JP2011234551A - 非接触充電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で大容量の電力を大容量のキャパシタに蓄電し、このキャパシタからバッテリに通常充電して、場合によってキャパシタからの急速放電も可能な非接触充電システムを提供する。
【解決手段】高周波電流が流された一次側コイル11から送られる電力を受信可能な二次側コイル12と、二次側コイル12によって受信された電力を整流して直流に変える整流回路13と、整流回路13からの直流を蓄電する大容量のキャパシタ14と、キャパシタ14に蓄積した電荷を一定電圧で、バッテリ又はその他の負荷15に供給可能なDC/DC変換器16とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】高周波電流が流された一次側コイル11から送られる電力を受信可能な二次側コイル12と、二次側コイル12によって受信された電力を整流して直流に変える整流回路13と、整流回路13からの直流を蓄電する大容量のキャパシタ14と、キャパシタ14に蓄積した電荷を一定電圧で、バッテリ又はその他の負荷15に供給可能なDC/DC変換器16とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気自動車等の大型電気機器から携帯電話のような小型電気機器まで広範囲に利用できる非接触充電システムに関する。
電気自動車に外部から電力を非接触で充電する装置は、例えば、特許文献1に記載のように、車外に交流電源から電力を供給する給電側コイルを配置し、車上にこの給電側コイルに磁気的に結合する受電側コイルを設け、受電側コイルで受電した電力を整流し、バッテリを充電していた。また、携帯電話を非接触で充電するシステムも、例えば、特許文献2で提案されており、DC−ACコンバータを通じて、高周波電力を送電用コイルに送り、送電用コイルと完全分離された受電用コイルで受電し、整流回路及び過充電保護回路を通じて、電池に充電していた。そして、特許文献3においても、非接触でバッテリに充電する装置が提案されている。
ところが、いずれの装置においても、一次側コイルに交流電流(高周波電流)を流し、二次側コイルが受電し、受電した電流を直流に変換してバッテリ(電池)に充電することを基本的構成としているので、電気自動車のような大型のバッテリを充電するには、充電時間が長くなり、その場所に自動車が長時間拘束されるという問題がある。
また、携帯電話の場合も、基本的構成は自動車の場合と同様で、二次側コイルに誘起された電力を整流して、電池に充電している。
また、携帯電話の場合も、基本的構成は自動車の場合と同様で、二次側コイルに誘起された電力を整流して、電池に充電している。
ここで、充電電力量は流せる電流値と時間との積であるので、充電時間を短くするために、充電電流を増加することが考えられるが、電池は内部の化学物質に化学的変化を起こさせ、電力を充電するので、大電流で瞬時に電池を充電することは困難であり、電池に大電流を流すと、電池の劣化、機器の発熱等の問題がある。
一方、キャパシタ(コンデンサ)は電力の蓄積に電池のような化学変化は伴わないで、短時間で大容量の電力を出し入れでき、このことを利用して、キャパシタは、例えば、エレベータやフォークリフトの回生電力の回収用に普及している。
また、特許文献4には、このキャパシタと電池を並列に接続し、充電時にキャパシタとバッテリに同時に充電し、キャパシタからバッテリ側に一部充電させながら、放電時はキャパシタとバッテリから同時に放電する自動充電装置が提案されている。
また、特許文献4には、このキャパシタと電池を並列に接続し、充電時にキャパシタとバッテリに同時に充電し、キャパシタからバッテリ側に一部充電させながら、放電時はキャパシタとバッテリから同時に放電する自動充電装置が提案されている。
