JP7103012B2 - 集塵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、集塵装置に関し、特に重力及び慣性を利用した集塵装置に関する。
製鉄所の各種の設備(例:焼結機、コークス炉)では、煤塵や粉塵等のダスト(粒子)を多量に含む排ガスが生じる。環境保全の観点より、排ガスからダストを捕集して取り除くことが必要である。そのために集塵装置が不可欠である。例えば焼結機から煙突までの排ガス経路には、主たる集塵装置として、電気集塵機(EP:Electrostatic Precipitator、以下「EP」ともいう)が設置される。さらにEPの前段に、EPの捕集能力を補うための集塵装置(以下、「プレダスタ」ともいう。)が設置される。プレダスタは、重力及び慣性を利用した集塵装置(以下「重力・慣性式集塵装置」又は単に「集塵装置」ともいう。)である。
プレダスタによるダストの捕集が十分でない場合、EPへの負荷が増加し、EPによるダストの捕集が不十分となる。この場合、煙突から排出される排ガスにおいて、ダスト濃度が高くなるおそれがある。特に近年、製鉄設備の稼働率が高まり、排ガス量が増加している。そのため、プレダスタによるダストの捕集効率を向上することが求められる。
例えば特開昭53-146369号公報(特許文献1)はコークス炉用のプレダスタを開示する。このプレダスタは、吸引ダクトと、密閉型の粉塵捕集容器と、排出ダクトと、を備える。吸引ダクトは水平方向に延びて、粉塵捕集容器に接続される。排出ダクトは吸引ダクトから分岐する。その分岐点は粉塵捕集容器への入口の直前である。排出ダクトの下流には、EPなどの処理装置、及び排風機が設けられる。
排風機の作動により、重いダストを含む排ガスが吸引ダクト内に導入される。その排ガスは粉塵捕集容器に導入される。粉塵捕集容器の内部では、排ガス中の重いダストが慣性及び重力によって落下し、排ガスからダストが除去される。ダストが除去された排ガスは、粉塵捕集容器内で反転して粉塵捕集容器の入口から吸引ダクトに戻り、排出ダクトに導入される。排出ダクトに導入された排ガスは、処理装置に導かれる。
特許文献1には、上述した重力・慣性式集塵装置(プレダスタ)により、簡単な構成で、設備費も安く、より効率の良い集塵を行える、と記載されている。
しかしながら、特許文献1に開示された重力・慣性式集塵装置では、水平方向に延びる吸引ダクトの先端に大きな粉塵捕集容器が設置される。そのため、集塵装置の大型化は否めない。特に、ダクトが密集した製鉄設備では、集塵装置を大型化するためのスペースの余裕は少ない。
特開昭53-146369号公報
本発明の1つの目的は、簡素且つコンパクトな構成で、ダストの捕集効率に優れた集塵装置を提供することである。
本発明の実施形態による集塵装置は、鉛直方向に延びる筒体と、水平方向に延びて筒体の下端部に接続される入側ダクトと、筒体の上部に接続される出側ダクトと、筒体の下端に設けられたホッパと、を備える。筒体の下端部には、入側ダクトの延びる方向の延長線上に張出し部が設けられ、筒体の内部空間が張出し部の内部に広がる。
本発明の実施形態による集塵装置によれば、筒体内での排ガスの流れが張出し部の内部でよどむ。そのため、排ガス中に含まれる重いダストは、張出し部内で落下してホッパに堆積する。したがって、重いダストを効率良く捕集することができる。また、本発明の実施形態による集塵装置では、筒体が鉛直方向に延びており、その筒体の下端部に単に張出し部が設けられる。したがって、集塵装置の構成は簡素且つコンパクトである。
図1は、本実施形態の集塵装置が設置される焼結機の排ガス経路を示す模式図である。 図2は、図1に示すプレダスタに導入される排ガス中のダストの粒度分布の一例を示す図である。 図3は、図1に示す本実施形態のプレダスタの一例を示す断面図である。 図4は、図3の線IV-IVにおける断面図である。 図5は、比較例のプレダスタを示す断面図である。 図6は、図3に示す本実施形態のプレダスタの他の一例を示す断面図である。 図7は、図6の線VII-VIIにおける断面図である。 図8は、図3に示す本実施形態のプレダスタのさらに他の一例を示す断面図である。 図9は、図8の線IX-IXにおける断面図である。 図10は、調査1の結果を示す図である。 図11は、調査2の結果を示す図である。 図12は、調査3の結果を示す図である。 図13は、検討1の結果を示す図である。 図14は、検討2の結果を示す図である。 図15は、張出し量と捕集効率の微分値との関係の一例を示す図である。 図16は、排ガスの流速と張出し量の最適値の点との関係を示す図である。
