JP2011231756A - 風力発電用の垂直軸型風車 - Google Patents

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Abstract

【課題】 風車の翼の特殊な形状及び配置により、翼の軽量化と剛性及び風車の回転半径を抑えて安全性を確保し、風車の起動性及び回転効率のよい、設置場所の限定されない垂直軸型風車の提供を可能にする。
【解決手段】 垂直回転軸1と、この垂直回転軸1の上下に取り付けられた円形状端板2を介して、翼3をその曲面部X側を垂直回転軸1側に向けて配置するとともに、前記翼3の曲面部X側に、それぞれ前縁3a側に広い開口を有し、後縁3bに向かって狭くなるよう形成されている第1の凹状部4,第2の凹状部5,第3の凹状部6及び第4の凹状部7を形成し、前縁3aから流入する風を、この第1の凹状部4乃至第4の凹状部7を通過させることによって風速を増加させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直軸型の風力発電用の風車のうち、揚力型の垂直軸型風車に係り、特に低風速域において、起動性と回転効率が高く、風向に対する適応性に優れているだけでなく、安全で省スペースである小型の垂直軸型風車に関する。
風力発電用の風車には、一般的に、風向に対して回転軸が水平になっている水平軸型風車と、風向に対して回転軸が垂直になっている垂直軸型風車が知られている。
このうち、垂直軸型風車としてよく知られたものとして、風車の翼に発生する抗力により垂直回転軸を回転させるサボニウス型,パドル型等の抗力型の風車と、風車の翼に発生する揚力により垂直回転軸を回転させるダリウス型やジャイロミル型の風車がある。
抗力型の風車は、低風速域からでも回転する特徴を有しているが、周速比(翼の翼端速度/風速)が1になると、それ以上の風車に対する回転モーメントが発生せず、風速が上昇してもそれ以上の垂直回転軸の回転数を得ることが出来ず発電効率が悪いのに対して、揚力型の風車は、周速比が1以上でも、風車を効率よく回転させることが可能であり、風速に応じて回転数が上昇し発電効率も上がるという利点を有しているので、一般的に、風力発電用としては、揚力型の垂直軸型風車が使用されている。
そして、このような揚力型の垂直軸型風車の翼は、飛行機の主翼をモデルにした航空力学に基づいて製作されている場合がほとんどであるが、周速比が1以下になると、風車を回転させるモーメントが小さくなる欠点があり、また、起動モーメントが小さく停止状態からの自律的な起動が困難であるという欠点を有していた。そこで、起動性を高めるために、翼の軽量化を図るとともに、低風速域においては翼に発生する抗力を利用するような発明が提案されている。
また、このような揚力型の垂直軸型風車は、垂直回転軸を中心とする一定の距離の円周上に、この垂直回転軸から延びた支持部材を介して、翼が複数枚配置された構成となっている。したがって、これらの支持部材自体や支持部材の連結や補強に必要な部材によって、軽量化にも限界があった。更に、風車自体の回転半径が大きくなり、高速回転する場合には危険性が増大し安全面での問題もあって、設置スペースについても十分な確保が必要であり、設置場所についても限定されているのが現状である。
例えば、特許文献1には、30,000〜3,000,000の範囲の低いレイノルズ数の風に対しても、発電可能な風力発電用の垂直軸型風車が開示されている。この特許文献1に記載されている発明は、垂直回転軸と、該垂直回転軸から放射状に延びる支持ストラットを介して4枚の翼(ブレード)が、該垂直回転軸に平行に配置されており、翼(ブレード)は、一枚構造のアルミ合金やプラスチックなどの材質からなる薄板状の素材を曲げて、1.0〜1.4の範囲の揚力係数を有する飛行機に使用される流線型の翼型に形成されるとともに、垂直回転軸側の翼下面が、翼弦長に対して前縁より35%〜45%の位置から後縁に亘って、切欠部が形成されていることを特徴としている。すなわち、アルミ合金等を使用することにより、翼(ブレード)の軽量化をはかりつつ、低風速域においても、この翼(ブレード)の翼下面に形成された切欠部に風を受けることによって、空気抵抗による回転モーメントを発生させて風車の起動性を高めるようにしている。
