JP2011227428A - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】手ぶれ補正制御の追従性の低下と、レンズ駆動ユニット及び手ぶれ補正用駆動ユニットにおける駆動制御の精度の低下と、を抑制することが可能なレンズ駆動装置を提供すること。
【解決手段】レンズ駆動装置1は、撮像素子5と、レンズ駆動ユニット10と、手ぶれ補正用駆動ユニット80と、を備えている。レンズ駆動ユニット10は、撮像素子5上に配置されると共にレンズを保持するレンズホルダ21と、レンズホルダ21に当接してレンズホルダ21をレンズの光軸方向OAに移動させる圧電アクチュエータ30と、を有している。手ぶれ補正用駆動ユニット80は、手ぶれ補正マグネット81,82及び手ぶれ補正コイルを有し、レンズ駆動ユニット10を光軸方向OAと交差する方向に移動させて手ぶれを補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば携帯電話等に搭載されるカメラ用レンズを駆動するレンズ駆動装置に関する。
レンズ駆動装置として、レンズを保持するレンズホルダと、レンズホルダをレンズの光軸方向に磁気駆動するコイル及びマグネットと、を有するレンズ駆動ユニットと、コイル及びマグネットを有し、レンズ駆動ユニットを光軸方向と交差する方向に磁気駆動して手ぶれを補正する手ぶれ補正用駆動ユニットと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−288770号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたレンズ駆動装置は、以下のような問題点を有している。
レンズ駆動ユニットがコイル及びマグネットを有することから、当該レンズ駆動ユニットの質量は比較的大きくなる。レンズ駆動ユニットの質量が大きいと、レンズ駆動ユニット及び当該レンズ駆動ユニットを支持するバネ部材により構成される振動系の共振周波数が低くなる。手ぶれ補正制御を適切に行うためには、手ぶれ補正用駆動ユニットの駆動周波数帯域を上記振動系の共振周波数よりも低く設定する必要がある。したがって、共振周波数が低いと、補正用駆動ユニットの駆動周波数帯域が狭くならざるを得ず、手ぶれ補正制御の追従性が低下する懼れがある。
レンズ駆動ユニットと手ぶれ補正用駆動ユニットとは、それぞれが電磁気的に駆動している。このため、レンズ駆動ユニットと手ぶれ補正用駆動ユニットとが互いに電磁気的に干渉して、各ユニットにおける駆動制御の精度が低下する懼れがある。
レンズホルダがバネ部材により支持されていることから、レンズ駆動ユニットが手ぶれ補正用駆動ユニットにより駆動される際に、レンズ駆動ユニットの移動に伴い生じる外力(例えば、慣性力又は遠心力など)により、レンズ駆動ユニットが意図しない動きをする懼れがある。この場合には、手ぶれ補正用駆動ユニットにおける駆動制御の精度が低下してしまう。
本発明は、手ぶれ補正制御の追従性の低下を抑制すると共に、レンズ駆動ユニット及び手ぶれ補正用駆動ユニットにおける駆動制御の精度が低下するのを抑制することが可能なレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
本発明に係るレンズ駆動装置は、撮像素子と、撮像素子上に配置されると共にレンズを保持するレンズホルダと、レンズホルダに当接してレンズホルダをレンズの光軸方向に移動させる圧電アクチュエータと、を有するレンズ駆動ユニットと、コイル及びマグネットを有し、レンズ駆動ユニットを光軸方向と交差する方向に移動させて手ぶれを補正する手ぶれ補正用駆動ユニットと、を備えていることを特徴とする。
本発明に係るレンズ駆動装置では、レンズ駆動ユニットにおいて、圧電アクチュエータによりレンズホルダを機械的に駆動し、手ぶれ補正用駆動ユニットにおいて、コイル及びマグネットによりレンズ駆動ユニットを電磁気的に駆動している。このため、レンズ駆動ユニットと手ぶれ補正用駆動ユニットとが互いに電磁気的に干渉することはなく、各ユニットにおける駆動制御の精度が低下することはない。
本発明では、圧電アクチュエータがレンズホルダを機械的に駆動する構成が採用されているため、コイル及びマグネットがレンズホルダを電磁気的に駆動する構成よりも、レンズ駆動ユニットが軽量とされる。このため、レンズ駆動ユニットを含む振動系の共振周波数が高くなり、手ぶれ補正用駆動ユニットの駆動周波数帯域が拡大することとなる。この結果、手ぶれ補正用駆動ユニットの駆動周波数を高くして、手ぶれ補正制御の追従性を向上させることができる。
