JP2011225918A - 耐海水腐食性に優れた鋼材 - Google Patents

耐海水腐食性に優れた鋼材 Download PDF

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Abstract


【課題】耐海水腐食性に優れた鋼材を提供する。
【解決手段】質量%で、C :0.005%以上0.15%以下、Si:0.10%以上0.60%以下、Mn:1.8%以下、P :0.03%以下、S :0.02%以下、N :0.01%以下、Al:0.01%以上0.30%以下、Nb:0.01%以上0.30%以下、Cr:2.0%以上9.0%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成とし、フェライト相が組織全体に対する面積率で80%以上である組織とし、表層の硬さが150 Hv以上250 Hv以下である鋼材とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、海水に曝される環境およびその周辺環境で使用される海洋構造物(海中、海上やウォーターフロントで使用される構造物)、例えば、橋梁、船舶、建設機械等に好適な鋼材に係り、特に耐海水腐食性に優れた鋼材に関する。
海洋構造物は、海水、海水の飛沫、飛来塩分に曝される海水腐食環境下で使用される。また、一般的に、海洋構造物は大型構造物であり、その構築には大量の素材を要する。そのため、海洋構造物に適用される鋼材には優れた耐海水腐食性が要求されるとともに、安価であることも要求される。
更に、海洋構造物では、安全性・信頼性の観点から腐食に関するメンテナンスが必須となるが、構造物が大型であり且つ海上や海中に設置されていることから、メンテナンス作業が困難であるとともに1回のメンテナンスに膨大な費用がかかる。そのため、海洋構造物に適用される鋼材としては、構造物のメンテナンス頻度を少なくし(ミニマムメンテナンス化)、ライフサイクルコスト(LCC)向上を実現し得るものが理想的である。
従来、海洋構造物には、安価な普通鋼(一般構造用鋼)に塗装を施し耐食性(耐海水腐食性)を付与した鋼材が適用されていた。しかしながら、普通鋼自体は十分な耐海水腐食性を有しない。そのため、普通鋼に塗装を施した鋼材は、塗膜の剥離、劣化あるいは外的要因による損傷等、塗膜に欠陥が生じるたびに再塗装することを要し、ミニマムメンテナンス化によるライフサイクルコスト(LCC)向上という要請にそぐわないものであった。
普通鋼に見られた上記問題を有利に解決するのが低合金耐食鋼である。低合金耐食鋼は、少量の合金元素を含む安価な鋼であるうえ、普通鋼に比して海水腐食環境下における耐食性が格段に優れている。そのため、海洋構造物を構成する部材のうち、海水腐食環境がさほど厳しくない場所(例えば、海面から多少離れた場所)に配置された部材に対しては、無塗装の低合金耐食鋼を鋼材として適用することも考えられ、ミニマムメンテナンス化をより一層促進することも期待できる。
低合金鋼に耐海水腐食性を付与する技術に関しては、鋼にCu、P、Cr、Sn、Ni、Moなどを含有させ、これら合金元素の含有量を適正化することにより耐海水腐食性を向上させる技術が、現在に至るまで数多く提案されている。ここで、鋼材の腐食には、鋼材表面の腐食が全面にわたりほぼ均一に生じる全面腐食と、鋼材表面の腐食が均一でなく局部的に集中して生じる局部腐食(孔食、隙間腐食など)とが存在するが、上記合金元素のうち、Crは局部腐食を促進する元素として耐海水腐食性に悪影響を及ぼすとされている。
Cr含有量が2%程度を超えると鋼材の腐食形態が全面腐食から局部腐食となり、且つ、Cr含有量が5%程度になると局部腐食の発生が著しくなる。そのため、従来、耐海水腐食性を重視した鋼材においてはCr含有量を抑制するのが一般的であり、例えば、特許文献1ではCr含有量を0.1%以下に制限した鋼材が、また、特許文献2ではCr含有量を3.5%以下に制限した鋼材がそれぞれ提案されている。
