JP2011234164A - デジタル放送受信装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャンネル切り替え処理の高速化を図る。
【解決手段】デジタル放送受信装置1は、複数の入力バッファ41〜43を有し、複数チャンネルの符号データをそれぞれ対応する入力バッファに格納するバッファ部4と、チャンネル切り替え指示に応じて、次表示チャンネルの符号データを格納している入力バッファを複数の入力バッファから選択するバッファ選択手段5と、選択された入力バッファから符号データを読み出して復号するデコーダ6と、音声と映像の同期が取れた時点での適正符号量が、チャンネルごとに対応付けられて予め記憶された符号量テーブル8と、次表示チャンネルに対応する適正符号量と、選択された入力バッファ内の符号データの格納量と、に基づいてデコーダ6による読み出し開始位置を算出してデコーダ6に指示する読み出し位置演算部7と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明はデジタル放送受信装置及びその制御方法に関する。
近年、デジタル放送がテレビ放送の主流になってきている。デジタル放送では、アナログ放送に比べてチャンネル切り替え時の処理が多く、チャンネル切り替え動作が遅くなっている。このためチャンネル切り替え処理の高速化を図る必要がある。
本発明に関連する復号同期制御装置が、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される技術は、段落0005に記載されているように、多チャネルを同時に視聴/録画を行う際に、復号装置において複数チャネルの画像、音声データを同時に復号すると共に、チャネル毎に画像と音声を同期して再生するということを目的としている。具体的には、複数のバッファを備え、それらから供給される符号を同期調整選択部が時分割処理でデコード・表示制御部に供給することにより、個々のチャネルの画像と音声の同期を保ちつつ、複数のチャネルを同時にデコードするという技術が開示されている。
また、本発明に関連するデジタル放送受信装置が、例えば特許文献2に開示されている。特許文献2に開示される技術は、段落0006、0028、0029などに記載されているように、ビットレートがチャンネル毎に異なることに着目して、チャンネルのビットレートに合ったバッファを選択することによって、バッファに符号が溜まるまでの時間の短縮を図ることを目的としている。
さらに、本発明に関連する他の技術として、特許文献3ないし5にデジタル放送の受信機などが開示されている。
特開2001−231035号公報 特開2006−081185号公報 特開2005−012310号公報 特開2008−092230号公報 特開2008−160795号公報
しかしながら、上述したいずれの技術においても、チャンネル切り替え処理の高速化としては不十分なものであった。すなわち、特許文献2では、バッファに符号を溜めるまでの処理に関しては高速化が実現されているものの、それ以降の処理である"音声と映像の同期(AV同期)を取ってデコードを行う"処理に関しては高速化がなされておらず、チャンネル切り替え処理の高速化としては不十分なものである。
また、上述のとおり特許文献1には、複数のチャンネルを同時にデコードするという技術が開示されている。しかしながら、チャンネル切り替え処理の高速化を目的として、特許文献1を適用しても、複数のチャンネルに対して個々のチャンネルの画像と音声の同期を単に取ることしかできず、AV同期を取るために必要とされる時間(PCRやPTSを検出するまでの時間や、スキップ/リピートによる同期を取るのに要する時間)を短縮することはできない。このため、チャンネル切り替え処理の高速化としては不十分なものである。
本発明の第一の態様にかかるデジタル放送受信装置は、複数の入力バッファを有し、現在表示中のチャンネルと、現在表示中のチャンネルから切替えて次に表示され得る次表示チャンネルとを含む複数チャンネルの符号データをそれぞれ対応する入力バッファに格納するバッファ部と、チャンネル切り替え指示に応じて、前記次表示チャンネルの符号データを格納している入力バッファを、前記バッファ部の入力バッファから選択するバッファ選択手段と、前記バッファ選択手段で選択された入力バッファから符号データを読み出して復号するデコーダと、チャンネルが前回表示されたときに、当該チャンネルについて音声と映像の同期が取れた時点での前記入力バッファ内の符号データの格納量である適正符号量が、チャンネルごとに対応付けられて予め記憶された符号量テーブルと、前記バッファ選択手段で次表示チャンネルに対応付する入力バッファが選択された場合に、前記デコーダによる符号データが読み出しを開始するに先立って、前記符号量テーブルを参照して前記次表示チャンネルに対応する適正符号量を取得すると共に、前記バッファ選択手段で選択された入力バッファ内の符号データの格納量を確認し、当該確認した格納量から当該取得した適正符号量を引いて、前記デコーダによる読み出し開始位置を算出して、当該算出した読み出し開始位置を前記デコーダに指示する読み出し位置演算部とを備えるものである。
