JP2011232440A - 画像形成装置用ローラ、その製造方法、及びトナー供給ローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリウレタンフォーム層の表面セルが安定して開口し、被圧接面への摺擦力(摩擦力)が小さい画像形成装置用ローラを製造できる画像形成装置用ローラの製造方法を提供する。
【解決手段】筒状金型に芯金を支持する下駒と上駒を有してなる成形金型を用いる、該芯金上にポリウレタンフォーム層を有する画像形成装置用ローラの製造方法において、該筒状金型には、内面に研削加工による加工筋を、該筒状金型の長手方向となす角度が80°以上90°未満であるように設け、かつ、該加工筋に沿ったRzJISを5.0μm未満とし、該筒状金型内面の長手方向のRzJISを8.0μm以上16.0μm未満とする。なお、本方法で製造される画像形成装置用ローラは、トナー供給ローラとして好適なものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真複写機などに用いられる、芯金上に少なくとも一層以上のポリウレタンフォーム層を有する画像形成装置用ローラ、特にトナー供給ローラ、及びその製造方法に関する。
従来から、複写装置や画像記録装置、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置においては、電子写真感光体や静電記録誘電体等からなる像担持体上に形成した静電潜像を現像装置により現像して、トナー像として可視化することが行なわれている。そのような現像装置においては、ホッパー内に収容されたトナー(現像剤)を像担持体側に供給するため、軟質の弾性ローラからなるトナー供給ローラを内蔵している。トナー供給ローラは、現像装置において、現像ローラに対してトナーを供給や掻き取りをして、現像ローラ上に均一にトナーを供給する機能が求められる。そのため、トナー供給ローラとしては、低硬度であり、換言すれば適切な柔軟性と良好な表面セル開口が要求されている。
これらの要求を満足するトナー供給ローラは、例えば、回転軸となる芯金の表面に弾性層としてポリウレタンフォームを担持させ、その外面をローラ形状に加工して、表面セルが開口した弾性層を形成することにより製造される。ポリウレタンフォーム層のローラ形状への加工、即ち外径加工は、研磨機などの機械加工や、発熱したニクロム線によるカット等の溶融切断加工により行われることが一般的であった。
しかしながら、研磨による加工で得られる弾性層の表面は毛羽立ち、トナー供給ローラとして用いた際にはトナー搬送量が安定化せず、画像不良の問題を惹起する。さらに、該毛羽立ち部がくずとなって欠落しやすく、欠落したくずは、トナーに混ざると異物となって画像不良を引き起こし、電子写真システムの他の部位に詰まると故障の原因となる。
また、ニクロム線加工では、フォームの密度が高くて、硬い硬度のもの、さらに発泡セル径が小さいものは、ニクロム線が変形したり切れやすく、加工精度が低下しやすい。そこで、加工速度を小さくするとニクロム線は切れないがローラの生産性が低くなり、ニクロム線への通電量を多くして発熱温度を高くすると、スポンジの溶け代が大きくなって加工面が波状になり、平滑にならないという問題がある。
従って、従来の表面セルが開口したローラの製法にあっては、上記問題が内在しており、研磨や研削など製造工程が煩雑で、さらに研磨くずや研削くずとなる不要部分(廃棄分)が多く、寸法精度が悪い等の問題も内在している。
そこで、表面に毛羽立ちがなく、トナー搬送量の不安定化の問題を解消した、寸法精度のよいトナー供給ローラ金型を用いるポリウレタンフォーム層成形により製造することが一般的に行われている。、これによるとポリウレタンフォーム層は表面にスキン層を有するが、以下のような方法で、該スキン層の直下に位置する発泡セルがそれぞれ独立して外部に開口しているローラを得ることができるとしている。すなわち、成形キャビティを与える金型内面をフッ素樹脂材料で形成し、あるいは該金型内面にフッ素樹脂コーティング層を形成し、これらフッ素樹脂の表面を十点平均粗さRzJIS5μm乃至20μmとなるように加工する方法がある(例えば特許文献1)。つまり、成形金型の内面をフッ素樹脂で疎水化し、かつ表面のRzJIS5μm以上にすることによっている。
しかしながら、内面を粗し加工した成型金型を用いると、ポリウレタンフォーム層の表面に粗し加工面が転写されてしまい、表面が粗面化する。これをトナー供給ローラとして使用した場合、現像ローラとの摺擦力(摩擦力)が大きくなって、現像ローラの摩耗や傷が発生したり、トナーの劣化(細粒化)が促進されて、異常帯電が惹起されたりする。そして、長期使用すると、出力画像に濃度低下、地汚れ等の画像不具合が発生するようになる。
