JP2011231654A - 車両用駆動装置の制御装置 - Google Patents

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勝也 小林
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Abstract

【課題】変速を完了させる際のエンジン回転速度の低下を十分に抑制することができる車両用駆動装置の制御装置を提供する。
【解決手段】車両の走行中において、摩擦クラッチ34の係合度合いが完全係合状態を示す場合には、変速中ではないと判定して、予め定められた第1出力マップからアクセルストロークSACCに基づいて要求エンジントルクTを算出し、上記係合度合いが半係合状態または解放状態を示す場合には、変速中であると判定して、前記第1出力マップと比べてアクセルストロークSACCに対してエンジントルクTが大きくなるように設定された第2出力マップから、アクセルストロークSACCに基づいて要求エンジントルクTを算出して、その要求エンジントルクTが得られるようにエンジン12を制御するエンジン出力制御手段66とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用駆動装置の制御装置に係り、特に、手動変速機の変速完了時にエンジン回転速度が低下することを抑制するための技術に関するものである。
エンジンと、手動変速機と、それらエンジンと手動変速機との間に設けられたクラッチ装置とを備え、アクセル操作量に応じて出力される電気的指令に基づいて前記エンジンの出力が制御される車両用駆動装置の制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載されたものがそれである。この特許文献1の車両用駆動装置の制御装置では、運転者の操作負担を軽減するために、車両の発進時において、アクセル操作量に応じて算出されたエンジンの要求出力と、車両が発進するのに必要なエンジンの出力とのうち、大きい方の出力が得られるようにエンジンが制御されるようになっている。なお、上記エンジンの要求出力は、アクセル操作量とエンジンの出力との予め定められた関係から、アクセル操作量に基づいて算出される。
特開2006−233911号公報
ところで、前記車両用駆動装置では、手動変速機の変速中において、その変速を完了させるためにクラッチ装置が係合させられる際に、エンジン回転速度が低下しすぎると、エンジンが被駆動状態となって減速度が発生するとともに変速後の加速応答性が悪くなる場合があるという問題が発生する。そこで、変速を完了させる際にエンジン回転速度が低下しすぎることを抑制するために、クラッチ装置を係合させるクラッチ係合操作と並行して、エンジン回転速度を高めるためのアクセル操作が行われることが考えられる。しかしながら、従来の車両用駆動装置の制御装置では、例えば、アクセル操作のON−OFFショックを抑制するため及び定常走行時のアクセル操作のコントロール性を確保するために、前記アクセル操作量とエンジンの出力との予め定められた関係においてアクセル操作量が小さい領域は、アクセル操作量の大きい領域と比べて、アクセル操作量の増加量に対するエンジン出力の増加量が小さく設定される。したがって、変速を完了させる際に、必ずしも十分にエンジン回転速度の低下を抑制することができないという問題があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、変速を完了させる際のエンジン回転速度の低下を十分に抑制することができる車両用駆動装置の制御装置を提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a) エンジンと、手動変速機と、前記エンジンと前記手動変速機との間に設けられたクラッチ装置とを備え、アクセル操作量に応じて出力される電気的指令に基づいて前記エンジンの出力が制御される車両用駆動装置の制御装置であって、(b) 車両の走行中において、前記クラッチ装置の係合度合いが小さいほど、前記アクセル操作量に対して前記エンジンの出力を大きくするエンジン出力制御手段を含むことにある。
また、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、請求項1にかかる発明において、前記エンジン出力制御手段は、(a) 前記クラッチ装置の係合度合いがそのクラッチ装置の完全係合状態を示す場合には、前記手動変速機が変速中ではないと判定して、予め定められた第1出力マップから前記アクセル操作量に基づいて前記エンジンの要求出力を算出し、(b) 前記クラッチ装置の係合度合いがそのクラッチ装置の半係合状態または解放状態を示す場合には、前記第1出力マップと比べて前記アクセル操作量に対して前記エンジンの出力が大きくなるように設定された第2出力マップから、前記アクセル操作量に基づいて、前記エンジンの要求出力を算出することにある。