このように、複数の入力バッファには各チャンネルの符号データを予め格納しておくと共に、チャンネルが前回表示されたときにAV同期が取れて安定した時点での入力バッファの格納量である適正符号量をチャンネルと対応付けて記憶しておき、チャンネル切り替え時には、適正符号量に基づく入力バッファの読み出し開始位置をデコーダに指示して復号を行うことで、AV同期を取るための処理を省略してすぐに復号を開始することができるため、チャンネル切り替え処理の高速化を図ることができる。
本発明の第二の態様にかかるデジタル放送受信装置の制御方法は、複数の入力バッファに、複数チャンネルの符号データをそれぞれ対応する入力バッファに格納しておき、チャンネル切り替え時に、切替えて次に表示する次表示チャンネルの符号データを格納している入力バッファを選択して利用するデジタル放送受信装置の制御方法であって、チャンネル切り替え指示に応じて、前記次表示チャンネルの符号データを格納している入力バッファを前記複数の入力バッファから選択するステップと、音声と映像の同期が取れた時点での適正符号量が、チャンネルごとに対応付けられて予め記憶された符号量テーブルを参照して、前記次表示チャンネルに対応する適正符号量を取得し、当該取得した適正符号量と、前記選択した入力バッファ内の符号データの格納量と、に基づいて読み出し開始位置を算出するステップと、前記選択した入力バッファについて、前記算出した読み出し開始位置から符号データを読み出して復号するステップと、を有するものである。
このように、複数の入力バッファに各チャンネルの符号データを予め格納しておくと共に適正符号量を記憶しておき、チャンネル切り替え時には、適正符号量に基づく入力バッファの読み出し開始位置から復号を行うことで、AV同期を取るための処理を省略してすぐに復号を開始することができるため、チャンネル切り替え処理の高速化を図ることができる。
本発明によれば、デジタル放送受信時のチャンネル切り替え処理を高速に行うことが可能なデジタル放送受信装置及びその制御方法を提供することができる。
実施の形態1にかかるデジタル放送受信装置のブロック構成図である。 実施の形態1にかかる符号量テーブルを例示する図である。 実施の形態1にかかるデジタル放送受信装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかるデジタル放送受信装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかるデジタル放送受信装置の動作を示すフローチャートである。 本発明による効果を説明するための図である。
実施の形態1.
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態1にかかるデジタル放送受信装置のブロック構成図である。デジタル放送受信装置1は、例えばSTB(セットトップボックス)などの装置や、デジタルテレビなどのデジタル放送を受信、再生する装置に適用され、チャンネル切り替えに関するものである。
図1に示すように、デジタル放送受信装置1は、ストリーム入力部2と、デマルチプレクサ3と、バッファ部4と、バッファ選択手段5と、デコーダ6と、読み出し位置演算部7と、符号量テーブル8と、符号量テーブル更新手段9と、を備えている。なお、バッファ部4より後段にある構成要素(バッファ部4、バッファ選択手段5、デコーダ6、読み出し位置演算部7、符号量テーブル8、符号量テーブル更新手段9)については、音声と映像とでいずれも同様の構成を有している。このため、以下では、音声についての構成を中心に説明し、映像の構成については、その図示を省略する。
ストリーム入力部2は、外部から入力される信号を受けて、デジタル符号化されたストリームデータを、デマルチプレクサ3に入力する。デマルチプレクサ3は、入力されたストリームデータを、音声ストリームと映像ストリームに分離する。音声ストリームの符号データは音声用のバッファ部4に出力される。なお、映像ストリームの符号データは図示しない映像用のバッファ部に出力される。
