JP2011226965A - エンコーダ及びエンコーダの位置検出方法 - Google Patents

エンコーダ及びエンコーダの位置検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】位置情報の検出精度を高めることができる。
【解決手段】識別符号の基本間隔と同じ間隔の第1パターンを1周期含む第1の符号と前記基本間隔の半分の間隔の第2パターンを2周期含む第2の符号とを有する符号板(10)と、前記第1の符号と前記第2の符号とを検出して検出信号を出力する検出部(30)と、前記検出信号に基づいて、前記符号板(10)の位置を示す位置情報を生成する位置情報生成部(90)と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、位置又は回転位置の検出を行うエンコーダ及びエンコーダの位置検出方法に関する。
エンコーダは、単一のスケール(符号板)に設けられた擬似乱数列を基にしたパターンを、イメージセンサを用いて検出することにより、そのスケールの絶対位置を検出する。また、エンコーダとしては、そのパターンに基づいて検出された信号に対して、エッジ検出処理や画像相関処理を用いて絶対位置取得と内挿処理とを行って高精度な絶対位置情報を求める方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−018782号公報
ところで、イメージセンサは、受光面に配置される複数の光電変換部(画素)によって、スケールに設けられたパターンによる影を画像として検出する。イメージセンサは、そのパターンの影によって生じる光量の違いを画素ごとに検出する。また、イメージセンサの画素間隔は、パターンの最小識別間隔(スケールピッチ)に比べると一般に細かい。そのため、イメージセンサは、パターンの影を精細な画像として検出できるが、その画像からパターンの位置を識別することが必要となる。
しかしながら、イメージセンサによって生成される画像情報に基づいて位置を識別するための処理を行うと、扱う情報量が多くなることから、複雑な演算処理を行うことは困難である。例えば、検出された位置の検出精度を高めるために、補間処理を行う方法がある。例えば、この補間処理を画像の相関処理を行う方法では、対象とされる画素数の増加に応じて演算量が多くなることから実施が困難となり、位置情報の検出精度が低下する可能性がある。
本発明の目的は、位置情報の検出精度を高めることができるエンコーダ及びエンコーダの位置検出方法を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、識別符号の基本間隔と同じ間隔の第1パターンを1周期含む第1の符号と前記基本間隔の半分の間隔の第2パターンを2周期含む第2の符号とを有する符号板と、前記第1の符号と前記第2の符号とを検出して検出信号を出力する検出部と、前記検出信号に基づいて、前記符号板の位置を示す位置情報を生成する位置情報生成部と、を備えることを特徴とするエンコーダである。
また、本発明の他の態様は、符号板に設けられた符号に基づいて位置を検出するエンコーダの位置検出方法であって、前記符号板に設けられた、識別符号の基本間隔と同じ間隔の第1パターンを1周期含む第1の符号と、前記基本間隔の半分の間隔の第2パターンを2周期含む第2の符号とを有する前記符号板とを、検出して検出信号を出力する過程と、前記検出信号に基づいて、前記符号板の位置を示す位置情報を生成する過程と、を備えることを特徴とするエンコーダの位置検出方法である。
本発明によれば、位置情報の検出精度を高めることが可能となる。
本発明の一実施形態によるエンコーダに用いられる符号板に示されるパターンを示す図である。 本発明の一実施形態によるエンコーダに用いられる符号板に設けられる符号のパターンを示す図である。 本発明の一実施形態によるエンコーダの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による符号板10が回転して、移動した位置を検出する方法を示す図である。 本発明の一実施形態によるエンコーダの位置検出処理を示す図である。 第2実施形態による位相θ1と位相θ2の検出における制限条件がなく、基本ピッチあたりの画素の数が比較的多い場合の処理を示す図である。 第3実施形態によるエンコーダの位置検出処理を示す図である。 第4実施形態によるエンコーダの位置検出処理を示す図である。 第5実施形態によるエンコーダの位置検出処理を示す図である。 第6実施形態によるエンコーダの位置検出処理を示す図である。 本実施形態における検出された信号に含まれる検出誤差を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態によるエンコーダに用いられる符号板に示されるパターンを示す図である。
図に示される符号板10は、パターン11を含んだアブソリュート・トラックを備える。アブソリュート・トラックに含まれるパターン11は、センサ30(図3)と符号板10との位置関係を絶対位置として示す位置情報を符号化して示す。その符号化は、例えばM系列符号が適用できる。9次のM系列符号を用いた場合では、「0」と「1」の2値の符号の(9+1)個の連続する組み合わせにより、最大512箇所の絶対位置を識別することが可能となる。各符号の間隔は、等間隔の基本ピッチTで定められる。
基本ピッチとは、隣接して設けられる符号が配置される間隔(識別符号の基本間隔)のことであり、並べて配置された符号の位置を定める単位長さを示す。
このパターン11を検出する方法には、透過式と反射式がある。
透過式は、光源20(図3)からセンサ30(図3)に照射される光を、その間に設けられた符号板10を介して照射する。例えば、センサ30(図3)は、符号板10に設けられたパターンの影を検出する。反射式は、符号板の表面から光源からの光を照射し、符号板からの反射光をセンサで検出する。
以下、図2を参照し透過式のエンコーダを例示して説明する。
図2は、本実施形態におけるエンコーダに用いられる符号板に設けられる符号のパターンを示す図である。
符号板10(図1)の同じトラックに設けられるパターン11は、光源20(図3)からの光を透過する透過領域と遮断する遮断領域(遮光領域)とによって形成される。図2に示されるパターン11では、透過領域を白い矩形で示し、遮断領域をハッチングで示す。
図2は、符号板10の同じトラックに設けられるパターン11として示される符号「0」と符号「1」の形状を示す。
図2(a)は、符号「0」と符号「1」を並べて示す図である。
それぞれの符号は、異なる状態として読み出される第1状態と第2状態との組み合わせによって形成され、例えば、検出される光量の違いを基準とする閾値に基づいて判定することにより、「明部」と「暗部」とに判別して検出できる。
この図に示される符号「0」(第1の符号)は、基本ピッチTの期間に白で示される透過領域R02aを1つ設けて示される。この符号「0」を透過する光の強度は、基本ピッチTを1周期と同じ周期の波形として示されるパターン(第1パターン)として検出される。この波形の波長λ1は、基本ピッチと一致する。
また、符号「1」(第2の符号)は、基本ピッチTの期間に白で示される透過領域R12aを2つ設けて示される。すなわち、基本ピッチTの半分の期間にそれぞれ白で示される透過領域R12aを1つ設けた場合と同じである。この符号「1」を透過する光の強度は、基本ピッチTの1周期の間に2周期の波形として示されるパターン(第2パターン)として検出される。この波形の波長λ2は、基本ピッチの半分の周期と一致する。
なお、基本ピッチT及び波形は、「周期」を単位として示すほかに、検出された符号の回数、パターンとして設けられた符号の長さなどで表現してもよい。
この図に示される符号「0」と符号「1」の透過領域R02aとR12aは、基本ピッチTに対して50%の比率(デューティー比50%)とした。