これらの技術に対し、Crを有効に活用する試みとして特許文献3には、質量%で、C:0.001〜0.15%、Si:3.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.02%以下、S:0.01%以下、Cu:0.05〜1.00%、Ni:0.05〜5.0%、Cr:0.50〜12.0%、Al:0.003〜2.5%、N:0.001〜0.1%、及びSn:0.11〜0.50%を含有し、残部がFeと不可避的不純物とからなる耐海水鋼が提案されている。また、特許文献3に提案された技術によると、鋼材にCrとともにSnやSbを複合添加することにより、Crを3%以上含有しても、局部腐食感受性が増大することなく、耐全面腐食性と耐局部腐食性との双方において優れた耐海水腐食性を得ることができるとされている。
しかしながら、特許文献3で提案された技術では、局部腐食低減効果が未だ不十分であり、改善の余地が見られる。また、特許文献3に提案された技術では、CuおよびNiを必須元素とするため、コスト面で依然として不利である。更に、特許文献3に提案された技術ではSnの多量含有を必須としているが、SnやCuは精錬による除去が困難であることから、スクラップ処理時に支障をきたす。
また、特許文献4では、合金元素の種類と含有量が少なく、良好な耐食性を示し且つ安価な耐海水性鋼に関する技術、具体的には、質量%で、C:0.04%以下、Si:1.5%以下、Mn:5.0%以下、Cr:1.0〜5.0%およびsol.Al:0.003〜0.05%を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物としてのSが0.003%以下、Nが0.008%以下、O(酸素)が0.005%以下で、少なくとも、表面下0.5 mmまでの表層部分の金属組織を、ベイナイト相の面積割合が50%以上である平均粒径8μm以下の細粒組織とする耐海水性鋼が提案されている。
特許文献4で提案された技術では、鋼組成を調整したうえ、表層部分の組織を細粒ベイナイト相主体の細粒組織とすることにより、耐海水性の向上を図っている。また、特許文献4で提案された技術では、Cr含有量が1.0%以上で耐海水性が顕著に向上し、5.0%を超えると孔食感受性が著しく高くなるという知見のもと、その含有量を1.0〜5.0%に規定している。そして、より好ましいCr含有量は2.0〜3.0%であるとされている。
特開平11−1745号公報 特開平8−73986号公報 特許第4325421号公報 特許第4016770号公報
しかしながら、特許文献4で提案された技術では、Cr含有量の増加に伴い孔食感受性(局部腐食感受性)が著しく高くなる現象に対し、その対策が十分に講じられていない。そのため、Cr由来の耐全面腐食性向上効果ならびにコスト低減効果を有効に活用することができず、係る技術を海洋構造物に適用したとしても、構造物のミニマムメンテナンス化やライフサイクルコスト(LCC)の向上効果を期待することはできない。また、特許文献4で提案された技術では、鋼の表面下0.5 mmまでの表層部分の金属組織をベイナイト相主体としているため、工程が複雑となるうえ、表層と中央部との組織が異なり、鋼表層部分の硬質化に伴い加工性が劣化するという問題もみられる。
更に、鋼の耐局部腐食性の向上を図るうえで、特許文献3および特許文献4で提案された技術では、何れも鋼組成についての検討のみに留まっており、耐局部腐食性と鋼組織との関係については全く考慮されていない。そのため、特許文献3および特許文献4に記載の鋼材は、積極的にCrを利用しているものの、局部腐食対策が十分に講じられているとは云えず、海洋構造物に求められる耐海水腐食性(耐全面腐食性および耐局部腐食性)を満足するものではない。
以上のように、低合金鋼に耐海水腐食性を付与する技術に関し、従来技術では、安価であり且つ十分な耐海水腐食性(耐全面腐食性および耐局部腐食性)を有し、海洋構造物のミニマムメンテナンス化によるライフサイクルコスト(LCC)向上を実現し得る鋼材を提供することは困難であった。
本発明は、上記した従来技術を有利に解決し、海洋構造物用として好適な鋼材であって、従来に比して高いCr含有量とした場合であっても良好な耐局部腐食性を示し、耐海水腐食性に優れた鋼材を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者らは、低合金鋼の耐海水腐食性(耐全面腐食性および耐局部腐食性)に及ぼす各種要因について鋭意検討した。その結果、以下のような知見を得た。
