JP2011224343A - ゴルフボールの弾道シミュレーション方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】格子を生成させた気流仮想空間内にゴルフボールモデルを設定し、該ボールモデルに重量及び打ち出し初期条件を与えて飛行させ、各格子区画で算出した気体流の速度、方向及び圧力から、揚力係数及び抗力係数を算出し、飛行中のゴルフボールの高さ変化、横方向変化、速度変化、回転数変化を所定の微少時間毎に算出して、ゴルフボールの飛距離、左右へのばらつきを算出する場合に、レイノルズ数により飛行行程を2つ又は3つの領域に分け、上記微少時間を各領域毎に設定することにより、計算回数を少なくして計算時間の短縮を図る。
【効果】実物モデルを用いる必要なく、ゴルフボールを任意の初速度、任意の回転数及び任意の角度で打出したときの弾道を推定することができ、しかも推定を行なう計算時間を短縮することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に複数のディンプルが形成されたゴルフボールの弾道を、コンピューター上にゴルフボールモデルを設定し、コンピューターによる演算を利用してゴルフボールモデルの運動要素を算出して推定する弾道シミュレーション方法に関する。
ゴルフボールのような物体が大気中で飛行するときには、物体の周囲に気流の乱れが生じることが知られている。物体の表面が複雑な形状を形成していたり、回転しながら飛行していたりすると、飛行中の気流の乱れは複雑になり、物体の飛距離など飛び性能に大きな影響が及ぶこととなる。
ゴルフボールについては、多くの場合、平面視円形のディンプルが多数設けられているが、ディンプルの立体的な形状、配置、大きさなどの組合せが空力特性に及す影響が大きいことから、これらのディンプル要素と空力特性との因果関係を把握する必要がある。
通常、ディンプルの形状、構造及び配置等を変化させることによるゴルフボールの飛び性能に与える影響を調べるに当たっては、ボールの各種成形金型を作製してボールを種々試作し、ボールの打撃実験を行って、初速、スピン、弾道(飛距離、高さ)等を測定し、空力特性を評価することが多かった。
しかしながら、このような実物モデルによる試験評価は、多大な時間と費用を必要とすることに加えて、ディンプルの形状及び配置と空力特性との因果関係を明確に関連づけることができない。そのため、実験によって得られた評価結果に基づき新たに設計したゴルフボールが狙いどおりの性能を発揮するに至らないことがしばしば起こる。このような場合、その都度ボールの設計及び試作をやり直して、空力特性を確かめる必要があり、時間と費用が更に発生するため、効率的にボールの開発ができないという問題がある。
なお、本発明に関する先行技術文献情報としては、以下のものがある。
特開2002−358473号公報 特開2006−275722号公報 特開2005−034378号公報 特開2002−340735号公報 特開2002−250739号公報
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、表面に複数のディンプルが形成されたゴルフボールの弾道を実物モデルによる試験評価によらずに評価して、効率的にゴルフボールを開発する方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、下記〔1〕〜〔8〕のゴルフボールの弾道シミュレーション方法を提供する。
〔1〕表面に複数のディンプルが形成されたゴルフボールを打出したときの弾道をコンピューターによる演算を利用して解析する弾道シミュレーション方法であって、
(A)ボールの打出される気流仮想空間内(フィールド)に、格子を生成し、
(B)表面に複数のディンプルが形成された略球状のゴルフボールモデルを気流仮想空間内(フィールド)に設定し、
(C)その際、ゴルフボールモデルの近傍は、格子を仮想空間内(フィールド)の格子より細かくすると共に、ボールモデル表面から離れる方向に格子のサイズが漸次増大するように区画し、
(D)ゴルフボールモデルに重量を設定し、
(E)ゴルフボールモデルに初期条件(初期速度、打出し角度、回転数)を与え、
(F)ゴルフボールモデルが初期条件による運動を開始し、ボールモデルの移動に追従するように、ボール近傍の格子は元に設定した格子サイズを崩さずに移動部で再度生成し、ボールが通過した後の格子は気流仮想空間内(フィールド)の格子に戻し、
(G)気流仮想空間内(フィールド)の各々の格子区画において算出された気体流の速度、方向及び圧力を積算して、上記気流仮想空間内(フィールド)における飛行中のゴルフボールの揚力係数及び抗力係数を算出し、