また特許文献2には、垂直回転軸と、該垂直回転軸に固定された支持具を介して垂直回転軸から所定の間隔を有して翼(ブレード)が配置されており、該翼(ブレード)は、金属板を加工することにより中空の翼型に形成されたシェル部材と、このシェル部材の中空部に充填された発泡剤からなる中詰部材とから構成され、回転軸側の翼の下面が、翼弦長に対して前縁から45%以上55%以下の位置を起点として後縁まで流線型に形成された凹部を有してなる風力発電機用の翼(ブレード)を特徴とする垂直軸型風車が開示されている。これは、従来以上に、翼(ブレード)の軽量化を図るとともに、低風速域においては、前記凹部で風を受けることによって、空気抵抗を発生させて風車の起動性を高め、風車の回転の効率化と翼(ブレード)の強化を図ろうとしたものである。
更に特許文献3には、垂直回転軸と、この垂直回転軸を中心とする円周上に配置される翼(ブレード)と、この翼(ブレード)を垂直回転軸に取り付ける支持部材とを備え、該翼(ブレード)は一方の面が前縁から後縁の翼弦長方向の略全長に亘って凸状に形成されるとともに、翼(ブレード)の前縁から後縁に向かって翼弦長の30%〜70%において翼厚の変化する部分を有し、この翼厚の変化する部分の最大翼厚が翼弦長の15%以下であって、その翼厚の変化する部分の後端から前記後縁に亘って厚さが略一定の薄板状をなすことを特徴とする垂直軸型風車が開示されている。これによって、翼(ブレード)を非常に薄く構成して翼(ブレード)の空力特性を改善するとともに軽量化を図り、より風車の回転効率及び起動性の向上を図ろうとするものである。
特許第3451085号公報 特開2008−101536号公報 特開2009−191744号公報
しかし、特許文献1に開示された発明は、確かに低風速域において、翼(ブレード)の翼下面に形成された切欠部に風を受けることによって、翼(ブレード)に抗力が発生し、この抗力によって風車に回転モーメントを発生させて風車の起動性を高めるものではあるが、一方、中・高速の風速域で回転する場合には、翼(ブレード)に揚力が発生することになるが、この揚力の回転力を充分に引き出すことが出来ないという問題があった。すなわち、揚力の働きは、その揚力が働く翼の空力特性とその面積及び回転速度に依存しているので、翼(ブレード)に働く抗力が減少することによって、揚力の働きが一層高くなり回転力が増加することになる。しかるに、抗力を得るために設けられた切欠部は、中・高速の風速域では揚力による回転力を阻害し、揚力本来の回転数を得ることが出来ないという問題があった。
また、特許文献2に開示された発明も、翼(ブレード)の下面の後縁部に凹部が形成されており、低風速域において、翼(ブレード)の後方からの風力によって発生する抗力によって、風車の起動性を高めようとするものであるが、特許文献1の発明と同様の問題を生ずるものであり、中・高速の風速域において揚力による回転力を阻害し、期待以上の回転数を得ることが出来ないという問題がある。
更に、特許文献3に開示された発明は、翼の空力特性と軽量化を図るために非常に薄板状に構成されてはいるが、翼(ブレード)における剛性については全く考慮されているものとは考えられない。
また、特許文献1乃至3はともに、低風速域での垂直軸型風車の起動性の向上のために、翼(ブレード)の軽量化については考慮しているものの、いずれの場合も、垂直回転軸から延びた翼(ブレード)を取り付けるための支持部材を、垂直軸型風車の構成要素としているために、風車全体としての軽量化に限界が有るという問題を有している。すなわち、支持部材自体の重量もさることながら、この支持部材を翼(ブレード)に固定するために、種々の連結部材や補強部材を必要とするからである。そしてその為に、部品点数が多くなり、作業効率においても問題があった。
更に、特許文献1乃至3はともに、垂直回転軸から延びた支持部材を介して翼(ブレード)が配置されているため、風車の回転半径が大きくなる傾向があるため、高速回転時における安全性の確保のためには、充分な設置スペースを必要とするために、特に都市部における設置場所が限定されるという問題があった。