しかし、成形金型の内面に粗し加工を施こすことは、利点も多いので、同時に発生しがちな前記弱点を無くした改良方法の開発が待たれていた。
特開平9−274373号公報
従って、本発明の目的は、ポリウレタンフォーム層の表面セルが安定して開口し、被圧接面への摺擦力(摩擦力)が小さい画像形成装置用ローラを製造できる、画像形成装置用ローラの製造方法を提供することにある。
上記課題は、以下により達成できる。
(1)筒状金型に芯金を支持する下駒と上駒を有してなる成形金型を用いる、該芯金上にポリウレタンフォーム層を有する画像形成装置用ローラの製造方法において、該筒状金型は、内面に研削加工による加工筋が、該加工筋と該筒状金型の長手方向となす角度が80°以上90°未満で設けられており、かつ内面の粗さを十点平均粗さRzJISで示したとき、該加工筋に沿った値が5.0μm未満であり、該筒状金型の長手方向の値が8.0μm以上16.0μm未満であることを特徴とする画像形成装置用ローラの製造方法。
(2)前記筒状金型の内面に、水系離型剤の塗布膜を形成することを特徴とする上記(1)記載の画像形成装置用ローラの製造方法。
(3)上記(1)又は(2)によって製造された画像成形装置用ローラであって、ポリウレタンフォーム層が、成形金型の成形キャビティにポリエーテルポリオールとイソシアネートを含むウレタンフォーム原料を供給して形成したものであり、かつその表面のセル開口面積が、全表面積に対して20%以上90%以下であることを特徴とする画像形成装置用ローラ。
(4)電子写真装置の現像装置中で用いるトナー供給ローラであって、該ローラが、上記(3)に記載の画像形成装置用ローラであることを特徴とするトナー供給ローラ。
本発明によれば、ポリウレタンフォーム層の表面セルが安定して開口し、現像ローラへの摺擦力(摩擦力)が小さい画像形成装置用ローラを製造することができ、かつ製造された画像形成装置用ローラはトナー供給ローラとして極めて有用である。
画像形成装置用ローラの成形金型の一例の模式的断面図である。
以下、本発明の好適な一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明は、筒状金型に芯金を支持する下駒と上駒を有してなる成形金型を用いる、該芯金上にポリウレタンフォーム層を有する画像形成装置用ローラの製造方法において、該筒状金型は、内面に研削加工による加工筋が、該加工筋と該筒状金型の長手方向となす角度が80°以上90°未満で設けられており、かつ内面の粗さを十点平均粗さRzJISで示したとき、該加工筋に沿った値が5.0μm未満であり、該筒状金型の長手方向の値が8.0μm以上16.0μm未満であることを特徴とする画像形成装置用ローラの製造方法である。
(成形金型について)
本発明における成形金型は、金型部材として特に限定されず、鉄などの鋼材にニッケルやクロムなどのメッキを施した金属部材、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス鋼などを適宜使用することができる。筒状金型部材の内径は、被成形ローラの外形寸法に対して±0.05mmとする。また、金型内での芯金固定方法は特に限定されず、磁石やネジ、バネなどで固定することができる。
図1は、本発明の画像形成装置用ローラの製造に適した成形金型の一例を示す断面図である。この画像形成装置用成形金型は、筒状金型1と、芯金2の両端部を支持する下駒3と上駒4からなる。そして、下駒3には注入孔5を有し、該注入孔5よりポリウレタンフォーム原料を注入する構造となっている。さらに、本成形金型では、少なくとも該筒状金型の内面には研削加工により該筒状金型の長手方向となす角度が80°以上90°未満である加工筋が形成されている。そして、該筒状金型1の内面の粗さは、十点平均粗さRzJISで、該加工筋に沿った値が5.0μm未満であり、筒状金型の長手方向の値が8.0μm以上16.0μm未満である。
該筒状金型1の内面を研削加工して、加工筋を設けることにより、金型内面の粗さが調整され、ローラ表面のセルが開口する程度を調節することができる。なお、該加工筋と該筒状金型の長手方向となす角度を80°以上90°未満の範囲にする。この範囲においては、表面に粗し加工面が転写され、該ポリウレタンフォーム層の表面が粗面化した場合においても、ローラ表面の周方向における表面粗さは小さくなっている。すなわち、トナー供給ローラとして使用した場合でも、現像ローラとの摺擦力(摩擦力)が小さく、トナーの劣化等による画像不具合が抑制される。一方、該加工筋の該筒状金型の長手方向となす角度が80°未満であると、ローラ表面の周方向における表面粗さが大きくなる。そうすると、現像ローラとの摺擦力が大きくて、現像ローラを摩耗や傷を発生させ、トナーの劣化(細粒化)を促進し、異常帯電の惹起や、形成された画像での濃度低下、地汚れ等の画像不具合を発生させる恐れがある。
