JP2011232461A - ストロボ装置、撮像装置、カメラシステム、到達距離導出方法および到達距離導出プログラム - Google Patents

ストロボ装置、撮像装置、カメラシステム、到達距離導出方法および到達距離導出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 ストロボ光の色温度が設定可能なストロボ装置では色温度により到達距離が変化し、到達距離範囲外での光量不足などによる失敗撮影が発生する。
【解決手段】 画像を撮影する撮像手段と色温度が可変なストロボ光を発光する発光手段を含むカメラシステムであって、前記発光手段の発する光の色温度を設定する色温度設定手段と、前記撮像手段の撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、前記設定した撮影条件と前記設定した色温度に基づいて、前記発光手段からのストロボ光の到達距離を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された前記到達距離の結果を表示する表示手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は色温度が可変な光源を有するストロボ装置のストロボ光の到達距離の導出に関する。
閃光管を光源とするストロボ装置ではガイドナンバーがメインコンデンサーエネルギーにより決定していた。そのため、カメラの撮影情報である感度(ゲイン)、レンズの絞りによって適正露出になるストロボ光の到達距離が容易に演算及び表示が出来た。従って、ストロボ撮影前に到達距離をユーザに知らしめることができるため、撮影画像に露出不足が発生することを低減することが出来た。
特許文献1では、スピードライト撮影可能なカメラにおいて、被写体距離、フィルム感度、絞りの状況に応じてスピードライトに必要なガイドナンバーや被写体距離を表示する技術が開示されている。
実開平06−021030号公報
近年、閃光管以外の例えば3原色LED(以下R、G、B LEDと呼ぶ)などを光源とするストロボ装置が知られている。この種のストロボ装置では、赤(R)、緑(G)、青(B)それぞれのLEDの発光量を変化させることで発光の色温度を変えることが可能となる。
しかしながら、R、G、B LEDのような色温度が可変な光源を有するストロボ装置では、投光する色温度によってもガイドナンバーが変化し、到達距離が変化する。つまり、従来の閃光管のように色温度を考慮しない到達距離の演算では、正確な到達距離が演算出来ない。したがって、撮影画像に露出不足が生じる恐れがある。
上記課題を解決するために本発明に係るストロボ装置は、発する光の色温度が設定可能な発光手段と、前記発光手段の色温度を設定する設定手段と、前記撮像装置から撮影条件に関する撮影情報を受信する受信手段と、前記受信した撮得情報と前記設定した色温度に基づいて、前記発光手段からのストロボ光の到達距離を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された前記到達距離の結果を出力する出力手段とを有することを特徴とする。
色温度の設定により変化する到達距離を撮影前にユーザに知らせることで撮影画像に露出不足が発生することを低減出来る。
本発明の各実施の形態に係るカメラシステムを示す構成図である。 本発明の各実施の形態に係るR、G、B LEDよりなる光源及び反射傘の一例を示す図である。 本発明の各実施の形態に係るR、G、B LEDの回路ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るホワイトバランス設定を説明するフローチャートである。 本発明の各実施の形態に係るホワイトバランス表示を示す図である。 本発明の各実施の形態に係るストロボ装置の到達距離演算を行うフローチャートである。 本発明の各実施の形態に係る色温度とR、G、B LEDの各々の定電流の相対強度をグラフで示す図である。 本発明の各実施の形態に係る色温度とR、G、B LEDの各々の定電流の相対強度を数値で示す図である。 本発明の各実施の形態に係る色温度とR、G、B LEDの各々の定電流の相対強度、輝度比および距離の補正値との関係を示す図である。 本発明の各実施の形態に係るストロボ装置におけるのホワイトバランス表示を示す図である。 本発明の各実施の形態に係るカメラシステムの一連の撮影動作のフローチャートである。 本発明の各実施の形態に係るストロボ光の到達距離の変動ファクターを示す図である。 本発明の各実施の形態に係るストロボ装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の各実施の形態に係るストロボ光の到達距離の導出を示すフローチャートである。 キセノン管およびR、G、B LEDなどの光源の発光タイミングの一例を示す図である。 本発明の各実施例に係る到達距離とGNo.補正量の関係を示す図である。 本発明の各実施例に係るストロボ装置における到達距離表示の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るストロボ装置の色温度の設定および距離の補正値の演算を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る表示の一例を示す図である。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態では、本発明の一実施例としてデジタルカメラ、レンズユニット、デジタルカメラに接続可能なストロボ装置から成るカメラシステムを図面を参照して説明する。本実施の形態では、ストロボ装置の投光する色温度をカメラ側で設定し、シャッターボタンの半押し状態すなわち撮影準備動作中にて投光する色温度を加味した適正露出となる到達距離導出を逐次行う。また、到達距離導出結果をストロボ装置の表示部に表示する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係わるカメラシステム(デジタルカメラ、レンズユニット、ストロボ装置から成る)の構成を示す図である。100はカメラ本体を、200はレンズユニットを、300はR、G、B LED等の発する光の色温度が可変で設定可能な光源を有し、カメラ100と接続可能なストロボ装置をそれぞれ示している。図1に示すカメラシステムを用いてストロボ撮影が可能となる。
まず、画像を撮影する撮像装置であるカメラ本体100内の構成について説明する。101はカメラ100の各部を制御するマイクロコンピュータCCPU(以下、カメラマイコン)である。後述するレンズマイコン201やストロボマイコン310等各部と情報の通信が可能である。また、カメラマイコン101は、各種情報の処理や演算、各部への動作命令等を行いカメラシステム全体の制御を行っている。例えば、図示していないROM等の記憶装置に格納され、後述する図11に示すフローを実現させる制御プログラム等に基づいて撮像動作などカメラシステム全体の制御を実行する。
102は赤外カットフィルタやローパスフィルタ等を含むCCD,CMOS等の撮像素子であり、後述のレンズ群202によって撮影時に被写体の像が結像される。103はシャッターで非撮影時には撮像素子102を遮光し、撮影時には開いて撮像素子102へ光線を導く。104はハーフミラーであり、非撮影時にレンズ群202より入射する光の一部を反射し105のピント板に結像させる。
106は測光回路でこの回路内の測光センサーは被写体の撮影範囲を複数の領域に分割しそれぞれの領域で測光を行う。また、測光回路106は分割したそれぞれの領域において、輝度や色成分の測定を行い、結果を出力する。後述するAWBの設定や撮影条件設定等に用いる。107は焦点検出回路で回路内の測距センサーは複数点を測距ポイントとして持ち、測光センサーの分割された部分に対応した位置に測距ポイントが含まれているよう構成されている。測光回路106内の測光センサーは後述する114のペンタプリズムを介してピント板105に結像された被写体像を見込んでいる。
108は撮像素子102からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器で、109は撮像素子102からの出力信号とA/D変換器108の変換タイミングを同期させるためのタイミングジェネレータ(TG)である。110はA/D変換器108でディジタル信号に変換された画像データをパラメータにしたがって画像処理を行うディジタル信号処理回路である。なお、処理画像の記憶のためのメモリ等の記憶部は省略する。
SCはカメラ100とレンズユニット200及びストロボ装置300とのインタフェースの信号ラインである。この信号ラインにより、カメラマイコン101より通信クロックを発生させ後述するストロボマイコン310間で通信を可能にし、ストロボマイコン310はカメラマイコン101より撮影情報等の情報を取得可能となる。更にカメラマイコン101はSCを介してストロボ装置300への発光開始信号を与えている。また同様にSCは後述するレンズマイコン201とのインタフェースの信号ラインであり、レンズマイコン201からカメラマイコン101にデータを送信する端子を有し、カメラマイコン101とレンズマイコン201間で通信を可能にしている。