(H)飛行中のゴルフボールの高さ変化、横方向変化、速度変化、回転数変化を所定の微少時間毎に算出し、打出時から落下時までのゴルフボールの飛距離、左右へのばらつきを算出して、弾道を推定する際に、
飛行中のゴルフボールモデル周囲のレイノルズ数(Re)を算出すると共に、Re=250000〜170000を高速領域、Re=170000〜100000を中速領域、及びRe=100000以下を低速領域とする基準に従って、ゴルフボールモデルの飛行行程を2つ又は3つの領域に分け、上記高速領域における上記微少時間(Δta)、中速領域における上記微少時間(Δtb)及び低速領域における上記微少時間(Δtc)をΔta>Δtb>Δtcとなるように設定することを特徴とするゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
〔2〕(D−2)上記気流仮想空間内においてゴルフボールモデルに所定速度の気流が流入する状態を設定する〔1〕記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
〔3〕上記高速領域における上記微少時間(Δta)を0.004〜0.5秒の範囲、中速領域における上記微少時間(Δtb)を0.002〜0.05秒の範囲、低速領域における上記微少時間(Δtc)を0.001〜0.01秒の範囲でそれぞれ設定する〔1〕又は〔2〕記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
〔4〕上記気流仮想空間(フィールド)の下面に地面を想定した壁面を設定して、該気流仮想空間(フィールド)の下面を閉鎖面とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
〔5〕上記(E)で設定する初期条件に、地面を想定した上記気流仮想空間(フィールド)の下面からゴルフボールモデル最下点までの距離を打撃高さとして加える〔4〕記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
〔6〕格子形状が直交適合格子である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
〔7〕格子形状が非構造格子である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
〔8〕算出されるゴルフボール落下時の速度、角度、回転数から、ゴルフボールが落下した後ゴルフボールが静止するまでの距離を算出し、打出しから静止するまでの飛距離を算出する〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
この弾道シミュレーション方法によれば、実物モデルによる試験評価を実施することなく、表面に複数のディンプルが形成されたゴルフボールを任意の初速度、任意の回転数及び任意の角度で打出したときのゴルフボールの弾道を推定することができ、更にフォロー、アゲンスト、横風などの風の状態に応じた弾道を推定することも可能である。
この場合、本発明では、上記のように、飛行中のゴルフボールモデル周囲のレイノルズ数(Re)を算出すると共に、Re=250000〜170000を高速領域、Re=170000〜100000を中速領域、及びRe=100000以下を低速領域とする基準に従って、ゴルフボールモデルの全飛行行程を2つ又は3つの領域に分け、それぞれの領域毎に計算を繰り返す間隔(微少時間)を設定することにより、十分な精度を担保しつつ計算時間の短縮を図るものである。
例えば、ボールが高速で打出されるドライバーショットなどでは、その飛行行程を、ボールが比較的高速で飛行する前域を高速領域(Re=250000〜170000)、中速で飛行する中盤を中速領域(Re=170000〜100000)、比較的低速で飛行する後域を低速領域(Re=100000以下)の3つの領域に分け、高速領域における上記微少時間(Δta)、中速領域における上記微少時間(Δtb)及び低速領域における上記微少時間(Δtc)をΔta>Δtb>Δtcとなるように設定することにより、計算時間の短縮を図るものである。つまり、本発明者は、飛行速度が速い飛行行程の初期から飛行速度が低下する飛行行程の終期へと上記レイノルズ数(Re)は徐々に低下するが、このレイノルズ数(Re)が大きな領域では上記微少時間を比較的大きくとって計算回数を少なくしても実用上問題のない精度を担保し得ることを見出し、更に検討を重ね、レイノルズ数(Re)によって全飛行行程を上記高速領域〜低速領域の複数の領域に分けてRe値が大きい領域ほど上記微少時間を大きく設定して、精度を損なわない範囲で計算回数を少なくすることにより、計算時間を短縮し得ることを見出し、本発明を完成したものである。なお、飛行行程初期のRe値が170000に満たないアイアンショットなどを想定する場合には、上記基準に従って飛行行程は中速領域(Re=170000〜100000)と低速領域(Re=100000以下)の2つの領域に分けられ、Δtb>Δtcとなるようにそれぞれの領域における微少時間が設定される。