しかしながら、特許文献1〜3記載の技術においては、バッテリの充電に時間がかかるという問題がある。また、特許文献4記載の装置においては、バッテリとキャパシタが並列に接続されているので、バッテリの電圧がキャパシタの電圧より低いときのみにキャパシタからバッテリが充電され、負荷となる最小使用電圧が高くて、バッテリの定格電圧に近い場合には、キャパシタに溜まった電力が有効に使用できないという問題がある。
また、短時間大電流を必要とする負荷の場合は、コンデンサとバッテリを並列に繋ぐと、常時バッテリとコンデンサの電圧は同一となるので、バッテリに無理な急放電を強いることになり、バッテリの寿命を縮める結果ともなる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、短時間で大容量の電力を大容量のキャパシタに蓄電し、このキャパシタからバッテリに通常充電して、場合によってキャパシタから急速放電も可能な非接触充電システムを提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る非接触充電システムは、高周波電流が流された一次側コイルから送られる電力を受信可能な二次側コイルと、該二次側コイルによって受信された電力を整流して直流に変える整流回路と、該整流回路からの直流電力を蓄電する大容量のキャパシタと、該キャパシタに蓄積した電荷を一定電流以下で、バッテリ又は例えば一定電圧でその他の負荷に供給可能なDC/DC変換器とを有する。
なお、ここで、DC/DC変換器でキャパシタに蓄えられた電荷を一定電流以下にするとは、接続されたバッテリの最大充電電流以下にすることをいう。なお、DC/DC変換器として、定電流回路が含まれ、更に好ましくはチョッパー回路を設けて、キャパシタからの電流を一定電流以下に落とすのが好ましい。
また、第2の発明に係る非接触充電システムは、第1の発明に係る非接触充電システムにおいて、前記DC/DC変換器は、電圧昇圧手段を備えて、前記キャパシタの充電電圧が前記バッテリの充電電圧より低くなっても、前記キャパシタから前記バッテリに充電可能である。
第3の発明に係る非接触充電システムは、高周波電流が流された一次側コイルから送られる電力を受信可能な二次側コイルと、該二次側コイルによって受信された電力を整流して直流に変える整流回路と、該整流回路からの直流電力を蓄電する大容量のキャパシタと、該キャパシタに蓄積した電荷を一定電圧で、負荷に供給するDC/DC変換器とを有する。
第4の発明に係る非接触充電システムは、第3の発明に係る非接触充電システムにおいて、前記DC/DC変換器には充電制御回路を介してバッテリが接続され、該バッテリは該バッテリの電圧より低くなった前記キャパシタに蓄電可能である。
第5の発明である非接触充電システムは、高周波電流が流された一次側コイルから送られる電力を受信可能な二次側コイルと、該二次側コイルによって受信された電力を整流して直流に変える整流回路と、該整流回路からの直流電力を蓄電する大容量のキャパシタと、該キャパシタに蓄積した電荷を負荷に必要な一定電圧に降圧又は昇圧制御するDC/DC変換器と、該DC/DC変換器に充電回路を介して接続されるバッテリとを有する。
そして、第6の発明に係る非接触充電システムは、第1〜第5の発明に係る非接触充電システムにおいて、前記一次側コイルに供給する電力は、ソーラバッテリによって集められた電力である。この場合、ソーラバッテリに集められた電力は一旦蓄電池に充電し、高周波電源(インバータ)に供給するのが好ましい。
そして、第6の発明に係る非接触充電システムは、第1〜第5の発明に係る非接触充電システムにおいて、前記一次側コイルに供給する電力は、ソーラバッテリによって集められた電力である。この場合、ソーラバッテリに集められた電力は一旦蓄電池に充電し、高周波電源(インバータ)に供給するのが好ましい。