1)Crには、耐海水腐食性を改善する効果があり、鋼材中のCr含有量が増加するにつれて鋼材の耐全面腐食性が向上すること。
2)鋼材中のCr含有量を高くし、更に局部腐食を抑制して、腐食形態を全面腐食とすることにより、耐海水腐食性が改善されること。
3)局部腐食を抑制するうえでは、鋼組織をフェライト相とすることが有効であること。
4)鋼中に粗大な炭化物が存在すると、この炭化物がカソードとして作用して腐食の起点となり、局部腐食を招来すること。
5)2〜9%Cr鋼では、Cr含有量が多くなるに伴い、M3C系のみならずM23C6系、M 7C3系の粗大炭化物(Mは主としてCr,Fe)が生成し、これら炭化物がカソードとして作用して腐食の起点となり、局部腐食を招来するものと推測されること。
6)鋼中のC含有量を低減し、腐食の起点となる炭化物の体積率を低減することにより、耐局部腐食性が改善すること。また、炭化物のサイズと分散状態が、耐局部腐食性を左右すること。
7)鋼中に存在する炭化物を微細化・分散化すると、局部腐食の起点が分散するため、鋼の腐食形態を局部腐食から全面腐食に変え得ること。また、鋼の結晶粒を微細化することによっても、上記と同様の効果が得られること。
8)鋼中に存在する炭化物の微細化・分散化を図るうえでは、鋼にNbを含有させ、微細なNbCを析出させることが有効であること。
9)鋼中にMn、Vを所定量含有させ、粗大炭化物を構成するFeの一部をMn、Vで置換することにより、粗大炭化物が微細化すること。
10)鋼の表層に歪を導入し、表層の組織を破壊・ランダム化することにより、表層部の粗大炭化物が微細化・分散化すると同時に結晶粒が微細化すること。
11)上記歪の導入に伴い、表層の硬さが上昇すること。
本発明は上記の知見に基づき完成されたものであり、その要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、
C :0.005%以上0.15%以下、 Si:0.10%以上0.60%以下、
Mn:1.8%以下、 P :0.03%以下、
S :0.02%以下、 N :0.01%以下、
Al:0.01%以上0.30%以下、 Nb:0.01%以上0.30%以下、
Cr:2.0%以上9.0%以下
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成と、フェライト相が組織全体に対する面積率で80%以上である組織とを有し、表層の硬さが150 Hv以上250 Hv以下であることを特徴とする、耐海水腐食性に優れた鋼材。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、質量%でV:0.05%以上0.50%以下を含有し、且つ、Mn:0.6%以上1.8%以下であることを特徴とする鋼材。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%でCu:0.5%以下、Ni:1.0%以下、Mo:0.5%以下、W:0.5%以下、Sn:0.3%以下、Sb:0.3%以下のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする鋼材。
(4)(1)ないし(3)の何れかに記載の鋼材を用いて建造された海洋構造物。
本発明によれば、Crを積極的に利用した低合金鋼であっても局部腐食を抑制することができる。そのため、安価であり且つ優れた耐海水腐食性(耐全面腐食性および耐局部腐食性)を有し、海洋構造物のミニマムメンテナンス化によるライフサイクルコスト(LCC)向上を実現し得る鋼材を提供することが可能となり、産業上格段の効果を奏する。
本発明鋼材の、断面硬さ分布の一例を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明鋼材の成分組成の限定理由について説明する。なお、以下の成分組成を表す%は、特に断らない限り質量%を意味するものとする。
C :0.005%以上0.15%以下
