を十分に行うことが困難であった。
そこで、この発明は、糸状のゴミが絡みついても多数のブラシ毛間に入り込むことを防止すると共に、絡みついた糸状のゴミを容易に除去することができる回転清掃体及びこれを備えた電気掃除機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この発明は、周面に長手方向に沿って延びる挿入溝が形成された回転軸部と、前記挿入溝内に挿入保持される帯状の基材と、この基材に固定されて前記回転軸部の径方向に突出する多数のブラシ毛と、前記多数のブラシ毛が基端部から撓むよう前記多数のブラシ毛の先端部近傍を長手方向に沿って互いに連結して前記多数のブラシ毛の基端部のしなやかさを保つ連結手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の電気掃除機によれば、糸状のゴミが絡みついても、連結手段によってブラシ毛の根元近傍にまで糸状のゴミが入り込むことを防止できる。そのため、直接回転軸部に糸状のゴミが巻きつくことを防止できる。
さらに、連結手段に糸状のゴミが引っかかり、多数のブラシ毛間に糸状のゴミが入り込まず、この糸状のゴミを容易に除去することが可能となる。
この発明に係る電気掃除機の外観を示した斜視図である。 図1に示した電気掃除機の吸込口体の外観を示した斜視図である。 図2におけるA−A断面図である。 (a)はこの発明に係る回転清掃体の外観を示した斜視図であり、(b)は図4(a)におけるB−B断面図である。 (a)はブラシ部の外観を示す斜視図であり、(b)は図5(a)における矢印C方向から見たときの側面図である。 ブラシ部の他の例の外観を示す斜視図である。 (a)は従来の回転清掃体の外観を示した斜視図であり、(b)は図7(a)におけるD−D断面図である。
以下、この発明に係る回転清掃体及びこれを備えた電気掃除機を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す電気掃除機10は、掃除機本体11と、この掃除機本体11の前端部に設けたホース接続口11aに一端が着脱可能に接続された集塵ホース12と、この集塵ホース12の他端に設けた手元操作管13に着脱自在に接続された延長管14と、この延長管14の先端部に着脱自在に接続された吸込口体20とを備えている。
また、掃除機本体11の内部には、前側に集塵室15が形成され、後側にこの集塵室15に負圧を作用させる電動送風機16が配置されている。そして、集塵室15内に集塵袋17が着脱自在に装着されている。
手元操作管13には操作部13Aが設けられており、操作部13Aには電動送風機16の強弱を設定する強、弱スイッチSa,Sb及びオフスイッチSc等とが設けられている。
吸込口体20は、図2及び図3に示すように、清掃時に被清掃面と対向する底面21A(図3参照)に吸込口22が形成された吸込室23を有する吸込口本体21と、吸込室23に回転自在に配置された回転清掃体30(図4参照)と、吸込口本体21の後部に、前後方向に延びる軸線O回りに回転可能に取り付けられた回転管24と、この回転管24に上下方向に回動可能に取り付けられた接続管25とを備えている。
なお、図2において、Vは吸込口体20の吸込口本体21の周囲に取り付けられたバンパー、Vaはこのバンパーの前端面を示している。
吸込口本体21は、回転管24を保持する本体ケース26と、この本体ケース26の上面に着脱可能に装着された蓋ケース27と、蓋ケース27に上部28Aが軸Jを介して取り付けられた前面蓋28とを備えており、この本体ケース26及び蓋ケース27によって吸込室23が形成されている。そして、本体ケース26から蓋ケース27を取り外すと、吸込室23の前面と上面とが開放されて回転清掃体30が露出する。これにより、回転清掃体30に絡みついた糸状のゴミ(以下、糸くずという)等の除去を容易に行えると共に、回転清掃体30の着脱が簡単に行えるようになっている。
前面蓋28は、下部28Bに向うにしたがって前方へ突出するように斜めに傾斜しており、下部28BはバンパーVの前端面Vaよりも前方に突出している。なお、この前面蓋28の下部28Bと被清掃面との間には所定の隙間が形成されており、この隙間から塵埃が吸引できるようになっている。
また、この前面蓋28は、吸込口体20を壁等に押し付けた際に、軸Jを中心に回動して下部28Bが吸込室23側へ引き込まれるようになっている。そして、前面蓋28が引き込まれると、下部28Bと被清掃面との間の隙間が狭くなり、この隙間から塵埃を吸引する吸引力が増加することとなる。これにより、壁際の塵埃を効率よく清掃することができる。
回転清掃体30は、図示しないモータによって回転駆動されるようになっており、吸込口体20が被清掃面上に置かれたことを検知手段(図示せず)が検知しないときには、モータの駆動が停止され、回転清掃体30の回転が停止するようになっている。
そして、この回転清掃体30は、図4(a)に示すように、周面に長手方向に沿って延びる複数の挿入溝31A〜31Dが形成された回転軸部31と、挿入溝31A、31Cに保持される一対のブレード部材33、33と、挿入溝31B、31Dに保持される一対のブラシ部材40、40とを備えている。
回転軸部31は金属によって形成されており、両端部に軸受32A、32Aが設けられている。また、挿入溝31A〜31Dは、それぞれ等間隔をおいて螺旋状に形成され、開口の幅が内部の幅よりも狭くなっている(図4(b)参照)。