請求項1にかかる発明の車両用駆動装置の制御装置によれば、車両の走行中において、クラッチ装置の係合度合いが小さいほど、アクセル操作量に対してエンジンの出力を大きくするエンジン出力制御手段を含むことから、手動変速機の変速を完了させるためにクラッチ装置を係合させるクラッチ係合操作と並行して、エンジン回転速度を高めるためのアクセル操作が行われる際には、変速中ではないときに比べてクラッチ装置の係合度合いが小さいために、その変速中ではないときに比べて同じアクセル操作量であってもエンジンの出力が大きくされるので、変速を完了させる際のエンジン回転速度の低下を十分に抑制することができる。
また、請求項2にかかる発明の車両用駆動装置の制御装置によれば、前記エンジン出力制御手段は、前記クラッチ装置の係合度合いがクラッチ装置の完全係合状態を示す場合には、手動変速機が変速中ではないと判定して、予め定められた第1出力マップからアクセル操作量に基づいてエンジンの要求出力を算出し、前記クラッチ装置の係合度合いがクラッチ装置の半係合状態または解放状態を示す場合には、前記第1出力マップと比べてアクセル操作量に対してエンジンの出力が大きくなるように設定された第2出力マップから、アクセル操作量に基づいて、エンジンの要求出力を算出することから、手動変速機の変速を完了させるためにクラッチ装置が係合される操作と並行して、エンジン回転速度を高めるためのアクセル操作が行われる際には、変速中ではないときに比べて同じアクセル操作量であってもエンジンの出力が大きくされるので、変速を完了させる際のエンジン回転速度の低下を十分に抑制することができる。
本発明が適用された車両用駆動装置およびその制御系統を説明する図である。 図1の電子制御装置に備えられた制御機能の要部を説明するための機能ブロック線図である。 図2のエンジン出力制御手段において、変速中ではないと判定されたときに、エンジンの要求エンジントルクを算出するために用いられる予め定められた関係を示す第1出力マップである。 図2のエンジン出力制御手段において、変速中であると判定されたときに、エンジンの要求エンジントルクを算出するために用いられる予め定められた関係を示す第2出力マップである。 図2のエンジン出力制御手段において、算出された要求エンジントルクを得るための電子スロットル弁のスロットル開度を算出するために用いられる予め定められた関係を示す図である。 図2の電子制御装置の信号処理によって実行される制御作動の要部をそれぞれ説明するフローチャートである。 図6の電子制御装置の制御作動の一例を説明するためのタイムチャートである。 従来の電子制御装置の制御作動の一例を説明するためのタイムチャートである。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された車両用駆動装置10およびその制御系統を説明する図である。この図1に示す車両用駆動装置10は、走行用の駆動源であるエンジン12と、手動変速機14と、それらエンジン12と手動変速機14との間に設けられたクラッチ装置16とを備えて構成されており、上記エンジン12から出力される動力を車両用駆動装置10の他の一部を構成する差動歯車装置等を順次介して車両の駆動輪へ伝達する。
上記エンジン12は、例えば、気筒内噴射される燃料の燃焼によって駆動力を発生させる良く知られたガソリンエンジン等の内燃機関である。このエンジン12の吸気配管18には、運転者により操作されるアクセルペダル20の操作量すなわちアクセルストローク(アクセル操作量)SACCに応じて供給される電気信号(電気的指令)すなわちスロットル駆動信号STHに基づいて作動するスロットルアクチュエータ22によって開閉作動することにより、エンジン12の吸入空気量を調節してエンジントルク(エンジンの出力)Tを変化させることができる電子スロットル弁24を備えている。上記電子スロットル弁24は、その開度すなわちスロットル開度θTHが大きいほどエンジン12の吸入空気量を大きくして、エンジントルクTを大きくする。