Cは、腐食環境下においてカソードサイトとなり易いCr炭化物やCr複合炭化物(例えば、(Fe,Cr,Mn)23C6、(Fe,Cr,Mn)7C3、(Fe,Cr,Mn) 3C)などの生成を抑制する目的で、その含有量を極力低減することが好ましい。C含有量が0.15%を超えると、鋼組織を局部腐食の低減化に有効なフェライト相とすることができず、鋼が硬質化するとともに溶接性が低下する。また、C含有量が増加するにつれて、局部腐食の起点となる炭化物の体積率が増加する。一方、C含有量は低いほど好ましいが、過度な低減はコスト上昇を招く。したがって、C含有量は0.005%以上0.15%以下とする。なお、Cは鋼を強化する元素であるため、鋼材に求められる強度との兼ね合いもあるが、C含有量は0.02%以上0.10%以下とすることが好ましく、0.03%以上0.07%以下とすることがより好ましい。
Si:0.10%以上0.60%以下
Siは、固溶強化元素であり、高強度化に有効な元素であるとともに、脱酸剤としても作用する。このような効果を得るためには、0.10%以上含有させる必要がある。なお、好ましくは0.20%以上である。一方、Si含有量が0.60%を超えると、靭性が低下する。このため、Si含有量は0.10%以上0.60%以下とする。なお、鋼の強度および脱スケール性の観点からは、0.50%以下とすることが好ましい。
Mn:1.8%以下
Mnは、炭化物(例えば、(Fe,Cr)3C)中のFeやCrの一部と置換し、炭化物を微細に変化させる元素である。例えば、炭化物がFe3C(セメンタイト)である場合、Mn含有量の増加に伴いFe3C中のFeの一部がMnに置換して(Fe,Mn)3Cとなり、炭化物の形態が微細に変化する。このような効果を得るためには0.6%以上含有させることが好ましい。一方、Mn含有量が1.8%を超えると、鋼が硬質化して加工性を損なうとともに、耐食性を低下させるMnSを生成し、耐食性(耐局部腐食性)を損なう。したがって、Mn含有量は1.8%以下とする。なお、好ましくは0.6%以上1.8%以下、より好ましくは0.7%以上1.2%以下である。
P :0.03%以下
Pは、耐食性(耐全面腐食性・耐局部腐食性)に悪影響を及ぼす元素である。また、粒界偏析に伴う2次加工脆性を招来し、加工性を低下させる元素である。そのため、本発明ではPを極力低減することが好ましく、0.03%以下とする。なお、好ましくは0.01%以下である。
S :0.02%以下
Sは、Pと同様、耐食性(耐全面腐食性・耐局部腐食性)に悪影響を及ぼす元素である。また、Sは、鋼中にMnSとして存在し、海水腐食環境下において腐食の起点となる。特に、本発明のようにCrを含有する鋼において、MnSは局部腐食(孔食)の起点となるため、Sを極力低減することが好ましい。したがって、S含有量は0.02%以下とする。なお、好ましくは0.005%以下である。
N :0.01%以下
Nは、Crと結合してCrNなどの窒化物として析出し、耐食性(耐全面腐食性)に有効な固溶Cr濃度を実質的に低下させ、耐海水腐食性を劣化させる有害な元素である。また、Nは鋼の靭性を低下させる元素でもある。更に、N含有量が0.01%を超えると、鋼組織を局部腐食の低減化に有効なフェライト相とすることができず、鋼が硬質化するとともに、溶接性が低下する。したがって、N含有量は0.01%以下とする。なお、好ましくは0.005%以下である。一方、N含有量は低いほど好ましいが、過度な低減は精錬コストの上昇を招くため、その下限値は0.001%程度とすることが好ましい。
Al:0.01%以上0.30%以下
Alは、脱酸剤として作用する元素であり、その効果を確実に得るためにAl含有量は0.01%以上とする。一方、0.30%を超える含有は、溶接性を低下させるとともに、酸化物系介在物を増加させて表面性状を低下させるおそれもある。したがって、Al含有量は0.01%以上0.30%以下とする。好ましくは、0.02%以上0.05%以下である。
Nb:0.01%以上0.30以下