本発明では、圧電アクチュエータがレンズホルダと当接している。このため、レンズ駆動ユニットが手ぶれ補正用駆動ユニットにより駆動されて移動した際に、当該移動に伴う外力がレンズ駆動ユニットに作用した場合でも、レンズ駆動ユニットの意図しない動きが規制されることとなる。この結果、手ぶれ補正用駆動ユニットにおける駆動制御の精度が低下を抑制することができる。
レンズ駆動ユニットは、レンズホルダを光軸方向に摺動可能に支持するシャフトを更に有し、圧電アクチュエータは、レンズホルダがシャフト上を摺動するようにレンズホルダに対して駆動力を付与してもよい。この場合、レンズホルダを光軸方向に確実に移動させることができる。
レンズ駆動ユニットは、レンズホルダのシャフト周りの揺動を規制するシャフトを更に有していてもよい。この場合、レンズホルダを光軸方向に移動させる際に、レンズホルダが揺動するのを防ぐことができ、レンズホルダの光軸方向への移動を効率良く行なうことができる。
撮像素子が配置されるベースを更に備えており、コイルがベースに対して固定され、マグネットがレンズ駆動ユニットに対して固定されていてもよい。
圧電アクチュエータは、光軸方向に隔てて配置され且つ光軸方向に直交する方向に伸びると共にレンズホルダの側面に当接する複数の摩擦部を有すると共に、印加される電圧により第1の振動モードと第2の振動モードとを同時に発生させてもよい。
本発明によれば、手ぶれ補正制御の追従性の低下を抑制すると共に、レンズ駆動ユニット及び手ぶれ補正用駆動ユニットにおける駆動制御の精度が低下するのを抑制することが可能なレンズ駆動装置を提供することができる。
本実施形態に係るレンズ駆動装置を示す平面図である。 本実施形態に係るレンズ駆動装置を示す側面図である。 レンズ駆動ユニットを示す斜視図である。 レンズ駆動ユニットを示す平面図である。 レンズ駆動ユニットを示す分解斜視図である。 圧電アクチュエータと基板との当接状態を示す斜視図である 圧電アクチュエータの駆動時の様子を示す模式図である。 本実施形態に係るレンズ駆動装置における手ぶれ補正用制御に関する機能ブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
レンズ駆動装置1は、図1及び図2に示されるように、ベース3、撮像素子5、レンズ駆動ユニット10、センサユニット70、手ぶれ補正用駆動ユニット80、及び手ぶれ補正用制御ユニット90を備えている。レンズ駆動装置1は、例えば携帯電話等に搭載されるカメラ用レンズを駆動する装置である。撮像素子5、レンズ駆動ユニット10、センサユニット70、手ぶれ補正用駆動ユニット80、及び手ぶれ補正用制御ユニット90は、ベース3とカバー(不図示)とで画成される空間内に収容される。レンズ駆動装置1は、SMIA規格に適応しており、平面形状が、例えば8.5mm×8.5mに設定されている。
ベース3は、平面視で矩形形状を呈しており、四つの角部3a〜3dを有している。本実施形態では、ベース3は、平面視でレンズ駆動装置1の外形形状を規定している。したがって、上記各角部3a〜3dは、レンズ駆動装置1の角部でもある。ここで、矩形形状とは、角が直角とされた形状のみならず、本実施形態のように、角が面取りされた形状のものも含む。
撮像素子5は、例えばCCDやCMOS等の固体撮像素子であって、光電変換により画像信号を生成し、出力する。撮像素子5は、ベース3に実装されることにより、当該ベース3上に配置されることとなる。撮像素子5は、ベース3に設けられた配線(不図示)に接続されている。撮像素子5から出力された画像信号は、ベース3に設けられた配線を通して、不図示の演算部及び記憶部等に送られる。
レンズ駆動ユニット10は、図3〜図5に示されるように、ユニットベース11、レンズホルダ21、及び後述する圧電アクチュエータユニットを備えている。
ユニットベース11は、真円形状の開口が形成された底部12と、底部12から立設された側壁部13と、を有している。ユニットベース11は、平面視で略矩形形状を呈しており、四つの角部11a〜11dを有している。本実施形態では、底部12は、平面視でレンズ駆動ユニット10の外形形状を規定している。したがって、上記各角部11a〜11dは、レンズ駆動ユニット10の角部でもある。側壁部13は、底部12と一体に形成されており、開口の形状に沿って湾曲している内周面を有している。底部12と側壁部13とは、レンズホルダ21を収容する空間を画定している。ここでも、矩形形状とは、角が直角とされた形状のみならず、角が面取りされた形状のものも含む。