バッファ部4は、複数の入力バッファ(第1入力バッファ41、第2入力バッファ42、第3入力バッファ43)を備えている。バッファ部4に入力される音声ストリームの符号データが、各入力バッファに格納される。ここでは、3つの入力バッファのうちでいずれか一の入力バッファが、ユーザーが現在視聴中のチャンネルに対応付けられている。また、その他の二つの入力バッファについては、現在視聴中のチャンネルに対して昇順のチャンネルと、現在視聴中のチャンネルに対して降順のチャンネルとにそれぞれ対応付けられている。これにより、順方向に隣接する3つのチャンネルの符号データが、入力バッファにそれぞれ格納される。
なお、各入力バッファに対応付けられるチャンネルは、ユーザーが現在視聴中のチャンネルと、現在視聴中のチャンネルから切替えて次に表示され得るチャンネルとが少なくとも対応付けられていればよい。
具体的には、ユーザーが現在視聴中のチャンネルに対して昇順又は降順のチャンネルであれば切替えて次に表示される可能性が高いチャンネルであるため、そのようなチャンネルを入力バッファに対応付けるものとしてもよい。また、例えば、ユーザーがチャンネル切替えを操作するリモコンのチャンネルボタンの構成や、ユーザーによるチャンネル切り替えの傾向などに基づいて、切替えて次に表示される可能性が高いチャンネルを予め求めておき、そのようなチャンネルを入力バッファに対応付けるものとしてもよい。
なお、バッファ部4は、2つの入力バッファを備えるものとしてもよいし、4以上の入力バッファを備えるものとしてもよい。入力バッファが例えば2つである場合には、ユーザーが現在視聴中のチャンネルと、切替えて次に表示され得るチャンネルとが、各入力バッファにそれぞれ対応付けられている。
バッファ選択手段5は、ユーザーがチャンネル切り替えを行った場合に、そのチャンネル切り替え操作に応じて、バッファ部4の入力バッファのうちで、切替えて次に表示するチャンネル(以下、次表示チャンネルと称する場合がある。)の符号データを格納している入力バッファを選択し、選択した入力バッファとデコーダ6を接続する。なお、ユーザーがチャンネル切り替え操作を行った場合には、その切り替え操作で指示されたチャンネルが、次表示チャンネルとしてバッファ選択手段5に指示される。
また、バッファ選択手段5は、次表示チャンネルと、次表示チャンネルに対応付する入力バッファの符号データの格納量と、を含む情報を、読み出し位置演算部7と、符号量テーブル更新手段8に出力する。
デコーダ6は、バッファ部4の入力バッファに格納されている符号データを読み出し、読み出した符号データを復号して出力する。音声用のデコーダ6からは、Audio信号(復号信号)がスピーカ部(不図示)に出力され、スピーカ部(不図示)により音声が再生される。なお、図示しない映像用のデコーダ6からは、Video信号(復号信号)が表示装置(不図示)に出力され、表示装置(不図示)により画面が表示される。
また、デコーダ6は、入力バッファから符号データの読み出しを開始した後、読み出した符号データからPCRなどの時刻参照情報を抽出すると共に、デジタル放送受信装置1内部で生成される基準情報を取得し、時刻参照情報と基準情報とが一致した場合に、音声と映像の同期が取れたものと判定する。デコーダ6は、後述するように、符号量テーブル更新手段9からの問い合わせに対して、AV同期が取れた旨、又は、AV同期が取れていない旨を応答する。
読み出し位置演算部7は、バッファ選択手段5により次表示チャンネルに対応付する入力バッファが選択された場合に、選択された入力バッファからデコーダ6が符号データを読み出す際の読み出し開始位置を算出し、算出した読み出し開始位置をデコーダ6に指示する。
具体的には、読み出し位置演算部7は、バッファ選択手段5により次表示チャンネルに対応付する入力バッファが選択された場合、デコーダ6が符号データの読み出しを開始するに先立って、符号量テーブル8を参照して、次表示チャンネルに対応する適正符号量を取得すると共に、次表示チャンネルに対応する入力バッファに格納されている符号データの格納量を確認し、確認した格納量から取得した適正符号量を引いて、デコーダ6による読み出し開始位置を算出する。なお、適正符号量については後述する。
ここで、入力バッファに格納されている符号データの格納量は、その入力バッファに次に入ってくる符号データを書き込む領域のアドレスを示すWritePointerを用いて求めることができ、WritePointerの値から、適正符号量の値を引くことで、デコーダ6による読み出し開始位置(開始アドレス)を算出することができる。
符号量テーブル8には、チャンネルと、そのチャンネルの適正符号量とが対応付けて記憶されている。ここで、適正符号量とは、その対応するチャンネルがバッファ選択手段5により前回選択されたときに、そのチャンネルについてAV同期が取れた時点での入力バッファ内の符号データの格納量を意味する。例えば2CHの適正符号量とは、2CHに対応する入力バッファがバッファ選択手段5により前回選択されたときに、2CHについてAV同期が取れた時点で入力バッファに格納されていた符号データ量である。