112は入力部でスイッチやボタンなどでカメラの撮影条件設定などを外部から各種入力する事が可能である。また、入力部112は撮像操作の開始信号を発するシャッターボタンも有している。シャッターボタンは撮像操作の準備信号を発する半押しの状態を検知するSW1と撮像動作の開始信号を発する全押しの状態を検知するSW2を更に有している。113は各種設定されたモードやその他の撮影情報などをファインダーおよび背面の液晶装置や発光素子などに表示を行う表示部である。
114は前述したペンタプリズムで、ピント板105の被写体像を測光回路106内の測光センサー及び不図示の光学ファインダーに導く。115はAFミラーで、レンズ群202より入射しハーフミラー104を透過した光線の一部を焦点検出回路107の測距センサーへ導いている。なお、ここでは簡単のためカメラ100の電源電池等は説明から省略している。
次に、カメラ本体100に接続可能なレンズユニット200内の構成と動作について説明する。201はレンズ各部の動作を制御するマイクロコンピュータLPU(以下、レンズマイコンと呼ぶ)であり、カメラマイコン101とSCを介して情報の通信が可能である。また、図示していないROM等の記憶装置に記憶されている制御プログラム等に基づいて、後述するレンズ群の駆動や絞りの制御等を実行する。202は複数枚で構成されたレンズ群である。203はレンズ群202のズームや焦点位置合わせ用の光学系を移動させるレンズ駆動回路であり、レンズ群202の駆動量は、カメラ100内にある焦点検出回路107の出力に基づいてカメラマイコン101内にて算出される。204はレンズ群202の駆動時に移動量を検出するエンコーダである。カメラマイコン101にて算出されたレンズ群202の駆動量はカメラマイコン101からSCを介してレンズマイコン201に通信される。そして、レンズマイコン201は駆動量を算出し、レンズ駆動回路203を動作させ、エンコーダ204により位置制御されレンズ群202は合焦位置へ移動される。
205は絞りで、206は絞り制御回路であり、絞り205は絞り制御回路206を介してレンズマイコン201により制御される。なお、交換可能なレンズユニット200の焦点距離は単焦点のものであっても、ズームレンズのように焦点距離は可変であっても構わない。207は防振制御装置で不図示のジャイロなどでブレを検出しレンズマイコン201でレンズ群を制御することで手ブレを防止するためのものである。
次に、カメラ本体100に接続可能であり、ストロボ光を発光可能なストロボ装置300の構成について説明する。310はストロボ装置300の各部の動作を制御するマイクロコンピュータFPU(以下、ストロボマイコンと呼ぶ)である。ストロボマイコン310は、カメラマイコン101とSCを介して情報の通信が可能である。また、不図示のROM等の記憶装置に記憶された後述する図13、図14、図18に示すフローを実現させる到達距離導出プログラムや制御プログラム等に基づいて、ストロボ光の色温度の設定、ストロボ光の到達距離導出および到達距離の表示のための出力を行う。つまり、ストロボマイコン310は、到達距離導出プログラムに基づき、カメラマイコン101から取得可能な撮影情報を取得し、設定した色温度を加味した演算を行うことによって、ストロボ光の到達距離導出を実行する処理装置として動作可能である。
301はストロボの電源(VBAT)としての電池である。302は電源電池301を昇圧し後述するR、G、B LEDを点灯させるための昇圧回路である。307は色温度が可変な光源であり、本実施例ではR、G、B LEDである。赤、緑、青の3原色をそれぞれの光を発する光源である。315はR、G、B LEDのからの発光を集光し被写体に照射するための反射傘である。図1に示した光源の一例であるR、G、B LED307および反射傘315の一例を図2(a)〜(c)に示す。
R、G、B LED307は、図2(a)で示すように直列に接続され、線状に発光するように構成されている。22はセラミックなどの熱伝導の良い基板であり1〜15のR、G、B LED307が赤、緑、青、赤、緑、青の順序で線状に線状配列されている。この配列はR、G、B LED307の赤(R)LEDが1,4,7.10,13と直列接続され、緑(G)LEDが2,5,8.11,14と直列接続され、青(B)LEDが3,6,9.12,15と直列接続されている。
16、19は電極パターンで直列接続された赤(R)LEDのアノード及びカソードに、17、20も電極パターンで直列接続された緑(G)LEDのアノード及びカソードにそれぞれ接続されている。同様に18、21も電極パターンであり直列接続された青(G)LEDのアノード及びカソードにそれぞれ接続されている。
16と19の電極パターン間に発光電流を供給することで赤(R)LEDを発光出来る様接続されている。同様に17と20の電極パターン間に発光電流を供給することで緑(G)LEDを、18と21の電極パターン間に発光電流を供給することで青(B)LEDを個別の電流にて発光出来る様接続されている。図2(b)はR、G、B LED307を側面からみた図である。
図2(c)において、315は反射傘であり、1〜15から成るR、G、B LED307からの発光光束を集光し、被写体に照射している。
本実施例におけるR、G、B LED307の回路ブロックを示す図3を用いて、R、G、B LED307の駆動を説明する。308はそれぞれ電流検出抵抗、トランジスタ、差動増幅器で赤(R)LEDに定電流を供給する回路で,後述するバイアス電圧と電流検出抵抗24,27,30によりR、G、B LED307の定電流が供給される。 R、G、B LEDそれぞれの定電流は33のバイアス回路によりバイアス電圧V(R)、V(G)、V(B)が差動増幅器26,29,32の非反転入力に与えられる事で決定する。R、G、B LEDの各々の定電流I(R)、I(G)、I(B)は
I(R)=V(R)/R24 R24;電流検出抵抗24の抵抗値
I(G)=V(G)/R27 R27;電流検出抵抗27の抵抗値
I(B)=V(B)/R30 R30;電流検出抵抗30の抵抗値
としてR、G、B LEDに与えられる。
R24、R27、R30が同じ抵抗値とすればV(R)、V(G)、V(B)の比率で定電流がR、G、B LED307にそれぞれ供給される。24〜33で構成された定電流回路は、図1に示された電流制御回路308と同等のものである。図3で23はコンデンサである。302は昇圧回路で電源電池301を昇圧しコンデンサ23に昇圧された電荷が蓄積される。このコンデンサ23によりR、G、B LED307の駆動がおこなわれる。302は図1の昇圧回路と同等のものである。
バイアス回路33はストロボマイコン310の演算結果によりbias端子を介してバイアスレベルが決定されV(R)、V(G)、V(B)の出力が設定される。つまり、バイアス回路33の出力により、R、G、B LED307のそれぞれに流れる電流が決定され、R、G、B LED307の3原色それぞれの発する光量を設定することで色温度が設定可能となる。点灯及び消灯は後述するが、Flash端子を介して制御される。
図1に戻り、323はR、G、B LED307の発光量を受光するセンサーとしてのフォトダイオードであり、直接またはグラスファイバーなどを介してR、G、B LED307の光を受光する。
309はフォトダイオード323の受光電流を積分する積分回路であり、その出力は312のコンパレータの反転入力端子とストロボマイコン310の図示しないA/Dコンバータ端子に入力される。コンパレータ312の非反転入力はストロボマイコン310内の図示しないD/Aコンバータ出力端子に接続され、コンパレータ312の出力は311のANDゲートの入力端子に接続される。ANDゲート311のもう一方の入力はストロボマイコン310の図示しない発光制御端子と接続され、ANDゲート311の出力は電流制御回路308に入力されR、G、B LED307の通電を行っている。
316はフレネルレンズなどのパネル等から成りストロボ装置300の照射角を変更するズーム光学系である。ここで、反射傘315に対してズーム光学系316の距離を所定の位置に変更することにより、被写体への照射ガイドナンバー及び配光を変化させることが可能となる。
313はモーター等から成るズーム光学系316を移動させるズーム駆動部であり、ズーム光学系316の駆動量はストロボマイコン310のズーム制御端子より信号を受け駆動される。このズーム駆動量はレンズマイコン201からカメラマイコン101へ焦点距離情報が通信により与えられカメラマイコン101を介してストロボマイコン310に通信され、その焦点距離情報に応じてストロボマイコン310でズームの駆動量が演算される。