請求項1、2記載の非接触充電システムは、高周波電流が流された一次側コイルから送られる電力を受信可能な二次側コイルと、二次側コイルによって受信された電力を整流して直流に変える整流回路と、整流回路からの直流(電力)を蓄電する大容量のキャパシタと、キャパシタに蓄積した電荷を一定電流以下で、バッテリへ又は一定電圧でその他の負荷に供給可能なDC/DC変換器とを有しているので、一次側コイルから送られた電力を二次側コイルで受電し、この電力を整流回路で整流して大容量のキャパシタ(コンデンサ)に蓄電する。ここで、キャパシタはバッテリに比較して内部抵抗が極めて小さいので、急速蓄電が可能となり、受電した電力の殆どを短時間で蓄電する。従って、一次側コイルから大量の電力を短時間のうちに受電し、キャパシタに蓄えることができる。
そして、キャパシタに蓄電された電荷を、DC/DC変換器を介して一定電流以下にしてバッテリに充電するので、バッテリを過大電流で充電することがなく、バッテリの寿命を高める。
特に、請求項2記載の非接触充電システムにおいては、DC/DC変換器は、電圧昇圧手段を備えて、キャパシタの蓄電電圧がバッテリの充電電圧より低くなっても、キャパシタからバッテリに充電可能であるので、キャパシタに溜まった電荷を最大限利用して負荷に電力を供給できる。
請求項3、4記載の非接触充電システムは、高周波電流が流された一次側コイルから送られる電力を受信可能な二次側コイルと、二次側コイルによって受信された電力を整流して直流に変える整流回路と、整流回路からの直流を蓄電する大容量のキャパシタと、キャパシタに蓄積した電荷を一定電圧で、負荷に供給するDC/DC変換器とを有するので、短時間で一次側コイルからの電力を受電できる。そして、キャパシタに蓄えられた電力は、DC/DC変換器を介して一定電圧にして負荷に供給されるので、キャパシタに蓄えられた電力を安定して使用することができる。
特に、請求項4記載の非接触充電システムは、DC/DC変換器には充電制御回路を介してバッテリが接続されているので、キャパシタからの電力の一部を使用してバッテリを充電しておき、前記したバッテリ以外の負荷に接続されたキャパシタの電圧が低くなった場合は、充電されたバッテリからキャパシタに給電可能とし、キャパシタの不足する電力を補うようにしている。
そして、請求項5記載の非接触充電システムは、高周波電流が流された一次側コイルから送られる電力を受信可能な二次側コイルと、二次側コイルによって受信された電力を整流して直流に変える整流回路と、整流回路からの直流を蓄電する大容量のキャパシタと、キャパシタに蓄積した電荷を負荷に必要な一定電圧に制御するDC/DC変換器と、DC/DC変換器に充電回路を介して接続されるバッテリとを有するので、二次側コイルを介して大容量の電力をキャパシタに蓄電し、この蓄電した電力で負荷を駆動し、通常は蓄電した電力を使い切る前に給電を繰り返すようにするが、長時間の休止等想定外の事態でキャパシタの電圧が低下した場合はバッテリからキャパシタに給電し、システムダウンを回避している。
そして、請求項6記載の非接触充電システムにおいては、一次側コイルに供給する電力は、ソーラバッテリによって集められた電力であるので、エネルギー節約の効果がある。
そして、請求項6記載の非接触充電システムにおいては、一次側コイルに供給する電力は、ソーラバッテリによって集められた電力であるので、エネルギー節約の効果がある。
続いて、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供給する。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る非接触充電システム10は、高周波電流が流された一次側コイル11から非接触で送られる電力を受信可能な二次側コイル12と、二次側コイル12によって受信された電力を整流して直流に変える整流回路13と、整流回路13からの直流電力を蓄電する大容量のキャパシタ14と、キャパシタ14に蓄積された電荷を負荷(例えば、携帯電話のバッテリ、モータや照明器)15に対して一定の電流(又は電圧)で電力を供給するDC/DC変換器16とを有している。以下、これらについて詳しく説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る非接触充電システム10は、高周波電流が流された一次側コイル11から非接触で送られる電力を受信可能な二次側コイル12と、二次側コイル12によって受信された電力を整流して直流に変える整流回路13と、整流回路13からの直流電力を蓄電する大容量のキャパシタ14と、キャパシタ14に蓄積された電荷を負荷(例えば、携帯電話のバッテリ、モータや照明器)15に対して一定の電流(又は電圧)で電力を供給するDC/DC変換器16とを有している。以下、これらについて詳しく説明する。