本発明の実施形態による集塵装置は、筒体と、入側ダクトと、出側ダクトと、ホッパと、を備える。筒体は鉛直方向に延びる。入側ダクトは水平方向に延びて筒体の下端部に接続される。出側ダクトは筒体の上部に接続される。ホッパは筒体の下端に設けられる。筒体の下端部には、入側ダクトの延びる方向の延長線上に張出し部が設けられる。筒体の内部空間が張出し部の内部に広がる。
本実施形態の集塵装置は、重力及び慣性を利用した重力・慣性式集塵装置である。この集塵装置では、排ガスは、入側ダクト、筒体及び出側ダクトをその順に流れる。具体的には、排ガスは、入側ダクトから筒体の下端部に導入される。筒体に導入された排ガスは、筒体内を上昇し、筒体の上部から出側ダクトに排出される。
その際、筒体内での排ガスの流れは、張出し部の内部でよどむ。張出し部は、入側ダクトの延びる方向の延長線上に設けられている。そのため、排ガス中に含まれる重いダスト(粒径の大きいダスト)は、慣性によって入側ダクトから張出し部に向けて直進する。そして、そのダストは張出し部に進入し、そのダストの運動量は張出し部内で低下する。運動量の低下したダストは、重力によって落下してホッパに堆積する。ホッパに堆積したダストは、開閉式の底が開かれることによって排出される。
このように本実施形態の集塵装置によれば、重いダストを効率良く捕集することができる。
また、本実施形態の集塵装置では、筒体が鉛直方向に延びており、その筒体の下端部に単に張出し部が設けられる。そのため、集塵装置の構成は簡素且つコンパクトである。
なお、排ガス中に含まれる軽いダスト(粒径の小さいダスト)は、出側ダクトに導かれる。軽いダストには重力及び慣性が有効に作用しないからである。この場合、排ガス経路における重力・慣性式集塵装置の後段にEPなどの高度な集塵装置を設けることにより、そのような軽いダストを有効に捕集できる。
ここで、筒体の形状は特に限定されない。1つの例では、筒体は、長方形の断面を有する角筒状である。筒体における長方形断面の長辺を含む側面に、入側ダクトは接続される。入側ダクト及び出側ダクトの断面形状も特に限定されない。1つの例では、入側ダクトの断面は円形である。つまり、入側ダクトは円筒状である。
典型的な例では、本実施形態の集塵装置は焼結機用のプレダスタとして用いられる。例えば、焼結機につながる第1ダクトに入側ダクトが接続される。電気集塵機(EP)に出側ダクトが接続される。電気集塵機につながる第2ダクトに排風機が設けられる。
この場合、排風機の作動により吸引力が発生する。これにより、焼結機で生じた排ガスは、第1ダクト及び入側ダクトを通じて筒体(プレダスタ)に導入され、上述のとおり重いダストが取り除かれる。そして、その排ガスは出側ダクトを通じてEPに導入される。その排ガスは、EPによって軽いダストが取り除かれ、その後に第2ダクトを経て煙突から排出される。その際、プレダスタによって重いダストを効率良く捕集できるため、EPへの負荷が軽減される。その結果、EPによって軽いダストを有効に捕集できる。したがって、煙突から排出される排ガスにおいて、ダスト濃度を低減できる。
本実施形態の集塵装置は、焼結機用のプレダスタとしてのみならず、コークス炉用のプレダスタとして用いてもよい。また、本実施形態の集塵装置は、プレダスタとしての集塵装置に限定されず、主たる集塵装置として用いてもよい。
本実施形態の集塵装置において、張出し部の張出し量が1.0m以上5.0m以下である、ことが好ましい。ここで、張出し量とは、入側ダクトの延びる方向において、筒体の側面から張り出した張出し部の最大突出長さを意味する。