なお、AV同期が取れた時点での符号データ量はチャンネルごとに異なるため、適正符号量は、チャンネルごとに設定される。また、同一のチャンネルであっても、番組が変わった場合には適正符号量も変化するため、後述するように、符号量テーブル8に設定された適正符号量は、符号量テーブル更新手段9により更新される。
図4は、符号量テーブル8の一例を示す図である。図4に示すように、符号量テーブル8には、チャンネルと、入力バッファに格納される音声ストリームについての適正符号量と、映像ストリームについての適正符号量と、が対応付けて記憶されている。例えば6CHでは、音声ストリームの適正符号量は350Byteとなり、映像ストリームの適正符号量は1300Byteであることを示している。
符号量テーブル更新手段9は、デコーダ6が入力バッファから符号データの読み出しを開始した後、AV同期が取れたか否かをデコーダ6に定期的に問い合わせる。符号量テーブル更新手段9は、デコーダ6からAV同期が取れた旨の応答を受けた場合には、符号量テーブル8に記憶されている適正符号量を取得すると共に、入力バッファに格納されている符号データの格納量をバッファ選択手段5の出力により確認し、適正符号量と符号データの格納量とが異なる場合には、符号量テーブル8に記憶されている適正符号量を更新する。
次に、図2及び図3を参照して、チャンネル切り替え時における、デジタル放送受信装置1の処理について説明する。図2及び図3はデジタル放送受信装置の動作を示すフローチャートである。
まず、バッファ選択手段5は、ユーザーによるチャンネル切り替え操作に応じて、バッファ部4の入力バッファのうちで、次表示チャンネルの符号データを溜めている入力バッファがあるか否かを確認する(S101)。該当する入力バッファがある場合には、バッファ選択手段5は、次表示チャンネルの符号データを溜めている入力バッファをデコーダ6に接続して、デコーダ6が使用する入力バッファを切り替える(S102)。なお、該当する入力バッファがない場合には、次表示チャンネルの符号データを新たに入力バッファに入力する処理を行った上でデコードを行うものとし、この場合の処理(S201〜S205)については後述する。
バッファ選択手段5は、デコーダ6につながっていない入力バッファのうちで次表示チャンネルと隣接していないチャンネルの符号データを入力している入力バッファについて、その入力バッファに格納されている符号データをクリアして、次表示チャンネルと隣接するチャンネルの符号データを新たに入力させる(S103)。なお、デコーダ6との接続が切り離された入力バッファには、チャンネル切り替え前と同じチャンネルの符号データが入力され続けるものとし、バッファ部4の入力バッファには、表示中のチャンネルの符号データと、その前後のチャンネルの符号データとが、常に溜められる。
読み出し位置演算部7は、次表示チャンネルの適正符号量が符号量テーブル8に記憶されているか否かを確認する(S104)。該当する適正符号量が記憶されている場合には、読み出し位置演算部7は、符号量テーブル8から次表示チャンネルの適正符号量を取得し、その取得した適正符号量から、デコーダ6が入力バッファを読み出す開始位置を算出する。デコーダ6は、算出された読み出し開始位置から、デコードを開始する(S105)。なお、該当する適正符号量が記憶されていない場合には、デコーダ6は、PCRやPTSが入力されるのを待ち、スキップ/リピート処理を行ってAV同期を取る(S108)。
デコーダ6は入力バッファから読み出した符号データの復号を行い、Audio信号又はVideo信号を出力する(S106)。符号量テーブル更新手段9は、音声と映像が出力された後には、入力バッファに格納されている符号データの格納量を定期的に確認し、符号量テーブル8に記憶された適正符号量に比較して変化している場合には、符号量テーブル8の適正符号量を更新する(S107)。
S101でのバッファ部4の確認の結果、次表示チャンネルの符号データを溜めている入力バッファがない場合には、バッファ選択手段5は、デコーダ6が使用している入力バッファに格納されている符号データをクリアし、次表示チャンネルの符号データを、クリアした入力バッファに新たに入力する(S201)。
バッファ選択手段5は、デコーダ6につながっていない入力バッファについても、その入力バッファに格納されている符号データをクリアして、次表示チャンネルと隣接するチャンネルの符号データを新たに入力する(S202)。