一次側コイル11は、例えば、特許第4318742号に記載のように、20kHz〜100kHzの高周波電源18に接続されている。二次側コイル12は、一次側コイル11に対向して配置され、一次側コイル11で発生した高周波の磁場からの誘導を受けて二次側コイル12に高周波電圧を発生させている。なお、この一次側コイル11に近接して、コンデンサ19が直列に接続された一次側共振コイル20を設け、一次側コイル11を流れる高周波電流を共振させてもよい。この場合の一次側共振コイル20は、一次側コイル11に対して二次側コイル12が向かい合っている側に配置するのが好ましい。コンデンサ19と一次側共振コイル20のリアクタンスによって構成される共振周波数は、必ずしも高周波電源18の周波数に一致しない場合であってもよい。
二次側コイル12は、一次側コイル11と磁気的に結合し、二次側コイル12の発する誘導磁場を受けて電力を発生する。この二次側コイル12で発生した高周波電力は、整流回路13で直流(又は脈流)に変換されて大容量のキャパシタ14に蓄電される。このキャパシタ14は内部抵抗が極めて低いので、二次側コイル12によって発生した電力を短時間でキャパシタ14に蓄電することができる。なお、キャパシタ14の蓄電電圧は、負荷15が要求する電圧の2倍以上(例えば、2〜5倍)とするのが好ましく、このような電圧となるように、キャパシタ14の耐電圧が選ばれ、一次側コイル11と二次側コイル12コイルの巻数が設定されている。
また、整流回路13には、出力される電圧がキャパシタ14の耐電圧より高くなると、キャパシタ14を破損する恐れがあるので、キャパシタ14の電圧を検知し、所定の電圧を超える恐れがある場合には、整流回路13の出力を遮断する遮断回路を設けるのが好ましい。あるいは、キャパシタ14の電圧を検知して、光信号等の無線信号で高周波電源を停止してもよい。
キャパシタ14は、例えば、1F以上(例えば、100F以下又は500F以下)の容量のものを使用するのが好ましく、近年実用化されている電気二重層コンデンサなどを使用できる。なお、複数のコンデンサを直列、並列又は直並列に接続して、所定の耐電圧、容量とすることもできる。
DC/DC変換器16は、キャパシタ14の電荷を所定電圧(以下)、所定電流(以下)、若しくは所定電圧及び所定電流にして、負荷15に電力を供給するもので、流れる平均電流を検知して所定電流になるように流すチョッパー回路などを有するものであってもよいし、キャパシタ14の電荷が負荷15の要求する電圧より低くなった場合には、昇圧して負荷15にキャパシタ14の電力を供給する昇圧回路(電圧昇圧手段)又は降圧回路を含むものであってもよい。
なお、負荷15がバッテリ(例えば、鉛蓄電池)の場合は、DC/DC変換器16は、定電流を出力し、バッテリが満充電近くになると、定電圧出力で充電を行う。バッテリの充電が完了してバッテリの端子電圧が一定電圧より上がった場合は、これを検知しバッテリの充電を停止し、バッテリの電圧が一定電圧より低い場合は自動的に充電する過充電防止回路又は自動充電回路を設けている。
負荷15がモータや照明器具の場合は、負荷15に設けられた制御装置によって、負荷が必要とする場合のみ、DC/DC変換器16が作動し、他の場合及びキャパシタ14に十分な電荷がなくなった場合には、DC/DC変換器16の動作を停止するようにしておくのがよい。
一次側コイル11は複数の箇所に置いておくのが好ましく、これによって非接触充電システム10が移動する場合には、複数のステーションでキャパシタ14の充電が可能となり、安定して負荷15に電力を供給できる。そして、キャパシタ14の寿命はバッテリに比較して格段に長いので、長期の寿命を有する非接触充電システム10を提供できる。