これにより、透過光の明暗を示す波形の明るい部分と暗い部分の対称性を確保することができる。
つまり、第1パターンは、基本間隔の期間を3つの領域に分割し、順に遮断領域R01a(第1の領域)、透過領域R02a(第2の領域)及び遮断領域R03a(第3の領域)とする。
第1パターンの遮断領域R01a(第1の領域)と遮断領域R03a(第3の領域)とには、照射された光を遮断する遮断状態(第1状態)を生成する領域として割り当てられ、第1パターンの透過領域R02a(第2の領域)には、照射された光を透過する透過状態(第2状態)を生成する領域として割り当てられる。第1パターンでは、基本ピッチ(基本間隔)に対して透過領域R02aのデューティー比が50%である。
なお、この第1の状態と第2の状態は、「明部」として検出される状態と、「暗部」として検出される状態のいずれかの状態とすることができる。つまり、透過光の明暗を反転させることも可能である。
或いは、図2(b)のように透過領域の割合を増やし、第1パターンについて、透過領域を透過領域R02bのように、連続するパターン方向の長さを長くすることもできる。
また、第1パターンと第2パターンの双方の透過領域の長さを、連続するパターン方向に長くしてもよい。そして、第1パターンと第2パターンとは、同一のデューティー比となるようにその長さをそれぞれ設定してもよい。
なお、上記に示した図2(a)と(b)に示した第1パターンと第2パターンは、第1パターンの中心位置と第2パターンの中心位置同士の中間位置は、第1の符号又は第2の符号を示す区間に対してそれぞれ同じ位置とする。
図3は、本実施形態によるエンコーダの構成を示すブロック図である。
この図に示されるエンコーダ1は、符号板10、光源20、センサ30(検出部)、光源駆動部40、センサ駆動部50、増幅部60及び演算処理部90(位置情報生成部)を備える。図1と同じ構成に同じ符号を付す。
光源20は、符号板10のトラックに設けられたパターン11の検出に必要とされる光を射出する。
センサ30は、符号板10のトラックに設けられたパターン11を検出する。センサ30は、その受光面に2次元の格子上に配置された光検出素子(受光素子)が設けられた2次元イメージセンサである。センサ30は、その受光面が符号板10のトラックに向けて配置される。また、センサ30の光検出素子は、符号板10に設けられたトラックの接線方向と並行に、又は、トラックに沿った方向に沿って設けられる。センサ30の各光検出素子は、受光量に応じて光電変換を行い、それぞれの受光量に対応した電圧によって示されるアナログ信号に変換する。各光検出素子には、例えば、C−MOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどが適用できる。センサ30は、センサ駆動部50から供給される制御信号に応じて各光検出素子が選択され、選択された光検出素子が検出した情報を出力する。光検出素子は、「画素」とも言われる。
光源駆動部40は、光源20を駆動する電力を供給する。
センサ駆動部50は、演算処理部90からの指示により、センサ30を制御する制御信号及びタイミング信号をセンサ30に供給する。
増幅部60は、センサ30における光検出素子によって検出された受光量に応じた信号を増幅する。増幅部60は、センサ30が出力した信号レベルに応じて、適当な信号レベルとなるように増幅率が調整される。
演算処理部90は、エンコーダ1における各種設定を行い、動作時には各部への制御指示を出力し、センサ30において検出された光量に基づいて検出した位置情報を生成して出力する。
演算処理部90は、入出力部91、センサ制御部93、信号検出部94及び符号判定部95、絶対位置復号部96、周波数変換処理部97、内挿値判定処理部98及び合成処理部99を備える。
入出力部91は、外部から供給される設定情報に応じて、エンコーダ1の動作を定める初期値、閾値などの設定情報を受け、記憶部に記録する。また、外部から設定状態などを参照する指示が供給されると、該当する情報を参照し出力する。
センサ制御部93は、入出力部91からの指示に基づきセンサ30から出力させる情報を指示する制御信号をセンサ駆動部50に供給する。
信号検出部94は、センサ30によって検出された信号に基づいた情報が、増幅部60を経て供給される。信号検出部94は、その情報に対して信号変換処理を行う。信号変換処理として、例えば、フィルタリング処理、アナログデジタル変換処理などがある。
また、信号検出部94は、検出された信号に基づいて、局所的に極小値を示す検出位置を判定する。
符号判定部95は、信号検出部94によって検出された信号に基づいて、その信号によって示される符号を判定する。
絶対位置復号部96は、符号判定部95により判定された符合を順に連ねた符号列を生成する。絶対位置復号部96は、生成された符号列に基づいて絶対位置を示す絶対位置参照符号(アブソリュートパターン)として復号する。この復号により、絶対位置復号部96は、センサ30が検出した信号と対応する符号板10の位置を絶対位置として検出する。
周波数変換処理部97は、信号検出部94によって検出された信号に基づいて、その信号に含まれる周波数成分を抽出する。周波数成分の抽出は、例えば、フーリエ級数展開に基づいた演算処理によって行われる。センサ30によって検出された信号は、それぞれの受光素子によって検出された複数の信号である。周波数変換処理部97は、それぞれの受光素子の配置に基づいた空間的な信号の変化に基づいて、その信号変化の周波数成分を抽出する。つまり、周波数変換処理部97は、センサ30によって検出された信号の一部を連続した空間として示される範囲を選択する。そして、周波数変換処理部97は、選択された範囲の波形を形成する周波数成分の大きさと、位相情報を検出する。検出する周波数成分は、基本周波数成分と、その高調波成分とである。その周波数に基づいて、信号強度と、基準とする基準位相との位相差を検出する。以下、高調波成分の具体的な周波数として、基本周波数の倍の周波数を例示して説明する。
内挿値判定処理部98は、絶対位置復号部96によって検出される精度より細かな位置情報を補間する内挿値を算定する。内挿値判定処理部98は、周波数変換処理部97によって検出された基本周波数成分と高調波成分における信号強度と位相差に基づいて内挿値を算定する。
合成処理部99は、絶対位置符号処理部96によって検出された絶対位置と、内挿値判定処理部98によって算定された内挿値に基づいて合成処理を行い、内挿補間された位置情報を算出する。
なお、演算処理部90は、図示されない記憶部(メモリ)を備える。記憶部は、外部から供給された動作モードの指定情報、判定処理に用いる基準値、センサ30の状態に応じた設定情報などを変数領域に記憶する。記憶部は、半導体メモリ素子に限らず、状態を記憶するラッチ回路などであってもよい。
図4は、符号板10が回転して、符号板10の移動した位置を検出する方法を示す図である。
この図4には、符号「0」と符号「1」とが並べて示された符号板10と、その符号板10の位置に応じた光量の変化を示す波形が示される。波形P1が符号「0」に応じた光量の変化を示し、波形P2が符号「1」に光量の変化を示す。
ここで、基準となる位置に符号板10が配置され、符号「0」が連なった場合の光量は、波形P10として検出されると仮定する。また、符号「1」が連なった場合の光量は、波形P20として検出されると仮定する。波形P10と波形P20との波長は、それぞれ波長λと波長λで示される。
この符号板10は、基準となる位置から、基本ピッチTの20%だけ、図の右方向に移動した状態を示す。すなわち、符号「0」によって示される波形P1は、波形P10に対して、基本ピッチTの20%(0.2λ)分の位相が右にずれている状態にある。波形P10を基準としたときの位相差θ1は、72°になる。
