JP2011228880A - 無線タグアンテナおよび無線タグ - Google Patents

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Abstract

【課題】ネックストラップで無線タグを吊して用いる場合でも、位置推定の誤差を低減する。
【解決手段】ネックストラップ31の左右の紐部32にそれぞれ形成された導電線からなり、全体として上方向に開口するV字形状をなす2つのエレメント11と、これらエレメント11の下端13にそれぞれ設けられた給電点15とを備え、無線タグ30から給電点15を介して各エレメント11のそれぞれに対して印加された互いに逆位相の送信信号で、これらエレメント11に発生した進行波により、対象の上方向に主ビームを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線アンテナ技術に関し、特に人体に取り付けられる無線タグで用いる無線アンテナ技術に関する。
建物内において人体の位置を推定する位置推定システムでは、人体に取り付けられた無線タグからの電波を、建物の天井などの高所に設置された複数の受信端末で受信し、これら受信端末での受信電界強度から、人体の位置を推定する方式が広く用いられている。
このような位置推定システムで用いられる無線タグは、名刺程度の大きさのカード型あるいはこれ以下の大きさからなり、入退室認証カードと同様にしてネックストラップで首から吊り下げたり、名札と同様に胸や腰にクリップやピンで留めたりすることにより、人体に取り付けられる。
一方、人体に取り付けられる携帯無線端末として、携帯無線端末を人体の首に吊り下げるためのネックストラップにアンテナを形成してテレビ放送の電波を受信し、携帯無線端末でテレビ放送を再生する技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
特開2004−274691号公報
このような従来技術では、ネックストラップを目的の電波の長い波長に共振するよう設計して定在波アンテナを形成しており、この定在波アンテナ自体は、方向によって利得差を生じない特性を持っている。しかしながら、ネックストラップを人体に装着した場合、人体による電波の吸収により、人体の後方には利得損失を生じ、その結果、主に人体の前方に指向性を持つようになる。このため、このようなネックストラップ型のアンテナを、前述した位置推定システムの無線タグで用いた場合、受信端末が建物内に均等に配置されていたとしても、無線タグからの電波を受信できる受信端末に偏りが発生し、位置推定に誤差が生じるという問題点があった。
図10は、従来のネックストラップ型アンテナの指向性を示す説明図である。この場合、人体40の首から胸に沿って無線タグ70がネックストラップ71で吊り下げられるため、ネックストラップ71自体が上方に向けて開口したV字形状となる。したがって、ネックストラップ71に形成された定在波アンテナでは、人体40での電波吸収により、人体40の後方に利得損失を生じ、主に人体40の前方に指向性72が形成される。
これにより、無線タグ70からの電波は、人体40の前方方向の天井51に配置されている受信端末50で主に受信されて、人体40周囲に位置する受信端末50で偏りなく受信することができなくなるため、推定位置Pと人体40の実位置Qとに無視できない誤差が生じる。
また、ネックストラップ型アンテナを用いていない一般的な無線タグでも、アンテナの変換効率を考慮して定在波アンテナを用いている。このため、図10と同様に、無線タグからの電波は、主に人体の前方に送信されることになり、前述したネックストラップ型のアンテナと同様の問題点を内在している。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、ネックストラップで無線タグを吊して用いる場合でも、位置推定の誤差を低減できる無線アンテナ技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる無線タグアンテナは、ネックストラップにより人体の首に吊り下げられる無線タグで用いられる無線タグアンテナであって、ネックストラップの左右の紐部にそれぞれ形成された導電線からなり、全体として上方向に開口するV字形状をなし、電波の波長より長い2つのエレメントと、各エレメントの下端に設けられた給電点とを備え、給電点から各エレメントのそれぞれに対して印加された互いに逆位相の送信信号で、これらエレメントに発生した進行波により、対象の上方向に主ビームを形成する。