本発明は、上記のような事情を鑑みてなされたものであり、空気のような粘性を有する流体が物体の表面の曲面に沿って流れようとする性質(コアンダ効果)や、流体エネルギーの保存則(ベルヌーイの定理)或いは流体を嘖出させることで物体を逆方向に推進させる作用を利用して、揚力型の垂直軸型風車であるにも係わらず、垂直軸と翼との間の取付用の支持部材を使用せずに、風車の回転半径を抑えて安全性を確保して、設置場所の拡大を図るだけでなく、翼の軽量化及び剛性の両立を図るとともに、翼の空力特性の向上を図るための翼の特殊の形状及び配置により、低風速域においても、翼に発生する抗力を利用することなく起動性を向上させ、回転効率を高めるための垂直軸型風車を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、垂直回転軸と、この垂直回転軸を中心に一定の半径を有し、前記垂直回転軸の上下端近傍に取付けられた円形端板と、横断面が半円形状であって、この半円形状の曲面側において、この曲面に沿って前縁側が広く開口し、後縁側へ向かうにつれて徐々に狭くなり、後縁近傍では狭通路を形成してなる第1の凹状部が、翼幅方向に沿って複数個形成された翼であって、この翼は、前記上下の円形状端板の間に前記垂直回転軸と平行に、且つ前記曲面側を前記垂直回転軸側に向けて複数枚配置されたことを特徴とするものである。
このような構成からなる揚力型の垂直軸型風車においては、翼を取付けるための支持部材が存在しないので、軽量化が図られると同時に、前記翼を薄板で覆われた半円形状の曲面構造とし、さらに曲面に凹状部を形成することによりいわゆるシェル構造を構成することになり、軽量化と剛性が同時に達成することが可能になる。また、第1の凹状部の広く開口した前縁より風の流れが流入し、徐々に狭くなる凹状部を曲面に沿って流れることにより風の流速が増して、狭通路に流れ込むときには最大限の流速となって、風の流れが後縁部より外に噴出するように排出されることになる。この時、狭通路の付近は負圧となって揚力が発生し、この翼に発生した揚力により垂直回転軸を回転させるばかりでなく、狭通路からの風の噴出による反作用によっても、垂直回転軸を回転させることになる。この時の風速は、第1の凹状部の広く開口した前縁から流れ込む風速より速い速度になるため、低風速域の場合であっても風速を速めることが可能になるため、起動性を高めると同時に回転効率の向上も可能となる。
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の垂直軸型風車において、前記翼に形成された前記第1の凹状部の各間の曲面部に、さらに、前縁側が広く開口し、後縁側に向かうにつれて徐々に狭くなり、後縁近傍では狭通路を形成してなる第2の凹状部が、翼幅方向に沿って複数個形成されたことを特徴とするものである。このような構造の垂直軸型風車においては、第2の凹状部において、第1の凹状部での現象がそのまま発生することになり、第2の凹状部においても揚力の発生と狭通路からの風の噴出による反作用により、より一層の垂直回転軸を回転させる力が発生することになる。
さらに請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の垂直軸型風車において、前記翼に形成された前記第2の凹状部の両側の曲面部に、さらに、前縁側が広く開口し、後縁側に向かうにつれて徐々に狭くなり、後縁近傍では狭通路を形成してなる第3の凹状部が、翼幅方向に沿って複数個形成されたことを特徴とするものである。このような構造の垂直軸型風車においては、第3の凹状部において、第1及び第2の凹状部での現象がそのまま発生することになり、さらにより一層の垂直回転軸を回転させる力が発生することになる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の垂直軸型風車において、前記翼に形成された前記第3の凹状部の両側の曲面部に、さらに、前縁側が広く開口し、後縁側に向かうにつれて徐々に狭くなり、後縁近傍では狭通路を形成してなる第4の凹状部が、翼幅方向に沿って複数個形成されたことを特徴とする。