図1は第1の実施例における複合装置の構成を示すブロック図である。
図1において、画像形成装置としての複合装置101は、関連レポート印刷設定部102、レポート印刷指示部103、親展受信データ印刷ログデータ取得部104、FAX通信履歴一覧データ保存部105、編集処理部106、および印刷処理部107からなるログ収納装置、ならびに図示しない画像読取部、通信部や制御部等を備え、ファクシミリ装置から受信した画像データ(以下、「ファクシミリデータ」という。)に基づく印刷や受信したファクシミリデータを記憶部に保存、ファクシミリデータの送信等の動作を行うとともにその動作の履歴情報がログ収納装置により装置の動作履歴情報(ログデータ)として記憶部に収納される。
関連レポート印刷設定部102は、出力手段としての液晶ディスプレおよび入力手段としての操作キーや操作スイッチ、タッチパネル等を備えたオペレーションパネルを介し、利用者によるレポート印刷設定操作を受付けるものである。本実施例では、レポート印刷設定は、親展受信データのレポートを印刷するか否かの設定を行うものとする。
ここで、親展受信データとは、いわゆるFコードと呼ばれる識別情報に対応付けて記憶部に開設された親展受信ボックスに格納されるファクシミリデータであり、送信側のファクシミリ装置によりFコードが付加されたファクシミリデータを受信した複合装置101が当該Fコードに対応する親展受信ボックスに格納したものである。
また、親展受信データのレポートとは、親展受信データの受信履歴情報および印刷履歴情報を印刷出力したものであり、例えば親展受信ボックス名、送信元である相手先、保存データ名、親展受信データの受信日時であるデータ受信日時、画質、枚数、通信結果、親展受信データを印刷した日時であるデータ印刷日時等を印刷したものである。
レポート印刷指示部103は、関連レポート印刷設定部102で受付けたレポート印刷設定に基づいてレポート印刷を行うか否かの入力操作を受け付け、レポート印刷を行う場合、レポート印刷を指示するものである。
ログ収納部としてのFAX通信履歴一覧データ保存部105は、動作履歴情報としてのFAX通信履歴の一覧のデータを保存するメモリや磁気ディスク等の記憶部であり、複合装置101の複数の動作情報履歴を蓄積して記憶するものである。
ここで、FAX通信履歴とは、ファクシミリデータの送信および受信・印刷の履歴情報であり、例えば送信の履歴情報としては、送信種別、送信先である相手先、送信日時、画質、枚数、送信結果等であり、受信および印刷の履歴情報としては、受信種別、親展受信ボックス名、送信元である相手先、保存データ名、親展受信データの受信日時であるデータ受信日時、画質、枚数、通信結果、親展受信データを印刷した日時であるデータ印刷日時等である。
なお、このFAX通信履歴は、ファクシミリデータの送信および受信・印刷の動作を行ったとき、制御部によってFAX通信履歴一覧データ保存部105に記憶される。
関連情報抽出部としての親展受信データ印刷ログデータ取得部104は、所定の関連情報(キーコード)に基づいてFAX通信履歴の一覧のデータを検索し、その関連情報を含む動作履歴情報を抽出するものであり、FAX通信履歴の一覧のデータを保存するFAX通信履歴一覧データ保存部105より、関連レポート印刷設定部102で設定された内容のログデータのみを抽出して取得するものである。なお、本実施例において、FAX通信履歴一覧データ保存部105から抽出して取得するログデータは、FAX通信履歴の受信履歴情報の中から、親展受信されて親展受信ボックスに保存されたファクシミリデータの印刷履歴情報である。
編集処理部106は、親展受信データ印刷ログデータ取得部104が取得したログデータをレポート印刷の形式に編集する処理を行う。
ログ出力部としての印刷処理部107は、編集処理部106で編集処理されたデータをレポートとして利用者が動作履歴情報を認識できるように印刷出力する。なお、編集処理部106で編集処理されたデータをレポートとして表示手段に表示出力するようにしてもよい。
また、図示しない画像読取部は、原稿をスキャナで読み取り、その原稿のファクシミリデータを生成するものであり、図示しない通信部は、図示しない通信回線で接続されたファクシミリ装置や複合装置等との間で通信制御を行うものである。
このように構成された複合装置101は、メモリ等の記憶部に記憶された制御プログラム(ソフトウェア)に基づいてCPU(Central Processing Unit)等の制御手段および演算手段としての図示しない制御部により全体の動作が制御される。