Nbは、本発明において重要な元素のひとつである。本発明のようなCr含有鋼にNbを含有させると、Crに優先してNbが鋼中のCと結合し、微細なNb炭化物(NbC)が析出する。その結果、粗大なCr炭化物およびCr複合炭化物の析出が大幅に抑制され、Crを積極的に含有させた低合金鋼において、耐局部腐食性が飛躍的に向上する。また、微細なNbCの析出に伴い、鋼の靭性も向上する。Nb含有量が0.01%未満である場合、上記した効果を十分に発現することができない。一方、Nb含有量が0.30%を超えると、上記した効果が飽和するとともに、鋼の硬質化を招き、加工性が低下する。したがって、Nb含有量は0.01%以上0.30%以下とする。好ましくは0.02%以上0.04%以下である。
Cr:2.0%以上9.0%以下
Crは、本発明の課題を解決するうえで必要不可欠な元素である。Crは耐海水腐食性のうち、耐全面腐食性の向上に極めて有効な元素である。また、Crは、中性塩化物環境下において耐食性(耐候性)に寄与する他の元素(Ni、Moなど)に比して安価であり且つ安定調達が可能な元素でもある。そのため、NiやMoの含有を極力控えて Crを積極的に含有させた鋼材について、局部腐食を抑制することができれば、耐全面腐食性に優れ且つコスト面でも有利な鋼材が得られる。そして、このような鋼材は、海洋構造物のミニマムメンテナンス化、延いてはライフサイクルコスト(LCC)の向上に多大な貢献をもたらすものと考えられる。
耐食性に寄与する他の元素を鋼材に含有させることなく所望の耐海水腐食性を確保するには、Cr含有量を2.0%以上とする必要がある。また、本発明においてはCrに起因する局部腐食を抑制する対策が講じられるため、Cr含有量が増加するにつれて耐局部腐食性を損なうことなく耐全面腐食性が向上し、海洋構造物の用途に最適な鋼材が得られる。なお、Cr含有量が9.0%を超えると、鋼材の表層に比較的安定な不動態皮膜が形成され、孔食感受性が著しく低くなるため、特別な処置を採らずとも局部腐食が抑制される。しかしながら、たとえ耐食性に寄与する他の元素よりも安価とは云え、多量にCrを含有させることは原料コストの高騰につながり、本発明の趣旨に反するものである。したがって、Cr含有量は2.0%以上9.0%以下とする。好ましくは3.0%以上7.0%以下である。
以上が、本発明における基本組成であるが、基本組成に加えてさらにV:0.05%以上0.50%以下を含有することができる。
V:0.05%以上0.50%以下
Vは、Mnと同様、炭化物中のFeの一部と置換し、炭化物の形態を微細に変化させる元素である。このような効果を得るためには0.05%以上含有させることが好ましい。一方、V含有量が0.50%を超えると、鋼が硬質化して加工性を損なうとともに、耐食性(耐局部腐食性)向上効果が飽和する。したがって、V含有量は0.05%以上0.50%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.10%以上0.20%以下である。
また、本発明においては、上記基本組成に加えてさらにCu、Ni、Mo、W、Sn、Sbのうちの1種または2種以上を必要に応じ選択して含有することができる。
Cu:0.5%以下、Ni:1.0%以下、Mo:0.5%以下、W:0.5%以下、Sn:0.3%以下、Sb:0.3%以下
Cu、Ni、Mo、W、Sn、Sbは何れも、局部腐食の進行を抑制するうえで有効に作用する元素である。鋼に局部腐食が発生した場合において、これらの元素は、孔食(局部腐食)の起点となっているアノード部の溶解を抑制する有効な元素である。このような効果を得るためには、それぞれの含有量を、Cu:0.10%以上、Ni:0.10%以上、Mo:0.05%以上、W:0.05%以上、Sn:0.05%以上、Sb:0.05%以上とすることが好ましい。一方、それぞれの含有量が、Cu:0.5%超、Ni:1.0%超、Mo:0.5%超、W:0.5%超、Sn:0.3%超、Sb:0.3%超となると、その効果が飽和するとともに、加工性や製造性の低下を招くおそれがある。したがって、それぞれCu:0.5%以下、Ni:1.0%以下、Mo:0.5%以下、W:0.5%以下、Sn:0.3%以下、Sb:0.3%以下に限定した。
本発明の鋼板において、上記以外の成分は、Feおよび不可避的不純物である。なお、不可避的不純物としては、例えば、質量%でO:0.005%以下、Mg:0.005%以下、REM:0.005%以下、Ca:0.005%以下、B:0.002%以下等が許容できる。