この際、ネックストラップの上側紐部に形成されて、各エレメントの上端間を接続することによりこれらエレメントで発生する反射波を吸収する終端抵抗をさらに備えてもよい。
また、各エレメントを、これらエレメントで発生する反射波を吸収する抵抗線から構成してもよい。
また、各エレメントについては、エレメント上端とエレメント下端との中間に折曲部を有し、全体として菱形状をなすようにしてもよい。
また、導電線として、コイル形状または葛折り形状をなすものを用いてもよい。
また、給電点を無線タグに対して脱着可能に接続するコネクタをさらに設けてもよく、給電点とコネクタとの間にバランをさらに設けてもよい。
また、本発明にかかる無線タグは、ネックストラップにより人体の首に吊り下げられる無線タグであって、前述したいずれか1の無線タグアンテナと、無線送信時に、給電点から各エレメントのそれぞれに対して、互いに逆位相の送信信号を印加することにより、これらエレメントで進行波を発生させて、対象の上方向に主ビームを形成させる無線部とを備えている。
本発明によれば、無線タグアンテナにより、無線タグの主ビームが人体の上方位置に形成されるため、水平方向において、主ビームの位置を人体と一致させることができる。したがって、人体40の前方位置を人体の位置として推定する傾向がある位置推定システムであっても、推定位置と人体の実位置との誤差を低減することができ、位置推定システムにおける位置推定精度を向上させることが可能となる。
また、進行波アンテナは、定在波アンテナのように共振型のアンテナではなく、非共振型のアンテナである。このため、定在波アンテナに比べて広い周波数特性を有しており、異なる複数の周波数で共通して用いたり、数GHzの帯域を利用した超広帯域無線システム(UWB:Ultra Wide Band)でも利用できる。
また、アンテナのインピーダンスはエレメントの長さの影響を受けにくいため、無線タグを人体に吊り下げた場合でも、アンテナ特性に人体の形状などの個人差が現れないだけでなく、ネックストラップの長さを調整しても影響を受けにくい。このため、良好で安定したアンテナ特性を得ることができる。
第1の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。 第1の実施の形態にかかる無線タグアンテナの等価回路図である。 第1の実施の形態にかかる無線タグアンテナの指向性を示す説明図である。 第2の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。 第3の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。 第3の実施の形態にかかる無線タグアンテナの指向性を示す説明図である。 第4の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。 第4の実施の形態にかかる他の無線タグアンテナを示す構成図である。 第5の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。 従来のネックストラップ型アンテナの指向性を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる無線タグアンテナについて説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。図2は、第1の実施の形態にかかる無線タグアンテナの等価回路図である。図3は、第1の実施の形態にかかる無線タグアンテナの指向性を示す説明図である。
無線タグアンテナ10は、ネックストラップにより人体などの対象に吊り下げられる無線タグ30で用いられる無線タグアンテナである。
この無線タグアンテナ10は、例えば、建物内で人体40の位置を推定する位置推定システムで用いられる無線タグ30に接続されて、無線タグアンテナ10から送信された電波が、建物の天井51などの上部に設置された複数の受信端末50で受信され、これら受信端末50で得られた受信電界強度から、人体40の位置が推定される。
本実施の形態にかかる無線タグアンテナ10は、ネックストラップ31の左右の紐部32にそれぞれ形成された導電線からなり、全体として上方向に開口するV字形状をなす2つのエレメント11と、これらエレメント11の下端13にそれぞれ設けられた給電点15とを備え、無線タグ30から給電点15を介して各エレメント11のそれぞれに対して印加された互いに逆位相の送信信号で、これらエレメント11に発生した進行波により、対象の上方向に主ビームを形成するようにしたものである。