前記手動変速機14は、例えば、相互に平行に設けられた入力軸26および出力軸28と、図示しないが、それら軸間に設けられたギヤ比が異なり且つ常時噛み合う複数対のギヤ対と、各ギヤ対を介した上記軸間の動力伝達状態を切り換えるために係合状態が選択的に切り換えられる複数の同期噛合クラッチとを、備える良く知られた所謂常時噛合型平行軸式の変速機である。この手動変速機14では、上記複数の同期噛合クラッチのいずれか1が係合されることにより、その係合された同期噛合クラッチに対応するギヤ対を介して入力軸26と出力軸28との間で動力伝達が為されるようになっている。手動変速機14は、上記複数対のギヤ対に対応して複数のギヤ段が成立させられるようになっている。
前記クラッチ装置16は、良く知られているように、エンジンのクランク軸30に一体的に固定されたフライホイール32と手動変速機14の入力軸26との間に設けられた乾式単板式の摩擦クラッチ34と、その摩擦クラッチ34の係合状態を切り換えるために運転者により操作されるクラッチペダル36と、そのクラッチペダル36の操作量すなわちクラッチストローク(クラッチ操作量)SCLに応じてクラッチ開作動油圧PCLを出力するクラッチマスターシリンダ38と、そのクラッチ開作動油圧PCLを受けてピストンロッド40に推力を与えて、てこ部材42および押圧部材44をそれぞれ介して摩擦クラッチ34を開作動させるクラッチシリンダ46とを、備えている。このクラッチ装置16の作動状態としては、例えば、クラッチペダル36の踏込操作が解除されて摩擦クラッチ34が解放される解放状態(非係合状態)、クラッチペダル36が所定量以上踏み込まれて摩擦クラッチ34が滑りを伴って半係合される半係合状態(スリップ状態)、およびクラッチペダル36が完全に踏み込まれて摩擦クラッチ34が完全に係合される完全係合状態の3つの状態に大別される。
以上のように構成された車両用駆動装置10において、手動変速機14のギヤ段が切り換えられるすなわち変速が行われる場合には、先ず、クラッチペダル36が踏込操作されてクラッチ装置16の摩擦クラッチ34が解放状態とされる。これにより、エンジン12と手動変速機14との間の動力伝達経路が遮断される。次いで、手動変速機14の前記複数の同期噛合クラッチの係合状態が切り換えられる。これにより、手動変速機14の入力軸26と出力軸28との間の動力伝達が複数のギヤ対のうち何れを介して為されるかが選択される。次いで、クラッチペダル36が戻し操作されて、クラッチ装置16の摩擦クラッチ34が半係合状態を経て完全係合状態とされる。これにより、エンジン12のエンジン回転速度Nが手動変速機14の入力軸26の回転速度と同期されて、エンジン12と手動変速機14とが動力伝達状態とされる。
また、車両用駆動装置10は、例えばエンジン12の出力制御などの各種制御を実行する電子制御装置48を備えている。この電子制御装置48は、本発明における車両用駆動装置の制御装置に相当するものである。上記電子制御装置48は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUがRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、前記各種制御を実行するように構成されている。
図1に示すように、上記電子制御装置48には、車両の各部に設けられてその車両の状態を示す各種センサからの信号が入力されるようになっている。例えば、上記電子制御装置48には、クラッチストロークセンサ50により検出されたクラッチペダル36の操作量すなわちクラッチストロークSCLを表す信号、アクセルストロークセンサ52により検出されたアクセルペダル20の操作量すなわちアクセルストロークSACCを表す信号、スロットル開度センサ54により検出された電子スロットル弁24のスロットル開度θTHを表す信号、エンジン回転速度センサ56により検出されたエンジン12のエンジン回転速度Nを表す信号、車速センサ58により検出された車速Vを表す信号などが、それぞれ供給される。
また、電子制御装置48からは、車両に備えられた各種装置の作動を制御するための信号が出力されるようになっている。例えば、電子制御装置48からは、エンジン12の出力制御のためのエンジン出力制御指令信号として、電子スロットル弁24を開閉作動させるスロットルアクチュエータ22を駆動するためのスロットル駆動信号STH、燃料噴射装置60から噴射される燃料の量を制御するための燃料噴射信号SFU、および点火装置62によるエンジン12の点火時期を制御するための点火時期信号SIGなどが出力される。