次に、本発明鋼材の組織および表層硬さの限定理由について説明する。
本発明の鋼材は、フェライト相が組織全体に対する面積率で80%以上である組織を有し、表層の硬さが150 Hv以上250 Hv以下である。
フェライト相:組織全体に対する面積率で80%以上
本発明においては、鋼材の耐局部腐食性を改善するうえで、フェライト相の形成が必須となる。
本発明範囲の組成を有する鋼材では、フェライト単相組織、フェライト相とパーライト相との混合組織、ベイナイト相、マルテンサイト相、あるいはこれらの混合組織等、種々の組織となり得る。ここで、同じ組成を有する鋼材を同じ海水腐食環境下に曝した場合であっても、鋼材に生じる局部腐食の腐食量(孔食の深さ)は、鋼材の組織によって大きく異なる。そして、本発明者らの検討によれば、耐局部腐食性は、鋼材の組織をフェライト相とした場合に、局部腐食の腐食量(孔食の深さ)が最も低い値を示し、鋼材の耐局部腐食性を改善するうえでは組織をフェライト相主体とすることが有効である。なお、フェライト相の結晶粒径は、微細であるほど炭化物が微細分散化されるので、耐局部腐食性改善に有利に作用する。
以上の理由により、本発明においては鋼材をフェライト相主体の組織とする。また、組織の不均一領域は腐食の起点となり易いため、耐局部腐食性および耐全面腐食性の観点からは、鋼材の組織を単相組織とすることが好ましい。しかしながら、鋼材の組織がフェライト単相組織では、鋼材に所望の特性(強度、加工性等)を付与することが困難となる場合がある。そのため、本発明においては、耐局部腐食性と、各種用途に適用可能な強度、成形性(加工性)、製造性、溶接性を加味し、フェライト相を組織全体に対する面積率で80%以上とする。好ましくは85%以上98%以下、より好ましくは90%以上95%以下である。
なお、本発明の鋼材において、フェライト相以外の組織としては、セメンタイト、パーライト相、ベイナイト相、残留オーステナイト相、マルテンサイト相等が挙げられ、これらの合計は組織全体に対する面積率で20%未満とすることが好ましい。これらの相が面積率で20%以上となると、耐海水腐食性、特に耐局部腐食性が低下する。
また、結晶粒径は、耐海水腐食性、特に耐局部腐食性の観点からは微細であるほうが好ましく、結晶粒度6.0以上、更には結晶粒度7.0以上であることが好ましい。
表層の硬さ:150 Hv以上250 Hv以下
本発明においては、鋼材の表層に歪を導入し、鋼材の表層の硬さを150 Hv以上250 Hv以下とする。
本発明においては、上記したように鋼の組成および組織を適正化することで、炭化物を微細化・分散化し、鋼の耐局部腐食性を改善している。しかし、本発明では、鋼材の表層において更なる局部腐食対策を講じることにより、海水腐食環境下における更なる耐食性の向上を図るものとする。
本発明では、鋼材の表層に歪を導入し、鋼材表層の組織を破壊・ランダム化する。これにより、表層に存在する炭化物がより一層微細化・分散化するとともに、結晶粒が微細化する。その結果、鋼材表層部がより一層均一な状態となり、腐食形態が全面腐食に近い形態に変化し、鋼材の耐局部腐食性が飛躍的に向上する。
ここで、鋼材の表層に歪が導入され、表層に存在する炭化物がより一層微細化・分散化するとともに結晶粒が微細化することにより、表層の硬さが増加する。本発明では、鋼材の表層の硬さを、表層に存在する炭化物のサイズおよび分散状態、延いては表層部の組織均一性を示す指標とする。本発明においては、鋼材の表層の硬さを所定範囲に規定することをもって、鋼材の耐局部腐食性の更なる向上の指標としている。
鋼材の表層の硬さが150Hv未満である場合、歪導入により得られる上記の効果を十分に発現することができない。一方、鋼材の表層の硬さが250Hvを超えると、鋼材表層あるいは更に鋼材内部の硬さが高くなり過ぎ、加工性・製造性が劣化する等の支障をきたす。また、鋼材の表層の硬さが250Hvを超えるような歪量を導入すると、割れなどの起点となり、耐食性低下の要因にもなる。したがって、鋼材の表層の硬さは150Hv以上250Hv以下とする。好ましくは170Hv以上200Hv以下である。