314はズーム光学系316のズーム位置を検出するエンコーダ等の位置検出部である。位置検出部314は、ストロボマイコン310の不図示の位置信号端子に移動情報を与え、必要な移動量だけズーム駆動部313内のモータを動作させ所定位置に移動する。
320は入力手段(入力インタフェース)であり、例えばストロボ装置300の側面などにスイッチが設置されており、手動によりズーム情報を入力することも可能である。321はストロボ装置300の各状態を表示する表示部である。322はスイッチなどで構成されるストロボのバウンス状態を検知するバウンス検出手段でありバウンス時にはストロボマイコン310にバウンス状態であることを出力している。
324は撮影の周辺光を測光する撮影周辺光測光回路でR、G、B LED307からの発光とほぼ同等の波長を測光するための赤(R)、緑(G)、青(B)のフィルターにより各々の光量を個別センサーにて測光している。つまり、周辺光の色温度を測定することができる。また、R、G、B LED307からの発光そのものを測光し、設定した色温度通りの光が発光されているかを確認することも可能である。ストロボマイコン310は撮影周辺光測光回路324の測定結果に基づき、より正確な色温度の設定のため、出力を補正することも可能である。
続いて、前述した図2および図3に示したR、G、B LED307が発する光の色温度の設定に関して図7、図8および図9を用いて説明する。図7および図8はR、G、B LED307の発光比率と色温度との関係を示す図である。ここで、本実施例ではR、G、B LED307のR、G、BそれぞれのLEDに簡単のため所定の同一電流を流した場合6000Kの色温度であるとして説明を行う。
R、G、B LED307の相対強度が緑の強度I(GRN)を1として、3000K〜10000Kに対してそれぞれ赤の相対強度I(RED)、青の相対強度I(BLU)の出力比率をグラフとして示したものが図7である。図8は図7と同様のもので、図7のグラフを表として示したものである。
また、発光ダイオードの特性として印加電流に対して出力は比例して増加するが大電流では出力が飽和して電流を多く流しても出力が出ない電流領域となる。ここで本実施例おいては電流と出力が比例して増加する電流領域で使用しているとする。つまり、発光強度比率は電流比率を変更することで良い事とする。
したがって、図3の電流制御回路308の最大電流をR、G、B LED307の出力の飽和電流以下として制限を設ける場合、最大強度すなわち最大電流値を1として図7及び図8の比率で変更する方が望ましい。そこで、図9は図8の比率の最大値を1として赤の相対強度I(RED)、緑の相対強度I(GRN)、青の相対強度I(BLU)を同一比率で表に変換したものである。図9によれば例えば2800KではI(RED)が定電流回路の最大電流で1となりI(GRN)は0.32、I(BLU)は0.19の比率で電流を制御すれば良いことになる。ここでコンデンサ23の電荷はR、G、B LED307の各々の最大電流値が設定された場合でも点灯に必要な時間に充分な電荷量を昇圧回路302を介して充電されていることは言うまでもない。
図3において、ストロボマイコン310は信号ラインbiasを介して電流制御回路308内のR、G、B LED307の電流のバイアス回路33の設定を行う。つまり、所望の発光すべき色温度に基づきR、G、B LED307の赤LEDのバイアス電圧V(R),緑LEDのバイアス電圧V(G)青LEDのバイアス電圧V(B)の出力に相対強度に応じたバイアス電圧を設定する。
R、G、B LED307内の各々の定電流I(R)、I(G)、I(B)は前述のように
I(R)=V(R)/R24 R24;電流検出抵抗24の抵抗値
I(G)=V(G)/R27 R27;電流検出抵抗27の抵抗値
I(B)=V(B)/R30 R30;電流検出抵抗30の抵抗値
となる。
また、R、G、B LED307の発光比率は、本実施例ではR24,R27,R30が簡単のため同一抵抗値としているためバイアス電圧と同等比率でよい。
このようにR、G、B LED307のそれぞれの光量比率を図7、図8、又は図9に従って変更を行うことで設定された色温度での発光が可能となる。
なお、本実施例では図3でストロボマイコン310は信号ラインFlashを介して発光信号を与えR、G、B LED307の各々のLEDを同時に発光し同時に消灯する様制御している。したがって、R、G、Bそれぞれの点灯時間比を考慮せず、電流比だけを用いて色温度を設定可能である。
以上のように、ストロボ装置300は、光源であるR、G、B LED307の3原色それぞれの光量比率を制御することによって色温度を設定可能となる。一方、色温度の設定によりガイドナンバーが変わるため色温度を考慮した到達距離の演算が必要になる。
さらに、R、G、B LED307を光源とする場合、キセノン管と比べて点灯時間を長くすることができるため、色温度だけでなくシャッタースピードの長短等によってもガイドナンバーが変化する要因となる。
ここで、シャッタースピードの長短によるLEDを光源に用いたストロボのガイドナンバーの変化について図15を用いて説明する。図15はカメラ100のフォーカルプレーンシャッターのシャッター開口とストロボ装置300のキセノン管及びR、G、B LED使用したストロボ装置の発光のタイミングを示した図である。
従来のキセノン管を使用したストロボ装置では図15−(a)に示すようにt0で先幕が走行しシャッターが全開時点でストロボの発光がt_sync.で行われ閃光終了後に後幕が走行するようになっている。ここでストロボ同調秒時(tx)は従来は1/60秒程度として比較的閃光時間の長いスタジオ用のストロボ装置でもほぼ時間内に閃光波形が入るようにしていた。最近ではシャッターの走行速度の増加やカメラに装着するような比較的閃光時間の短いストロボ装置に合わせて1/200秒から1/250秒とするストロボ同調秒時のものも増えてきた。
図15(a)に示すように、キセノン管を使用したストロボ装置では同調秒時(tx)よりシャッター秒時(TV)を遅くしてもメインコンデンサーエネルギーを放電して発光は終了しているためにガイドナンバーは上がらない。従って、ストロボ同調秒時(tx)以上の秒時では到達距離はストロボ装置のガイドナンバー(GNo.)と撮影時の絞り値(FNo.)で決定する。
これに対してR、G、B LED307などの光源では図1で示す電源電池301の電力を昇圧回路302で昇圧し電流制御回路308で定電流化させ点灯しているために比較的長い時間点灯させることが可能である。図15−(b)はR、G、B LEDなどを光源とするストロボ装置300でフォーカルプレーンシャッターのシャッター開口とストロボ発光のタイミング図を示している。ここでは基準となるストロボ光下約6000Kの場合を示しておりこの場合R、G、B LED307の各々のLEDの電流は同じである。よって、R、G、B LED307の各々のLEDの発光強度は同一であり、かつ各々のLEDの発光タイミングも同一であるため一つの線で示している。
図15(b)ようにt0で先幕が走行しシャッターが全開時点でストロボの点灯がt_sync.で行われ後幕が走行する時間(t1)まで点灯するようになっている。R、G、B LED307を光源とする本件のストロボ装置300ではシャッター秒時(TV)がストロボ同調秒時(tx)より長く点灯させれば点灯時間はt1からt2と延びるため、
GNo.(2)=GNo.(1)×√(t2/t1)
GNo.(1);t1時間点灯時のガイドナンバー
GNo.(2);t2時間点灯時のガイドナンバー
のようにガイドナンバーは増加する。従って、t2時間が無限大となるとガイドナンバーも無限大となる。しかしながら、無限に点灯させても手ぶれが発生することから露光時間は手ぶれの発生が許容出来る有限の値で決定されなければならない。従って、R、G、B LED307のストロボの到達距離はR、G、B LEDの手ぶれの許容点灯時間で決まるガイドナンバー(GNo.)と撮影時の絞り値(FNo.)で決定する必要がある。
以上のような色温度を可変に設定可能な光源を有するストロボ装置からなるカメラシステムの構成を用いた、本発明に係る実施例の動作説明を図面などを参照して説明する。まず、図1の構成図、図4および図6のフローチャートに基づき、本実施の形態における色温度設定シーケンスを説明する。先ずカメラ側での色温度の設定を図4のフローチャートに基づき説明する。カメラ側の色温度設定はホワイトバランスの設定により行われる。
ステップ(以下、Sと略す)1で入力部112の図示しない入力ボタンまたはダイヤルによりホワイトバランスの選択モードに入るとダイヤルの回転によりホワイトバランスの設定が可能となる。
S2でダイヤル入力によりオートホワイトバランス(AWB)が図示しない決定ボタンを押すことで選択されるとS3でカメラにて自動的に撮影シーンに合わせたホワイトバランスが選択されるモードとなる。S3において、カメラマイコン101は測光回路106より被写体輝度及び色情報を取得し、光源種を判別する。そして、判別した光源種に則した色温度を3000K(ケルビン)〜10000Kの範囲で自動設定し、S14に進む。なお、ストロボ装置の撮影周辺光測光回路324の出力に基づき、光源種を判別しても構わない。