底部12には、第1のシャフト14及び第2のシャフト15が立設されている。第1のシャフト14及び第2のシャフト15は、開口を挟んでユニットベース11の対角の位置に配置されている。第1のシャフト14及び第2のシャフト15は、断面真円形状を呈している。第1のシャフト14及び第2のシャフト15の軸方向は、レンズの光軸方向OAと平行に設定されている。
レンズ駆動ユニット10は、撮像素子5の上方に配置されており、ベース3上において角部3c寄りに位置している。すなわち、レンズ駆動ユニット10は、ベース3の角部3aと角部3cとを結ぶ対角線方向において、角部3c寄りに位置している。角部3cと角部11cとの間隔が、角部3aと角部11aとの間隔よりも短い。
レンズホルダ21は、筒状の胴部22を有しており、底部12と側壁部13とで画定された収容空間に配置されている。胴部22は、断面真円形状を呈している。胴部22の内側には、レンズ(図示せず)を収納したレンズバレルLBが取り付けられる。レンズホルダ21は、レンズバレルLBが取り付けられることにより、レンズを保持することとなる。レンズバレルLBに保持されたレンズは、底部12に形成された開口を通して露出することとなる。第1のシャフト14及び第2のシャフト15は、レンズホルダ21(胴部22)を挟んで配置されることとなる。
胴部22の外側面には、胴部22から外側に張り出すように、第1のシャフト14を支持するシャフト支持部23と、第2のシャフト15と当接可能なシャフト当接部24と、が設けられている。胴部22と、シャフト支持部23及びシャフト当接部24とは一体に形成されている。シャフト支持部23には、第1のシャフト14が挿通される貫通孔23aが形成されている。貫通孔23aの断面形状は、第1のシャフト14の断面形状に対応した真円形である。レンズホルダ21は、貫通孔23aに第1のシャフト14が挿通された状態で、第1のシャフト14の軸方向(レンズの光軸方向OA)に移動可能であり且つ第1のシャフト14周りに揺動可能に支持されている。すなわち、第1のシャフト14は、レンズホルダ21を光軸方向OAに摺動可能に支持する。
シャフト当接部24は、胴部22を挟んでシャフト支持部23に対向する位置にある。シャフト当接部24には、第2のシャフト15に対応する切欠溝24aが形成されている。切欠溝24aは、第2のシャフト15の軸方向(レンズの光軸方向OA)から見て、略U字形状を呈しており、図4に示されるように、第2のシャフト15の直径と略等幅で第1のシャフト14の位置と第2のシャフト15の位置とを結ぶ第1の方向L1に沿って延びている。
第2のシャフト15は、切欠溝24a内に挿通される。シャフト当接部24は、第2のシャフト15が切欠溝24a内に挿通された状態で、第1の方向L1では第2のシャフト15との間に間隔を有すると共に、第1の方向L1に交差する方向では、第2のシャフト15と当接する。これにより、シャフト当接部24は、レンズホルダ21のレンズの光軸方向OAでの移動を許容しつつ、レンズホルダ21の第1のシャフト14周りの揺動を規制する。すなわち、シャフト当接部24は、第2のシャフト15と協働してレンズホルダ21の揺動を規制する。
レンズホルダ21は、後述する圧電アクチュエータ30の摩擦部31が当接する基板25を有している。基板25は、胴部22の外側面にシャフト支持部23に近接して設けられた基板支持部26に固定されている。これにより、基板25は、レンズホルダ21の側面として実質的に機能する。
レンズホルダ21は、レンズ駆動ユニット10(ユニットベース11)の角部11cに対向する角部11a寄りに位置している。すなわち、レンズホルダ21は、レンズ駆動ユニット10の角部11aと角部11cとを結ぶ対角線方向において、角部11a寄りに位置している。本実施形態では、レンズホルダ21は、平面視で、レンズホルダ21の中心(レンズの光軸)と、ベース3の中心とが略一致するように、位置している。
圧電アクチュエータユニットは、図5にも示されるように、圧電アクチュエータ30、フレキシブル基板40、及び、弾性部材(例えば、板バネ等)50を有している。