このように、本発明によれば、実物モデルによる試験評価を実施することなく、ゴルフボールを任意の初速度、任意の回転数及び任意の角度で打出したときのゴルフボールの弾道を推定することができる。しかも、その推定(シミュレーション)を行う際の計算回数を少なくして全計算時間を短縮することができ、その結果、ゴルフボールの表面形状(ディンプルの形状、配置、大きさなど)の評価の時間が短縮され、また評価の正確性、客観性も十分に担保されることから、ゴルフボールの種類やグレードに合わせてより高性能の製品を効率よく開発することができる。
本発明の方法おけるゴルフボールモデルと気流仮想空間を説明するための説明図であり、(A)は気流仮想空間全体を示す概略図、(B)は(A)のゴルフボールモデル近傍を示す拡大概略図である。 本発明におけるゴルフボールモデルの一例を示すもので、(A)は表面に形成された面区画、(B)は表面に形成されたディンプルを示す図である。 本発明の弾道シミュレーション方法により推定したゴルフボールの弾道の一例を示す図である。 回転しながら飛行するゴルフボールに働く力を説明する説明図である。
以下、図面を参照して、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の弾道シミュレーション方法は、表面に複数のディンプルが形成されたゴルフボールを打出したときの弾道をコンピューターによる演算を利用して解析する方法である。
本発明の弾道シミュレーション方法では、まず、コンピューターにより(A)ボールの打ち出される気流仮想空間(フィールド)を設定し、図1(A)に示したように、その気流仮想空間内(フィールド)に格子を生成する。なお、特に制限されるものではないが、この気流仮想空間内(フィールド)に形成される格子の形状としては、直交適合格子や非構造格子とすることができる。
この場合、この気流仮想空間(フィールド)は、ゴルフボールが打出されてから飛行し、少なくとも着地するまでの領域全体を表すものであり、後述するゴルフボールモデルはこの気流仮想空間内(フィールド)を移動する。また、この気流仮想空間(フィールド)の下面は、開放された面として設定してもよいが、地面を想定した壁面を設定して閉鎖面とすることもできる。これにより、気流仮想空間(フィールド)の下面から空気が出て行く要素が計算から除かれ、より精度の高いシミュレーションを行うことができる。更に、実際にゴルフをプレーする場合には、ボールをティーに載せて打撃することも行われるが、この地面を想定した壁面を設けることにより、初期条件に打撃高さとしてこの壁面からボール最下点までの距離を設定することができ、より実際の使用時に近い条件でより精度の高いシミュレーションを行うことができるものである。
次に、図1に示されているように、(B)この気流仮想空間内(フィールド)に、表面に複数のディンプルが形成された略球状のゴルフボールモデルを設定する。この場合、このゴルフボールモデルは、3DCADなどにより作成することができ、例えば図2に示したゴルフボールモデルを例示することができる。
更に、このゴルフボールモデルを気流仮想空間内(フィールド)に設定する際、(C)ゴルフボールモデルの近傍は、格子を仮想空間内(フィールド)の格子より細かくすると共に、ボールモデル表面から離れる方向に格子のサイズが漸次増大するように区画する。このようにゴルフボールモデル近傍の格子を区画することにより、余分な計算を省くことができ、より効率的に計算を行うことができる。
具体的には、まず、図2(A)に示したように、ゴルフボールモデルの表面を例えば一辺を約0.002mmに区画して、三角形、四角形等の多辺形、又は略三角形、略四角形等の略多辺形の面区画を多数設定し、この各々の面区画を一面とするゴルフボールモデル表面に隣接した格子区画を設定する。ゴルフボールモデル表面に隣接する格子区画は、略四角柱形状等の略多角柱形状や略多角錐形状に設定される。そして、図1(B)に示したように、このゴルフボールモデル表面に隣接する格子区画からゴルフボールから離間する方向に格子区画の体積が漸次増大するように、気流仮想空間(フィールド)の残部を格子状に区画して、気流仮想領域全域を格子区画で区画する。
