JP2011224437A - 塵埃分離装置、及びそれを用いた塵埃除去装置 - Google Patents

塵埃分離装置、及びそれを用いた塵埃除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】サイクロン室からの塵埃の取り出しを大気開放状態で行えるようにして、装置の小型化と連続稼働時間の制限をなくし、液体を含む気相流体の処理を効率よく適切に行えるようにする。
【解決手段】サイクロン室10の下部に設けた排出ボックス2とサイクロン室10の周壁11の下部との接続箇所に、塵埃が旋回流の外方側へ飛び出すことを許容する連通口13を形成し、排出口を、排出ボックス2の下端側で連通口13よりも下方位置において大気開放状態で塵埃を室外へ落下放出するように形成し、連通口13が形成されたサイクロン室10の外側に、連通口13よりもサイクロン室10内における旋回流の旋回方向での上流側から連通口存在箇所に向けて外気を導入する2次空気導入路3を設けた。
【選択図】図6

Description

本発明は、工場や各種作業場で発生する微細粉塵やミスト、あるいは溶接ブースで発生する溶接ヒュームなど、各種作業機器周りで発生するオイルミストや油煙、溶接ヒュームのように、気体や蒸気中に何等かの微細混合物(以下、塵埃と総称する)を含んで全体としては気相を呈する流体や、気体とともに吸引される洗浄水や油などの液体を含む流体(以下、本明細書中では「気相流体」と呼称する。)を処理対象として、その気相流体中から塵埃や液体などの被除去物を分離、及び除去するための技術に関する。
この種の塵埃分離あるいは除去するための装置としては、下記[1]又は[2]に記載の技術が知られている。
[1]気相流体の流れ方向に対して下向きの曲率を有した導入管をサイクロン室の吸気口に接続し、サイクロン室内での粉塵濃度が上部で小さく下部で大きくなるようにしたもの(例えば、特許文献1参照)。
[2]サイクロン室の胴部に接線方向で気相流体の吸気口を設けるとともに、その吸気口から45〜180°離れた位置に、接線方向から2次空気を供給するようにして、気相流体の全体に旋回作用を与えるとともに、吸気口から離れた位置でもサイクロン室の内壁付近の旋回速度を局所的に上昇させるように加速用の2次空気を導入し、旋回する気相流体の遠心力の減衰を抑制できるようにしたもの(例えば、特許文献2参照)。
特開平06−320055号公報(段落〔0012〕、〔0018〕、図1) 特開2004−283677号公報(段落〔0031〕、〔0041〕、図1、図2、図4、図5)
上記の特許文献1に示される技術によれば、サイクロン室の下部での旋回速度を向上させて、比較的大きな塵埃の分離を良好に行えるものではあるが、急激に導入管を屈曲させることでサイクロン室の入り口付近の流れに乱れが多くなったり、重力の影響を受けにくい小さな粒子は十分な遠心力が与えられずにサイクロン室の上部から排気口側へ移行して、捕集されない虞があった。
上記の特許文献2に示される技術によれば、サイクロン室の胴部に接線方向で気相流体の吸気口を設けるとともに、その吸気口から離れた位置でも加速用の2次空気を導入して、旋回する気相流体の遠心力の減衰を抑制できるようにしたことによって、サイクロン内における旋回速度を長く維持して微細な粒子を含めての捕集効率を向上させられる点で有用なものであるが、この技術では次のような問題がある。
つまり、気相流体中の除去対象物は、サイクロン室の下部に接続された貯留槽に集められるものであるが、この貯留槽は前記サイクロン室と空気的に密封された共通の空間で構成されている。したがって、サイクロン室内の旋回流を、サイクロン室の排気口からの吸引作用によって生じさせる構造のものでは、サイクロン室内での旋回流の旋回速度を向上させるために吸引力を強くすると、負圧となったサイクロン室内の浮遊塵埃やサイクロン室と連通されている貯留室内の堆積塵埃が吸い上げられて捕集効率が低下してしまう虞があるという問題がある。
そのうえ、容量に制限のある貯留室内に堆積した除去物を廃棄するために取り出したい場合には、一旦、全ての集塵関連装置の作動を停止して取り出す必要があり、作業効率面でも問題があった。
また、気相流体が油分や水分等の多量の液体を含むものであると、サイクロン室の内部で排気口と連なるように設けられている中筒の内壁を伝って、内壁に付着した液体が吸い上げられてしまう虞があり、サイクロン室よりも後段側でフィルターを用いての塵埃除去を行うような構造では、その塵埃除去のためのフィルタを早期に劣化させてしまう虞があった。
本発明の目的は、サイクロン室からの塵埃の取り出しを大気開放状態で行えるようにして、装置の小型化と連続稼働時間の制限をなくすようにするとともに、液体を含む気相流体の処理を効率よく適切に行えるところの塵埃分離装置ならびに塵埃除去装置を提供することにある。
上記目的を達成するために講じた本発明による塵埃分離装置では、下記の技術手段を講じたものである。
〔解決手段1〕
本発明の塵埃分離装置は、請求項1に記載のように、気相流体を旋回流動させるサイクロン室に対して、処理対象の気相流体を導入する吸気口と、導入された気相流体から分離された塵埃を室外へ排出するための排出口と、塵埃分離後の気相流体をサイクロン室外へ吸引導出する排気口とを備えさせた塵埃分離装置であって、