図2は、電子制御装置48に備えられた制御機能の要部を説明するための機能ブロック線図である。この図2に示すクラッチ係合度合検出手段64は、クラッチストロークセンサ50により検出されたクラッチペダル36の操作量に基づいて、クラッチ装置16の摩擦クラッチ34が解放状態から完全係合状態に至る程度を、その解放状態から完全係合状態に向かって連続的に増加する数量を表わす係合度合いを検出する。本実施例のクラッチ係合度合検出手段64は、例えば、クラッチ装置16の摩擦クラッチ34が完全係合状態に対応する係合度合いを、クラッチストロークSCLが零であることに基づいて判定し、半係合状態または解放状態に対応する係合度合いを、クラッチストロークSCLが所定値を超えたことに基づいて判定する。
エンジン出力制御手段66は、車両が走行中であるか否かを判定する。具体的には、エンジン出力制御手段66は、車速関連値たとえば車速Vが零よりも大きい場合に、車両が走行中であると判定し、また車速Vが零である場合に、車両が走行中ではないと判定する。
また、エンジン出力制御手段66は、手動変速機14が変速中であるか否かを判定する。具体的には、エンジン出力制御手段66は、前記クラッチ係合度合検出手段64により検出されたクラッチ装置16の係合度合いが、摩擦クラッチ34の半係合状態または解放状態を示す場合には、手動変速機14が変速中であると判定し、またクラッチ係合度合検出手段64により検出されたクラッチ装置16の係合度合いが、摩擦クラッチ34の完全係合状態を示す場合には、手動変速機14が変速中ではないと判定する。
また、エンジン出力制御手段66は、上記判定において手動変速機14が変速中であると判定された場合には、手動変速機14が変速中ではないと判定された場合に比べて同じアクセルストロークSACCであってもエンジントルクTが大きくなるようにエンジン12の出力制御を行う。具体的には、エンジン出力制御手段66は、前記判定において手動変速機14が変速中ではないと判定された場合には、予め定められた図3に示す第1出力マップから、アクセルストロークSACCに基づいて、エンジン12の要求エンジントルクTを算出して、その要求エンジントルクTが得られるようにエンジン12の出力制御を行う。上記第1出力マップは、例えば、アクセル操作のON−OFFショックを抑制するため及び定常走行時のアクセル操作のコントロール性を確保するために、アクセルストロークSACCの小さい領域は、アクセルストロークSACCの大きい領域と比べて、アクセルストロークSACCの増加量に対するエンジントルクTの増加量が小さく設定される。そして、エンジン出力制御手段66は、手動変速機14が変速中であると判定された場合には、図3に示す第1出力マップと比べて同じアクセルストロークSACCであってもエンジントルクTが大きくなるように予め定められた図4に示す第2出力マップから、アクセルストロークSACCに基づいて、エンジン12の要求エンジントルクTを算出して、その要求エンジントルクTが得られるようにエンジン12の出力制御を行う。上記第2出力マップは、前記第1出力マップと比べて、図3および図4中に矢印aおよびbで示すように、特にアクセルストロークSACCが小さい領域において、アクセルストロークSACCに対してエンジントルクTが大きくなるように設定されている。また、上記第2出力マップは、アクセルストロークSACCの小さい領域と大きい領域とでアクセルストロークSACCの増加量に対するエンジントルクTの増加量が略同じとなるように設定される。なお、上記算出された要求エンジントルクTを得るためのエンジン12の出力制御は、例えば、予め実験的に求められて記憶された図5に示す関係(マップ)から、エンジン回転速度Nおよび上記算出された要求エンジントルクTに基づいて、電子スロットル弁24のスロットル開度θTHが算出され、電子スロットル弁24がそのスロットル開度θTHとなるようにスロットル駆動信号STHが出力されることにより行われる。
図6は、電子制御装置48の信号処理によって実行される制御作動の要部をそれぞれ説明するフローチャートである。このフローチャートは、アクセルストロークSACCに応じてエンジン12の出力を制御するための制御作動を説明するものであり、例えば、数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行される。
図6において、エンジン出力制御手段66に対応するステップ(以下、「ステップ」を省略する)S1では、車両が走行中か否かが判定される。具体的には、車速関連値たとえば車速Vが零よりも大きい場合に、車両が走行中であると判定され、また車速Vが零である場合に、車両が走行中ではないと判定される。