圧電アクチュエータ30は、いわゆる積層型圧電アクチュエータであって、第1のシャフト14に近接配置されており、ユニットベース11(底部12)の一つの隅に位置している。圧電アクチュエータ30は、レンズ駆動ユニット10(ユニットベース11)の角部11c寄りに位置している。
圧電アクチュエータ30は、印加された電圧値に応じて伸縮する複数(本実施形態では、4つ)の活性部A1〜A4を有している。圧電アクチュエータ30の一面側には、活性部A1〜A4の配列方向に沿って複数(本実施形態では、二つ)の摩擦部31が配置されている。圧電アクチュエータ30の他面側には、伸縮が生じない位置(ノードポイント)に対応して、外部電極32、外部電極33、及び接地電極34が設けられている。
各摩擦部31は、図6にも示されるように、略半円柱形状を呈しており、レンズの光軸方向OAに隔てて配置され且つ当該光軸方向OAに直交する方向に伸びている。摩擦部31は、基板25に当接することにより、レンズホルダ21の側面に間接的に当接することとなる。
圧電アクチュエータ30は、駆動時においては2つの共振モードを有している。具体的には、圧電アクチュエータ30は、圧電アクチュエータ30の長手方向に振動する縦振動モード(第1の振動モード)と、圧電アクチュエータ30の厚み方向への曲げ振動モード(第2の振動モード)と、の重ね合わせによって振動する。
第一内部電極とグランド内部電極と圧電体層とから構成される活性部A1、及び、第四内部電極とグランド内部電極と圧電体層とから構成される活性部A4を駆動させると、図7(a)に示されるように、一方の摩擦部31が基板25と接触して、一方の摩擦部31と基板25との間に摩擦力が生じる。一方の摩擦部31と基板25との間に生じた摩擦力により、基板25が図7(a)中の矢印方向に移動することとなる。
一方、第二内部電極とグランド内部電極と圧電体層とから構成される活性部A2、及び第三内部電極とグランド内部電極と圧電体層とから構成される活性部A3を駆動させると、図7(b)に示されるように、他方の摩擦部31が基板25と接触して、他方の摩擦部31と基板25との間に摩擦力が生じる。他方の摩擦部31と基板25との間に生じた摩擦力により、基板25が図7(b)中の矢印方向に移動することとなる。
外部電極32と外部電極33とに位相を90度ずらした電圧をそれぞれ印加して圧電アクチュエータ30を駆動させると、摩擦部31にそれぞれ位相が180度ずれた楕円運動が生じ、交互に基板25との間に摩擦力が作用して、基板25(レンズホルダ21)が移動することとなる。すなわち、圧電アクチュエータ30の摩擦部31がレンズホルダ21をレンズの光軸方向OAに沿って駆動させる。すなわち、圧電アクチュエータ30は、レンズホルダ21が第1のシャフト14上を摺動するようにレンズホルダ21に対して駆動力を付与している。
図7に示された例では、圧電素子の境界部分と、圧電アクチュエータ30の配列方向(レンズの光軸方向OA)の長さをLとした場合に圧電アクチュエータの端部から1/6L程度内側となる位置とに、3箇所のノードポイントN1,N2,N3が存在している。ノードポイントN1は、圧電素子の配列方向にも厚さ方向にも変位せず、ノードポイントN2,N3は、圧電素子の配列方向には変位するが厚さ方向には変位しない。
外部電極32,33は、例えば矩形状をなし、中央のノードポイントN1に対応するように互いに離間して配置されている。接地電極34は、中央のノードポイントN1に対応し、外部電極32と外部電極33の間に配置されている。
フレキシブル基板40は、いわゆるフレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuits)であり、図3にも示されるように、フィルム状の絶縁体41と、絶縁体41上に配置された配線部43と、を有している。配線部43は、外部電極32,33及び接地電極34にはんだ付け等により接続される配線を含んでいる。フレキシブル基板40の一部は、レンズ駆動装置1の外側に引き出される。
フレキシブル基板40は、接着等により底部12に固定されることにより、ユニットベース11やレンズホルダ21等に対して位置決めされる。圧電アクチュエータ30は、フレキシブル基板40に実装されることにより、フレキシブル基板40に機械的に固定される。フレキシブル基板40は、各摩擦部31とレンズホルダ21(基板25)との当接状態を規定している。