本発明において鋼材の表層に歪を導入する手段としては、例えば、鋼材にブラスト処理を施す手段や、小径ロールでスキンパスを施す手段、粗めの砥石で研磨する手段等が挙げられるが、勿論、これらに限定されず、鋼材の表層に歪を導入する手段として従前公知の手段を適用することができる。
本発明において、鋼材の表層の硬さは、JIS Z 2244(2009)「ビッカース硬さ試験」に準拠し、以下の条件下で測定された、板面硬さを用いる。
荷重 : 200gf
荷重負荷時間: 30s
試験片の厚さ: 1mm以上
測定箇所 : 板面
なお、本発明において規定された組成および組織を有する鋼材では、歪導入前の硬さは上述した条件での硬さ測定で概ねHv:100〜130であり、鋼材の断面硬さ分布の一例を図1に示す。図1から、表層から500μm程度までの硬さが、板厚中央部より増加していることがわかる。
次に、本発明鋼材の製造方法について説明する。
本発明においては、所望の組織(フェライト相:組織全体に対する面積率で80%以上)および表層硬さ(150 Hv以上250 Hv以下)を有する鋼材が得られる限りその製造方法については特に限定されないが、その一例を以下に記す。
本発明の鋼材は、例えば、上記した組成を有する溶鋼を溶製し、鋳造して鋼素材とし、次いで該鋼素材に、粗圧延と仕上げ圧延からなる熱間圧延を施し、仕上げ圧延終了後、冷却し、更にブラスト処理等を施し表層に歪を導入することにより製造される。
鋼素材の溶製方法は特に限定されず、転炉、電気炉等、公知の溶製方法を採用することができる。また、溶製後、偏析等の問題から連続鋳造法によりスラブ(鋼素材)とするのが好ましいが、造塊−分塊圧延法、薄スラブ連鋳法等、公知の鋳造方法でスラブとしても良い。なお、鋳造後にスラブを熱間圧延するにあたり、加熱炉でスラブを再加熱した後に圧延しても良いし、所定温度以上の温度を保持している場合には、スラブを加熱することなく直送圧延しても良い。
上記の如く得られた鋼素材に、粗圧延および仕上げ圧延を施すが、本発明においては、粗圧延前に鋼素材を1000℃以上1250℃以下に加熱することが好ましい。先述のとおり、粗圧延前の鋼素材が、所定温度以上の温度を保持しており、鋼素材中の炭化物が溶解している場合には、粗圧延前の鋼素材を加熱する工程は省略可能である。なお、粗圧延条件については特に限定する必要はない。
仕上げ圧延は、600℃以上1050℃以下の温度域で累積圧下率:20%以上70%以下、仕上げ圧延終了温度を500℃以上800℃以下とし、板厚10〜100mmの厚鋼板とすることが好ましい。その後、仕上げ圧延終了温度から、0.05℃/s以上20℃/s以下の冷却速度で、600℃以下まで冷却することが好ましい。仕上げ圧延終了後の冷却途中に誘導加熱等を利用して所定の熱サイクルを施し、所望の組織を得てもよい。以上により、鋼材を所望の組織(フェライト相:組織全体に対する面積率で80%以上)とすることができる。なお、上記のように冷却条件を制御することなく、冷却後の鋼材に所望の熱処理を施すことにより、鋼材を所望の組織としてもよい。熱処理条件としては、加熱温度:600℃以上900℃以下、均熱時間:1min以上60min以下、均熱後の冷却速度:0.1℃/s以上20℃/s以下、冷却停止温度:400℃以上650℃以下とすることが好ましい。
続いて、鋼材の表層に歪を導入することにより、鋼材の表層を所望の硬さ(150 Hv以上250 Hv以下)とする。歪を導入する方法についても特に限定されないが、その一例を以下に記す。なお、ブラスト処理には、JIS Z 0311(1996)「ブラスト処理用金属系研削材」から投射粒子を選択して使用するのが好ましい。
<ブラスト処理による歪の導入>
投射粒子の大きさ(平均):φ0.4〜1.0mm
投射粒子の噴射速度:30〜100m/s
投射粒子噴射ノズル先端から鋼材表面までの距離:300〜1000mm
投射時間:1〜60s
投射粒子の投射密度:60〜200kg/m2
なお、本発明の鋼材は、十分な耐海水腐食性を有するため無塗装の状態で海洋構造物に適用することができるが、海洋構造物の使用環境に応じて塗装を施すこともできる。本発明の鋼材に塗装を施す方法は特に限定されず、従前公知の方法に従うことができる。また、塗料の種類も問わない。