このような構造の垂直軸型風車においては、第4の凹状部において、第1乃至第3の凹状部での現象がそのまま発生しており、前記翼の曲面全体にさらにより一層の垂直回転軸を回転させる力が発生することになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の垂直軸型風車において、前記翼の最大翼厚が、前記翼の直径の30%〜50%の長さであり、且つ前記翼の腹面側が直径に対して前縁から70%〜75%の位置を起点として後縁まで曲面で形成されていることを特徴とするものである。このような構造の垂直軸型風車においては、前記翼の最大翼厚が、前記翼直径の30%以下であることによる翼の剛性の低下を防止し、コアンダ効果が薄れることを防止することになる。一方、前記翼の最大翼厚が、前記翼直径の50%以上になってくると、抗力が増加し風速が大きくなっても翼の回転数が上昇しづらくなることを防止するものである。また腹面側の後縁側に曲面を形成することによりコアンダ効果を発生させて翼の起動性の向上を図るものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の垂直軸型風車において、前記翼のアスペクト比(翼幅の二乗/翼面積)を8〜15であることを特徴とするものである。このような構造の垂直軸型風車においては、アスペクト比が7以下である場合の揚抗比の悪化を防ぎ、低風速域での翼の空力特性を維持し回転効率の向上を図ることができるものであり、またアスペクト比16以上である場合の翼の剛性の低下を防止することが可能になるものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の垂直軸型風車において、前記翼の直径が、前記円形状の端板の直径の50%〜60%であることを特徴とするものである。このような構造の垂直軸型風車においては、前記翼の直径が、前記円形状の端板の直径の50%以下によるソリディティ(翼面積/受風面積)の低下による回転トルクの低下によって、起動力の低下を防止する構造となり、回転効率の向上に貢献するものであり、一方、前記翼の直径が、前記円形状の端板の直径の60%以上によるソリディティの上昇により風速が大きくなっても、回転数が上昇し難くなることを防止する構造となり、回転効率の向上に貢献するものとなる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の垂直軸型風車において、前記第1の凹状部乃至前記第4の凹状部を形成する側壁部が内側に傾斜していることを特徴とするものである。このような構造の垂直軸型風車においては、第1の凹状部乃至第4の凹状部の広く開口した前縁より流入した風の流れを、より一層前記翼の曲面に沿わせて、出来るだけ外部に風の流れが流出しないようにさせて、風の流速を高めより強い揚力と反作用を得られるようにして、回転効率の向上に貢献するものとなる。
本発明の請求項1に記載の垂直軸型風車においては、翼を取付けるための支持部材が存在しないので、軽量化が図られると同時に、翼を薄板で覆われた、半円形状の曲面構造とするとともに、この曲面部に凹状部を形成することにより、剛性の高いいわゆるシェル構造を創り出し、軽量化と剛性を同時に達成することが可能になる。また、第1の凹状部の広く開口した前縁より風の流れが流入し、徐々に狭くなる凹状部を曲面に沿って流れることにより風の流速が増加して、狭通路に流れ込むときには最大限の流速となって、風の流れが後縁部より外に噴出するように排出されることになるので、狭通路の付近は負圧となって揚力が発生し、この翼に発生した揚力により垂直回転軸を回転させるばかりでなく、狭通路からの風の噴出による反作用によっても、垂直回転軸を回転させることになる。この時の風速は、第1の凹状部の広く開口した前縁から流れ込む風速より速い速度になるため、低風速域の場合であっても風速を速めることが可能になるため、起動性を高めると同時に回転効率を向上させる効果を有する。