このゴルフボールモデル表面に隣接する格子区画以外の気流仮想空間(フィールド)の残部に形成される格子区画の形状としては、六面体、三角柱状五面体、四角錐状五面体、三角錐状四面体などの多面体が挙げられ、これらを適宜組み合わせて設定することができる。
ゴルフボール周囲の気体流は、ゴルフボールに近いものの方がより大きく影響するため、図1(B)に示されるように、格子区画をゴルフボールモデル近傍は細かく、気体流が与える影響が小さいゴルフボールモデルから遠方は粗く設定するのは上述の通りであるが、この場合ゴルフボールモデルのボール表面から離間する方向への格子区画の体積の増大は、連続的なものであっても、段階的なものであってもよい。
次に、上記ゴルフボールモデルに(D)重量を設定し、(E)初期条件(初期速度、打出し角度、回転数)を与え、上記気流仮想空間(フィールド)でゴルフボールモデルを運動させる。
ここで、上記のように、気流仮想空間(フィールド)の下面に地面を想定した壁面を設定して、該気流仮想空間(フィールド)の下面を閉鎖面とした場合には、この下面からゴルフボール最下点までの距離を、打撃高さとして初期条件の1つに加えることもできる。これにより、ボールをティーに載せて打撃した場合を想定したシミュレーションをより高精度に行うことができる。
このようにして、(F)上記(D)の重量を有する上記ゴルフボールモデルが、上記気流仮想空間内(フィールド)で上記(E)の初期条件による運動を開始し、ボールモデルの移動に追従するように、ボール近傍の格子は元に設定した格子サイズを崩さずに移動部で再度生成し、ボールが通過した後の格子は気流仮想空間内(フィールド)の格子に戻す操作を連続的に繰り返す。
そして、ゴルフボールモデルが所定回転数で回転しながら、気流仮想空間内(フィールド)を飛行する際、この回転しているゴルフボールモデルに気流が当たることにより生じるゴルフボールモデル表面に作用する力によって発生する気体流の気流仮想空間内(フィールド)の運動要素の解析を格子区画毎に行う。
ゴルフボールモデルが飛行することにより生じる気流がゴルフボールモデルに当たったときに生じる運動要素は、三次元空間座標系の各軸方向の気体流の速度、気体流の方向及びボールモデル表面に対する気体流の圧力であり、計算に当たって用いる基礎方程式、即ち、以下に示される質量保存則に相当する連続の式(1)〜(3)及び物体の運動保存則に相当するナビエストークの方程式(4)〜(6)に数値を代入して算出することができる。
上記シミュレーションでは気流仮想空間の格子区画毎に空気の流れを演算により解析することができる。この演算に上記式(1)〜(6)を用い、気流仮想空間を格子区画に区切ったことに対応して上記式(1)〜(6)を離散化して演算を行うことができる。シミュレーションの方法は、シミュレーションの条件等を考慮して有限差分法、有限体積法、境界要素法、有限要素法等を適宜選択して行うことができる。
ここで、場合によっては、(D−2)上記気流仮想空間内においてゴルフボールモデルに所定速度の気流が流入する状態を設定し、風の状態に応じたシミュレーションを行うこともできる。
即ち、気流仮想空間で横から、進行方向、又は逆方向の気流を作成し、フォローの風のとき、アゲンストの風のとき、横風のときの状態を考慮してシミュレーションすることもできる。具体的には、例えばアゲンストの風を考慮する場合は、気流仮想空間にゴルフボールモデル前方から所定速度の気流が流入する状態を設定し、気流仮想空間全体の各格子に上記気流が設定された状態で、ゴルフボールモデルを運動させる。アゲンストの風のとき以外の風の状態を考慮する場合は、上記流入する気流の方向を変える事でシミュレーションを行うことができる。
次に、(G)気流仮想空間内(フィールド)の各々の格子区画において算出された気体流の速度、方向及び圧力を積算して、上記気流仮想空間内(フィールド)における飛行中のゴルフボールの揚力係数及び抗力係数を算出する。
この場合、気体流を散乱モデルとして乱流度を加味した速度値を代入して揚力係数CL及び抗力係数CDを算出することもできる。
そして、上記揚力係数と抗力係数、上記(D)で設定したボール重量、及び(E)の初期条件(初期速度、打出し角度、回転数、打撃高さ)からボールモデルを運動させて、(H)飛行中のゴルフボールの高さ変化、横方向変化、速度変化、回転数変化を所定の微少時間毎に算出し、打出時から落下時までのゴルフボールの飛距離、左右へのばらつきを算出して、弾道を推定する。