読み出し位置演算部7は、次表示チャンネルの適正符号量が符号量テーブル8に記憶されているか否かを確認する(S203)。該当する適正符号量が記憶されている場合には、読み出し位置演算部7はデコーダ6に対して適正符号量を指示し、デコーダ6は、入力バッファに適正符号量の符号データが溜まるのを待つ(S204)。該当する適正符号量が記憶されていない場合には、デコーダ6は、PCRやPTSが入力されるのを待ち、スキップ/リピート処理を行ってAV同期を取る(S205)。
次に、図2に例示したデジタル放送受信装置の動作について具体例を用いて説明する。なお、以下の具体例では、ユーザーが5CHを視聴中に6CHにチャンネル切り替えを行う場合を例に説明し、5CHに対応する第1入力バッファ41が、5CHの表示に利用されているものとして説明する。また、5CHの表示中に、デコーダ6が使用していない他の入力バッファに対して、5CH以外の他のチャンネルの符号データの入力が行われているものとする(例えば、第2入力バッファ42には6CHの符号データが入力され、第3入力バッファ43には4CHの符号データが入力されている)。
5CHから6CHへの順方向のチャンネル切り替え操作がユーザーにより行われた場合、バッファ選択手段5は、次に表示する6CHの符号データを溜めている第2入力バッファ42を、デコーダ6に接続する。なお、デコーダ6から切り離された第1入力バッファ41には、5CHの符号データが入力され続ける。
バッファ選択手段5は、6CHと隣接しない4CHの符号データを入力している第3入力バッファ43に格納されている符号データをクリアして、6CHの次のチャンネルである7CHの符号データを新たに入力する。
なお、5CHから4CHへの逆方向のチャンネル切り替え操作がユーザーにより行われた場合には、バッファ選択手段5は、4CHと隣接しない6CHの符号データを入力している第2入力バッファ42に格納されている符号データをクリアして、4CHの前のチャンネルである3CHの符号データを新たに入力する。
読み出し位置演算部7は、符号量テーブル8を参照して6CHの適正符号量を取得し(Audioの場合は350Byte、Videoの場合は1300Byte)、第2入力バッファ42のWritePointerから適正符号量を引いて読み出し開始位置を算出して、読み出し開始位置をデコーダ6に対して指示する。
例えば、6CHのAudioストリームを格納している第2入力バッファ42について、WritePointerの値が"0xA1005000"であり、適正符号量の値が"0x15E(10進数表示での350を、0x15Eとして16進数表示した値)"であった場合、WritePointerの値から適正符号量の値を引いた値"0xA1004EA2(=0xA1005000−0x15E)"を、読み出し開始位置(開始アドレスの値)として算出する。
デコーダ6は、指示されたアドレスから第2入力バッファ42に格納されている符号データを読み出して、読み出した符号データの復号を開始する。そして、デコーダ6により復号されたAudio信号又はVideo信号が出力されることで、6CHが表示される。
符号量テーブル更新手段9は、6CHの音声と映像の出力後、定期的に第2入力バッファ42内の符号データの格納量を確認し、符号量テーブル8に記憶された適正符号量に比較して変化している場合は、符号量テーブル8の適正符号量を更新する。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2にかかるデジタル放送受信装置及びその制御方法について説明する。上述した実施の形態1にかかるデジタル放送受信装置1では、バッファ部4は3つの入力バッファ(第1入力バッファ41、第2入力バッファ42、第3入力バッファ43)を備えており、順方向に隣接する3つのチャンネルの符号データを各入力バッファにそれぞれ格納するものとして説明した。本実施の形態2にかかるデジタル放送受信装置では、バッファ部4は、チャンネルの個数と同じ個数の入力バッファを備え、全てのチャンネルの符号データを、対応する入力バッファにそれぞれ常に格納するように変更する。なお、以下では、実施の形態1との違いを中心に説明し、実施の形態1と同一の構成、及び処理については、その説明を省略する。
図5は、本実施の形態にかかるデジタル放送受信装置の動作を示すフローチャートである。図5に示す処理のうち、S301は、図2で示したS102での処理に相当し、S302〜S305は、図2で示したS104〜S108での処理にそれぞれ相当する。本実施の形態2にかかるデジタル放送受信装置では、全てのチャンネルの符号データを予め溜めておくことができるため、図2及び図3で示した処理のうち、符号データを溜めている入力バッファがない場合の処理(S101、S201〜S205)と、別のチャンネルの符号データを入力バッファに新たに溜める処理(S103)が不要となる。このため、どのチャンネルに切り換える場合でも、より高速にチャンネル切り替えを行うことが可能となる。