前記サイクロン室の下部に排出ボックスを設け、この排出ボックスと前記サイクロン室の周壁の下部との接続箇所に、サイクロン室内の旋回流に含まれている塵埃が旋回流の外方側へ飛び出すことを許容する連通口を形成し、
前記排出口を、排出ボックスの下端側で前記連通口よりも下方位置において大気開放状態で塵埃を室外へ落下放出するように形成するとともに、
前記連通口が形成されたサイクロン室の外側に、前記連通口よりもサイクロン室内における旋回流の旋回方向での上流側から連通口存在箇所に向けて外気を導入する2次空気導入路を設けてある点に特徴がある。
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段1で示した構成によると、サイクロン室の周壁の下部と排出ボックスとの接続箇所に、サイクロン室内における旋回流に含まれる塵埃が旋回流の外方側へ飛び出すことを許容する連通口を形成し、この連通口から飛び出した塵埃を室外へ落下放出するための排出口は、前記排出ボックスの下端側で前記連通口よりも下方位置において大気開放状態に形成されている。
したがって、この排出口から放出される塵埃を貯留するための集塵部をサイクロン室と一体に密封状態で形成する必要はなく、完全に独立した別の容器によって構成することができ、その収容量を任意に設定することができる。そして、堆積した塵埃廃棄作業のために塵埃分離装置の作動やこれと関連した各装置の稼働を停止させる必要もない。
このように、排出口を大気開放状態で形成すれば、装置の小型化や稼働時間の制約解消が可能となるが、内部が負圧となるサイクロン室に連なる排出口を、単に大気開放状態にしただけでは、排出口からサイクロン室内への大量の外気の逆流が生じて、サイクロン室から排出ボックス側への塵埃の分離作用自体が行われ難くなる。
そこで本発明では、前記連通口が形成されたサイクロン室の外側に、その連通口よりもサイクロン室内における旋回流の旋回方向での上流側から連通口存在箇所に向けて外気を導入する2次空気導入路を設けることによって、上記の大気開放に伴う排出口からサイクロン室内への大量の外気の逆流現象を回避できるようにしたものである。
つまり、2次空気導入路内を流動する外部空気は、サイクロン室内における旋回流の旋回方向と同方向で、旋回流の旋回方向での上流側からサイクロン室の周壁の外側に沿って連通口存在箇所に向けて流れる。したがって、2次空気導入路内を流動する外部空気は、サイクロン室内の旋回流に含まれる塵埃が慣性で連通口から外側に飛び出すと、その塵埃をサイクロン室の周壁の接線方向に沿ってそのまま移動させる誘導流として働き、塵埃を排出口側に導く作用がある。
そして、上記の2次空気導入路からの導入外気は、前述した大気開放状態の排出口から負圧のサイクロン室の周壁に形成された連通口に向かう外気と排出ボックスの内部で衝突する。この衝突に伴って排出口側から連通口側へ向かう外気の流れが乱流となり圧損が生じて、排出口側から連通口側へ向かう外気の流速や流入量を減少させ、排出ボックスの排出口側から連通口側へ向かう大量の逆流が生じることを回避できる。
また、2次空気導入路内を流動する外部空気は、排出ボックスの排出口とは別の位置から吸い込まれるので、排出口から放出された塵埃が再びサイクロン室内に戻されるような不具合を回避することができる。
その結果、サイクロン室からの塵埃の取り出しを大気開放状態で行えるようにして、大きな容積の塵埃貯留設備を不要とすることで装置の小型化を図り得るとともに、塵埃廃棄作業のための各装置の稼働停止を不要にして連続稼働時間の制限をなくし得る利点を得られた。また、このような装置の小型化や稼働時間制限解除のための大気開放状態での塵埃排出構造を、連通口存在箇所に対する2次空気の導入を行うという簡単な構造によって達成し得たものである。
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、請求項2に記載のように、サイクロン室の底面は、連通口が形成された側の周壁近くの底面が、連通口が形成された側とは反対側に位置する周壁近くの底面よりも低くなるように傾斜した面に形成されていることである。
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段2で示した構成によると、サイクロン室の底面のうち、連通口が形成された側の周壁近くの底面が他側よりも低くなるように傾斜した面で形成されているので、サイクロン室内で旋回する気相流体が多くの液体を含むものである場合に、その傾斜した底面に沿って連通口側へ流すことができ、迅速に液体を含む塵埃の排出が可能となる利点がある。
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、請求項3に記載のように、サイクロン室の天井面は上窄まりの円錐面状に形成してあり、塵埃分離後の気相流体をサイクロン室外へ吸引導出する排気口は、前記天井面における円錐部分の上端側に形成してあることである。