上記S1の判定が否定された場合には、S1以下が繰り返し実行されるが、上記S1の判定が肯定された場合には、クラッチ係合度合検出手段64およびエンジン出力制御手段66に対応するS2において、手動変速機14が変速中であるか否かが判定される。具体的には、クラッチストロークSCLが所定値を超えている場合には、クラッチ装置16の摩擦クラッチ34が半係合状態または解放状態に対応する大きさの係合度合いであると判定されて、手動変速機14が変速中であると判定される。また、クラッチストロークSCLが零である場合には、クラッチ装置16の摩擦クラッチ34が完全係合状態に対応する大きさの係合度合いであると判定されて、手動変速機14が変速中ではないと判定される。
上記S2の判定が否定された場合には、エンジン出力制御手段66に対応するS3において、図3に示す第1出力マップが用いられてエンジン出力制御が実行される。具体的には、先ず、予め定められた図3に示す第1出力マップから、アクセルストロークSACCに基づいて、エンジン12の要求エンジントルクTが算出され、次いで、予め実験的に求められて記憶された図5に示す関係(マップ)から、エンジン回転速度Nおよび上記算出された要求エンジントルクTに基づいて、電子スロットル弁24のスロットル開度θTHが算出され、次いで、電子スロットル弁24が上記算出されたスロットル開度θTHとなるようにスロットル駆動信号STHが出力される。
上記S2の判定が肯定された場合には、エンジン出力制御手段66に対応するS4において、図4に示す第2出力マップが用いられて、S3が実行される場合に比べて同じアクセルストロークSACCであってもエンジントルクTが大きくなるようにエンジン12の出力制御が行われる。具体的には、先ず、図3に示す第1出力マップと比べて同じアクセルストロークSACCであってもエンジントルクTが大きくなるように予め定められた図4に示す第2出力マップから、アクセルストロークSACCに基づいて、エンジン12の要求エンジントルクTが算出され、次いで、予め実験的に求められて記憶された図5に示す関係(マップ)から、エンジン回転速度Nおよび上記算出された要求エンジントルクTに基づいて、電子スロットル弁24のスロットル開度θTHが算出され、次いで、電子スロットル弁24が上記算出されたスロットル開度θTHとなるようにスロットル駆動信号STHが出力される。
図7は、図6に示された電子制御装置48の制御作動の一例を説明するためのタイムチャートであって、例えば、車両の走行中に行われた手動変速機14のアップ変速を完了させるためにクラッチ装置16の摩擦クラッチ34を係合させるためのクラッチペダル操作が行われた際の車両状態を示すタイムチャートである。このタイムチャートの横軸は、時間tを示しており、縦軸は、エンジン回転速度N、クラッチストロークSCL、およびアクセルストロークSACCを示している。図7のt0時点を含むt1時点以前は、手動変速機14の変速を行うためにクラッチ装置16の摩擦クラッチ34が解放状態とされている期間である。このt1時点以前においては、クラッチストロークSCLは最大値を示し、アクセルストロークSACCは略零を示す。そして、エンジン回転速度Nは、変速開始時の値から徐々に低下する。なお、図7に示すt0時点〜t3時点までの間は、車両が走行中であり、且つクラッチストロークSCLが所定値たとえば零よりも大きいことで手動変速機14が変速中であると判定されることから、図6のS1およびS2の判定が肯定されてS4のエンジン出力制御が実施される期間である。
図7に示すt1時点は、車両の走行中に行われた手動変速機14のアップ変速を完了させるための操作すなわち変速完了操作が開始された時点である。この変速完了操作に際しては、先ず、クラッチペダル36が戻し操作されて摩擦クラッチ34が半係合状態とされる。クラッチストロークSCLは、クラッチペダル36が戻し操作されることに応じてt1時点直後から低下する。そして、エンジン回転速度Nは、t1時点後に手動変速機14の入力軸26の回転速度に同期するために低下する。
t2時点は、変速後の加速に向けて運転者によりアクセル操作が開始された時点である。エンジン12は、半係合状態の摩擦クラッチ34を介して手動変速機14の入力軸26に連結されることにより被駆動状態とされるが、上記アクセル操作によりエンジン回転速度Nの低下が抑制されることで減速感の発生が抑制されている。なお、上記アクセル操作に応じて行われるエンジン12の出力制御は、図4に示す第2出力マップが用いられて為される。
t3時点は、クラッチ装置16の摩擦クラッチ34が完全係合状態とされた時点である。クラッチストロークSCLは、クラッチペダル36が完全に戻し操作されることに応じて零とされる。これにより、手動変速機14が変速中ではないと判定されて、図6のS2の判定が否定される結果、t3時点直後から再び変速中であると判定されるまで図6のS4のエンジン出力制御が実施されるようになる。