本発明の請求項2乃至4に記載の垂直軸型風車においては、低風速域の場合であってもより一層風速を速めることが可能になるため、起動性と同時に回転効率を一層向上させる効果を有する。
本発明の請求項5に記載の垂直軸型風車においては、翼の最大翼厚が、翼直径の30%以下であることによる翼の剛性の低下を防止するとともに、コアンダ効果が薄れることを防止する効果を有する。一方、翼の最大翼厚が、翼直径の50%以上になってくることによる抗力の増加を防止することによって、翼の回転数が上昇しづらくなることを防止する効果を有する。また腹面側の後縁側に曲面を形成することによりコアンダ効果を発生させて翼の起動性の向上を図る効果を有するものである。
本発明の請求項6に記載の垂直軸型風車においては、アスペクト比が7以下である場合の揚抗比の悪化を防ぎ、低風速域での翼の空力特性を維持し回転効率の向上を図る効果と、またアスペクト比16以上である場合の翼の剛性の低下を防止する効果を有する。
本発明の請求項7に記載の垂直軸型風車においては、翼直径が、円形状端板の直径の50%以下によるソリディティ(翼面積/受風面積)の低下によって、垂直回転軸の回転トルクの低下を防止し、回転効率を向上させる効果を有する。一方、前記翼の直径が、円形状端板の直径の60%以上によるソリディティの上昇による垂直回転軸の回転数が上昇し難くなることを防止し、回転効率の低下を防止する効果を有する。
本発明の請求項8に記載の垂直軸型風車においては、第1の凹状部乃至第4の凹状部の広く開口した前縁より流入した風の流れを、より一層前記翼の曲面に沿わせて、出来るだけ途中で外部に風の流れを流出しないようにさせて、風の流速を高めより強い揚力と反作用を得られるようにして、回転効率を向上させる効果を有する。
本発明に係る風車の外観を示す斜視図である。 図1の風車を上方から見た翼の配置を説明する図である。 図1に示す翼の曲面部側を示す一部拡大平面図である。 翼の第1の凹状部を示すA−A線断面図。 翼の第2の凹状部を示すB−B線断面図。 翼の第3の凹状部を示すC−C線断面図。 翼の第4の凹状部を示すD−D線断面図。 他の実施例を示す風車を上方から見た翼の配置を説明する図である。
本発明の実施の形態に係る垂直軸型風車の実施例について、以下、図1乃至図8に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る揚力型の垂直軸型風車の外観を示す斜視図である。この垂直軸型風車は、風力による風車の回転力を利用し発電するものであり、垂直回転軸1が、発電機(図示しない)に接続されるようになっている。図1及び図2に示すように、この垂直軸型風車は、垂直方向に延びる垂直回転軸1と、これの上下端に直交するように取り付けられた上下の円形状端板2と、アルミ合金やポリカーボネイトなどの材質からなる薄板で形成された3枚の翼3とから構成されている。この翼3は、図2に示されるように、それぞれの曲面部Xを垂直回転軸1側に向けて配置されている。
この翼3は、その最大翼厚が、翼の直径の30%の長さ(厚さ)で形成されており、また翼の腹面側が直径に対して前縁3aから70%の位置付近を起点として後縁3bに向けて曲面Rを形成している。
一方この翼3の曲面部X側には、図1及び図2に示されるように、前縁3a側に広い開口部を有する第1の凹状部4が形成されている。また図3に示されるように、この第1の凹状部4は、底面部4aと側壁部4bと後縁3b近傍側の狭通路4cとによって構成されている。底面部4aは、前縁3a側において、広く開口して形成されており、後縁3bに向かうにつれて徐々に狭くなるように形成されており、後縁3b近傍側の狭通路4cへと連接している。そして、図4に示されるように、底面部4aは、この狭通路4cから後縁3bへと向けて、翼3の曲率に合わせて下方へと湾曲して形成されている。また側壁部4bは、前縁3a側から後縁3b側に亘りやや内側に傾斜して形成されている。