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段3で示した構成によると、サイクロン室の天井面は上窄まりの円錐面状に形成してあり、その天井面における円錐部分の上端側に排気口を形成したものであって、サイクロン室内の下部側から排気するための内筒を設けたものではない。
したがって、サイクロン室よりも小径の内筒が存在する状態で気相流体を旋回させ、かつその旋回流から処理済みの気相流体を吸い出す構造のものに比べて、気相流体の旋回や吸い出しに当たっての圧損が少なくて済む点で有利である。
しかも、処理対象の気相流体が多くの液体成分を含むものである場合、例えば排気口の内径と同程度の円筒状の内筒を備えた構造のものであれば、円筒状の内筒内面を伝って液体成分が排気口側へ吸い上げられる虞があるが、本発明の構成によれば、上窄まりの円錐面状の天井面に付着した液体成分に対する排気口からの吸引圧よる引き出し作用は、前述した排気口の内径と同程度の円筒状の内筒を備えた構造のものに比べてかなり小さいものであるから、吸引圧による引き上げ作用よりも液体成分の自重による垂れ下がり傾向を有し、天井面を伝い上がって排気口側へ吸い込まれる可能性を極力抑制し得る効果がある。
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、請求項4に記載のように、排出ボックスは、サイクロン室内における旋回流の旋回方向で連通口よりも下流側に相当する箇所に、前記連通口を過ぎて旋回方向に移動する塵埃を導入する空間部を備えるとともに、この空間部に、前記塵埃の移動方向を前記旋回方向での上流側へ戻す方向に案内して排出口が存在する側へ向ける案内壁部を備えていることである。
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段4で示した構成によると、サイクロン室内の旋回流から飛び出した塵埃が、旋回流の一部や2次空気導入路からの誘導流に乗って連通口よりも旋回流の旋回方向での下流側に向かい、排出ボックス内へ移行する。
排出ボックス内では、連通口を過ぎて誘導流とともに旋回方向に移動する塵埃が内部の空間部に導入される。この空間部では、前記塵埃とともに2次空気導入路からの誘導流を直ちに下方外部に流出させてしまうのではなく、空間部で誘導流の方向転換を行わせることで一時的に停滞する状態となるようにしているので、排出ボックスの排出口からサイクロン室の周壁に形成された連通口側へ移行しようとする外気が前記空間部付近の誘導流と衝突して乱流を生じ易くなる。
その結果、前記空間部で方向転換される2次空気導入路からの誘導流を、排気ボックスの排出口側から連通口側へ流入しようとする外気の通風抵抗として有効に作用させることにより圧損を生じさせて、排出ボックスの排出口からの流入外気の流速や流量を効果的に制限し得る利点がある。
〔解決手段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、請求項5に記載のように、2次空気導入路の底面が、サイクロン室の半径方向で外方側に離れるほど連通口の下縁よりも低くなる外下がりの傾斜面に形成されていることである。
〔解決手段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段5で示した構成によると、2次空気導入路の底面が連通口の下縁よりも低くなる外下がりの傾斜面に形成されているので、サイクロン室内での処理対象の気相流体が多くの液体成分を含むものである場合に、そのサイクロン室の底面や周壁内面を伝う液体が連通口から外部へスムースに流れ出し易いという利点がある。
〔解決手段6〕
上記目的を達成するために講じた本発明による塵埃除去装置では、下記の技術手段を講じたものである。
つまり、上述の解決手段1〜5の何れか1つに記載の塵埃分離装置の排気口に、可撓性の接続ホースを介して、塵埃分離後の気相流体をサイクロン室外へ吸引して排出するための起風手段を接続してある点に特徴がある。
〔解決手段6にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段6で示した構成によると、塵埃分離装置と起風手段とは、可撓性の接続ホースを介して接続されているので、それぞれを任意の位置に設置することが可能となる。
したがって、塵埃分離装置は塵埃を発生する処理対象箇所の近くに配置し、起風手段は排気し易い位置に配置するなど、それぞれを適切な空間を選択して合理的な配置構成を得やすいという利点がある。
また、このように起風手段とは分離された小型のもので構成し易くて、取付位置の制約も受けにくい塵埃分離装置は、例えば塵埃を発生する工作機械などを処理対象とした場合に、その工作機械の近くに取り付けて用いることが可能であり、そのうえ、排出口は大気開放状態で用いることができるので、その工作機械が備えている塵埃貯留槽などを、排出した塵埃を貯めおく集塵部として利用することも可能となる。