上述した構成の作用について説明する。
まず、複合装置においてレポート印刷を行うための操作を図2から図4に基づいて説明する。
図2は第1の実施例における親展受信データレポート印刷の設定画面を示す説明図、図3は第1の実施例におけるFAXレポート印刷項目表示画面を示す説明図である。
利用者は、複合装置のオペレーションパネルを操作し、図2(a)に示すFAX設定の画面を表示手段に表示させ、その画面に表示された親展受信データレポート印刷の設定を行うための操作スイッチ201を押下することにより、図2(b)に示す親展受信データレポート印刷の設定画面へ移行させる。
この親展受信データレポート印刷の設定画面において、親展受信データレポート印刷の設定を有効にする「ON」操作スイッチ202または無効にする「OFF」操作スイッチ203が利用者により押下されることにより、親展受信データレポート印刷の設定を終了する。
この親展受信データレポート印刷の設定は、親展受信データレポート印刷の操作スイッチ201および図3に示すFAXレポート印刷項目表示画面に親展受信データ印刷301の項目が追加(設定有効を示す)または削除(設定無効を示す)されることで確認することができる。
図4は第1の実施例におけるFAXレポート印刷項目表示画面および親展受信データレポート印刷のレポート印刷選択画面を示す説明図である。
利用者は、複合装置のオペレーションパネルを操作し、図4(a)に示すFAXレポート印刷項目表示画面を表示させ、そのFAXレポート印刷項目表示画面の親展受信データ印刷スイッチ401を押下し、図4(b)に示す親展受信データのレポート印刷の印刷を指示するレポート印刷選択画面へ移行させる。
印刷を指示する場合、レポート印刷選択画面の「はい」の操作スイッチ402を押下し、印刷を指示しない場合、「いいえ」の操作スイッチ403を押下する。複合装置は、「はい」の操作スイッチ402が押下されると親展受信データのレポートを印刷し、一方「いいえ」の操作スイッチ403が押下されると親展受信データのレポートを印刷することなく処理を終了する。
次に、レポート印刷の出力例について図5から図7に基づいて説明する。
図5は第1の実施例におけるFAX通信履歴一覧の説明図、図6および図7は第1の実施例における親展受信データレポート印刷の説明図である。
図5において、FAX通信履歴の一覧データ501は、図1に示すFAX通信履歴一覧データ保存部105に保存されているものである。
このFAX通信履歴の一覧データ501は、送信の履歴情報を示す「FAX送信」、送信種別を示す「手動送信」、通番、送信先である相手先、送信日時、画質、枚数、送信結果等の送信履歴情報と、受信の履歴情報を示す「FAX受信」、受信種別である親展受信を示す「親展受信」502、受信種別毎に付加された通番、親展受信ボックス名、送信元である相手先、保存データ名、親展受信データの受信日時であるデータ受信日時、画質、枚数、通信結果、親展受信データを印刷した日時であるデータ印刷日時503等の受信および印刷履歴情報とにより構成されたものである。
なお、本実施例では、FAX通信履歴の一覧データ501は、文字コードで記述されたデータとして説明するが、各情報をコード化して記述されたデータであっても良い。
図6は、図5に示すFAX通信履歴の一覧データ501から親展受信データを印刷したデータ印刷日時が記録されている親展受信データを抽出して印刷した親展受信データレポート印刷としての親展受信データ印刷履歴601を示している。この親展受信データ印刷履歴601は、図5に示すFAX通信履歴の一覧データ501から親展受信であることを示す「親展受信」502の通番が付加され、かつデータ印刷日時503の履歴が記録された履歴情報を抽出して印刷されるものである。
したがって、図6に示す親展受信データ印刷履歴601には、図5に示すFAX通信履歴の一覧データ501から親展受信であり、データ印刷日時が記録されている通番が「No.001」、「No.003」、「No.004」の受信および印刷履歴情報が抽出されて印刷される。
なお、親展受信データ印刷履歴601は、図2に示す親展受信データレポート印刷の設定画面において、親展受信データレポート印刷の設定が有効にされ、図4(b)に示すレポート印刷選択画面で印刷指示が選択された場合に印刷される。
図7は、図5に示すFAX通信履歴の一覧データ501に、親展受信およびデータ印刷日時が記録されている受信および印刷履歴情報が存在しない場合の親展受信データレポート印刷としてのレポート印刷結果701の形式を示し、該当する受信および印刷履歴情報が存在しない旨が出力される。