また図1及び図3に示されているように、第1の凹状部4どうしの間の曲面部Xには、さらに、第2の凹状部5が形成されている。この第2の凹状部5は、底面部5aと側壁部5bと後縁3b近傍側の狭通路5cとによって構成されている。底面部5aは、前縁3a側において広く開口して形成されており、後縁3b側に向かうにつれて徐々に狭くなるように形成されており、後縁3b近傍側の狭通路5cへと連接している。そして、図5に示されるように、底面部5aは、この狭通路5cから後縁3bへと向けて、翼3の曲率に合わせて下方へと湾曲して形成されている。また側壁部5bは、前縁3a側から後縁3b側に亘りやや内側に傾斜して形成されている。
さらに図3に示されているように、第2の凹状部5の両側の曲面部Xには、さらに第3の凹状部6が形成されている。この第3の凹状部は、底面部6aと側壁部6bと後縁3b近傍側の狭通路6cとによって構成されている。底面部6aは、前縁3a側において広く開口して形成されており、後縁3b側に向かうにつれて徐々に狭くなるように形成されており、後縁3b近傍側の狭通路6cへと連接している。そして、図6に示されるように、底面部6aは、この狭通路6cから後縁3bへと向けて、翼3の曲率に合わせるように下方へと湾曲して形成されている。また側壁部6bは、前縁3a側から後縁3bに亘りやや内側に傾斜して形成されている。
図3に示されているように、それぞれの第3の凹状部6の両側の曲面部Xには、さらに第4の凹状部7が形成されている。この第4の凹状部7は、底面部7aと側壁部7bと後縁3bの近傍側の狭通路7cとによって構成されている。底面部7aは、前縁3a側において広く開口して形成されており、後縁3bに向かうにつれて徐々に狭くなるように形成されており、後縁3b近傍側の狭通路7cと連接している。そして、図7に示されるように、底面部7aは、この狭通路7cから後縁3bへと向けて、下方へと湾曲して傾斜し形成されている。また側壁部7bは、前縁3a側から後縁3b側に亘りやや内側に傾斜して形成されている。
よって、この垂直軸型風車は、図2に示すように、Wの矢印の方向から風を受けると、まず隣り合う翼3の曲面部Xによって構成される風の通り道が狭められているので、風が速度を増して、翼3の曲面部Xを通過することになる。そして、さらに第1の凹状部4の広く開口した前縁3aより流入した風の流れは、第1の凹状部4の徐々に狭くなる底面部4aを通過することにより、より一層流速を増して、狭通路4cに流れ込むときには最大限の流速となって狭通路4c内を通過し、図4に示されるように、後縁3b側の狭通路4cの出口より外に噴出するように、風の噴出S1となって排出されることになる。この時、狭通路4cを通過する風の速度は周囲の風の速度より速くなっているので、狭通路4c付近は負圧となって揚力の回転方向成分がF1の方向に発生し、これにより、翼3を上下で固定支持している円形状端板2を介して垂直回転軸1を回転させることになる。また狭通路4cからの風の噴出S1による反作用によっても、垂直回転軸を回転させることになる。この時の風速は、第1の凹状部4の広く開口した前縁3aから流れ込む風速より速い速度になっているため、低風速域の場合であっても風速を速めることが可能となる。
以上のような風の流れが、上述した第2の凹状部5乃至第4の凹状部のそれぞれにおいて発生しており、図5乃至図7に示すように、それぞれの狭通路5c乃至狭通路7cの出口より、それぞれ風の噴出F2乃至風の噴出F4となって排出されるので、揚力の回転方向成分F2乃至回転方向成分F4が発生し、これらの回転力が、翼3を上下で固定支持している円形状端板2を介して垂直回転軸1を一層強力に回転させることになる。そして、低風速域の場合であっても風速を速めることが可能となるため、垂直軸型風車の起動性を高めて回転効率の向上を図ることができるようになる。
また、翼3は、この翼3を上下で固定支持している半径の短い円形状端板2内部に配置されており、非常にコンパクトな構造が可能であるため、安全面から見ても広い設置場所を必要とせず、都市部における一般家庭用やビルの屋上に設置することが非常に容易となる。