塵埃除去装置の使用状態を示す説明図である。 塵埃分離装置の正面図である。 塵埃分離装置の側面図である。 塵埃分離装置の平面図である。 図4におけるV-V線断面図である。 図2におけるVI-VI線断面図である。 図4におけるVII-VII線断面図である。 塵埃分離装置の斜視図である。 塵埃分離装置の斜視図である。 別実施形態における塵埃分離装置を示し、(a)は図4におけるV-V線断面と同じ位置での鉛直方向断面を示す排出ボックス付近の断面図、(b)は図2におけるVI-VI線断面と同じ位置での水平方向断面を示す排出ボックス付近の断面図である。 排出ボックスの各種形態と排出ボックス内における気体の流れの方向を示す説明図であり、(a)は案内壁部を排出ボックスの下方側にのみ形成したものであり、(b)は上部傾斜面を排出ボックスの上方側に形成し、案内壁部を底部近くの平坦面によって形成したものであり、(c)は上部傾斜面も下部傾斜面を備えていず、全体が矩形箱状に形成され案内壁部が平坦面によって形成されたものであり、(d)は排出ボックスを矩形箱状に形成して、案内壁部を備えていない構造を示し、(e)は円筒状の排出ボックスを示し、(f)は球状の排出ボックスを示している。 別実施形態における排出箇所の構造を示し、(a)は排出口下端を大気開放状態で使用する場合を示し、(b)は排出口下端を密封状態で用いる場合を示した説明図である。 塵埃分離装置における風量、風速の測定値を示す図表であり、(a)は試作機1の測定値を示し、(b)は試作機2の測定値を示している。
以下、本発明の実施の形態の一例を図面の記載に基づいて説明する。
〔塵埃除去装置の全体構成〕
本発明の塵埃除去装置は、図1に示すように、塵埃分離装置1と起風手段40を備えた集塵装置4との組み合わせで構成されている。
塵埃分離装置1は、粉塵やオイルミスト等の塵埃発生源となる工作機械の加工部5を覆う防塵ケース50の上側に設置されている。
前記加工部5で発生した塵埃は塵埃分離装置1の吸気口12に吸引され、塵埃分離装置1で分離処理された後に、分離処理後の塵埃は、防塵ケース50の内部で工作機械に備えられた塵埃貯留部51へ落下放出され、分離処理後の気相流体は、可撓性を有した接続ホース41を介して集塵装置4に供給される。
前記集塵装置4は、電動モータ42で駆動される回転羽根からなる起風手段40を備え、この起風手段40の吸引作用により、前記接続ホース41で接続されている塵埃分離装置1側の塵埃を吸引するように構成されている。この集塵装置4内においては、除塵フィルター(図示せず)を通してさらに除塵処理された後に外部へ排出されるように構成してある。
〔塵埃分離装置〕
図2乃至図7に示すように、塵埃分離装置1は、内部に旋回用空間1Aを備えた円筒状のサイクロン室10を備えている。
このサイクロン室10には、周壁11の上部で、周壁11に対する接線方向で気相流体を取り込むための吸気口12が形成され、周壁11の下部には、サイクロン室10内の旋回流に含まれている塵埃が旋回流の外方側へ飛び出すことを許容する連通口13が形成されている。
前記サイクロン室10は、円筒状の周壁11の上端側に円錐面状の天井面を構成する天井壁14を備え、その天井壁14の円錐部分の上端側箇所に分離処理後の気相流体を排出するための排気口15が形成されている。
前記排気口15は、前記集塵装置4側から延出される接続ホース41の端部をボルト連結するように構成してあり、サイクロン室10内で塵埃を分離処理された後の気相流体を、集塵装置4に備えられた起風手段40の吸引作用で、サイクロン室10内に生じる旋回流の中心部の上方から吸い出すように構成されている。
サイクロン室10の底面側では、前記連通口13が形成された側の周壁11近くの底面が、連通口13が形成された側とは反対側に位置する周壁11近くの底面よりも低くなるように傾斜した面に形成された底壁16が備えられている。
この底壁16の下側には、塵埃分離装置1を前記防塵ケース50に対してボルト連結して取り付け固定するための脚部17が装着されている。
前記サイクロン室10の下部側で、前記連通口13が形成されている箇所の周壁11の外側には、前記連通口13よりも下方位置において大気開放状態で塵埃を室外へ落下放出するための排出口20を形成した排出ボックス2が設けられている。
また、前記連通口13が形成されている箇所の周壁11の外側には、前記連通口13よりもサイクロン室10内における旋回流の旋回方向での上流側から連通口13の存在箇所に向けて、前記旋回流に沿う方向で外気を導入する2次空気導入路3を設けてある。この2次空気導入路3は、その外気導入方向での下流側に相当する先端側部分が前記排出ボックス2内に突入した状態で設けられている。
〔排出ボックス〕
前記排出ボックス2は、前記サイクロン室10の底壁16よりも下方側位置で水平面に沿う方向で上下二分割され、上半側に位置する上箱21と、下半側に位置する下箱22との組み合わせで構成されている。
前記上箱21と下箱22とは、サイクロン室10内における旋回流の旋回方向での上流側端部に設けたフック部24により係脱自在に連結してあり、かつ、前記旋回流の旋回方向での下流側端部でバックル式の連結金具25により連結固定、及び固定解除可能に構成してある。
前記上箱21が、その横一側及び上面側で、前記サイクロン室10の周壁11ならびに底壁16に対して溶接して固定されており、図6及び図7に示すように、この上箱21の内部に前記サイクロン室10の一部が入り込む状態となり、前記連通口13が上箱21の内部に連通するように形成され、上箱21の下端側の全面が開放されている。