因みに、図8は、従来の電子制御装置の制御作動の一例を説明するためのタイムチャートである。上記従来の電子制御装置は、変速中であるか否かに問わず、図3に示す第1出力マップを用いてエンジン12の出力制御を実施するものである。図3に示すように、第1出力マップは、例えば、アクセル操作のON−OFFショックを抑制するため及び定常走行時のアクセル操作のコントロール性を確保するために、アクセルストロークSACCの小さい領域は、アクセルストロークSACCの大きい領域と比べて、アクセルストロークSACCの増加量に対するエンジントルクTの増加量が小さく設定される。そのため、図8に示すように、従来では、t12時点において変速後の加速に向けて運転者によりアクセル操作が開始されても、エンジン回転速度Nの低下が十分に抑制されないという問題があった。そして、運転者がエンジン回転速度Nの低下を意識してアクセルペダル20を余計に踏み込んでも、そのアクセル操作が為される間にエンジン回転速度Nが低下することから、必ずしも十分にエンジン回転速度の低下を抑制することができないという問題があった。このような変速完了操作時のエンジン回転速度Nの低下は、減速感が生じるとともに車速が低下することに加えて、変速後の加速応答性の低下を招くため、円滑な変速フィーリングが実現されないこととなる。
本実施例の車両用駆動装置10の制御装置としての電子制御装置48には、クラッチ装置16の摩擦クラッチ34の係合度合いを検出するクラッチ係合度合検出手段64と、車両の走行中において、上記クラッチ係合度合検出手段64により検出された係合度合いに基づいて変速中であると判定された場合には、アクセルストロークSACCに対してエンジントルクTを大きくするエンジン出力制御手段66とが含まれる。上記エンジン出力制御手段66は、クラッチ係合度合検出手段64により検出された係合度合いが大きく、摩擦クラッチ34の完全係合状態を示す場合には、手動変速機14が変速中ではないと判定して、予め定められた第1出力マップからアクセルストロークSACCに基づいて要求エンジントルクTを算出し、また上記係合度合いが小さく、摩擦クラッチ34の半係合状態または解放状態を示す場合には、手動変速機14が変速中であると判定して、前記第1出力マップと比べてアクセルストロークSACCに対してエンジントルクTが大きくなるように設定された第2出力マップから、アクセルストロークSACCに基づいて要求エンジントルクTを算出するものである。そのため、本実施例の電子制御装置48によれば、車両の走行中に行われた手動変速機14の変速を完了させるためにクラッチ装置16の摩擦クラッチ34を係合させるためのクラッチペダル操作と並行して、エンジン回転速度Nを高めるためのアクセル操作が行われる際には、変速中ではないときと比較して同じアクセルストロークSACCであってもエンジントルクTが大きくされるので、変速完了時にエンジン回転速度Nが低下することを十分に抑制することができる。
そして、上記エンジン回転速度Nを高めるためのアクセル操作が、エンジン回転速度Nの落ち込みを抑制させるという運転者の意識に基づくものではなく、変速後の加速に向けて行われるアクセル操作であっても、変速完了時にエンジン回転速度Nが低下することを十分に抑制することができる。その点、従来は、変速完了操作時のエンジン回転速度Nの落ち込みを抑制させることを意識してアクセルペダル20が余計に踏み込まれる場合であっても、その余計に踏み込まれている間にエンジン回転速度Nが落ち込むことが問題であった。本実施例の電子制御装置48によれば、変速完了操作時のエンジン回転速度Nの落ち込みを意識しないアクセル操作を行っても、エンジン回転速度Nが低下することを抑制することができる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、クラッチ係合度合検出手段64は、クラッチストロークSCLが所定値たとえば零以上であるときに摩擦クラッチ34が半係合状態または解放状態に対応して係合度合いが小さい値であると判定するものに限らず、例えば、クラッチストロークSCLが、摩擦クラッチ34が半係合状態とされる最小の値として予め実験的に求められて記憶された所定のクラッチストローク判定値SCL1以上の大きさである場合には、摩擦クラッチ34が半係合状態または解放状態に対応する係合度合いであると判定するものであってもよい。