クラブにより打撃されて飛行するゴルフボールは、図4に示したように、重力Mg、空気による抵抗(抗力)D、更にボールがスピンを有するためにマグナス効果による揚力Lを受けることが知らされている。なお、図中、Vは飛行方向、cはボール中心を示し、この場合、ゴルフボールbは矢印R方向に回転している。
この場合、ゴルフボールに働く力は下記弾道方程式(7)で表される。
F=FL+FD+Mg ・・・・(7)
F:ゴルフボールに働く力
FL:揚力
FD:抗力
Mg:重力
そして、以下の運動方程式により、ゴルフボールの運動を演算することができ、
cd=0.5×CD×ρ×A×V2 ・・・・(8)
cl=0.5×CL×ρ×A×V2 ・・・・(9)
cd+Fcl+mg=m×dV/dt ・・・・(10)
m:ボール重量
g:重力加速度
t:時間
CL:揚力係数
CD:抗力係数
ρ:空気密度
A:ゴルフボールの断面積
V:ゴルフボールの対空気速度
これから、微少時間飛行した後のゴルフボールの速度が算出され、更に、その結果を放物運動に関するニュートン(Newton)の運動方程式に適用することにより、微少時間飛行した後のボールの飛距離及び高さ変化を算出することができる。上記微分方程式の演算は、オイラー法やルンゲクッタ法を使用することができ、これにより微少時間に対する速度の算出が可能である。
一方、飛行するゴルフボールの回転数(回転速度)は時間の経過によって次第に減衰するが、微少時間経過後の回転数は次の式によって計算することができる。
ω=ω0×Exp{−(SRD1+SRD2×V)×t×β} ・・・・(11)
β=(π×ρ×r4)/l ・・・・(12)
ω0:ゴルフボールの初期回転角速度
ω:ゴルフボールの回転角速度
V:ゴルフボールの対空気速度
t:時間
ρ:空気密度
r:ゴルフボールの半径
l:ゴルフボールの慣性モーメント
SRD1,SRD2:実験により求められたディンプル固有の減衰係数
この結果、微少時間飛行した後のボールの飛距離、高さ変化が算出され、これを第1ステップとし、更に、算出された回転数及び速度を上記微少時間経過後の回転数及び速度として、上記操作を繰り返すことにより、ボール打出時から落下時までの各々の微少時間経過毎のボール飛距離及び高さを順次算出して弾道を推定することができる。
ここで、本発明では、上記操作を繰り返す間隔である上記微少時間tの設定を、上記ゴルフボールモデル周囲のレイノルズ数(Re)に応じて区分した高速領域、中速領域及び低速領域の領域毎に設定する。
まず、飛行する上記ゴルフボールモデル周囲のレイノルズ数(Re)を算出すると共に、そのレイノルズ数(Re)が250000〜170000の飛行行程を高速領域、Reが170000〜100000の飛行行程を中速領域、Reが100000以下の飛行行程を低速領域とする基準に従って全飛行行程を2つ又は3つの領域に分ける。つまり、上記飛行中のゴルフボールモデル周囲のレイノルズ数(Re)を計算して、打出し時からレイノルズ数(Re)が170000に低下するまでの飛行行程を高速領域とし、Re=170000からRe=100000までの飛行行程を中速領域とし、Re=100000以下に低下してから着地までの飛行行程を低速領域とする。この場合、上記高速領域と中速領域との境界となるRe=170000は、高速領域内としても中速領域内としてもよいが、時間短縮を優先する場合には高速領域とすることが好ましく、精度を優先する場合は、中速領域とすることが好ましい。同様に、中速領域と低速領域との境界となるRe=100000も、中速領域内としても低速領域内としてもよいが、時間短縮を優先する場合には中速領域とすることが好ましく、精度を優先する場合は、低速領域とすることが好ましい。なお、アイアンショットなどの打出し直後のレイノルズ数(Re)が170000に満たない場合を想定するときには、上記の基準に従って全飛行行程は中速領域と低速領域の2つに分けられる。
上記レイノルズ数の算出は、下記式(13)により算出される。
Re=UL/v ・・・(13)
Re:レイノルズ数
U:特性速度(ゴルフボールの対空気速度[m/s])
L:特性長さ(ゴルフボールの直径[m])
v:動粘度[m2/s]
そして、本発明では、上記レイノルズ数で区分した高速領域における上記微少時間(Δta)、中速領域における上記微少時間(Δtb)及び低速領域における上記微少時間(Δtc)をΔta>Δtb>Δtcとなるように設定する。勿論、打出し直後のレイノルズ数がRe=170000に達せず、飛行行程を中速領域と低速領域の2つの領域に分ける場合にも、同様にΔtb>Δtcと設定する。これにより、少ない計算回数で十分な精度が得られる領域ほど計算間隔(微少時間)を大きくとることになり、精度を損なわない範囲で計算回数を少なくし、計算時間の短縮を図ることができるものである。