弾性部材50は、フレキシブル基板40と沿うように配置されている。弾性部材50は、その途中部分が底部12に立設された支持部で支持されている。弾性部材50の一端部は、圧電アクチュエータ30の他面(外部電極32,33及び接地電極34が設けられた面)に接着等により固定されている。弾性部材50の一端部が固定される位置は、圧電素子の伸縮が生じないノードポイントであることが好ましいが、弾性部材50の一端部と圧電アクチュエータ30とを確実に接着するために、ノードポイントからずれた位置であってもよい。弾性部材50の他端部は、底部12に立設された固定部に接着等により固定されている。上記支持部と弾性部材50とは、固定されていない。
弾性部材50は、一端部が、図4及び図5にも示されるように、外側方向(レンズホルダ21から離れる方向)に撓むように弾性変形した状態で設けられている。したがって、弾性部材50は、弾性部材50の弾性変形により生じる反力を付勢力として、圧電アクチュエータ30を他面側から押圧している。すなわち、弾性部材50は、圧電アクチュエータ30に対して各摩擦部31がレンズホルダ21の側面(基板25)と当接する方向に付勢力を付与するように、撓ませて設けられる。
圧電アクチュエータ30(摩擦部31)とレンズホルダ21(基板25)との当接状態がフレキシブル基板40により規定されているので、弾性部材50は、上記当接状態を維持するように圧電アクチュエータ30に対して付勢力を付与することとなる。付勢力(弾性部材50の弾性変形により生じる反力)は、第1の方向L1に交差する第2の方向L2に沿ってレンズホルダ21(基板25)側に向かっている。
レンズ駆動ユニット10は、レンズホルダ21のレンズの光軸方向OAでの位置を検出するための位置検出素子60を更に備えている。位置検出素子60は、発光素子(例えば、発光ダイオード等)及び受光素子(例えば、フォトダイオード等)を有している。位置検出素子60は、ユニットベース11に接着等により固定されている。ユニットベース11には、位置検出素子60に対応して開口が形成されている。
位置検出素子60では、発光素子から出射された光が開口を通ってレンズホルダ21の外側面に固定された反射板61に入射し、この反射板61で反射された光が再び開口を通って受光素子に入射して、検出される。位置検出素子60は、フレキシブル基板40に実装されて、各端子電極が配線部43にはんだ付け等により接続されている。配線部43は、位置検出素子60の各端子電極に接続される配線を含んでいる。位置検出素子60(受光素子)の出力信号は、配線部43を通して不図示の制御ユニットへ送られる。制御ユニットは、既知の手法に基づいて、位置検出素子60の出力信号からレンズの光軸方向OAでの位置を求める。制御ユニットは駆動信号を出力し、この駆動信号は配線部43を通して圧電アクチュエータ30に入力される。
再び、図1及び図2を参照する。センサユニット70は、基板71と、基板71に実装されたジャイロセンサ73と、を有しており、手ぶれの発生を検知する。センサユニット70は、基板71がベース3に実装されることにより、ベース3上に配置される。ベース3には、基板71に接続される配線(不図示)が設けられている。センサユニット70(基板71)は、ベース3の角部3aを成す二つの辺のうち一方の辺に沿って位置している。
手ぶれ補正用駆動ユニット80は、いわゆるボイスコイルモータにより構成されており、撮像素子5及びレンズ駆動ユニット10のうちの少なくとも一方を移動させて手ぶれを補正する。本実施形態では、手ぶれ補正用駆動ユニット80は、レンズ駆動ユニット10を、光軸方向OAに垂直な方向に沿って、撮像素子5(ベース3)に対して相対移動させる。
手ぶれ補正用駆動ユニット80は、互いに対向して配置された一対のx方向手ぶれ補正マグネット81、互いに対向して配置された一対のy方向手ぶれ補正マグネット82、互いに対向して配置された一対のx方向手ぶれ補正コイル83、及び互いに対向して配置された一対のy方向手ぶれ補正コイル84を有している。x方向手ぶれ補正マグネット81及びy方向手ぶれ補正マグネット82は、レンズ駆動ユニット10の各辺に沿うように、レンズ駆動ユニット10に設けられている。x方向手ぶれ補正コイル83及びy方向手ぶれ補正コイル84は、平面視で矩形形状を呈したユニットベース85の各辺に沿うように、ユニットベース85に設けられている。