表1に示す組成の溶鋼を通常公知の手法により溶製、連続鋳造して厚み350mmのスラブ(鋼素材)とした。これらのスラブを、1130℃に加熱後、粗圧延して厚み55mmの中間素材とし、その後、750℃以上1050℃以下の温度域での累積圧下率:55%、仕上げ圧延終了温度を750℃として、厚みが30mmの板材とした。さらにその後、仕上げ圧延終了温度から表2に示す条件で冷却した。
上記により得られた板材に、JIS Z 0311(1996)に準拠した平均粒径:φ0.8mmのスチールグリット(G50)粒子を、噴射速度:60m/s、粒子噴射ノズルから板材表面までの距離:500mmとし、表2に示すブラスト処理時間でブラスト処理を施し、板材の表層に歪を導入した鋼板を得た。
Figure 2011225918
Figure 2011225918
上記により得られた鋼板から試験片を採取し、組織観察、硬さ試験を行い、フェライト相の面積率、および、鋼板の表面硬さを測定した。また、上記により得られた鋼板から試験片を採取し、腐食試験を行った。組織観察方法、腐食試験方法を以下に示す。なお、硬さ試験は前記のとおりである。
(i)組織観察
得られた鋼板から幅15mm×長さ15mmの試験片を採取し、試験片の圧延方向断面を機械的に研磨し、ナイタールで腐食した後、走査型電子顕微鏡(SEM)で倍率:100倍にて撮影した組織写真(SEM写真)を用い、画像解析装置によりフェライト相、フェライト相以外の組織の種類、および、それらの面積率を求めた。
(ii)腐食試験
得られた鋼板から、80mm×100mmの試験片を採取し、裏面および周囲の端面部をタールエポキシ樹脂によりシールして防食処理後、腐食試験片とした。自然海水中に、各種の腐食試験片を完全に浸漬させ、腐食試験を行った。試験期間(自然海水中に腐食試験片を完全に浸漬させた状態に保持した期間)は、1.0年とした。試験終了後、腐食試験片に生じた錆を落とし、最大10点平均孔食深さを測定した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 2011225918
表3から明らかであるように、本発明の要件を満足する発明例(試験No.2,5,11,12,15,16,18〜28)は、最大10点平均孔食深さが0.45μm未満に抑制され、耐局部腐食性が改善されている。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、孔食深さが深く、耐局部腐食性が低下している。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C :0.005%以上0.15%以下、 Si:0.10%以上0.60%以下、
    Mn:1.8%以下、 P :0.03%以下、
    S :0.02%以下、 N :0.01%以下、
    Al:0.01%以上0.30%以下、 Nb:0.01%以上0.30%以下、
    Cr:2.0%以上9.0%以下
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成と、フェライト相が組織全体に対する面積率で80%以上である組織とを有し、表層の硬さが150 Hv以上250 Hv以下であることを特徴とする、耐海水腐食性に優れた鋼材。
  2. 前記組成に加えてさらに、質量%でV:0.05%以上0.50%以下を含有し、且つ、Mn:0.6%以上1.8%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の鋼材。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%でCu:0.5%以下、Ni:1.0%以下、Mo:0.5%以下、W:0.5%以下、Sn:0.3%以下、Sb:0.3%以下のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の鋼材。
  4. 請求項1ないし3の何れかに記載の鋼材を用いて建造された海洋構造物。
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