続いて、図2に示す本発明の第2の実施の形態に係る非接触充電システム22について説明する。なお、第1の実施の形態に係る非接触充電システム10と同一の構成要素については、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。また、以下の実施の形態には、非接触充電システム10の回路内に付属して配置されている回路や手段を備えることは自由である。
この非接触充電システム22は、高周波電流が流された一次側コイル11から非接触で送られる電力を受信可能な二次側コイル12と、二次側コイル12によって受信された電力を整流して直流に変える整流回路13と、整流回路13からの直流を蓄電する大容量のキャパシタ14と、キャパシタ14に蓄積された電荷をバッテリ23に充電するDC/DC変換器16とを有し、バッテリ23の両側端子(出力端子)24、25から負荷26に電力を供給する。
即ち、第1の実施の形態に係る非接触充電システム10においては、キャパシタ14からDC/DC変換器16を介して負荷15に電力を供給していたが、第2の実施の形態に係る非接触充電システム22においては、キャパシタ14に蓄積されている電荷でバッテリ23を充電し、バッテリ23から負荷26に給電する。
この非接触充電システム22においては、キャパシタ14は急速充電が可能であるので、一次側コイル11、二次側コイル12及び整流回路13を介してキャパシタ14に短時間(例えば、1〜10秒)で大容量の電荷を蓄積し、キャパシタ14に溜まった電荷を、DC/DC変換器16で、一定電流又は一定電圧以下(即ち、バッテリ23の最大充電電圧又は電流以下)にして、時間をかけてバッテリ23の充電を行う。
従って、この非接触充電システム22においては、一次側コイル11を複数の箇所に配置し、そこを通過する非接触充電システム22のキャパシタ14に短時間で充電し、バッテリ23が充電可能である場合は、キャパシタ14の電荷をDC/DC変換器16を介して充電する。従って、この非接触充電システム22においては、バッテリ23の充電に通常であれば時間がかかり、その場所での待機の時間が長くなるが、一旦キャパシタ14に急速蓄電させているので、バッテリ23の充電のための給電時間が短くて済むという利点がある。
続いて、図3に示す本発明の第3の実施の形態に係る非接触充電システム28について説明する。この第3の実施の形態に係る非接触充電システム28は、高周波電流が流された一次側コイル11から非接触で送られる電力を受信可能な二次側コイル12と、二次側コイル12によって受信された電力を整流して直流に変える整流回路13と、整流回路13からの直流を蓄電する大容量のキャパシタ14と、キャパシタ14に蓄積された電荷を、端子30、31を介して接続される外部負荷(例えば、モータや照明器)32に対して一定の電流(又は電圧)で供給するDC/DC変換器33と、DC/DC変換器33の出力側に充電回路(充電制御回路の一例)34を介して接続された非常用のバッテリ35と、キャパシタ14の電圧が下がった場合に、バッテリ35からキャパシタ14へ補助充電する補助充電回路36とを有している。なお、充電回路34は、DC/DC変換器の出力電圧を適当に選べば、抵抗器のみでもよい。以下、これらについて詳しく説明する。
この非接触充電システム28については、第1の実施の形態に係る非接触充電システム10と同様、キャパシタ14からDC/DC変換器33を介して直接外部の負荷32に電力を供給している。この場合、一時的に負荷電力が増加したとき等、キャパシタ14の電力が不足すると、非常用のバッテリ35からキャパシタ14に電力を供給し、キャパシタ14からの電力供給を続けるようにしている。
この非接触充電システム28において、キャパシタ14の蓄電電圧Vaを60Vとし、非常用のバッテリ35の端子電圧Vb(<Va)を24Vとした場合の回路動作について、図4〜図6を用いて説明する。