ここで、上記微少時間Δta、Δtb、Δtcのそれぞれの設定時間は、想定するゴルフボールモデルの初速度や打出し角度、初期回転数などに応じて十分な有用性を有する精度と優位な時間短縮が得られるように適宜設定すればよく、特に制限されるものではないが、上記高速領域における上記微少時間(Δta)は0.004〜0.5秒の範囲、中速領域における上記微少時間(Δtb)は0.002〜0.05秒の範囲、低速領域における上記微少時間(Δtc)は0.001〜0.01秒の範囲でそれぞれ設定することが好ましい。この場合、上記微少時間範囲の上限を超えると十分な精度が得られずに良好な評価を行うことができなくなる場合があり、一方下限を下回ると十分な時間短縮を図ることができない場合がある。
本発明の弾道シミュレーションを実施する際のより具体的手順を示せば、例えば次の通りである。まず、図1(A)のように、ボールが打ち出される気流仮想空間をコンピュータに設定すると共に、この気流仮想空間内(フィルード)に格子を生成する。この場合、必要に応じて気流仮想空間の下面に地面を想定した壁面を設定する。一方、例えば図2に示したゴルフボールモデルにつき、ボール重量、直径、慣性モーメントを設定すると共に、打出し初期条件として、初速度、打出し角度、初期回転数を設定し、更に必要に応じて打撃高さを設定する。このゴルフボールモデルを図1(A)のように格子を生成させた気流仮想空間内(フィールド)内に設定し、かつ図1(B)に示した細かい格子をゴルフボールモデル近傍に生成させると共にボールモデルから離れる方向に格子のサイズが漸次増大するように区画する。そして、このボールモデルを上記初期条件で気流仮想空間内(フィールド)内を運動させ、揚力係数CL及び抗力係数CDを計算し、次いで上記式(8),(9)及び(10)を用いて上記高速領域に設定された所定の微少時間(Δta)飛行した後のゴルフボールの速度を算出し、更にその結果から、放物運動に関するニュートン(Newton)の運動方程式を用いて、上記微少時間(Δta)飛行した後のボールの飛距離及び高さを算出し、一方で式(11)及び(12)を用いて上記微少時間(Δta)経過後の回転数を算出する。また、同時に上記(13)を用いてボールモデル周囲のレイノルズ数(Re)を算出する。
次に、この算出された微少時間(Δta)飛行した後のゴルフボールの速度及び回転数から、更に微少時間(Δta)飛行した後のボールの飛距離、左右のばらつき、高さ、回転数を上記した方法で同様に算出し、これを繰り返す。そして、上記レイノルズ数(Re)が170000に低下した飛行点からボールが上記中速領域に達したと判断し、上記微少時間を中速領域に設定された所定の微少時間(Δtb)へと短くする。更に、この微少時間(Δtb)で上記計算を繰り返し、上記レイノルズ数(Re)が100000に低下した飛行点からボールが上記低速領域に達したと判断し、上記微少時間を低速領域に設定された所定の微少時間(Δtc)へと短くし、ゴルフボールが落下する位置まで、この微少時間(Δtc)を用いて同様に上記計算を繰り返し、図3に示したゴルフボールの弾道を得ることができる。なお、上述したように、初期のレイノルズ数(Re)が170000に満たない場合には、飛行行程を中速領域と低速領域との2領域に分けて同様に計算し、ゴルフボールの弾道を得る。
また、必要に応じて、算出されるゴルフボール落下時の速度、角度、回転数から、ゴルフボールが落下した後ゴルフボールが静止するまでの距離(ラン、転がり距離)を算出し、打出しから静止するまでの飛距離を算出することもできる。
ラン(転がり距離)は、下記式(14)により計算することができる。
ラン(転がり距離)=A×Land X velocity −B×Land Y velocity +C×Land Angle−D×Land Spin ・・・(14)
Land X velocity= 水平落下速度成分(m/s)
Land Y velocity= Sin 2θ × 垂直落下速度成分(m/s)
Land Angle= Cosθ
Land Spin = 落下スピン量
A,B,C,D:実際のゴルフボールの試験から逆算して得られる固有の係数である。これらの係数を変化させることで、地面の状態の違い(例えば、芝とコンクリート)もシミュレーションに反映させることができる。