次に、複合装置が行うレポート印刷処理の全体を図8から図11に示すフローチャートの図中Sで表すステップに従って図1を参照しながら説明する。
図8は第1の実施例における親展受信データレポート印刷設定処理を示すフローチャートである。
S801:関連レポート印刷設定部102は、図2(a)に示すFAX設定項目画面に表示した親展受信データ印刷レポート設定スイッチ201の押下をオペレーションパネルで受け付ける。
S802:設定スイッチの押下を検知すると関連レポート印刷設定部102は、図2(b)に示す親展受信印刷レポート設定画面をオペレーションパネルの表示手段に表示する。
S803:関連レポート印刷設定部102は、親展受信データ印刷レポート設定画面でレポート印刷の設定を有効にする「ON」操作スイッチまたは無効にする「OFF」操作スイッチが押下されるまで待機し、「ON」操作スイッチが押下されたことを検知すると処理をS804へ移行し、「OFF」操作スイッチが押下されたことを検知すると処理をS805へ移行する。
S804:「ON」操作スイッチが押下されたことを検知した関連レポート印刷設定部102は、レポート印刷の設定が有効である旨を記憶部に記憶して処理を終了する。
S805:一方、「OFF」操作スイッチが押下されたことを検知した関連レポート印刷設定部102は、レポート印刷の設定が無効である旨を記憶部に記憶して処理を終了する。
図9は第1の実施例における親展受信データレポート印刷の項目表示処理を示すフローチャートである。
S901:関連レポート印刷設定部102は、利用者の操作をオペレーションパネルで受け付けてレポート印刷項目表示画面を表示手段に表示する。
S902:関連レポート印刷設定部102は、レポート印刷項目表示画面に表示した操作スイッチの押下を待機し、操作スイッチの押下を検知するとFAX項目スイッチの押下か否かを判定し、FAX項目スイッチが押下されたと判定すると処理をS904へ移行し、FAX項目スイッチでない他の操作スイッチが押下されたと判定すると処理をS903へ移行する。
S903:FAX項目スイッチでない他の操作スイッチが押下されたと判定した関連レポート印刷設定部102は、押下された操作スイッチの処理を行う。
S904:FAX項目スイッチが押下されたと判定した関連レポート印刷設定部102は、レポート印刷の設定が有効である旨が記憶部に記憶されているか否かを判定し、記憶されていると判定すると処理をS905へ移行し、記憶されていないと判定すると処理をS906へ移行する。
S905:記憶されていると判定した関連レポート印刷設定部102は、図3に示すようにFAXレポート印刷項目表示画面に親展受信データ印刷の項目301を追加して表示する処理を行う。
S906:記憶されていないと判定した関連レポート印刷設定部102は、親展受信データレポート印刷の項目画面に親展受信データ印刷の項目を追加することなく、通常の親展受信データレポート印刷の項目画面を表示する処理を行う。
図10は第1の実施例における親展受信データレポート印刷の印刷処理を示すフローチャートである。
S1001:関連レポート印刷設定部102は、利用者の操作をオペレーションパネルで受け付けて図4(a)に示すFAXレポート印刷項目表示画面を表示手段に表示する。
S1002〜S1009:関連レポート印刷設定部102は、図4(a)に示すFAXレポート印刷項目表示画面における操作スイッチの押下を待機し、押下された操作スイッチが「短縮ダイヤル」、「宛先グループ」、「Fコードボックス」、「通信管理」、「蓄積原稿」、「ダイレクトメール防止」である場合、S1003〜S1008のそれぞれの受付処理を行い、レポート印刷指示部103にそれぞれのレポートの印刷指示を行う。
本実施例では、「親展受信データ印刷」の操作スイッチが押下されるものとし、S1009において関連レポート印刷設定部102は、レポート印刷指示部103に「親展受信データ印刷」の操作スイッチが押下された旨のレポート印刷指示を通知する。
S1010:それぞれのレポート印刷指示の通知を受けたレポート印刷指示部103は、図4(b)に示すレポート印刷選択画面を表示し、印刷を指示する「はい」の操作スイッチ402または印刷を指示しない「いいえ」の操作スイッチ403の押下を待機し、「はい」の操作スイッチ402が押下されたことを検知すると処理をS1011へ移行し、「いいえ」の操作スイッチ403が押下されたことを検知すると処理をS1012へ移行する。