また、符号「1」によって示される波形P2は、波形P20に対して、基本ピッチの20%(0.4λ2)分の位相が右にずれている状態にある。波形P20を基準としたときの位相差θ2は、144°になる。このように、2つの波形は基準とする波形の周期が異なるために位相差が異なるが、2つの波形は、周期が2対1の関係にあり、その位相差は、1対2の関係を有して検出される。
図5は、本実施形態におけるエンコーダの位置検出処理を示す図である。
この図5には、符号板10、光源20及びセンサ30の配置を示す断面図と、センサ30によって検出された信号に基づいて位置検出を行う位置検出処理とを示す。
光源20とセンサ30とは一体的に保持される。符号板10(スケール)は、光源20とセンサ30との間に配置され、モータなどの回転軸部によって回転自在に保持される。
図5に示される符号板10の断面には、図1、2に示したパターン11が設けられたトラックが配置される。センサ30の受光面31は、符号板10と平行に、対向する状態で配置される。光源20は、その光軸を符号板10の方に向けて配置される。光源20から射出される光は、符号板10に照射され、符号板10のパターン11によって透過量が変化した透過光が、センサ30の受光面31に照射される。符号板10を介した該透過光は、センサ30上に縞模様を形成し、その縞模様は符号板10の相対移動とともに移動する。
次に、図5を参照し位置検出処理について説明する。
位置検出処理では、以下に示す複数の処理が順に行われる。
(処理S1:センサ30による受光量検出処理)
符号板10に設けられたパターン11の移動方向にx軸を定義する。すなわち、図5に示されるx軸の基本単位を、センサ30を構成する画素の間隔とする。各画素の受光量に応じて生成される信号f(x)の大きさが、検出位置xの関数として示される。符号板10に設けられたパターン11による透過量が多く、センサ30における受光量が多い場合には、信号f(x)は、大きな値を示す。この信号f(x)は、符号板10に設けられたパターン11の基本ピッチTに応じて変化する。
センサ30の各画素によって検出される光量に基づいて、検出された符号板10の位置情報に基づき値が変化する信号f(x)は、信号検出部94によって生成される。信号f(x)は、画素に対応して定められることから、画素の位置に応じて検出される検出位置xが定まる。また、信号検出部94は、信号f(x)の極小値を示す検出位置xを抽出する。極小値を示す検出位置は、基本ピッチTの周期ごとに検出される。
(処理S2:絶対角度の検出処理)
最初に、符号判定部95は、センサ30によって検出された信号f(x)から、基本ピッチT単位に割り当てられた符号を判定する符号判定を行う。
例えば、信号f(x)の値が、局所的に極小となる検出位置xを符号の境界の候補とすることもできる。判定によって抽出された検出位置xが、符号ごとに分割する符号境界とすることが妥当な位置であれば、抽出された検出位置xは、おおむね基本ピッチTごとに現れる。抽出された検出位置xが、符号ごとに分割する符号境界とすることが妥当な位置でなければ、基本ピッチTに依存する周期性は検出できない。したがって、検出位置xの間隔が、基本ピッチTに対し予め定められる誤差の範囲内にあれば、正しい符号境界を検出していると判定できる。
符号判定部95は、判定された符号境界に基づいて、基本ピッチT単位に割り当てられた符号をそれぞれ判定する。
また、絶対位置復号部96は、判定された符号を連ねて、その符号列を所定の次数のM系列符号則にしたがってデコード(復号化)することにより、検出された符号列が示す絶対位置情報を生成する。
(処理S3−1:フーリエ級数展開処理)
周波数変換処理部97は、検出された信号f(x)について、フーリエ級数展開する。フーリエ級数展開の演算式を、式(1)として示す。
f(x)=a0+a1cosωx+a2 cos2ωx+・・・
+b1sinωx+b2sin2ωx+・・・ ・・・(1)
式(1)において、ωが角速度を示し、基本ピッチT(最小識別間隔)を1波長としたときの角速度を示す。ω/2πにあたる周波数が、符号板10に設けられたパターン11が示す基本周波数f0となる。また、直流成分の大きさを示すa0と、cos成分の係数を示すa1、a2、・・・と、sin成分の係数を示すb1、b2、・・・は、フーリエ級数展開の各項の係数であり、a0が直流成分の大きさを示し、(a1とb1)が基本周波数f0における成分の大きさを示し、(a2とb2)が基本周波数f0の倍の周波数における成分の大きさを示す。このフーリエ級数展開によって示される基本周波数の倍の周波数の成分は、符号「1」によって示される成分に応じて変化する。また、基本周波数は、符号「0」によって示される成分と、符号「1」によって示される成分とによって含まれる成分とに応じて変化する。
周波数変換処理部97によって行われるフーリエ級数展開の結果に基づいて、基本周波数と基本周波数の2倍の周波数との係数をそれぞれ配列(a1、a2、b1、b2)として示す。
なお、周波数変換処理の対象とする区間は、基本ピッチTを単位として抽出された範囲とする。
(処理S4−1:内挿値判定処理)
センサ30によって生成された信号(画像)からフーリエ級数展開を用いて、符号「0」によって示される波形の位相θ1と、符号「1」によって示される波形の位相θ2とをそれぞれ算出する。位相θ1と位相θ2は、フーリエ級数展開処理で導かれた係数の配列(a1、a2、b1、b2)として示される値に基づいて導かれる。
例えば、信号f(x)として示されるパターン11の位相は、式(2)として示す演算式によって導かれる。
θ1=tan−1(b1/a1)、
θ2=tan−1(b2/a2) ・・・(2)
式(2)において、θ1が、基本周波数成分として検出された信号から導かれた位相であり、θ2が、基本周波数成分の倍の周波数として検出された信号から導かれた位相である。
位相θ1と位相θ2とは、基本周波数成分と基本周波数成分の倍の周波数の成分とによってそれぞれ示される位相である。
位相θ1の値は、位相θ2の値に対して約1/2の値を示す。この違いは、符号板10の回転位置に応じて生じる回転角度の差が、周期の異なる基本周波数成分と基本周波数成分の倍の周波数成分とで位相差が異なって検出されることにより生じる。
例えば、位相θ1と位相θ2とから、位相θ1を内挿値判定処理の代表値(内挿位相情報)として選択する。
(処理S5:合成処理)
合成処理部99は、内挿値判定処理において検出された位相情報は、基本ピッチTを1周期とした位相情報を示すことから、絶対角度を補正する補正値に変換する。
先に検出された絶対位置情報に、内挿値判定処理結果に基づいた補正値を加算して、合成された合成位置情報を得る。合成処理の演算式を、式(3)として示す。
(合成位置情報)=(絶対位置情報)+(内挿位相情報/360) ・・・(3)
例えば、(処理S4−1)によって選択された内挿位相情報では、位相θ1が選択されて、その値は、25°である。合成処理部99は、この内挿位相情報を、基本ピッチTを1周期(360°)に規格化することにより、絶対位置情報を補間する内挿値を導くことができる。そして、合成処理部99は、その内挿値を絶対位置情報に加算して、位置情報を合成する。
以上に示したように、(処理S1)から(処理S5)を行うことにより、内挿値判定処理された位置情報として検出することが可能となる。
以下、(処理S4−1)として示した内挿値判定処理について補足して説明する。
この周波数変換処理部97によって行われる周波数成分に応じた内挿値判定処理では、符号「1」の部分は、同一の矩形波を2周期繰り返しているため、エネルギーは、基本周波数の倍の周波数にエネルギーが集中し、符号「0」に多く含まれる基本ピッチTと同じ波長の成分のエネルギーが小さくなる。
したがって、符号「1」の範囲を除去することなく、符号「1」を含んだ信号から符号「0」が持つ波長の位相を求めても、符号「1」のパターンが存在することによる結果への影響は、少ないものとなる。