オートホワイトバランスを選択せず更にダイヤルを回転することでS4で太陽光下での撮影に適したホワイトバランスが選択可能となる。図示しない決定ボタンを押すことで太陽光を選択するとS5で色温度は約5200Kに設定されS14に進む。
太陽光下を選択せず更にダイヤルを回転することでS6で曇りの曇天下での撮影に適したホワイトバランスが選択可能となる。図示しない決定ボタンを押すことで曇天下を選択するとS7で色温度は約6000Kに設定されS14に進む。
曇天下を選択せず更にダイヤルを回転することでS8で白熱電球下での撮影に適したホワイトバランスが選択可能となる。図示しない決定ボタンを押すことで白熱電球下を選択するとS9で色温度は約3200Kに設定されS14に進む。
白熱電球下を選択せず更にダイヤルを回転することでS10で白色蛍光灯下での撮影に適したホワイトバランスが選択可能となる。図示しない決定ボタンを押すことで白色蛍光灯下を選択するとS11で色温度は約4000Kに設定されS14に進む。
白色蛍光灯下を選択せず更にダイヤルを回転することでS12でストロボ光下での撮影に適したホワイトバランスが選択可能となる。ここで、ストロボ光下とはキセノン管を光源とする照明条件を意味する。図示しない決定ボタンを押すことでストロボ光下を選択するとS13で色温度は約6000Kに設定されS14に進む。
ストロボ光下を選択せず更にダイヤルを回転するとS1に戻り色温度設定モードのシーケンスに戻る。
S14ではカメラマイコン101は選択された色温度設定を図示しないRAM等のメモリである記憶装置に記憶する。そしてS15でカメラマイコン101は表示部113のホワイトバランス表示の表示変更を行う。図5にホワイトバランス表示の一例を示す。
図5(a)〜(f)は、上述したホワイトバランス設定に対応した指標であり、それぞれオートホワイトバランス(AWB)太陽光下、曇りの曇天下、白熱電球下、白色蛍光灯下、ストロボ光下を示している。
なお、本実施例では図5(a)から図5(f)まで予め決定されたホワイトバランスを選択するよう説明を行ったが直接指定の色温度を入力するものであっても良い。
そして、S16では、カメラマイコン101はストロボマイコン310とインタフェースの信号ラインSCを介して色温度設定に用いられる色温度に関する情報としてホワイトバランス設定データを含むデータの通信を行いホワイトバランスの設定を終了する。
続いて、ストロボ側での色温度の設定を図6のフローチャートに基づき説明する。ストロボ装置300は、カメラ100側で設定した色温度に関する情報であるホワイトバラスス設定に基づき、ストロボ光の色温度の設定を行う。
S50では、ストロボマイコン310はカメラマイコン101からのインタフェースの信号ラインSCを介して取得可能な通信データを受信するよう待機し、通信があれば受け取りS51に進む。S51でストロボマイコン310は、色温度に関する情報を取得する色温度取得ステップとして、通信データを受信し、取得した通信データを図示しないメモリに記憶する。取得した通信データの内ホワイトバランス設定データを抽出し、色温度に関する情報を取得する。
続く、S52では、ストロボマイコン310はカメラマイコン101から得たホワイトバランス設定データに基づき、カメラのホワイトバランス設定に対応した色温度でR、G、B LED307の発光比率を決定する。つまり、R、G、B LED307の発光比率を前述した図7、図8又は図9に従って変更を行うことで設定された色温度での発光をストロボ側で設定することがが可能となる。
例えば、図9によれば例えば2800KではI(RED)が定電流回路の最大電流で1となりI(GRN)は0.32、I(BLU)は0.19の比率で電流を制御する。同様に太陽光下の約5200K、曇天下の約6000K、白熱電球の約3200K、白色蛍光灯下の約4000K、ストロボ光下の約6000Kも図9による電流比率を設定すれば良い。このように、色温度取得ステップにより取得した色温度に関する情報に基づき、光源から発せられるの光の色温度を設定することができる。
なお、本実施例では前述のようにR24,R27,R30が簡単のため同一抵抗値としている。したがって、バイアス電圧を電流比率と同等比率にすることでもストロボ光の色温度の設定は可能である。例えば、図9で白熱電球下が選択された場合は約3200Kであり、V(R)を1VとすればV(G)は0.42V、V(B)は0.28Vにバイアス電圧を設定すればよい。このように、ストロボマイコン310は、バイアス電圧の出力比を制御することで、R、G、B LED307からのストロボ光の色温度を設定することも可能である。
また、ストロボマイコンは310は色温度に関する情報として、ホワイトバランス設定を取得し、取得したホワイトバランス設定に基づき、R、G、B LED307の発する光の色温度の設定を行うことが可能となる。
図6に戻り、以上の様にS52で発光比率を決定しS53に進む。S53で、ストロボマイコン310は設定された色温度に基づき、基準到達距離に対する色温度による距離の補正値又はGNo.の補正量を演算する。ここで、距離の補正値とは、基準となる色温度で求めた基準到達距離に対する色温度の変化による到達距離の変化の比率である。ストロボマイコン310はS52で決定された発光比率によりR、G、B LED307の発光輝度の変化から距離の補正値を求める。ストロボマイコン310は不図示のRAM等の記憶装置に求めた、色温度の設定による距離の補正値またはGNo.の補正量を記憶する。
ここで、記号Yを発光輝度とすれば、
Y=0.3×I(RED)+0・59×I(GRN)+0.11×I(BLU)
と表現することが出来る。
また、ガイドナンバー(GNo.)、距離(L)、絞り(FNo.)及び輝度との関係は
GNo.=L×FNo. ∝√(Y)
となる。このため、色温度の設定により発光時のR、G、B LED307の輝度(Y)が変化することでガイドナンバーが変化する。一方、図9に示す通りR、G、B LEDそれぞれの相対強度の最大値を1とした輝度(Y)の平方根を距離の補正値とすれば、ガイドナンバーの係数となり、絞り値が一定であれば距離の補正値と等価とみなせるため、距離の補正値を演算し求めることが可能となる。つまり、距離の補正値を(k)とすると、
(k)=√(Y)
と求めることが出来る。
本実施例では図9に示す様に最大定電流をR、G、B LED307のそれぞれ赤、緑、青に流した場合6000Kとなり輝度が最大となる。これを基準に各色温度による輝度変化を段数で示した値が図9の輝度比(段数)にあたり、6000Kを基準とした光量の比でこれをGNo.の補正量と呼ぶとする。一方、距離の補正値は距離に対する係数を示している。
例えば、ストロボマイコン310はホワイトバランスの設定において、白熱電球下が選択され、色温度が約3200Kであったと判断した場合、補正値を演算するとこの例では距離の補正値は0.76となる。
この距離の補正値により、色温度の設定による到達距離導出が可能となる。例えば、色温度が6000Kでの場合でISO100、GNo.20、レンズユニット200の絞り205がFno.4の場合での到達距離を基準とすると、この場合の到達距離は5mとなる。白熱電球下の3200Kでは到達距離に距離の補正値を掛け0.76倍すなわち約3.8mとなり、色温度の設定による距離の補正値を演算することで到達距離導出が可能となる。
なお、この距離の補正値は、色温度に対するバイアス電圧比と共にテーブルとして記憶しておくことでも良い。つまり、ストロボマイコン310は、S52で求めたバイアス電圧比等に基づき、テーブルを参照することで距離の補正値を取得することも可能である。上記と同様に、感度や絞り等の撮影情報とテーブルを参照することにより取得した距離の補正値により、到達距離を導出する構成としても良い。以上の様にストロボマイコン310は、S53で距離の補正値(又はGNo.の補正量)を決定し、不図示のRAM等の記憶装置に保存し、S54に進む。
S54ではストロボマイコン310はS51の通信で得られたホワイトバランスデータに応じて図1のストロボの表示部321に表示を行う。一例として図10(a)にオートホワイトバランス時、図10(b)に太陽光下、図10(c)には曇りの曇天下が選択されていた場合の表示例を示す。このように、ストロボ装置300にもホワイトバランス設定を識別可能に表示することで、ストロボ光の色温度がどのような光源に合わせたものなのかユーザにより分かりやすく認識させることが出来る。S54で以上の表示を行いこの色温度設定のルーチンを終了する。
次に、図1の構成図および図11、図13のフローチャートにより、カメラシステムのストロボ撮影時の一連の撮影動作における到達距離の導出について説明する。図11はカメラシステムの一連の撮影動作を示すフローチャートである。