張出し量が1.0m以上であれば、張出し部の内部で排ガス流れのよどみが有効に生じる。そのため、より効果的にダストの捕集を行える。したがって、張出し量の下限は1.0mであることが好ましい。張出し量のより好ましい下限は2.0mであり、さらに好ましくは3.0mである。一方、張出し量が5.0mを超えても、ダストの捕集効率はほとんど変わらない。また、張出し量が大き過ぎれば、集塵装置が大きくなる。したがって、張出し量の上限は5.0mであることが好ましい。張出し量のより好ましい上限は4.0mである。
典型的な例では、張出し部の形状が、円筒状、角筒状又はドーム状である。円筒状の張出し部の場合、円筒の中心軸が入側ダクトの中心軸とほぼ一致しており、円筒の一端が筒体の内部空間に開口し、その他端が閉塞されている。角筒状の張出し部の場合、角筒の中心軸が入側ダクトの中心軸とほぼ一致しており、角筒の一端が筒体の内部空間に開口し、その他端が閉塞されている。ドーム状の張出し部の場合、ドームの中心が入側ダクトの中心軸上にほぼ重なっている。これらの形状のうちで円筒状が好ましい。ダストの捕集効率が優れ、製作コストも低いからである。ただし、張出し部の形状は特に限定されない。上記の形状の他に、張出し部の形状はコーン状や角錐状であってもよいし、その他の形状であってもよい。
以下に、図面を参照しながら、本実施形態の集塵装置の具体例を説明する。
図1は、本実施形態の集塵装置が設置される焼結機の排ガス経路を示す模式図である。図1には焼結機10から煙突11までの排ガス経路が示される。本実施形態の集塵装置はプレダスタとして用いられる。以下の説明では、本実施形態の集塵装置をプレダスタ1と言う。
図1を参照し、焼結機10には第1ダクト14がつながる。第1ダクト14はプレダスタ1の入側ダクト3に接続される。プレダスタ1の出側ダクト4はEP(電気集塵機)12に接続される。EP12には第2ダクト15がつながる。第2ダクト15は煙突11につながる。第2ダクト15に排風機(ファン)13が設けられる。
焼結機10の稼働に伴って、排ガスが生じる。焼結機10で生じた排ガスは、排風機13の作動により、第1ダクト14に導入される。その排ガスは、第1ダクト14及び入側ダクト3を通じてプレダスタ1に導入される。その排ガスは、プレダスタ1によって重いダストが取り除かれる。その後、その排ガスは、出側ダクト4を通じてEP12に導入される。その排ガスは、EPによって軽いダストが取り除かれる。その後、その排ガスは、第2ダクト15を経て煙突11から排出される。
図2は、図1に示すプレダスタ1に導入される排ガス中のダストの粒度分布の一例を示す図である。図2を参照し、プレダスタに導入される排ガスは、粒径がおよそ1μm~700μmのダスト(焼結鉱のダスト)を含む。そのダストの大半は、粒径が数10μm~300μm程度のダストである。EPは、粒径が数10μm以下のダスト(軽いダスト)の捕集を得意とする。したがって、EPの前段のプレダスタによって、粒径が数10μm以上のダスト(重いダスト)を効率良く捕集できれば、EPへの負荷が軽減され、EPによるダストの捕集を有効に行える。なお、焼結機で生じた排ガスには焼結鉱のダストが含まれる。そのダストは高密度(4600kg/m3)である。
図3は、図1に示す本実施形態のプレダスタ1の一例を示す断面図である。図4は、図3の線IV-IVにおける断面図である。図3及び図4を参照し、プレダスタ1は、筒体2と、入側ダクト3と、出側ダクト4と、ホッパ5と、を備える。
筒体2は鉛直方向に延びる。筒体2は、長方形の断面を有する角筒状である。入側ダクト3は水平方向に延びる。入側ダクト3の断面は円形である。筒体2における長方形断面の長辺を含む側面の下端部に、入側ダクト3は接続される。出側ダクト4は筒体2の上部に接続される。ホッパ5は筒体2の下端に設けられる。ホッパ5は開閉式の底を有する。
筒体2の下端部には、入側ダクト3の延びる方向の延長線上に張出し部6が設けられる。筒体2の内部空間が張出し部6の内部に広がる。具体的には、張出し部6の形状は円筒状である。張出し部6の円筒の中心軸が入側ダクト3の中心軸とほぼ一致している。そして、張出し部6の円筒の一端が筒体2の内部空間に開口し、その他端が閉塞されている。張出し部6の張出し量Lは1.0m以上5.0m以下である。