次に、図6を参照して本発明による効果について説明する。図6は、従来のデジタル放送受信装置の動作を示すフローチャートである。図6に示すように、従来のデジタル放送受信装置では、まず、チャンネル切り替え操作を受けて、次に表示させるチャンネルの符号データが入力バッファに供給される(S401)。そして、AV同期を取るための通常の処理として、供給される符号データからAV同期を取るために必要な情報(PCR、PTS)を検出し(S402)、その後、スキップ/リピート処理を行ってAV同期を取る(S403)。そして、AV同期が取れた後に、音声や映像を出力する(S404)。従って、従来のデジタル放送受信装置では、チャンネル切り替え処理の際に、PCRやPTSを検出するまでの時間と、スキップ/リピートによる同期を取るための処理を完了するまでの時間と、が必要となり、音声や映像の出力が遅れることになる。
本発明では、AV同期が取れた時点では入力バッファに溜まっている符号データの格納量が安定していることに着目して、複数の入力バッファを用いて各チャンネルの符号データを予め格納しておくと共に、AV同期が取れた時点での符号データ量(適正符号量)をチャンネルと対応付けて符号量テーブル8に記憶しておき、チャンネル切り替え時には、次表示チャンネルの符号データが格納されている入力バッファについて、適正符号量に基いて算出する読み出し開始位置から符号データの読み出しを開始することで、PCRやPTSの検出や、スキップ/リピートによるAV同期を取るための処理を省略して、即座に、音声や映像を出力することができる。
なお、次表示チャンネルについてその放送番組が変わった場合には、同じチャンネルであっても適正符号量が変化するために、上述した読み出し開始位置から復号を開始して音声や映像を出力した時には、実際にはAV同期が取れていないこともある。しかし、そのようにしてAV同期が取れていないことは放送している番組が変わるタイミングなどで発生するため、通常の再生時にも起こる現象である。通常の再生中には継続してAV同期を取る処理を行っているため、放送番組の変更時においても、AV同期が取れるように補正が行われる。また、出力開始時にAV同期が取れていない場合においても、通常の再生中と同様にして、AV同期が取れるように補正が行われる。
以上説明したように、本発明にかかるデジタル放送受信装置及びその制御方法によれば、各チャンネルの符号データを複数の入力バッファに予め格納しておくと共に、チャンネルが前回選択された時にAV同期がとれて安定した時点での符号データ量が、チャンネルごとの適正符号量として符号量テーブル8に記憶されている。そして、チャンネル切り替え時には、読み出し位置演算部7が、適正符号量に基づいて入力バッファの読み出し開始位置を算出して、デコーダ6に対して入力バッファからの読み出し開始位置を指示する。これにより、AV同期を取るための処理を省略して復号をすぐに開始することができるため、チャンネル切り替え処理の高速化を図ることができる。
なお、符号データのデコード経路を単純に増やすことによってもチャンネル切り替え処理の高速化を図ることは可能であるが、この場合には、システムの肥大化やコストの増加を招くことになる。本発明では、デコーダ6の個数を増やすことなくチャンネル切り替え処理の高速化を図ることができるために、システムの肥大化を招かずに済み、コストを削減できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 デジタル放送受信装置、
2 ストリーム入力部、
3 デマルチプレクサ、
4 バッファ部、
41 第1入力バッファ、
42 第2入力バッファ、
43 第3入力バッファ、
5 バッファ選択手段、
6 デコーダ、
7 読み出し位置演算部、
8 符号量テーブル

Claims (6)

  1. 複数の入力バッファを有し、現在表示中のチャンネルと、現在表示中のチャンネルから切替えて次に表示され得る次表示チャンネルとを含む複数チャンネルの符号データをそれぞれ対応する入力バッファに格納するバッファ部と、
    チャンネル切り替え指示に応じて、前記次表示チャンネルの符号データを格納している入力バッファを、前記バッファ部の入力バッファから選択するバッファ選択手段と、
    前記バッファ選択手段で選択された入力バッファから符号データを読み出して復号するデコーダと、