S1011:「はい」の操作スイッチ402が押下されたことを検知したレポート印刷指示部103は、関連レポート印刷設定部102から通知されたレポート印刷指示が「親展受信データ印刷」の操作スイッチが押下された旨のものであるか否かを判定する。その判定の結果、「親展受信データ印刷」の操作スイッチの押下であると判定すると処理をS1013へ移行し、「親展受信データ印刷」以外の操作スイッチの押下であると判定すると処理をS1014へ移行する。
S1012:一方、S1010において、「いいえ」の操作スイッチ403が押下されたことを検知するとレポート印刷を行うことなく処理を終了する。
S1013:「親展受信データ印刷」の操作スイッチの押下であると判定したレポート印刷指示部103は、親展受信データ印刷ログデータ取得部104に親展受信データの印刷ログデータの取得を指示する旨を通知し、その通知を受けた親展受信データ印刷ログデータ取得部104は、親展受信データの印刷ログデータを取得し、処理をS1015へ移行する。このログデータ取得処理の詳細は後述する。
S1014:「親展受信データ印刷」以外の操作スイッチの押下であると判定したレポート印刷指示部103は、押下された操作スイッチに対応するログデータを取得する。
S1015:編集処理部106は、取得したログデータに基づいてレポート印刷の形式に編集し、印刷処理部107は編集処理部106により編集されたデータをレポートとして印刷する。
図11は第1の実施例における親展受信データレポート印刷のログデータ取得処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、図10におけるS1013の処理である。
S1101:親展受信データ印刷ログデータ取得部104は、FAX通信履歴一覧データ保存部105からFAX通信履歴の一覧のデータを取得する。
S1102:親展受信データ印刷ログデータ取得部104は、FAX通信履歴の一覧のデータからファクシミリデータの受信および印刷の履歴情報を抽出する。
S1103:親展受信データ印刷ログデータ取得部104は、抽出したファクシミリデータの受信および印刷の履歴情報を関連情報「親展受信」に基づいて検索し、親展受信の履歴情報が存在するか否かの判定を行い、存在すると判定すると処理をS1104へ移行し、一方存在しないと判定すると処理をS1106へ移行する。
S1104:親展受信の履歴情報が存在すると判定した親展受信データ印刷ログデータ取得部104は、さらに親展受信であるファクシミリデータの受信および印刷の履歴情報を関連情報「データ印刷日時」として検索し、データ印刷日時が記録されているか否かの判定を行い、記録されている、すなわち保存された親展受信データが印刷されていると判定すると処理をS1105へ移行し、記録されていないと判定すると処理をS1106へ移行する。
S1105:保存された親展受信データが印刷されていると判定した親展受信データ印刷ログデータ取得部104は、データ印刷日時が記録されているファクシミリデータの受信および印刷の履歴情報を抽出し、レポートに該当するログデータとして取得し、処理をS1107へ移行する。
S1106:一方、保存された親展受信データが印刷されていないと判定した親展受信データ印刷ログデータ取得部104は、レポートに該当するログデータが存在しない旨を出力として処理を終了する。
S1107:親展受信データ印刷ログデータ取得部104は、取得したログデータの編集を行い、処理を終了する。
このように、関連レポート設定として親展受信データレポート印刷の設定を行い、Fコードボックスの親展受信ボックスに親展受信され、保存されたファクシミリデータの印刷履歴情報をレポートとして出力するようにしたことにより、利用者は、親展受信されたファクシミリデータが印刷された日時や頻度を確認することができる。
以上説明したように、第1の実施例では、親展受信ボックスに親展受信され、保存されたファクシミリデータの印刷履歴情報をレポートとして出力するようにしたことにより、利用者は親展受信されたファクシミリデータの印刷履歴を確認することができ、利用者の利便性を向上させることができるという効果が得られる。
第1の実施例ではレポート印刷設定を行うことで、親展受信されたファクシミリデータの印刷の実施の有無により、レポート印刷設定に該当するログデータを取得し、レポート印刷を行うようにしたが、ファクシミリを送受信した相手先名などの特定の情報を指定し、該当するログデータを抽出してレポートとして出力する機能は備えていなかった。そこで、第2の実施例では、レポート印刷の設定により、レポート印刷時にキーコード入力を行い、入力したキーコードと一致するキーコードを有するログデータを抽出して出力する機能を備えた。