このようなプレダスタ1では、排ガスは、入側ダクト3、筒体2及び出側ダクト4をその順に流れる。図3には、排ガスの主たる流れが白抜き矢印で示される。排ガスは、入側ダクト3から筒体2に導入される。筒体2に導入された排ガスは、筒体2内を上昇し、筒体2から出側ダクト4に排出される。
その際、図3中の点線矢印で示されるように、筒体2内での排ガスの流れは、張出し部6の内部でよどむ。そのため、図3中の実線矢印で示されるように、排ガス中に含まれる粒径の大きい重いダストは、慣性によって入側ダクト3から張出し部6に向けて直進する。そして、そのダストは張出し部6に進入し、そのダストの運動量は張出し部6内で低下する。運動量の低下したダストは、重力によって落下してホッパ5に堆積する。ホッパに堆積したダストは、開閉式の底が開かれることによって排出される。このように、プレダスタ1によって、粒径の大きい重いダストを効率良く捕集することができる。
排ガス中に含まれる粒径の小さい軽いダストは、排ガスの主たる流れに乗って出側ダクト4を通じてEP12(図1参照)に導かれる。その排ガスは、粒径の大きい重いダストが除去されている。そのため、EP12への負荷が軽減される。したがって、粒径の小さい軽いダストはEP12によって有効に捕集される。その結果、煙突11(図1参照)から排出される排ガスにおいて、ダスト濃度を抑えることが可能になる。
図5は、比較例のプレダスタ101を示す断面図である。図5に示す比較例のプレダスタ101の構成は、上記した図3に示す本実施形態のプレダスタ1の構成と概ね共通する。ただし、比較例のプレダスタ101は張出し部を備えない。つまり、鉛直方向に延びる筒体102は、長方形断面の単なる角筒状である。
図5に示すプレダスタ101の場合、筒体102内において、入側ダクト3の延びる方向の延長線上によどみは発生しない。そのため、図5中の実線矢印で示されるように、排ガス中に含まれる粒径の大きい重いダストの一部は、排ガスの主たる流れに乗って筒体102内を上昇する。粒径の大きい重いダストの運動量が有効に低下しないからである。そのため、粒径の大きい重いダストの一部のみ、重力によって落下してホッパ5に堆積する。したがって、比較例のプレダスタ101では、粒径の大きい重いダストを効率良く捕集することができない。
図6は、図3に示す本実施形態のプレダスタ1の他の一例を示す断面図である。図7は、図6の線VII-VIIにおける断面図である。図6及び図7に示すプレダスタ1の構成は、上記した図3及び図4に示すプレダスタ1の構成と概ね共通する。両者の相違点は、張出し部6の形状である。
図6及び図7を参照し、本実施形態のプレダスタ1では、張出し部6の形状は四角形断面の角筒状である。張出し部6の角筒の中心軸が入側ダクト3の中心軸とほぼ一致している。そして、張出し部6の角筒の一端が筒体2の内部空間に開口し、その他端が閉塞されている。
このようなプレダスタ1の場合でも、筒体2内において、入側ダクト3の延びる方向の延長線上によどみが発生する。そのため、図3及び図4に示すプレダスタ1と同様の効果を奏する。
図8は、図3に示す本実施形態のプレダスタ1のさらに他の一例を示す断面図である。図9は、図8の線IX-IXにおける断面図である。図8及び図9に示すプレダスタ1の構成は、上記した図3及び図4に示すプレダスタ1の構成と概ね共通する。両者の相違点は、張出し部6の形状である。
図8及び図9を参照し、本実施形態のプレダスタ1では、張出し部6の形状はドーム状である。ドームの中心が入側ダクト3の中心軸上にほぼ重なっている。
このようなプレダスタ1の場合でも、筒体2内において、入側ダクト3の延びる方向の延長線上によどみが発生する。そのため、図3及び図4に示すプレダスタ1と同様の効果を奏する。
本実施形態の重力・慣性式集塵装置(プレダスタ)による効果を確認するため、下記の調査を行った。
[調査1]
図6及び図7に示すプレダスタ1(張出し部6が角筒状)について、流体解析を実施した。解析には、ANSYS, Inc.社製の汎用熱流体解析ソフトウェア(ANSYS Fluent)を使用した。発明例として、張出し部6の張出し量Lが異なる5つのプレダスタ1の解析モデルを用意した。具体的には、発明例1の張出し量Lは1.0mであった。発明例2の張出し量Lは2.0mであった。発明例3の張出し量Lは3.0mであった。発明例4の張出し量Lは4.0mであった。発明例5の張出し量Lは5.0mであった。また、比較例として、図5に示すプレダスタ101(張出し部無し)の解析モデルを用意した。