ユニットベース85は、ベース3に対して位置決めされて、固定されている。ユニットベース85には、撮像素子5及びレンズホルダ21に対応した位置に、開口が形成されている。ユニットベース85は、図2に示されるように、サスペンションワイヤ87により、レンズ駆動ユニット10(ユニットベース11)と連結されている。サスペンションワイヤ87は、ユニットベース85とレンズ駆動ユニット10とを相対移動可能に連結しており、レンズ駆動ユニット10の角部11a〜11dに配置されている。
各補正コイル83,84には、手ぶれ補正用制御ユニット90からの信号電流が供給される。撮像素子5を挟むように配置された、2組のx方向手ぶれ補正マグネット81及びx方向手ぶれ補正コイル83が、レンズ駆動ユニット10を、撮像素子5(ベース3)に対して、x軸方向に移動させる。撮像素子5を挟むように配置された、2組のy方向手ぶれ補正マグネット82及びy方向手ぶれ補正コイル84が、レンズ駆動ユニット10を、撮像素子5(ベース3)に対して、y軸方向に移動させる。
手ぶれ補正用制御ユニット90は、基板91と、基板91に実装された演算回路部93と、を有しており、図8に示されるように、センサユニット70(ジャイロセンサ73)からの出力に基づいて、手ぶれを補正するように手ぶれ補正用制御ユニット90の作動を制御する。すなわち、手ぶれ補正用制御ユニット90は、ジャイロセンサ73からの出力に基づいて、手ぶれ補正用駆動ユニット80を駆動することによって、手ぶれ補正動作を行なわせる。
手ぶれ補正用制御ユニット90は、基板91がベース3に実装されることにより、ベース3上に配置される。ベース3には、基板91に接続される配線(不図示)が設けられている。手ぶれ補正用制御ユニット90は、ベース3に設けられた配線を通して、センサユニット70と手ぶれ補正用駆動ユニット80とに接続されている。手ぶれ補正用制御ユニット90(基板91)は、ベース3の角部3aを成す二つの辺のうち他方の辺に沿って位置している。
以上のように、本実施形態では、センサユニット70と手ぶれ補正用制御ユニット90とが、ベース3の角部3aを成す二つの辺に沿ってそれぞれ位置し、レンズ駆動ユニット10が、角部3aに対向する角部3c寄りに位置していることから、センサユニット70、手ぶれ補正用制御ユニット90、及びレンズ駆動ユニット10がコンパクトに配置されることとなる。これにより、レンズ駆動装置1の小型化を図ることができる。
本実施形態では、レンズホルダ21がレンズ駆動ユニット10の角部11a寄りに位置していることから、レンズホルダ21をベース3の中心近傍に配置することが可能となる。レンズホルダ21をベース3の中心近傍に配置することが可能となれば、レンズホルダ21がベース3の中心から外れた位置(例えば、角部3c寄りの位置)に配置されている構成に比して、レンズ径を大きく設定すると共に、撮像素子5の撮像面積を大きく設定することができる。このため、撮像素子5の高有効画素数化も容易に実現することができる。
本実施形態では、レンズホルダ21をレンズの光軸方向OAに沿って駆動させるアクチュエータとして、圧電アクチュエータ30を採用している。このため、レンズ駆動装置1のより一層の小型化を図ることができる。
本実施形態では、圧電アクチュエータ30が、レンズ駆動ユニット10における角部11c寄りに位置している。この場合、レンズホルダ21が角部11a寄りに位置しているものの、圧電アクチュエータ30が角部11c寄りに位置していることから、レンズ駆動ユニット10の重心位置がレンズ駆動ユニット10の中心近傍に位置することとなる。このため、手ぶれ補正用駆動ユニット80が、レンズ駆動ユニット10を移動させた際に、不要な共振が生じることなく、手ぶれ補正を適切に行うことができる。
ところで、本実施形態では、レンズ駆動ユニット10において、圧電アクチュエータ30によりレンズホルダ21を機械的に駆動し、手ぶれ補正用駆動ユニット80において、手ぶれ補正マグネット81,82及び手ぶれ補正コイル83,84によりレンズ駆動ユニット10を電磁気的に駆動している。このため、レンズ駆動ユニット10と手ぶれ補正用駆動ユニット80とが互いに電磁気的に干渉することはなく、各ユニット10,80における駆動制御の精度が低下することはない。
レンズ駆動装置1では、圧電アクチュエータ30がレンズホルダ21を機械的に駆動する構成が採用されている。したがって、レンズ駆動ユニット21は、コイル及びマグネットがレンズホルダ21を電磁気的に駆動する構成が採用された場合よりも、軽量とされる。このため、レンズ駆動ユニット10を含む振動系の共振周波数が高くなり、手ぶれ補正用駆動ユニット80の駆動周波数帯域が拡大することとなる。この結果、手ぶれ補正用駆動ユニット80の駆動周波数を高くして、手ぶれ補正制御の追従性を向上させることができる。