ここで、キーコードとは、ファクシミリ送受信の相手先名、ファクシミリ通信の日時、画質、枚数、通信の種類を示す英数字や記号等で構成される文字または文字列であり、これらが抽出される情報に該当する。なお、入力されるキーコードは、ひとつに限られず、複数の文字または文字列であってもよい。
以下に、第2の実施例の構成を図12の第2の実施例における複合装置の構成を示すブロック図に基づいて説明する。
図12において、画像形成装置としての複合装置1201は、関連レポート印刷設定部1202、レポート印刷指示部1203、キーコード入力部1204、データ検索部1205、FAX通信履歴一覧データ保存部1206、ログデータ取得部1207、編集処理部1208、および印刷処理部1209からなるログ収納部、ならびに図示しない画像読取部、通信部や制御部等を備え、ファクシミリ装置から受信したファクシミリデータに基づく印刷や受信したファクシミリデータを記憶部に保存、ファクシミリデータの送信等の動作を行うとともにその動作の履歴情報がログ収納装置により装置の動作履歴情報(ログデータ)として記憶部に収納される。
関連レポート印刷設定部1202は、出力手段としての液晶ディスプレおよび入力手段としての操作キーや操作スイッチ、タッチパネル等を備えたオペレーションパネルを介し、利用者によるレポート印刷設定操作を受付けるものである。本実施例では、レポート印刷設定は、入力したキーコードと一致するキーコードを含むログデータを抽出してレポートを印刷する送受信履歴指定印刷を行うか否かの設定を行うものとする。
レポート印刷指示部1203は、関連レポート印刷設定部1202で受付けたレポート印刷設定に基づいてレポート印刷を行うか否かの入力操作を受け付け、レポート印刷を行う場合、レポート印刷を指示するものである。
キーコード入力部1204は、送受信履歴指定印刷を行う設定をした場合に、ログデータを検索する手掛かり関連情報としてのキーコードの入力操作を受付けるものである。
ログ収納部としてのFAX通信履歴一覧データ保存部1206は、動作履歴情報としてのFAX通信履歴の一覧のデータを保存するメモリや磁気ディスク等の記憶部であり、複合装置1201の複数の動作履歴情報を蓄積して記憶するものである。
ここで、FAX通信履歴とは、ファクシミリデータの送信および受信・印刷の履歴情報であり、例えば送信の履歴情報としては、送信種別、送信先である相手先、送信日時、画質、枚数、送信結果等であり、受信および印刷の履歴情報としては、受信種別、親展受信ボックス名、送信元である相手先、保存データ名、受信日時であるデータ受信日時、画質、枚数、通信結果、親展受信データを印刷した日時であるデータ印刷日時等である。
なお、このFAX通信履歴は、ファクシミリデータの送信および受信・印刷の動作を行ったとき、制御部によってFAX通信履歴一覧データ保存部1206に記憶される。
データ検索部1205は、FAX通信履歴一覧データ保存部105に記憶されているFAX通信履歴の一覧のデータをキーコード入力部1204で入力を受付けたキーコード(関連情報)に基づいて検索するものである。
関連情報抽出部としてのログデータ取得部1207は、データ検索部1205の検索結果から入力されたキーコードを含む動作履歴情報(ログデータ)を抽出して取得するものである。
編集処理部1208は、ログデータ取得部1207が取得したログデータをレポート印刷の形式に編集する処理を行う。
ログ出力部としての印刷処理部1209は、編集処理部1208で編集処理されたデータをレポートとして利用者が動作履歴情報を認識できるように印刷出力する。なお、編集処理部1208で編集処理されたデータをレポートとして表示手段に表示出力するようにしてもよい。
また、図示しない画像読取部および通信部は、第1の実施例と同様である。
このように構成された複合装置1201は、メモリ等の記憶部に記憶された制御プログラム(ソフトウェア)に基づいてCPU等の制御手段および演算手段としての図示しない制御部により全体の動作が制御される。
上述した構成の作用について説明する。
まず、複合装置においてレポート印刷を行うための操作を図13および図14に基づいて説明する。
図13は第2の実施例における送受信履歴指定印刷の設定画面を示す説明図である。