カメラシステムが動作を開始すると、カメラマイコン101は、まずS101で、入力部112の図示しないシャッターボタンの半押し状態であるSW1がONか否かを判別する。判別結果がOFFのときはこのステップを繰り返しSW1の押されることを待つ待機状態にある。カメラマイコン101は、SW1がONであることを判別するとS102に進み、入力部112より入力されたスイッチの状態や予め設定された入力情報を読み込み、シャッター秒時(TV)の決め方や、絞りの決め方等様々な撮影モード、撮影条件の設定を行う。
次のS103で、カメラマイコン101は、S102にて設定されたカメラの撮影モードのうち、カメラが自動焦点検出動作を行うモード(AFモード)であるか、そうでないモード(MFモード)であるかを判別する。S103でAFモードであればS104に進み、MFモードであれば、すぐにS106へ進む。
S104では、焦点検出回路107を駆動することにより周知の位相差検出法による焦点検出動作を行う。またS104では、複数の測距点からどのポイントに合わせるか(測距ポイント)は、前述の入力部112により入力し設定されたポイントまたはカメラの撮影モードに応じて決定する。なお、近点優先を基本の考え方とした周知の自動選択アルゴリズムなどで決定してもよい。
次に、S105において、カメラマイコン101はS104で決定された測距ポイントを図示しないRAMに記憶させる。更に、カメラマイコン101は焦点検出回路107の情報に基づきレンズの駆動量を演算し、この演算結果に基づきレンズマイコン201にSCラインを介して情報を与えレンズマイコン201はレンズ駆動回路203を制御してレンズ群202を合焦位置に駆動する。駆動が完了することでS106へ進む。
S106において、カメラマイコン101は、被写体輝度値を測光回路106より得る。この実施例では、一例として画面上の6つのエリアに分割し被写体輝度値を測光回路106より得る。その被写体輝度値は、
EVb(i) (i=0〜5)
として、カメラマイコン101内のRAMに記憶させる。
S107では、カメラマイコン101は、複数のエリアの被写体輝度値EVbから、周知のアルゴリズムにより露出値(EVs)を決定する。そして、設定されたカメラの撮影モードに応じて、レンズユニット200のシャッター秒時(TV)と絞り205の値(FNo.)を決定する。このように、カメラマイコン101は、入力部112より入力された入力情報や測光回路106から得られた被写体輝度値等に基づき、撮影条件設定を行うことが出来る。
S108では、カメラマイコン101はSCラインを介してレンズマイコン201とデータの通信を行い、レンズユニット200の情報である、
焦点距離(f)
被写体との距離情報(D)
防振駆動の作動選択 (ON/OFF)
防振段数 (IS_EV)
等を受信する。
次に、S109で、カメラマイコン101はSCラインを介してカメラの撮影条件設定を示す撮影情報等をストロボマイコン310に送信し、ストロボマイコン310からはストロボ撮影に必要なデータの受信を行う。続いて、S110で、入力部112の図示しない撮影開始のスイッチであるSW2がONであるか否かを判別し、OFFであればS101〜110までの動作を繰り返し、ONであればS111以下の一連のレリーズ動作に進む。
S111では、カメラマイコン101は、ストロボ装置300のプリ発光の直前に被写体輝度を測光回路106により得る。6分割されたセンサーの各輝度値は、上記と同様、
EVa(i) (i=0〜5)
として、図示しないRAMに記憶させる。S112では、カメラマイコン101はストロボマイコン310に対してSCラインからプリ発光の命令を行う。ストロボマイコン310はこの命令に従って、昇圧回路302、電流制御回路308を制御して所定時間所定光量の発光を行い被写体に照射するプリ発光動作を行う。そして、S113で、カメラマイコン101は、プリ発光時の被写体輝度を測光回路106により得る。ここでは、その輝度値は6つの測光エリアに分割された領域に応じて、
EVf(i) (i=0〜5)
として、RAMに記憶させる。
S114で、カメラマイコン101は、露光動作に先立ってハーフミラー104をアップさせ、撮影光路内から退去させる。S115で、カメラマイコン101は、以下の式のような演算を行う。
EVdf(i)←LN2 (2^EVf(i)−2^EVa(i)) (i=0〜5)
つまり、S113のプリ発光持続時の被写体輝度値EVfからS111のプリ発光直前の被写体輝度値EVaを伸張したあと差分を取り、プリ発光の反射光成分のみの輝度値EVdf(i)を抽出する。抽出は6つの測光エリア毎におこなわれる。
S116で、カメラマイコン101は、ストロボからのプリ発光の光量(Qpre)データを得る。ここで、プリ発光の光量(Qpre)は、図12に一例を示したようにR、G、B LED307ではズーム位置により変化する。本実施例では光量はズーム位置により変化し、ストロボ光下6000Kで所定の定電流最大駆動時を基準として、後述するが照射角の狭い105mmから照射角の広い24mmではガイドナンバーが2.1EV低下する。他の照射角では粗く示したがおよそ図12に示す通りである。ここで、色温度設定のためR、G、B LED307の各々のLEDの定電流値を変更する場合には発光輝度に対応した距離の補正値が必要なことは言うまでもない。カメラマイコン101は、前述のS53において求められた距離の補正値またはGNo.の補正量を図示していないRAM等から参照し、プリ発光の光量(Qpre)を色温度に基づき補正する。
以上の様にレンズユニット200の焦点距離情報(f)によりストロボマイコン310がズーム駆動部313及び位置検出部314によりストロボ装置300のズーム動作を行い、この時のズーム位置に対応して求めた値がプリ発光の光量となる。さらにカメラマイコン101は、測距ポイント(Focus.p)、焦点距離(f)、プリ発光量(Qpre)等から、ストロボ光量を分割された6つの測光エリアのうちどのエリアの被写体に対して適正にもって行くべきかをを選出する。選出されたエリアをP(0〜5のうちのどれか)として、図示しないRAM内に記憶させる。
次にS117では、カメラマイコン101は、本発光量を演算する。露出値(EVs)と被写体輝度(EVb)とプリ発光反射光分のみの輝度値EVdf(p)とから、設定または選出されたエリア(P)の被写体について、プリ発光の光量に対して適正となるメイン発光量の相対比(r)を求める。相対比(r)は次式にとって求める。
(r)←LN2 (2^EVs −2^EVb(p))−EVdf(p)
ここで、露出値(EVs)から被写体輝度(EVb)の伸張したものの差分をとっているのは、ストロボ光を照射したときの露出が、外光分にストロボ光を加えて適正となるように制御するためである。
次に、S118で、カメラマイコン101は次式のようにシャッター秒時(TV)と、プリ発光の発光時間(t_pre)と、撮影者により入力部112により予め設定された露出補正係数(c)とを用いて相対比(r)を補正し、新たな相対比rを演算する。
r←(r)+TV−t_pre+c
ここで、シャッター秒時(TV)とプリ発光の発光時間(t_pre)を用いて補正するのは、ストロボ回路内で、プリ発光の測光積分値(INTp)とメイン発光の測光積分値(INTm)とを正しく比較するためである。
S119で、カメラマイコン101はSCラインを介してストロボマイコン310へメイン発光量を決定するためのプリ発光の光量の相対比rをストロボ装置300に送信する。そして、S120では、カメラマイコン101は、決められた露光値(EVs)に基づく絞り値(FNo.)になるようにレンズマイコン201に指令を出す。また、決められたシャッター秒時(TV)になるように図示しないシャッター制御回路を介してシャッター103を制御する。
そして、S121ではシャッター103の全開に同期してカメラマイコン101はSCラインを介してストロボマイコン310に本発光の発光信号を与える。ストロボマイコン310は、カメラから送られてきた相対比rに基づいて適正な発光量になるようにメイン発光制御を行う。
こうして一連の露光動作が終了すると、S122で、撮影光路より退去させていたハーフミラー104をダウンして再び撮影光路内に斜設させる。続く、S123では撮像素子102の画素データをA/D変換器108でデジタル信号として変換する。変換された画素データはS123でホワイトバランスなど所定の信号処理を信号処理回路110で行う。そしてS124で、カメラマイコン101は、処理された画像データを図示しないメモリに記憶して撮影のルーチンを終了する。
ここで、カメラ本体100に装着されたストロボ装置300側の撮影動作およびストロボ光の到達距離の導出を図13に示すフローチャートを用いて説明する。
ストロボ装置300側では図11のS109でカメラから送られるデータを図13のフローチャートのS201で待つ待機状態にある。
S201でストロボマイコン310は、カメラからのデータが送られて来ると判断すると、S202においてストロボマイコン310は撮影情報取得ステップとしてカメラマイコン101からSCラインを介して
感度(ゲイン)情報 (ISO)
焦点距離情報(f)
絞り値(FNo.)