通常は、ポリウレタンフォーム原料を本成形金型に注入して、本発明の画像形成装置用ローラを製造する際に、図1に示すように、該筒状金型1を概略垂直にし、縦方向へポリウレタンフォームを発泡させる。このような場合、該筒状金型1の内面に離型剤固形膜を施すが、該加工筋が上記の範囲外で形成されていると、塗布した離型剤が該加工筋に沿って流れ易くなる。そうすると、塗布された離型剤は筒状金型の下側部分に離型剤が溜まることとなり、その部分で表面粗さが低下し、ポリウレタンフォーム層の表面セルがうまく開口しない場合が生じる。
本発明では、該筒状金型1の内面の粗さは、十点平均粗さRzJISで示したとき、該加工筋に沿った値は5.0μm未満であることが好ましい。該値が5.0μm以上であると、ローラ表面の周方向における表面粗さが大きくて、トナー供給ローラとして使用した場合、現像ローラとの摺擦力が大きくなり、前述の画像不具合が発生する恐れがある。また、筒状金型内面の粗さは長手方向で8.0μm以上16.0μm未満であることが好ましい。該長手方向の粗さが8.0μm未満であると、金型内面の粗面化によるローラ表面のセル開口性の向上効果が得られにくい。また、該長手方向の粗さが16.0μm以上であると、繰り返し成形した場合、筒状金型の成形面にウレタンや離型剤残渣が固着し、離型性の低下や、ローラ表面のセル開口性の低下が起きやすい。
十点平均粗さRzJISは、表面粗さ測定機「サーフコーダSE3500」(商品名、株式会社小坂研究所製)を用い、JIS B0601−2001に従って、測定し、ランダムに測定した3点の平均値である。なお、測定条件は、測定長さ2.0mm、カットオフ値0.8mm及び送り速さ0.30mm/secである。なお、加工筋に沿う十点平均粗さは、ローラ成形終了後に金型を長手方向に切断したものについて、測定し、曲面補正をしたものである。
なお、筒状金型内面への加工筋の形成は、ホーニング加工等の研削加工を施す際に、砥石種や回転数、研削移動スピード、研削回数等の加工条件を調整することにより達成される。また、内面を粗すには、研削加工と共に、ショットブラスト加工等の公知の加工方法を用途に合わせて併用してもよい。具体的には、例えば、成形金型が材質ステンレス鋼SUS304であり、筒状金型の内径がφ16mmである場合、加工条件を次のようにすると、本発明における加工筋の筒状金型の長手方向となす角度や表面粗さが達成される。加工条件:回転数500rpm乃至800rpm、研削移動スピード500mm乃至1000mm/min、研削回数1回乃至3回、HRC硬度38以上の砥石。もちろん、加工条件は、ホーニング加工装置によって、また、金型材質によって加工条件を調整する必要があることは当然である。
(画像形成装置用ローラの製造)
本発明においては、上記した成形金型を用い、金型内面に離型剤の塗布膜を設けた後、ポリウレタンフォーム原料を装入し、成形(発泡硬化)することにより、画像形成装置用ローラができる。
(離型剤)
本発明において、成形金型内面に施こす離型剤としては、従来この分野で使用される離型剤であればいずれでも使用できるが、有機溶剤に溶解して使用すると該溶剤に起因する臭気による作業性の低下、また環境や人体に悪影響を与える場合がある。そのため、水に乳化分散して、水系離型剤として使用することが好ましい。
水系離型剤として使用する離型剤成分として、通常ワックスが使用される。ワックスとしては特に制限は無く、従来公知の各種ワックスの中から適宜選択して使用する。具体的には、例えば、モンタンワックス、モンタン酸エステルワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、ビーズワックス、ポリエチレンワックスなどの天然あるいは合成ワックスが挙げられる。そして、これらは、単独で、あるいは2種以上を組み合せて用いても良い。これらのワックス成分はポリウレタンフォーム原料との反応性が全くないかあるいは殆どないため、ポリウレタンフォーム成形時に悪影響を及ぼすことがない。なかでも、モンタン酸エステルワックスは離型性能を阻害せず、水中への乳化分散を容易に行うことができるので、モンタン酸エステルワックスを用いることが好ましい。
これらワックスを水に乳化分散して水系離型剤とする際に、シリコーンオイルや界面活性剤を用いることができ、均一な性能の水系離型剤を得るには、ノニオン系の界面活性剤を使用することが好ましい。