この非接触充電システム28において、キャパシタ14の蓄電電圧Vaを60Vとし、非常用のバッテリ35の端子電圧Vb(<Va)を24Vとした場合の回路動作について、図4〜図6を用いて説明する。
二次側コイル12を介して60Vに急速蓄電された大容量のキャパシタ14からDC/DC変換器33を介して例えば一定電流(又は一定電圧)で負荷32に電力を供給すると、図4のaに示すようにキャパシタ14の端子電圧が徐々に下がる。このとき、同時に充電回路34を介してバッテリ35に充電される。バッテリ35の充電は1回又は複数回の一次側コイル11から二次側コイル12に送られる電力で行われる。
一方、図5に示すように、バッテリ35の電圧は最初は24Vを保持し、キャパシタ14の電圧が24Vより下がる(bで示す)と、バッテリ35からキャパシタ14側に補助給電回路36(例えば、ダイオード)を介して電流が流れ(cで示す)、キャパシタ14に蓄電すると共に、DC/DC変換器33を介して負荷32に電力を供給する。このときは、充電回路34は作動しないようになっている。なお、バッテリ35の電圧が22V(ボルト)を下回るとバッテリ35はほぼ空となるので、バッテリ35の電圧を検知して補助充電回路36の動作を止めるようにするのが好ましい。
ここで、キャパシタ14の電圧が60Vから24Vに下がることによって、キャパシタ14に蓄えられたエネルギーの大部分(約80%)が使用されたことになり、キャパシタ14の電圧が24Vより下がるとバッテリ35の援助を得て、負荷32に電力を供給できることになる。
この非接触充電システム28が一次側コイル11に近づくと、一次側コイル11から二次側コイル12に電力が送られ、整流回路13からキャパシタ14に短時間で充電される。この状態で図6のpとなる。次に、負荷32に電力を供給すると、キャパシタ14の端子電圧が下がり(図6のq)、バッテリ35の電圧より下がると、バッテリ35から給電を受ける(図6のr)。この状態で一次側コイル11からの給電を受けなければ、バッテリ35を主体して負荷32に給電する(図6のs)。
ところが、バッテリで運転中に非接触充電システム28の二次側コイル12が一次側コイル11に近づくと、一次側コイル11からの給電を受けて、キャパシタ14の端子電圧が急速に上昇し(図6のt)、所定電圧となり、その後、キャパシタ14から徐々に負荷32に向けて給電すると共に、充電回路34を介してバッテリ35も充電する(図6のu)。以下、以上の動作を繰り返して、キャパシタ14の充電が行われ、負荷32に電力が供給される。通常は、負荷容量よりも大きな容量のキャパシタを使用し(又は、給電間隔を短くして)キャパシタ電圧がバッテリ電圧より下がらないように設計する。
よって、通常はバッテリを使用することはない(図6のv)。しかし、想定外の事態(過負荷運転等)で次の充電場所に到達する前にキャパシタ電圧がバッテリ電圧以下となった場合は、バッテリで運転することになる。正常運転に戻れば、バッテリは使用分を補充して満充電の状態で待機する。バッテリは非常用とし殆ど使用しないので、殆ど劣化することがない。
続いて、図7を参照しながら、本発明の第4の実施の形態に係る非接触充電システム40について説明する。この実施の形態においては、高速道路(一般道路でもよい)41の路側帯(脇道、路肩)42に一次側コイル43(一次側コイル11と同様)を適当ピッチで埋設し、通過する自動車44が路側帯42を通過する場合に、自動車44に搭載している二次コイル12で受電し、整流回路13を介してキャパシタ14に充電し、DC/DC変換器16、33を介して負荷15(図1参照)、負荷32(図3参照)又はバッテリ23(図2参照)に電力を供給する。これによって、自動車44は路側帯42を(低速で)通過するのみで、充電が可能となる。
この場合、一次側コイル43への電力は、ソーラバッテリ(太陽電池)46で集めた電力を蓄電池47に充電し、高周波電源18に供給する。なお、蓄電池47の電荷が少なくなった場合は、高周波電源18には商用電源から供給する。