この上箱21の前記サイクロン室10内における旋回流の旋回方向で連通口13よりも下流側に相当する箇所には、図5に示すように、前記連通口13を過ぎて旋回方向に移動する気相流体を導入する空間部Sの上半側を備えるとともに、前記旋回方向での下流側ほど下向きとなる上部傾斜面21aを形成してあって、前記連通口13から飛び出した塵埃を下方側へ案内するように構成してある。
前記上箱21の下端側に連結される下箱22は、上端側の全面が開放されていて、前記上箱21の下端側に外嵌して連結されるように、上箱21の下端側の外形形状と同じく平面視矩形の形状で、かつ上箱21の下端側の外径寸法(外側径間)と同程度の内径寸法(内側径間)を有して形成されている。
この下箱22においても、図5,6に示すように、前記サイクロン室10内における旋回流の旋回方向で連通口13よりも下流側に相当する箇所には、前記連通口13を過ぎて旋回方向に移動する気相流体を導入する空間部Sの下半側を備え、前記上箱21における空間部Sの上半側との共同で、前記連通口13を過ぎて旋回方向に移動する気相流体を導入する空間部Sを形成するように構成してある。
そして、この下箱22の前記連通口13よりも旋回方向での下流側箇所には、上流側ほど下向きとなる下部傾斜面22aを形成してあって、この下部傾斜面22aによって、前記連通口13から飛び出して空間部Sの上半側に送られてきた塵埃を、その空間部Sの下方位置に相当する下箱22の内部で、前記旋回方向での上流側に存在する排出口20側へ案内するように構成してある。
このとき、前記空間部Sには、サイクロン室10内における旋回流の旋回流に沿う方向で外気を導入する2次空気導入路3からの導入外気のうち、前記連通口13からサイクロン室10に吸引導入されなかった余剰の外気が流入してくる。前記空間部Sに形成された前記下箱22の、上流側ほど下向きとなる下部傾斜面22aが、その余剰の外気を排出口20側へ向けて案内する案内壁部23を構成している。
〔2次空気導入路〕
図5乃至図7に示すように、前記排出ボックス2内には、前記連通口13が形成されている箇所の周壁11の外側に位置して、サイクロン室10内の旋回流に沿う方向で外気を導入する2次空気導入路3を構成する流路構成部材30が、その下流側に相当する先端側部分を前記排出ボックス2内に突入させた状態で設けられている。
この流路構成部材30は、前記連通口13よりもサイクロン室10内における旋回流の旋回方向での上流側から連通口13の存在箇所に向けて、旋回流に沿う方向で外気を導入するように、かつ、前記連通口13よりも下流側にまで延設してあり、その上流側端部と下流側端部とは開放されている。
したがって、サイクロン室10の周壁11に形成された連通口13から負圧のサイクロン室10内へ吸い込まれる外気は、この連通口13の外側に位置する流路構成部材30の上流側端部の開口31もしくは下流側端部の開口32から導入される可能性がある。
しかしながら、サイクロン室10内では吸気口12から吸い込まれた気相流体の旋回方向に沿う旋回流が存在していて、その旋回流の旋回方向に沿う方向で連通口31から外気を引き込むように吸い込むので、この外気の流れは、主に流路構成部材30の上流側端部の開口31から連通口13に向かう方向の流れとなる傾向がある。
そして、前記流路構成部材30の上流側端部の開口31から流入した外気は、前記連通口13側で要求される外気の吸入量が極端に大きくならない限り、その全量が連通口13に吸引されてしまうのではなく、通常の使用状態では、一部の外気が連通口13を介してサイクロン室10内に吸引導入され、残された余剰分の外気は流路構成部材30の下流側の開口から排出ボックス2内の空間部S側へ流れ込む状態となる。
この排出ボックス2内の空間部Sに流れ込んだ余剰分の外気は、前述した下部傾斜面22aによる案内壁部23に案内されて、下方の上流側に位置する排出口20側へ向かい、排出口20側から流入しようとする外気と衝突し、その排出口20からの流入外気に対する流動抵抗となり、圧損が生じるので、この排出口20側から前記連通口13への外気の流入量が制限されることになる。
その結果、図6に示すように、サイクロン室10内で旋回する気相流体の旋回流から連通口13を介して接線方向に飛び出した塵埃(図中矢印a参照)は、排出ボックス2内の空間部S側へ向けて移動しようとするが、このとき2次空気導入路3内を流れる外気の一部(図中矢印b参照)は連通口13を介してサイクロン室10内へ流入し、余剰分の外気(図中矢印c参照)は誘導流となって塵埃を排出ボックス2内へ導くように前記空間部S側へ移動する。
この2次空気導入路3を構成する流路構成部材30は、図7及び図8に示すように、その流路断面形状が、単なる矩形断面ではなく、2次空気導入路3の底面となる底壁部33が、サイクロン室10の半径方向で外方側に離れるほど連通口13の下縁よりも低くなる外下がりの傾斜面に形成されている。
このように流路構成部材30の底壁部33が、サイクロン室10の半径方向で外方側に離れるほど低くなる外下がりの傾斜面に形成されていることにより、サイクロン室10内での処理対象の気相流体が多くの液体成分を含むものである場合に、そのサイクロン室10の底壁16や周壁11内面を伝う液体が連通口13から外部へスムースに流れ出し易くなる。