[発明の原理]
一般に、無線アンテナは、電磁波の進行方向の違いにより、定在波アンテナと進行波アンテナに大別される。アンテナを構成する1つの直線上エレメントの一端に設けられた給電点からエレメントに対して交流信号を印加すると、エレメントの他端に向けて、進行波と呼ばれる交流電流が流れる。この際、エレメントの他端で進行波が終端されない場合、交流電流が他端で反射して給電点に向けて反射波と呼ばれる交流電流が発生する。したがって、エレメント上では、これら進行波と反射波とが合成されて定在波が発生し、エレメントの長さ方向に対して垂直な方向へ電磁波が放射される。これが定在波アンテナである。
一方、エレメントの他端で反射波が発生しない場合、エレメント上には進行波のみが発生することになる。この場合、エレメントの長さ方向から僅かな角度を持って、一端から他端へ向く方向、すなわち進行波の流れる方向へ、エレメントの各点から電磁波が放射される。これが進行波アンテナである。この際、エレメントでは、エレメントを中心軸として進行波の流れる方向へ開口する三角錐形状をなす主ビームが形成される。
建物内において人体の位置を推定する位置推定システムでは、人体40に取り付けられた無線タグ30からの電波を、天井などの上部に設置された複数の受信端末50で受信し、これら受信端末50で得られた受信電界強度から、人体40の位置を推定する方式が広く用いられている。このため、人体40の前方位置を人体40の位置として推定する傾向がある。
一方、前述した図10のように、無線タグ30をネックストラップ71で首から吊り下げた場合、ネックストラップ71から首から胸に腹まで、上下方向に配置される。この際、従来のネックストラップ型アンテナは、定在波アンテナとして機能するため、無線タグ30から送信する電波の主ビーム72が、人体40の前方に形成される。
人体40の前方にある受信端末50は無線タグ30からの電波を直接受信することができるが、人体40の後方にある受信端末50は電波が人体40によって遮られるため、無線タグ30からの電波の受信強度が低下する。その結果、位置推定システムは、人体40の前方位置を人体の位置として推定してしまう。推定位置Pと人体40の実位置Qとの差は、実測値で3mから5mと無視できない誤差が生じることが確認されている。
本発明は、図3に示すように、無線タグ30の主ビーム16の位置を、人体40の上方に形成することにより、水平方向において主ビーム16の位置を人体40と一致させるようにしたものである。
また、この具体的構成として、人体40に吊り下げられる無線タグ30のネックストラップで、全体として上方向に開口するV字形状をなし、電波の波長より長い2つのエレメントにより、進行波アンテナとして機能する無線タグアンテナ10を形成することにより、無線タグ30の主ビーム16を、人体40の上方位置に形成するようにしたものである。
[無線タグアンテナ]
次に、図1〜図3を参照して、本実施の形態にかかる無線タグアンテナの構成について詳細に説明する。
ネックストラップ31は、例えば布製部材あるいはビニル製部材などのベルト状あるいはロープ状の紐からなり、左右の紐部32には、導電線からなる、電波の波長より長い長さを有するエレメント11がそれぞれ形成されている。エレメント11については、可撓性を有するコードなどの導電線を用いてもよく、直線的な棒状の導電線を用いてもよい。また、これら導電線は、紐部32の内側に導電線を形成してもよく、紐部32の表面に導電線を形成してもよい。また、紐部32自体を導電線で形成してもよい。
ネックストラップ31のうち左右の紐部32の上端を連結する上端紐部33には、各エレメント11の上端12間を接続することによりこれらエレメント11で発生する反射波を吸収する終端抵抗14が形成されている。終端抵抗14については、抵抗成分を有する導電線を用いてもよく、あるいは1つまたは複数の抵抗素子が導電線で接続された抵抗回路を用いてもよい。終端抵抗14の抵抗値は、無線タグアンテナ10の特性インピーダンスとマッチングする値を用いればよい。
また、各エレメント11の下端13には、無線タグ30の無線部30Sから出力された送信信号がそれぞれ印加される給電点15が設けられている。この送信信号は、これらエレメント11に対して、互いに逆位相で印加される。
したがって、図2に示すように、それぞれのエレメント11において、エレメント11を中心軸として下端13から上端12方向、すなわち進行波が流れる方向に開口する三角錐形状の個別指向性21が得られる。