また、逆に、少なくとも符号「0」のデューティー比が50%の場合、符号「0」の部分にその半分の波長である符号「1」の波長の成分は存在しない。したがって、符号「0」を含んだ信号から符号「1」が持つ波長の位相を求めても、符号「0」のパターンが存在することによる結果への影響は、少ないものとなる。
したがって、符号「0」の部分を含んだままの信号からでも符号「1」が持つ波長の位相を求めることができる。以上の理由により、トラック上に設けられたパターン11によって示される符号の境界を判定して、周波数変換処理に先立って符号「0」と符号「1」とを検出した範囲を分別する必要はない。それぞれ導かれた2つの位相θ1とθ2とは、式(4)として示される関係になる。
θ2=2×θ1 ・・・(4)
ただし、式(4)において、位相θ1とθ2とは、検出誤差を含まないものとする。
[第2実施形態]
図6を参照し、内挿値判定処理の他の実施態様について説明する。
本実施形態では、検出された位相θ1とθ2との信頼度に応じた位置検出方法について説明する。
基本的には、符号「0」のパターン成分として検出される位相θ1の方が、信頼度が高いと判定できる。例えば、符号「0」として示されるパターンの波長が、符号「1」 として示されるパターンの波長より長いので測定誤差の影響を受けにくいことによる。
また、基本ピッチTに含まれる検出位置の数が少なくなると、検出位置に応じて信号の数も少なくなる。検出位置の数が少ない信号f(x)に基づいて、位相判定演算を行うことになり、信号に含まれるサンプリング誤差の影響を受けやすくなる。このサンプリング誤差の影響は、波長が短い符号「1」のパターンの方が大きな影響を受けることになる。基本ピッチTの半分の波長をサンプリングし、そのサンプリング値に基づいて再生可能とする充分な数のサンプリング数を確保するには、10箇所以上の検出位置を確保することが望ましい。すなわち、基本ピッチTあたりで示すと、倍の20箇所以上の検出位置を確保することとなる。この関係を、位相検出位置にあたる画素に置き換えれば、基本ピッチTあたり、20画素以上となる解像度のイメージセンサを適用することとなる。
図6は、位相θ1と位相θ2との検出における制限条件がなく、基本ピッチTあたりの画素の数が比較的多い場合の処理を示す図である。
(処理S4−2−1:内挿値判定処理)
図6(a)は、図5に示した(処理S3−1)の周波数変換処理の結果に基づいて行われる内挿値判定処理を示す。
周波数変換処理部97は、フーリエ級数展開の結果から導かれた係数の配列(a1、a2、b1、b2)を得る。係数の組み合わせ(a1、b1)と(a2、b2)に基づいて、式(2)に示された演算式を適用して位相情報を得る。式(2)によって得られた位相は、位相θ1が25.0°、位相θ2が51.3°である。
また、係数の組み合わせ(a1、b1)と(a2、b2)に基づいて、式(5)に示す演算式を適用し、振幅情報を得る。周波数変換処理部97によって導かれる信号の振幅Akは、式(5)として示される演算式によって導かれる。
Ak=|ak|+|bk| ・・・(5)
(ただし、kは自然数。)
式(5)によって得られた振幅は、振幅A1が57317、振幅A2が44260である。すなわち、振幅A1と振幅A2の値に大きな差がないことから、位相θ1と位相θ2の双方とも信頼度が高いと判定できる。なお、振幅A1と振幅A2の値に大きな差がないとする判定は、振幅A1と振幅A2との比を導いて、その比の値が予め定められる基準の値の範囲にあるか否かを判定条件とすることができる。その基準の値の範囲を例えば、「0.2から5」とすることにより、5倍の開きがあるか否かを判定することができる。
このように振幅(A1、A2)の値に大きな差が生じない場合というのは、センサ30から読まれた信号f(x)に「0」と「1」とがおおよそ同数含まれている状態である。振幅の値に大きな差が生じない場合では、検出した信号の信頼度がともに確保されていると判定することができる。この場合は、内挿値判定処理として検出する内挿位相の値として位相θ1の値を代表値として選択する。
したがって、位置検出結果は、内挿値判定処理によって検出された内挿位相情報の値(25.0°)に基づいて、絶対位置検出結果を補正する。
なお、位相θ2も信頼度が確保されていることから、内挿位相情報の値は、位相θ1と位相θ2とを重み付け加重平均を行った結果を選択し、絶対位相値を補正する合成処理をすることとしてもよい。
(処理S4−2−2:内挿値判定処理)
図6(b)は、図5に示した(処理S3−1)の周波数変換処理の結果に基づいて行われる内挿値判定処理を示す。図6(b)は、図6(a)と異なり検出されている符号に、符号「0」の数が少ない場合の処理を示す図である。
この条件は、符号板10が移動して、検出される符号の数が変化することにより発生する。前述のようにフーリエ級数展開結果から導かれた係数の配列(a1、a2、b1、b2)に基づいて次の値を得る。式(2)によって得られた位相は、位相θ1が25.0°、位相θ2が51.3°である。式(5)によって得られた振幅は、振幅A1が11039、振幅A2が97512である。
ここで、振幅A1と振幅A2の関係を判定すると、式(6)に示す関係が成立する。
A1<((A2)/5) ・・・(6)
式(6)が示すように、振幅A1と振幅A2とを比較すると、振幅A1が小さいと判定できる。すなわち、このような結果が導かれる条件は、符号「0」が少なく、符号「0」のパターンが、振幅A1の大きさに寄与できるエネルギーが検出されなかったことが示される。
この条件となる場合は、例えば、符号「0」が少ない場合などである。この場合は、内挿値判定処理として検出する内挿位相の値として位相θ2の値を代表値として選択する。
この場合の位置検出結果は、内挿値判定処理によって検出された内挿位相の値を25.6°に基づいて、絶対位置検出結果を補正する。
また、式(6)によって示される判定式に代えて、符号「0」の数を判定することとしても良い。例えば、検出された範囲に含まれる符号「0」の数が、「2個以下であるか否か」を判定条件とする。判定の結果、符号「0」の数が2個以下である場合に、位相θ2を選択することとしてもよい。
つまり、検出範囲に符号「0」が少ない条件であれば、基本周波数成分を発生するパターンの数が少なくなる。そのため、少ない符号「0」 の一部を誤検出するようなノイズやごみが存在すると、その影響を受けやすくなる。したがって、検出範囲に符号「0」が少ないと判定される場合には、位相θ2の値の信頼度は、相対的に高くなる。
(処理S4−2−3:内挿値判定処理)
図6(c)は、図5に示した(処理S3−1)の周波数変換処理の結果に基づいて行われる内挿値判定処理を示す。図6(c)は、図6(a)、(b)と異なり検出された結果に異常値が検出された場合の処理を示す図である。
この条件は、誤検出が生じた場合などに発生する。前述のようにフーリエ級数展開の結果から導かれた係数の配列(a1、a2、b1、b2)に基づいて次の値を得る。式(2)によって得られた位相は、位相θ1が24.6°、位相θ2が58.3°である。式(5)によって得られた振幅は、振幅A1が57317、振幅A2が84260である。
位相θ1と位相θ2とが理想的な値が検出できれば、式(7)に示す関係が成立する。
|θ1−θ2/2|=0 ・・・(7)
式(7)として示されるように、理想的な場合であれば、位相θ1の値は、位相θ2の半分の値となって検出される。
ここで、位相θ1と位相θ2の関係を式(8)として示す関係式によって位置情報の検出精度を判定する。
|θ1−θ2/2|>θTH1(=1°) ・・・(8)
式(8)として示される判定条件では、検出された位相θ1に対しての位相θ2の半分の値が、閾値θTH1(=1°)より大きな差が生じているか否かを判定できる。
式(8)に示される条件を満足し、所定の信頼度が確保されていると判定された場合には、相対的に信頼度の高い位相θ1の値を代表値として選択する。