また、このように2次空気導入路3の底面が、サイクロン室10の半径方向で外方側に離れるほど低くなる外下がりの傾斜面に形成されていることにより、2次空気導入路3の断面積が、連通口13に近い内側よりも連通口13から離れた外側の方で広くなり、連通口13から離れた側における風量が多くなる傾向がある。
このため、連通口13を介してサイクロン室10内の負圧による吸引作用に伴って流動する2次空気導入路3内の気体の流れが、そのままサイクロン室10内へ吸い込まれてしまうのではなく、サイクロン室10の外側で流動する誘導流となる気体の割合が多くなり易く、塵埃の排出がスムースに行われ易くなる傾向もある。
〔塵埃分離装置における風量設定について〕
次に、塵埃分離装置1における吸気口12と、排気口15と、2次空気導入路3と、排出ボックス2内の排出口20とのそれぞれにおける風量等について説明する。
この塵埃分離装置1では、
(1)排気口から出る風量=吸気口から吸う風量+連通口から吸う風量… … … …[式1]
(2)連通口から吸う風量=2次空気導入路から吸う風量+排出口から吸う風量−圧損として失われる風量… … … …[式2]
上記[式1]に示すように、排気口15から集塵装置4側へ吸い出される風量は、吸気口12で吸う風量と、連通口13から吸い込む風量との総和である。
上記[式2]に示すように、連通口13から吸い込む風量は、2次空気導入路3側から吸う外気の風量と、排出口20側から吸う外気の風量との和から、圧損として失われる風量を差し引いた風量に相当する。
つまり、2次空気導入路3側から吸い込まれる外気と、排出口20側から吸い込まれる外気とは吸い込み方向が逆方向であるため、排出ボックス2内で衝突し、乱流による圧損が生じる結果、連通口13から吸う風量が減り、その連通口13からの遠心力による塵埃の強制排出が可能になったものと思われる。
さらに、サイクロン室10内の塵埃が排出口20から排出されるためには、次の二つの条件も必要となる。
<条件1>;塵埃の重さと旋回流での旋回速度による遠心力が、連通口13の吸い込み方向の風圧よりも大きい。
<条件2>;塵埃に作用する重力が排出ボックス2の排出口20における吸い込み時の風圧よりも大きい。
上記の<条件1>に関しては、サイクロン室10内での旋回流から塵埃が連通口13から飛び出すように、吸気口12と、2次空気導入路3と、排出口20とのそれぞれの風量を適宜設定すればよい。
上記の<条件2>に関しては、図13に示すように、吸気口12と、2次空気導入路3と、排出口20とのそれぞれの風量及び風速を適宜設定すればよい。図13(a)は、塵埃分離装置1の全体をPET(ポリエチレンテレフタレート)で作成した試作機1での測定値を示し、同図(b)は板金製の試作機2での測定結果を示している。
この図13では、2次空気導入路3の流路面積を連通口13の開口面積の1/2程度に設定し、排出口20の開口面積を連通口13に対しては5〜6倍、2次空気導入路3に対しては約10倍程度に設定した塵埃処理装置1を用い、塵埃モデルとして粒径3〜5mm程度の発泡スチロール粒を用いて実験し、99%以上を排出口20から回収することができた場合の風量及び風速の値を示している。尚、図13における周波数Hzは、起風手段40の駆動源として使用した電動モータ42の駆動周波数である。
この実験で用いた各試作機1,2の容積は約18450cm3であり、周波数60Hzの電動モータで駆動して、塵埃モデルとしての発泡スチロール粒を600cc投入した場合の99%回収までの時間は、平均で82秒程度、100%回収までの時間は平均90秒程度であった。同じく、塵埃モデルとしての発泡スチロール粒を300cc投入した場合の99%回収までの時間は、平均33秒程度、100%回収までの時間は平均41秒程度であった。
図13で示す測定結果から明らかであるように、塵埃分離装置1を構成する素材がPETである場合や板金である場合など、素材の違いによっても、回収率や回収時間に関しての同様の効果を得るにあたっての風量比の変化はほとんど無い。また、電動モータ42の駆動周波数が異なる場合には、50Hzよりも60Hzで駆動される電動モータを用いた場合の方が全体的な風量風速の増加があり、回収時間に関しては多少短くなる傾向がある。
上記の実験に関して、2次空気導入路3における吸気量が排出口20における吸気量を下回ると、塵埃の回収率が低下し回収時間も長くなる傾向がある。また、排出口20における風速が0.6m/secを上回ると徐々に回収時間が長くなり、1mm/secを越えるとほとんど排出されなくなってしまうので、この排出口20での風速を0.6m/sec以下に設定するのが望ましい。
ただし、実際の処理対象の塵埃としては、鉄やアルミ等の金属粉やオイルミスト、溶接ヒューム、あるいは布屑や食品粉など、比重の異なる各種の塵埃が想定されるため、比重が大きければ排出口20での風速を高く設定することも可能であり、逆に比重が小さければ風速をより低く設定して、要は、排出口20における吸気圧によって塵埃が落下し難くなるような風速よりも低い風速に設定すればよい。
したがって、塵埃を良好な回収率で短時間に回収できるようにするための排出条件としては、下記のように設定するのが望ましい。