利用者は、複合装置のオペレーションパネルを操作し、図13(a)に示すFAX設定の画面を表示手段に表示させ、その画面に表示された送受信履歴指定印刷の操作スイッチ1301を押下することにより、図13(b)に示す送受信履歴指定印刷の設定画面へ移行させる。
この送受信履歴指定印刷の設定画面において、送受信履歴指定印刷の設定を有効にする「ON」操作スイッチ1302または無効にする「OFF」操作スイッチ1303が利用者により押下されることにより、送受信履歴指定印刷の設定を終了する。送受信履歴指定印刷の設定を有効にすると通信管理レポート印刷において、入力されたキーコードに基づいて抽出したログデータを印刷するレポート印刷を可能にする設定が行なわれる。
この送受信履歴指定印刷の設定は、図13(a)に示すFAX設定の画面の操作スイッチ1301に「ON」または「OFF」が表示されることにより確認することができる。
図14は第2の実施例におけるレポート印刷の印刷実施画面を示す説明図である。
利用者は、複合装置のオペレーションパネルを操作し、図14(a)に示すFAXレポートの画面を表示させ、そのFAXレポートの画面の通信管理レポートスイッチ1401を押下し、図14(b)に示す通信管理項目を選択する通信管理レポート選択画面へ移行させる。
通信管理レポート選択画面において、通信管理項目を示す「ファックス送信」の操作スイッチ1402、「ファックス受信」の操作スイッチ1403、「ファックス送受信」の操作スイッチ1404のいずれかの操作スイッチを押下し、図14(c)に示すレポート印刷選択画面へ移行させる。
レポート印刷選択画面において、印刷を指示する場合、「はい」の操作スイッチ1405を押下し、印刷を指示しない場合、「いいえ」の操作スイッチ1406を押下する。複合装置は、「はい」の操作スイッチ1405が押下されると図14(d)に示すキーコード入力選択画面へ移行し、一方「いいえ」の操作スイッチ1406が押下されるとレポートを印刷することなく処理を終了する。
キーコード入力選択画面において、FAX通信履歴の一覧のデータを検索するためのキーコードを入力する場合、「はい」の操作スイッチ1407を押下し、入力しない場合、「いいえ」の操作スイッチ1408を押下する。複合装置は、「はい」の操作スイッチ1407が押下されると図14(e)に示すキーコード入力画面へ移行し、一方「いいえ」の操作スイッチ1408が押下されると通常のレポート印刷データを取得し、そのレポートを印刷して処理を終了する。
キーコード入力画面において、英数字等の操作スイッチ1409によりキーコードが入力され、「決定」の操作スイッチ1411が押下されると入力されたキーコードに基づいてFAX通信履歴の一覧のデータを検索し、そのキーコードを含むログデータを抽出したレポートを印刷する。
なお、入力されたキーコードを含むログデータが存在しない場合は、通常のレポートを印刷して処理を終了する。また、図14(e)は、「aaa」1410というキーコードが入力されている例を示している。
次に、レポート印刷の出力例について図15および図16に基づいて説明する。
図15は第2の実施例におけるFAX通信履歴一覧の説明図、図16は第2の実施例におけるレポート印刷の説明図である。
図15において、FAX通信履歴の一覧データ1501は、図12に示すFAX通信履歴一覧データ保存部1206に保存されているものである。
このFAX通信履歴の一覧データ1501は、送信の履歴情報を示す「FAX送信」、送信種別を示す「手動送信」や「PC(パーソナルコンピュータ)ファックス送信」、通番、送信先である相手先、送信日時、画質、枚数、送信結果等の送信履歴情報と、受信の履歴情報を示す「FAX受信」、受信種別を示す「手動受信」や「親展受信」、通番、親展受信ボックス名、送信元である相手先、保存データ名、データの受信日時であるデータ受信日時、画質、枚数、通信結果、受信データを印刷した日時であるデータ印刷日時等の受信および印刷履歴情報とにより構成されたものである。
なお、本実施例では、FAX通信履歴の一覧データ1501は、文字コードで記述されたデータとして説明するが、各情報をコード化して記述されたデータであっても良い。
図16は、図15に示すFAX通信履歴の一覧データ1501から図14(e)に示すキーコード入力画面で入力されたキーコードである「aaa」を含む(相手先1602に「aaa」を含む)送信の履歴情報、受信および印刷履歴情報(ログデータ)を抽出して印刷した送受信履歴指定印刷のレポート1601を示している。