また、ネックストラップ31を人体の吊り下げた場合、首の後側湾曲部に沿って上端紐部33が半円状に拡がるため、これに伴ってエレメント11の上端12間も拡がる。このため、エレメント11は、全体として上方向に開口する、正面視V字形状を生成するものとなる。
したがって、各エレメント11の個別指向性21が合成されて、図3に示すように、無線タグアンテナ10全体として、給電点15から人体上方に向かう合成指向性22が得られる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態にかかる無線タグアンテナ10は、ネックストラップ31の左右の紐部32にそれぞれ形成された導電線からなり、全体として上方向に開口するV字形状をなし、電波の波長より長い2つのエレメント11と、これらエレメント11の下端13にそれぞれ設けられた給電点15とを備え、無線タグ30から給電点15を介して各エレメント11のそれぞれに対して印加された互いに逆位相の送信信号で、これらエレメント11に発生した進行波により、対象の上方向に主ビームを形成するものである。
これにより、無線タグアンテナ10により、無線タグ30の主ビーム16が人体40の上方位置に形成されるため、水平方向において、主ビーム16の位置を人体40と一致させることができる。したがって、人体40の前方位置を人体の位置として推定する傾向がある位置推定システムであっても、推定位置Pと人体40の実位置Qとの誤差を低減することができ、位置推定システムにおける位置推定精度を向上させることが可能となる。
また、定在波アンテナは、エレメントの長さにより共振する波長が決定されるため、極めて狭い周波数範囲でしか使用できない。一方、進行波アンテナは、定在波はアンテナのように共振型のアンテナではなく、非共振型のアンテナであり、使用可能な電波は、エレメント長より短い波長の電波という条件となる。このため、定在波アンテナに比べて広い周波数特性を有しており、異なる複数の周波数で共通して用いたり、数GHzの帯域を利用した超広帯域無線システム(UWB:Ultra Wide Band)でも利用できる。
特に、無線タグで広く用いられている2.4GHz帯以上の周波数においては、1波長が12cm以下となるが、通常、ネックストラップの長さは1周で90cm程度ある。このため、ネックストラップ31の左右の紐部32に12cmより長いエレメント11を容易に形成でき、上記の条件を十分満足している。したがって、本実施の形態にかかる無線タグアンテナ10によれば、無線タグ30において極めて良好なアンテナ特性が得られることがわかる。
また、アンテナ利得はエレメントの長さにあまり影響されないため、無線タグ30を人体に吊り下げた場合でも、アンテナ特性に人体の形状などの個人差が現れないだけでなく、ネックストラップの長さを調整しても影響されない。このため、良好で安定したアンテナ特性を得ることができる。
また、本実施の形態では、ネックストラップ31の上端紐部33に終端抵抗14を形成して、各エレメント11の上端12間を接続することによりこれらエレメント11で発生する反射波を吸収するようにしたので、エレメント11上において反射波による進行波の減衰を抑制することができ、高いアンテナ利得を得ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、図4を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる無線タグアンテナについて説明する。図4は、第2の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。
第1の実施の形態では、2つのエレメント11の上端12を終端抵抗14で接続する場合を例として説明した。本実施の形態では、各エレメント11を、これらエレメントで発生する反射波を吸収する抵抗線で構成する場合について説明する。
本実施の形態にかかる無線タグアンテナ10において、エレメント11は抵抗線から構成されている。この抵抗線については、直径の細い導電線や不純物が含まれる導電線を用いればよい。この際、複数の抵抗素子を導電線で接続したものであってもよく、あるいはエレメント11の上端12に抵抗素子の一端を接続し、抵抗素子の他端を開放したものであってもよい。