本発明の弾道シミュレーション方法では、風洞試験のような実物モデルによる試験評価を実施することなく、ゴルフボールを任意の初速度、任意の回転数及び任意の角度で打出したときのゴルフボールの弾道を推定することができ、更にフォロー、アゲンスト、横風などの風の状態に応じた弾道を推定することも可能である。しかも本発明によれば、レイノルズ数(Re)によってボールの全飛行行程を2つ又は3つの領域に分け、それぞれの領域毎に計算を繰り返す間隔(微少時間)を設定することにより、十分な精度を担保しつつ計算時間の短縮を図ることができるものである。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
〔実施例、比較例〕
図2に示したゴルフボールモデルにつき、ボール重量45.3g、直径42.7mm、慣性モーメント7.8×10-6kg・m2と設定すると共に、打出し初期条件として、初速度65m/s、打出し角度10.5°、初期回転数2800rpm、打撃高さ50mmを設定する。このゴルフボールモデルを図1(A)のように格子を生成させた気流仮想空間内(フィールド)内に設定し、かつ図1(B)に示した細かい格子をゴルフボールモデル近傍に生成させると共にボールモデルから離れる方向に格子のサイズが漸次増大するように区画する。そして、このボールモデルを上記初期条件で気流仮想空間内(フィールド)内で運動させ、揚力係数CL及び抗力係数CDを計算し、次いで上記式(8),(9)及び(10)を用いて所定の微少時間Δt飛行した後のゴルフボールの速度を算出し、更にその結果から、放物運動に関するニュートン(Newton)の運動方程式を用いて、上記微少時間Δt飛行した後のボールの飛距離及び高さを算出し、また一方で式(11)及び(12)を用いて上記微少時間Δt経過後の回転数を算出する。
次に、この算出された微少時間Δt飛行した後のゴルフボールの速度及び回転数から、更に微少時間Δt飛行した後のボールの飛距離、左右のばらつき、高さ、回転数を上記した方法で同様に算出し、その後も同様にして、ゴルフボールが落下する位置まで、上記計算を繰り返し、ゴルフボールの弾道をシミュレートして、飛距離(キャリー)を推定した。
このとき、実施例1及び実施例2のシミュレーションでは、飛行中のゴルフボール周囲のレイノルズ数(Re)を上記式(13)を用いて算出し、全飛行行程をRe=250000〜170000の高速領域、Re=170000〜100000の中速領域、及びRe=100000以下の低速領域の3つの領域に分け、各領域における上記微少時間Δtを表1の通りに設定して、上記シミュレーションを行った。一方、比較例にあっては領域の区分を行なわずに全飛行行程につき微少時間Δt=0.001秒に設定してシミュレーションを行なった。推定された飛距離とシミュレートに要した時間(計算時間)を表1に示す。また、計算時間については、下記基準で時間短縮の効果を評価した。なお、シミュレーションに用いたコンピュータの詳細は以下の通りである。
〔計算時間についての評価基準〕
◎・・・70時間以内
○・・・250時間以内
×・・・250時間よりも長い
(なお、下記コンピュータを用いた今回のシミュレーションでは、このように評価基準を設定したが、計算時間の評価基準はコンピュータの性能により適宜変更する必要がある。)
〔コンピュータの詳細〕
OS:Windows(登録商標) XP
CPU:intel Xeon X5482 3.20GHz/L2=6MB×2 FSB=1600MHz 2CPU/8Core
メモリ:64GB(4096MB×16)DDR2-800 ECC REG FB-DIMM
一方、上記シミュレーションで設定したゴルフボールモデルと同様のゴルフボールにつき、下記の方法で打撃試験を行なって飛距離を測定し、得られた実測値(213.2ヤード)と上記シミュレーションによる結果とを比較して、下記基準により精度の評価を行った。結果を表1に示す。
〔打撃試験〕
打撃ロボットにドライバー(W#1)[ブリヂストンスポーツ社製「TourStage X−Drive 701」(ロフト9°)]を装着し、実際に打撃して飛距離を測定して実測値とした。このとき、打撃条件は、ボール初速が65m/s、打出し角度が10.5°、初期バックスピン量が2800rpmとなるように設定した。また、ボールをティーに載せて打撃を行い、地面からボール最下部までの高さを50mmとした。結果は、飛距離(キャリー)213.2ヤード、トータル距離(キャリー+ラン)227.5ヤードであった。
〔精度の評価基準〕
◎・・・実測値の±5ヤード以内
○・・・実測値の±10ヤード以内
×・・・実測値の±10ヤードより大