この送受信履歴指定印刷のレポート1601は、図15に示すFAX通信履歴の一覧データ1501から入力されたキーコード「aaa」を含む「手動送信」の相手先1502、「PCファックス送信」の相手先1503、「手動受信」の相手先1504、「親展受信」の相手先1505の4件のログデータ(「手動送信」の「No.001」、「PCファックス送信」の「No.002」、「手動受信」の「No.003」、「親展受信」の「No.001」)が抽出されて印刷されたものである。
なお、送受信履歴指定印刷のレポート1601は、図13(b)に示す送受信履歴指定印刷の設定画面において、送受信履歴指定印刷の設定が有効にされ、図14(c)に示すレポート印刷選択画面で印刷指示が選択された場合に印刷される。
次に、複合装置が行うレポート印刷処理の全体を図17から図19に示すフローチャートの図中Sで表すステップに従って図12を参照しながら説明する。
図17は第2の実施例における送受信履歴指定印刷の設定処理を示すフローチャートである。
S1701:関連レポート印刷設定部1202は、図13(a)に示すFAX設定項目画面に表示した送受信履歴指定印刷設定スイッチの押下をオペレーションパネルで受け付ける。
S1702:設定スイッチの押下を検知すると関連レポート印刷設定部1202は、図13(b)に示す送受信履歴指定印刷設定画面をオペレーションパネルの表示手段に表示する。
S1703:関連レポート印刷設定部1202は、送受信履歴指定印刷設定画面でレポート印刷の設定を有効にする「ON」操作スイッチまたは無効にする「OFF」操作スイッチが押下されるまで待機し、「ON」操作スイッチが押下されたことを検知すると処理をS1704へ移行し、「OFF」操作スイッチが押下されたことを検知すると処理をS1705へ移行する。
S1704:「ON」操作スイッチが押下されたことを検知した関連レポート印刷設定部1202は、送受信履歴指定印刷の設定が有効である旨を記憶部に記憶して処理を終了する。
S1705:一方、「OFF」操作スイッチが押下されたことを検知した関連レポート印刷設定部1202は、送受信履歴指定印刷の設定が無効である旨を記憶部に記憶して処理を終了する。
図18は第2の実施例における送受信履歴指定印刷の印刷処理を示すフローチャートである。
S1801:関連レポート印刷設定部1202は、利用者の操作をオペレーションパネルで受け付けて図14(a)に示すFAXレポート印刷項目表示画面を表示手段に表示する。
S1802:関連レポート印刷設定部1202は、操作スイッチの押下を待機し、押下された操作スイッチが「通信管理レポート」以外であると判定した場合、処理をS1803へ移行し、「通信管理レポート」であると判定した場合、処理をS1804へ移行する。
S1803:押下された操作スイッチが「通信管理レポート」以外であると判定した関連レポート印刷設定部1202は、それぞれの受付処理を行い、レポート印刷指示部1203にそれぞれのレポートの印刷指示を行う。
なお、本実施例では、「通信管理レポート」の操作スイッチが押下されるものとし、押下された操作スイッチが「通信管理レポート」以外である場合の処理の説明を省略する。
S1804:関連レポート印刷設定部102は、図14(b)に示す通信管理項目を選択する通信管理レポート選択画面を表示手段に表示する。
S1805〜S1808:関連レポート印刷設定部1202は、操作スイッチの押下を待機し、選択押下された操作スイッチが「ファックス送信」、「ファックス受信」、「ファックス送受信」のいずれかの通信管理項目であるかを判定し、選択された通信管理項目を記憶部に記憶させるとともにレポート印刷指示部1203に「通信管理レポート」の操作スイッチが押下された旨のレポート印刷指示を通知する。
S1809:レポート印刷指示の通知を受けたレポート印刷指示部1203は、図14(c)に示すレポート印刷選択画面を表示し、印刷を指示する「はい」の操作スイッチ1405または印刷を指示しない「いいえ」の操作スイッチ1406の押下を待機し、「はい」の操作スイッチ1405が押下されたことを検知すると処理をS1811へ移行し、「いいえ」の操作スイッチ1406が押下されたことを検知すると処理をS1810へ移行する。
S1810:「いいえ」の操作スイッチ403が押下されたことを検知するとレポート印刷を行うことなく処理を終了する。