    チャンネルが前回表示されたときに、当該チャンネルについて音声と映像の同期が取れた時点での前記入力バッファ内の符号データの格納量である適正符号量が、チャンネルごとに対応付けられて予め記憶された符号量テーブルと、
    前記バッファ選択手段で次表示チャンネルに対応付する入力バッファが選択された場合に、前記デコーダによる符号データが読み出しを開始するに先立って、前記符号量テーブルを参照して前記次表示チャンネルに対応する適正符号量を取得すると共に、前記バッファ選択手段で選択された入力バッファ内の符号データの格納量を確認し、当該確認した格納量から当該取得した適正符号量を引いて、前記デコーダによる読み出し開始位置を算出して、当該算出した読み出し開始位置を前記デコーダに指示する読み出し位置演算部と
    を備えるデジタル放送受信装置。
  2. 前記符号量テーブルに記憶されている適正符号量を更新する符号量テーブル更新手段を更に備え、
    前記デコーダは、前記バッファ選択手段で選択された入力バッファから符号データの読み出しを開始した後、当該読み出した符号データから音声と映像の同期が取れたか否かを判定し、
    符号量テーブル更新手段は、前記デコーダにより音声と映像の同期が取れたものと判定された場合に、当該同期が取れた時点において前記入力バッファに格納されている符号データの格納量と、前記符号量テーブルに記憶されている適正符号量と、が異なる場合には、前記符号量テーブルに記憶されている適正符号量を更新する
    ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信装置。
  3. 前記バッファ部は、少なくとも3つの入力バッファを有し、現在表示中のチャンネルと、当該現在表示中のチャンネルに対して昇順及び降順の2つのチャンネルを含む順方向に隣接する3つのチャンネルの符号データをそれぞれ対応する入力バッファに格納し、
    前記バッファ選択手段は、
    前記次表示チャンネルの符号データを格納している入力バッファを前記バッファ部の入力バッファから選択すると共に、選択されなかった入力バッファのうちで前記次表示チャンネルと隣接していないチャンネルの符号データが入力されている入力バッファに格納されている符号データをクリアして、前記次表示チャンネルと隣接するチャンネルの符号データを新たに入力させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のデジタル放送受信装置。
  4. 前記バッファ部は、前記チャンネルの個数と同じ個数の入力バッファを有し、全てのチャンネルの符号データをそれぞれ対応する入力バッファに格納する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のデジタル放送受信装置。
  5. 外部から入力される信号を受けて、デジタル符号化されたストリームデータを入力するストリーム入力部と、
    前記ストリーム入力部から入力されるストリームデータを、音声ストリームと映像ストリームとに分離して前記バッファ部に出力するデマルチプレクサとを更に備える
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載のデジタル放送受信装置。
  6. 複数の入力バッファを有し、現在表示中のチャンネルと、現在表示中のチャンネルから切替えて次に表示され得る次表示チャンネルとを含む複数チャンネルの符号データをそれぞれ対応する入力バッファに格納しておき、チャンネル切り替え時に、切替えて次に表示する次表示チャンネルの符号データを格納している入力バッファを選択して利用するデジタル放送受信装置の制御方法であって、
    チャンネル切り替え指示に応じて、前記次表示チャンネルの符号データを格納している入力バッファを前記複数の入力バッファから選択するステップと、
    チャンネルが前回表示されたときに、当該チャンネルについて音声と映像の同期が取れた時点での前記入力バッファ内の符号データの格納量である適正符号量が、チャンネルごとに対応付けられて符号量テーブルに予め記憶されており、前記次表示チャンネルに対応する入力バッファが選択された場合に、前記符号量テーブルを参照して前記次表示チャンネルに対応する適正符号量を取得すると共に、前記選択された入力バッファ内の符号データの格納量を確認し、当該確認した格納量から当該取得した適正符号量を引いて、前記デコーダによる読み出し開始位置を算出するステップと、
    前記選択した入力バッファについて、前記算出した読み出し開始位置から符号データを読み出して復号するステップと
    を有するデジタル放送受信装置の制御方法。
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