ブレード部材33は、挿入溝31A(31C)内に挿入保持される帯状の基部33Aと、基材33Aから突出したリブ部33Bとを有しており、この基部33Aとリブ部33Bとは軟質樹脂によって一体に成形されている。
基部33Aは、挿入溝31A(31C)の開口の幅よりも幅広に設定されており、この開口から抜けないようになっている。
一方、リブ部33Bは、挿入溝31A(31C)の開口とほぼ同等の厚みを有しており、開口から回転軸部31の径方向に突出している。また、このリブ部33Bの先端部には長手方向に延びる複数の凸条33Cが形成されている。
ブラシ部材40は、図5(a)(b)に示すように、挿入溝31B(31D)内に挿入保持される帯状の基材41と、基材41に基端部が植毛されて固定された多数のブラシ毛42とを有している。
基材41は、挿入溝31B(31D)の開口の幅よりも幅広に設定された合成繊維で構成されてあり、開口から抜けない硬さを有している。
多数のブラシ毛42は、細い毛形状に形成された合成繊維から構成され、挿入溝31B(31D)の開口から回転軸部31の径方向に突出している。また、この多数のブラシ毛42は、先端部42A近傍が糸材43によって長手方向に沿って縫い付けられており、互いに連結されている。
これにより、糸材43が多数のブラシ毛42を連結する連結手段となり、この糸材43によってブラシ毛42の中間部が閉鎖されることとなる。
次に、上記のように構成される回転清掃体30及びこれを備えた電気掃除機10の動作について説明する。
まず、図1に示すように、掃除機本体11のホース接続口11aに集塵ホース12を接続し、この集塵ホース12に設けられた手元操作管13に延長管14を介して吸込口体20を接続する。そして手元操作管13の操作部13Aの強スイッチSaを操作すると電動送風機16が駆動される。この電動送風機16の駆動により、吸込口体20の吸込口22から空気と共に塵埃が吸引されていく。
この吸引された空気及び塵埃は、吸込口体20から延長管14、手元操作管13、集塵ホース12を順に介して掃除機本体11内の集塵室15に装着された集塵袋17へ吸引される。そして、塵埃は集塵袋17内に捕集され、空気が電動送風機16へ吸引されて図示しない排気口から大気へ排出される。
一方、吸込口体20の吸込室23内では、図示しないモータによって回転清掃体30が回転駆動され、この回転清掃体30の回転により、ブレード部材33及びブラシ部材40が被清掃面上の塵埃を掻き上げていく。この掻き上げられた塵埃は吸込室23から回転管24、接続管25を通って延長管14に吸引されていく。
そして、糸くずを吸い込んだときには回転する回転清掃体30に絡みつき、この回転清掃体30によって糸くずが捕集される。
このとき、ブラシ部材40は糸材43によって多数のブラシ毛42が互いに連結されているので、この糸材43に糸くずが引っかかり、ブラシ毛42の根元近傍にまで糸くずが入り込むことを防止できる。これにより、回転軸部31に直接糸くずが巻きつくことを確実に防止できる。
さらに、糸材43に引っかかった糸くずは、ブラシ毛42の先端部42A近傍に絡みつくので、ブラシ毛42間に入り込まず容易に除去することが可能となる。
また、この糸材43がブラシ毛42の先端部42A近傍を連結しているので、ブラシ毛42の基端部のしなやかさが失われることがない。そのため、吸込口体20を壁等に押し付けた際に吸込室23側に引き込まれた前面蓋28にブラシ部材40が接触しても、ブラシ毛42が基端部から容易に撓むことができ、回転軸部31の回転を阻害することはない。
さらに、上述の実施の形態では、連結手段が多数のブラシ毛42に長手方向に縫い付けられた糸材43であるので、この連結手段である糸材43を容易に設けることができ、製造コストの低下を図ることができる。
なお、連結手段は糸材43に限られず、例えば図6に示すように、多数のブラシ毛52に一体的に取り付けられた軟質樹脂材53であってもよい。
この他の例のブラシ部材50は、帯状の基材51に多数のブラシ毛52の基端部が固定され、このブラシ毛52の先端部52A近傍に軟質樹脂材53が取り付けられている。この軟質樹脂材53は、多数のブラシ毛52と連結溶着または一体的に形成されており、ブラシ毛52間に糸くずが入り込まないようになっている。
30 回転清掃体
31 回転軸部
31B、31D 挿入溝
41 基材
42 ブラシ毛
43 連結手段(糸材)

Claims (3)

  1. 周面に長手方向に沿って延びる挿入溝が形成された回転軸部と、
    前記挿入溝内に挿入保持される帯状の基材と、
    この基材に固定されて前記回転軸部の径方向に突出する多数のブラシ毛と、
    前記多数のブラシ毛が基端部から撓むよう前記多数のブラシ毛の先端部近傍を長手方向に沿って互いに連結して前記多数のブラシ毛の基端部のしなやかさを保つ連結手段と、を備えることを特徴とする回転清掃体。
  2. 前記連結手段は、前記多数のブラシ毛に一体的に取り付けられた軟質樹脂材であることを特徴とする請求項1に記載の回転清掃体。
  3. 請求項1または2に記載の回転清掃体を備えたことを特徴とする電気掃除機。
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