図8は、他の実施例2を示す風車を上方から見た翼3の配置を説明する図である。この実施例2は、翼3の最大翼厚を、翼3の直径の50%であることを特徴としたものである。このような構成の翼3にあっては、隣り合う翼3どうしの曲面部Xで仕切られる内部の空間が、前縁3a側より垂直回転軸側へ向かうにつれて非常に狭くなっているので、Wの矢印の方向から流入する風の風速は、一層速められることになる。また翼厚が大きい分回転トルクも増加しているので、一定方向より安定的な一定量の風が流入するような状態で使用すると発電効率の高い揚力型の垂直軸型風車として利用することが可能である。取り付け状態等に付いては図示及び説明は省略するが、自動車・二輪自動車や鉄道車両等のような一定方向より安定的な風量が見込まれるような場合には、非常にコンパクトで発電効率の良い風力発電用の風車としての提供が可能である。
1 垂直回転軸
2 円形状端板
3 翼
3a 翼の前縁
3b 翼の後縁
4 第1の凹状部
4a 第1の凹状部の底面部
4b 第1凹状部の側壁部
4c 第1凹状部の狭通路
5 第2凹状部
5a 第2凹状部の底面部
5b 第2凹状部の側壁部
5c 第2凹状部の狭通路
6 第3凹状部
6a 第3凹状部の底面部
6b 第3凹状部の側壁部
6c 第3凹状部の狭通路
7 第4凹状部
7a 第4凹状部の底面図
7b 第4凹状部の側壁部
7c 第4凹状部の狭通路
X 翼の曲面部
R 翼の腹面部における曲面
F1,F2,F3,F4 揚力の回転方向成分
S1,S2,S3,S4 風の噴出

Claims (8)

  1. 垂直回転軸と、この垂直回転軸を中心に一定の半径を有し、前記垂直回転軸の上下端近傍に取付けられた円形状端板と、横断面が半円形状であって、この半円形状の曲面部側において、この曲面部に沿って前縁側が広く開口し、後縁側へ向かうにつれて徐々に狭くなり、後縁近傍では狭通路を形成してなる第1の凹状部が、翼幅方向に沿って複数個形成された翼であって、この翼は、前記上下の円形状端板の間に前記垂直回転軸と平行に、且つ前記曲面部側を前記垂直回転軸側に向けて複数枚配置されたことを特徴とする垂直軸型風車。
  2. 請求項1に記載の垂直軸型風車において、前記翼に形成された前記第1の凹状部の各間の曲面部に、さらに、前縁側が広く開口し、後縁側に向かうにつれて徐々に狭くなり、後縁近傍では狭通路を形成してなる第2の凹状部が、翼幅方向に沿って複数個形成されたことを特徴とする垂直軸型風車。
  3. 請求項2に記載の垂直軸型風車において、前記翼に形成された前記第2の凹状部の両側の曲面部に、さらに、前縁側が広く開口し、後縁側に向かうにつれて徐々に狭くなり、後縁近傍では狭通路を形成してなる第3の凹状部が、翼幅方向に沿って複数個形成されたことを特徴とする垂直軸型風車。
  4. 請求項3に記載の垂直軸型風車において、前記翼に形成された前記第3の凹状部の両側の曲面部に、さらに、前縁側が広く開口し、後縁側に向かうにつれて徐々に狭くなり、後縁近傍では狭通路を形成してなる第4の凹状部が、翼幅方向に沿って複数個形成されたことを特徴とする垂直軸型風車。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の垂直軸型風車において、前記翼の最大翼厚が、前記翼の直径の30%〜50%の長さであり、且つ前記翼の腹面側が直径に対して前縁から70%〜75%の位置を起点として後縁まで曲面で形成されていることを特徴とする垂直軸型風車。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の垂直軸型風車において、前記翼のアスペクト比(翼幅の二乗/翼面積)を8〜15であることを特徴とする垂直軸型風車。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の垂直軸型風車において、前記翼の直径が、前記円形状端板の直径の50%〜60%であることを特徴とする垂直軸型風車。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の垂直軸型風車において、前記第1の凹状部乃至前記第4の凹状部を形成する側壁部が内側に傾斜していることを特徴とする垂直軸型風車。
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