<排出条件1>;2次空気導入路3における吸気量を排出口20における吸気量よりも大きく設定する。
<排出条件2>;塵埃に作用する重力よりも吸気圧が低くなるように排出口20の吸気風速を設定する。
尚、2次空気導入路3及び排出口2における吸気量が極端に大きくなって吸気口12からの吸気量を減ずるようになると塵埃分離装置1としての処理能力が低下するので、吸気口12からの吸気量との吸気割合が大きく変化するほどには、前記2次空気導入路3及び排出口2における吸気量の総和を変化させないようにするのが望ましい。
〔他の実施形態の1〕
図10に示すように、2次空気導入路3を次のように構成してもよい。
上記の実施形態で示したように、2次空気導入路3の全体を一連の一定した断面形状に構成されたものに限らず、2次空気導入路3の通路構造が途中で変化したものであってもよい。
つまり、図10(a),(b)に示すように、2次空気導入路3のうち、排出ボックス2の外側でサイクロン室10の周壁11の周りに位置する上流側部分3aと、排出ボックス2の内部に位置する下流側部分3bとで構成し、上流側部分を前記周壁11の外周に沿う矩形断面形状の流路で構成し、下流側部分3bは、前記実施形態で示した構造のものと同様に、底壁部33が外下がりの傾斜面に形成された形状のものに構成されている。
ただし、この構造では、図10(b)に示すように、下流側部分3bの外側壁30aが周壁11周りの円弧状のものではなく、周壁11に対する法線L1に対する接線L2に対して所定角度θだけ傾斜した線分L3に沿って直線状に形成されている。このように下流側部分3bの外側壁30aが前記線分L3に沿って直線状に形成されていると、その下流側部分3bの通路における外側壁30aが、上流側部分3aから流れてくる導入外気を周壁11の接線方向に沿わせながら、下流側部分3bの出口側の開口面積を少し絞りぎみにして、出口側から入り込もうとする排出口20側からの流入外気に圧損を作用させるようにしてある。
その他の構成は前記実施形態で示した構造と同様である。
〔他の実施形態の2〕
実施の形態で示した排出ボックス2は上下分割タイプとすることによってメンテナンス時の利便性を図っているものであるが、このような上下で分割される構造のものに限らず、上下方向の面で分割した左右分割タイプなど、適宜の分割構造を採用してもよい。また、分割しないで一体物で排出ボックス2を構成しても差し支えない。
〔他の実施形態の3〕
排出ボックス2の形状としては図11に示すような各種の形状を採用してもよい。この図11(a)乃至(f)では、便宜上、排出ボックス2の概略形状と連通口13の位置のみを示し、サイクロン室10や2次空気導入路3の記載等は省略しているが、サイクロン室10や2次空気導入路3との位置関係等の他の構成要件は前述した実施形態のものと同様である。
また、この図11では、排出ボックス2の全体を一体に構成した形で示しているが、適宜の分割構造で構成してもよいことはもちろんである。
図11(a)に示す構造のものは、前述した実施形態に示した構造の排出ボックス2で備えていた上部傾斜面21aと下部傾斜面22aのうち、下部傾斜面22aを案内壁部23として備えているが、前記上部傾斜面21aは備えていない構造に相当する。
この構造によれば、空間部Sに上部傾斜面21aに相当するものがないので、塵埃が下方へ案内される際の流動に多少スムーズを欠く傾向はあるが、実用上ほとんど問題なく排出口20側へ案内し、排出口20側からの外気の流入を制限することができる。
図11(b)に示す構造のものは、上記(a)の構造とは逆に、上部傾斜面21aを備えているが、前記下部傾斜面22aを備えていず、案内壁部23が底部近くの平坦面によって形成された構造に相当する。
図11(c)に示す構造のものは、実施形態に示した構造の排出ボックス2のうち、上部傾斜面21aも下部傾斜面22aを備えていず、全体が矩形箱状に形成されていて、かつ案内壁部23が平坦面によって形成された構造に相当する。
図11(d)に示す構造のものは、上記(c)に示す構造の排出ボックス2から、さらに案内壁部23も無くした構造であり、この場合には、排出ボックス2内に、流れ込んだ余剰分の外気を反転方向に案内して停滞させる空間部Sや案内壁部23が存在していず、そのうえ、排出口20の開口面積が大きくなって排出口20側からの流入外気の圧損が少なくなるので、塵埃の排出に少し時間がかかる傾向がある。
尚、図示しないが、この排出ボックス2を、上記(c)に示す構造のものよりも排出口20開口面積の小さい小型のもので構成した場合には、開口面積が大きいことによる圧損の低下は抑えられるが、前記空間部Sや案内壁部23が存在していないことによる圧損の低下は避けられず、やはり塵埃の排出に少し時間がかかる傾向がある。
図11(e)に示す構造のものは、排出ボックス2の全体形状を円筒状に形成して、下端側に排出口20を形成したものであり、この場合には、連通口13から排出ボックス2内に飛び込んだ塵埃が、排出ボックス2の円筒状の周壁部分に沿って、水平方向での移動成分が多い状態で反転するように旋回しながら排出口20側へ案内されるので、排出ボックス2の周壁部分が案内壁部23となる。