このような抵抗線をエレメント11として用いた場合、下端13の給電点15から印加された送信信号は、進行波となって上端12の方向へ進むに連れて徐々に減衰する。したがって、エレメント11全体の抵抗値を調整することにより、上端12で進行波の振幅をほぼゼロとすることができ、結果として上端12における反射波の発生を抑止することができ、2つのエレメント11の上端12を終端抵抗14で接続した場合と同様の効果を得ることができる。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、エレメント11を、これらエレメントで発生する反射波を吸収する抵抗線で構成するようにしたので、上端12における反射波の発生が抑止されて、エレメント11上において反射波と進行波との干渉を抑制することができる。また、終端抵抗14を省くことができ、コストダウンを実現できる。
[第3の実施の形態]
次に、図5を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる無線タグアンテナについて説明する。図5は、第3の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。
第1の実施の形態では、V字形状に配置された2つのエレメント11を用いる場合を例として説明した。本実施の形態では、エレメント11の中間に折曲部を有し、全体として菱形状をなす場合について説明する。
本実施の形態にかかる無線タグアンテナ10は、エレメント11の上端12と下端13との中間に折曲部16を有し、全体として菱形状をなす、いわゆるロンビックアンテナを形成している。
それぞれのエレメント11は、下端13から折曲部16までの下側エレメント11Aと、折曲部16から上端12までの上側エレメント11Bとから構成されている。このうち、下側エレメント11Aは、ネックストラップ31のうち左右の紐部32の下側紐部32Aに形成されており、上側エレメント11Bは、紐部32の上側紐部32Bに形成されている。
下側エレメント11Aおよび上側エレメント11Bは、直線的な棒状の導電線から構成されており、それぞれの折曲部16において、下側エレメント11Aおよび上側11エレメントBがなす角度が固定されている。
これにより、ネックストラップ31を人体40の吊り下げた場合、下側エレメント11Aは、全体として上方向に開口するV字形状をなし、上側エレメント11Bは、全体として下方向に開口する八の字形状をなすものとなる。
したがって、前述と同様に、下側エレメント11Aおよび上側エレメント11Bでは、これら下側エレメント11Aおよび上側エレメント11Bを中心軸として、進行波が流れる方向に開口する三角錐形状の下側個別指向性21Aおよび上側個別指向性21Bが得られる。これにより、ネックストラップ31が人体40の首に吊り下げられた場合、下側個別指向性21Aだけでなく、上側個別指向性21Bも合成される。このため、無線タグアンテナ10全体として、給電点15から人体上方に向かう合成指向性22として、人体上方に強いアンテナ利得を有する指向性が得られる。
図6は、第3の実施の形態にかかる無線タグアンテナの水平面内指向性を示す説明図である。ここでは、送信信号の波長λに対して下側エレメント11Aおよび上側エレメント11Bの長さa=6λで、下側エレメント11Aと上側エレメント11Bがなす角度θ=70゜×2の場合における、無線タグアンテナ10の指向性が示されている。上方向に向かって、極めて強い指向性を有していることがわかる。なお、波長λにかかる倍率「6」は、値が大きくなるほど、ビームが鋭くなり利得が上昇するという特性を持っている。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、エレメント11の中間に折曲部16を有し、全体として菱形状をなすようにしたので、上方向に開口するV字形状をなす下側エレメント11Aの下側個別指向性21Aだけでなく、下方向に開口する八の字形状をなす上側エレメント11Bの上側個別指向性21Bも合成される。このため、無線タグアンテナ10全体として、給電点15から人体上方に向かう合成指向性22として、人体上方に強いアンテナ利得を有する指向性が得られる。
[第4の実施の形態]
次に、図7および図8を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかる無線タグアンテナについて説明する。図7は、第4の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。図8は、第4の実施の形態にかかる他の無線タグアンテナを示す構成図である。
図7に示す無線タグアンテナ10は、エレメント11として、導電線が螺旋状に巻かれたコイルが用いられている。また、図8に示す無線タグアンテナ10は、エレメント11として、葛折りに畳まれた導電線が用いられている。