この場合の位置検出結果は、内挿値判定処理によって検出された内挿位相の値を24.6°に基づいて、絶対位置検出結果を補正する。
また、振幅A1、A2を参照して、絶対位置検出結果を判定しても良い。絶対位置と、絶対位置を示すパターンとは、1対1の対応関係がある。そのため、振幅A1、A2は、絶対位置に応じて変化する。したがって、検出された絶対位置情報に対応する振幅判定値を予め定め、その振幅判定値に基づいて、検出された振幅A1、A2の値を判定することにより、検出された絶対位置の情報を判定することができる。
このように、基本ピッチTあたり画素数が比較的多く(例えば、20画素以上)確保でき、位相θ2の検出精度が確保できる条件であれば、位相θ1と位相θ2の双方の信頼度が高くなる。したがって、位相θ1と位相θ2とに対して、重み付け平均を取って出力するのが好適である。
[第3実施形態]
図7を参照し、内挿値判定処理の他の実施態様について具体的な処理を説明する。
図7は、本実施形態におけるエンコーダの位置検出処理を示す図である。
本実施形態では、第2実施形態と異なり、用いられるセンサ30の画素の間隔が基本ピッチTに対して粗い場合について示す。つまり、基本ピッチTあたりの画素数が比較的少ない場合である。基本ピッチTあたりの画素数が比較的少ない場合とは、例えば、6画素以上20画素未満となる場合である。
(処理S4−3−1:内挿値判定処理)
図7(a)は、図5に示した(処理S3−1)の周波数変換処理の結果に基づいて行われる内挿値判定処理を示す。
この場合、(処理S4−3−1)に示した内挿値判定処理と同じく、フーリエ級数展開の演算式の係数a1、a2、b1及びb2から、式(2)と式(5)によって、位相θ1と位相θ2や振幅A1とA2が同様に導かれる。このように信頼度が確保されると判定できる条件の場合では、位相θ1を選択する。
(処理S4−3−2:内挿値判定処理)
図7(b)は、図5に示した(処理S3−1)の周波数変換処理の結果に基づいて行われる内挿値判定処理を示す。図7(b)は、検出された結果に異常値が検出された場合の処理を示す図である。
この条件は、誤検出が生じた場合などに発生する。前述のようにフーリエ級数展開の結果から導かれた係数の配列(a1、a2、b1、b2)に基づいて次の値を得る。式(2)によって得られた位相は、位相θ1が24.6°、位相θ2が58.3°である。式(5)によって得られた振幅は、振幅A1が57317、振幅A2が84260である。
ここで、位相θ1と位相θ2の関係を式(9)として示す関係式によって位置情報の検出精度を判定する。
|θ1−θ2/2|>θTH2(=3°) ・・・(9)
式(9)として示される判定条件では、検出された位相θ1に対して、位相θ2の半分の値がθTH2(=3°)より大きい位相差が生じている場合を判定できる。
この条件となる場合は、相対的に信頼度の高い位相θ1の値を代表値として選択する。
この場合の位置検出結果は、内挿値判定処理によって検出された内挿位相の値を24.6°に基づいて、絶対位置検出結果を補正する。
本実施形態に示した閾値θTH2は、第2実施形態に示された、検出された位相θ1に対する位相θ2の半分の値を判定する閾値θTH1に比べて大きな値にする。
また、振幅A1、A2を参照して、絶対位置検出結果を判定しても良い。絶対位置と、絶対位置を示すパターンとは、1対1の関係がある。そのため、振幅A1、A2は、絶対位置に応じて変化する。したがって、検出された絶対位置情報と、検出された振幅A1、A2の値を判定することにより、検出された絶対位置の情報の良否を判定することができる。
このように、基本ピッチTあたり画素数が比較的少なく(例えば、6画素以上20画素未満)、位相θ2の検出精度が確保できない条件であれば、位相θ1の信頼度が高くなる。したがって、位相θ1と位相θ2とに対して、位相θ1を優先して出力するのが好適である。
[第4実施形態]
図8を参照し、他の実施態様について説明する。
本実施形態では、第1実施形態と異なり、周波数変換を行う対象範囲を、選択された基本ピッチT単位で示される区間とする。図1、図2及び図3と同じ構成には同じ符号を附す。
図8は、本実施形態におけるエンコーダの位置検出処理を示す図である。
位置検出処理では、以下に示す複数の処理が順に行われる。
(処理S1:センサ30による受光量検出処理)
実施形態1と同様の処理を行う。
検出された符号板10の位置情報に基づき、値が変化する信号f(x)は、信号検出部94(図3)によって生成される。また、信号検出部94(図3)は、信号f(x)の極小値を示す検出位置xを抽出する。極小値を示す検出位置は、基本ピッチTの周期ごとに検出される。
信号検出部94(図3)が検出した信号f(x)の極小値を示す検出位置xに基づいて、基本ピッチTによって示される符号の区間を判定する。
(処理S2:絶対角度の検出処理)
実施形態1と同様の処理を行う。
符号判定部95(図3)は、判定された符号境界にしたがって、基本ピッチT単位に割り当てられた符号をそれぞれ判定する。
また、絶対位置復号部96(図3)は、判定された符号を連ねて、その符号列を所定の次数のM系列符号則にしたがってデコード(復号化)することにより、検出された符号列が示す絶対位置情報を生成する。
(処理S3−2:フーリエ級数展開処理)
周波数変換処理部97(図3)は、検出された信号f(x)について、式(1)に基づいてフーリエ級数展開する。
本実施形態では、周波数変換処理部97が演算対象とする対象範囲を基本ピッチTに基づいて検出された符号区間ごととする。
例えば、符号「0」と符号「1」についてそれぞれ1つの符号区間を対象とする。周波数変換処理部97その符号区間ごとに周波数変換を行う。図8に示されるように、符号「0」の区間では、(振幅A1、位相θ1、振幅A2、位相θ2)の値は、それぞれ、(13.2、25.0°、1.3、237.3°)として検出される。また、符号「1」の区間では、(振幅A1、位相θ1、振幅A2、位相θ2)の値は、それぞれ、(0.4、121.6°、11.7、51.8°)として検出される。
ここで、符号ごとに振幅が大きくなる方の周波数成分に着目する。すなわち、符号「0」では、基本周波数の成分が大きく(A1>A2)、符号「1」では、基本周波数の倍の周波数の成分が大きく(A1<A2)なる。
そこで、周波数変換処理部97は、符号「0」では、基本周波数に基づく位相θ1を、符号「1」では、基本周波数の倍の周波数に基づく位相θ2を選択する。
(処理S4−4:内挿値判定処理)
センサ30によって生成された信号(画像)からフーリエ級数展開を用い符号「0」によって示される波形の位相θ1と、符号「1」によって示される波形の位相θ2とが、前述の(処理S3−2)において選択された。本実施形態における内挿値判定処理では、相対的に信頼度が高くなる符号「0」の区間から導かれた、基本周波数に基づいた位相θ1を選択する。
(処理S5:合成処理)
実施形態1と同様の処理を行う。
合成処理部99は、内挿値判定処理において検出された位相情報は、基本ピッチを1周期とした位相情報を示すことから、絶対角度を補正する補正値に変換する。
本実施形態では、予め抽出された基本ピッチTの1区間から導かれた内挿値に基づいて合成処理を行って、位置情報を合成する。
[第5実施形態]
図9を参照し、他の実施態様について説明する。
図9は、本実施形態におけるエンコーダの位置検出処理を示す図である。
本実施形態では、第4実施形態と同様に、周波数変換を行う対象範囲を、選択された基本ピッチT単位で示される区間ごととする。第4実施形態と異なる点は、符号「0」と符号「1」のそれぞれについて複数の区間を選択して、それぞれ周波数変換を行う対象とする。図1、図2と同じ構成には同じ符号を附す。
位置検出処理では、以下に示す複数の処理が順に行われる。
(処理S1)、(処理S2)及び(処理S5)は、第1及び第4実施形態と同様である。
(処理S3−3:フーリエ級数展開処理)