図11(f)に示す構造のものは、排出ボックス2の全体形状が球状に形成されていて、下端側に排出口20を形成したものであり、この場合には、連通口13から排出ボックス2内に飛び込んだ塵埃が、球面に沿って水平あるいは上下方向に旋回しながら排出口20側へ案内されるので、この場合には排出ボックス2の球面部分が案内壁部23となる。
〔他の実施形態の4〕
2次空気導入路3としては、実施形態で示したように周壁11に沿って湾曲した構造のものに限らず、図示しないが、連通口13付近でサイクロン室10内の旋回流に対する接線方向に沿うように設けた直線状の流路であってもよい。つまり、連通口13から旋回流の接線方向に飛び出す塵埃のベクトルと同じ方向に沿って誘導流を発生させるように構成されていればよい。
また、サイクロン室10の外周側で水平方向に沿って設けたものに限らず下流側ほど低くなるように傾斜した流路であってもよい。
さらに、2次空気導入路3の断面形状も、実施形態で示したような底面が外下がりとなる形状のものに限らず、出口まで単なる平坦な底面を有した矩形状のもであってもよく、適宜の形状を採用することができる。
〔他の実施形態の5〕
2次空気導入路3に導く外気としては、大気圧をそのまま導入する構造のものに限らず、大気圧よりも圧力の高い外気を導入するようにしてもよい。図示しないが、例えば、集塵装置4の起風手段40からの排風を2次空気導入路3に導くなどしてもよい。この場合、風量を減らして風速を上げ、誘導流としての機能を高めることができる。
〔他の実施形態の6〕
図12に示すように、排出ボックス2の下側に、さらに排出用のホッパー52及び排出用導管53を設けてもよい。
この場合、図12(a)に示すように、ホッパー52及び排出用導管53からの放出塵埃を貯留する塵埃貯留部51において、塵埃貯留部51の受け入れ口を大気開放状態で設ける、あるいは、図12(b)に示すように、塵埃貯留部51の受け入れ口を密封状態で設けてもよい。ただし何れの場合も、ホッパー52の上面は大気開放状態で用いることできるものであるが、このホッパー52の上面を塞いで密閉状態で使用することも可能である。
〔他の実施形態の7〕
塵埃分離装置1と集塵装置4とは、接続ホース41を介して接続した分離型のものに限らず、塵埃分離装置1と集塵装置4とを一体的に形成した構造によって塵埃除去装置を構成してもよいことは勿論である。
本発明の塵埃分離装置1、及び塵埃除去装置は、実施形態で示したように工作機械の加工部5で発生する塵埃のみならず、例えば、溶接機器を用いた作業場、食品加工場など、各種の気相流体が発生する箇所で用いることができる。
1 塵埃分離装置
2 排出ボックス
3 2次空気導入路
10 サイクロン室
11 周壁
12 吸気口
13 連通口
15 排気口
20 排出口
23 案内壁部
40 起風手段
41 接続ホース

Claims (6)

  1. 気相流体を旋回流動させるサイクロン室に対して、処理対象の気相流体を導入する吸気口と、導入された気相流体から分離された塵埃を室外へ排出するための排出口と、塵埃分離後の気相流体をサイクロン室外へ吸引導出する排気口とを備えた塵埃分離装置であって、
    前記サイクロン室の下部に排出ボックスを設け、この排出ボックスと前記サイクロン室の周壁の下部との接続箇所に、サイクロン室内の旋回流に含まれている塵埃が旋回流の外方側へ飛び出すことを許容する連通口を形成し、
    前記排出口を、排出ボックスの下端側で前記連通口よりも下方位置において大気開放状態で塵埃を室外へ落下放出するように形成するとともに、
    前記連通口が形成されたサイクロン室の外側に、前記連通口よりもサイクロン室内における旋回流の旋回方向での上流側から連通口存在箇所に向けて外気を導入する2次空気導入路を設けてある塵埃分離装置。
  2. サイクロン室の底面は、連通口が形成された側の周壁近くの底面が、連通口が形成された側とは反対側に位置する周壁近くの底面よりも低くなるように傾斜した面に形成されている請求項1記載の塵埃分離装置。
  3. サイクロン室の天井面は上窄まりの円錐面状に形成してあり、塵埃分離後の気相流体をサイクロン室外へ吸引導出する排気口は、前記天井面における円錐部分の上端側に形成してある請求項1又は2記載の塵埃分離装置。
  4. 排出ボックスは、サイクロン室内における旋回流の旋回方向で連通口よりも下流側に相当する箇所に、前記連通口を過ぎて旋回方向に移動する塵埃を導入する空間部を備えるとともに、この空間部に、前記塵埃の移動方向を前記旋回方向での上流側へ戻す方向に案内して排出口が存在する側へ向ける案内壁部を備えている請求項1〜3の何れか1項記載の塵埃分離装置。
  5. 2次空気導入路の底面が、サイクロン室の半径方向で外方側に離れるほど連通口の下縁よりも低くなる外下がりの傾斜面に形成されている請求項1〜4の何れか1項記載の塵埃分離装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項記載の塵埃分離装置の排気口に、可撓性の接続ホースを介して、塵埃分離後の気相流体をサイクロン室外へ吸引して排出するための起風手段を接続してある塵埃除去装置。
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