水系離型剤は、金型キャビティ内面に噴霧、刷毛塗布などにより塗布され、塗布膜とされる。なお、塗布膜はさらに乾燥されて、内面に固定層とされる。
離型剤の塗布膜によって、成形キャビティ内面は撥水性や表面張力が変化し、その影響で、セルを外部に連通せしめたるための開口部形成が効果的に行われる。また、これにより、画像形成装置用ローラの製造を幅広い成形金型温度で実施できる。
(ポリウレタンフォーム層の形成)
該成形金型の成形キャビティ部位にポリウレタンフォーム原料を供給してウレタンフォーム層を形成する。なお、目的とするローラが、特にトナー供給ローラであるとき、該ポリウレタンフォーム層のセル開口面積は、全表面積に対して20%以上90%以下であることが好ましく、より好ましくは50%以上90%以下である。このセル開口面積が20%以上であると、トナー搬送が安定化し、トナーを均一に供給することが容易となる。また、製造の容易さの観点から、該表面セル開口率を90%以下とすることが好ましい。
ポリウレタンフォーム層は、ポリオールとポリイソシアネートとを含むポリウレタンフォーム原料から形成することができる。
ポリオールとしては特に制限は無く、ポリウレタンフォーム製造に従来から使用されている公知の各種ポリオールを適宜選択して使用することができる。例えば、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられているポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール等ポリオール類の中から適宜選択して使用することができる。なお、ポリオールとしては、一種であっても、二種以上を組み合せて用いても良い。
上記ポリオールのうち、ポリエーテルポリオールは、耐湿熱耐久性に優れた軟質高弾性ポリウレタンフォームを製造するのに好適である。また、ポリオールは、あらかじめポリイソシアネートと重合させたプレポリマーとして用いても差し支えない。
一方、ポリイソシアネートとしても特に制限は無く、ポリウレタンフォーム製造に用いられる従来公知の各種ポリイソシアネートを適宜選択して使用することができる。ポリイソシアネートとして、以下のものを挙げることができる。例えば、2、4−および2、6−トリレンジイソシアネート(TDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、カーボジイミド変成MDI、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート等。これらイソシアネートを、単独で、又は二種以上を組み合せて用いても良い。また、ポリイソシアネートを公知の活性水素化合物と反応させることにより得られるイソシアネート基末端化合物もポリイソシアネートとして使用することもできる。なお、該活性水素化合物として上記ポリオールを使用するとプレポリマータイプとなる。
ポリウレタンフォーム原料には、必要に応じて、触媒及び整泡剤を適宜使用する。触媒としては、特に制限は無く、従来公知の各種触媒の中から適宜選択して使用する。具体的には、例えば、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、ビス(ジメチルアミノ)エチルエーテル等のポリウレタンフォーム製造に使用される公知の触媒をあげることができる。また、整泡剤としては特に制限は無く、ポリウレタンフォーム製造の分野で従来公知の各種整泡剤の中から適宜選択して使用することができる。市販品のシリコーン系界面活性剤、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSRX−274C、L−5309、L−520等(いずれも商品名)を使用できる。なお、これら成分について、使用量は従来のポリウレタンフォーム製造に使用される量が適当である。
また、これらポリオールとポリイソシアネートが配合されてなるポリウレタン原料には、更に、従来と同様に、架橋剤、発泡剤(水、低沸点物、ガス体等)、破泡剤等を添加することができる。このとき、目標とする発泡成形後のポリウレタンフォーム層の構造、すなわち、連続気泡型若しくは独立気泡型の何れか一方を生ぜしめ易い公知の配合となるように添加されて、反応性の発泡原料とされる。また、そのような原料には必要に応じて所定の導電性を付与するために導電性付与剤や帯電防止剤も、従来と同様に公知のものを添加せしめうる。導電付与剤として、例えば、カーボンブラック、グラフアイト、酸化チタン、酸化錫などの導電性の金属酸化物、Cu、Agなどの金属粉、これら導電性材料を粒子表面に被覆して導電化した粒子などが挙げられる。導電付与剤は、単独で、あるいは複数種を組み合せて添加する。中では、カーボンブラックは、比較的少量(質量比)の添加によって、所定の導電性を付与できる点で好ましい。その他添加剤として、難燃剤、減粘剤、顔料、安定剤、着色剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、酸化防止剤等を必要に応じて配合することもできる。架橋剤としてトリエタノールアミン、ジエタノールアミン等の従来公知のものが挙げられる。