シャッター秒時(TV)
ストロボ同調秒時(tx)
防振駆動の作動選択の有無(ON/OFF)
防振によるGNo.補正量(IS_EV)
等の撮影条件設定に関する撮影情報等を受信し、取得する。同様に、ストロボマイコン310はカメラマイコン101へ同様にSCラインを介して
ガイドナンバーデータ (GNo.)
プリ発光の光量積分値 (Qpre.)
R、G、B LEDの駆動電流 I(R)、I(G)、I(B)
ズームデータ (Zoom)
バウンスモード (Bounce)
輝度による距離の補正値(k)
等の必要なデータを与える。
そして、S203で、ストロボマイコン310は、前述のS202で示す撮影情報取得ステップにおいてカメラマイコン101から受信し、取得した撮影情報からストロボ光の到達距離を導出する。このルーチンの詳細は後述する。
S204でストロボマイコン310はファインダーまたは背面の表示部321にS203よって導出された到達距離の結果とともに必要なデータをユーザに識別可能に表示する。そしてS205で、ストロボマイコン310はカメラマイコン101より受信した焦点距離情報(f)に基づいてズーム駆動部313を駆動する。そして、位置検出部314でズーム駆動部313の移動量を検出しながらレンズユニット200の焦点距離に対応した所定の位置に移動させストロボの照射角を設定する。そして一連のシーケンスを終えてもとの通信の待機状態に戻る。
次に、図13のステップS203にて実行されるストロボ装置300のストロボ光の到達距離の導出について、図14の到達距離導出プログラムを示すフローチャートを用いて詳細な説明を行う。まず、S301において、ストロボマイコン310は基準となるストロボ光下約6000Kでのストロボ光基準到達距離の計算を行う。ここで、ガイドナンバーを決定するファクターとしては下記のようなものがある。
GNO.∝√(ISO)∝√(t)∝√(Y)
ISO;感度(ゲイン)
t ;R、G、B LEDの点灯時間
Y ;R、G、B LEDの輝度
その他にストロボ装置300のズームによるガイドナンバー変化やシャッター秒時(TV)を延ばすことが可能となる防振機能の有無でもガイドナンバーは変化する。
S301では、ISO感度(ゲイン)やシャッター秒時(TV)によりストロボ装置300のガイドナンバー(GNo.)が変化するためまず、基準となるガイドナンバー条件を決定している。図12の各ファクターにて基準ファクターのGNo.補正量(EV)が“0”とする、すなわち
感度(ゲイン) (ISO) 100
ストロボズーム焦点距離(Zoom_ST) 105mm
一般的ストロボ同調秒時 1/60秒
防振なし (IS_EV) 0
を基準に色温度6000Kでの基準ガイドナンバー(GNO_STD)が決められており、これらのファクターの変化に応じて撮影時のガイドナンバーは変化し到達距離が変わる。
基準となる光量に関する情報はそれぞれのストロボ装置に記憶されている。本実施の形態では色温度6000Kでの基準ガイドナンバー(GNO_STD)が不図示の記憶装置に記憶されており、各ファクターの変化によるGNo.補正量によりそれぞれ補正される。
上記条件によりS301で求めるストロボの基準到達距離は記憶された色温度6000Kでの基準ガイドナンバー(GNO_STD)と前述の図13のS202で所得したカメラマイコン101からの絞り値(FNo.)により、以下のように決定する。
色温度6000Kでの基準到達距離(m)=(GNO_STD)/(FNo.)
ストロボマイコン310は基準となる光量に関する情報から求めた基準到達距離をRAM等の図示していない記憶装置に記憶しておく。
S302では、ストロボマイコン310はカメラマイコン101より受信し、取得した撮影情報にレンズユニット200の焦点距離情報があるか否かを判断する。焦点距離情報があればS303に進みストロボマイコン310は焦点距離の逆数秒時(1/f)とカメラ100のストロボ同調秒時(tx)を比較する。一般的な手ぶれの許容点灯時間は焦点距離(f)の逆数 1/fとされ、本実施例でも同様とする。S303でストロボ同調秒時(tx)より長いと判定された場合にはS304でシャッター秒時(TV)を焦点距離の逆数秒時(1/f)とする。
また、S303でレンズユニット200の焦点距離の逆数秒時(1/f)とストロボ同調秒時を比較してストロボ同調秒時(tx)より短い場合にはS305でシャッター秒時(TV)をストロボ同調秒時(tx)とする。また、S302でカメラマイコン101から受信し取得した撮影情報の焦点距離情報(f)の有無を確認して、情報の無い場合にはS306で標準レンズの焦点距離50mmとする。また、S307ではシャッター秒時(TV)を一般的なストロボ同調秒時(tx)として1/60秒としてS308に進む。
S308ではストロボマイコン310はカメラマイコン101から受信し、取得した撮影情報で防振駆動の作動選択の有無を確認し、防振が作動していればS309に進む。S309で防振機能でのシャッター秒時(TV)を何段シフト出来るかのシャッター秒時寄与段数(IS_EV)の情報を確認しS310に進む。S308で防振機能が無いか、または防振駆動が作動していない場合にはそのままS310に進む。
S310では、ストロボマイコン310は、これまで判断した撮影情報を基に、ガイドナンバーの補正量を求める。各ファクターによるガイドナンバーの補正量の一例を図12に示す。なお、図12に示す各ファクターによるガイドナンバーの補正量を示すテーブルを図示していないROM等の記憶装置に記憶されていていもよい。補正量を示すテーブルは随時RAM等のストロボマイコン310のワークメモリに展開されることでストロボマイコン310は参照できるものとする。
そして、S311において、ストロボマイコン310は前述の図6のフローのS53により、求めた色温度による距離の補正値またはGNo.の補正量を図示していないRAM等の記憶装置から読み出す。
次に、S312において、ストロボマイコン310は、S301により求めた基準到達距離をS311やS312により求めた各ファクターによるガイドナンバーの補正量、色温度による距離の補正値により補正する演算を行う。図16に基準到達距離と補正量の関係を示す。図16では横方向に基準ガイドナンバーと撮影時の絞りで決定する基準到達距離、縦方向にガイドナンバーの補正量を示している。なお、ストロボマイコン310は図16に示す、基準到達距離と補正量との関係を計算により求めても、テーブルを参照することにより求めることもできる。
到達距離の演算の一例として、S301でストロボ光6000Kでの基準ガイドナンバー(GNO._STD)が45であった場合かつ絞り情報(FNo.)がFNo.5.6である場合には基準到達距離は
基準到達距離=(GNO._STD)/(FNo.)=45/5.6=8(m)
となる。
一方、たとえば前述のS202で示す撮影情報取得ステップにおいて、カメラマイコン101より取得した撮影情報が
感度(ゲイン) (ISO) 400
ストロボズーム焦点距離(Zoom_ST) 50mm
レンズ焦点距離(f) 50mm
カメラのストロボ同調秒時(tx) 1/50秒
防振付き (IS_EV) 2段 (S309にて確認)
であった場合
上記撮影条件設定でS310によるガイドナンバーの補正量の演算は、図12より
感度(ゲイン) 100→400 補正量+2
ストロボズーム焦点距離 105mm→50mm 補正量 −0.9
シャッター秒時(TV) 1/60→1/50 補正量 +0.3
防振(IS_EV) 0→2
補正量(1)=2(ISO)−0.9(50mm)+0.3(t_sh)+2(IS_EV)=+3.4段
上記条件でのS310における演算結果は+3.4段の補正量となる。
続いて、S312において、色温度の設定による補正が加わる。白熱電球下が選択された場合で約3200Kであれば図9で示すように色温度による輝度変化に伴うGNo.の補正量(輝度比)−0.79段が加わり+補正量(1)3.4段に対して最終的に下記の様に+2.61段のガイドナンバーの補正量となる。
補正量(a)=2(ISO)−0.9(50mm)+0.3(t_sh)+2(IS_EV)−0.79(k)=+2.61段
この場合S312において、上述した基準到達距離8mと補正量+2.5段(+2.61段を丸めた)による補正が行われ、到達距離が演算される。図16によると、基準到達距離8mと補正量+2.5段の交点に示される距離は19mと演算結果が求められる。
また、防振無しの場合も同様に
補正量(2)=2(ISO)−0.9(50mm)+0.3(t_sh)=1.4段
となる。
又、同様に色温度の設定による補正が加わり、白熱電球下が選択された場合で約3200Kであれば色温度による輝度変化に伴う補正量(輝度比)−0.79段が加わり+1.4段に対して最終的に下記の様に+0.61段の補正となる。
補正量(b)=2(ISO)−0.9(50mm)+0.3(t_sh)−0.79(k)=+0.61段
となる。
防振なしかつ白熱電球下が選択された場合、基準ガイドナンバーによる基準到達距離8mに対して約+0.5段(+0.61段を丸めた)の補正量となり図16から9.5mと演算結果が求められる。