レンズ駆動装置1では、圧電アクチュエータ30が基板25を介してレンズホルダ21と当接している。このため、レンズ駆動ユニット10が手ぶれ補正用駆動ユニット80により駆動されて移動した際に、当該移動に伴う外力がレンズ駆動ユニット10に作用した場合でも、レンズ駆動ユニット10の意図しない動きが規制されることとなる。この結果、手ぶれ補正用駆動ユニット80における駆動制御の精度が低下を抑制することができる。
レンズ駆動ユニット10は、レンズホルダ21を光軸方向OAに摺動可能に支持する第1のシャフト14を有している。圧電アクチュエータ30は、レンズホルダ21が第1のシャフト上を摺動するようにレンズホルダ21に対して駆動力を付与している。これらにより、レンズ駆動装置1では、レンズホルダ21を光軸方向OAに確実に移動させることができる。
レンズ駆動ユニット10は、レンズホルダ21の第1のシャフト14周りの揺動を規制する第2のシャフト15を有している。これにより、レンズ駆動装置1では、レンズホルダ21を光軸方向OAに移動させる際に、レンズホルダ21が揺動するのを防ぐことができ、レンズホルダ21の光軸方向OAへの移動を効率良く行なうことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
手ぶれ補正用駆動ユニット80は、レンズ駆動ユニット10を、光軸方向OAに垂直な方向に沿って、撮像素子5(ベース3)に対して相対移動させているが、これに限られない。特許文献1に記載のレンズ駆動装置のように、手ぶれ補正用駆動ユニット80は、レンズ駆動ユニット10を、光軸方向OAに交差する方向に移動させてもよい。
本発明は、携帯電話等に搭載されるカメラ用レンズを駆動するレンズ駆動装置に利用できる。
1…レンズ駆動装置、3…ベース、3a〜3d…角部、5…撮像素子、10…レンズ駆動ユニット、11a〜11d…角部、14…第1のシャフト、15…第2のシャフト、21…レンズホルダ、30…圧電アクチュエータ、31…摩擦部、40…フレキシブル基板、50…弾性部材、70…センサユニット、80…手ぶれ補正用駆動ユニット、81,82…手ぶれ補正マグネット、83,84…手ぶれ補正コイル、90…手ぶれ補正用制御ユニット、OA…レンズの光軸方向。

Claims (5)

  1. 撮像素子と、
    前記撮像素子上に配置されると共にレンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダに当接して前記レンズホルダをレンズの光軸方向に移動させる圧電アクチュエータと、を有するレンズ駆動ユニットと、
    コイル及びマグネットを有し、前記レンズ駆動ユニットを前記光軸方向と交差する方向に移動させて手ぶれを補正する手ぶれ補正用駆動ユニットと、を備えていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記レンズ駆動ユニットは、前記レンズホルダを前記光軸方向に摺動可能に支持するシャフトを更に有し、
    前記圧電アクチュエータは、前記レンズホルダが前記シャフト上を摺動するように前記レンズホルダに対して駆動力を付与することを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記レンズ駆動ユニットは、前記レンズホルダの前記シャフト周りの揺動を規制するシャフトを更に有していることを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記撮像素子が配置されるベースを更に備えており、
    前記コイルが前記ベースに対して固定され、前記マグネットが前記レンズ駆動ユニットに対して固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記圧電アクチュエータは、前記光軸方向に隔てて配置され且つ前記光軸方向に直交する方向に伸びると共に前記レンズホルダの側面に当接する複数の摩擦部を有すると共に、印加される電圧により第1の振動モードと第2の振動モードとを同時に発生させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置。
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