ポリウレタンフォーム層の形成は、芯金を保持した上記成形金型のキャビティに上記ポリウレタンフォームの原料を混合して注入し、金型温度を室温乃至80℃で発泡硬化させることにより、行われる。この際、成形金型の下方からポリウレタンフォーム原料を注入し、上方へポリウレタンフォーム層を形成することが好ましい。なお、通常、成形金型の上駒にキャビティからのガスを排気できるように、排気孔が設けられているので、この排気口からポリウレタンフォーム原料が溢れ出ず、ポリウレタンフォーム層に欠落が生じないように、注入量、発泡倍率等を調整することが慣用である。
上記で示した方法により成形されたポリウレタンフォーム層は、弾性層が必要である画像形成装置用ローラ、例えば、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、クリーニングローラなどの弾性層として、必要に応じて、その上に表面層が設けられて、用いられる。特に好ましくは、該画像形成装置用ローラは電子写真の現像装置中のトナー供給ローラとして使用する。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜4、比較例1〜5)
(成形金型の内面粗化)
先ず、材質としてSUS304を使用し、内径の仕上がり寸法がφ16mmであり、両端に駒が嵌合できる、筒状金型を用意した。加工装置として、マルヨシマシナリー株式会社製ホーニング加工装置(機種MH−C)に株式会社アトライズイナケン製(砥粒BN、粒度♯60〜80)の砥石を装着したものを使用した。加工条件として、回転数と研削移動スピードを調整し、内面に形成する加工筋が筒状金型の長手方向となす角度及び表面粗さを表1に示すようにした。そして、加工筋に沿う粗さは、後に記したポリウレタンフォーム層形成を終わった後に長手方向に切断したもので測定した値である。さらに、比較例5については、ショットブラスト加工にて粗し加工を施した。加工筋に沿う表面粗さは周方向で測定したものである。
(離型剤塗布膜の形成)
上記成形金型の内面にワックス系離型剤「フリリース600」(商品名:ネオス株式会社製)をイオン交換水に分散させて、固形分が3質量%である水系離型剤を塗布して、離型剤塗布膜を形成した。
(ポリウレタンフォーム層の形成)
ポリウレタンフォーム原料として、下記のポリオール成分(ポリオール、整泡剤、触媒、水の混合物)およびポリイソシアネート「コスモネートTM50」(商品名、三井化学株式会社製)をそれぞれ液温25℃に調整した。
・ポリオール成分
ポリオール「EP−828」(商品名、三井化学株式会社製) 100質量部
整泡剤「L−5366」(商品名、東レ・ダウコーニング株式会社製) 1質量部
触媒「TOYOCAT−ET」(商品名、東ソー株式会社製) 0.1質量部
触媒「TEDA−L33」(商品名、東ソー株式会社製) 0.5質量部
水 2.0質量部
両成分をNCOインデックスが100となるように配合し、撹拌羽根で5秒間撹拌した後、鉄製の直径5mm、長さ270mmの芯金を取り付けた上記成形金型内に流し込み、成形金型を50℃に温度調節して、成形金型内で10分間発泡硬化させた。このようにして、芯金上にポリウレタンフォーム層を有する画像形成装置用ローラ(トナー供給ローラ)を得た。
(セル開口評価)
上記により得られたローラの表面セル開口については、トナー供給ローラ表面のセル径を、キーエンス株式会社製デジタルマイクロスコープVDH−900(商品名)にて測定した。セル径は周方向に4箇所測定し、各ポイント30点の平均セル径とした。なお、セル開口評価は、下記式により表面セル開口率を求め、下記基準で評価した。そして、結果を表1にまとめた。
表面セル開口面積率[%]=セル開口面積/画像範囲×100
◎:開口面積が全表面積の50%以上。ムラ無く均一にセルが開口している。
○:開口面積が全表面積の20%以上50%未満。ムラ無く均一にセルが開口している。△:開口面積が全表面積の50%以上であるが、部分的にセル径にムラがあり、不均一。×:開口面積が全表面積の20%未満であるか、部分的に開口していないものがある。