この非接触充電システム40においては、キャパシタ14に二次側コイル12から得た電力を充電するので、短時間、大容量の充電が可能となり、その後負荷となるバッテリ又はモータ等の自動車機器に電力を供給できる。なお、一次側コイル43に一次側共振コイル20を設けるのが好ましいが、二次側コイル12に二次側共振コイルを設けてもよい。
この非接触充電システム40においては、キャパシタ14に二次側コイル12から得た電力を充電するので、短時間、大容量の充電が可能となり、その後負荷となるバッテリ又はモータ等の自動車機器に電力を供給できる。なお、一次側コイル43に一次側共振コイル20を設けるのが好ましいが、二次側コイル12に二次側共振コイルを設けてもよい。
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で、回路変更を行い、更に保護回路を取付けたり省略する場合もある。
また、第3の実施の形態においては、バッテリの電圧、キャパシタの充電電圧を特定したが、本発明はこれらの電圧には限定されない。
また、本発明は、携帯電話の電源供給などに利用される他、工場内の電動台車などに最適に使用できる。
また、第3の実施の形態においては、バッテリの電圧、キャパシタの充電電圧を特定したが、本発明はこれらの電圧には限定されない。
また、本発明は、携帯電話の電源供給などに利用される他、工場内の電動台車などに最適に使用できる。
10:非接触充電システム、11:一次側コイル、12:二次側コイル、13:整流回路、14:キャパシタ、15:負荷、16:DC/DC変換器、18:高周波電源、19:コンデンサ、20:一次側共振コイル、22:非接触充電システム、23:バッテリ、24、25:端子、26:負荷、28:非接触充電システム、30、31:端子、32:外部負荷、33:DC/DC変換器、34:充電回路、35:バッテリ、36:補助充電回路、40:非接触充電システム、41:高速道路、42:路側帯、43:一次側コイル、44:自動車、46:ソーラバッテリ、47:蓄電池
Claims (6)
- 高周波電流が流された一次側コイルから送られる電力を受信可能な二次側コイルと、該二次側コイルによって受信された電力を整流して直流に変える整流回路と、該整流回路からの直流電力を蓄電する大容量のキャパシタと、該キャパシタに蓄積した電荷を一定電流以下で、バッテリ又はその他の負荷に供給可能なDC/DC変換器とを有することを特徴とする非接触充電システム。
- 請求項1記載の非接触充電システムにおいて、前記DC/DC変換器は、電圧昇圧手段を備えて、前記キャパシタの充電電圧が前記バッテリの充電電圧より低くなっても、前記キャパシタから前記バッテリに充電可能であることを特徴とする非接触充電システム。
- 高周波電流が流された一次側コイルから送られる電力を受信可能な二次側コイルと、該二次側コイルによって受信された電力を整流して直流に変える整流回路と、該整流回路からの直流電力を蓄電する大容量のキャパシタと、該キャパシタに蓄積した電荷を一定電圧で、負荷に供給するDC/DC変換器とを有することを特徴とする非接触充電システム。
- 請求項3記載の非接触充電システムにおいて、前記DC/DC変換器には充電制御回路を介してバッテリが接続され、該バッテリは該バッテリの電圧より低くなった前記キャパシタに蓄電可能であることを特徴とする非接触充電システム。
- 高周波電流が流された一次側コイルから送られる電力を受信可能な二次側コイルと、該二次側コイルによって受信された電力を整流して直流に変える整流回路と、該整流回路からの直流電力を蓄電する大容量のキャパシタと、該キャパシタに蓄積した電荷を負荷に必要な一定電圧に昇圧又は降圧制御するDC/DC変換器と、前記DC/DC変換器に充電回路を介して接続されるバッテリとを有することを特徴とする非接触充電システム。
- 請求項1〜5のいずれか1記載の非接触充電システムにおいて、前記一次側コイルに供給する電力は、ソーラバッテリによって集められた電力であることを特徴とする非接触充電システム。
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