図5に示した(処理S1)の受光量検出処理の結果に基づいて行われるフーリエ級数展開処理を示す。
周波数変換処理部97は、検出された信号f(x)について、式(1)に基づいてフーリエ級数展開する。
本実施形態では、周波数変換処理部97が演算対象とする対象範囲を基本ピッチに基づいて検出された符号区間ごととする。
例えば、符号「0」と符号「1」についてそれぞれ複数の区間を対象とする。周波数変換処理部97その符号区間ごとに周波数変換を行う。図9に示されるように、符号「0」として検出される第1区間では、(振幅A1、位相θ1、振幅A2、位相θ2)の値は、それぞれ、(13.2、25.0°、1.3、237.3°)として検出される。また、符号「1」として検出される第2区間では、(振幅A1、位相θ1、振幅A2、位相θ2)の値は、それぞれ、(0.4、121.6°、11.7、51.8°)として検出される。また、同様に第3区間以降についても符号に関連付けて周波数変換を行う。
ここで、符号ごとに振幅が大きくなる周波数に着目する。すなわち、符号「0」として検出された第1区間と第3区間などでは、基本周波数の成分が大きく(A1>A2)、符号「1」として検出された第2区間などでは、基本周波数の倍の周波数の成分が大きく(A1<A2)なる。
そこで、周波数変換処理部97は、符号「0」として検出された第1区間と第3区間などでは、基本周波数に基づく位相θ1_1、位相θ1_3、・・・を、符号「1」として検出された第2区間などでは、基本周波数の倍の周波数に基づく位相θ2_2、・・・を選択する。
なお、上記実施形態では、検出された符号に基づいて、符号「0」と符号「1」の区間であるかの分類を行うこととして説明したが、周波数変換処理部97は、各区間の振幅A1と振幅A2の大きさを比較し、大きな振幅を示した方に分類することとしてもよい。
また、周波数変換処理部97は、それぞれの区間の振幅A1と振幅A2について、それぞれの値が予め定められるそれぞれの閾値k1と閾値k2に基づいて判定することにより、検出された値が異常であるか否かを判定することができる。
例えば、振幅A1が閾値k1より大きく、かつ、振幅A2が閾値k2より大きい場合や、振幅A1が閾値k1以下であり、かつ、振幅A2が閾値k2以下である場合を検出条件とすることができる。この検出条件を満たした場合には、検出された値が異常であると判定することができる。
周波数変換処理部97は、上記の判定によって異常が検出されなかった場合には、振幅A1と振幅A2のいずれか大きな方を選択する。
さらに位相θ1と位相θ2に基づいて異常であるか否かを判定することができる。判定方法は、前述の式(8)、式(9)に準じて行うことができる。
(処理S4−5:内挿値判定処理)
センサ30によって生成された信号(画像)からフーリエ級数展開を用い符号「0」によって示される波形の位相θ1と、符号「1」によって示される波形の位相θ2とが、前述の(処理S3−3)においてそれぞれ複数の区間において選択された。本実施形態における内挿値判定処理では、検出された位相θ1と位相θ2について、それぞれ平均処理を行い、平均位相θ1AVE、平均位相θ2AVEをそれぞれ算出する。
相対的に信頼度が高くなる符号「0」の区間から導かれた、基本周波数に基づいた位相θ1AVEを選択する。
選択された位相θ1AVEに基づいて、(処理S5)として示される合成処理を行って位置情報を生成する。
[第6実施形態]
図10を参照し、他の実施態様について説明する。
図10は、本実施形態におけるエンコーダ1の位置検出処理を示す図である。
本実施形態では、第5実施形態と同様に、周波数変換を行う対象範囲を、選択された基本ピッチT単位で示される区間ごととする。そして、符号「0」と符号「1」のそれぞれについて複数の区間を選択して、選択された複数の区間に対して周波数変換を行う対象とする。第5実施形態と異なる点は、周波数変換を行う際に、それぞれの位相θ1とθ2の両方を算出せずに、振幅の大きさに基づいて選択されたいずれか一方の位相を算出する。
つまり、周波数変換によって導かれるフーリエ級数の係数a1、b1、a2、b2に基づいて、振幅A1と振幅A2とが導かれるが、合わせて位相の演算を行わない。基本周波数に基づいた情報を選択するか、基本周波数の倍の周波数に基づいた情報を選択するかは、振幅A1と振幅A2の大きさに基づいて判定できる。したがって、振幅A1と振幅A2を導いた後、合わせてそれぞれの位相を計算する必要がなく、振幅の大きさによって選択されたいずれか一方の位相を導くことができる。これにより、位相を算出する演算量を半減できる。
以上に示したように、事前にトラック上の符号の境界を判定して、符号を単位とする区間ごとに検出される2つの異なる波長のそれぞれの振幅を求め、いずれの波長の振幅について大きさを判定することにより、その区間が「0」であるか、「1」であるかを簡便に判定することができる。また、振幅に基づいて選択された少なくともいずれか一方の波長の位相を求め、その波長における位相に基づいて内挿値を算出できる。
また、算出された振幅(A1、A2)や位相関係を判定し、エラー検出を符号単位で行うことが可能になる。例えば、振幅については、振幅が両方とも定められた基準値より大きい場合を異常な状態として判定することができる。また、位相関係については、同じ符号区間の波長間の位相を比較する判定や、符号区間の異なる位相を比較する判定を行うことにより、検出値から導かれた結果が異常値であるか否かを符号単位で行うことが可能になる。或いは、2つの位相情報について線形性が保たれているか否かを判定することとしてもよい。
また、検出された信号に基づいて、その極小値に基づいて符号区間を検出することにより、検出された極小値を示す画素の位置が、符号の境界なのか、符号「1」の中央部なのかの判定が必要になる。その判定に用いられる第1の方法としては、フーリエ級数展開処理における積和処理を1/2区間ごとに区切って行った結果を一時的に記憶部に記憶し、符号区間の特定が行えてから、1/2区間ごとに区切って行った結果を統合することとしてもよい。また、第2の方法としては、極小値が検出される間隔に基づいて判定することもできる。符号区間として検出された極小値であれば、基本ピッチT(基本周期)ごとに繰り返し検出されるが、符号「1」の中央部として検出された極小値であれば、基本ピッチT(基本周期)ごとの繰り返しについて判定すると、符号「0」の符号区間では未検出となることから、符号区間を特定することができる。
また、内挿値判定処理では、符号「0」であるか、符号「1」であるかを判定し、その符号に固有の周波数成分と異なる成分を除去して全体の位相を求めることにより、符号を判定しない場合よりも信頼性の高い位置情報が得られる。符号を判定し、それぞれの符号区間ごとに処理する場合には、符号の境界を判定することが前提となるため、符号間の判定が行いやすいパターン形状を選択することが望ましく、例えば、デューティー比を50%とすることにより、明部と暗部を識別しやすくできる。
また、符号区間ごとにフーリエ級数展開を行うため、符号区間として選択した範囲が連続する周期関数であるとみなせるようにする必要がある。そのため、符号区間として選択した範囲の両端が滑らかにつながるような平滑化処理が必要になる。この平滑化処理は、窓関数を掛ける処理として行うことができる。また、照度が低い暗部では、照度ムラや感度ムラによる影響が少なく、センサ出力における変動が小さくなる。窓関数として処理を行っても、暗部が符号区間の両端に設けられていれば、検出された信号に対する歪が少なくなる。そのため、スケール10における符号区間は、暗部を区間の両端に配置することが好ましい。
図11を参照し、一例として、位置情報の検出精度を向上させる処理について示す。
図11は、検出された信号に含まれる検出誤差を示す図である。