解析で付与した主な条件は、以下のとおりとした。
・流体(密度等の物性):焼結機で発生する排ガスの成分
・ダスト(粒子)の密度:4600kg/m3(焼結鉱のダスト)
・投入したダスト(粒子)の粒径:1μm、10μm、100μm及び1000μm
・ダクト内の風量:18000Nm3/min
下記の式(1)で表わされる捕集率によって、プレダスタの性能を評価した。
捕集率[%]=(捕集された粒子の数)/(投入した粒子の総数)×100 (1)
図10は、調査1の結果を示す図である。図10から以下のことが示される。比較例と比べ、発明例1~5では、粒径の小さい粒子の捕集率が増加した。下記の表1に、発明例1~5及び比較例のそれぞれにおける粒径100μm以上の粒子の捕集率を示す。
Figure 0007103012000001
表1から以下のことが示される。発明例1~5のプレダスタによれば、粒径100μm以上の粒子を有効に捕集できる。
[調査2]
上述した調査1と同様に、流体解析を実施した。発明例として、張出し部6の形状が異なる3つのプレダスタ1の解析モデルを用意した。具体的には、発明例11の張出し部6は、図6及び図7に示すような角筒状であった。発明例12の張出し部6は、図3及び図4に示すような円筒状であった。発明例13の張出し部6は、図8に示すようなドーム状であった。発明例11~13のいずれも、張出し量Lは2.0mであった。
図11は、調査2の結果を示す図である。図11から以下のことが示される。発明例11~13の捕集率はほぼ同等であった。下記の表2に、発明例11~13のそれぞれにおける粒径100μm以上の粒子の捕集率を示す。
Figure 0007103012000002
表2から以下のことが示される。発明例11~13のうちの発明例12(張出し部6が円筒状)のプレダスタによれば、粒径100μm以上の粒子を最も有効に捕集できる。
[調査3]
実機試験により、一週間あたりのプレダスタによるダストの捕集量を調べた。発明例として、図3及び図4に示すような円筒状の張出し部6(張出し量Lは2.0m)を有するプレダスタ1を用意した。比較例として、図5に示すような張出し部の無いプレダスタ101を用意した。
図12は、調査3の結果を示す図である。図12から以下のことが示される。発明例のプレダスタによる捕集量は、比較例のプレダスタによる捕集量の約1.8倍であった。つまり、発明例のプレダスタによって、ダストを効率良く捕集できた。
[張出し量の最適値の検討]
(1)検討1:入側ダクトの断面積の影響
図6及び図7に示すプレダスタ1(張出し部6が角筒状)について、上記と同様の流体解析を実施した。検討1の解析では、入側ダクト3の断面積及び張出し部6の張出し量Lが異なる多数の解析モデルを用いた。入側ダクト3の断面積は、16m2、25m2及び36m2の3種類とした。張出し量Lは、0m(張出し部なし)、1.0m、2.0m、3.0m、4.0m及び5.0mの6種類とした。入側ダクト3内を流れる排ガスの流速は20m/sと一定にした。そして、解析モデルごとに粒子の捕集効率を求めた。各粒径(10μm、50μm、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm及び1000μm)の粒子の捕集率を求め、これらの捕集率の平均値を捕集効率とした。
図13は、検討1の結果を示す図である。図13から以下のことが示される。入側ダクトの断面積に関わらず、粒子の捕集効率が飽和状態に移るときの張出し量Lは2.0mであった。つまり、張出し部6の張出し量Lが2.0m以上であれば、粒子の捕集効率が変わらなかった。このことから、張出し量Lの最適値Laは2.0mであることがわかった。
(2)検討2:排ガスの流速の影響