また、クラッチ係合度合検出手段64は、クラッチストロークセンサ50に代えて設けられたクラッチスイッチからクラッチペダル36が踏み込まれたことを表す信号が供給された場合には、摩擦クラッチ34が半係合状態または解放状態に対応して係合度合いが小さい値であると判定するものであってもよい。また、クラッチ係合度合検出手段64は、予め定められた関係から、車速Vおよびエンジン回転速度Nに基づいて、摩擦クラッチ34が完全係合状態に対応した係合度合いであるか、または摩擦クラッチ34が半係合状態または解放状態に対応した係合度合いであるかを検出するものであってもよい。
また、エンジン出力制御手段66は、予め定められた第1および第2出力マップから要求エンジントルクTを算出するものであったが、これに限らず、例えば、予め定められた複数の演算式から要求エンジントルクTを算出するものであってもよい。
また、エンジン出力制御手段66は、摩擦クラッチ34の係合度合いが半係合状態または解放状態を示す場合には、予め記憶された第2出力マップからアクセルストロークSACCに基づいて要求エンジントルクTを算出し、その算出された要求エンジントルクTが得られるようにエンジン出力制御を行うものであったが、これに限らない。例えば、上記第2出力マップに代えて、アクセルストロークSACCに対してエンジントルクTが順に大きくなるようにそれぞれ設定された複数の出力マップが予め記憶され、エンジン出力制御手段66は、摩擦クラッチ34の係合度合いが小さいほど、上記複数の出力マップのうちアクセルストロークSACCに対してエンジントルクTが大きくなるように設定された出力マップを選択し、その選択された出力マップからアクセルストロークSACCに基づいて要求エンジントルクTを算出してエンジン出力制御を行うことによって、摩擦クラッチ34の係合度合いが小さいほど、アクセルストロークSACCに対してエンジントルクTを大きくするものであってもよい。
また、エンジン出力制御手段66は、摩擦クラッチ34の係合度合いが半係合状態または解放状態を示す場合には、予め定められた出力マップまたは演算式からアクセルストロークSACCに基づいて第1要求エンジントルクTE1を算出し、その第1要求エンジントルクTE1と、摩擦クラッチ34の係合度合いが小さいほど大きくなるように予め設定された補正係数との、加算または掛算により第2要求エンジントルクTE2を算出し、その第2要求エンジントルクTE2が得られるようにエンジン出力制御を行うことによって、摩擦クラッチ34の係合度合いが小さいほど、アクセルストロークSACCに対してエンジントルクTを大きくするものであってもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用駆動装置
12:エンジン
14:手動変速機
16:クラッチ装置
48:電子制御装置(制御装置)
64:クラッチ係合度合算出手段
66:エンジン出力制御手段
ACC:アクセルストローク(アクセル操作量)
TH:スロットル駆動信号(電気的指令)
:エンジントルク、要求エンジントルク(エンジンの出力、エンジンの要求出力)

Claims (2)

  1. エンジンと、手動変速機と、該エンジンと該手動変速機との間に設けられたクラッチ装置とを備え、アクセル操作量に応じて出力される電気的指令に基づいて該エンジンの出力が制御される車両用駆動装置の制御装置であって、
    車両の走行中において、前記クラッチ装置の係合度合いが小さいほど、前記アクセル操作量に対して前記エンジンの出力を大きくするエンジン出力制御手段を含むことを特徴とする車両用駆動装置の制御装置。
  2. 前記エンジン出力制御手段は、
    前記クラッチ装置の係合度合いが該クラッチ装置の完全係合状態を示す場合には、前記手動変速機が変速中ではないと判定して、予め定められた第1出力マップから前記アクセル操作量に基づいて前記エンジンの要求出力を算出し、
    前記クラッチ装置の係合度合いが該クラッチ装置の半係合状態または解放状態を示す場合には、前記第1出力マップと比べて前記アクセル操作量に対して前記エンジンの出力が大きくなるように設定された第2出力マップから、前記アクセル操作量に基づいて、前記エンジンの要求出力を算出する
    ものであることを特徴とする請求項1の車両用駆動装置の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005330868A (ja) * 2004-05-19 2005-12-02 Toyota Motor Corp 内燃機関のスロットル制御装置

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