スケール10の基本ピッチTは、予め定められた標準値とすれば既知の値である。しかし、センサ30によって検出された信号に基づいたパターン11のピッチは、構造的な遊びや取り付け誤差が存在することにより、実際にはわずかに変化する値として検出される。検出されたパターンを、既知の基本ピッチTに基づいて識別される符号区間ごとにフーリエ級数展開を行うと、基本ピッチTとの誤差の影響により、検出された位相に誤差が生じることになる。その位相の誤差は、符号区間ごとに異なることから、符号区間ごとに少しずつ位相がずれるという結果が導かれる。
そこで、上記の位相ずれに対する対策として、誤差を含んで導かれた各位相に基づいて、最小二乗法等の統計処理を適用し、その位相ずれを補正する。例えば、センサ30の中央部を基準とした最適化処理を行うことにより、センサ30の中央部を基準として補正された正確な位相を求めることができる。これにより、検出されたパターンにおけるピッチの変動による影響を低減し、位置情報の検出精度を向上させることができる。
本実施形態に示したように、エンコーダ1では、符号板10が、識別符号の基本間隔(基本ピッチT)と同じ間隔の第1パターンを1周期含む第1の符号(符号「0」)と基本間隔の半分の間隔の第2パターンを2周期含む第2の符号(符号「1」)とを有する。センサ30は、第1の符号と第2の符号とを検出して検出信号を出力する。演算処理部90は、検出信号に基づいて、符号板10の位置を示す位置情報を生成する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、位置情報の検出精度を高めることが可能となる。
また、第1の符号と第2の符号とは、符号板10における同じトラック上に形成されている。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、同じトラック上に形成される第1及び第2の符号に基づいて位置情報の検出精度を高めることができる。
また、符号板10は、複数の第1の符号と複数の第2の符号とで構成されるアブソリュートパターンを有する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、第1及び第2の符号に基づいて構成されるアブソリュートパターンに基づいて位置を検出し、その位置情報の検出精度を高めることができる。
また、第1の符号は、センサ30により異なる状態として読み出される第1状態と第2状態との組み合わせによって形成される。第1パターンは、基本間隔の期間を3つの領域に分割された順に第1パターンの第1の領域と第3の領域とには、第1状態と第2状態とのいずれか一方が割り当てられる。第1パターンの第2の領域には、第1の領域と第3の領域とに割り当てられた状態と異なる状態が割り当てられる。第1パターンは、基本間隔に対して第2領域のデューティー比が50%である。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、第1及び第2の符号に基づいて構成されるアブソリュートパターンに基づいて位置を検出し、その位置情報の検出精度を高めることができる。
また、第1パターンは、デューティー比が50%である。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、第1パターンのデューティー比を50%とすることができることから、信号を容易に検出することができ、その位置情報の検出精度を高めることができる。
また、第1の符号と第2の符号とは、センサ30により異なる状態として読み出される第1状態と第2状態との組み合わせによってそれぞれ形成される。第1パターンは、基本間隔が3つの領域に分割された順に第1パターンの第1の領域と第3の領域とには、第1状態が割り当てられる。第1パターンの第2の領域には、第2状態が割り当てられる。第1パターンは、基本間隔に対して前記第2領域のデューティー比が50%を越える。
そして、第2パターンは、基本間隔の半分の期間が3つの領域に分割された順に第2パターンの第1の領域と第3の領域とには、前記第1状態が割り当てられる。第2パターンの第2の領域には、第2状態が割り当てられる。そして、第1パターンの第2領域の中心位置と、第2の符号に含まれる2周期の第2パターンの互いの第2領域の中心位置の中間点の位置とが、符号を識別する区間に対して同一の位置である。
これにより、第1の符号に対応する第1パターンの第2領域のデューティー比が50%を越え、第2の符号に対応する2周期の第2パターンを構成していることを特定する。そして、本実施形態におけるエンコーダ1は、第1パターンの中心の位置と、2周期の第2パターンの中心の位置とを、符号を識別する区間に対して同じ位置とすることから、連続する信号とみなしたときの位相の連続性を確保することができる。
また、第1パターンは、デューティー比が50%より大きくする。第1パターンの中心位置と第2パターンの中心位置同士の中間位置とは、第1の符号又は第2の符号を示す区間に対して同じ位置である。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、第1パターンのデューティー比を50%より大きくできる。本実施形態におけるエンコーダ1は、符号板10によって遮光される際や、センサ30の感度特性に依存して検出されるパターンの対称性が崩れる場合があっても、その歪量に応じて予めパターンのデューティー比を定めることができる。
また、第1パターンと第2パターンとは、同一のデューティー比を有する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、信号の検出が容易となる。
また、内挿値判定処理部98(補間位置情報生成部)は、検出信号を級数展開して得られる係数の大きさに応じて、位置情報を補間する補間位置情報を生成する。合成処理部99(補正部)は、位置情報を補間位置情報に基づいて補正する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、絶対位置として検出された位置を補間位置情報に基づいて補正することから、位置情報の検出精度を高めることができる。
また、内挿値判定処理部98は、級数展開によって得られた係数のうち、基本周波数に係る第1係数と、基本周波数の倍の周波数に係る第2係数を算出する。内挿値判定処理部98は、第1係数と第2係数との大きさに応じて、基本周波数の成分が示す第1位相情報と基本周波数の倍の周波数の成分が示す第2位相情報とを選択する。内挿値判定処理部98は、選択された第1位相情報又は第2位相情報に基づいて補間位置情報を生成する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、大きな信号成分として検出される周波数に対応する位相情報に基づいて補間位置情報によって補間した補間位相情報を生成でき、位置情報の検出精度を高めることができる。
また、内挿値判定処理部98は、第1の符号の区間と第2の符号の区間とを、第1係数と第2係数との大きさに応じた判定によって選択する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、パターンとして検出された信号の周波数成分に基づいて、基本周波数とその倍の周波数の周波数成分の大きさを検出することができ、容易に信号を検出することができる。
また、合成処理部99は、第1位相情報(絶対位置情報)に第2位相情報(内挿値情報)を加算することにより補正する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、直接的に検出される絶対位置情報の検出精度よりも、この補正により位置情報の検出精度を高めることができる。
また、合成処理部99は、第1位相情報と第2位相情報との線形性が保たれているか否かを判定し、判定結果に応じて出力する結果を選択する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、2つの位相情報の線形性が保たれているか否かを判定基準とすることにより、容易に異常値の検出を判定することができる。