表1の通り、全飛行行程を所定のレイノルズ数(Re)により3つの領域に分け、Re=250000〜170000の高速領域における上記微少時間(Δta)、Re=170000〜100000の中速領域における上記微少時間(Δtb)、及びRe=100000以下の低速領域における上記微少時間(Δtc)をΔta>Δtb>Δtcとなるように設定することにより、十分な精度を維持しつつ計算時間を効果的に短縮することができた。
Mg 重量
D 空気による抵抗(抗力)
L 揚力
V 飛行速度
C ボールの中心
b ボール
R 回転方向

Claims (8)

  1. 表面に複数のディンプルが形成されたゴルフボールを打出したときの弾道をコンピューターによる演算を利用して解析する弾道シミュレーション方法であって、
    (A)ボールの打出される気流仮想空間内(フィールド)に、格子を生成し、
    (B)表面に複数のディンプルが形成された略球状のゴルフボールモデルを気流仮想空間内(フィールド)に設定し、
    (C)その際、ゴルフボールモデルの近傍は、格子を仮想空間内(フィールド)の格子より細かくすると共に、ボールモデル表面から離れる方向に格子のサイズが漸次増大するように区画し、
    (D)ゴルフボールモデルに重量を設定し、
    (E)ゴルフボールモデルに初期条件(初期速度、打出し角度、回転数)を与え、
    (F)ゴルフボールモデルが初期条件による運動を開始し、ボールモデルの移動に追従するように、ボール近傍の格子は元に設定した格子サイズを崩さずに移動部で再度生成し、ボールが通過した後の格子は気流仮想空間内(フィールド)の格子に戻し、
    (G)気流仮想空間内(フィールド)の各々の格子区画において算出された気体流の速度、方向及び圧力を積算して、上記気流仮想空間内(フィールド)における飛行中のゴルフボールの揚力係数及び抗力係数を算出し、
    (H)飛行中のゴルフボールの高さ変化、横方向変化、速度変化、回転数変化を所定の微少時間毎に算出し、打出時から落下時までのゴルフボールの飛距離、左右へのばらつきを算出して、弾道を推定する際に、
    飛行中のゴルフボールモデル周囲のレイノルズ数(Re)を算出すると共に、Re=250000〜170000を高速領域、Re=170000〜100000を中速領域、及びRe=100000以下を低速領域とする基準に従って、ゴルフボールモデルの飛行行程を2つ又は3つの領域に分け、上記高速領域における上記微少時間(Δta)、中速領域における上記微少時間(Δtb)及び低速領域における上記微少時間(Δtc)をΔta>Δtb>Δtcとなるように設定することを特徴とするゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
  2. (D−2)上記気流仮想空間内においてゴルフボールモデルに所定速度の気流が流入する状態を設定する請求項1記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
  3. 上記高速領域における上記微少時間(Δta)を0.004〜0.5秒の範囲、中速領域における上記微少時間(Δtb)を0.002〜0.05秒の範囲、低速領域における上記微少時間(Δtc)を0.001〜0.01秒の範囲でそれぞれ設定する請求項1又は2記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
  4. 上記気流仮想空間(フィールド)の下面に地面を想定した壁面を設定して、該気流仮想空間(フィールド)の下面を閉鎖面とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
  5. 上記(E)で設定する初期条件に、地面を想定した上記気流仮想空間(フィールド)の下面からゴルフボールモデル最下点までの距離を打撃高さとして加える請求項4記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
  6. 格子形状が直交適合格子である請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
  7. 格子形状が非構造格子である請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
  8. 算出されるゴルフボール落下時の速度、角度、回転数から、ゴルフボールが落下した後ゴルフボールが静止するまでの距離を算出し、打出しから静止するまでの飛距離を算出する請求項1〜7のいずれか1項に記載のゴルフボールの弾道シミュレーション方法。
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