S1811:「はい」の操作スイッチ1405が押下されたことを検知したレポート印刷指示部1203は、記憶部に送受信履歴指定印刷が有効として記憶されているか否かを判定する。その判定の結果、送受信履歴指定印刷が有効(ON)であると判定すると処理をS1812へ移行し、送受信履歴指定印刷が無効(OFF)であると判定すると処理をS1815へ移行する。
S1812:送受信履歴指定印刷が有効(ON)であると判定したレポート印刷指示部1203は、キーコード入力部1204にキーコードの入力を要求する旨を通知し、その通知を受けたキーコード入力部1204は、図14(d)に示すキーコード入力選択画面を表示手段に表示する。
キーコード入力部1204は、キーコードの入力を行う「はい」の操作スイッチ1407またはキーコードの入力を行わない「いいえ」の操作スイッチ1408の押下を待機し、「はい」の操作スイッチ1407が押下されたことを検知すると処理をS1813へ移行し、「いいえ」の操作スイッチ1408が押下されたことを検知すると処理をS1815へ移行する。
S1813:キーコード入力部1204は、図14(e)に示すキーコード入力画面を表示手段に表示し、キーコードの入力を待機する。
S1814:キーコードが入力されたことを検知したキーコード入力部1204は、データ検索部1205に入力されたキーコードとともにそのキーコードを含む印刷ログデータの取得を指示する旨を通知し、その通知を受けたデータ検索部1205は、キーコードに基づいてFAX通信履歴一覧データ保存部1206に保存されたFAX通信履歴の一覧のデータを検索する。
ログデータ取得部1207は、データ検索部1205により検索したFAX通信履歴の一覧のデータから入力されたキーコードを含む印刷ログデータを取得し、処理をS1816へ移行する。このログデータ処理の詳細は後述する。
S1815:S1811において送受信履歴指定印刷が無効(OFF)であると判定した場合、またはS1812において「いいえ」の操作スイッチ1408が押下されたことを検知した場合、ログデータ取得部1207は、通常のレポート印刷ログデータを取得する。
S1816:編集処理部1208は、取得したログデータに基づいてレポート印刷の形式に編集し、印刷処理部1209は編集処理部1208により編集されたデータをレポートとして印刷する。
図19は第2の実施例における送受信履歴指定印刷のログデータ取得処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、図18におけるS1814の処理である。
S1901:データ検索部1205は、FAX通信履歴一覧データ保存部1206からFAX通信履歴の一覧のデータを取得する。
S1902:データ検索部1205は、記憶部に記憶された通信管理項目に該当する通信履歴データをFAX通信履歴の一覧のデータから抽出する。記憶部に記憶された通信管理項目が「ファックス送信」の場合は送信の履歴情報、「ファックス受信」の場合は受信および印刷の履歴情報、「ファックス送受信」の場合は送信の履歴情報、受信および印刷の履歴情報を抽出する。
S1903:データ検索部1205は、入力されたキーコードに基づいて抽出した履歴情報を検索し、そのキーコードを含む履歴情報が存在するか否かの判定を行い、存在すると判定すると処理をS1904へ移行し、一方存在しないと判定すると処理をS1905へ移行する。
S1904:キーコードを含む履歴情報が存在するとデータ検索部1205で判定されると、ログデータ取得部1207は、さらにキーコードを含む履歴情報をログデータとして取得し、処理をS1906へ移行する。
S1905:キーコードを含む履歴情報が存在しないとデータ検索部1205で判定されると、ログデータ取得部1207は、通常のレポート印刷のログデータを取得する。
S1906:ログデータ取得部1207は、取得したログデータの編集を行い、処理を終了する。
このように、関連レポート設定として送受信履歴指定印刷の設定を行い、FAX通信のレポート印刷時に、入力されたキーコードを含むログデータを抽出して出力するようにしたことにより、利用者は、所望の履歴情報をレポートとして得ることができる。
以上説明したように、第2の実施例では、FAX通信のレポート印刷時に、入力されたキーコードを含むログデータを抽出して出力するようにしたことにより、利用者は所望の履歴情報をレポートとして得ることができ、利用者の利便性を向上させることができるという効果が得られる。
なお、第1および第2の実施例において、画像形成装置を複合装置として説明したが、それに限られることなく、ファクシミリ装置としてもよい。