通常、ネックストラップは、人体の首から腹までの長さに調整されている。このため、エレメント11の長さも、最長で人体の首から腹までの長さとなる。本実施の形態では、エレメント11として、導電線が螺旋状に巻かれたコイルを用いているため、あるいは葛折りに畳まれた導電線が用いているため、ネックストラップ31の紐部32の実際の長さより、エレメント11の電気的長さを延長することができる。これにより、エレメント11の実効波長が延長されるため、電波の周波数が比較的低く、その波長が紐部32より長い場合でも、良好なアンテナ特性を提供することができる。
[第5の実施の形態]
次に、図9を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかる無線タグアンテナについて説明する。図9は、第5の実施の形態にかかる無線タグアンテナを示す構成図である。
本実施の形態の無線タグアンテナ10は、給電点15と無線タグ30との間にコネクタ17が設けられている。コネクタ17として汎用の同軸コネクタを用いることにより、無線タグアンテナ10を、各種ウェアラブル機器のアンテナとして使用することができる。
この際、不平衡の同軸コネクタ17と平衡の無線タグアンテナ10との整合を取るため、本実施の形態では、給電点15とコネクタ17との間に、平衡/不平衡変換用のバラン18が設けられている。これにより、多くのウェアラブル機器で使用することが可能となる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
10…無線タグアンテナ、11…エレメント、11A…下側エレメント、11B…上側エレメント、12…上端、13…下端、14…終端抵抗、15…給電点、16…折曲部、17…コネクタ、18…バラン、21…個別指向性、21A…下側指向性、21B…上側指向性、22…合成指向性、30…無線タグ、31…ネックストラップ、32…紐部、32A…下側紐部、32B…上側紐部、33…上端紐部、40…人体、50…受信端末、51…天井。

Claims (8)

  1. ネックストラップにより人体の首に吊り下げられる無線タグで用いられる無線タグアンテナであって、
    前記ネックストラップの左右の紐部にそれぞれ形成された導電線からなり、全体として上方向に開口するV字形状をなし、電波の波長より長い2つのエレメントと、前記各エレメントの下端に設けられた給電点とを備え、
    前記給電点から前記各エレメントのそれぞれに対して印加された互いに逆位相の送信信号で、これらエレメントに発生した進行波により、前記対象の上方向に主ビームを形成する
    ことを特徴とする無線タグアンテナ。
  2. 請求項1に記載の無線タグアンテナであって、
    前記ネックストラップの上側紐部に形成されて、前記各エレメントの上端間を接続することによりこれらエレメントで発生する反射波を吸収する終端抵抗をさらに備えることを特徴とする無線タグアンテナ。
  3. 請求項1に記載の無線タグアンテナであって、
    前記各エレメントは、これらエレメントで発生する反射波を吸収する抵抗線からなることを特徴とする無線タグアンテナ。
  4. 請求項1に記載の無線タグアンテナであって、
    前記各エレメントは、エレメント上端とエレメント下端との中間に折曲部を有し、全体として菱形状をなすことを特徴とする無線タグアンテナ。
  5. 請求項1に記載の無線タグアンテナであって、
    前記導電線は、コイル形状または葛折り形状をなすことを特徴とする無線タグアンテナ。
  6. 請求項1に記載の無線タグアンテナであって、
    前記給電点を前記無線タグに対して脱着可能に接続するコネクタをさらに備えることを特徴とする無線タグアンテナ。
  7. 請求項6に記載の無線タグアンテナであって、
    前記給電点と前記コネクタとの間にバランをさらに備えることを特徴とする無線タグアンテナ。
  8. ネックストラップにより人体などの対象に吊り下げられる無線タグであって、
    請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の無線タグアンテナと、
    無線送信時に、前記給電点から前記各エレメントのそれぞれに対して、互いに逆位相の送信信号を印加することにより、これらエレメントで進行波を発生させて、前記対象の上方向に主ビームを形成させる無線部と
    を備えることを特徴とする無線タグ。
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