図6及び図7に示すプレダスタ1(張出し部6が角筒状)について、上記と同様の流体解析を実施した。検討2の解析では、張出し部6の張出し量Lが異なる多数の解析モデルを用いた。張出し量Lは、0m(張出し部なし)、1.0m、2.0m、3.0m、4.0m及び5.0mの6種類とした。入側ダクト3の断面積は25m2と一定にした。入側ダクト3内を流れる排ガスの流速は、10m/s、15m/s、20m/s及び30m/sの4種類に変更した。そして、検討1と同様に解析モデルごとに粒子の捕集効率を求めた。
図14は、検討2の結果を示す図である。図14から以下のことが示される。排ガスの流速が速いほど、粒子の捕集効率が飽和状態に移るときの張出し量Lは大きかった。このことから、張出し量Lの最適値Laは、排ガスの流速に応じて大きくなることがわかった。
ここで、図14を参照して、張出し量Lの最適値Laのライン(図14中の太い一点鎖線参照)は、各流速において整数でない点を通る。そのため、図14より張出し量Lの最適値Laを適切に決定することは難しい。そこで、下記のとおりに張出し量Lの最適値Laの点を定義し、その最適値Laの点を排ガスの流速ごとに調べた。
図14における排ガスの流速ごとに、張出し量L(x)と捕集効率(y)の関数を微分する。新たに張出し量L(x)と捕集効率の微分値(y’)との関係をグラフに描く。
図15は、張出し量Lと捕集効率の微分値との関係の一例を示す図である。図15には、排ガスの流速が20m/sであるときの状況が示される。図15を参照して、捕集効率の微分値が0に近づいた点が飽和点であるため、この点を張出し量Lの最適値Laの点とする。ただし、ここでいう飽和点は捕集効率の微分値(y’)が0となった点ではなく、図15に示すように直線減少部分の外挿線(図15中の実線参照)とy’=0との交点とする。
このように定義された張出し量Lの最適値Laの点を排ガスの流速ごとに調べた。
図16は、排ガスの流速vと張出し量Lの最適値Laの点との関係を示す図である。図16を参照して、排ガスの流速v[m/s]と張出し量Lの最適値La[m]の点との関係は、下記の式(2)で表わされる。
La=-0.0046×v2+0.3139×v-1.9273 (2)
ただし、10≦v≦30
上記式(2)により、排ガスの流速vに応じて張出し量Lの最適値Laを算出できる。この最適値Laより、張出し部6の張出し量Lを決定できる。実運用では、排ガスの流速vは変化する。そのため、想定される流速vの最大値に基づいて張出し量Lの最適値Laを算出し、算出された最適値Laより、張出し部6の張出し量Lを決定すればよい。
その他、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の集塵装置は、あらゆる重力・慣性式集塵装置として用いることができ、特に焼結機用のプレダスタとして有用である。
1 プレダスタ(集塵装置)
2 筒体
3 入側ダクト
4 出側ダクト
5 ホッパ
6 張出し部
L 張出し量
10 焼結機
11 煙突
12 EP(電気集塵機)
13 排風機
14 第1ダクト
15 第2ダクト

Claims (3)

  1. 鉛直方向に延びる筒体であって、長方形の断面を有する角筒状の前記筒体と、
    水平方向に延びて前記筒体の下端部に接続される入側ダクトであって、前記筒体における長方形断面の長辺を含む側面の下端部に接続される円筒状の前記入側ダクトと、
    前記筒体の上部に接続される出側ダクトと、
    前記筒体の下端に設けられたホッパと、を備え、
    前記筒体の下端部には、前記入側ダクトの延びる方向の延長線上に張出し部が設けられ、前記張出し部の形状は円筒状であり、前記張出し部の中心軸が前記入側ダクトの中心軸と一致していて、前記張出し部の一端が前記筒体の内部空間に開口し、前記張出し部の他端が閉塞されている、集塵装置。
  2. 請求項1に記載の集塵装置であって、
    前記張出し部の張出し量が1.0m以上5.0m以下である、集塵装置。
  3. 請求項1又は請求項に記載の集塵装置であって、
    焼結機につながる第1ダクトに前記入側ダクトが接続され、電気集塵機に前記出側ダクトが接続され、前記電気集塵機につながる第2ダクトに排風機が設けられる、集塵装置。
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