また、内挿値判定処理部98は、第1の符号の区間と第2の符号の区間とを選択して、区間ごとに位置情報を補間する補間位置情報を生成する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、選択された区間ごとに生成された補間位置情報に基づいて補間することから、位置情報の検出精度を高めることができる。
また、合成処理部99は、第1の符号の区間から得られた補間位置情報に基づき位置情報を補正する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、本実施形態のパターンを用いた場合に、相対的に第1の符号(符号「0」)から得られた補間位置情報の信頼度を高めることができる。
また、センサ30は、複数の画素が配列されたイメージセンサであり、合成処理部99は、画素が配列された間隔より細かい単位に基づいた補間位置情報を生成する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ1は、画素の間隔より細かい単位の補間位置情報を生成できることから、位置情報の検出精度を高めることができる。
1 エンコーダ
10 符号板
30 センサ
90 演算処理部(位置情報生成部)

Claims (17)

  1. 識別符号の基本間隔と同じ間隔の第1パターンを1周期含む第1の符号と前記基本間隔の半分の間隔の第2パターンを2周期含む第2の符号とを有する符号板と、
    前記第1の符号と前記第2の符号とを検出して検出信号を出力する検出部と、
    前記検出信号に基づいて、前記符号板の位置を示す位置情報を生成する位置情報生成部と、
    を備えることを特徴とするエンコーダ。
  2. 前記第1の符号と前記第2の符号とは、前記符号板における同じトラック上に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンコーダ。
  3. 前記符号板は、複数の前記第1の符号と複数の前記第2の符号とで構成されるアブソリュートパターンを有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンコーダ。
  4. 前記第1の符号は、前記検出部により異なる状態として読み出される第1状態と第2状態との組み合わせによって形成され、
    前記第1パターンは、前記基本間隔の期間を3つの領域に分割された順に前記第1パターンの第1の領域と第3の領域とには、前記第1状態と第2状態とのいずれか一方が割り当てられ、前記第1パターンの第2の領域には、前記第1の領域と第3の領域とに割り当てられた状態と異なる状態が割り当てられ、前記基本間隔に対して前記第2領域のデューティー比が50%である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエンコーダ。
  5. 前記第1パターンは、デューティー比が50%である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエンコーダ。
  6. 前記第1の符号と前記第2の符号とは、前記検出部により異なる状態として読み出される第1状態と第2状態との組み合わせによってそれぞれ形成され、
    前記第1パターンは、前記基本間隔が3つの領域に分割された順に前記第1パターンの第1の領域と第3の領域とには、前記第1状態が割り当てられ、前記第1パターンの第2の領域には、前記第2状態が割り当てられ、前記基本間隔に対して前記第2領域のデューティー比が50%を越え、
    前記第2パターンは、前記基本間隔の半分の期間が3つの領域に分割された順に前記第2パターンの第1の領域と第3の領域とには、前記第1状態が割り当てられ、前記第2パターンの第2の領域には、前記第2状態が割り当てられ、
    前記第1パターンの前記第2領域の中心位置と、前記第2の符号に含まれる2周期の前記第2パターンの互いの前記第2領域の中心位置の中間点の位置とが、前記符号を識別する区間に対して同一の位置である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエンコーダ。
  7. 前記第1パターンは、デューティー比が50%より大きく、
    前記第1パターンの中心位置と前記第2パターンの中心位置同士の中間位置とは、前記第1の符号又は前記第2の符号を示す区間に対して同じ位置である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエンコーダ。
  8. 前記第1パターンと前記第2パターンとは、同一のデューティー比を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載のエンコーダ。
  9. 前記検出信号を級数展開して得られる係数の大きさに応じて、前記位置情報を補間する補間位置情報を生成する補間位置情報生成部と、
    前記位置情報を前記補間位置情報に基づいて補正する補正部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のエンコーダ。
  10. 前記補間位置情報生成部は、前記級数展開によって得られた前記係数のうち、基本周波数に係る第1係数と前記基本周波数の倍の周波数に係る第2係数を算出し、前記第1係数と前記第2係数との大きさに応じて、前記基本周波数の成分が示す第1位相情報と前記基本周波数の倍の周波数の成分が示す第2位相情報とを選択し、選択された前記第1位相情報又は前記第2位相情報に基づいて前記補間位置情報を生成する
    ことを特徴とする請求項9に記載のエンコーダ。
  11. 前記補間位置情報生成部は、前記第1の符号の区間と前記第2の符号の区間とを、前記第1係数と前記第2係数との大きさに応じた判定によって選択する
    ことを特徴とする請求項10に記載のエンコーダ。
  12. 前記補正部は、前記第1位相情報に前記第2位相情報を加算することにより補正する
    ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のエンコーダ。
  13. 前記補正部は、前記第1位相情報と前記第2位相情報との線形性が保たれているか否かを判定し、判定結果に応じて出力する結果を選択する
    ことを特徴とする請求項10から請求項12のいずれかに記載のエンコーダ。
  14. 前記補間位置情報生成部は、前記第1の符号の区間と前記第2の符号の区間とを選択して、前記区間ごとに前記位置情報を補間する前記補間位置情報を生成する
    ことを特徴とする請求項9から請求項13のいずれかに記載のエンコーダ。
  15. 前記補正部は、前記第1の符号の区間から得られた前記補間位置情報に基づき前記位置情報を補正する
    ことを特徴とする請求項9から請求項14のいずれかに記載のエンコーダ。
  16. 前記検出部は、複数の画素が配列されたイメージセンサであり、
    前記補正部は、前記画素が配列された間隔より細かい単位に基づいた前記補間位置情報を生成する
    ことを特徴とする請求項9から請求項15のいずれかに記載のエンコーダ。
  17. 符号板に設けられた符号に基づいて位置を検出するエンコーダの位置検出方法であって、
    前記符号板に設けられた、識別符号の基本間隔と同じ間隔の第1パターンを1周期含む第1の符号と、前記基本間隔の半分の間隔の第2パターンを2周期含む第2の符号とを有する前記符号板とを、検出して検出信号を出力する過程と、
    前記検出信号に基づいて、前記符号板の位置を示す位置情報を生成する過程と、
    を備えることを特徴とするエンコーダの位置検出方法。
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