また、同条件で撮影情報にレンズ焦点距離情報が無い場合にはレンズ焦点距離(f)を60mmとして一般的な同調秒時1/60をシャッター秒時(TV)を用いて演算される。
この時、防振機能が無いか防振機能がOFFの場合では
補正量(3)=2(ISO)−0.9(50mm)+0(t_sh)=1.1段
又、同様に色温度の設定による補正が加わり、ストロボ光が選択された場合で約6000Kであれば色温度による輝度変化に伴う補正値は0段となり+1.1段の補正となる。
補正量(c)=2(ISO)−0.9(50mm)+0(t_sh)+0(k)=1.1段
防振なしかつレンズ焦点距離情報が無いかつストロボ光が選択された場合、基準ガイドナンバーによる基準到達距離8mに対して約+1.0段(+1.1段を丸めた)の補正量となり図16から11mと演算結果が求められる。
以上のように、S312においてストロボマイコン310は、基準到達距離を、撮影情報や色温度に関する情報を加味して求めたガイドナンバーの補正量を用いて導出する。そして、S313において、ストロボマイコン310は、S312において導出した到達距離を決定し、到達距離の結果に関するデータをRAM等の記憶装置に記憶する。
なお、ここでは段数にて説明を行ったが、図12の各ファクターにより演算された到達距離に図9の補正値を掛け合わすことで演算しても良い。また、ストロボマイコン310は図12に示す各ファクターや色温度の設定に対しての到達距離を全てテーブルとして記憶装置に保持し、そのテーブルを参照することで到達距離を導出するように構成しても良い。
以上のように補正量(a)から補正量(c)によって求めた到達距離の結果は、前述の図13のフローチャートS204において、図17に示すような左側のバー表示や右側の絶対値の距離表示になど識別可能に表示される。その際、ストロボマイコン310は、前述のS313によって記憶した到達距離に関するデータに基づき、到達距離を表示部321に識別可能に表示するよう出力する。
以上の説明を行ったようにR、G、B LED307によるストロボ装置300では点灯時間や感度(ゲイン)、ズーム位置の変化によりガイドナンバーが変化し、更に光源の色温度変化による輝度変化でガイドナンバーが変化してしまう。従って、R、G、B LED307の輝度の変化を加味し、基準となるストロボ光の光量を補正する演算を行い、ストロボの到達距離を導出した。
このように、色温度の設定やその他のファクターの変化に対してカメラのシャッターボタンの第一ストロークすなわち撮影準備動作中にて演算又はテーブルを参照して逐次到達距離を導出し、表示することで撮影者は撮影に先立って撮影距離を知ることが出来る。したがって、撮影範囲外の撮影で光量不足などが発生することを事前に防止することが出来る。
また、カメラ側で設定したホワイトバランスの設定に基づき、ストロボ光の色温度を設定したため、ストロボ光の影響が少なく、ユーザが所望の色合いを表現できる撮影が可能となる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、カメラ100のホワイトバランスの設定に基づき、ストロボ装置300の発する光の色温度の設定を行ったが、第2の実施の形態では撮影時の周辺光に基づき色温度の設定を行う。なお、カメラシステムの構成は図1と同様であり、第1の実施の形態と説明が重複する場合は省略する。
ストロボ光の到達距離導出のシーケンスは第1の実施の形態の図14と同様であるが、第2の実施の形態における、S311での色温度の設定による補正シーケンスを、図18のフローチャートをを用いて詳細に説明する。
S601で、ストロボマイコン310は、色温度に関する情報を取得する色温度取得ステップとして、撮影周辺光測光回路324を駆動させ撮影周辺光の測光を行う。撮影周辺光測光回路324は撮影周辺光を赤(R)、緑G)、青(B)に分離して測光を行い、周辺光の色温度の測定し、S602に進む。S602ではストロボマイコン310撮影周辺光測光回路324の測光した撮影周辺光を分析した結果に基づき、赤(R)、緑G)、青(B)光量比率に従いR、G、B LED307の電流設定を前述の第1の実施の形態と同様に行う。つまり、色温度取得ステップとして撮影周辺光測光回路324の測光した撮影周辺光を分析した結果を色温度に関する情報として取得し、R、G、B LED307が発光する光の色温度を設定する。
第1の実施の形態と同様、周辺光の赤(R)、緑G)、青(B)成分で受光光量が最も大きいものを基準1Vとして、バイアス回路33のバイアス電圧V(R)、VG)、V(B)を各色の受光比率と同等に決定し差動増幅器26,29,32の非反転入力に与える。こうして、色温度取得ステップにおいて撮影周辺光測光回路324から取得した色温度に関する情報に基づき、R、G、B LED307への定電流の値を設定することで点灯時に撮影周辺光と略同一の色温度での照明が可能となる。
次にS603で、ストロボマイコン310はR、G、B LED307の発光輝度の変化から撮影距離に対する距離の補正値を求める。前述の第1の実施の形態と同様に基準の到達距離に対する距離の補正値(k)は
距離の補正値(k)= √(Y)
として求められる。
また、基準となる色温度6000Kでは
I(RED)=I(GRN)=I(BLU)=1
であり、よって、基準となる色温度6000KではY=1となる。
このように6000Kの基準の到達距離に対して撮影周辺光測光回路324のセンサー出力比に応じて求められる距離の補正値(k)を掛けることで補正距離を導くことが出来る。
ここで、例えば撮影周辺光測光回路324の出力比に基づいて求めたR、G、B LED307のR、G、Bそれぞれの定電流の相対強度が
I(RED)=1、I(GRN)=0.42 I(BLU)=0.28
とすれば距離の補正値(k)は
距離の補正値(k)= √(0.3×1+0.59×0.42+0.11×0.28)=0.76
このように、距離の補正値を求めると次にS604において、ストロボマイコン310は求めたR、G、B LED307の発光比率および距離の補正値(k)を図示しないRAM等の記憶装置に記憶する。そして、図14のS312へ戻る。
ここで、例えば、第1の実施の形態で図13のS202で示す撮影情報取得ステップにより取得した撮影情報と図14のS310で求められた補正量によって補正到達距離を求めると、
防振有り基準到達距離8m 補正到達距離(1)=23m
防振なし基準到達距離8m 補正到達距離(2)=13m
焦点距離基準情報なし8m 補正到達距離(3)=11m
また、S603で求められS604において記憶された距離の補正値(k)を0.76倍とすると補正量(1)〜(3)に対応した色温度加味の補正距離(a)〜(c)はそれぞれ
防振有り補正距離23m×0.76→色温度加味の補正距離(a)=17m
防振なし補正距離13m×0.76→色温度加味の補正距離(b)=10m
焦点距離情報なし補正距離11m×0.76→色温度加味の補正距離(c)=8m
と求められる。
従って、図14のS310で求められた補正量によって補正された到達距離に対して色温度の設定による距離の補正値(k)を用いることで最終的な色温度を加味した到達距離が求められる。以上のように、基準到達距離に補正がされ、S313において到達距離が決定される。
図13のS204にもどり、求めた到達距離が表示がされる。一例として図19に示すような到達距離範囲をバー表示(左図)または数値(右図)の表示を行う。そして、撮影周辺光測光回路324の出力比から最も近い出力比率に近い色温度を選択する。本実施例では、図19の(a),(b)表示のように、ストロボ光の色温度を図5に示す白熱電球のシンボルマークで表しており、色温度が白熱電球下の約3200Kであることがわかる。なお、(c)のように白熱電球のシンボルマークの代わりに周辺光を検出し設定するような撮影周辺光方式に合わせた個別のマークを使用することでも良い。
以上説明したように第2の実施の形態では、手動で色温度を設定せず、撮影周辺光測光回路324で測光されたR,G,Bの光量比と同様な比率でR、G、B LED307の電流比率を決定することで、撮影時の周辺光と略同一の色温度でストロボ発光出来る。したがって、近距離と遠距離とで自然な色の撮影が可能となる。
また、第1の実施の形態では補正を段数にて行ったが第2の実施の形態では到達距離に色温度による距離の補正値(k)を乗算することで補正の説明を行った。このように、色温度の設定によるガイドナンバーの変化という観点から、到達距離を導出することも可能であり、色温度の設定による到達距離そのものの変化という観点から到達距離を導出することも可能である。つまり、基準となる色温度での光量に関する情報を適宜、設定した色温度により補正することにより到達距離を導出することが可能となる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。例えば、カメラ100、レンズユニット200、ストロボ装置300で通信を行う構成に基づき説明を行ったが、ストロボ装置及びレンズを内蔵したデジタルカメラでも良い。この場合、カメラマイコンが本実施の形態で説明したレンズマイコン201およびストロボマイコン310が担う処理、演算、制御等を代わりに行えばよい。また、レンズユニット200のみがカメラ本体100と一体であってもよく、その場合にはレンズマイコン201を介して行っていたレンズユニット200の制御をカメラマイコン101で行うようにすればよい。また、ストロボ装置300のみがカメラ本体と一体であってもよく、その場合にはストロボマイコン310を介して行っていたストロボ装置300の制御をカメラマイコン101で行うようにすればよい。