(画像評価)
得られたトナー供給ローラを市販の複写機のトナーカートリッジにトナー供給ローラとして組み込み、画像評価(ベタ濃度均一性)を行なった。すなわち、トナー供給ローラをキヤノン株式会社製の複写機「ステラLBP−2510」(商品名)のトナーカートリッジに組み込み、15℃×10%RHで1日間保管した。これを、該複写機にセットし、15℃×10%RH環境下において、4%印字画出し6000枚を行った後、通常の複写機用普通紙を用いてハーフトーン画像を画出し、その濃度均一性を目視により調べ、下記の基準で画像評価した。結果を表1にまとめた。
◎:濃度ムラが殆ど観察されず良好。
○:濃度ムラがやや見られるものの使用には問題ない。
△:濃度ムラがやや見られ、使用するには気になる。
×:濃度ムラが観察され、使用不可。
表1より明らかなように、実施例1乃至4では、安定して表面セルが開口したポリウレタンフォーム層が形成されており、画像評価(濃度ムラ)においても、良好な結果であった。
一方、比較例1では、加工筋が筒状金型の長手方向となす角度が80°未満であるため、塗布された水系離型剤が該加工筋に沿って流れ、筒状金型下側部分に離型剤が溜まり、結果表面粗さが低下することがあった。そのために、ポリウレタンフォーム層の表面セルの形成にばらつきが生じ、セル開口が不安定であった。また、トナー供給ローラとして使用しても安定したトナー供給ができないため、濃度均一性に問題があった。
比較例2は、加工筋に沿ったRzJISが5.0μm以上で、ローラの周方向における表面粗さが高くて、表面セルの開口は良いものの、現像ローラとの摺擦力が大きくて、トナーの劣化(細粒化)が促進されて、濃度低下が見られた。比較例3は、筒状金型内面の長手方向のRzJISが8μm未満であったことから、金型内面の粗面化によるローラ表面セルの開口が不十分で、部分的に表面セルが未開口であった。そのために、画像評価においてもトナーが供給されていない部分が発生し、濃度均一性に欠けた。
比較例4においては、筒状金型内面の長手方向のRzJISが16μm以上であり、表面セルの開口は良好であったが、該RzJISが16μm以上であるために、連続成形した際のウレタン固着が発生し、ポリウレタンフォーム層に部分的な欠け・裂け等が見られた。そのために、画像評価においては、ローラ表面から毛羽に欠落があり、現像ブレードと現像ローラ間に異物として詰まり、縦スジ等の画像不良が発生した。比較例5においては、ローラ表面の周方向における表面粗さが高く、現像ローラとの摺擦力が大きくなり、トナーの劣化(細粒化)が促進され、濃度低下が発生した。
1 円筒金型
2 芯金
3 上駒
4 下駒
5 注入孔

Claims (4)

  1. 筒状金型に芯金を支持する下駒と上駒を有してなる成形金型を用いる、該芯金上にポリウレタンフォーム層を有する画像形成装置用ローラの製造方法において、該筒状金型は、内面に研削加工による加工筋が、該加工筋と該筒状金型の長手方向となす角度が80°以上90°未満で設けられており、かつ内面の粗さを十点平均粗さRzJISで示したとき、該加工筋に沿った値が5.0μm未満であり、該筒状金型内面の長手方向の値が8.0μm以上16.0μm未満であることを特徴とする画像形成装置用ローラの製造方法。
  2. 前記筒状金型の内面に、水系離型剤の塗布膜を形成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置用ローラの製造方法。
  3. 請求項1又は2によって製造された画像形成装置用ローラであって、ポリウレタンフォーム層が、成形金型の成形キャビティにポリエーテルポリオールとイソシアネートを含むウレタンフォーム原料を供給して形成したものであり、かつそのセル開口面積が、全表面積に対して20%以上90%以下であることを特徴とする画像形成装置用ローラ。
  4. 電子写真装置の現像装置中で用いるトナー供給ローラであって、該ローラが、請求項3に記載の画像形成装置用ローラであることを特徴とするトナー供給ローラ。
JP2010100843A 2010-04-26 2010-04-26 画像形成装置用ローラ、その製造方法、及びトナー供給ローラ Pending JP2011232440A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019014863A (ja) * 2017-07-04 2019-01-31 喜▲臨▼▲門▼家具股▲分▼有限公司 通気スポンジ組成物及びその通気スポンジを調製するための方法

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