また、本発明の実施の形態1および2では、ストロボ光の到達距離をストロボ装置300で導出する構成としたが、ストロボ装置から受信したストロボ撮影に関連する情報を用いて、カメラ本体100でストロボ到達距離を導出する構成としてもよい。つまり、ストロボ装置が発する光の色温度に関する情報を取得可能であるカメラ本体100により、ストロボ光の到達距離の導出する構成としてもよい。この場合、カメラマイコン101は到達距離導出プログラムに基づき、到達距離導出を実行する。
また、導出したストロボ到達距離を表示するのはストロボ装置300の表示部に限らず、カメラ本体100の表示部に出力し、表示させても構わない。
また、ストロボ装置300の光源はLEDに限らず、色温度が可変に設定できる光源であればよい。例えば、3原色それぞれの光を発する光源であれば、本実施の形態と同様に3原色それぞれの光量比率を制御することによって色温度の設定が可能となる。さらに、キセノン管にカラーフィルタを被せて色温度を設定することもできる。この場合、プリ発光時にフォトダイオード323または撮影周辺光測光回路324によりカラーフィルタによる色温度の変化を把握し、色温度を考慮した到達距離の導出を行えばよい。なお、キセノン管ではLEDとは異なり常時点灯ではないので、シャッタースピード等を考慮した到達距離の演算は必要はない。そのため、ストロボ装置の光源を判断して到達距離の演算に用いるファクターを変わるように制御すればよい。つまり、カメラマイコン101で到達距離を導出する場合、ストロボマイコン310は光源の種類や到達距離の演算に用いるファクターに関する情報をさらにカメラマイコン101に送信する。カメラマイコン101はその情報に基づき、到達距離の演算に用いるファクターを判断し、到達距離の導出を行うことが可能となる。
また、光量比率をR、G、B LED307を同時点灯で電流比で色温度を変更したが、光量なので同一電流で点灯時間を光量比率と同様な点灯時間比で設定しても良い。
また、本発明の実施の形態1および2では、基準となる色温度でのガイドナンバーや到達距離を補正を行うことでストロボ光の到達距離を導出する構成としたがこれに限られるものではない。例えば、色温度の変化とガイドナンバーそのもの値を示すテーブルを保持し、そのテーブルを参照することで、ガイドナンバーを取得する構成としても良い。この場合、本実施の形態で説明した色温度の設定によるガイドナンバーの変化を本実施の形態で説明したように予め求めておく必要がある。このように、ストロボマイコン等の処理装置は、色温度の設定によるガイドナンバーの変化をテーブル参照することで取得し、取得したガイドナンバーと感度、絞り等の撮影情報から到達距離を導出することが可能となる。
100 カメラ本体
101 カメラマイコン
106 測光センサー
112 カメラ入力部
113 カメラ表示部
200 レンズユニット
201 レンズマイコン
206 レンズ絞り
300 ストロボ装置
301 電源電池
302 昇圧回路
308 定電流回路
307 R、G、B LED
310 ストロボマイコン
315 反射傘
320 ストロボ入力部
321 ストロボ表示部
324 撮影周辺光測光回路

Claims (11)

  1. 画像を撮影する撮像装置に接続可能なストロボ光を発するストロボ装置であって、
    発する光の色温度が設定可能な発光手段と、
    前記発光手段の色温度を設定する設定手段と、
    前記撮像装置から撮影条件に関する撮影情報を受信する受信手段と、
    前記受信した撮影情報と前記設定した色温度に基づいて、前記発光手段からのストロボ光の到達距離を導出する導出手段と、
    前記導出手段により導出された前記到達距離の結果を出力する出力手段とを有することを特徴とするストロボ装置。
  2. 表示手段を更に有し、
    前記出力手段により出力された到達距離の結果に基づき、前記表示手段に前記到達距離を識別可能に表示することを特徴とする請求項1記載のストロボ装置。
  3. 前記撮影情報には、前記発光手段の発する光の色温度に関する情報が含まれ、前記設定手段は前記色温度に関する情報に基づき、色温度を設定することを特徴とする請求項1または2記載のストロボ装置。
  4. 前記発光手段は、3原色それぞれの光を発する光源を有することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のストロボ装置。
  5. 前記設定手段は前記発光手段の3原色それぞれの光量比率を制御することで前記発光手段の色温度を設定することを特徴とする請求項4記載のストロボ装置。
  6. 前記撮影情報には、前記撮像装置のホワイトバランス設定に関する情報が含まれ、前記表示手段はホワイトバランスに関する情報に基づき、前記ホワイトバランス設定を識別可能に表示することを特徴とする請求項2記載のストロボ装置。
  7. 周辺光を測光し、周辺光の色温度を測定する測光手段を更に有し、
    前記設定手段は、前記測光手段により得た周辺光の色温度と略同一の色温度を設定することを特徴とする請求項1または2記載のストロボ装置。
  8. 発する光の色温度が可変なストロボ装置の色温度に関する情報を取得可能な撮像装置であって、
    前記色温度に関する情報を取得する取得手段と
    撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、
    前記設定した撮影条件と前記色温度に関する情報に基づいて、前記ストロボ装置のストロボ光の到達距離を導出する導出手段と、
    前記導出手段により導出された前記到達距離の結果を出力する出力手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  9. 画像を撮影する撮像手段と色温度が可変なストロボ光を発光する発光手段を含むカメラシステムであって、
    前記発光手段の発する光の色温度を設定する色温度設定手段と、
    前記撮像手段の撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、
    前記設定した撮影条件と前記設定した色温度に基づいて、前記発光手段からのストロボ光の到達距離を導出する導出手段と、
    前記導出手段により導出された前記到達距離の結果を表示する表示手段とを有することを特徴とするカメラシステム。
  10. ストロボと撮像装置を用いる撮影における色温度が可変なストロボ光の到達距離を求める到達距離導出方法であって、
    撮影を行う際の撮影条件に関する撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、
    ストロボ光の色温度に関する情報を取得する色温度取得ステップと、
    前記取得した撮影情報と色温度に基づいて、前記ストロボ光の到達距離を導出する導出ステップと、
    前記導出ステップにより導出された前記到達距離の結果を出力する出力ステップとを有することを特徴とする到達距離導出方法。
  11. 処理装置に、ストロボ撮影における色温度が可変なストロボ光の到達距離を導出させるための到達距離導出プログラムであって、
    撮影を行う際の撮影条件に関する撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、
    ストロボ光の色温度に関する情報を取得する色温度取得ステップと、
    前記取得した撮影情報と色温度に基づいて、前記ストロボ光の到達距離を導出する導出ステップと、
    前記導出ステップにより導出された前記到達距離の結果を出力する出力ステップとを有することを特徴とする処理装置にストロボ光の到達距離を導出させるための到達距離導出プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9491371B2 (en) 2014-04-23 2016-11-08 Xiaomi Inc. Method and device for configuring photographing parameters
WO2017164546A3 (ko) * 2016-03-25 2018-08-02 주식회사 프리미스 컬러센서와 엘이디를 이용한 플래시 사진 촬영의 화질 보정 장치 및 그 방법

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